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Last-modified: 2008-11-10 (月) 22:50:51 (5643d)
195 名前: 香水の降臨祭(1/2) [sage] 投稿日: 2007/12/24(月) 14:18:06 ID:NUc1o116 約束した時間より少し早めに来てしまったので、彼の姿はまだなかった。 冷やりとした空気がわたしの頬をなでつける。 待たせてしまったんだね。僕のモンモランシー。 遅いっ。 まだ約束の時間より余裕のあるはずだ。 彼はバツ悪そうに頭をかいて、わたしに許してもらうべく、言葉を並べている。 違うの・・・あなたは悪くないわ。 どうして言えないの?その訳もわたしは分かっている。 もっとわたしのそばに 女の子はわがままなの。好きになった男の子の余所見なんて許したくはないの。 彼がわたしの不安に気がついてくれたらいいけど、たぶん無理。 「モンモランシー・・・」 「ねぇ。ギーシュ――わたしのこと本当に好き?」 「そ、そう。でもわたしは不安なの。他の女の子と仲良くするあんたを見てるのつらいわ」 「抱いて」 196 名前: 香水の降臨祭(2/2) [sage] 投稿日: 2007/12/24(月) 14:19:20 ID:NUc1o116 「な、ここでするのかい。寒いと思うよ」 やっぱり勘違いしてる。わたしは口元を緩めて答える。 「そーいうことだったのかい。驚かさないでくれよ・・・」 彼の腕がわたしの身体を包み込んだ。 「今夜は・・・わたしを離しちゃダメ」 「約束する」 「キス・・・して」 わたしは彼に口付けをねだった。 「愛してるよ。ぼくのモンモランシー」 彼の熱い唇がわたしの不安の出口を塞いでくれた。 |
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