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Last-modified: 2008-11-10 (月) 22:54:22 (5644d)
蒼から始まった物語 幕間:私の愛した王 バレット氏 彼に出会えてからの事を忘れた事は1度も無い。 没落貴族の出身でドット以下の魔法の才能しか持っていなかった。 魔法の代わりに彼女が持っていた才能。 だが、今は違う。 数年前、たまたま年の離れた親友ともいえる黒髪の青年と共に王宮を抜け出してきた彼と出会ってから、彼女の全ては変わった。 扉の前に立つ。身嗜みチェック。脇には厳重に梱包済みの丹精込めて作った特注の魔法人形 「シェフィールドです。ジョゼフ様、お頼みになられました物をお持ちしました!」 高鳴る鼓動を抑え、頭を垂れながらゆっくりと扉を開けて踏み込む。 『ひああぁぁっ!ふあんっ、ああぁん!』 どんがらがっしゃん そして、いきなり聞こえた嬌声にずっこけた。 「ああすまん、やっぱり刺激が強かったか?」 そして光る鏡っぽいのに映し出されているのは、見覚えのある黒髪の青年と青色の髪の少女だ。 ・・・・・・このオヤジ、自分の娘と使い魔兼婿(確定)の昼間っからの情事を覗き見てやがるようです。 そしてその模様に青筋立てる事もせず、にやにや愉快そうに笑っている。 一方、シェフィールドの方はあわあわあわわわと口を魚の様にパクパクさせつつも目を離せないでいた。もちろん顔は真っ赤である。 「いやいや、やはり我が婿はお盛んなものだな。いくら今日が虚無の曜日とはいえ昼間から4人相手とは」 鏡がベッド全体を移す形になり、青年を4人のそれぞれ毛色の違う美女美少女が全裸で取り囲んでいるのが映し出される。 「何ならお前ももっとそばで見てみないか、シェフィールドよ」 反射的に返事が出た。 「は、はい!喜んで!」 言ってから我に返るがもう遅い。数千リーグ離れた情事の覗き見よりも、むしろジョゼフのすぐそばに居られる事の方が目的ともいう。 「香水をつけているのか?」 ぽふん♪ (ほめられちゃったほめられちゃったほめられちゃったキャー!) 見た目は冷徹な美貌、でも中身は乙女なシェフィールドは音を立てて更に赤くなった。どれだけ赤くなれば気が済むのやら。 だが、その拍子に傍にあったテーブルにぶつかってしまい、衝撃で倒れたグラスに入っていたワインが豪華な絨毯にシミを作った。 「も、申し訳ありません!」 しかし拭く物も無い―――いや、あった。 「別にそれぐらい気にしなくていいぞ。絨毯なんて汚れて当たり前だからな」 対照的に気にした様子の無いジョゼフの気楽な声も、シェフィールドには届いていない。 えぐえぐえぐ、と何気に嗚咽まで漏らし始めながらもシミを拭い続ける彼女にジョゼフは溜息をつき・・・這い這いの体勢で自分の方に突き出されたお尻が目に入った。 ・・・・・・実の娘達のヤッてるのを見てムラムラ来るって親として確実にどこか間違ってる事請け合いだが、ぶっちゃけ人間そんなもんだ。 とにかく、本能にも似た衝動に突き動かされて手を伸ばす。 さわっ 「ひゃんっ!?」 尻を撫でられたシェフィールドが飛び上がる。反応が予想以上だったのでジョゼフは少し呆けた後、すぐに我に返って珍しくもバツの悪そうな表情。 「む、すまん、つい魅力的だったんでな。やはり許可も無く淑女の身体に触るのは無礼だったか」 思わずお尻を手で隠すようにしてしまったシェフィールドだったが、どことなく気落ちしてしまったようなジョゼフの言葉にフォローを入れようとし。 「いいえっ、ジョゼフ様にならむしろどのような事をされても大歓迎で・・・あ」 そして自爆。 「・・・・・・・・・・」 さわさわむにむに 服の上から優しく撫でられ揉まれるだけだが、それだけでどうしようもなくシェフィールドは甘い声を漏らす。 鏡の向こうでは4:1という可笑しな比率で絡み合う少女達と青年の艶姿。 「ジョゼフ様・・・もう大丈夫ですので・・・・・・」 いや、もうおかしくなっているのかもしれない。 「私が入れさせて頂きますから・・・」 世話をかけまいとして言ったつもりだったが、むしろ反対に彼女自身がジョゼフに押し倒される格好になる。 「きついなら正直に無理せず言え」 そのまま奥深く貫かれた。 「ジョゼフさまっ・・・!」 びくびくっ! 名前を呼ばれるだけで軽く達してしまう。 「んんっ、むふぅ・・・・・」 深く深く、舌を絡め合う。 もっと、もっともっと、もっとぉっ・・・・・! 「じょぜふ、さまっ、わたひに、熱いの、いっぱい、おだひくだはいぃぃ!」 ぐりゅぐりゅっ!と均整の取れたスタイルの割に小さな膣内、その奥底の子宮の入り口を何度も抉り。 「あ、ああああああぁぁぁぁぁぁ――――っ!!」 白い溶岩が、シェフィールドの下腹部に満ちていく。 トロンと蕩けきった表情で、快楽の余り光の消えた瞳が王を見上げる。 彼女を気に入ったの理由の1つに魔法人形作りの天才だから、というのも確かにある。 そして、また1つ。 「愛い女だよ、お前は」 そっと、シェフィールドの頬を撫でる。 そして王は、今度はこぼれたワインとか汚れた服とかどう始末しようかと悩み始めるのであった。 ・・・・・・数ヵ月後、新しい母親の誕生+腹違いの妹を懐妊という話題にとっても複雑そうな顔の王女と苦笑いを浮かべる婿が居たとか居なかったとか。 それは、定かではない。 |
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