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Last-modified: 2008-11-10 (月) 22:52:29 (5638d)
どきどき異端審問!(アナザー) 2 せんたいさん
そして現在。ルイズの部屋では。
どうしようもないほど気まずい空気が辺りに満ちていた。
…どないせえと。
と呆然と立ち尽くす才人と、
…なんで何もしないのよ。
と察しの悪い使い魔に苛立つルイズの思惑が見事に絡み合い、完全なる調和をもってきまずい空気を抽出していた。
こういう所だけは見事に気の合う二人であった。
そして、先に沈黙に耐えられなくなったのは、仕掛けを垂らした釣り人の方。
「…あのねえ」
何もしてこない才人に業を煮やし、ルイズは上半身だけを起き上がらせ、半眼で才人を睨む。
「あんたねえ!ご主人様の様子がおかしいのに、どうとも思わないわけ?」
…どこから突っ込んでいいのやら。
突っ込みどころ過積載なご主人様の言動に、才人は呆れたように応えた。
「…普段と変わらないように見えるけど」
ルイズは思わずはっとして、もう一度無表情のふりをする。
しかしそれはうまくいかず、顔のあちこちがへんに突っ張って、ぎこちない笑顔のように見えた。
そしてそのぎこちない顔のまま、ルイズは言う。
「だ、だってほら。今だって何も感じないもの。
サイトはおかしくなくても、私の中はおかしいのよ。わかる?」
そう言われてもよくわからない。
才人はとりあえず、ルイズが何をしているつもりなのか、考えてみる。
そしてすぐ思いつく。
ひょっとして。
ひょっとしてルイズは、どこからか『呪印』の情報を手に入れて、そして、取り憑かれたという大義名分でもって、自分に悪戯させようとしているのではないのだろうか。
恐ろしく正鵠を射た発想だったが、残念な事に今の才人は種切れである。
「…ごめん、ルイズ。今そういう気分じゃないんだ」
そう言って才人は背中を向け、部屋を出て行こうとする。
もちろん、ルイズのいない静かな所でひと寝入りするつもりだった。
そして、予想外の才人の反応に、ルイズの目が点になった。
もちろん、ルイズは食い下がる。
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」
今度は、演技ではなく素の表情で、背後から才人に抱きついた。
その顔は、半分怒っているような、半分泣いているような、奇妙な表情だった。
当然、才人からはその表情は見えない。
ったくしょうがねえなあ、などと思いながら、どう言って退散しようか、などと考えている才人に、ルイズの先制攻撃が飛んできた。
「…私には、してくれないんだ」
「へ?」
「…他のコにはいろいろしたのに、私にはしてくれないんだ?」
「…あ、あのーう?」
この声が、少しでも悲哀の篭ったものだったなら、ちょっとは才人も振り向く気になっただろう
しかし。
「いー加減にしなさいよこの種馬ーっ!」
完全にその声は怒り声だった。
背後を取って完全な優位にあるルイズは、そのまま腕を絡めて遠慮なく才人の喉笛を締め上げた。
「ぐええ!しっ、締まる締まるっ!」
「いっぺんあの世で去勢してもらってきなさいよこのバカ犬ぅーっ!」
「ぐへ…ごほ」
最後の締め付けが綺麗に入り、才人の目がぐりん、と回る。
完璧に落ちた。
その場でくたん、とくずおれた才人を見て、ルイズは慌てる。
「あっ、あれっ?だ、大丈夫よね?ね、サイト?」
「…締め技まで伝説級かよ嬢ちゃん…」
壁に立てかけられて、半分埃に塗れた伝説が、呆れたように呟いた。
ふぅ、よかった。息してる。
サイトは気絶してるだけだった。
…でもまさか、あそこまでやっても何の興味も示さないなんて。
察しが悪いにも程があるわよ全く。
ふんとに、ご主人様が、『呪印』に憑かれたかもしれないってのに。
私は足元で伸びているサイトを見下ろしながら、ちょっとムカついていた。
ほんとにねー、この天然鈍感男はどーにかしないと。
いっぺん、徹底的に精神的に服従させないとダメよね。
私はその方法を考える。
やっぱりアレよ、私が欲しくて欲しくてたまらない、ってのが足りないのよ最近。
ちょっと身体許したらすぐいい気になるんだから。やっぱ『お預け』が足りないのよ。
…そーいえば、あの薬があったわね。
…そうだ。アレ使って、あーしてこーして…。
うふ。うふふふふふふふふふうふふふふふふふふ。
いーいこと思いついちゃった♪
私はサイトを見下ろしながら、自分の想像に笑いが止まらなくなった。
怖い!私、自分の才能が怖いわ!
そうよ、これで私は主人の威厳を取り戻すのよ!
うふふふふふふ。うふ。ふふあはははははははははははははははははは!
「こえーよ嬢ちゃん…」
うっさい黙れ伝説のナマクラ。
私は作戦に邪魔な錆びた棒を、布でくるんで箪笥の中に放り込んだ。
才人が目を醒ますと、例によって例の如く。
全裸で手首足首を縄で縛られてベッドの上に転がされていた。
またか。またなのか。
しかし、才人があきれ返るより先に。
「ようやくお目覚めかしら?」
才人の右側から、聴き慣れた声が聞こえた。
才人がそちらを向くと、やはりそこにはルイズがいた。
こちらは才人と違い、いつもどおりのトリステイン魔法学院の制服で、頬杖などつきながらうつ伏せに寝転んでいる。
満面の笑顔だが、笑っていない目が怖い。
「あ、あのーう?」
大体ナニをされるか想像のついた才人だったが、とりあえずこの状況では抵抗は無駄である。
不安そうに自分を見つめる才人に、ルイズは笑顔のまま言った。
「さて。見てのとおりご主人様は大変ご立腹です」
「わ、笑ってるように見えるけど」
「うん。ちょっと今から楽しい事しようと思ってね?
まあ分かってるとは思うけど、楽しむのは私でアンタは楽しめないでしょうけど」
笑顔のまま恐ろしい事を言い放ち、そして。
ルイズは起き上がると、才人に跨ってそのお腹の上に腰をぺたん、と下ろした。
そして笑顔で言う。
「うふふ…それじゃあ、今からちょっとした質問をするわよ?」
「い、いやルイズちょっと待って?」
「質問するのはこっち…だけどまあいいわ。聞いてあげる」
「なんか…肌が密着してるカンジがするんですが」
「だって私はいてないもの」
驚愕の事実をさらっと口にして、ルイズはスカートをたくしあげる。
黒いニーハイソックスと短いプリーツの下から覗く白いブラウスの裾が作り出す絶対領域には。
本来存在するはずの、布の三角形が存在していなかった。
そこにあったのは、ルイズの桜色の髪と同じ色の陰毛が彩る、真っ白な肌と、その隙間から覗く桃色の牝の唇。
「お、おま、な、なにやってっ」
思わず突っ込む才人の唇を、ルイズは右の人差し指で塞いだ。
「はい黙るー。しっかりおっ立てて何か言っても無駄だからね」
ルイズの言うとおり。
主人の晒された恥部を見た才人は、問答無用でいきり立ってしまった。
今朝から、何回も搾り取られているというのにである。
そして、それと同時に襲い来る牡の本能。
もっと、ルイズを見たい。目の前の牝を蹂躙したい。本能の赴くままに、交わりたい。
しかし、ルイズは、お尻の後ろに熱源を感じた瞬間、無情にもスカートを下ろしてしまう。
「はい、お預け。見たかったら質問に応えなさい?」
言って、息がかかりそうな距離まで顔を寄せ、少し桜色に染まった頬で淫靡に笑う。
才人は、それに従うしかないわけで。
「わ、わかったよ」
「じゃあ聞くわよ。
犬は、『呪印』に取り憑かれたかもしれないご主人様を放置しました。どうしてですか?」
…ナニを今更。
「いやだって『呪印』封印した後だったし。それに『呪印』じゃなかっただろ」
「はい減点」
ルイズはまともに答えた才人に、笑顔のままでこぴんをかます。
そして意外な行動に出る。
おもむろにブラウスの前をはだけて、平坦だが柔らかい胸板を、才人の胸板に密着させたのである。
ルイズの髪の臭いと、なんともいえない絶妙な弾力が、才人の牡を刺激する。
更にいきり立つ己を感じながら、才人は慌てる。
「ちょっ、ルイズっ?」
「今からスーパー罰点タイムです。まずは、こすっちゃおうかな」
そう言ってルイズは、裸の股間を、真っ赤に充血して天を衝く使い魔の煩悩に押し当てる。
そして軽く押し当てて、上下にゆっくりと、じっくりと、温度と触感を愉しむように腰を動かす。
「くぁ…っ!」
その刺激に才人の喉から喘ぎが漏れる。
竿の外側を牝で擦られるだけの刺激だったが、胸板に感じるルイズの温度と弾力、そして髪のにおいが、才人の性感を加速させていた。
しかしその刺激はすぐに止む。
ルイズは三度ほど才人の竿を擦ると、元の位置に戻って、服装を正してしまう。
「え…?」
そのまま行為に至るかと期待していた才人だったが、思わぬ肩透かしに、呆けてしまう。
ルイズは才人の焦燥感すら感じる表情に、ある種の満足を感じながら、酷薄な笑みを浮かべて言う。
「はい、お預けぇ。続きが欲しい変態ワンちゃんは、次の質問にも応えること」
「は、はいっ」
すでに限界まで焦らされている才人には、そう応えるしかなかった。
ルイズは満足そうに頷くと、質問に入る。
「次のしつもぉん。
ヒラガサイトはどこのだれの飼い犬ちゃんですか?」
「え、えっと」
どう応えたものか。
湧き上がった脳みそで必死に才人は考える。
ルイズは、間違えたらエロいことしてくれるんだよな。
…でも待てよ?間違えたからお預けなわけで、正解なら最後までいけるってことか?
しかし。
必死に考えているうちに、ルイズの顔はあっという間に不機嫌になっていった。
沸きあがった頭で必死に考える才人には、その光景は目に入っていなかった。
「ぶっぶー。時間切れ」
「え?」
時間切れなんてありかよ、と思った才人だったが、それについて文句を言う前にルイズが行動に出た。
ルイズはおもむろに立ち上がり、才人をまたいでベッドの上に仁王立ちで立つ。
ベッドの上に転がされて横たわる才人からは、そのスカートの中が丸見えだった。
「主人に対する忠誠心がなっちゃいないわね。はい、減点2ー。」
「じ、時間制限あるなんて聞いてな」
「言ってないもん。当然でしょ?
はーい、すぅぱぁ罰点たーいむ」
ルイズはそう言っておもむろに右足を持ち上げる。
そして。
完全にいきり立った才人の肉棒を、腹の上に押し付けるように右足の裏で踏みつけた。
痛みと同時に、才人の中に屈辱感と、快感の電流が走る。
「ちょっ、ルイズそれっ」
荒い息をつき、喘ぐ才人に、ルイズは見下したような視線を投げかける。
その視線にすら、才人は背徳的な快感を覚える。
「踏まれてキモチいいんだ…。
ほっっっんと、どーしよーもない変態犬ねぇ…♪」
快楽に必死に耐える才人の表情に、これ以上ないほどの優越感を感じながら、ルイズは足で才人の一物を踏み潰したまま、それをぐにぐにと左右にこね回す。
それに耐え切れなくなった才人が悲鳴をあげる。
「ちょ、まってルイズっ、そんなしたらっ」
そして、それが限界の合図だった。
びゅびゅっ!
才人の先から白濁が飛び散り、大半は才人の身体を、一部はルイズの黒いニーソックスを汚す。
ルイズは一瞬驚いた顔をしたが、すぐに元のような酷薄な笑顔になると、才人に言った。
「はやすぎ。減点3」
「い、いやだって」
「言い訳禁止。それに、ご主人様のソックス汚しちゃって…どうすんのよもう」
ならしなきゃいいじゃん、と突っ込もうと思ったが、どうやらそういう空気ではないらしい。
ルイズはまだ硬さを失わない才人を確認してに満足そうに微笑むと、白濁で汚れた才人の腹部に腰を下ろして、言った。
「それじゃあ、踏まれて感じて射精しちゃう変態犬に最後の質問です。
…ご主人様を抱きたいですか?」
ごくり、と才人の喉が鳴る。
果たして、そのまま欲望を口にしていいのか。
しかし、先ほどの事もある。
時間が来る前に、才人は応えた。
「ルイズと、したい」
この答えで間違いない。
何故なら。
白濁で滑る自分の上で、ルイズの腰がもじもじと蠢いていたからだ。
その股間は、才人の白濁とは違う質感の液体で濡れていた。
必死に訴える才人の顔を、ルイズはじっと覗きこむ。
そして。
にっこり笑って、こう言った。
「よくできました。
でも、タダじゃさせてあげない」
言いながら、屹立した才人を立てひざで跨ぐ。
股間は、ルイズの愛液と、絡みついた才人の精液で汚れきっていた。
再び、才人の喉がごくりと鳴る。
どうすれば、と視線で投げかける才人に、ルイズは応えた。
「愛してるって言って。大好きって言いながら…して」
「分かった。愛してるよ…ルイズ」
間をおかずに応えた才人に、ルイズはこれ以上ないほど幸せそうな笑顔で、応えた。
「よくできました…」
ぶちゅうっ…。
言いながら、粘膜の絡みつく音を立てつつ、腰を下ろす。
あっという間に、ルイズは才人をくわえ込んでしまった。
そのままルイズは才人の胸板に倒れこんで、唇を重ねる。
その間も、腰を上下に動かし、才人を責め続ける。
「大好きだよ、ルイズっ、ルイズっ!」
「もっと、もっと言って!
お願い、サイトぉ!」
才人も腰を使い、ルイズの動きに応える。
互いを呼び合う声と腰を打ち付けあう音と粘膜の弾ける音が、部屋の中に響き渡る。
「ルイズっ、ルイズっ、ルイズぅっ!」
「あっ、サイトっ、いくの、サイト、わたしいっちゃうのっ!」
先に限界を迎えたのはルイズの方。
膣が収縮すると同時に最奥まで才人を咥え込む。
ぎゅうぎゅうと締め付ける主人の肉襞に、使い魔の肉棒が吼える。
どくどくどくぅっ!
先ほど射精下にも拘らず、才人の迸りはルイズの膣内を満たした。
ルイズは子宮が灼かれるのを感じながら、才人の唇を塞いだ。
そして。
なんで縮こまらないんだ俺の暴れん坊将軍っ!?
俺の上でくったりしているルイズの中で、俺の暴れん坊はギンギンだった。
あんだけ出したのに!なんでっ?
それに気付いたのか、ルイズがむっくりと起き上がった。
そして。
下腹部を手で押さえ…ってちょっとうわっ!?
お腹の上から手コキっすかっ?
「うふふ…お薬、利いてるみたいね…♪」
ルイズはそう言いながら、下腹部の、俺の入っているところを、丹念にマッサージする。。
…っておい。薬ってナニー?
「んー?ちょっと寝てる間にサイトに飲ませたのよ。
半日勃起が納まらなくなるお・く・す・り♪」
って待てちょっと待て!
俺今日は何発も出してもう…。
しかし、ルイズはそんな俺の話など聞くはずもなく。
うっとりした顔で、言った。
「うふふ…♪出なくなるまで、搾り取ってあげる…♪
今日はいっぱい、いーっぱい、可愛がってあげるからね♪」
言いながら、奥まで俺をくわえ込んで、腰をぐりんぐりん動かし始めた。
まって待ってマジ死ぬ俺死ぬ!
赤玉出るーーーーーーっ!!
次の日。
やけにやつれた才人は、養護室に担ぎ込まれる事になる。
診断は『過労』とのことだった。
そしてお見舞いにやってきた韻竜はこうのたまったという。
「ヤりすぎなのね。少しは自重しろなのね」
「原因はお前だろうがーっ!」
いけしゃあしゃあとゆで卵一ダースをお見舞いに持ってきたシルフィードの脳天に、才人の手刀が突き刺さったのだった。〜fin