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Last-modified: 2008-11-10 (月) 22:53:56 (5645d)
それは蒼から始まった物語 (8):観察者 1 バレット氏 『ひゃふぅっ・・・!ダメです、サイト兄様っ!』 「あのバカが・・・・・んん・・・・また調子に乗って、んむっ・・・」 『やああああっ、お兄様、胸の先そんなに引っ張ったらあぁっ!』 「もう盛大に聞こえてるよ。ん、ったく、私が見張ってなかったら、あぁっ・・・・とっくの昔にバレてるよ・・・・・っくぅぅ」 石畳の廊下に座り込んだ・・・いやへたり込んだ女性の恨み節交じりの呟きは収まらない。 「こんな昼間っから・・・・くぅぅ!・・・テファ連れ込んで―――んくん!――――発情期の竜みたいにさ!・・・・・む〜〜〜〜〜〜ぁっ!」 何だかさっきよりも愚痴が途切れ途切れになって、甘い甘い鳴き声がしょっちゅう混じりだす。 彼女、ミス・ロングビル―――本名マチルダ・オブ・サウスゴータは現在絶賛自慰中でした。 本末転倒である。 ぐちゅっ!じゅぷっじゅぷっじゅぷっ 「でも凄い・・・あんな大きいモノが・・・・・テファの中にっ・・・・!」 肉の杭が少女の中で激しく抜き差しされる多分に水っぽい音が扉の向こうのマチルダの元まで届く。 『またいっぱい出すからな、テファ!』 妹分の蕩けた呟きと同時に、指先が奥の敏感な部分を引っかく 「んむ、む〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」 ローブを裾を咥えて一際甲高い嬌声を最後に必死に押し殺して・・・・・・マチルダは達した。 「ぶはあああああ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛・・・・・・・」 いい年した女としてはどーなのよ?と10人中8人が突っ込みたくなるようなやるせない溜息を深々とつくメガネ美女が学院の中庭に1人。 マチルダは独り紅茶を啜っていた。 考え事の内容は、健全には程遠いものだったが。 「元々私の役目はテファに余計な虫がついたりしないよう見張っとく事なのに・・・何やってんだろうねぇ私は」 その空飛ぶ王国の王女は実はとっくの昔に美味しくいただかれちゃってたり、しかも相手が彼女とマチルダの恩人で今や他国の貴族だったり、その国の跡継ぎの王族の少女達とも4人揃って相思相愛なんだからややこしいったらない。 止めに入りたくてもサイトは他国の、それも大国であるガリア王家とはもはや家族そのものの付き合いだ。 ・・・・・・まあそれは単なる建前で、彼女が本当に悩んでいるのは別のもっと爛れた部分である。 「何で私まであんな破廉恥な事しちゃうのかね」 彼女の役目はアルビオン王家の王女であるティファニアの警護だ。 余談だがイザベラとシャルロットのガリア組の場合はサイトがそれに当てはまる。 ともかく、サイトとティファニアの逢瀬の覗き見も元々は誰かが近づかないよう見張っていたその流れで・・・ ちなみにティファニアがサイトと一緒に居ない時は彼はイザベラやシャルロットとシッポリしけこんでるのだがそれはともかく。 いけない事だとは思ってるんだけど、ねぇ。 「はっ!?な、何やってんのよ私は!?」 どうも無意識の内にまた弄くっていたようで。周囲に誰も居なかったのは幸いである。 「こ、これもみんなあのバカ野郎が悪いんだよ!」 1人誤魔化すように呟く。だが頬の朱は抜けない。 どれだけ居るだろうか、このハルケギニアに。 この世界で禁忌とされるエルフとの交わりを行っていると知って、彼女達から全てを奪おうとした支配者に。 神聖な始祖ブリミルの子孫といわれる王家に、剣1本でただ1人宣戦布告して、彼女達を守ろうとしてくれる男は。 少女達を守ろうと立ち塞がった青年の背中を――――――マチルダは忘れる事が出来ない。忘れるつもりも無い。 3年前・・・・・・ティファニア同様、あの時から実はマチルダもサイトに恋する乙女であった。 「あ〜〜〜〜〜もう!私は一体どうしたらいいんだよ!!」 マチルダはただ、悩み続けるしかないのであった。 |
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