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Last-modified: 2009-04-23 (木) 18:02:25 (5479d)
反・胸革命! =4= その日の昼休み、女子生徒たちが庭の白いテーブルを囲んで話す内容はどこも似たり寄ったりだった。 「呆れたわねぇー」 キュルケがそう苦笑いを浮かべたのを見て、モンモランシーが怒りを滲ませた。 「全くよ! ギーシュったら、あそこまで節操ないとは思わなかったわ!」 モンモランシーも何だかんだで粘り強いわね、とキュルケは感心する。 「テファの一件の頃は評価右肩上がりだったのに、もったいないことしたもんねぇ」 それが彼の使い魔、平賀才人のことを指すのは自明だった。 「しばらく再起不能になるくらい鞭打ちしてやろうかとも思ったわ……」 怒りの余り、ルイズはもはや激情を表すことさえ忘れているようだった。 「信じられませんわ! まさか地下まで穴掘って覗きにくるなんて!」 あはは、とキュルケは笑うしかない。 (もう……そもそも裸見たいんなら私がいるでしょうに……!) キュルケにはそこだけが気になった。そう、他でもない、覗き事件にはサイトが加わっていたのだ。 『君がいると、月が綺麗だ……』 「……そう言ってくれたじゃない……」 悲しげにポツリと呟く。 「何か、あったの?」 キュルケがいつの間にか憂いの表情になっていたのを、隣で本を読んでいたはずのタバサが気づいていた。 「な、何でもないわ」 普通の人間が見れば無表情だが、タバサの顔には確かに心配そうな感情が交じっているのにキュルケは焦った。 (タバサになら打ち明けてもいいんでしょうけど……) サイトとの関係については遅かれ早かれそうするつもりでいたのだが、昨夜の事件で機を逸する形になってしまった。 ・ (何してるんでしょ、私……) 夕方になってキュルケは自室とそう遠くないルイズの部屋の前に立っていた。 「ぜぇぜぇ」 突然扉が開いた。 「あらら……」 昼間言ってたこと、有言実行したのね、とキュルケは悟った。 「アタシの部屋の前で、何してんのよ?」 キュルケはルイズの問いに咄嗟にそう答えていた。 「ふんっ! ほら、キュルケ、アンタの使い魔のエサにでもしていいわよ」 きゅるきゅる、とキュルケの背後に控えていたフレイムが、心なしか驚いたように見えた。 「あら、いいの?」 そう言い残して彼女はずんずんと歩いて行った。 「今更ながらよく生きてるわねぇ……」 ツンツンと肉塊寸前のサイトをつつき、キュルケはその生命力に感心する。 ・ 「う、う〜ん……」 サイトは朦朧とする意識の中、ようやく目を開けることができた。 「……キュルケ?」 そう、彼の初めての相手であり、確信はないもののおそらく恋人でもある少女の裸身。 (あれえ、でも夢とはちょっと違うような……?) 夢で慈母のように微笑んでいた彼女とは違い、今の彼女の笑みはどこか酷薄で妖しい雰囲気を漂わせている。 「気がついたようねぇ?」 間抜けな返事だったが、それは今自分がおかれた状況がどういったものなのか、少しずつ分かってきたからだった。 「こ、これは一体……?」 サイトは嫌な予感に冷や汗をかく。 「これ以上責められたらさすがに命が危ないんですが……」 なんとかそれだけを伝えると、ベッドの柵に綺麗な脚を組んで腰掛けている彼女の片足が伸びた。 「なあに言ってるのよ、ここ、こんなにしといて?」 ペニスの裏筋に、ストッキングの柔らかな感触が走った。 「そういえば知ってるかしら? 殿方の身体は命の危機に直面すると子孫を残すことだけを考えるようになるそうよ?」 クスクスと笑いながら、キュルケは足の裏で彼のペニスを弄び続ける。 「あぁっ! だ、ダメだ! も、出ち……」 キュルケがひょいと杖を振った。 「あぐっ!? ちょ、こ、これじゃっ!?」 こみ上げてきた精液が、行き場を失って根本で暴れている。 「た、頼む! い、一回出させて!」 そう言っている間にも、彼女の足先は彼のヒクつくペニスを刺激し続けている。 「あああぁああぁああぁ」 彼女は立ち上がり、彼の眼前でパンティに手をかけた。 「これでも噛んでなさい」 そのまま口の中へと押し込み、猿ぐつわ代わりにしてしまう。 「あらあら、そんなに私に射精したいのかしら?」 ギーシュがモンモランシーに水責めされているのなら、キュルケの場合はさしずめ言葉責めといったところだろうか。 「あらら、サイト、あなた私に罵られて感じちゃってるのかしら?」 冷めた目でサイトを見下し、彼女は続けた。 「変態相手に本番許したんじゃゲルマニア貴族として名誉にかかわるわ。ここまでにして後はルイズにでも代わってもらおうかしら……?」 この世の終わりのような表情を浮かべるサイトに、キュルケは言いようのない快感を覚えていた。 「どうしようかしら、一回だけイカせてあげてもいいけど、イキたい?」 コクコクと首を縦に振る。 「た・だ・し……」 彼女の手がペニスを捉え、自らの膣口に先端の照準を合わせる。 「私がイクまで我慢するのよっ!」 その瞬間、彼女が腰を落とした。 「あうぅーっ!」 獣のような声で二人が結合する。 「あんっ! あんっ! 凄いわっ! こんな固いの初めてよっ!」 キュルケが腰を激しく振る度に、サイトはじりじりと追い詰められていき、やがて絶頂を迎えてしまう。 「ぐううぅぅーーっ!」 だが、その絶頂に射精は伴わない。 「ダメよ! まだ私はイッてないんだから」 キュルケは馬に拍車をかけるように膣壁を締めて彼の意識を取り戻した。 (キュルケは結局俺のことを好きでいてくれてるのかな……?) ギーシュたちが覗きをやろうと企画したのも、実は彼女との関係に悩み、 「あっ! イク、イクわっ! 私も……私もイクぅーっ!」 彼女の中が激しく収縮し、もう感覚がなくなりかけたペニスも最後の刺激に反応した。 「あはぁっ! 偉いわ、最後までがんばったわね!」 彼女はさっと腰を浮かせて膣内から男性器を引き抜くと、紐をほどいてから内股と花弁の合間に挟み込んだ。 ドックンッ!! 「きゃあっ!?」 噴水のように吹き出した精液は、キュルケの顔まで一直線に飛びかかった。 「あふ……凄いわ、こんなに出されたの初めて……」 彼女は顔にかかった黄ばんだ精液を指先ですくい、その量と強烈な臭いに酔う。 「あら、そういえば口に下着入れたままだったわね」 キュルケはひょいと彼の口から自分で入れた下着を取り出した。 「あ……ふぁ……」 彼の目の焦点が合っていないことに、彼女も気づく。 「ちょ、大丈夫!? サイト!」 彼女の声が遠のいていく。 「ダーリンしっかり!」 ああ、良かった。 彼は安堵の表情を浮かべると、そのまま暗い意識の果てへと旅だった。 ・ ルイズが腰に手を当てて叫んだ。 「どーして一回飯抜いたくらいで倒れるのかしらね!」 サイトは包帯だらけのミイラのような姿で反論した。 「同情するよぅ」 マリコルヌが隣で言った。 「ありがとさん」 サイトは薄い毛布をひっかぶって久方ぶりの睡眠につくことにした。 「はあ、キュルケにはなんて説明しよ……」 なんだか、まだ何も解決していないような気がする。 「あれえ、フレイムじゃないか」 同じく隣で水責めの怪我により入院中のギーシュが声を上げた。 「きゅるきゅる」 身を起こすと、確かにそこにはゆらゆらと炎を灯した尻尾を持ったサラマンダーがいた。 「良かったなサイト、使い魔仲間の見舞いがあって」 そう自嘲的な笑い声を上げて、部屋の同僚たちはフレイムから興味を失った。 「何だ?」 ただの見舞いかと思いきや、よく見るとフレイムの首輪に何かが提げられている。 (手紙?) サイトはそれを引っこ抜いて開いてみた。 (なんだったんだ?) ベッドの中でこっそりと蝋で封じられた手紙を開けてみる。 (こ、これって!?) タバサに教えてもらって、なんとか読める程度だが、その手紙にはこう書かれていた。 ハァイ 怪我の具合はどうかしら? 追伸 あなたの『恋人』 キュルケより 手紙の最後には口紅の跡が付けられ、紙からはほのかにキュルケの香水の香りがした。 「……恋人、か」 (なんだ、最初から全部解決してるんじゃないか) ぎゅ、と胸にその手紙を忍ばせる。 <続く?> |
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