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Last-modified: 2008-11-10 (月) 22:46:24 (5639d)

8 名前:真実(まこと)の黒 序章[sage] 投稿日:2007/04/08(日) 14:12:45 ID:+LLim8p4
運命の初夜の翌日、行為を終えた才人は月を眺めていた。
傍らではルイズがあどけない寝顔で安らかな寝息を立てていた。
そんなルイズを一目見た後、視線を月に戻す。
そして、不思議に思っていたことを口に出す。

「どこいったんだろ、シエスタ」

彼は専属のメイドの名を口にした。
専属なのだから同じ部屋に住んでいるものの、なぜか昨夜帰ってこなかった。
疑問に思い今日一日探してみたが、誰もその姿を見ていないという。

「ま、今日たまたまどっかに行ってるだけかもしんねぇしな」

既に夜は更け、今日はどうしようないと思った才人はベッドに寝転んだ。
明日もう一回探してみようと考えながら眠りについた。

そして・・・三日の時が流れた・・・・・

9 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/08(日) 14:13:43 ID:+LLim8p4
「くそっ・・・・・いくらなんでもおかしいだろ!!」

才人は怒りにまかせて壁を蹴った。
ガスッ、と鈍い音が広がる。
あれから毎日シエスタ捜索を続けていた才人だったが、それも空しくシエスタを見つける事はできなかった。
それだけならまだしも、あの日からシエスタの姿を見た人がいないというのが才人の不安を大きくしていた。
当然、聞き込みも行った。
まず最初に厨房のマルトー親父の所に行ったが、

「シエスタ?さぁ、最近見かけねぇな。どうかしたのか?」

料理長であるマルトー親父が見ていないということは一度も厨房に顔を出していないのだろう。
次に教室にいた何人かの貴族にも聞いたが、貴族がたかがメイドの名前と顔を覚えているわけがなく、無駄に終わった。
シエスタの事を知っているキュルケやタバサにも聞いてみたが有力な情報は得られなかった。
だが才人は諦めない。
根気よく校舎内や広場を行ったり来たり繰り返していた。
そして何段上ったのかわからない階段を上った時、見事な巻き髪をしたモンモランシーの姿が見えた。

「あれは、モンモン?何やってんだ?」

見るとモンモランシー、辺りを挙動不審に見渡しながら食器を運んでいるではないか。
そして自分の部屋の前に立つと辺りを警戒し始めた。
才人は反射的に身を隠しながら観察を続けると、モンモランシーは開錠の魔法を唱え自室に入っていった。
なんかアヤシイな・・・・・
そう思った才人はそういやモンモンにはまだ聞いてなかった事も含めて訪ねてみることにした。

「おーい、モンモン!!」

ドアを数回ノックすると、明らかに焦った声が聞こえてきた。

「・・!だ、だれ?」
「俺だよ、才人だ。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
「ちょ、ちょっと待ってて!今出るから」

そんなモンモランシーの様子に、さらに疑惑が膨らむ。
しばらくすると、ドアをちょこっとだけ開けてモンモランシーが出てきた。
そしてバタンとドアを閉めると才人に向き直った。

「で、聞きたいことってなに?」
「その前になんでそんな暑苦しい登場するんだよ、もっとドア開ければいいじゃねぇか」
「そ、そんなことどうだっていいでしょ!いいから早く言いなさい!!」

なんか釈然としない才人だったが、今はそんなことどうでもいい。
一刻も早くシエスタを見つけねば。

「なぁ、シエスタを見てないか?ここんとこ誰も見てないっていうし」
「シエスタ?・・・・さぁ、見てないわね」
「ホントか?」
「本当よ。いくらわたしでもそんな意地の悪い嘘はつかないわよ」

しばし才人はモンモランシーを疑わしげな瞳で見つめたが、これ以上の詮索は無駄だろう。
才人は他を当たることにした。

「・・・わかった、じゃあ、もし見かけたら教えてくれ。また来るかもしれないから、じゃあな」

10 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/08(日) 14:15:05 ID:+LLim8p4
才人の姿が完全に見えなくなったのを確認してから、モンモランシーは部屋へ戻っていった。
そして、ベッドのそばで膝を抱えている少女に声を掛ける。

「すごく心配してたわよ・・・・会わなくていいの?シエスタ」

シエスタはゆっくりと顔を上げた。
その表情は普段の彼女からは想像がつかないほど暗く、かなりの時間泣いていたのか目は赤く腫れていた。

「いいんです・・・・」

モンモランシーはフゥ、とため息をつくとシエスタのそばにしゃがみこんだ。

「あなた、サイトに会いたくないの?サイトのこと嫌いになったの?」

シエスタは変わらぬ調子で答えた。

「そんなこと・・・そんなこと、あるわけないじゃないですか」
「じゃあどうして」

モンモランシーの言葉を遮ってシエスタは続けた。

「毎日だって会いたい、いっぱい話して、笑って、そばにいたい。でも・・・・」

シエスタは俯いた。
その瞳から雫が零れ落ち、床を濡らした。

「サイトさんの・・・・邪魔をしたくないんです」

そう言って顔を上げたシエスタはひどく儚く、今にも消えてしまいそうだった。
モンモランシーは少しうーん、と考えた後、シエスタの目を見て言葉を紡いだ。

「あのね、わたし思ったんだけど、あなた『だけ』が他の人の幸せを考えて傷つくのっておかしくない?」

一瞬シエスタの瞳に光が宿った。

「あなたがそんなに傷ついてたら、あなたの幸せを願う人はどうなるの。あなたに不幸になってほしい人なんて
この学院に、いや、世界中探してもいないと思うわ」

モンモランシーは優しくそういった後、シエスタをギュッと抱きしめた。

「あなたは優しいから、何もかも一人で背負い込みすぎなのよ。会いに行きたいならいけばいい、それでこの世界が壊れる
わけじゃないんだし、その後の事なんてサイトに考えさせればいいじゃない」

シエスタはそう言われ、悲しみとは違う涙を流した。
シエスタはモンモランシーを抱き返す。

「あり・・・ありが、とう・・ございます・・・・ミス・モンモラン、シ・・」

モンモランシーはシエスタの頭を撫ででやった。

「いいのよ、わたしは水のメイジ。どんな傷だって癒してあげるんだから」
「はい・・・・・はい・・・」
「じゃあ、行ってきなさい。愛しているんでしょう?サイトのこと?」
「はい!」

シエスタは立ち上がると駆け足で才人の後を追った。
後に残されたモンモランシーは小さく呟いた。

「シエスタ、これ以上サイトに悲しまされたらまたわたしの所にいらっしゃい。今度はわたしがサイトを
ねじり切ってあげるから」

105 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 22:23:29 ID:MSJxDuqE
「どっこいしょ・・・っと」

才人はオッサン臭いセリフとともにベッドに腰掛けた。
ついでため息を漏らす。
結局今日も手がかりは無し。
いいかげん心配を通り越して呆れてくる。

「ふぅ・・・・・・・」
「サイト・・・・まだシエスタが見つからないの?」
「まぁな、学院長とかにも聞いてみたけどどこかに行ったわけじゃないそうだし、完璧に手詰まりさ」

才人はそういいながらベッドに横たわった。
その横に寝巻き姿のルイズがしがみついてくる。

「ん?どした?」
「あの、ねその・・・サイトが疲れているのはわかっているんだけど、その・・・・」

そこまで聞いて才人は、あーなるほどと思った。
そういえば最近ご無沙汰だったため不満なんだろう。
才人はルイズが言い終わる前に抱きしめてやった。

「俺だって、ぶっちゃけすごい溜まってんだよ。本当は癖にならないように我慢してたんだけど、
お前のそんな顔見てたら我慢できなくなっちまったじゃねーか」
「べ、別に嫌なら無理にしなくてもいいわよ!!わたしだってムグッ!!」

才人は唇を押し付けるとルイズを押し倒した姿勢になり、服に手を掛けた。

106 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 22:25:08 ID:MSJxDuqE
時間は少しさかのぼり、才人がルイズの部屋に入ろうとしていた時。
シエスタはドアノブを回そうとする才人を見つけた。
いた・・・・サイトさん・・・・・・
今すぐ駆け寄って、抱きしめて、キスをしたい。
しかし、あの日の事が頭を駆け巡る。
才人とルイズが互いを愛し合った日を・・・・・・・
考え事をしている隙に才人が部屋に入ってしまったため、慌ててシエスタはドアの前まで足を運ぶ。
ただそれだけで全身に熱が回り、頭がボーッとする。
会いたい、すごく・・・・会いたい。
だがそこから一歩踏み出す勇気がどうしてもでなかった。
ドアノブに手を掛け、すぐに離す、そしてまた掴み、離す。
自分でも何をしているのがわからない。
そもそも何故こんなに怯えているのかがわからない。
意を決し、いっその事無理に笑顔を作って、あくまで明るく入ろうとした。
その時だった。

「俺・・・・・・・・・・本当は・・・・・・・・我慢・・・・・・」

急に部屋から才人の声がしたため、シエスタは飛びのいた。
そしてすぐにくちゅ・・・・ちゅぷ・・・・と粘着質な音が耳に飛び込んでくる。
シエスタは声にならない声を上げてその場にへたり込んだ。
両手で顔を覆い、とっくに枯れたと思っていた涙腺を押さえつける。
それでも非情な雫はシエスタの頬を、手を伝い、床に染みを作る。
ああ・・・・やっぱりだ・・・・。
シエスタは体の中に黒く、冷たい水が流れてくるのを感じた。
その水は熱を帯びていたシエスタの体を急激に冷やし、心の冷静な部分を引きずり出す。
サイトサンハ、ワタシヲヒツヨウトシテイナイ・・・・・
ワタシハサイトサンノトナリニイテハイケナイ・・・・・
シエスタはドアにもたれるようにして座り込んだ。
何をいまさら・・・あの日気づいたじゃないか。
堕ちていくシエスタとは対照的に、壁一つ超えた先はどんどん淫らなものと化していた
時折聞こえてくる少女のか細い喘ぎ声と卑猥な音に、シエスタの心はますます闇に覆われていく。
しかし、体は違った。
全身が熱くなり、まだ男を知らない秘所が疼きだす。
必死に堪えようとするが、ルイズの喘ぎ声が聞こえてくる度に疼きは強くなる。
そしてつい、ルイズと自分の立場を入れ替えてしまう。

107 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 22:25:42 ID:MSJxDuqE
「んくっ・・・ああ、ふぁ・・んん・・・サイト・・・さん・・」

手をゆっくりと下着の中に滑り込ませ、指をクレパスの中へ進入させる。

「ああっ・・サイトさん・・・すごい・・・・」

シエスタの頭の中では、自分は才人に犯されていることになっていた。
こんなことはダメだと思いつつも、いつ誰が通るかわからない廊下という場所がさらにシエスタを追い詰める。

「はぁっ・・・ああん」

左手で大きな乳房を揉みしだき、硬くなった乳首をつまみあげる。
右手で秘所をかき乱し、更なる快楽を求める。
いつ才人達に気づかれるかわからないのだが、いつのまにか大きな喘ぎ声さえ上げていた。

「ああっ、やぁあ・・・・ダメェ・・・サイトさぁん・・・」

シエスタは動かす指の速度を活発にする。

「んああっ・・はあっ・・イく・・・・イっちゃいますぅ・・サイトさん!」

そしてルイズとシエスタの声がシンクロした。

「「あああああああん!!!」」

シエスタはびくっと体を震わせ絶頂に達した。
それがマズかった。
大きく仰け反ったシエスタの体がドアにぶつかり、鈍い音を放つ。

108 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 22:26:43 ID:MSJxDuqE
ガタッ

「・・・・・・っ!!」

いきなり音がしたため才人は慌ててベッドを飛び降りる。
ほぼ全裸に近い格好だったため急いで服を着る。

「だ・・・・だれ・・・・?」

才人が問いかけると今度はタタタタタと廊下を走る音が聞こえてきた。
ドアまで歩み寄り、開ける。
そこにあったのは小さな水溜りと、見慣れたカチューシャだった。

「シ、シエスタ・・・なのか・・・?」

この学院にはたくさんメイドがいて、その分だけ同じカチューシャがあるというのに才人にはこれがシエスタの
物だと、なぜかそう思った。

「マジかよ、くそっ・・」

あれがもしシエスタなら、間違いなく自分達がした行為に気づいたはずだ。
だから俺達の邪魔をしないように・・・・・・
才人はカチューシャをポケットにねじ込むと走り出した。
幸いこの時間帯は風呂上りの生徒達が何人かうろついている。
これだけいれば誰かは見ているはずだろう。
才人は片っ端から聞いていくことにした。

遠くで騒いでいる才人に気づいたギーシュは声を掛けてみることにした。
あんなに必死な才人を見るのは久しぶりだったからだ。

「やあサイト、何をそんなに慌てているんだい?」

いつものキザっぽいポーズで話しかける。
しかし才人の表情は変わらない。

「なぁ、今、ここをシエスタが通っただろ?何処に行ったんだ、頼む、教えてくれ」
「まぁまぁまずは落ち着きたまえ。そんなに熱くなっていると見えるものも見えなくなってしまうぞ」

109 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 22:28:01 ID:MSJxDuqE
普段なら反抗する才人だったが、今はなぜか素直にギーシュのいうことを聞いた。
いや、何故か聞かなければいけないような気がした。
才人が落ち着いたのを確認してからギーシュは語りだす。

「シエスタというのは、確か君専属のメイドだったよな。顔はわかる。何度か世話になったことがあるからな」
「そんなことはどうだっていい。早くシエスタが何処に行ったか教えてくれ。見たんだろ?」
「彼女ならさっき火の塔に向かって走っていったよ。なんだか泣いてるようにも見えたなぁ」
「な、なんだと・・・・・」

あの明るいシエスタが?
泣いていた?
嘘だろ・・・・・・
青くなった才人を見て、ギーシュは急に真顔になった。

「才人、君のその顔を見る限りなにかあったようだが、あえて聞かない事にするよ。僕にだって常識はある。
だけど、一つだけ言わせてくれ」

才人も真剣な表情でギーシュの次の言葉を待った。

「たとえどんな理由だろうと、女の子を泣かす奴は最低だ。まして、自分に惚れている女の子だとすればなおさらだ」

正直普通の人が聞けば『お前にいわれても説得力ねぇよ』と返すところだが、今の才人は不覚にもギーシュを
かっこいいと思っていた。
茶化しや、ふざけ半分ではない、心の底からそう思った。
ギーシュはそれだけ言うと才人の肩に手を置いた。

「では、行って来い親友よ。僕は君の味方さ」

110 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 22:28:37 ID:MSJxDuqE
「ハァッ・・・ハァッ・・・くそっ、シエスタ・・・」

真っ暗な広場を才人は一心不乱に駆けていた。
頭の中でギーシュのセリフが何度も蘇る。
『彼女ならさっき火の塔に向かって走っていったよ。なんだか泣いてるようにも見えたなぁ』
それと同時に深い罪悪感が才人の胸を抉る。
自分は一体なにをしていたんだ。
アルビオンでルイズとシエスタと再会した時、二人の・・・いや、できることなら全ての人の笑顔を
守ろうと決心したではないか。
それなのに俺は・・・・・・。
いや、もう考えるのはやめよう。
才人はやっと火の塔の前まで来ると、中に飛び込んだ。
一階の全ての部屋を回り―――――
いない・・・・・
階段を駆け上がり、二階の部屋全てを回り―――――
ここにもいない・・・・・
数回それを繰り返し、もう何階かもわからない部屋に辿り着いた。
同じように開けようとすると顔がドアにぶち当たった。

「いってぇ!!」

痛む鼻を擦りながらもう一度開けようとする、しかし開かない。

「なんでここだけ――――って少し考えればわかるよな」

間違いない、シエスタがここにいる。
辺りを見渡し窓、もしくは入れそうな隙間を探した。
どうやらそれはないようだ。
こうなったらあれしかない。

「強行突破するしかないか」

才人は10歩ほど後退し、そして一気に間合いを詰め体当たりをかます。
さすがにそれだけで開くはずはないので、間髪いれずに続けざまに突進する。

「うおおおおおああああああ!!!!」

才人は絶叫しながらおもいっきり突っ込んだ。
すると何やらバキャ、といい音が聞こえた。
ドアノブを回して開けた扉の先に―――――。

「シエスタ・・・・・?」

111 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 22:30:16 ID:MSJxDuqE
妖精・・・・?
最初冗談抜きで才人はそう思った。
真っ暗な部屋の中で窓から月光を浴びるシエスタは、すごくかわ・・・いや、美しい。
濡れた頬に光が反射し、まるでシエスタ自身が輝いているように見えた。
シエスタは座り込んだまま首だけを回して才人を見つめた。

「サイトさん・・・・・」
「・・・!シエスタ!!」

我に帰った才人は慌ててシエスタのそばに近寄り、何か言おうとした。
しかし何を言えばいいのかわからなくなり、口から出た言葉は単純なものだった。

「シエスタ・・・今までどこに、何で!!」
「それはサイトさんのほうがよく知ってるんじゃないですか?」
「え・・・?」
「わたしが、何も知らないと思ってたんですか?」

才人はこの言葉の意味を理解するのに少し時間が掛かった。
そして恐る恐る聞くことにした。

「見たん・・・・・だな」
「はい・・・・」
「でも、どうして・・・」
「サイトさんにはわからないと思います。みんなに必要とされているから」
「必要って・・・シエスタだってみんなに必要に」
「でもサイトさんはわたしを必要としてくれませんでした」
「そんな・・・そんなワケないだろっ!!!」

才人は怒鳴った。
シエスタは俯いたまま続けた。

「さっきだって・・・・・」
「さっき?」
「わたし、サイトさんとミス・ヴァリエールがシてるとこ、ドアの前でずっと聞いてたんです。そのときのミス・ヴァリエール
とサイトさん凄くうれしそうでした。声だけでもわかります」
「そ、それに何の関係が・・・」

恥ずかしくなってきた才人は話題を逸らそうとしたが、シエスタにその気はないようだ。

「その時、改めて実感したんです。わたしはサイトさんに必要とされてないって、いらないんだなって」

シエスタの目に光る雫が宿る。

「わたし、迷惑ですよね?」

そんな・・・そんなコト・・・・。

「サイトさんとミス・ヴァリエールがいい感じの時に限ってしゃしゃり出てきて」

俺はシエスタの事・・・・・

「そのせいでまた二人の仲が悪くなって」

シエスタの事・・・

「あ、でも心配しないでください。もう、サイトさんには、迷惑、かけませんから・・・」

シエスタがそういい泣き崩れた瞬間、才人は行動にでていた。
なぜ急にこんなことをしたのかはわからない。
俺はシエスタの唇を塞いでいた。

112 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 22:31:02 ID:MSJxDuqE
「ん、んんっ・・・・・」

いきなりキスをされたシエスタは反射的に声を上げようとした。
その時開いた口の中に舌をねじ込みディープなキスをする。
シエスタが抵抗せずにされるがままになっているため才人はより激しく口を吸った。
才人は段々息苦しくなり唇を離してしまいそうになる。
だが無理矢理押し込み限界まで我慢していた。
自分でも苦しいのだからシエスタにとっては本気で危機を感じているだろう。
いっその事蹴飛ばしたり、叩いたり、抵抗して欲しかった。
しかしシエスタは抵抗どころか何もしてこない。
さすがに限界に達した才人は唇を離す。
そして呟く。

「なんでだよ・・・・・」

才人はシエスタの肩を掴み、わななきながら言葉を発する。

「苦しかっただろ?嫌だっただろ?なんで何も言わないんだよ・・・・」

それでも何も言わないシエスタに才人の怒りは頂点に達する。
考えてみればただの逆ギレだが、そんなことはどうでもいい。

「苦しいんなら苦しいって言ってくれよ!嫌なんだったら嫌って言ってくれよ!!じゃないと・・・俺・・」
「どうして嫌がらないといけないんですか?」
「・・・・・・!!!」

すぐさまそう言い返され才人は目を大きく見開く。

「わたしはサイトさんの事を愛しています。例えサイトさんがわたしを見てくれなくても・・・・。そんなに大好きな
サイトさんにキスをしてもらったのに、どうして嫌がらなくちゃいけないんですか?」

屈託の無い笑顔でそう言われ、才人は己を恥じた。
感情が爆発し、シエスタを強く強く抱きしめる。

「ごめん・・・シエスタごめん・・・・」
「もう、どうして泣くんですか?サイトさん」
「俺、シエスタの気持ちに全然気づいてやれなかった・・・・それなのに勝手に怒って、無理矢理キスなんかもして・・・」

シエスタは少し考えた後、おもむろに才人に口付ける。
不思議と罪悪感は感じなかった。
今まではルイズの事が気になり形だけの抵抗はしていたつもりだった。
なんでだろう・・・・。
ああ、わかった。簡単なことだ。

俺、シエスタの事を愛してるんだ。

113 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 22:31:40 ID:MSJxDuqE
狭く暗い密室の中で二つの音が交じり合っていた。
一つは女の喘ぎ声。もう一つは淫らな水音だった。
才人はじっとり濡れたシエスタのソコに口を付け、吸い上げる。

「ああっ、ひゃうん、んあぁ、はぅっ・・・」

才人が舌を進入させたこともあり、シエスタは甘い声を出しながら白く綺麗な肢体をくねらせる。
そんなシエスタの声に興奮したのか才人の責めは激しさを増していく。
舌先に力を込め淫核をぐりぐりと刺激する。

「んっ、ふぁあ、あ!ああっ!!サイトさ!!ああああああっ」

責めになれていないシエスタは体を仰け反らせ絶頂に達した。
しばらくぐったりしていたが、やがてのそのそと才人のモノを掴む。
そして豊かな胸でそれを挟み込むと上下に動かし刺激する。

「ぅあっ、ちょ、シエスタ、それっ・・・」

谷間の間から少し顔を出している才人のモノを咥えこみ、先程才人が自分にしていたように舌先に力を込めて
尿道を刺激する。

「くぁっ、やば、シエスタ!も、出る・・・」

才人が一瞬ビクッと体を震わすと、シエスタの口内に大量の欲望を解き放った。
口から垂れた白い液体を指で掬い取ると、それをペロッと舐める。
そして一言。

「いっぱい出ましたね、サイトさん♪」

才人の理性は塵と化した。
シエスタに覆いかぶさり剛直を秘所にあてがう。
そして一気に貫いた。

この時のシエスタの声を俺は一生忘れないだろう。

129 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/11(水) 19:07:48 ID:4mBz82ZE
朝の日差しが差し込むヴェストリの広場でモンモランシーはまだ眠たげなギーシュを連れてうろうろしていた。
ルイズの話によると昨日はシエスタどころか才人まで帰って来なかったらしい。
まさか駆け落ち!?とかも思ったりしたがそこまで血迷ってないだろうと自分を安心させる。
しかしどうにも心配なため朝早くからギーシュを叩き起こし探しているのだが・・・・・。

「ふぁあ〜〜〜〜・・・・」
「ちょっとギーシュ!少しは真剣に探しなさいよ!!アンタは心配じゃないの!?」

ギーシュは二度目の欠伸を噛み殺し、言った。

「それは少しは心配さ。でもサイトはあんまり無茶はしないタイプだから大丈夫だろう」

そしてギーシュはモンモランシーの耳元で囁く。

「それにサイトはやるときはやる男だ。たぶん昨日は夜遅くまでがんbブゴフォ!!!」

言い終える前にモンモランシーに鳩尾に肘を叩き込む→裏拳のコンボをくらいもんどりうって倒れる。
はぁ、とため息をつきながら辺りを見渡していると火の塔から誰かが出てくるのが見えた。
それはまさしく・・・

「おっ、モンモン。なにやってんだよこんな所で」

モンモランシーはすぐに言い返す。

「それはこっちのセリフでしょ。一体二人ともどこにいたのよ。ルイズなんて怒りくるってたわよ」

才人は苦笑いをしながらシエスタを見て、それからモンモランシーに向き直る。

「あ〜〜、まぁ、いやその、なんだ。俺達にもいろいろあるんだよ・・・・いろいろ・・・」

モンモランシーは煮え切らない表情で二人を見つめていたが、まぁいいわと呟く。
そして今度はシエスタに問う。

「ねぇシエスタ、もう、大丈夫なの?」

それを聞いたシエスタは満面の笑みで

「はい、以前よりわだかまりか消えて前よりいい感じです」

と才人の腕に自分の腕を絡ませた。
才人の顔は赤くなったが何も言わないため、シエスタの言ってることは本当なのだろうと納得する。

130 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/11(水) 19:08:57 ID:4mBz82ZE
「あ、そういやさモンモン、しばらくシエスタが世話になってんだな。俺からも御礼を言わせてもらうよ、ありがとう」

その言葉に合わせるようにシエスタは深く頭を下げた。
モンモランシーは腕を組みツンとすましてみせた。

「別にいいわよそれぐらい、偶然わたしがシエスタを保護しただけよ」
「それでも、ありがとう」

才人はもう一度御礼を言うとシエスタを促した。

「俺達もう行くから。じゃあな」

そう言って立ち去ろうとした瞬間――――

「何シカトしてんだ貴様ァーーーーー!!!!!」

完全に存在を忘れられていたギーシュが叫んだ。

「はは、冗談だよギーシュ、その、お前のおかげで、なんていうか、なにかがわかった気がするよ。今回は素直に御礼を言って
やるよ、ありがとな」

え?
ギーシュは目を丸くした。
才人に御礼、っていうか普通に相手にしてもらったのってすごく久しぶりなような・・・
ギーシュは嬉しくなった。
だが、思っている事とは正反対の言葉をつい言ってしまう。

「・・・・から・・・・ね・・・・」
「は?」
「うれしくなんかないんだからね!!!」
「何でツンデレなんだよ!!!」

ああ、やっぱり、誰かにツッコまれるのって、なんて、なんて気持ちいいんだろう。

そんなこんなで結局トリステイン魔法学院は今日も平和でした。

131 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/11(水) 19:10:17 ID:4mBz82ZE
と平和に終わると思っていたがやはりそうはいかないようで。

「さて犬?」
「はい犬です」
「とりあえずお疲れ様、わたしをほっておいて朝帰りなんて疲れたでしょう?とくに下半身が重点的に」
「いえ、そんなことは・・・」

才人の目は完璧に泳いでいた。

「そう・・・なら服を脱ぎなさい」
「なぜでしょうかご主人様」
「いいから脱ぎなさい。上だけでいいから」

才人はそういわれ渋々パーカーを脱ぎ、そしてT−シャツにも手を掛け、脱いでいく。
そしてT−シャツを脱ぐ時に一瞬視界が真っ暗になり、再び明るくなったときにはルイズはもうルイズじゃなかった。
ぷるぷると震える手で才人の胸元を指差す。

「あらぁ?なにかしらこの赤い痕?」

才人が視線を落とすとそこは確か昨日シエスタに・・・・。

「・・・・!!!!!ぁあああいいいいいいいやこれはその虫・・・そう虫だよ!!」
「へぇえ〜・・・・それはそれは大きな虫にやられたわねぇ〜、もしかしてその虫って『サイトサン』って鳴く虫の
ことかしらぁあああああ!!!!!」

あ、も無理だ。
潔く諦めよ。
しかし全てを投げ出した才人の前にシエスタが立ち塞がった。

「あによ、ジャマすんの!?」

敵意というか殺意を剥き出しにしてガンを飛ばしてくるルイズにシエスタは指を立てた。
そしていきなりすごい事を言いだした。

132 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/11(水) 19:11:09 ID:4mBz82ZE
「勝負しません?」
「はぃ?」
「ですから、どっちが才人さんを気持ちよくさせられるか勝負です」
「あああああんた何を!!??」
「あら、自身が無いのですか?そうですよねぇ〜、ミス・ヴァリエールには『武器』が無いですものねぇ〜」

そういいながら胸元を見つめられたルイズは怒り狂った。
これは軍隊でも止められるのかわからないくらい怒り狂った。

「いいわ、やってやろうじゃない・・・・」

あれ?なんで?展開読めねぇよ。
やば。
才人は必死に逃げようとドアへ走った。
しかしルイズに腕を、シエスタに足を掴まれる。
あれ、これデジャヴ?
そして二人はタンカで運ぶように才人をベッドまで運び放り投げる。
才人は泣きそうになった。

「まさか、いつもの2倍頑張れってこと?」

二人は声をそろえて言い放った。

「ううん、4倍☆」

あれ、なんかこれもデジャヴ?

「じゃあ一人持ち時間30分で何回イかせられるかでいいわね?」
「はい、もちろんです」
「ちょっ、まっ、ムリだっていくらなんでもぉおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」

才人の絶叫はいつまでも終わりませんでした。   終


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