X00-42-26
Last-modified: 2008-12-11 (木) 22:04:19 (5613d)

X00-42-25のつづきです。

サウスゴータ城

この日の午後3時頃、オストラント号は、才人の領地の中心都市のシティオブサウス
ゴータ郊外に到着した。
オストラント号が余りに巨体なので、城の中庭に入りきれない為仕方無しに、郊外に
着陸したのである。
出迎えには、ホーキンス達の他、シティの市民も大勢来ていた。無論新しい領主である
才人を見に来たのである。何と言っても才人は、先の戦役で7万の大軍を一人で止めて
いる上(元将軍のホーキンスが公式に認め、尚且つ領地中に流布している)領主税を
徴収しないというハルケギニア始まって以来初めての領主となったからだ。
その上領地の復興に私財の殆どを使うよう指示されていることが伝わっているので
(昨日のオークションの結果、報奨金185.4万エキュー)物凄い人気となっているのだ。
 そして、アルビオン王家の最後の生き残りのティファニアとも教皇の計らいで婚約して
 いる事も伝わっている。(無論ハーフエルフで有る事も)

 現在シティの人口は、6万を超えている。戦役前は約4万だったので2万以上も増加して
 いる事になる。領主税0、ホーキンス達による極めて安定した治安と民衆の為の政策の為、
 旧ゲルマニア領からの避難民が続々と押し寄せ、かつて無い活況を呈していた。
 無論弊害も有った。急激な人口増加は、大きな住居問題を引き起こしている。
(殆どの避難民は、潰走した連合軍の残していったテントでの仮設住まいをしている)
 今回討伐が成功すれば、避難民達は、元の土地に戻り住居問題は解決される事になると
 思われている。(無論荒廃した、旧ゲルマニア領の復興が必要であるが)

着陸したオストラント号とシティの門の間に一本の道が出来、その両側を黒集りの群衆
が詰めかけていた。
先ず先頭を切って、水精霊騎士隊が降りてくる。大きな歓声が上がり、次いで
銃士隊、コルベール、キュルケと続いた。

「俺が最後にテファをエスコートしながら降りるの?目立つし、苦手なんだよなー」
 才人は、貴族に成ったとはいえ、礼儀作法など殆ど知らない。無論テーブルマナー
とかは、ルイズにしごかれて何とか見られる程度には成っているが…。
何をやればいいのか、逆に何をしてはいけないのか、才人は良く知らなかった。

「仕方ないでしょ。ホ、ホントは、主人である私をエスコートすべきなのよ。で、でもね
此処はアルビオンで、あんたの領地なんだから、領民の心情を考えればテファを
エスコートしなくてはならないのよ。それにこれからはこういう機会が嫌でも増えるわ、
今の内から慣れてないと、あとで後悔することになるわよ」
正にその通りである。今でさえ公務や、晩餐会、舞踏会の予定が目白押しである。
この後ルイズ達と重婚したら、どれ程のスケジュールに襲われるか分かったものでは
ない。最早才人に逃げ道は無いのである。

「貴方とティファニアは、フネから出たら、民衆に手を軽く振って笑顔を見せる。
それだけすればいい。そのまま馬車に乗り、城まで行く。他は何も考えない」
シャルロットは、2人の緊張を解きほぐすように話した。

「分かった。じたばたしても始まんねぇしな。それじゃテファ降りるぞ」
「うん」

 最後にルイズ、シャルロットの後ろに才人にエスコートされたティファニアが
出て来た時、割れんばかりの歓声と拍手が巻き起こった。
気の小さいティファニアは、ビクつきながらも何とか笑顔を絶やさず歓声に応えた。

 タラップを降りると、昔テレビで見た王族や皇族が結婚式のパレードに使う馬車が
 目の前に止まっていた。
(こ、これは晒し物になってくれと言わんばかりの馬車じゃねぇか。まあアルビオンに
すれば、絶えたと思っていた王家の生き残りがいて、しかも婚約しているんじゃ、
此れも仕方ねぇか)

「サイト様、ティファニア様、お待ちしておりました。どうぞ此方の馬車にお乗り下さい。
 ルイズ様方は、手前の馬車にお乗り下さい」
ホーキンスは、見事な騎士の礼を行い、4人を其々の馬車に誘った。
4人が馬車に乗り込むと城に向けて出発した。
沿道の群衆は、門を過ぎると一層増え、2,3階の窓や、屋根から此れでもかと言わん
ばかりの紙吹雪が乱れ飛んだ。
 沿道からは、「サイト様万歳!」「ティファニア様万歳!」の大合唱になっている。

「しかし物凄い出迎えだな。俺なんかはっきり言って名ばかりの領主で、実際に治めて
 いるのは、ホーキンス殿達なんだがな」
 才人は、しみじみと本音を吐いた。
「そうだね。サイトも私も普段此処にはいないし、私達を見るのは初めてという人が
殆どでしょうしね」
ティファニアは、笑みを絶やさず答えた。
 才人達を乗せた馬車は、ゆっくりとした速さで進み、10分程で城に到着した。
 城に着いた才人達は、執務室で今後の作戦会議を行った。
「敵の現在位置は、どの辺りですか?」
 レイナールがホーキンスに尋ねた。
「竜騎士の報告では、この城から敵前衛まで凡そ30リーグ程です。又奇襲部隊がいないか
 偵察させていますが、現在のところ、そちらの報告は御座いません」
 ホーキンスは、地図を指しながら現状報告をした。

「ホーキンス殿、敵の行軍ルート付近に水辺又は湿地帯などは有りませんか?」
「御座います。この城より15リーグ程の所に、広さ1平方キロメイル程の沼が一つ。
 ですがそれが何か?」
 ホーキンスは、疑問に思いながらレイナールに尋ねた。

「実は私に作戦が有るのです。コルベール先生、お頼みしたものは出来上がりましたか?」
「ああ、出来ているが一体此れで何をするんだね?これ一つでは威嚇にすらならないと
 思うがね」
 コルベールは、依頼された物を片手に尋ねた。

「結果は、見てのお楽しみという事で。ホーキンス殿、今此方に竜騎士は、何騎行動
出来ますか?」
「今は10騎ですが、竜騎士で奇襲を懸ける御積りで?」
「違います。明日の作戦で我々の水と土メイジを乗せて欲しいのです。そして作戦終了後、
 全力でそこから離脱して下さい」

「乗せるのは構いませんが、何故作戦終了後全力離脱しなければいけないのですか?
 そしてそれは如何なる作戦なのですか?」
 肝心な事を話さないレイナールにホーキンスは、詰問した。

「分かりました。ホーキンス殿、申し訳有りませんがお耳を拝借」
 レイナールは、ホーキンスに耳打ちした。
「………………という訳なのです。初めて行うので、予想通り行くか現段階でははっきり
 申せません。しかし上手くいけば、此方の被害は、出なくて済みます」
「確かにレイナール殿の言う通りになれば、此方の被害が出ない上に、一撃で片が付いて
 しまいますね。だからこそ全力離脱しなければならないという訳ですね。現時点では
不確定要素が多く、その通りいくか分かりませんが、兵力が百名程度しか出せない現状
では、その作戦に賭けるべきですな」
シティの守備兵力は、合計約五百名程。しかし治安維持(内通者や潜入部隊がいない
保証はない)のため、他に奇襲部隊に備えて要所に兵を配置しなければならないため、
百名程度しか兵力を差し向けられないのだ。無論ホーキンスやその直属の部下は、有能
なメイジで、優秀な元軍人。であるがために各要所に配置しなければならなかった。

「ではホーキンス殿、宜しくお願い致します」
「畏まりました。では出発は、明朝8時で宜しいですか?」
「ええ、それで宜しいと思います。キュルケ、これを頼む」
 レイナールは、コルベールから受け取った玉をキュルケに渡した。

「何これ?花火の玉みたいだけど?」
「ちょっと違うな。先行部隊が、作戦終了後離脱したらこの芯に着火を掛けてくれ。そう
すると内部の導火線を伝わって30秒後に爆発するから。タバサ、キュルケが着火を掛け
て投下したらシルフィードで全力で離脱してくれ。躊躇していると危険だから」

「分かった」
 タバサは、小さく頷いた。
「それでは、今日の作戦会議は、終了とします。各員明日に備えるように。それでは解散」

 夕餉の後、才人の部屋にはシャルロットと人化したシルフィードがいた。
「シャルロット、レイナールが何を考えているか分かるか?」
「分からない。でも全力離脱しなければ危険。それは確実」
「そっか。シャルロットがそう言うなら間違いないな。シルフィード、明日頑張って
くれよ。頼んだぞ!」
「任せるのね、きゅい」
 シルフィードは、何も考えずに答えた。

「明日は戦闘になるから今日はもう寝ようぜ。おやすみシャルロット」
 しかしシャルロットは、部屋に帰らず服を脱ぎ始めた。
「おい!明日は戦闘になるんだぞ!体力温存しねぇと」
「安心して、今夜はお互い体力は使わない。でも今日私はフネの中で猛烈に嫉妬した。
 自分で頼んだ事とはいえ、ティファニアがとても羨ましかった。今の私では到底無理。
 でも諦めない。いずれ彼女に負けない体に成ってみせる。だから今夜は抱きしめ合って
 寝たい。それも繋がったまま。だから貴方も脱いで」
 さらりとシャルロットは、言ってのけた。

「しゃーねぇなあ。けど分かってると思うが、シャルロットの方が大変なんだぞ」
 そう言いながら才人は、服を脱いだ。
 そしてシャルロットは、フェラをして大きくした後、硬化の呪文を掛け、才人をベット
 に押し倒し、秘部を才人のペニスに擦りつけた。暫くして十分に濡れた後、自分の膣に
 導き入れ、そのまま才人に抱きついた。

「シルフィー、才人の負担にならないように、そして朝まで抜けないように適切な呪文
 を掛けて、その後に眠りの魔法を掛けて」
「了解なのね、きゅい」
 そう言って、すぐ魔法を掛け二人を眠らせた。

「でもお姉様此れではあの乳オバケに勝てないのね。そうだいい事思いついちゃったのね
 きゅい」
 シルフィードは、裸になって才人とシャルロットの頭に手を置き呪文を唱えた。
「二人は、繋がったままだし、これで朝までセクロスの夢を見続けるのね、シルフィー
 頭良いのね、きゅい」
そしてそのまま、二人と一緒に眠った。

 次の日の朝、才人を起こしに来たルイズが見たものは、タバサと繋がったまま寝ている
才人と才人にに胸を押し付けながら寝ているシルフィードであった。
ここで暴れる訳にはいかないルイズは、又一つ怒りを溜めこんだ。
「こ、この犬ってば、今日戦闘になるのにいい度胸してんじゃない。帰りのフネの中で
 みっちり思い知らせてあげなきゃね…」

才人は、何も知らぬまま死亡フラグを大きくしたのであった。


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