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Last-modified: 2008-11-10 (月) 22:52:46 (5644d)
曾祖父の日記 アトピック氏
※オリキャラが登場します。
シエスタ 「そういえば、実家をかたしていたら曾祖父の日記が出てきたんですけど…。どうやら元いたところの文字で書かれているので私達にはわからなかったんですけど。才人さん、翻訳できます?」
ということでシエスタのじいさんの日記の翻訳を任された。ぱらぱらとめくってみたら癖はあったものの見慣れた文字が目に入った、まごうこと無き日本語の文字だ。故人とはいえ、同胞が書いた日記だ、俺はすぐさま了承し翻訳作業に取り掛かった。
一日目
神風特攻、お国の為に鬼畜米兵を殲滅せんとゼロ戦を駆り出撃するも突然の嵐と謎の霧に包まれ前後不覚に陥る。雲が晴れるとそこはのどかな農村であった。おかしい、私は今まさに特攻をかけんと太平洋上にでていたはずなのだが・・・。燃料が尽き、不時着す。この後どうするか思案にくれているとわらわらとここの住民なのだろうか。
「ここはどこだ!日本なのか!?」
「いいえ、タルブの村です」
多留部という村が果たしてあっただろうか?いや、それ以前にここの者達の頭髪がおかしい。金、青、緑…どうやら太平洋を越え亜米利加本土に上陸してしまったのだろうか?いや、それはありえない。
このゼロ戦の燃料ではそこまでいくのは不可能である。また、いかな鬼畜亜米利加といえど、まるで虹のように色彩豊かな頭髪を持つというのは初めて聞く。とするとここは天国か、地獄か………。
とりあえず、どうとにでもなれとゼロ戦から降り成り行きに身を任せる所存。
ふーん、まぁそうだよなぁ。異世界に飛ばされましたなんて当時の人には考えつかねぇよな。それよりじいさん特攻隊だったのか…
三日目
どうやら、ここは天国でもなければ地獄でもない。亜米利加でもなければ独逸といった他国でもなさそうだ、なんせ月が二つあるのだから。これは神隠しにあったとしか説明できない。ああ、他の戦友達はお国の為に散って逝ったのだろう、こんなところで生きながらえている自分が恥ずかしい、さりとて自害せんとするも真っ先母の顔がちらつき、自害もできん。ああ、お母様、この弱虫めばをどうかお責め下さい。
・・・なんで当事の人たちは死にたがるんだ、生きてこその人生だろう。
十日目
元の世界にも戻れず、しかし嘆いてばかりはいられない。ここの人たちは優しい、異国人の私を受け入れてくれたのだから。寝床もご好意により貸してもらえ、さすがにこのままではいけないと思い立ち、農作業を手伝う事にした。使う道具は日本の物とさして違うものではなかったので苦にならなかったが、どうも米がないので腹から力がでない。ああ、あの白い米が喰いたい。
わかる!わかるぜ!じいさん、俺も米くいてぇなぁ
十三日目
厄介になってる家の娘さんと最近良く話すようになった。最近気付いたのだが、別に英語を話せるわけではないのに会話ができる、不思議。それより、娘さん…モニカさんは私の話に大層興味をしめしてくれる。試しに「米はないか?」と聞いてみると、よくわからないという答えが返ってきた。今度は米の特徴を教えるとなんとなくだが思い当たるふしがあるのかあったような、なかったようなという答えが。
少し、希望がわいた。
何!?こっちにも米があるのか!?」
十八日目
ちょwwwwモニカさんwwwwwテラ乳デカスwwwwww
むwwwwねwwwwかwwwwくwwwwめwwwwいwwww
何があった!!じいさん!!それにしてもやはりこっちにくると胸革命は誰でも感じるんだな。
二十日目
村に訪れた夫婦の商人と話す機会があり、話してみた。どうやらこの商人東方の物を入荷したという。
もしかしたらと思い、品を見せてもらうとな、なんと米が!!私は入荷先と、これがいくらかを聞いた。
どうやら貴重な品らしく、男の商人は渋っていたようだが女の商人が「上質な林檎と交換なら考えてやろう」と言われたので、モニカさんに頼み込んで交換してもらった。「わっちは林檎が大好物でのう」と男の商人と夫婦喧嘩をおっぱじめたようだが奥さんの方はご機嫌の様子だった。
二十二日目
商人から得たこの米、稲のままだったのでもしかするとそのまま植えれるかもしれない。使われてない畑を少し借りて作付けしてみようと思う。
おお!!こっちにもあったのか!しかも作付けだって!?もしかしたら俺が知らなかっただけでタルブで米が作られているのか!?
三十日目
ヤバい、モニカさん。超ヤバい、どんくらいヤバイかって宇宙ヤバい。初めてなのにタフすぎ、抜かず三発超ヤバい、モニカさんマジ淫乱。
じいさーーーん!!っつか初めてなのにいきなり三回戦か、しかも全部中。それよりもこの時代からこうだって言う事はシエスタが淫乱なのは遺伝のせいなのか…。
(ここからは〜日目と表記されていない、どうやらあきらめたようだ。文面上わかりやすくするため『』で表す事にする)
『ヤバイよヤバイよ、山芋やばい。こないだ自生してたの見つけて喰ってみたら、倅大暴走。モニカ狂喜乱舞。』
山芋まであんのかよ!つーかじいさんハッスルしすぎだろ。
『採れた豆に知識を総動員させて作った醤油が成功した、少し本物の味には遠いがそれでも醤油と言われれば醤油ともいえる出来であった。一家の皆にも好評のようで嬉しい』
『昨年作付けした米が見事に作付け成功、試しに収穫して食してみたところまごう事無き米。やはり日本男児は米を喰わなければな。これを食べてモニカの腹にいる子供もすくすく育って欲しい』
おお!!米がっ、それに醤油も!!ナイスだ!じいさん、というか孕んだんですね。モニカさん。
『味噌の製造も成功!!イエッフーーー』
はっちゃけすぎだ!つーか醤油に味噌もって何者なんだ!あんた!
『そういえば気付いたのだが、これ日本語で書いているわけで。家族の者はわからないわけなのだから私が死ねば、もしかしたら私が生涯をかけて再現した日本の味が失われてしまうかも知れぬ。いちおう作り方は子供達に教えているものの、少し不安だ。よって、後の世に私と同じくこの地に神隠しにあうかもしれない同胞がこの日記を手にすると信じて作り方を書いておく、これが私にできる最後のあがきだ』
日記はこれで終わりになっている、どうやらシエスタの曾祖父さんは日本の味に飢えていたらしく、自分なりに和食を再現しようと最後まで努力していたらしかった。
「うーん、なるほど……じいさんの日記が正しければタルブの村に米、味噌、醤油はあるのか…」
才人は何かを考え始めた。
「あ、才人さん。どうでしたか?」
「あ、大丈夫だったよ、それでさ?シエスタ」
「はい?なんでしょう?」
これがきっかけになったのかはわからない、ただ才人はこれを契機にハルケギニア中の郷土料理、食材の探索と東方遠征に力をいれ始め、またそれらの資金を確保するために様々な事業を起す事になる。
とりあえず、これで才人が色々なものに手を出している理由づけになったかな?
シエスタとジェシカは胸があんなんなんだからきっと一族でああなんだと思うんだ。
きっと曾祖母は曾祖父にセーラー服で迫ったりとかもしたんだろうなぁ。