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Last-modified: 2008-11-10 (月) 22:51:59 (5643d)

それは蒼から始まった物語 (4):集いし少女達(と書いてライバルと読む) 2  バレット

「あー死ぬかと思った」

どこぞの煩悩霊能者みたいな事を漏らしながらベッドへダイブ。
イザベラやシャルロットやティファニア、その他の生徒同様大型竜籠(物資・人員輸送用タイプ)で宮殿から運んできたものだ。
この世界に来て以来のサイトの愛用品である。
もちろん、ジョゼフから与えられた超高級品だ。これ1つで下級貴族の1年の支給金並みとか。
金はある所には掃いて捨てるほどゴロゴロ転がっているのである。ごくごく普通の異世界の中級階級出身の才人には実感わかないけど。

マチルダに追い回され、結果入学式を兼ねた晩餐会に出れず夕食にありつけぬままぶっ倒れたサイト。
実戦や訓練でそれなり以上に鍛えられてる上に伝説の盾補正も加わってちょっとやそっとじゃバテやしない。
それでも腹を空かしたまま散々追い掛け回されれば、部屋に戻った途端ベッドに飛び込みたくなるぐらいには誰だって消耗するのだった。

「厨房行きゃ少しは分けてもらえるかな・・・」

しかし腹は文句つけても足が動いてくれない。
ガンダールヴによる身体強化は、解除後強化した分しっぺ返しが来るのである。
疲れてるししょうがないからこのまま寝るか、とサイトは瞼を落とし。

コンコン

すぐにまた開いた。

「開いてるぞー」

やや気だるげな声で扉の向こうに声を掛ける。
ゆっくりと、扉が開いた。

まず目に飛び込んできたのはランプの光を反射する金色の髪・・・
なんて在り来たりなもんではなく、こんなの在り来たりだったらこの世はパライソか!?と言いたくなる1対の超特大弾頭でした。

「お、お兄様?大丈夫?」
「あー、へーきへーき。ちょっと疲れたけどな」

心底心配そうなティファニアに、サイトは苦笑交じりに答えた。
心配性なのは相変わらずだなぁ、何て思いながら。

 
 

サイトとティファニア・オブ・ロードとの出会いは、3年前に遡る。

サイトがガンダールヴと分かり、従ってジョゼフの系統が虚無と発覚してからしばらく経ってからの話だ。
始祖ブリミルの伝承とやらから、他国にも虚無の系統が居るかもしれないと推測したジョゼフは密かに他国の彼方此方に人を送り込んだ。
いわゆる間諜、スパイである。
別にサイトの世界のどこぞの7号さんみたいに、単独で陰謀をぶっ壊すようなド派手な物じゃない。
しかし、いつどの世界であっても正確な情報を早く手に入れた者こそが有利に経てるのはここでも常識と言えた。

その過程で偶然にも発覚したのが、アルビオン王家の一員、ロード大公の愛人のエルフとその娘、ティファニアの存在だ。
エルフは、ハルケギニアの人間にとっては天敵といえる存在。
人肉を食らうだの何だのと明らかに眉唾な――でも実際オーク鬼みたいに人を食べるような種族も居るお陰で何気に信憑性が低くなかったりするけど――
噂もあるが、それでもこの世界の大半の人間は吸血鬼と同等以上に恐れていた。
実際、平民の10倍以上の能力を持つメイジの100倍は強いと言われてるんだから、しょうがないっちゃしょうがないのかもしれない。
そんなエルフが貴族、しかも王家のかなり上位の存在の愛人でしかも間に子供も居るとなれば―――その衝撃はとんでもない。

アルビオン王家にとっては核爆弾級のスキャンダル。
しかしジョゼフがむしろこの事態をチャンスだと受け止めたのは、国と政治の為なら親の敵とでも手を組まなければならない政治家の頂点に立つ者ゆえか。

人とエルフの間に子供が居る。
それはつまり、例え天敵であっても友好関係を結べる何よりの証拠といえた。
更に、よくよく調べてみるとそのハーフエルフの娘にいたっては虚無の使い手かもしれない可能性があると言うではないか。
上手くすればアルビオン王家と友好関係を結べるか、もしくは弱みを握れるか。
はたまた彼らをガリアに連れてくれば虚無の使い手をガリアの物に出来るし、更に更に愛人と娘を使えば、もしかするとあのエルフとの間でも友好関係を結べるかも・・・
どっちにしたってまずは、アルビオン王家より早く3人を確保する可能性がある。
こんなスキャンダル、漏れれば確実に3人ともども証拠を消そうとアルビオン王家が躍起になるのは間違いないからだ。

それを防ぐ為に、ガリアから密かにアルビオンへと派遣された人員の中に・・・既にガリアではジョゼフの切り札として有名なサイトも居たのだった。
とりあえず本人は当初、半ば空に浮かぶ大陸への観光旅行のノリだったり。

 

「あれだよな、確か俺達がマチルダさんの屋敷に向かった時、テファのお母さんが杖向けられててギリギリ俺が飛び込んで間に合ったんだっけ」

部屋に居た10人以上のメイジを一瞬でなぎ倒したのがこの男である。
それは、無抵抗の彼女の母親の言葉を受け入れようとせずに殺そうとしたメイジ達を見て瞬時にサイトが切れた結果なのだが。

「あの時のお兄様、まるでお母様やマチルダ姉さんがよくお話してくれた勇者様そっくりだったわ」
「そ、そうか?」

謙遜した風に頭を掻く。
召喚されてからこっち、ガンダールヴといっても歴戦の兵士やメイジやとんでもない化け物相手に戦いを繰り広げてきたサイトである。
最近はともかく最初は訓練で相手(スクウェアクラスだったり多勢に無勢だったり)にボコボコにされるのはしょっちゅうだ。
身体能力や武器の扱いが上手くたって、長年の実戦経験にはおいそれとは敵わない。
それを文字通り心身ともに叩き込まれたお陰でこのサイト、普段はお調子者な部分が幾分抜けている。

「その後お兄様、ガリアの特使って事になって、叔父のジェームズ一世様とお話する事になって・・・」
「あー、それであいつらの言ってる事につい頭に来ちゃってケンカ売ったんだっけ、俺」

一緒に居たカステルモールがあんまり緊張しすぎてぶっ倒れたんだっけなー。

修羅場を潜り抜けたといっても、基本的にサイトの根が単純なのは変わらない。
だから納得のいかない事にはハッキリと『No!』というタイプで―――
ついでに問答無用でティファニア達を罰しようとするアルビオン王族のあまりの横暴さを目の前に堪忍袋の緒が切れて、ガンダールヴ全開でその場に居た彼らに襲い掛かったのは未だに語り草だ。

『貴族が何だ!王様が何だ!こんな小さい子まで話も聞かずに殺すような奴がそんなに偉いのかよ!』
『ふざけんな!そんなんならな、問答無用でこの世界に呼び出したあの髭親父の方がよっぽどいい奴じゃねえか!』
『認めねえ、俺は絶対認めねえ!そこまであの子達を殺したいんなら、俺が相手になってやる!!』

『上等だ、王家だろうがなんだろうが――――お前らは俺の敵だ!!』

とどのつまり、サイトはティファニア達を守る為にその場で王家に宣戦布告したのである。
サイト自身大国ガリアからの使いという事で国際問題に発展、下手すりゃ国家間戦争がおっぱじまるキューバ危機ノリだったわけだが、
しかしサイトの言い分もある意味正しく、しかもジョゼフ直々にガリアからあれこれ圧力――主に大陸間の補給路の封鎖――
など、3割の謝罪の7割の脅迫で結果、サイトもティファニアもお咎め無し、という事になった。

その後アルビオンとガリアが合同でティファニア達を足がかりにエルフ達との国交を結ぶプロジェクト立ち上げられ、
遂に去年、プロジェクト設立から僅か2年で、厳しい条件付ながらサハラとの貿易が始まった。
これにはティファニア達以外にも、異世界出身で魔法の使えなかったサイトと親しいお陰で階級や種族云々を気にしなくなったジョゼフの尽力がある。
ガリア=アルビオン=サハラの平和裏な3国?協定が結ばれ、エルフとの積極的な国交によりガリアとアルビオンの勢力増強は著しい。
そうしてロード大帝は投獄から一転、国王ジェームズ一世並みもしくはそれ以上の権力者となり、ティファニアとその母親も王家に認められる存在として正式な妻と子供とされ。
サイトは(表向き)平民でありつつもガリア王家と関わりの深い人間でありながら、
アルビオン王家に宣戦布告した挙句エルフとの国交に一役買った人物として、アルビオンでも有名人となった。
そしてこの事がきっかけで『シュヴァリエ』の位を与えられ、ガリアでは初の平民出身貴族となったのが3年前の顛末である。

・・・ガリアに戻った直後、あまりの心配が転じて怒り狂った妹分2人のヘクサゴンスペル+ジョゼフの虚無にぶっ飛ばされたのは置いとこう。過ぎた事だ。

それはともかく、2人の馴れ初めはこんな感じだ。
マチルダと顔見知りなのもその関係である。宣戦布告後ほとぼりが冷めるまで、マチルダの屋敷で3人揃って軟禁状態にあったのだから。

さて、シリアスっぽいのはここまで。

文章には出てこなかったが実はサイト、ティファニアが部屋に入ってきた時から視線はある一点に固定済みだったりする。
胸。そう、胸。
学生服の白いシャツから突き出たあまりにも圧倒的な存在感に、彼女の言ってる事どころか自分の言ってる事すらもほとんど頭の中に入っちゃいない。
入学式の最中も遠巻きに彼女を見ていたギャラリー(主に男子)の視線は、尖った耳よりもその特大桃りんごに集中していたのをサイトは知らない。
ついでにお忍びで偽名を使わずわざわざアルビオン王家である事をアピールしているのも、彼女がエルフの血をひいている事への周囲の軋轢を和らげる為だ。
イザベラとシャルロットもその関係で偽名を使っていない。友好関係をアピールする為に。

自動運転で口を動かしつつ、サイトはティファニアの胸の感触ってどんな感じだろうと、妹分兼未来の正妻&側妻の2人の感触を思い出してイメージし。

ぴょこっ

・・・・・おもわず股間の相棒が先走って反応した。

ヤバイ。考えただけで反応ってどれだけ単純だよ俺!
あああ、しかもテファの見ててどんどんおっきくなってるし!何でか目離したくても離せないし!
こうなりゃ脱出だ!リジェクトリジェクト!!

「ごめん、晩飯食ってないし腹減ったからちょっと厨房行って来る!・・・・・・のわっ!?」
「きゃっ!?」

慌ててベッドから降りて走ろうとしたのがいけなかった。
酷使された膝がカクッと力を失い、前のめりのままバランスを崩した先は―――
ティファニアの胸の中である。

むにょん(サイトの顔がティファニアの胸の間に埋まった)
どさっ(2人して床に倒れた)
ぷちぷちっ!(その衝撃でシャツのボタンが弾け飛んだ)

「・・・・・・・・」
「んっ、お、お兄様っ!?」

なぜ、俺は、テファの胸に、直で、埋まってるんでせうか?
A:キャミソールじゃティファニアの胸が収まりきらないので、素肌に直接シャツを着ていた為。

ハイ、息子が完全覚醒しましたありがとうございました。

全速で脱出。全力で後頭部ベッドに強打。サイト悶絶。
ダメだこりゃ。どっかのおっさんの声が聞こえた気がした。

ひとしきり転げまわってから、ふとティファニアの視線がまじまじとまっすぐこっちに向けられているのに気付いた。
正確には、足の先を彼女に彼女に向ける形になった為、良く見えるようになったズボンに張られたテントを。

見られた!見られちゃったよ俺!

前のイザベラみたいに問答無用で魔法をぶっ放してくる事はありえないだろうけど、それでも生理的反応とはいえ女の子に見せるような代物でもなく。
ビンタの一発でも覚悟していたサイトだったが、しかし。

「あ、あの、サイトお兄様?」
「え、えっと、何?」
「その、えっと、それ・・・辛いんですよね?」
「あー、まーうん、辛いっちゃ辛いな。うん」

バカ正直にそう答えてしまい。

「な、なら、私が治してあげるから!」

瞬間、素早く動いたティファニアによってズボンが引き下ろされていた。下着ごとずらされ愚息が勢い良く剥き出しになる。
そして。

ぱく

咥えられた。
温かい咥内の感触に思わず腰が跳ねるが、すぐに我に返って少女を止める。

「ストップ!ストーップ!テファ、いきなり何してんだよ!?」
「あのね、何度かお母様がお父様にこんな風にしてあげてるのを見た事があって、それでお父様が気持ち良さそうにしてたからお兄様もきっと」
「いや、確かに気持ちいいけどさ!幾らなんでもあっさりしちゃダメって!
・・こういうのはさ、好きな男の人にシてあげる事だからさ、だから俺なんかじゃなくて―――」
「そ、それなら大丈夫!私が好きな男の人はサイトお兄様だから!」

何ですと?

「って再開しちゃダメー!」

サイトの絶叫にもティファニアは止まらず、記憶の通りにサイトの先端を咥えるとぎこちなく頭を上下に動かし始めた。
イザベラやシャルロットとはまた違うつたない動きではあるが、一生懸命頑張ってますな表情からその熱心さが伝わってくる。
それでもこのまま流される訳にもいかず、何とか逃げたくても咥えられたままではそういう訳にもいかず。
どうすべきか考えあぐねていると、第2派が襲い掛かった。
唾液を満遍なく塗された愚息を、ボタンが飛んで剥き出しになったティファニアの胸が挟み込んだ。
否、呑み込んだ。先端まで包み込まれる。

むにゅむにゅくちゅくちゅ

先っぽから根元まで、膣内とは違う柔らかさと弾力性に満ち溢れた快感。
唾液に塗れたお陰でスムーズに上下左右に滑らかにこねくり回される感触に腰が浮く。
もしかしてこれも、彼女の両親の睦言を見て覚えたんだろーか。
―――GJ。お二方。

遥か彼方、比喩抜きでお空の上に居る彼女の両親に心の中でグッとサムズアップを贈った瞬間。
一瞬気を抜いたその時、限界は訪れた。
間欠泉のように胸の間から噴出した白い液体が、ティファニアの顔に降り注ぐ。

「んくっ・・・」

谷間に生み出された水溜りならぬ精液黙りを彼女は、胸を持ち上げる事で啜り取った。
喉を小さく鳴らして飲みこむ度、細く白い喉が蠢く。その様子が何ともあどけなく、色っぽかった。

「えへへ・・・お兄様の全部飲んじゃった」

初めて見る、悪戯っ子の様な少女の笑み。
サイトが見とれたまま、ティファニアは膝立ちになるとパラリと丈の短いスカートをめくって見せた。
薄い白の下着は分泌液で既に濡れ濡れで、薄い金色の毛がハッキリ透けて見える。

「あのね、お母様は、ここがこんな風に熱くてムズムズする時は、お父様のさっきの白いのをここに注射してもらえば直ってたみたいなの。
だから・・・私のここに、サイトお兄様の、お注射、下さい」

分かって言ってんのか、テファ?
・・・分かってないんだろーなー。テファって純粋だもんなー。
なんかもう微笑ましいものまで感じ始めた、その時。
扉が、開いた。
そこに、立っていたのは。

「あ」
「・・・・・・何・・・・・やってんだい」

イザベラだった。
イザベラで、あってしまった。
次の瞬間、イザベラの表情がクシャクシャに歪んでしまった。ボロボロと、滂沱の涙が床に落ちていく。

「酷いじゃないか・・・やっぱり、私だけじゃ満足できないのかい・・・」
「いや、違うんだイザベラ、これは、その・・・・・」
「・・・・ひっく・・・ふえっ、ふえええええぇぇぇぇぇん!!!」

泣き出した。思いっきり泣き出した。
大音量である。しかもここは夜の男子寮である。
何事かと部屋から首を突き出した男子生徒達はまず子供の様に泣きじゃくるイザベラを見、次に慌てた様子で慰めようとするサイトを見、そしてしまい忘れて剥き出しなご立派な物を見てしまい。
そして制服のまま胸を肌蹴させたティファニアを見て、即座に悟った。

―――――コイツは女の、そして、大多数の男の、敵だ。

『天誅〜〜〜〜〜〜〜!!!!!』
「で、殿中でござる〜〜〜〜〜!!!!!」

第2回チキチキリアル鬼ごっこ、勃発。


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