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Last-modified: 2008-12-11 (木) 22:22:59 (5608d)

ウィンの月、エオローの週、ダエグの曜日
 この日は、地球で言えば12月24日、クリスマスイブにあたる。
 勿論ハルケギニアには、クリスマスイブは存在しない。
 しかし才人からクリスマスの話を聞いたルイズ達によってパーティを開く事になった。
 既に魔法学院は、冬期休暇に入っているが、この事を聞きつけた学生達は、帰省せずに
 このイベントを大いに楽しむ事にしていた。

 無論当初は、才人達でこじんまりとやる予定が「壁に耳あり障子に目あり」(ハルケ
ギニアには障子は無いが…)あっという間に学院中に知れ渡ってしまった。
 元々暇を持て余している連中なので、こういうイベント事は、大喜びであった。
 才人の歪んだ情報(?)により、ある者は、恋人の為にプレゼントを買い求め、ある者
 は、この日の為に服を仕立て、ある者は、連日詩を綴り続けた。

「どうでもいいが、暇な連中が多いよな。素直に帰省すりゃあいいものを」
 才人は、呆れながら周りを見渡した。
「仕方ないでしょ。此処暫く何も無かったんだから。まあ後1週間程で降臨祭だけどね。
 其れでもこういうお祭り騒ぎは、1日でも多くあった方が嬉しいしね」
 ルイズは、イベント事が増えた事を素直に喜んでいた。

 しかし素直に喜んでいない者も居た。マリコルヌである。
「恋人がいる連中はいいよな。僕みたいな一人者には、辛いイベントじゃないか」
 それなら素直に帰省すればと思うが…。
 しかし彼は、帰省せずに残っていた。そしてご馳走を食べまくっていた。

 そんな中、1人の女性が食堂に入って来た。
 シエスタである。
 しかし彼女は、メイド服ではなく、才人の予備のマントで身体を包んでいた。
 いつもと違い、異様な格好だったので視線が彼女に集まった。
 才人の近くまで来ると、マントを外してクルリと1回転して
「お待たせっ!」指を立て、溢れんばかりの笑顔で元気良く言い放った。

 其れを見た男共は、1撃で脳髄をやられた。
 彼女は、セーラー服を着て来たのである。(真冬なのに…)
 以前モンモランシーが授業に着て来た事があるが(見たことが有るのは、ルイズ達の
 クラスだけだが…)明るい笑顔と、カモシカのような健康そうな足、そして何より、
ボリュームの全く違う胸が男心に鋭く突き刺さった。
(い、1撃で撃破なのか!何と言う事だ!シエスタのセーラー服姿は、テファの胸革命並み
 の威力をもっているのか!)
そのため多くの男共は、其れを見た恋人の機嫌を取るのに物凄い苦労をする事に
なるのであった。当然才人もしるすことすらはばかれる仕打ちを受けたのであった。

 そしてシエスタを見たマリコルヌは、一目散に自分の部屋に向かい、セーラー服を
持って、風の塔の2階の倉庫に入った。
 そう、彼は又しても女装するために此処に来たのであった。
「嘘つきの鏡」で可憐な妖精さんを気取るためである。
 そしてシエスタのようにクルリと回転したが、勢いを付け過ぎて何回転も回り、
 目を回してすっころんだ。

「いててててて…ちょっと調子に乗りすぎちゃったな」
 ゴトッと音がした。
 見ると厳重に封印してある箱があった。

「何だこれは?」
 興味を持ったマリコルヌは、封印を外して箱を開けた。
 中には仮面と指輪2つ、説明書らしきものが入っていた。
「何々?ロキの仮面と指輪」
 マリコルヌは、説明書の内容を見て目を見開いた。
「これらは、古代悪戯好きの神ロキの名を冠したマジックアイテムです。その名の通り
 使う者の悪戯心をくすぐるアイテムです。きっと貴方の悪戯心を満足させる事でしょう。
 しかし、此れを使用しているところを見つかると、社会的地獄に陥る事でしょう。
 使用の際は、十分周囲の警戒をお忘れなく」

 悪戯心を満足させるアイテムだと?す、すばらしいぃぃぃぃじゃないか…と心躍らせて
 マリコルヌは続きを読んだ。
「まず仮面をつけます。次に指輪を両の中指に嵌めます。後は悪戯したい対象を見れば
 悪戯が出来ます。具体的な例を挙げると、仮面は対象者の匂いを嗅ぐ事が出来ます。
 指輪は、対象者の感触が味わえ、尚且つ対象者に感触を与えます」
 と言う事は…痴漢のし放題じゃないかあああああ!!す、凄いアイテムだああああ。

 しかし次の文を読んで、愕然となった。
「使用上の注意
 対象者までの距離が20メイル以内である事
 対象者の顔が見えなければ、使用不可
 衣服などの物体は、動かす事が出来ない
 対象者の周囲5メイル以内に風の使い手が居ると逆探知される」
 
 こ、これじゃあ悪戯なんか出来ないじゃないか!20メイル以内で、相手の顔が
見えなきゃいけないと言う事は、自分も見られるという事じゃないか!自爆アイテム
じゃないか!それに4分の1は、風の使い手なんだぞ!何より服が動かせないんじゃ
胸とかお尻とかイケナイ所とかは生の感触が味わえないじゃないか!と既に心は
変質者の域に達していた。

「確かに自爆アイテムだ。しかしこのまま闇に葬るには余りにも勿体ない。何とかして
 使いたいな。例えばティファニア嬢、彼女のけしからん胸ならば脱がさなくても十分な
 感触があるはずだ!…しかし彼女は、今はサイトの側にいる。サイトの側にはタバサも
 いる。タバサが居ては実行不可だ。けしからんメイドもサイトの側だし。キュルケは…
 バレたら100%死だな。他に触りがいのある女性、しかも安全となると…そうだ!
『魅惑の妖精亭』だ!あそこなら全員平民だし、スタイル抜群だし、仮面も適当な事を
 言えば分からないだろうし、ヤリタイ放題じゃないか…くくく…そうだ、そうしよう」

 アブナイ考えにとりつかれたマリコルヌは、一路「魅惑の妖精亭」に向け
 馬を走らせるのであった。

 約2時間後、マリコルヌは、「魅惑の妖精亭」に足を踏み入れた。
 明日が虚無の曜日のため、店は大賑わいであった。マリコルヌは、店の目立たない
 場所に座り、そそくさと準備を始めた。
 するとそこにジェシカがやって来た。
「いらっしゃいませ。あれっ?あんたは確かサイトの友人よね。何変てこな仮面付けよう
 としてるの?」
 ジェシカは、マリコルヌがロキの仮面を付けようとする事を疑問に思い尋ねた。

「ばったり知り合いに会って問い詰められたくないからさ。僕はまだ学生だし、一人者
 だしね」
 白々しいが当たり障りのない言い訳をするマリコルヌであった。

「ふーん。ま、貴族ってそんなもんだもんね。私としちゃチップ弾んでくれさえすれば
 それで構わないしね」
 そう言って注文を聞いて戻って行った。
「ふー、心臓に悪いな。しかし此れで堂々とヤレるな」
 更にマリコルヌは、指輪を嵌めた。
 まずマリコルヌが最初に目を付けたのが、マレーネと言う金髪の女の子であった。
「魅惑の妖精亭」3の彼女は、平均以上の容姿を持ち動作に気品があった。
 マリコルヌは、彼女の姿をロックオンし胸をホーミングしながら指を動かす…すると
やわらかい感触が伝わってくるではないか!…ほ、本当だ。本当に触っている感触が
味わえるぞ!何て凄いアイテムなんだ!ならば男として先に進まねば…

そしてマリコルヌは、揉むように手を動かしながら頂上を探し出し、摘まんだり引っ張
たりする様にして刺激を送った。すると彼女の乳首は隆起し、固くなり服の下から自己
主張していた。
因みに彼女は仕事中である。彼女にしてみれば仕事中にいきなり胸を揉まれ、乳首に
刺激を送り込まれた感覚に「あっ、いや、どうして?」と喘ぐ事となった。

当然近くに居る男の客共は、彼女の変化を見逃す筈が無かった。
薄手のキャミソールの下からはっきりと隆起した乳首は、殆ど見えていると言っても
過言ではなかったし、上気した顔は、正に愛撫されている表情である。
男共は「今なら堕とせる」と思い、言い寄ったり、チップを弾んだりして我が物に
しようと一生懸命になっていた。

そしてマリコルヌは、身体のラインに沿いながら、下へ下へと指を下して行った。
「あと少しで、未開の草原だ。そしてその先は、夢にまで見た女性のイケナイ場所だ」
 しかし、耐え切れなくなった彼女がその場を離れ、厨房の方に下がってしまった。

「くそ!あと少しだったのに。まあ良い。次は…よし、あの娘にしよう」
 次にマリコルヌが目を付けたのは、栗毛のジャンヌであった。
「魅惑の妖精亭」2で性格は、超引っ込み思案(5巻うらがきより)の18歳
 彼女も例に漏れずスタイル抜群であった。
 マリコルヌは、さっきの教訓を生かして、下半身から攻めに入った。太股から股間へと
 指を滑らせて行った。そして念願の場所に辿り着き、興奮しながら擦ったり、振動を
 与え続けた。そして仮面の能力でその場所の匂いを嗅ぎまくった。
「こ、これが女の子のイケナイ匂いなのか!生きてて良かった!まるで興奮剤みたいだ。
もっと刺激を与えれば匂いは強くなるのかな?」
 
 よこしまな考えにとりつかれたマリコルヌは、クリトリスとクレバスと思われる場所に
 指を超振動させ更なる刺激を送り込んだ。
 当然彼女は、刺激に耐えかね「あっーーーーー」と強めの喘ぎ声を出しその場にへたり
込んだしまった。彼女のショーツは、一連の刺激で愛液によって大きなシミを作って
いた。当然むせる様な強烈なメスの匂いを発していた。

「す、凄い。これが本当のオンナの匂いなんだ。香水で誤魔化された匂いじゃなく、正真
正銘、女が放つ男を狂わせる魔性の匂いだあああ」
実際、マリコルヌはほぼ発狂していると言っても良かった。

そしてやはりジャンヌも刺激に耐えかね厨房に下がってしまった。
不審に思ったジェシカとスカロンが下がって来た2人と話をした。
「可笑しいんです。誰にも触られていないのに、触られたり揉まれたり乳首を摘ままれた
 感じがしたんです。でも今は何も感じません」
 最初に戻ったマレーネがそう話した。
「私は、その…股間を集中的に…その…強い振動で刺激された感じで…そのショーツも
 ベトベトになっちゃてるんです。その時やはり誰にも触られていないんです。やっぱり
私も今は何も感じません」
 次に戻って来たジャンヌがそう証言した。

 2人の話を聞いたジェシカは、探偵の如く推理した。
「2人共誰にも触られていないのに刺激を受けている…やっぱ魔法かマジックアイテムね
 2人共こっちに来たら何も感じない…と言う事は有効範囲は、店内くらいしかないと…
 ついさっきまでは誰も何も感じてないから、犯人は入店間もない客だね。となると…
怪しいのは、やっぱりあいつだね。馬鹿正直に聞いても誤魔化すだろうから囮作戦が
必要だね。良し!パパ、あのね………じゃ、頼んだよパパ」
「任せておいて!イケナイ子には、きちんとオシオキしてあげないとね♪」
 スカロンはキモイオネェ言葉で返事した。

 そうとは知らないマリコルヌは、他の妖精さん達にセクハラをしていた。ただ強くやり
 過ぎると逃げられたりしてしまうので、ソフトにやっていた。

そして現場を押さえるべく、ジェシカが店内に現れた。そして気付かない振りを
しながら、他の客に愛想を振り撒いていた。
そしてマリコルヌは、一番のお目当てが出て来た事を喜んだ。

シエスタの従妹と言う事は、勿論知っている。そのキュルケ並みの溢れんばかり巨乳を
弄べる。そう思うといてもたってもいられず、早速行動を開始した。
他の妖精さん達とは、一回りも二回りも違うボリュームに柔らかいながらも張りのある
胸であった。

「す、凄いぞ!なんて揉みがいのある胸なんだ!毎日通って揉みたくなるじゃないか!」
 マリコルヌは、貪るように揉みまくっていた。
 マリコルヌは、ジェシカに意識が集中して周りが全く見えなくなっていた。

「坊や、ちょっといいかしらん」
オネェ言葉でスカロンが話しかけて来た。
マリコルヌは、冷や汗をだらだらと流した。
説明書の一文をすっかり忘れていたのである。
「使用の際は、十分周囲の警戒をお忘れなく」そしてもう一文
「此れを使用しているところを見つかると社会的地獄に陥るでしょう」
 正にそれが現実になろうとしているのであった。

「此処じゃなんだから、お店の裏まで来て下さいな」
 そう言ってスカロンは、マリコルヌの手を掴み店の裏まで引っ張って行った。

其処には、マレーネとジャンヌが待ち構えていた。やや遅れてジェシカもやって来た。
「一寸君!やって良い事と、やっていけない事が分からないの?いくら貴族のお坊ちゃん
 でもその位理解してないとね。そう言う訳で君には、妖精さん達のオシオキを受けて
 貰うわね。それじゃ妖精さん達、思う存分やってあげなさい!」

 マリコルヌは、転ばされて3人の妖精さん達にゲシッゲシッ………………………と
 100発以上踏んだり蹴られたりした。
 しかしマリコルヌは、「いいよ君達!実にいい。もっと踏んでくれェェェェェェェ」
 此れには3人の妖精さん達もドン引きした。

 それを見たスカロンは、
「仕方ないわネ、わたくしが直々にサービスしてア・ゲ・ル」
 内容は、書きたくないので、パス。

 マリコルヌの心は、殆ど死んでいた。正に地獄をその心と体で味わったのであった。
「どうする?パパ。王宮に突き出す?それとも晒し物にする?」
 全く容赦の無いジェシカであった。
「一寸待って下さらんかのう。当学院の生徒の不始末は、私の責任ですからの」
 オールド・オスマンであった。
「お詫びと言っては足りぬかもしれぬが、此れで許してやって下さらんかのう」
 と言って3人に金貨の入った袋を手渡した。

「太っ腹だねー。50エキューあるじゃない。いいの?こんなに貰っちゃって。もっと
 如何わしい所での一月分くらい有るわよ。まっ、くれるって言うんなら有難く貰って
 おくね。君、今回はこれで許してあげるけど、次やったら王宮に突き出すからね」
 思わぬ大金が手に入ったのでジェシカは内心大喜びだった。あの程度で50エキュー
 貰えるんだったら、毎日来てもらっても別段構わないなーと思っていたが、それを
 言ったら終わりなので、取り敢えず釘を刺しておいた。

「申し訳ないのう。学院に帰ったらきちんと罰を与えますゆえ」
 そう言って、オールド・オスマンは、頭を下げた。

「それじゃ今度の事は、学院長さんにお任せするわ。けど今度は、客として来て下さいね
 オールド・オスマン様」
 スカロンは、そう言って中へ入って行った。そして他の3人も。

「申し訳有りませんオールド・オスマン。でも何故此処にいらしたのです?」
 マリコルヌの疑問は、当然であった。まるでタイミングを見計らう如く現れたのだから。

「此れが入っていた箱の封印が破られたのでな。私の部屋の装置が反応したんじゃよ。
 急ぎモートソグニルに行ってもらい、君が『魅惑の妖精亭』に向かう事を知ったと
 言う訳じゃ。それで君を追いかけて来たのじゃよ。まっ、大事に至らなくて良かったが
 の。しかし説明文に書いてある事はきちんと覚えときなさい」

「すみません。でも何故このアイテムが学院にあったのです?」
「私の趣味じゃよ。いかんせん学院は、メイジの巣窟じゃからの。使う機会が無いので
 しまっておいたのじゃ。ただ宝物庫に入れるようなものではないので、倉庫にしまって
 おいたのじゃ。ただ危険なアイテムだから持ち出されたらすぐ分かるようにしておいた
 と言う訳じゃよ」

「ではオールド・オスマンも此れを使いたかったと…」
「勿論じゃ。ただ制約が多過ぎるのでの。さてもう戻るとするかの。今からならまだ夜の
 ダンスには間に合うじゃろうて」
 そして2人は学院に戻って行った。


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Last-modified: 2008-12-11 (木) 22:22:59 (5608d)

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