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Last-modified: 2008-11-10 (月) 22:48:01 (5643d)
88 :真昼の夜の夢 ◆mQKcT9WQPM :2007/08/09(木) 23:16:54 ID:PQ8PcHR1 「あー、なんかすっごい爽やか。気分いいねえこういうの」 背負った相棒のデルフリンガーと語り合いながら、才人は朝靄の中を行く。 「…おい相棒、ありゃどっかの女王陛下の変装じゃねえか?」 その事実を否定したかった才人だったが、デルフリンガーはあっさりと事実を肯定した。 「…ったくもう、あのひとは…」 女王だって自覚あんのかね、などとルイズが聞いたら『あんたに貴族や王族の何がわかんのよ!』と怒鳴られそうな事を考えながら、才人はその馬に寄って行く。 「やっぱり、サイトさんでしたか」 やはりというか、馬の上にいたのは女王アンリエッタの変装した、『アン』だった。 「…今日は、どんな手を使って王宮を抜け出してきたんです?」 無責任女王、才人の頭をそんな単語がよぎる。 「丁度よかったわ。今日はちょっと、サイトさんにもお手伝いしてほしくて」 才人の質問に、「ナイショです」、とひとさし指を口の前に立ててアンは応え、馬を進める。 「さ、着いてきてくださいサイトさん。急がないと間に合いませんから」 そう言いながら結局、才人はアンの後をついて馬を走らせるのだった。 二人がやってきたのは、いつぞや宴を開いた、街道沿いの宿屋。 「さ、急いでください」 才人の言葉は無視して、アンは宿屋の入り口を開ける。 「女将さん、連れてきました!」 アンが元気よくそう言って入り口の扉を潜ると、厨房の奥から、真っ赤な顔をして、丸々と太った中年の女性が出てきた。 89 :真昼の夜の夢 ◆mQKcT9WQPM :2007/08/09(木) 23:17:46 ID:PQ8PcHR1 女将は言ってふらつき、厨房の出口にもたれかかる。 「ほら、無理しないでくださいな」 女将の容態に才人も心配になり、近づいて肩を貸そうとする。 「悪いね。旦那以外の男に担いでもらうつもりはないんだよ、あたしゃ。 言ってにっこりと笑い、のしのしと厨房から出て、宿泊する部屋のある二階に続く階段へと歩いていく。 「それじゃあアン、今日一日たのんだよ。 階段の手すりに体をもたせかけ、アンにそう言う。 「おまかせください、いつかのご恩は返させていただきますわ。 その言葉を聴いて女将はどしどしと階段を登っていった。 「それじゃ、事情を説明しますね」 才人に振り返り、説明を始めたのだった。 「…そういうわけかぁ」 才人は納得する。 「でも、私一人じゃ不安で。 確かに。普段やりなれない事をアン一人にやらせるよりは、自分が手伝ったほうがいい。 「ありがとうございます。では私は厨房を。サイトさんはフロアの準備をお願いします」 言われるまま、才人はテーブルの上にさかさまに乗せられた背のない丸椅子を、テーブルに合わせて並べ始めた。 朝方は、比較的静かだった。 「おにいさーん、こっちエール追加ねー」 こっちは二人しか戦力がいないというのに。 90 :真昼の夜の夢 ◆mQKcT9WQPM :2007/08/09(木) 23:19:16 ID:PQ8PcHR1 「アン、きつくなったら言ってね、手伝うから」 アンはそんな才人の言葉ににっこり笑って応える。 「大丈夫ですよ。それよりお料理できました。もっていってくださいな」 これなら大丈夫そうだな、と才人は安心し、フロアに戻った。 嵐のような昼時だった。 「お疲れ様でした。サイトさん」 皿についた水を布巾で拭き取りながら、アンは才人を労う。 「アンこそお疲れ様。タイヘンだったでしょ」 水を溜めたシンクに手を突っ込んで、石鹸で泡立たせて食器を洗いながら、才人は応えた。 「いいえ。女将さんの仕込みのお陰で、大して苦労はしていませんわ。 それでも、以前に比べれば大した進歩だ。 「それでも、前に比べたらいろいろできるようになったんじゃない?すごいよ」 照れて布巾を胸元で握り締めるアン。 「俺はすごいと思うよ。ご褒美あげたいくらい」 その言葉を聴いたアンは、一度何かを言おうとしたが、すぐに口をつぐむと、少し考えて、少し頬を赤らめると、言った。 「じゃ、じゃあ」 …やばい。この顔は。 「じゃあ、ここで、抱いてください…」 真っ赤になって俯いてそう言って、動きを止めた才人の手を取って、きゅっと握ったのだった。 100 :真昼の夜の夢 ◆mQKcT9WQPM :2007/08/11(土) 01:00:29 ID:PM8837Gj 突然の言葉に、才人の目が点になる。 「い、意地悪しないでください…」 アンは真っ赤になったまま、俯いてそんなことを言う。 「今は、私はアンリエッタじゃありません…」 な、なんだそういうことか。 「ちょっとの間だけ、ぎゅっ、てしてください…」 そして胸の前で両手を合わせる。どうやら、純粋に抱き締めて欲しい、そう言いたかったようだ。 「ちょっとの間だけ、な」 言いながら少し腰を引くことも忘れない。ただでさえ臨戦態勢だっていうのに、こんな風に密着したら、ヤバいことになる。 「…サイトさぁん」 アンは甘い声でそう啼いて、才人の腕の間から手を出すと、きゅっと彼の体を抱き締め、上半身を才人に預ける。 「ちょ、アン、あぶなっ!?」 どすん! 才人は咄嗟に体をくの字に折り、腰から倒れた。 むにゅ…。 「あ・・・」 101 :真昼の夜の夢 ◆mQKcT9WQPM :2007/08/11(土) 01:01:42 ID:PM8837Gj 「ちょ、アンなにしてっ」 しかし才人の制止も聞かずに。 「す、すいません、いきなり抱きついたから…勃っちゃったんですね…。 そこまで言って、股間から手を差し入れ、自らを割り開く。 「あの、わ、私のここを好きに使って…。サイトさんを、鎮めてください…」 ここまでされて、理性の吹っ飛ばない才人ではない。 「じゃ、じゃあ、遠慮なく使わせてもらうよ」 ジッパーを降ろして、限界まで屹立した自分自身を取り出した。 「は。はい…♪」 ずぶぶ…。 肯定と同時に、アンは後ろから貫かれた。 「あっ…はっ…!」 しかしいくら濡れているとはいえ、いつものように前戯をしているわけではないので、アンのそこはいつもの数倍の抵抗をもって才人を咥える。 「くっ…!」 いつもの滑るような快感とは違う、肉の摩擦ににる抵抗に、才人も思わず呻く。 「ふぁ、は…」 アンも、いつものような喘ぎ声ではなく、苦痛と取れるような呻きをもらす。 「ど、どうしたんですか…?」 102 :真昼の夜の夢 ◆mQKcT9WQPM :2007/08/11(土) 01:03:05 ID:PM8837Gj きゅ…。 アンの奥が蠢き、動かしてもいないのに才人に快感を送り込んできた。 「うわっ、アン、それっ…!」 最初は無意識で膣壁を動かしたアンだったが。 きゅ、きゅぅ…。 再びアンの中が蠢き、才人に絡みつく。 「す、すげっ…なんだこれっ…」 動いてもいないのに、才人は高められていく。 「こ、こうすれば動かなくても…き、キモチイイ、ですよね…」 きゅっ…きゅぅ、ぎゅぅっ。 アンは更に円を描くように腰の動きも加えて、才人を責め立てる。 「うあっっ、スゴいよアン、キモチいいっ…!」 あまりの快感に才人は動くことも忘れ、思わずアンの背中に体を密着させ、何かに耐えるようにアンに抱きつく。 「あ、奥、きてます・・・。ください、サイトさんを、アンの、中にっ…!」 言いながらも、腰を振って才人を責め続ける。 109 :真昼の夜の夢 ◆mQKcT9WQPM :2007/08/12(日) 03:38:24 ID:3mWyeJdn 「すまないねえ、迷惑かけちまって」 すっかり元気になった女将さんが、厨房にやってきた。 「いえ、それほど大変でもなかったですよ」 最後の皿を拭き終わり、才人は応える。 「女将さんこそ、もう大丈夫なんですか?」 心配そうに女将に語りかけるアンは、あえて才人と視線を合わさないようにしている。と才人は感じていた。 「あとは私にまかせて、アンタらは上の部屋で休んできな。 女将はにっこり笑って鍵をアンに手渡したのだった。 二人は女将に言われるまま、二階に上がって部屋へと入った。 「あ、あのさ、さっきは途中でゴメ」 しかし最後まで言い切れなかった。 とさっ。 その勢いで才人はベッドに倒れこみ、その上にアンが覆いかぶさる。 「ごめん、なさい…」 そして、謝る。 「ガマン、できなくて…。 110 :真昼の夜の夢 ◆mQKcT9WQPM :2007/08/12(日) 03:39:15 ID:3mWyeJdn 「いいよ、もう済んだ事だし」 言って、アンの頭をきゅっと抱える。 「サイトさん…」 アンは嬉しそうにそう呟いて、才人の腕の間から手を差し出し、彼の体をきゅっと抱いた。 「じゃ、続き…」 それに、アンが続ける。 「しましょ…」 二人は一度離れると、服を脱ぐ。 「サイトさんっ…」 先ほどと同じように、アンは全裸の才人に抱きつき、ベッドに押し倒す。 ぐちゅ…ぐちゅ…。 長い間溜め込まれたアンの樹液が、才人の指に絡んで卑猥な旋律を奏でる。 「もうこんなになってんだな」 アンはそんな才人に抱きついたまま、腰を動かして直立する才人に自らの割れ目を擦り付ける。 ちゅく…ちゅく…。 腰が上下するたび、先走りと愛液が混じりあい、粘った音がする。 「サイトさんだって…こんなにして…」 言いながらも腰は休めない。 「アンって…。すごいエッチな女の子なんだな」 耳元でそう囁くと。 「ち、違いますっ!」 予想通りの回答に、才人は思わずにやりと笑う。 111 :真昼の夜の夢 ◆mQKcT9WQPM :2007/08/12(日) 03:40:13 ID:3mWyeJdn そう言いきって、アンの反応を待つ。 「だ、だったら私…。エッチな女の子に、なります…。 そう言って、才人を見上げる。 「よくできました」 言って、アンの唇を塞ぐ。 「じゃあ、ご褒美、あげなきゃね」 そしてアンの反応も待たずに、彼女の柔らかいお尻を抱え上げて。 ぐちゅうっ! 白く濁った愛液が音を立て、才人の侵入に歓喜の水音をあげる。 「ひぁ!・・・っぁ!」 その衝撃にアンの背筋が仰け反り、膣がひくひくと才人を締め付ける。どうやら軽い絶頂を迎えたようだ。 「入れただけでいっちゃった?」 応えながらはぁはぁと呼吸を整えるアン。 112 :真昼の夜の夢 ◆mQKcT9WQPM :2007/08/12(日) 03:41:17 ID:3mWyeJdn 「きゃっ」 突然の事に驚きの声をあげるアン。しかし、すぐにその感覚は打ち消される。 ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ! 「や、ひぁ、あっぁっ、だめっ、まだっ!」 アンの回復を待たず、才人は激しく腰を使い始める。 「ひぁ!ひぃ!あ!らめ!またっ!らめっ!こわっ、れぅ!やぁっ!」 ぱちゅ!ぱちゅ!ぱちゅん! 卑猥な水音と肉のぶつかる音が、アンの意識を翻弄し、さらなる高みにアンを連れて行く。 「は……ひぁ………」 アンの胸が上下し、荒い息をつく。 「ひぁ!…ひぃ!……こん、なのっ…!」 それは、昼間の再現であった。 「そ、そうっ、それっ…!」 才人はピストン運動したい欲求を抑え、アンの一番奥に先端を押し当てながら、アンに習って腰を動かす。 113 :真昼の夜の夢 ◆mQKcT9WQPM :2007/08/12(日) 03:42:44 ID:3mWyeJdn アンの体がびくびくと痙攣し、きつくきつく才人を締め付ける。 「くぁ、俺ももうだめだぁっ!」 限界まで高められた才人が、アンの最奥で弾ける。 「あ、あついの、あついのぉ、またぁ、またいっちゃうのぉっ!」 一度果てたはずのアンの意識が、才人の熱さに再び戻り、そしてまた、灼き切れる。 二人はその後、朝までゆっくりと休んだ。 「どうする?送っていこうか?」 才人は朝日の中、アンに向かってそう言う。 「それじゃあ、お願いしちゃおうかしら」 いつぞやとは違い、肯定を返した。 「今日は、なんだかすごく甘えたい気分なんです」 そう言って、頬を染める。 「サイトさんが、奥でいっぱい出しちゃったせいかも♪」 114 :真昼の夜の夢 ◆mQKcT9WQPM :2007/08/12(日) 03:44:49 ID:3mWyeJdn 轟く雷鳴。震える大地。 「イキナリイナクナッタカラヒッシニサガシテタラ。 片言でそう言いながら迫ってくるルイズ。 「あ、あのルイズさんなんでカタコトなんですかっ!?」 ぷるぷると震え、そして懐から鞭を出し、びしいっ!と鳴らす。 「犬の躾け用に買っておいた鞭がこんなに早く役に立つ日が来るなんてね? そしてずし、ずしと間合いを詰める。 「止めなさいルイズ・フランソワーズ! しかしやっぱりその言葉は最後まで発されることはなく。 「黙ってろこのわたあめ姫ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 どっかぁん! 一瞬で取り出した杖から放たれた魔法が、アンを、アンリエッタを吹き飛ばした。 「あああれええええええええ?」 吹き飛ばされ、地面に叩きつけられてアンは気絶してしまう。 「さあてと」 にっこり笑ってルイズは四つんばいになって逃げようとする才人の背中をどん!と踏み潰す。 「たぁっぷり調教してあげるから覚悟なさい。犬」 さっきのルイズを真似てちょっと片言で言ってみる才人だったが。 「却下」 そして今日も。 |
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