31-439
Last-modified: 2008-11-10 (月) 22:54:21 (5643d)
きみのかおり〜ティファニアのばあい せんたいさん 才人が野外演習から帰ってきた日。 「学院はどうですか?」 あくまでプライベート、ということで、人払いの済んだ執務室で、アンリエッタは緊張したまま椅子に掛けているティファニアに問う。 「…ほえ?」 執務机の前に置かれた椅子に掛けていたティファニアは、そう間の抜けた返事を返す。 …サイト、今頃学院なんだろうなー。 学院に帰ったら思いっきり甘えよう、そして思いっきり可愛がってもらうんだ、などと妄想までしていた。 「学院はどうですか、と聞きました」 軽く無視された形になったアンリエッタは、そう繰り返す。 「あ、はいそのえと」 言葉を綴ろうとしたティファニアを、アンリエッタの言葉が止めた。 「…何か、悩み事でもあるのですか?」 ティファニアの先ほどの放心した顔を思い出しながら、女王は心配したような顔で立ち上がり、執務机を回り込み、ティファニアの前に立つ。 …そう、ついに我が従姉妹にも春が! この世の春を謳歌している真っ最中の女王には、その相手がまさか同一人物とは知る由もない。 「…その悩み、殿方の事ですね?」 なんでサイトの事考えてるって分かったんだろう、などと疑問に思いながら、ティファニアは思わずそう返す。 「…言わずとも分かります。私も女ですもの。 …どえらい勘違いである。 「身分の差や生まれの違いなんて、気にすることはありません! ティファニアの恋路(仮)を自分と才人の関係に当てはめ、そう力説する女王。 そうよね!やっぱり飼ってもらうのがいいよね!いっぱいたくさん甘えられるし! 最早完全に愛玩動物根性が骨身にしみているティファニアであった。 「『愛とは心を捉えられ、飼い慣らされること』と、偉大な詩人も言っています」 実はその詩人とは最近アンリエッタの愛読書となっている、『始祖のみぞ知る世界』(官能小説)の主人公である、ド鬼畜絶倫吟遊詩人が放った台詞なのだが。 そうよね愛よね!飼ってもらうのは愛なんだよね! どえらい愛もあったもんである。 「あなたがどんな相手を好きになったのかは問いません。 そう言いながらティファニアの肩に両手を置く。 私とサイト様みたいに!やんやん! もし口にしていれば、警護のため隣室に控えるアニエスから容赦のない突っ込みが入っていただろう。 「は、はい!」 従姉妹の言葉に感動し目を潤ませ、ティファニアは女王を見上げる。 …よーし、帰ったら全力全開でサイトに甘えよう! 未だ逢えぬ飼い主の笑顔を想像して、身体を火照らせるティファニアだった。 その日はもう遅い、というので、ティファニアはアンリエッタの用意した部屋で一夜を過ごした。 「お世話になりましたっ!それじゃっ!」 昼食前でだらけていた厩舎番の兵士にそう礼を言って、ティファニアは颯爽と馬を駆って王都を発った。 こんこん。 軽くノックをする。 しーん。 今日に限っては何の反応もない。 「いないのかな?」 言いながらドアノブを回してみる。 「…どこ行ったんだろ…」 中庭、食堂、教室、ゼロ戦の格納庫。 「ねえタニア〜」 メイド長屋に赴き、タニアに助力を頼もうとしたが。 「ほへ?」 思わずドアの前で目を点にするティファニア。 『ご、ごめんね、空気読めないお姉ちゃんで』 片方はタニアの声。片方は、少年らしき声。 サイト捜さなきゃ。 そうしてティファニアは再び学院を彷徨う。 「どこ行ったのかなぁ、サイト…」 主人であるルイズも一緒に姿が見えないのだから、ナニをしているかはだいたい想像がつくというものだったが。 「ぷわ!」 慌ててその布を剥ぎ取り、その正体を確かめる。 さ、ささささサイトの、ぱんつ! 真っ赤になって思わずそれに魅入るティファニア。 「あら?ここに干しておいたサイトさんのパンツはどこへ…」 上から声がした。 「あっれー?おかしいなあ」 頭をぽりぽりと掻きながら、シエスタは顔を引っ込める。 …ど、どーしよ。これ持ってきちゃった…。 思わず目の前で布を広げる。 「あら?お姉さま、どうなさったのですか?」 びっくぅ! 床から軽く浮き上がるほど驚いて、ティファニアは慌てて布切れを背後に隠し、声を掛けてきた人物を振り返る。 「どうなされたのですか?お顔が真っ赤ですけど」 ティファニアは真っ赤な顔のまま、右手をぶんぶんぶん!と振る。もちろん才人のトランクスを握り締める左手は背後に回したまま。 「うううううううううううん!なんでもないの!なんでも!それじゃっ!」 そう言って疾風の如く女子寮の中に駆け込んでいってしまう。 「あ、あの、お姉さま?」 置いていかれたベアトリスはぽかん、とティファニアの去っていったほうを眺める。 …最近、お姉さまもタニアも構ってくれなくて寂しい…。 はぁ、と溜息をつき、自室に戻るベアトリスだった。 部屋に戻るともう自制は利かなかった。 「サイトの匂い♪サイトの匂い♪サイトの匂いだぁ♪」 ふんかふんかと鼻を鳴らしながら、鼻腔いっぱいに入り込んだ雄の残り香を楽しむ。 「はぅ…んッ」 この指はサイトのゆび。 「ひぁ─────────────────!」 ぷしゃっ………。 高く上げられた女陰から潮を吹き、カクカクと腰が痙攣する。 くちゃ、くちゃ、くちゃ…。 指は止まらなかった。 「や、らめ、サイト、今イったばっからからぁ! 想像の中で、絶頂に達したティファニアを、才人は指で犯し続けた。 「くぁ、ひぁ!あっ、あ───────────────!」 ぷしっ…。 そして、へたり込んだ足の間でティファニアは再び小さな潮を吹く。 「はぁぁぁぁぁ……」 達した体をベッドの上に放り出し、とろんととろけた瞳で、ティファニアは枕の上で涎でべとべとになった才人のトランクスを見つめる。 …キモチ、よかったぁ…。 しかし、ティファニアの、才人のペットの欲求が、こんなもので満たされるはずもなく。 「よし。今度こそ本人捕まえてこよう」 絶頂の余韻が抜けてから、ティファニアはショーツもはかずに部屋を出たのである。 すぐに才人は見つかった。 「あ、サイト!」 7日ぶりに見る本物の才人は。 「なにしてるの?」 才人はそんなティファニアの扇情的なポーズに、いかんいかんさんざんルイズとヤったばっかなのにナニ考えてんだ俺、と必死に己を押さえつけつつ応えた。 「ああ。部屋に干しといた下着がどっかいっちゃってさ。 下着。それは先ほどティファニアがオナニーに使用し、涎でべとべとにしてしまった才人のトランクスの事である。 …こ れ は チ ャ ン ス。 ティファニアの中の演算装置が、高速で処理を始める。 ず っ と 私 の タ ー ン! ティファニアは、全力全開で顔を作り、才人に答えを返す。 「えっと、下着ってサイトのはいてた変な四角い布?」 才人の中の何かがキュぴィーン!と稲光を出しながら反応する。 臭う!臭うぜェ!罠の匂いがプンプンとなァ! しかし、才人の中の軍師が格好付けながらそう宣言したのも束の間。 むぎゅう。 ティファニアは神速で己の谷間に才人を埋めてしまう。 「それじゃ、イこ♪」 ついでに、にっこり笑顔で才人を見上げる。 …まあ、なんとか断れば大丈夫だろ…。 その一見純粋に見える笑顔に、そう思ってしまった才人だった。 ティファニアの部屋に二人が入った瞬間。 「サイトぉーーーーーーっ♪」 全力全開で才人に抱きついた。 「ちょ、いきなり何すんだよテファ!」 才人の抗議もしかし、完全にペットモードに入った淫乱エロエルフの耳には届いていない。 「は、放せって!俺今日はもうムリなんだって!」 淫魔モードのご主人様に、薬まで使って抜きまくられたのである。 「嘘!だってカチコチだもん、サイトってば」 確かにティファニアの言うとおり。 「こ、これは護身用の短剣で」 その場しのぎの嘘をつく。 「ふーん。じゃあこうしても大丈夫なんだ」 言って、ティファニアは柔らかい下腹部で、才人の『護身用の短剣』をぐにぐにとマッサージする。 「くぁ!」 もちろん『護身用の短剣』は盛大に反応し、才人は背筋を仰け反らせる羽目になる。 「ね、ね、サイト、一回だけだから!一回だけでいいから!」 『護身用の短剣』が嘘だと証明されるや、ティファニアは尻尾が付いていたなら振り出しそうな勢いで、才人にわがままを言う。 「し、しょーがねえなあ…一回だけだぞ、テファ」 飼い主の許可が下りると。 きゅぅぅんっ…! その匂いだけで、ティファニアの牝は反応し、涎をこぼし始める。 「ねえ、サイト」 言ってティファニアは。 「しょ、しょうがねえなあ…」 言いながらもまんざらではない様子で、才人はティファニアの股間に顔を埋める。 「あっ…♪サイトの舌だぁっ…」 股間を嘗め回される感覚に、悦びの声を上げるティファニア。 「サイトの、おちんちんだぁ…♪」 はく。 そう言って口に含んでねっとりと舌を絡ませ、久方ぶりの才人の味を味わう。 「く、テファ、出るっ…」 その声を聞くと、ティファニアは喉の奥まで一気に才人をくわえ込む。 どくどくどくっ! ティファニアの口の中で、あまりにも生臭い、美味には程遠い粘液が、暴れまわる。 「んふ、ふぅぅーーーーーーーっ!」 同時に、才人の顔に潮を吹きかけ、絶頂していた。 才人は、絶頂してひくひくと痙攣し、口の端から精液を零すティファニアを、正面から抱き上げた。 「ふぇ…」 才人にもたれかかるように抱きつきながら、ティファニアはされるがままになる。 「ふぁ、さいと…?」 気の抜けた顔で、才人を見上げる。 やた♪計画通り♪ 心の中で喝采するティファニアだったが、もちろんその思考はおくびにも出さない。 「あ、あの、サイト?一回だけって話じゃなかった…?」 覆いかぶさってくる才人に、ティファニアは笑顔でされるがままになったのである。 結局。 「…も、もう煙も出ねえぞ…」 全裸でベッドの縁に腰掛け、うなだれる才人。 「あの、サイト、これ…」 言ってティファニアは、自分の涎でべちょべちょのそれを、両手でつまんでべろん、と広げてみせる。 「…あのーティファニアさん?謎の液体でべとべとなのはどーしてですか?」 当然の疑問であった。 「あ、あのね?そのね? そして、才人のトランクスを脇に置くと、いつの間にか履いていた、薄い緑の小さな布切れを、よっこらしょ、と才人の目の前で脱いでみせる。 「せ、洗濯して返すから。 どこをどうしたらそんなトンデモな理屈が沸いてくるのか。 「日本男児ナメんなー!どスケベ淫乱長耳娘ーっ!」 結局五回を果たして、才人は完全に沈黙したという。〜fin |
|