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Last-modified: 2009-07-19 (日) 22:55:06 (5392d)

g四人と一本は、街道筋の宿に泊まることにした。
それも、安宿ではなく、そこそこ高級な宿の、かなりいい部屋。
捜索隊こそ出ていないが、ガリアに追われる身の才人たちが、そんな場所であえて宿を取る事には理由があった。

『は?力の充填?』

それは道中、デルフリンガーの一言。

『そ。力の充填だ。精神力だって充填しておけるんだ。
 おまえさんの『使い魔との融合』用の力だって充填できる可能性がある』

『使い魔との融合』とは、才人と使い間の契約をしたタバサ、シエスタ、ルイズの三人と、才人が融合して、人外の力を引き出す事である。
今までは、これを行った後に、才人の精を受ける事で、タバサとシエスタの二人は力の補填を行ったのであるが。
その際には、かなり無茶な行為をしたため、才人が二日ばかり行動できなくなったのである。

『毎回毎回、あんな無茶してたら相棒の身体がもたねえだろ?
 だからさ、道中ちょっとずつ貯めといて、いざってときに使えるようにしとかないと』

そして、その発言があったその夜。
さっそく四人は野外でコトに及ぶのだが。
膝は擦り切れる、虫には刺される、汗かいてキモチワルイ、などの事もあり。
さらに、事後に三人が言ったことには。

『…力が溜まってない気がする』
『そうですねえ。何にも変わってないですね。気持ちはよかったですけど』
『犬!サボってんじゃないわよ!ってか一発で終わりとかどういうつもりよ!』

その発言を受けた、デルフリンガーの分析によると。

『お前らのその力、たぶん物理的なもんじゃなくて精神的なもんだな。
 だとすると野外とかってのはイマイチなのかもな。
 あとやり方も順番にだと最後の一人が割り食っちまうんじゃねえの?』

すると、三人まとめて、屋内で、となる。
以上のこともあり、今日からはそこそこの宿で、大きめの部屋をとる事にしたのだ。

食事は食堂では取らず、部屋に才人が運んでいくことになった。
今日の夕食は、パンと、鳥の丸焼きと豆と根菜のシチュー、玉ねぎのサラダ。デザートに、りんごの砂糖煮。
パンと丸焼きはナイフと鉄串と一緒に籠に入れられた皿の上、シチューは小さめの鍋の中、サラダはボウルのまま、デザートは深めの木皿に載せて。
これらを何度も往復して一階の隅にある部屋まで運び、最後の取り分け用の皿と食器を才人が運び込む。
部屋に残っていた三人は備え付けの円卓に腰掛け、主人を待っていた。

「おかえりなさい」
「あ、鳥切り分けておきましたよー」
「いつまで待たせんのよ」

三者三様の声に迎えられ、才人は食器と皿をテーブルに置き、席につく。

「お待たせ。んじゃいただきまー」

ナイフとフォークを持っていざ食事、と思った才人を、タバサが止めた。

「待って」

なんじゃらほい、と才人は一旦ナイフとフォークを置き、自分の右横にかけるタバサを見つめる。
タバサは淡々と言った。

「精神的な行為で充填できるのなら、いい案がある」

そして、自分の椅子をずりずりと才人の脇まで寄せていき。
切り分けられた鳥にフォークを指し、才人の口許へ。

「はい、あーん」
「え、何?」

いきなりの行為と、不意を打たれた二人の「あーっ!」の声に、慌てる才人。
タバサは才人の口の前で鶏肉を止めたまま、説明する。

「食べさせてあげる。…私はそうしたい」

要するに。
食事の際も、才人にしたいことをすれば、そのぶん力が貯められるのではないかと、そういうことなのだ。

「何よ、だったら先に説明しなさいよ!」

食事中の才人を見ながらにへにへしようと思って対面に座ったルイズは己の迂闊さを呪いながら、慌てて才人の隣に移動しようとする。
しかし。

「はーいサイトさん、シチューですよー」
「サラダもどうぞ」

両脇はすでにがっつりメイドと眼鏡に固められているわけで。
出遅れた形になったルイズは、ぬぐぐぐぐ、と手にした皿とフォークを握り締め、悔しがる。

「な、なによあんたたち!邪魔しないでよ!」
「邪魔してませんよー」
「ルイズが遅いだけ」

言いながら既に三人の椅子はぴったりくっつき、シエスタは完全に才人に身体を密着させ、タバサに至っては才人の膝の上にちょこんと乗っかっている。

「むっきいいいいいいいい」

声を上げて悔しがるルイズに、何か嫌なものを感じ始めた才人は、慌ててとりなす。

「い、いやほらルイズのも食べてあげるから!慌てなくてもさ!」
「そうですよー。だから今はほら、あーん」
「…こっちの胸肉もおいしい」

しかし全くフォローにはなっておらず、シエスタとタバサは開いた才人の口の中に、隙ありと言わんばかりに食事を放り込む。
軽く脂汗を流しながら、豆と胸肉の混合物を飲み干す才人に、奇妙な感情が流れ込んでくる。
それは、ある一戦を超えた時に感じるあの開放感。
たとえば、かつて才人が七万の軍勢に向かっていった時のような、覚悟を決めた瞬間の、寂寞とした開放感に似ていた。

「うふ。うふふふふ。よーっくわかったわ…」

その感情の発信源はルイズだった。
心のつながりを開放し、才人の心に自分の心情を送り込んでいるのである。
ルイズはキレていた。プッツンしていた。
そして、目の前にある鶏肉の塊にぐぁぶっ!と勢いよく噛み付き、肉をちぎり取る。
まるでその様は獰猛な肉食獣のよう。
そして、ソースで口の周りをベトベトにして、ずんずんと才人に近寄っていく。
ルイズが何をしようと思っているのか探ろうとした才人だったが、ルイズは既に心のつながりを切っていた。
しかし脇に控える二人は女の勘からルイズが何をしようと思ったのか理解したようで、そそくさと才人の脇から退いて、各々次の行動に移る。
フリーになった才人は、椅子の背にしがみついて怯えた声を上げる。

「お、落ち着こうルイズ。な?」

そしてルイズは。
いきなり才人の頭をひっつかむと。
乱暴に唇を奪い、軽く咀嚼した鶏肉を舌で才人の口の中に押し込んできた。
そして、驚きながら中途半端に咀嚼された鶏肉をむぐむぐやっている才人の目の前で、言った。

「あんたらがそのつもりなら、私は口移しよ!」

ずいぶん乱暴な『くちうつし』もあったもんである。
しかし、ルイズのその機転によるアドバンテージも、すぐに脆くも崩れ去る。

じゃあわたしもー。

心の中に響く声。
今度はシエスタが右横に陣取り、口いっぱいに貯めたシチューを、才人の唇を奪ってどろりどろりと流し込む。
液体なので当然飲み干すまでの時間、二人は口付けをしたままだ。
やがてちゅぽっ、と吸い付くような音を立ててシエスタは才人を解放する。

「えへへー。私のよだれ、いっぱい混ぜちゃいました♪」
「な、何よいまの!反則じゃない!ずるいわよあんなの!」
「じゃあルイズもすればいいでしょー?」

シエスタの言葉にぽん!と手を打つルイズ。
そしてテーブルの方を向いて、シチューの皿を手にして、一気に口に含むと。
振り返ると才人がタバサにキスされている真っ最中であった。
その口の中には、液状になるまでしっかり咀嚼されたパンと鶏肉の混合物。
タバサの唾液でどろどろになった、ベビーフードのようなそれを、流し込まれている。
そしてタバサの心の声が響く。

…おいしい?

ずるずるごくん、と奇妙な甘さをもったその液状の物体を飲み干す才人。

「う、うん。旨いと思うよ」

しかし返事は上の空。
当然である。口に含んだシチューを飲み込んだルイズが、自分を見下ろしながら仁王立ちになっているのだから。

「あーんーたーらー」
「い、いや落ち着こう!落ち着こうよルイズ!」

ルイズは相変わらず心の繋がりを切っているので、何を考えているのかわからない。
しかし、ルイズの行動を理解していないのは、才人ただ一人だけであった。
タバサはついっ、と才人の隣からどいて、道を開ける。
ルイズはその開いた隙間に入り込み、どす!と才人の両太ももに手を乗せる。
そして、軽く顎を上げて唇を開く。

「え?なに?」

ここまでされて分からないのが平賀才人その人である。

うわ鈍っ!
…ルイズ可哀想。

シエスタとタバサの呆れたような感情が心の声とともに流れ込んでくる。
しかし突っ込みを入れられてなお。

「い、いや何言ってんのかわかんねえし!」

才人からは見えないが、彼の後ろでシエスタとタバサが『うーわー』といった表情になる。
才人があんまり鈍いので、ルイズがついに痺れを切らした。
大音声で、才人の心にルイズの声が響く。

食べさせろって言ってんのよこのスカタン!あーんってしてんじゃないのよ!

ああなるほど!

ここまでしてようやく、意味がわかるのが平賀才人その人である。
才人はルイズの言うがまま、切り分けられた鶏肉をフォークで刺してルイズの口元へ運ぶ。

「ほれ、あーん」

しかし当然、ルイズはぷい、と横を向いてしまう。

「はぁ?今食べさせろっつったじゃん!」

なんという鈍さ。もはや賞賛に値しますね。
…ルイズ可哀想。

またもや呆れた女性陣の心の声。
流石にここまで言われてピンとくる才人、

「ああそうか、シチューが食べたかったのな!」

ではなかった。
ルイズは無言で才人の手からフォークを奪い取り、先端から鶏肉をもぎ取ると、才人の口の中に突っ込んだ。

「むぐ!?」
「飲み込むんじゃないわよ!」

そう言って、驚いて固まる才人の両頬を捕まえて、無理やり唇を奪う。
そして、今度は心の声で。

くちうつし!くちうつしに決まってんでしょお!フォークなんか使ってんじゃないわよ!

そこまで言われて、ようやく、才人はルイズの意図を理解した。
軽く咀嚼して鶏肉を柔らかくすると、ルイズの口の中に舌で押し込む。
すると、ルイズの方からも舌を迎えに出してくる。
二人の口の中で咀嚼された鶏肉が唾液と交じり合い、ぐちゃりぐちゃりと音を立てる。
やがてルイズの口の中に留まったそれは、ぞるりっ、とルイズによって嚥下された。

「あは…おいし」

薄く染まった頬で嬉しそうに微笑み、唾液とソースでべとべとになった唇をぺろん、と舐めるルイズは、まるで獲物を捕らえた雌猫のようだった。
そして。

「それじゃあ私も。はい、あーん」
「…私も、欲しい」

シエスタとタバサはそう言って、唾液に濡れた舌を出しながら、才人の両脇に陣取ってくちうつしを要求する。
そうして。
才人は三人相手に食べたり食べさせられたりしつつ、軽く一時間ほどをかけて夕食を済ませたのだった。

食事のあとは、別々に湯浴みを済ませる。
ルイズは一緒にしたがったが、「そんなことしたらそのままヤっちゃうでしょ」というシエスタの身も蓋もない突っ込みにより、男女別に湯浴みをすることになった。
しかしいくらいい宿とはいえ、この宿には風呂はなかった。
そういうわけで、一行は宿の主に言って大きな桶と湯を張った壷を借り、部屋で湯浴みをすることになったのだが。

『ちょっとシエスタ、あんたまた膨らんでないっ!?』
『あはは。だってサイトさんが揉みまくるんですもん』
『…私だって…』
『くぁ、な、なによ、なんなのよ、こんなものこんなものっ!』
『ちょ、きゃ、やだ、なにするんですかぁ!…ひぅ!』

薄い布のカーテンの向こうで、影絵付きでこんなもの聞かされた日には。

「あいぼー、言っとくけどガマンきかんからって自家発電なんかしたら後でもたんぞ」
「へっ?や、やだなあデルフ、そんなことするわけないじゃん?」

湯を張った木桶の前に置かれた椅子の上で不自然に前かがみになっていた才人は、そんな言い訳をする。
しっかりと右手が股間のジョイスティックを握り締めている。
右手の中で脈打つ菊一文字をなだめながら、才人は頭から湯をかぶり、頭を冷やす。
そして、濡れた頭をタオルで拭くと、まだ隣できゃいきゃい騒いでいる三人に問いかけた。

「あのー。こっち終わりましたけどー」

すると、三者三様の答えが返ってくる。

『も、もう少し待ちなさい!女の子は準備に時間がかかるの!』
『あ、もうちょっと待ってくださーい』
『すぐ終わるから』

三人で絡み合っていたため、湯浴み自体ほとんど進んでいない三人だった。

「おまたせー」

呼ばれて部屋の真ん中にカーテン代わりに引かれた毛布を退けると、三人がベッドの上で待っていた。
女性三人はベッド側、才人は廊下側で湯浴みをしたためである。

「すいませんサイトさん、お待たせしちゃって」

三人は宿屋に備え付けのタオルを巻いただけの姿で、ベッドの上に扇状に並んで、ぺたんと座り込んでいる。
才人から見て左からルイズ、シエスタ、タバサの順。
湯浴みでしっとりと湿った髪が、普段よりウェーブを抑えられ、ルイズの上気した首筋の肌に絡み付いている。
複雑な紋様を描くそれはまるで、朝露に濡れた桃色の茨のツタのよう。その幼さと妖しさが、悪戯好きの妖精を連想させた。
短いが真っ直ぐで艶のある黒髪が、何本か内側に曲線を描きそばかすのある頬に張り付いている。
優しげに微笑む顔から続くなだらかな曲線は、薄いタオルの上からでも分かるほど勃った先端で纏められている。肌の白と髪の黒のコントラストは、彼女がモラルとインモラルの危うい狭間にいる存在なのではと錯覚させる。
神秘的な蒼い髪が、水分を含んでタバサの形のよい頭部をくっきりと象っている。
成長途中の女性らしさを備え始めた直線と曲線の絶妙なアンサンブルが、触れてはいけない禁忌を醸し出す。それはタバサの本来持つ高貴さと、内面の妖艶さと手を組み、そこだけ現実から切り取られたかのような自然な不自然さを醸し出していた。

「…誰からがいい?」

ベッドサイドに立つタオルを腰巻にした才人を見上げ、タバサはそう尋ねる。
三人から向けられるそれぞれの期待に満ちた眼差し。
才人はんー、と考え、前回の順番を思い出し。

「んじゃ、前はルイズが最後だったから、ルイズから、かな」

それを聞いて一瞬嬉しそうな顔をしたルイズだったが、すぐにぷい、と横を向いてしまう。

「あ、あによ、そんなんで機嫌取ろうったってそうはいかないんだから」

言ってから、その心に二人の使い魔の声が響く。

そんなこと言ってほんとは嬉しいくーせーにー。

…ほんと素直じゃないんだから。

そして、ルイズは二人を恨めしげな視線で見つめ、一瞬心の繋がり切っとこうかしら、なんて思ってから。
それが三人で考えた結論を無駄にしてしまう事を思い出し、踏みとどまる。
そして、心の声で言い返す。

しょうがないでしょぉ!私はこういうふうにできてんの!

それが精一杯だった。
それに応えるように同時に二人の心が流れ込んでくる。

ですよねー。

分かってる。そうじゃないとルイズじゃない。

二人の同意になぜか一瞬ほっとしてしまうルイズ。
そんな三人のやり取りを、置いてけぼりにされた才人が中断する。
ルイズの細い肩を掴んで引き寄せ、耳元で囁く。

「はーい、そこまでな。それじゃルイズ、しようか?」

どくん、とルイズの心臓が期待に高鳴る。
今夜は、三人それぞれが望んだやり方で、才人に抱いてもらう予定。
だから。

…それじゃあルイズは、何がしたい?

じっと見つめられながら、才人の心の声が響く。
そしてルイズは応えた。

才人の足の間に、ルイズはうつ伏せに寝転んで、天を衝かんばかりに屹立している才人の男根を間近で見つめていた。

…あは…さいとの…においだぁ…。

あまりにも淫らな、ルイズの心の声に、先走りがとろり、と才人の先端から零れる。
ルイズの望んだのは、フェラチオ。

『く、口でしたいっ!』

ルイズはそう望んだ。普通に抱かれるのも好きだったが、ルイズは口淫も大好きである。なぜなら。

ちゅぅっ。

唇の先だけを軽く触れさせ、先走りだけを器用に吸い上げるルイズ。その触れるか触れないかの絶妙な接触感に、才人の中で淫欲が膨れ上がる。
そしてルイズは、今度は舌先だけでちろちろと才人の亀頭を満遍なく舐めまわす。
ルイズは才人をこうやって一方的責める事で、嗜虐心を満たしているのだ。

「く、くぁ」

思わず才人の喉から喘ぎが漏れる。
その声に、舌先で口淫を続けながら、ルイズの心の声が響く。

あら、舐めただけでいきそうなの?だっらしないの。

馬鹿にしたような感情の波に、才人は思わず反論する。

「んなことねーよ!」

無理しなくていーのよー。

ルイズのニヤニヤとした表情と心の声が、馬鹿にしているようで才人の頭に血を上らせる。

「無理してねえって!」

だったらこんなのはどーかなー。

今度は、舌先を伸ばして亀頭の裏筋を削るように力強く舐め上げ、返しの裏側をも削っていく。

「う、うわそれっ!」

弱点を重点的に責められ、才人の声が上ずる。
それに気をよくしたのか、ルイズは責めをやめて、今度は声で直接尋ねる。

「…素直になったら、サイトの一番して欲しいこと、したげる」

赤黒く脈打つ剛直の向こうから、淫らな笑顔でそんな事を言ってくる。
もちろん、さんざん責められた才人の我慢ゲージは崩壊寸前だ。

「ほらほら、言ってみなさいよ」

つんつん、と細い指先で才人のモノをつつきながら、ルイズは笑顔で応えを促す。
その行為に、才人はあっさりと折れた。むしろ我慢をする理由が見当たらなかった。

「く、咥えてほしい、かな」

その言葉に、ルイズはにしゃあ、と笑うと。

「よくできました」

くぱぁ、と大きく口を開け、才人の先端を飲み込んでいった。

口の中で熱い肉塊が暴れまわる感覚を、二人は味わっていた。
目の前でじゅぽじゅぽと唾液の音を響かせながら才人のモノを咥えるルイズの感覚が、後ろで見守るシエスタとタバサの中にも伝えられていたのである。
二人は呆けたような表情で、口を開け、涎を垂らしながら、才人のものを咥える擬似的な感覚に溺れていた。
小さな舌を肉棒に絡ませ、裏筋を責める動作に、性器の皮脂の独特な潮交じりの味が口内に広がる。

…あ…こんな…イヤらしい舐め方、するんですね…。

ルイズのそれに倣って、何もない口内でシエスタの舌がちろちろと動く。
何度か頭をグラインドさせ、溢れた先走りと唾液の混合物を飲み干す。その際、尿道から残りの先走りを吸い出すのも忘れない。

す、すごい味…におい…。ぐらぐらする…。

強烈な臭いと味に、タバサの身体の芯が溶かされていく。耐え切れずベッドの上にうつ伏せになり、自慰を始めた。そして、股間をいじりながら幻の才人の性器を嘗め回す。
知らず知らずのうちに、シエスタも股間に手を伸ばし、既に淫液の溢れ始めた裂け目を愛撫しはじめていた。
その感覚がルイズにも伝わり…。
才人の男性器を口で犯し続けるルイズのたてる口淫の音と、発情した雌の顎を慰める可愛らしい水音が、じゅぱじゅぱちゅぷちゅぷと、部屋中に反響して淫らなオーケストラを奏でる。

「る、ルイズ、ルイズっ!」

才人は限界が近づくと、まるで性交の際尻を掴んでそうするように、ルイズの頭を掴んで、腰を使い始めた。
ルイズはそれに応え、喉の奥までを柔らかく開き、才人の行為を受け入れる。
かるくえづきながら、それでもなお、愛しい人の性器を味わいながら、指で自らを慰める。
そして。

いくっ、わたしいっちゃいますっ!

感覚を共有した奇妙な自慰に最初に果てたのはシエスタ。背筋をびくん!と逸らせると、そのままぽす、とうつ伏せにベッドに倒れこむ。
その波状の快感が残りの二人に伝わり、雌の花弁を揺らす。
そして次に果てたのはタバサ。

…いくっ…!

ベッドの上で開かれた両足のつま先がくしゅ、と丸まり、股間からぴゅ、と軽く潮を吹く。
そして。

「で、出るぅっ!」

ついに、才人がルイズの口内で決壊した。
最奥までルイズの口を犯し、どくんどくんとその内部に白濁を吐き出す。
ルイズは最初の一瞬だけえづいたが、すぐにごくんごくんと才人の精液を飲み干していく。
そして、勢いをなくした最後のひとすじを口内に溜め込み、吐き出された才人の前でん、ん、と舌の上で転がしながら味わう。
唾液と精液を攪拌しながら、ルイズの身体がふるふるっ…、っと震えた。股間から、ぷし、と一筋潮が走った。
精液を味わいながら、ルイズは絶頂を迎えていたのである。
そのままくなん、とベッドの上に身体を投げ出すルイズ。股間はまだ熱く疼いていたが、絶頂の余韻に浸っていたかった。
ふう、と息を吐いて、ルイズは喉の奥で才人の味を反芻していた。

「今度は私の番ですよ…」

一戦後のけだるさに身を任せていた才人の右手に、白い細い指がきゅ、と絡む。
シエスタだった。
シエスタはのそり、と身体を起こすと、才人の右の太ももの上に柔らかい双丘をぽにゅ、と載せる。
目の前でむわむわと性臭を漂わせる雄に、シエスタの発情した雌の器官が身体の奥できしゅ、と顎を鳴らす。
シエスタはそのまま上半身を持ち上げ、ベッドの上に座り込む。
家事で鍛えられ、締まった二の腕に挟まれた柔らかい双丘がたゆん、と揺れる。
ごく、と才人の喉が鳴るのが聞こえた。
見ると、才人の一物は既に再度の勃起を果たしており、勢いよく天を衝いていた。
先天性おっぱい症候群を患う才人には、シエスタの胸はまさに劇薬であった。
シエスタはそんな才人を見てくす、と笑うと。
膝裏に手を回し、M字に足を開いて、そのままころん、とベッドの上に寝転がった。
すると、溢れた愛液が糸を引き、シエスタの丸い臀部とベッドのシーツの間でにちゃあ、と音をたてる。
そして揺れる薄桜色の突起の向こうから、黒髪のメイドが誘惑してくる。

「ほら、ご主人様…。準備、できてますよ…」

もう才人は我慢の限界だった。
そこへ、さらなる追い討ちが襲い掛かる。

「もうすっかりトロトロですから…。た〜んと、召し上がれ♪」

染まった頬で、ほんの少しの恥じらいのスパイスを効かせた極上の感情を乗せられて。
才人が我慢のきくはずもなく。
何の遠慮もなしに、才人はがばぁ!とシエスタに覆いかぶさっていく。
膝の裏を掴み、盛大にシエスタの両足を広げさせる。割れた女陰から、粘液がどろぉ、と零れだした。
シエスタに伝わってくる才人の感情は見事に「入れたい」一色だった。

「シエスタ、い、いきなり入れるけど、ホントに大丈夫?」

何を今更、と一瞬シエスタは思ったが。
抑えられているせいで空いた両手で、自らを強引に開きながら、言った。

「どんとこいです♪」

その答えに、才人は劣情にまかせ、シエスタを一気に貫いた。

シエスタの中は彼女の言うとおりすっかりとろとろで、彼女が故意に脱力させていたせいもあり、一気に最奥まで才人をくわえ込む。
そして、膣奥をぐりぐりと才人の先端に押し当てる。
一瞬で貫かれ、奥を押し上げられる快感が、半ば陶酔の中にいた二人の少女を覚醒させる。
わざと力を抜き、責めているつもりの相手を奥まで受け入れ、そして奥の奥で吸い付く行為は、彼女たちの知らない行為だった。

…っは…!い、いきなりこんなのっ…!

何も入っていないはずの膣道を、熱く滾るモノで貫かれる感覚に、ルイズの脳髄は甘く揺れる。
奥でしばらく責めていると、今度は耐え切れなくなった雄が逃げ出す。
その際に、雄に噛み付こうとする膣肉の力を抜いて、わざと雄を逃がす。

…ひ!か、かき回される…!

腰の中身が一気に削られる悪寒に、タバサの身体がネコのようにぎゅ、っと丸くなる。
次の瞬間、雌が極上の柔らかさを持つと知った雄が、今度は先ほどよりも乱暴に押し入ってくる。
そして、抵抗をしない雌を、容赦なく返しで削り取りながら、引き抜いていく。
あまりにも早く乱暴な、陵辱が始まった。
シエスタは顔の近くまで足を折り曲げられ、涙を貯めて舌を出した愉悦の表情で登りつめていく。
ルイズは何もない膣道を削られる感覚に、ベッドの上に広げたびくびくと身体を震わせ、小刻みに何度も軽く絶頂する。
タバサは影の陵辱に、身体をぐっと曲げて耐え、今にも吹き飛びそうな意識を繋ぎ止めている。
そして、最初に落ちたのはルイズ。

「も、らめ、らめぇぇぇぇぇ!」

思わず声が漏れ、ぷしゃぁ、と股間から潮を吹いて事切れる。
その声と、あまりにも柔らかいシエスタの中に、ついに我慢が利かなくなり、才人が果てる。
わざと力を抜いて受けた精の熱さが、今度はシエスタの意識を溶かす。

「ふわ、ふわぁぁぁぁぁぁぁぁ…!」

シエスタの意識が飛び、股間を制御していた筋肉が反射に支配され、才人の肉棒をぎゅうぎゅうと締め上げる。
精が身体の中に熱く迸る感覚を味わい、今まで耐えていたタバサも。

う、ぁ、うあぁぁぁぁぁ…!

身体を丸めたまま、痙攣する。その股間からは、絶頂の証が飛沫となってベッドに飛び散った。

さすがに二回をこなすと、なかなか股間の息子は復活しない。
才人はすこし不審を覚えた目で、ベッドの上に横たわる少女たちを見つめた。
才人は、今日の三人との行為に違和感を覚えていた。
なぜ、愛撫もしていない残りの二人が絶頂している?
構っていない間、自慰をしていたとしてもあのイキ方はちょっと異常だ。
そう思った才人の心に、タバサの心の声が響く。

…三人で、感覚を共有、している…。

タバサのほうを見ると、なんとか上半身を起こし、才人のほうを見つめている。
なるほど、と才人は納得する。
感覚を共有していれば、他の二人の行為の最中に絶頂するのも道理である。
しかしよーく考えてみると。

「ちょっと待てよ。てことは俺がするのは一回でいいんじゃあ…」

確かにそれは道理である。道理であるのだが。
その言葉に、三人ぶんの怒りの感情が才人の中に流れ込んでくる。

…あのねー。感覚だけで満足すると思ってんの?

サイトさん自分のことしか考えてないんですか?

…セックスってそういうものじゃないと思う…。

三人同時の非難にうぐ、と才人は言葉を失う。
そうして、弱みを見せたところを突き崩すのが、才人を責める上で最も効果的だと、三人は理解していた。

ほら、まだ一人残ってるでしょ?

頑張ってくださいね、ご主人様♪

二人の声と、すぐ下から見上げてくるタバサの視線に、才人は覚悟を決める。

「じゃあ、シャルロットは、どうされたいんだ?」

才人の質問に、タバサは答えた。

タバサはベッドに背を預け、両足を広げて才人を抱きしめていた。
才人はタバサの身体がずれぬよう、身体を押し付けてタバサの小さな頭を片手で押さえつけ、その薄い桜貝のような唇を奪っていた。
下半身は完全に繋がり、ぐちぐちと愛液を攪拌する音を立てている。
タバサのリクエストは、『キスしながら、して』だった。
てっきり後ろでも要求されるものかと思っていた才人だったが、

『私そこまで変態じゃない』

という真っ赤な顔のタバサの言葉と、今は旅の途中でクスリによる肛門消毒ができないという理由が、才人を納得させたのだった。
まあ実を言うと才人がお尻でしたかったのだが。

だってなあ。シャルロットのお尻めっちゃ気持ちいいんだもん。

思わず漏れるそんな本音。

「ば…ばかぁっ…」

才人の腕の中で、突き上げられる快感に翻弄されながら、真っ赤になるタバサ。
才人の心の声に、照れているのだ。
そしてふと、才人は思った。

…俺の感覚も、送ってみるか。

きつくきつく自らを食い締めてくる、小さな狭いタバサの感覚を、三人の感覚に送り込む。
すると。

「ひ!」
「なにっ…これぇっ…!?」
「や、やだぁっ!」

ベッドの上でもだえる三人の声が、一オクターブ跳ね上がる。
やはり正解だったようだ。
三人は、中を削られる快感を感じながら、同時にタバサの膣肉に絞られる才人の肉棒の感覚を味わっていたのである。
それはまるで、肥大したクリトリスをしごかれながら、同時に膣を犯されているような感覚。
混乱する感覚と快感に、三人が次々に果てていく。
最初に果てたのはシエスタ。
あくまで普通の行為しか味わったことのない彼女には、このアブノーマルな感覚はあまりに鮮烈すぎたのだった。

「やぁ、…いっ…くぅっ…!」

身体をブリッジのように弓なりに仰け反らせ、シエスタは果てた。
次に果てたのはルイズ。
こういったアブノーマルなプレイは何度か経験済みではあるものの、乾いて飢えた子宮が、新しい刺激に敏感になっていたのだ。

「ひぁ…!」

うつ伏せになってベッドにしがみついていたルイズの膝がびん!と伸び、全力でベッドのシーツを踏ん張る。
その股間から、ついにはうす黄色い液体があふれ出る。あまりの快楽に失禁していた。
そして。
タバサは、実際に犯されながら、犯す感覚を味あわされて。

「…!っは…?ひぁ…!?」

視界が何度も明滅し、消えた意識が快楽によって即座に覚醒する、という感覚を味わっていた。
意識が泡のようになり、何度も浮かんでは消える。
たしかに何度もイッていたのだが、実際に犯されている彼女には、休む暇すら与えられなかったのだ。

「やぁ…!も、や…!またっ…!?…ひ!」

ぴしゃんぴしゃんと腰を打ち付ける音は、もう耳からは聞こえていなかった。
肉を通じて、子宮がぶちゅぶちゅと潰され啼く音と同時に、タバサの内耳に響いていた。
そして。

「だ、出すぞっ…!」

どくどくどくどく!

「っあ─────────────────!!!!!」

射精の感覚と絶頂の感覚を同時に味わい、タバサは完全に事切れたのだった。

こうして、三人の使い魔には、かなりの『力』が充填されたのである。

が。

眼を覚ますと、奇妙な感覚に襲われた。
あれだけしたのに、まだしたい。
いや、少し違うのだ。
『雄』として感じる、あの『出したい』感覚ではない。
まるで、下腹部に新たな胃袋ができたような、飢餓感。
その正体は。

「サイトってやっぱ真性のヘンタイね。行為の最中にあんなの思いつくなんて」

ルイズが、頭の上に組まれた才人の両腕の上に腰を下ろしてそんな事を言う。
下腕に、ルイズの柔らかい濡れた肉の感覚が伝わってくる。

「しょうがないですよ、それが若さってもんです」

そう言いながらシエスタは、才人の両足を自分の両足を絡めて広げている。
締め上げられる太ももとふくらはぎの感覚が心地よい。

「…あ、あのー?もう十分なさったのでは?」

三回をこなし、疲れきった才人の声。
しかし、あの感覚を覚えた使い魔たちは、もう止まらなかった。
そして、この計画の首謀者たる雪風の使い魔が、勃起の収まらない才人を跨いで、にっこり笑った。

…今度は、サイトにも私たちの感覚を味あわせてあげる。

そんな心の声と同時に、タバサは遠慮なく才人の肉棒を飲み込んでいく。
貫く感覚と貫かれる感覚が才人の中に響き渡り。

「ちょ、ま、まってコレまずいってマジで止まんなくな──────!」

ほんの二合で果てながら、しかし送り込まれる快感に収まらない勃起を味わいながら。
才人の受難の夜は、これから始まるのであった。

結局。
その夜は一晩中行為が続き、才人が干からびてしまったせいで、一行はその宿に三日ほど缶詰になってしまうのであった。
そして、一行は今度から毎晩交代で一回ずつにしておこう、と硬く誓ったのであった。〜fin


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Last-modified: 2009-07-19 (日) 22:55:06 (5392d)

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