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Last-modified: 2013-07-02 (火) 03:49:23 (3950d)

ルイズ一行は、次の宿場町に着いた後は港に向かう
夜、
「ん? 何だ?」
シャワーを浴び終え、全裸のまま才人が頭を拭いてると、周りが騒がしいのに気付く
「ダーリン、襲撃よ」
「やはり来たか。相手は?」
「ゴーレムよ」
「解った。ルイズとモンモンの側に誰か居るか?」
「タバサが行ってる」
「ギーシュと隊長殿呼んで集合だ。着替えたら直ぐに行く」
「解った。ダーリンってアソコも立派じゃない、私の扉早く叩いてよ」
「今は冗談より皆の安全だ」
「もうイケズ」
パタン
話をしながら着替え。パーカーを着、ジャケットを羽織る
デルフと村雨を掴み、予め決めていた集合場所に走る
「俺が最後か」
「遅いぞ、使い魔」
「悪い、状況は?」
「ゴーレムが目標を探してる状態だな」
「なら宿に隠れてるのが得策じゃね? イタズラに刺激するもんじゃない。こちらに用が有るとは限らんしね」
「こっちに来た」
「逃げろ」
「……どうやら、我々に用が有るようだ」
「タバサ、どう思う?」
「…陽動。裏口から本隊が攻めて来る」
「隊長殿は?」
「私が敵でもそうするな」
「ギーシュ。ゴーレムのタイプみたいな物解るか?」
「ん〜と、ざっと見ると土ベースだね。あれは無尽蔵にある土使うから、再生力が半端ないよ」
「キュルケと隊長殿で潰せるかい?」
「あの型は、私との相性は悪い」
「爆炎一発撃ったら、もう一発撃てない魔力しか残らないけど良いの? また出されたら終わるわよ?」
「成程。そしたらこちらも本隊と陽動に分けよう。本隊は隊長殿に任せる。陽動は俺一人で行く」
「才人、それは危険だよ」
「隊長殿とタバサとキュルケが居れば、ミスヴァリエールとモンモンかばいながらでも脱出出来るだろ?」
「僕は員数外かい」
「ギーシュは戦力側だ。きばれよ」
「解ってるさ」
「所で質問なんだが、使い魔」
「何だい隊長殿?」
「此処では使い魔がリーダーなのか?」
「少なくとも、隊長殿では無いな」
「はぐらかすな」
「リーダーは俺じゃないよ。ミスヴァリエールだ」
「……あたし?でもさっきから、何で姓で呼ぶのサイト?」
「今回の仕事は、無事に手紙を届ける事。その依頼を承けたのはミスヴァリエールであり、手紙も持っている」
「つまり、何人倒れようと、ミスヴァリエールが手紙を届ければ、俺らの勝ち。だから、保護しなきゃならないのはミスヴァリエールと非戦闘員のモンモンであり、それ以外はぶっちゃけ捨て駒だ」
青褪めるルイズ
「素晴らしい見識と覚悟だが、御学友に迄、それを強いるのかね?」
「そうしない為に、姫様が付けた隊長殿と使い魔の俺が居るんだろう?」
「ふん、その通りだ」
ニヤリとワルドが笑う
「貴様の腕前、この眼で見れないのが残念だ」
「仕事しろよ」
「愚問だ」
「…私も陽動に回る」
「駄目だ」
即答する才人
「…才人は剣士、敵は才人の強さを知らない。剣士を見た敵が、本隊に戦力を裂く可能性が高い。それに私は、才人の次に速く動ける」
「タバサの言う通りね。剣士だと警戒されにくいわ」
モンモランシーが此処で口を挟む
「ふむ、確かにそうだな。ではミスタバサも陽動に回って貰おう。此方は任せて貰おうか」
「解ったよ」
溜め息を付きながら応じる才人
「早速アピール? 頑張って来なさいな」
「…任せて」
「頼むわよ。あの馬鹿、絶対無茶するから」
モンモランシーとタバサがひそひそ話をする
「では、落ち合う場所を決めたら、行動開始だ」
「「「了解」」」

ワルドを先頭、殿をキュルケにした本隊は、裏口からの突破を諮る
タバサの予測通り、襲撃者が襲って来たが、数は2、ワルドがルーンすら唱えずにそれを一蹴
「使い魔君の陽動が効いてる様だな、さっさと脱出するぞ」
「ダーリン並に強い!?」
「此が魔法衛士隊の隊長か、父上が目をかける訳だなぁ」
「才人とどっちが強いかしら?」
「ほう。使い魔君の腕がこの私並とはな。本当にこの眼で見れないのが残念だ」
ワルド達は駆け足で会話する
一人、ルイズは黙考していた
『サイトなら真っ先に皆を守る筈。陽動が大事なのは解る』
『でも、ワルドにあたしを任せて平気なの? なんで、サイト自身で守ってくれないの?』
『あたしの事嫌いになった? だから、ミスヴァリエールって言ったの?』
『サイトが居ないとあたし、何をして良いのか解んないよ。あたし、サイトに何したんだろう?』

陽動に出た才人とタバサは、正面のゴーレムに向かい走る
「…才人、もっと速く走って良い」
「ん? 良いのか?」
「…大丈夫」
「解った」
才人は村雨の柄に触れ、軽く速度を上げる
タバサを見ると、ぴったり付いて来ている
「スゲーなタバサ、どうやってるんだ?」
「…風で身体を押している」
「こりゃ、驚いた」
ゴーレムの全容を見渡せる位置で、二人は止まる
「ちっ、コイツはとんだ災難だね。何でアンタが其処に居るんだい?」
ゴーレムの肩に乗り上げた人物が話しかける
「フーケか? ジャイアントロボかよ!?」
タバサが目を点にし、フーケはガクリとうなだれる
「アンタの言ってる事は訳解らんが、脱力するのは何でだい?」
「いやまぁ、此方の話だ。では改めて」
コホンと咳払いをし
「フーケ〜〜〜〜!! お母さんに親不孝する様な、悪い娘に育てた憶えは有りません!! お母さんはとっても悲しいです!!」
今度こそフーケはつまづく
「アンタから産まれた憶えは無いし、育てられた憶えもなぁぁあい!!」
肩で息をするフーケ

それを見ていた男は呟く
「フーケ、落ち着け」
「ア、アタイは冷静だ」
その隙に才人はタバサと小声で作戦を練る
「タバサ」
「…何?」
「……出来るか?」
「…やった事無いけど、多分出来る」
「じゃ、頼む。一番高い所で頼むわ」
「…解った」
才人はフーケに呼びかける
「お母さんは、悪い娘になったフーケに、お仕置きしなきゃイケマセン。お尻ぺんぺんです!!」
「ふざけた事ばかり言ってるんじゃ無いよ!! 出来るもんならやってみな!!」
「お〜し、その言葉忘れんなよ」
才人がゴーレムに駆け出すと同時に、タバサが詠唱を始める
『才人の注文は何時も厳しい。けど、それは期待の裏返し』
『私なら出来ると思ってるから頼んでる。なら私は、期待に………応える!!』
「ラナ・デル・ウィンデ」
デルフを完全に抜き放った才人が高く跳躍し、最高到達点でタバサが魔法を発動させる
スペルはエアハンマー、普段は打撃に使うが今回は土台、ダメージを与えない様に制御しながらバネの役割も持たせる。才人の注文にタバサは、ドットスペルとはいえ、尋常でない集中をする
「タラッタッタララッタ♪ タバサ、にじゅうまるだ!!」
才人はエアハンマーを足場に、更に高く跳躍する
「「なっ!?」」
呆気に取られたフーケと男は、迎撃のタイミングを逃す
「やべっ!? 着地点ミスった。落ちる」
「相棒がぶっつけ本番でやるからだ、あほう」
「風?」
「ちっこい嬢ちゃんの支援だな」
「タバサ、はなまるだ!!」
才人は叫び、タバサのウィンドブレイクで着地点を修正され、フーケの左隣に着地、勢いそのままでフーケの腰に左手を回し、フーケを抱え上げ、デルフを左手に握り直す
「な、まさか本当に?」
「言っただろ? お尻ぺんぺんだ」
スカートをたくし上げ、魅力的な丸い尻に才人は右手を振り上げ
ぱぁん
「きゃいっ!?」
ぱぁん
「ひぐっ!?」
ぱぁん
「止めてっ!!」
ぱぁん
「許してっ!!」
「相棒、頭右」
才人が頭を右に傾けると、エアカッターが頬をかすめ、血が垂れる
「危ねぇ」
「狙いが正確だから助かったな。相棒」
「向こうも凄腕って事か」
見ると追撃の詠唱を唱え始めてるのが見え
「ちと、やべぇな」
男を見てると、氷の矢が男に射掛けられ、男は此方に向ける攻撃を応戦に切り換えた
「ちっこい嬢ちゃんやるねぇ」
「やっぱ、タバサはスゲーな。これで安心だ」

「邪魔はさせない」
才人がフーケを捕縛してる。捕虜に出来れば情報が手に入る
タバサは、相手が才人に向かない様に牽制攻撃を仕掛ける
「くっ。やるな。私より速い。厄介な相手だ」
完全に牽制のみと解ってるが、非常に嫌なタイミングで仕掛ける為、男は決定打を打てない
しかも隙を見せると、来るのは全て急所
「此方に専念せざるを得んな」
男はフーケ支援を諦め、迎撃に集中する

「さて、フーケ」
「……ヒック、酷い、酷いよ。人前でお尻叩きなんて、子供の時でもされてないのに、グスッ」
振り向くとすっかり涙目になったフーケがブツブツ呟いている
杖を握ってる事にも気付いてない。心が折れたか?
「もしかして、濡れた?」
ビクン!?
「本っ当に解り易いな、フーケ」
かぁぁぁとフーケは紅くなる
「杖で攻撃詠唱しないのか?」
「ゴーレム出しながらは、出来ない」
「ああ、成程ね。さてと続きだ」
「お願い、止めて、ヒッ」
叩くと同時に女の部分を撫でる
「きちんとした仕事しろと言ったろう?」
ぱぁん
「ご、ごめんなさい、ひぐっ」
「この仕事は?」
ぱぁん
「よ、傭兵。あひっ」
「雇い主は?」
ぱぁん
「い、言えない。きゃいっ」
「成功条件と貰う報酬は?」
「そ、相場の3倍。前金5割、成否関係無し、ひんっ」
叩く毎に、声に艶が乗る
「幾ら位の仕送りになる?」
ぱぁん
「は、半年から一年位、あぃっ」
「報酬の支払い先は?」
「あ、アルビオン。あひっ」
「解った、逃げろ」
ぱぁん
「やだ、降参する。あん」
「報酬受け取れないだろ?」
ぱぁん
「い、要らない。アンタの捕虜になる。あはぁ」
既に尻は赤く、女からは、露が溢れ才人の手はぬるぬるである
「困った娘だな」
ぱぁん
「な、生殺しもうやだ。アンタの捕虜になるからぁ。お願いだよ、ひん」
「仕方無いな。此で我慢しなさい」
ショーツをずらすと、既に陰唇は開き中まで見え、扇情的にぬらりと光っている
才人は親指を膣に入れ、中指で陰核をこね始めた
「ん〜〜〜〜〜!?」
声にならない声をあげ、フーケは全身を硬直させ、ビクンビクンと痙攣する
集中が切れ、ゴーレムが少しずつ崩れだす
「フーケ、可愛いぞ」
「つ、続き、欲しいの」
「待ってる子達が居るんだろう?」
「ず、ずるいよ」
「じゃ、約束だ。お互い仕事終わったら続きな」
「本当に?」
フーケは、潤んだ目を才人に向ける
「ああ、約束だ」
「約束。名前は?」
「そういや名乗って無かったな。才人、平賀才人だよ」
「アタイの本当の名前はマチルダ。人前では呼ばないで」
「解ったよ、マチルダ。味方に救出要請しな、タイミング見て離れる」
「ん」
フーケはゴーレムをそのまま崩しながら、味方に声をかける
「何時まで遊んでるんだい!! 牽制しておくれよ。逃げられないじゃないか!!」
「そんな事は解ってるが、どうにもならん!! 相手が巧すぎる!!」
振り向きもせずに男は答える
「良しタバサ、ずらかるぞ」
「解った」
詠唱の合間を見計らい、シルフィードを呼ぶ為に口笛を吹く
男はその隙を見逃さず、才人に杖を向ける
「ラナ・デル・ウィンデ」
「相棒、右に避けろ」
「おっと、しまった!?」
才人は元ゴーレムの土で足を取られ、ついに抱えてたフーケを離してしまう
フーケはそのまま起き上がると、味方の男に駆け出した
「助かったよ」
「フーケが捕まると、私も困るからな。退却だ」
「解った」
二人はそのまま逃げ出した
「あちゃー、詰めを仕損じたな」
才人はそのままタバサに歩み寄る
タバサはそんな才人に杖を向ける
「タバサ、どして杖を向けるの?」
「…何で逃がしたの?」
「……バレてる?」
「風使いの目は欺けない」
「じゃ、相手も?」
「土が邪魔して相手の角度からは見えて無い」
「そうか、それなら良かった」
「…答えて」
「ん〜と、タバサは人に言えない事情とか有るかい?」
コクリと頷く
「俺にも有るよ、そしてフーケにもね。ま、少しだけど情報も貰った。傭兵として雇われただけらしい」
「本当?」
「あぁ。敵わないのが解ったから、こっちの相手は適当にするってさ。此じゃ駄目かな?」
「…どういう事?」
「情報が漏れてるって事さ。この依頼は姫様直接だからね、後は解るだろ?」
「…内通者、又は管理体制の不備」
「正解。しかも姫様に近い連中で、だ」
頭をガシガシかく才人
「相棒、スゲー推理だな」
「タバサの方が、俺よりスゲーよ。タバサ、フーケの件含めて皆には内緒な?」
「…私が内通者だったらどうするの?」
「あぁ、それは無いよ。タバサは留学生だろう? 政治中枢に近付くのは、同国民じゃないと難しい」
「それでも、もしそうなら、皆には何も知らない状態で居て貰った方が良い。友達同士が、本気でやりあうのを見せたくない。特にルイズにはね」
「…私を相手にやるの?」
「絶対やりたくないに決まってる。背中安心して預けられる相手なんか、そうそう居ないって」
「一個貸し」
びしっと指を才人に突きつけ、誇らしくタバサは言う
「利子付けて返さないとな」
「利子はトイチ」
「タバサ金融に借りると、尻の毛迄むしられるな」
才人は苦笑する
「きゅい」
シルフィードが降りて来たので乗り込み、デルフを鞘に収める
「そういえば、タバサ」
「…何?」
「ゴーレムの上、見てたか?」
「…牽制するので精一杯」
「そうか」
集合地点に向けて二人は飛び立った

「使い魔、無事だったか」
才人達が到着した時には、既にルイズ達は着いて居た
「相手が強くて時間食われたわ」
「才人、ほっぺ怪我してるわよ、治すからこっちに来なさい」
「モンモン、いつも悪いな」
「アンタがそうやって傷だらけになるから、ルイズが私に同行を依頼したんじゃない」
「確かに、本当に悪いわ」
タバサがシルフィードから降り、才人が降りた時、才人はそのまま転ぶ
「痛ててて、何だこりゃ?」
モンモランシーが駆け寄り、手早く診察した結果を話す
「またアンタ、無茶したでしょ? 左足の甲、折れてるわ」
「…私のせい」
「どういう事?」
「…才人にエアハンマー唱えた」
モンモランシーの顔が一気に険しくなる
「待て二人共、ありゃ俺が悪い」
才人が事情を説明する
「…無茶過ぎる。そんな使い方は私でも思い付かん」
「ダーリン、タバサがしょげちゃったじゃない。女のコ泣かせちゃ駄目よ」
「才人、どうしてそう、ぶっつけ本番で無茶をするんだい?」
「もう少しで捕まえて来る事が出来たんだって、なぁタバサ」
コクリとタバサが頷く
「ダーリンとタバサで出来なかったなら、しょうがないわね。確かに捕まえれば、尋問出来るからやるのは解るし」
「じゃ、この件は此で」
「そうだね。にしてもフーケかぁ。いつ逃げ出したんだろ?」
ギーシュは呟く
「トリスタニアに戻ったら、警備体制も見直ししなければならんな」
「モンモン、どれ位で治る?」
「此位ならすぐ治るわよ、今唱える」
モンモランシーは詠唱を始める
タバサは足を伸ばして座った才人に抱きつく
「ななな何してるのタバサ。才人怪我させたのは貴女じゃない」
「…才人は、はなまるくれた。ご褒美」
「確かにあげたな」
笑って才人はタバサを撫でる
「う゛〜〜〜」
「此処に居ても良い事無いな。また襲撃されるのも堪らんし、使い魔の傷が癒え次第、港に出発だ」
「「「了解」」」

*  *  *


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