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Last-modified: 2009-02-19 (木) 23:35:26 (5535d)

<反・胸革命!>
ヴァレンタイン編

「へえ、チョコレート?」

ある日、キュルケの部屋を訪れたサイトは、テーブルの上に拡げられた菓子を見つけた。
高級そうな包装紙に包まれ、いかにも貴族のお菓子といった感じのチョコだ。
双月の夜に、キュルケの部屋らしい蝋燭の明かりと合わさって、雰囲気からしておいしそうである。

「ええ、実家から送ってきたものなの。二人で食べようと思って」

キュルケは寝間着のベビードール姿で、サイトの隣に腰を降ろす。
風呂上がりの甘い香りが鼻をくすぐった。キュルケなりにサイトを迎えてくれているのが分かる。
チョコといえば、とサイトは腕を組んだ。

「バレンタインデーを思い出すなぁ」
「バレンタイン?」

うん、と懐かしげに頷いて彼は説明した。
キュルケはその手の話題がやはり好きなのか、興味津々といった表情で彼の言葉を聞いている。

「ロマンチックなイベントなのね」
「ああ、だから2月14日はいっつもそわそわしてたんだよ」
「あら、言ってくれれば私があげたのに」
「ホント、キュルケが本命チョコくれたら最高だよな」
「もうダーリンったら!」

キュルケが楽しげに笑い、チョコを一つ口へ運んだ。
テーブルのワインを傾け、チョコと一緒に彼に勧める。

「チョコにワインって珍しいね?」
「ええ、ゲルマニアだけの特別なワインなんだけどね」

ちびりと飲んでみると、確かに味が違う。甘い果実の香りと舌触りがする。
なるほど、これはチョコにも合うだろうな、とサイトはチョコを食べてみる。
これも今までスーパーでカートに入って売っているチョコとは比べものにならないほどおいしい。
甘いだけがチョコではないとは初めて知った。

「どう?」
「凄い、こんなの食べたの初めてだ」
「良かったわ」

キュルケは微笑を浮かべる。
甘いとはいってもやはりワインに違いはなく、ほどなくして酔いがまわってきた。
話を弾ませながら、サイトはキュルケに言う。

「キュルケだったらさ、どういう工夫して相手に渡す?」
「そーねぇ……」

キュルケは思案すると、ややあってサイトの顔をみて何かを思いついたように言った。

「やっぱり、その相手がどんなものが好きか、によるでしょうね。例えば……」

キュルケはチョコを口にくわえ、そっと目を閉じた。
キスを求めるように、サイトの眼前に差し出す。

「き、キュルケ……」

サイトは一瞬驚いたが、すぐに意味を理解した。

「あむ……」

口移しにチョコを受け取る。
すると、サイトの口の中にキュルケの舌も入ってきた。

「ちゅぴ……」

微熱の温もりが、彼の口内でチョコを溶かす。
甘い味覚と、キュルケの熱い唾液がサイトの口を満たした。

「ん……」

しばらくの間、二人は熱い口づけを続ける。
チョコが溶けきり、味がしなくなるまでなめつくす。
古来よりチョコは媚薬の一種として用いられてきた。
キュルケがそのことを知らないはずもない。
熱にうかされたような虚ろな瞳の奥には、オスを望む彼女の浅ましい欲情が見て取れた。

「ああん!」

サイトがベッドにキュルケを押し倒すと、ベビードールを手早く脱がしてしまう。

「ここにもおいしそうなチョコがあるぞ」

耳元で甘く囁き、そっと彼女の耳たぶに舌を這わせる。

「んんぅっ!」

一糸纏わぬ姿となった彼女の身体は、まさに名パティシエの創り出した美しいチョコそのものだ。
チョコレート色の肌はしっとりと輝き、サイトの舌が触れる度に歓喜に震える。
首筋へ、鎖骨へ、そしてつんと立った乳首へ。

「あぁっ! だ、ダーリン、そんな吸っちゃだめぇ!」

ころころと小さなチョコを舌先で転がすように、サイトは二つの蕾を愛撫する。
やがて舌先は臍を通って彼女の秘所にまで到達する。
いくら味わっても飽きないキュルケという極上のデザートを、サイトは貪る。

「あっ! あぁっ! んぁっ! あうぅ!」

キュルケが執拗なクンニに喘いでいる内に、サイトはポケットからコンドームを取り出すと、空いた手で自身の生殖器に装着する。
愛しいから守りたい、大事にしたいという思い。
愛しいから壊したい、膣奥に放ちたいという思い。
その二つが激しくせめぎあう。

「ああっ! もうダメぇ、お願いダーリン、私のはしたないところにダーリンのをちょうだいっ!」

キュルケの懇願に肯定のキスを返し、サイトは服を脱いで互いに全裸になる。
ベッドの縁に彼女の腰をもってくると、段差正常位の姿勢で挿入を図る。

ぬぷ……

「んっ!」

先端が彼女の入り口を捉える。
サイトはキュルケが焦れるのを待ち、最高の瞬間を待って腰を一気に進めた。

「あぅーっ!」

キュルケが上半身を仰け反らせた。

「うぉお!」

サイトが激しく腰を振り始める。
チョコとワイン、もしかしてそれはキュルケの故郷で男女が睦み合うために発明された組み合わせではないだろうか。
そんなことを思いながら、いつもより熱く自分を受け入れるキュルケの中を堪能する。

「あはぁ! だ、ダーリン、す、凄いっ! ああっ! もっと突いてっ! 私を溶かしてっ!」

キュルケもいつもの悠然とした態度を崩し、ただがむしゃらに求めている。
激しく奪い合うような行為だったが、それでもチョコの効果だろうか、決して一方的ではなかった。

「んぁぁっ! ダーリン、だ、出して、いっぱい」
「どこに出して欲しいんだ?!」
「あうっ! おっぱい、おっぱいにかけてぇっ!!」

サイトは最後の一突きを撃ち込むと、彼女の膣内からペニスを引き抜く。

パチン!

ゴムを外す短い音と共に、彼女の双乳には白い液体が降り注いでいた。
キュルケというチョコレートを、サイトの白い欲望がデコレーションしていた。


・・
・・・

交わった後の始末をつけ、二人はまだ裸のままベッドで談笑していた。
キュルケがサイトの上に全裸で身を預け、枕元で話す。

「なんだか結局バレンタインプレゼントもらっちゃったな」
「うふふ、どう? 満足だった?」
「最高だった」
「良かったわ、ワイン、もう一杯どう?」

恋人たちの短い夜の一幕。
サイトはバレンタインでもらうチョコよりも、彼女の見せる笑顔の方が嬉しいのだった。

<続く>


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