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Last-modified: 2009-02-19 (木) 23:28:47 (5537d)
<反・胸革命!>
いくらかのゴタゴタの末にティファニアが学院に馴染んでしばらくの時間が経った。
今現在、ベアトリスとその取り巻きも息を潜め、新たな学院の女子人気ヒエラルキーが形成されつつある。
言うまでもなく、トップに君臨するのはバストレボリューション≠ニ名高いハーフエルフの少女である。
まるで引力の大きい方へ衛星が引き寄せられるかのように、男子たちは彼女の周囲に集まっていた。
そんな若干様変わりした風景を前に、今日も食堂で一人の少女がため息をつく。
「はぁー、最近ヒマになったわ、ずいぶん……」
豊かな紅い長髪を指先で弄びながら、隣でただ一人座る友人に聞こえるよう呟く。
視線の先にはティファニアがいた。
今までは学院一を誇っていた自分の胸を軽く抜いてくれた張本人だ。
そうだ、そうなのだ。閑古鳥が鳴いているのはあの乳のおかげなのだ。
(忌々しい、ああ忌々しいわ)
微熱の二つ名を持つ少女はそう内心で連呼する。
なぜだか、最近自分の存在感が薄れていくような焦燥感が増すのだ。
「……そう」
パラリ、とページをめくり、タバサが応じた。
一見するとかなり適当に対応しているように見えるが、この水色髪の少女にとってはこれが普通だった。
そのことを分かった上で、キュルケがテーブルに肘を立てた。
気だるげに男たちの人気を一身に集めるティファニアを見つめる。
こういったことに慣れていないのか、ティファニアは顔を赤くして必死になって誘いを断っている。
不思議なもので、彼女にエルフの血が流れていることが分かった後でも、その人気は衰えてはいなかった。
(変よねえ)
いつの間にか、彼女はこの学院にとけ込んでいる。
普通なら考えられないことだ。
(……あ)
困り果てている彼女を救うために、少年が割って入った。
周囲は彼にブーイングを浴びせたが、ニヤニヤしながら手を引かれてその場を去る二人を見送っている。
するとあまり運動神経がよくないのか、性格的に鈍重なのか、ティファニアがすっ転んで彼にもたれかかった。
男たちを魅了してやまない巨大な胸が彼の腕にのしかかる。
「こ、ここここのバカ犬ーっ!」
絶妙なタイミングというか、いつも通りというか、彼の主人がそれに激昂してドロップキックを飛ばす。
周囲で笑い声が起き、ギーシュがやれやれといった様子でサイトを抱え起こしていた。
そうなのだ、彼の存在あってのことなのだ。キュルケは今のこの学院の変わりようをそう実感した。
サイトという破天荒な使い魔の存在なくして、今の学院はなかった。
ティファニアが受け入れられているのも、彼の活躍あってのことだ。
「ほんと、飽きないわよねぇ、ダーリンは」
呆れた口ぶりで、しかし微笑ましさを滲ませた声でそう呟く。
「……うん」
タバサも事の始終を眺めて、確かな返事をした。
・
・・
・・・
双月が窓から見える。
静かな夜だった。
静か、というのは文字通りの意味で、キュルケの部屋は今日も今日とて来客の予定はない。
残念なことに、そういった意味では悪い方向に変わったのだった。
コルベールに関しては自分を学院生以上に見る気がないのは薄々分かっている。
教師として一生を過ごすつもりで、自分に対する感情というのはあくまで恩人≠ニいったものなのだろう。
「月が綺麗だわ……」
ハープでも弾こうかしら、と長らく手にしていない自分の特技でもある楽器のことを思い出す。
なんか寂しいわね、と思った。
自分には無縁なはずの感情だったが、こうしていつの間にか周囲から人が引き潮のようにいなくなってしまっては、感傷的にもなった。
今までは気にもしなかったが、ここはゲルマニアでもない。
ツェルプストー家の人間は孤独であるはずがなく、裏を返せば孤独になってしまうとどうすればいいのか分からないのだった。
(一人で寝るにはベッドは広いもの)
部屋の隅では使い魔のフレイムが丸まって寝息を立てていた。
サラマンダーとはいえ、寝顔は主人の贔屓目を差し引いてもカワイイものだ。
しばらくフレイムの尻尾のゆらめく炎をなんとなしに見つめていると、ドアをノックする音が聞こえた。
「あら……?」
こんな夜更けに誰かしら、と彼女はセクシーなベビードール姿のままドアへ向かった。
「や、やあ」
「ダーリン!?」
意外な人物がそこにいた。
少し遠慮がちにこちらを窺うその顔は、間違いなくルイズの使い魔ことヒラガ・サイトである。
好意こそあれ悪意などない彼の突然の来客に、キュルケは珍しく歳相応の少女らしい華が咲くような笑顔を見せた。
「ダーリンどうしたの?! さあ入って入って」
「う、うん。悪いね、夜遅くに」
「んーん、いいのよ。来てくれて嬉しいわ!」
強引に手を引いて彼を部屋の中へ招き入れる。
そのままベッドに二人して腰を降ろしたところで、キュルケはサイトが何かバッグを抱えているのに気づいた。
何かしら、と思っていると、サイトが用件を切り出した。
「実はさ……」
「なあに?」
露出の大きいベビードールに、十代とは思えない色香を放つ彼女にどぎまぎしながら、サイトは続けた。
他でもない、わざわざ彼女の部屋を訪ねた理由である。
「キュルケにさ、コスプレして欲しいんだ」
「こ、すぷれ?」
きょとんとした顔で彼を見つめる。
サイトは慌ててコスプレについての説明を始めた。
「……つまり」
一通り説明を受けたキュルケは、思案顔で呟いた。
「スレイプニィルの舞踏会みたいなものなのかしら?」
「う、うん! そんな感じ」
納得はしたが、キュルケにはなぜそれを自分のところへやってきて頼み込むのかが分からなかった。
尋ねてみると、サイトはしょんぼりとした顔で述懐する。
「ルイズは今朝のこともあってご機嫌斜めでさ……とても頼めたものじゃないんだ」
「あら、そうなの? じゃあティファニアは?」
「そこなんだけどさ、なんてーか、こう……」
サイトはキュルケのすらりと長い脚や、適度にくびれた腰つき、そしてその美巨乳を順に見やった。
「ただ胸が大きいだけじゃあ、似合わないからさ」
キュルケは久しく聞いていなかった自分への讃辞に、思わずサイトを抱きしめていた。
その胸の狭間に顔を埋める形になって、サイトは息ができなくなる。
「わぷっ!? きゅ、キュルケ!」
「あん、嬉しいわダーリン、私を選んできてくれたのね!」
「う、うん、まあ、そういうことになるんだけど……」
ちなみにシエスタは日本人の血を引いている関係もあってか、似合うには似合うが目新しさがないから除外していたのだった。
サイトは消去法の末にキュルケの部屋のドアをノックしたのである。
そのことを咎められないか内心気が気でなかったが、どうやらキュルケに負の感情は見受けられない。
むしろ、男なしでは生きられないといっても過言ではない家柄の彼女にとって、サイトが自分を選んだという事実だけでも歓喜に値したようだ。
「で、その衣装はどんななの?」
頬にキスした後、キュルケは急かすように尋ねる。
「あ、ああ、それなんだけど」
ゴソゴソとバッグの中から取り出す。
「ふーん、見たことない服ね」
「だ、だろうねたぶん」
それはいわゆる女子高生の制服、それも以前シエスタが着ていたのとは少し違うブレザータイプのものだった。
微妙な時代のものだったからか、靴下はルーズソックスである。
「へえ、これってダーリンのいた国の学生服なのね。これに着替えればいいの?」
「そうなんだ」
「んふ、分かった。すぐ脱ぐね」
「わっ!?」
サイトは慌てて目をそらした。
何の躊躇いもなく、キュルケがその薄いベビードールを脱ぎ始めたからだ。
一瞬、その桃色の二つの蕾が見えたような気がした。
心臓を高鳴らせながら、サイトは同時に期待感もふくらんでいた。
こちらの世界へやってきてもうだいぶ経つ。
元の世界へ帰還する機会もないわけではなかったが、それでもこの世界に残る選択をしてきたのだ。
あのただ一人の主人、ルイズを守るために。
しかし、だからといって望郷の念を消せるわけでもなく、逆に時間が経つほどその思いは強くなるばかりだ。
このままでは、ルイズを守る覚悟に迷いが出そうだった。
それを解消するために、少し自分の世界の風景や存在を思い出したくなったのだ。
具体的には、女子高生の制服を誰かに着てもらうという方法で。
運良くアイテム自体はトリスタニアで仕入れることができた。
キュルケが背後でごそごそと着替える衣擦れの音に耳をそばだてながら、サイトは悶々とした。
「はぁい、着替えたわよ」
とん、と彼女がベッドから立ち上がる気配がし、サイトは反射的に振り返った。
「おおーっ!」
サイトは思わず声を上げていた。
紺色のブレザーにミニのチェックのスカート、そこからのぞくすらりと長い脚には純白のルーズが褐色の肌にコントラストを作っていた。
キュルケは自分なりにアレンジしたのか、その長髪を背後でポニーテールにまとめ、胸元はだらしなくならない程度にボタンを外している。
「どう? 似合ってる?」
くい、と艶めかしいポーズを取っても、やはり似合っていた。
似合っている、といっても、渋谷あたりに行けばいそうな感じというわけではない。
キュルケ本人が制服の持つファッション性を完全に活かせるような体型をしているのだ。
ただそこに立っているだけで、まるでモデルの撮影会のような錯覚に陥ってしまいそうである。
サイトは予想以上のキュルケの女子高生姿に感動を隠せなかった。
「すごいよキュルケ! マジ似合ってる」
鼻息荒くサイトが言うと、キュルケも嬉しそうに身をくねらせた。
「いやだわ、ダーリンたらそんな褒めちゃって……」
サイトは心からの感動に、この光景だけで少なくとも一ヶ月は幸せな気持ちで過ごせそうな気がしていた。
彼は思いきってキュルケにいくつかのポーズをとってもらい、その女子高生にしては扇情的過ぎる姿を脳裏に焼き付けた。
「いやー、本当にキュルケに頼んで良かったよ」
サイトは満足げに頷き、素直に礼を述べる。
「あら、これだけでいいの……?」
しかし、キュルケはまだ何か足りないといった表情で、サイトの隣に腰を降ろす。
心なしか、頬が紅潮し、目が潤んでいる。
それだけで今まで夢中になっていて気づかなかった彼の少年の青い感情を呼び覚まされてしまう。
「これだけ、って?」
喉から絞り出すような声を発し、彼は思わずその大きな胸の谷間に視線を落としていた。
「……ルイズには黙っててあげるわよ?」
彼女が腰を上げ、彼の左太股に跨った。
キュルケの内股がぴっちりと密着してくる。
チェックのミニスカートの奥に微かに紫のパンティが確認できた。
「だ、だから何を?」
スリ、と無言で彼女が内股に力を入れて刺激すると、サイトのものが反応してしまう。
いつの間にか、彼のズボンは大きくふくらんでいた。
ツェルプストーの血が騒いだ。
彼女自身も欲求不満なのだ。
「あっ……ダメだって……キュルケ…あ」
「んぅ……」
唇を塞がれた。
ルイズとのキスとは違う濃厚なキスだった。
柔らかな唇を確かめ合うと、キュルケの舌が侵入してくる。
唾液と唾液が混ざり合い、ぬめった舌はまるで二人の境目をなくすかのように複雑に絡み合う。
当然ながら、サイトは童貞である。
そのサイトにとって、それはまるで夢見心地の行為に違いなかった。
「ちゅっ」
息が続かなくなった頃、永遠のような接吻が終わった。
キュルケはその紅い舌で獲物を襲う猛獣のように舌なめずりした。
制服の向こうで、さっき見たピンク色の二つの蕾がツンと立っているのがわかる。
サイトはそれを無意識にまさぐっていた。
「あぁんっ!」
双丘を鷲掴みにされたキュルケが仰け反って喘ぐ。
初めて触る極上の乳房は、大きく手を開いて揉んでもまだ収まりきれない大きさだった。
少しでも多くの淫肉を楽しもうと、サイトが荒々しく揉みし抱くたびに、若く瑞々しい弾力が彼の手のひらに挑発するように押し戻ってくる。
キュルケは再び貪るように口づけを交わすと、銀色の唾液の橋を残しながら囁いた。
「さ……脱いで。もっとキモチいいことしましょう」
その言葉の意味が分からないほどサイトも鈍くはない。
据え膳喰わぬわ男の恥……
彼はルイズに対する負い目もあったが、目の前の制服少女の魅力には抗えなかった。
青い性と、何より長期間生殺しの状態が続きすぎ、本能が耐えきれなくなっていたのかもしれない。
ただでさえルイズは金的蹴りをしてくるので、不能になる前に一回でも使いたいという意識も実はあった。
「た、頼みがあるんだけどさ」
意を決して言ってみる。
「なぁに?」
「えっと……制服着たまましない?」
・
・・
・・・
サイトの方が全裸、キュルケの方は胸元をさらけ、ブレザーもボタンを一つだけかけた半裸に近い格好だった。
彼女の二つの乳房は、その大きさに負けずに挑発的に天に向いている。
華の蕾のような桃色の乳首はツンと硬くなっていたが、サイトの愛撫に解きほぐされていく。
慣れない手つきの愛撫だったが、その分熱心で丁寧だ。
彼女のたくし上げられたスカートの下には、もう何も身につけてはおらず、紅いアンダーヘアの奥から蜜が溢れ、蝋燭の明かりに照らされて輝いていた。
「な、なあ、その、入れていい?」
サイトは勃起しきった自分のものをしごきながら尋ねた。
互いに盛り上がり、絶頂を望むオスとメスに成り果てている。
「ええ……きて」
キュルケがそっと自らその花弁を指で開いた。
慣れないサイトの挿入を補助するように、先端を自らの膣口にあてがう。
彼はその瞬間を経験した。
ゆっくりと腰を降ろしていくと、先端から徐々に伝わってくる膣内の感触に息を飲んだ。
「っん!」
最後は一気に挿入を終える。
サイトの脳髄には快感の津波が押し寄せていた。
ぬめり、絡みついて放さない。
今完全に女体内に収まった彼の男性器は、メスの感触を得たことに歓喜に打ち震えている。
キュルケの膣内は、二つ名の微熱≠ノ相応しい熱を帯びていた。
「はぁー……はぁー……」
「ダーリン……」
快楽のあまり身動きできない彼に腕を回し、口づけを交わす。
キュルケはそのまま、ゆっくりと腰をこね回してくわえ込んだ男を膣奥へと誘う。
あふれ出た愛液とこすれあう粘着質な音が卑猥だ。
「はうっ!?」
快感に弾けるように、サイトも彼女の身体をかき抱く。
結合部と胸、といった局所的な快楽ではなく、身体全体を利用した行為は、確実にサイトを追い詰めていく。
限界まで蓄えられた精が、もはや決壊寸前のダムのようにかろうじて暴発を免れている状態だ。
(ダメだっ! キュルケの中は凶器≠セよ!)
そう思った瞬間、左手のルーンが反応した。
あらゆる武器≠操ることができる、伝説の能力が応じたのだ。
「えっ?」
すると、デルフを手にした時のように、身体が晴れ渡る空のように軽くなった。
キュルケの欲望が何なのか、どうすればイカせることができるかが、手に取るようにわかる。
(わ、すごい! なんだか加○鷹になったみたいだ)
そうなれば話は早い。
キュルケをイカせるまでのことだ。
サイトは恋人同士がするように互いの手を合わせ、指を絡め合った。
そして、童貞とは思えない巧みな腰遣いで律動を始める。
「あっああんっ!」
キュルケの胸が勢いよく揺れ、突き上げる度に残像のように規則的に跳ねた。
ベッドがギシギシと軋み、二人は玉のような汗をかく。
「あっ あんっ あっ あぁっ いっ いぃっ サイトぉっ!」
キュルケの喘ぎが次第に切なく、余裕のないものへと変わっていく。
「キュルケっ! 俺もう……」
サイトも、ガンダールブという特殊能力があるにせよ、限界が近づいていた。
それを理解したキュルケも、熱い吐息に乗せて最後の言葉を口にした。
「いいわっ! 中に出してぇっ!」
彼女の奥底に燃える微熱はもはや業火となり、白い男の証を注ぎ込まれなければ鎮火しない状態になっていた。
今まで必ず最後の一線で節度を保っていた彼女自身、膣内への射精を望んだことに驚きを隠せない。
しかし、今自分がもっとも欲しているものはそれに違いない。
その先に待ち受ける危険よりも、今の一瞬が満たされたいのだ。
次の瞬間、彼女が紅い長髪を振り乱し、大きく胸を仰け反らせた。
「あぁーっ!!」
膣肉がサイトの肉槍を絡み取り、同時にサイトは決壊の音が脳内に響いたのを聞いた。
一瞬、ルイズの顔が脳裏を過ぎった。
ドクッ! ドクドクッ! ビュクッ! ビュククッ!
キュルケは腹と胸元に降りかかる熱い体液に絶頂を迎えた。
・
・・
・・・
「ちょっとバカ犬、さっきから何そわそわしてんのよ?」
虚無の曜日にトリスタニアの通りを歩く機会が再び巡ってきたこともあり、彼は落ち着かない様子で露天の商品を眺めていた。
他でもない、先日のキュルケとの一件によってせっかく買った制服が一式おしゃかになったからだ。
激しく突き過ぎてあちこち破れ、最後に自分の精液をぶっかけたためにシミがついてしまった。そんな濃く、大量に出たこと自体驚きである。
ルイズはそんな使い魔の様子を訝しげに見つめていたが、ややあってふと笑った。
「どーしたのよ? 私はアンタのご主人様なんだから、欲しいものがあったら買ってあげないこともないわよ」
ルイズのこういう屈託のない時の表情は反則だ、とサイトは思った。
最後の一線で踏みとどまったのは、この主人を悲しませたくなかったからだろう。
(……奴隷根性染みついてんなぁ)
我ながら律儀だ。
せっかくのキュルケの好意なんだから、初めてくらい中出しした方が気持ちよかったんでなかろうか。
ついついそう思ってしまう。
「わっ?!」
ルイズが目を離した瞬間、誰かに路地裏に引き込まれた。
「はぁい」
「キュ、キュルケ!?」
そこに立っていたのは他でもないキュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーその人だった。
彼女はニヤニヤと不敵な笑みをたたえてこちらを見ている。
そして、ある物を彼の眼前に差し出した。
「お探しの品はこれかしらー?」
「……こ、これって!?」
サイトは見覚えのあるその物体に度肝を抜かれた。
「なぁす服、とか言うんだっけ? ゲルマニアから取り寄せたの」
微熱≠フ少女は、そう言って蠱惑的にウインクをしたのだった。
<終>