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Last-modified: 2010-11-17 (水) 10:19:41 (4903d)

「さってと、今日の整備はどうすっかな?通信機外すか、此方じゃ通信相手居ないし、少しでも軽量化しないとなぁ」
才人はアニエスが来る前に、今日の予定を考えつつ、洗濯物を洗う
「才人さん、おはようございます。早いですね」
「お、おはようさん。ミミも早いやね」
「はい。シエスタが居ない分働かないと。そうすれば、後は休みです」
「実家に久し振りに帰れるか」
「はい、このメイド服で帰ろうかな?私服より、可愛いんだもん」
「良く似合ってるよ」
「実は、足りないモノが有るんですけど」
「おんや?補修?やるよ、どこどこ?」
「……言って、良いんですか?」
「勿論」
「わたしの弟妹達の、新しいお兄ちゃんです!!」
ビシッと、才人に指を突き付ける
「え゛?」
「言っちゃいましたからね〜。もう知りませんよ〜」
クスクス笑い、洗濯に参加する
「あ〜、えっと」
「知〜らない」
「歳上を、からかうもんじゃ、有りません」
「アハハハハ」
才人が先に洗濯を終了させると、次々にやって来るメイド達を手伝い、皆で干して居ると、アニエスがやって来る
「おはよう才人、其にメイド達」
「おはよう、アニエスさん」
「「「おはようございます、シュヴァリエ」」」
「さて、干すのにまだ時間掛りそうだな。そのまま聞け」
「あいよ、何?」
「明日馬車で、ミスヴァリエールと才人の二人に迎えが来る」
「ふむふむ」
「そのままトリスタニアの上空でトリステイン・アルビオン連合艦隊に合流して、一路、殿下と私と貴様達で、ゲルマニアの首都に向かう」
洗濯物を干しつつ才人は尋ねる
「近衛隊は?」
「周辺警護がマンティコア隊とグリフォン隊が担当、ヒポグリフ隊は留守番。銃士隊と貴様が身辺担当だ。殿下とミスヴァリエールは敢えて同室。友人同士、積もる話も有るだろうしな」
パンパン、生地を伸ばし皺を取ってから干す
「身辺担当って?」
「何時も通り、寝食を共にしろ。一応言っておくが、殿下の命令は絶対だ。違反は許さん」
「…俺には、違う意味が含まれた様な気がするんだが?」
「そうだな、別にきちんと機密保持すれば構わぬだろう」
「何考えてやがる?」
「さてね。王太后殿下の考えも有ってな。冗談抜きで解らん」
『まさか、適当に男当てがって、娘の不遇を慰めさせる積もりじゃなかろうな?』
才人は洗濯物を干しながら考え込む
「其と貴様の待遇は、今回は近衛兵副長クラスだ。身辺警護する人間に、命令権無いと不便だからな。やりようによっては、美味しい役割だぞ?」
「どう、美味しいんだよ?」
「銃士隊は女ばかりでな。命令を盾に、好き放題やるのも乙だな。貴様の毒牙にかけても構わんぞ?一応、隊長から受け付けよう」
「そういう事は止めてくれ。今でも頭痛いってのに」
「ククク、だから貴様が身辺警護に回されたのさ。グラモンが聞いたら、拳叩き付けて悔しがるぞ」
「あ〜成程ね。恐れ入ったわ。でもよ、俺軍人じゃないぞ?」
「武装許可証は軍属を表しててな。貴様は準軍人だ。直接命令出来るのは殿下のみ。中間管理職の悲哀と関係無しな、素晴らしい役職だぞ」
「給料出ねぇから、命令に従う意味がねぇな」
「其もそうか」
二人して笑い出し、洗濯干しが終わった才人と共に歩き出す
「今回はきちんとした警護だし、給料出す様に交渉しよう。ヒュドラ狩りの時の渉外担当はぶったまげてたぞ。余りに強力なんで、討伐諦めてたって言ってたからな。報酬良かったろ?」
「まあね。でも衛士隊と竜騎士出せば狩れるだろ?」
「一度やってた。炎のスクウェア要ると判断して、撤退したんだと。現在、炎のスクウェアが衛士隊に居ないんだよ。竜騎士も衛士隊も毒ブレス撒かれたせいで、近付け無かったらしい」
「本気のブレスだと、火竜のブレスと同射程だって言ってたな。其が四方八方に撒き散らされちゃ堪らん」
「相性悪かったんだな」
「貴様の戦法聞いて、皆呆れてたからな。毒はともかく、何であの頭突き噛みつき攻撃をいなせるんだって、首捻ってたぞ?」
「結構噂になってるんだ?」
「あのヒュドラ討伐に出掛けた連中では、討伐した人間の事が噂になってる。つまり、実績を貴様は叩き出してるんだよ。殿下の最身辺警護は、ヒュドラ狩りの勇者で、ワルドを下した剣士です、で皆納得したからな」
「只の資金稼ぎだったんだけどなぁ」
「ま、何がどう転ぶか解らんってこった。ちなみに、銃士隊での貴様の評価も鰻登りだ」
「私を派遣する事に渋ってた連中も、今回のでがらりと変わったからな。色々やり易くなってる。もっと、積極的に交流しようと言う動きも出始めたな」
「はぁ」
「私も鼻が高い。貴様の剣の師は私だと、堂々と言える。軍人やってて、此だけ痛快に感じたのは初めてだ」
「アニエスさんの気晴らしになったなら、やって良かったよ」
「もっと、気晴らしになる方法が有るんだがな」
「何か嫌な予感がする」
「何、大した事じゃない」
才人の腕を、胸に接触する様に組む
「さて、先に研究室だろ?」
「あぁ」
そのまま、アニエスは歩き、ぽつりと呟く
「もう少し、もう少し、このままで。いつか、話せる様になるまで、もう少し。私に夢を」
「良いよ」
アニエスは、才人が小さく答えてくれた事に満足し、研究室迄才人に寄りかかったまま、一緒に歩んだ
だが、事態はトリステインには微笑んでくれない

「おはようございます、コルベール先生、シュヴルーズ先生」
「おはよう。才人君にシュヴァリエ」
「おはようございます。才人さん、シュヴァリエ」
「おはよう。ミスタコルベール、ミセスシュヴルーズ」
「今日は、シュヴァリエが一緒ですのね?」
「才人の科学を見学するのも任務でね。なるべく、理解出来る様に説明して頂けると助かる」
「そういう事なら私が説明しましょう。才人君と私達がやってるのは、才人君の科学の内の工学技術と、私達の魔法技術を組み合わせた、魔法工学と呼ぶべき代物ですな」
「魔法だけじゃなく、科学だけでも無いと?」
「そういう事です。魔法の利点と科学の利点を組み合わせた物。魔法で難しい部分を科学で、科学で難しい部分を魔法で補うと言う代物です」
「今回は武装だったのですが、そもそも竜の羽衣の追加武装の再現が主眼に置かれた為、こうなりました」
「成程。産業に転化も可能か?」
「其に付いては俺が説明するよ。可能ですよ。先ずは、外燃機関か内燃機関を作る事から始めます」
「外燃?内燃?」
「零戦飛ぶ時にプロペラ回したでしょ?」
「あぁ」
「あれが内燃機関。エンジンです。あれを、作る必要があります」
「どうやって作る?」
「先ずはボイラー作りますか。外燃機関の基本格子にして、現代日本では、最高出力を出せる代物です」
「ボイラー?」
「簡単に言うと、湯沸かし器ですよ」
「湯沸かしだけで出来るのか?」
「圧力さえきちんとコントロール出来れば出来ますよ」
「ほう、やはり殿下は慧眼だな」
アニエスは一人頷く
「詳しい部分は理解出来ないので省くとしても、十二分に重要な情報だ。予算が必要なら、何とか工面する様に頼むか。此は、アカデミーでは研究出来ない」
「錬金得意な働いてないメイジ動員して、無理矢理作るのも有りかな。後、金属パイプ作れる所」
「ツェルプストーが、一番性能良いパイプ作れるな」
「あらま、キュルケとの繋がりが役に立ちそだね」
「貴様は、運が良いのかもしれんぞ?」
「そうかね?」
「私は才人君が居てくれて、研究が大幅に進んで嬉しい。炎が破壊以外に使い途が有るのを確信出来た。このまま、一緒に研究したいものだよ」
「ミセスシュヴルーズは?」
「魔法制御に於いて、非常に難しい所があるのですが、其をクリア出来ると応用範囲がぐっと広がるので、授業にも役に立ちますわ」
「つまり、メイジの育成にも有効と、ふむ」
アニエスは考え込む
「やはり貴様、トリステインから出奔は駄目だな」
「へ?」
「国興しを手伝え」
「はい?」
ガンガンガン!!
「シュヴァリエ、居るか?」
「開いてるぞ」
ガチャ
「緊急事態だ。アルビオンがトリステインに宣戦布告した。合流したトリステイン艦隊が壊滅、現在タルブにアルビオンが、降下行動に入ってる最中だ。急いでトリスタニアに戻るぞ、俺も迎撃に出なきゃならん」
その言葉に、皆の動きがぴたりと止まる
「不可侵条約は?」
コルベールが聞く
「容易く破られた」
「タルブは、今シエスタが」
「あのメイドだな」
アニエスが呟く
「アニエスさん、今の俺の階級は?」
「既に発令されてる。貴様の発言は結婚式終了後帰還迄、近衛隊副長の権限持ちだ」
「竜騎士殿、俺の権限通じる?」
「勿論だ。副長殿」
「竜騎士隊に時間稼ぎを要請、迎撃より牽制を重視してくれ。零戦を爆装して出す迄耐えてくれ」
「時間は?」
「コルベール先生、フル爆装にどれだけ時間かかる?」
「実は、アタッチメントの問題で胴体下一発だ。レビテーション前提なら、翼下に増設出来るから都合3発出来る。改装に全力でも夜だな。なんせ才人君の加工技術じゃないと、上手く出来ない」
「了解した。一日持たせてくれ。死ぬなよ」
「ウィ、副長殿。シュヴァリエ、戻るぞ」
「解った。才人も無事で。では戦場で。学院には禁足強いてくれ。安全に関わるから、命令だ」
竜騎士とアニエスが走り出し、コルベールと才人、シュヴルーズが顔を引き締める
「俺が零戦で出る。じゃないとシエスタが死ぬ。その先に有るのは、トリスタニアの陥落だ。俺が出ても変わらないかも知れないが、やらないよりか、ずっと良い」
「才人君」
コルベール達が才人を見ると、手が震えている
「武者震いって事にしといてくれ。出撃は明日の早朝。気合い入れて最後の仕上げだ、魔力切れなんて言い訳聞かねぇぞ、良いな?」
才人の言葉に二人は頷き、コルベールは学院長室に走り、シュヴルーズはアタッチメントをコピーする為のイメージを集中させる為、零戦に走った

突貫の作業でアタッチメントとワイヤーを増設し、投下レバーとリンクテストを行い、作動の微調整を確認し、放課後に学生迄動員して、何とか日没迄には形になった
後は出撃前にレビテーションをかけながら搭載し、離陸し、戦場に飛ぶだけだ
搭載用弾頭には、既に複数の魔法を条件付けで掛けており、実際に稼動するのを待つのみである
「ふぅ、何とか零戦52型トリステイン改修機略して、零戦ト式完了だな」
「才人」
「何だ?ギーシュ」
「大事な事忘れてるよ」
「何だそれ?」
「敵味方識別表記」
「あっ」
その盲点に、コルベールもシュヴルーズも苦笑し、手伝ってた学生達も笑いだす
「確かに、味方に撃墜されちゃ目も当てられないな」
才人は頭を抱える
「ギーシュ、トリステインの識別表記は?」
「白百合の紋章だね。ねぇ、僕が書いても良い?」
「ああ、絵心有るのか?」
「任せてよ。才人にふさわしい紋章に、仕上げて上げる」
「出来るだけ、赤丸は消さないでくれ」
「何で?」
「俺の国の識別表記」「じゃあ、それ以外なら良いね?」
白の塗料を錬金で作り出すと、一気に塗り始めるギーシュ
胴体赤丸の前方に一個ずつ、尾翼に一個ずつ塗った塗料を一気に魔法で乾燥させ、更に仕上げに曲刀を上に重ね塗りする
「ふぅ、出来た」
「白百合に、刀?」
「あぁ、才人の国の武器だろ?だから、此がふさわしいと思ったのさ」
「良い出来だ、ギーシュ」
「有難う。細工物の趣味持っておいて良かったよ。明日、出るんだろ?」
「あぁ」
「出撃前の慣例って、知ってる?」
「いいや」
「女のコと一緒に居る事さ」
「まさか」
「うん、全員に挨拶して行くのが礼儀だよ」
「出来れば勘弁」
「させないわよ、才人」
振り返ると、モンモランシーが立っている
「モンモン」
「ギーシュ、あんたも一緒ね。渡したい物あるから、二人共私の部屋に来なさい」
くるりと振り向き寮に向かうモンモランシーに、ギーシュと才人は付いて行く

*  *  *
ガチャ
部屋に入るなり、モンモランシーはサイレンスとロックを異常な迄に集中してかける
「さて、出ないでとも言えない。逃げてとも言えない。でも、此だけは言わせて」
目に一杯涙を溜めるモンモランシー
「死なないで、大好きなの。あんたじゃないと駄目なの……愛してるの」
才人の胸に飛び込み嗚咽する
「……きちんと、愛して」
「モンモン」
「僕も呼んだって事は?」
「二人一緒よ。才人は時間が無いの。きちんと、寝ないといけないもの」
「じゃあ、モンモランシー、少し退いてくれる?」
モンモランシーが離れるとギーシュが才人を抱き締める
「モンモランシーが先に言ってしまったね。才人、愛してる。だから死なないで。僕の元に戻って来ておくれよ」
「カトリーヌは武門だろ?死は隣合わせじゃ?」
「僕は今、凄く怖い。解るだろ?僕の身体が震えている。才人が死ぬのは嫌なんだ。こんなの、兄上達が出撃した時には感じなかった。才人を失うのが怖い。其だけで腰が砕けそうになる」
二人共、服を脱ぎ始める
才人も脱ぐと二人からキスをねだられ、二人を抱き抱えつつ、交互に唇を交す
二人共、準備もそこそこに股を開き、才人を誘う
才人が困惑してると、モンモランシーがクスっと笑う
「何時でも良いって言ったでしょ?私の中は、あんたの傍に居ると準備完了しちゃうのよ。来て」
「僕も大丈夫だよ。ほら、ケダモノになって良いよ」
「んじゃ、モンモン、カトリーヌの上に、抱き合う様に重なって」
「ん、こうかしら」
ベッドにギーシュが仰向けに開脚し、その上にモンモランシーが重なり、小ぶりで丸い尻を重ね、花弁がパクリと開き、うねり、才人を誘う
二つの花弁が、才人を今か今かとぱくぱくさせながら待つ
「うぉ、絶景」
「早く来て。いきなりで良いから」
モンモランシーの要求に才人は腰をむんずと掴み、臨戦態勢の息子をずぷっと挿入する
「ひぁっ!?」
「モンモランシー、気持ち良い?」
カクカク頷き、ひたすら腰を才人に押し付ける
「やば、モンモン相変わらず凄いうねり」
「ひっひっ、いひっ!?」
腰をゆっくり振ると、モンモランシーの尻が腰に付いて来る
「や、駄目、おくぅ、良いのぉ」
「解った、でもキツイ」
「遠慮しちゃ、駄目ぇ」
「解った、出すぞ」
「あっあっあっ」
ドクッドクッドクッ
射精に合わせ、絶頂するモンモランシー
「全部出す迄、交代、だめ」
震える声でモンモランシーは要求し、才人はしっかり腰を奥に繋げる
「才人、早くぅ。僕も愛してぇ」
ギーシュの花弁からしとどに溢れ、才人が来るのを待ち受ける
モンモランシーの中に居ると、膣が吸い付き勝手に勃たされる為、しっかり射精した後、次弾を放つ為、抜いて直ぐに、ギーシュに挿入する
「あっ、あ゛あ゛あ゛」
「また、入れただけでイクのか」
才人は、ギーシュが収まるのを無視し、更なる刺激を与える為に腰を振る
「あ゛〜〜〜〜〜」
ガクガクするギーシュに伴い、中も才人が射精しやすい様に、やんわりと包みながら吸い付く
「ふうふう、ギーシュ。イキっぱなしじゃ?」
モンモランシーの下で、ギーシュが声にならない声を上げ、脚を才人に完全に絡め、才人が逃げない様にがっちり掴む
「うくっ、出すぞカトリーヌ」
「あ゛〜〜〜〜〜」
才人の射精で更に高みに登らされ、完全に前後不覚に陥るギーシュ
「あ゛〜、あ゛〜、あ゛〜」
「ギーシュ、大丈夫?」
「ふっふっふっふっ、前もこんなだったから大丈夫。快楽に弱いんだ」
「む〜、ちょっと羨ましいかも」
意識が朦朧としたギーシュから、息子を抜くと
チュポンとなって抜ける
まだ元気だ
「それじゃモンモン」
「キャッ」
モンモランシーを抱え上げ、何時かのオークが犯そうとした態勢にワザとする
「怖いか?」
「馬鹿ね、あんた相手なら、最高に興奮するのよ」
「行くぞ」
「うん、あはぁ」
駅弁の態勢で挿入し、ベッドにそのまま優しく倒し、腰を振る
パンパンパンパン
「さい、と、やっと、きちんと、抱い、て、くれた。嬉し、い!?」
「ふっふ、待たせて、悪かった」
「良いの、だから、愛して!!あ、あ゛〜〜〜」
ビクンビクン
モンモランシーの絶頂に合わせ、才人も射精する
モンモランシーはしっかり才人を手足を使って抱き締め、離さない
「…モンモン、カトリーヌにも、もう一回してあげないと」
「離れるの…嫌」
「全く」
「こんな時でも、平等に扱うのね?」
「後で、陰湿な喧嘩されちゃ、堪らんからな」
「しないわよ、多分ね」
モンモランシーが抱擁を解き、才人はギーシュをひっくり返し、後背位の態勢にする
「カトリーヌは、この態勢した事無いだろ?行くぞ」
ギーシュは朦朧としながら頷き、才人を迎え入れた瞬間、また終わらない絶頂に身を任せる
「あ゛〜〜〜〜、あ゛〜〜〜〜」
グチュグチュ
才人は腰をゆっくり突き上げる。そうでなくても、ギーシュはさっきから登りっぱなし
息継ぎを確認しながら腰を振る
「ふっふっふっ、もう駄目。出る」
ドクン
流石に4回目なので濃さは薄まってるが、其でもギーシュは感じ、その満たされ具合にまた登らされる
流石に才人も堪え、射精を保持した後、ギーシュにしなだれた

*  *  *
「もぅ、終わりぃ〜?」
「どんだけイケば気が済むんだよ」
「才人のぉ、種がぁ、無くなる迄ぇ」
「ギーシュって、凄い貪欲ね」
「此だから怖いんだよ。マジで干からびるわ」
「それじゃ、はいこれ、通常の倍の効果を持つ治療薬よ。材料費4倍だから大変だけど。風穴空いても、止血位なら出来るわよ。穴は塞がらないけど」
「助かるわモンモン。有難く貰っておく」
「さて、重要なお知らせです。私達は避妊薬を飲んでません」
「えっ?」
「才人が生還出来なかった場合、妊娠誘導薬を飲みます」
「…精の生存期間知ってるのか?」
「3日でしょ?」
「良く知ってる事で」
「初めての時に、才人の精で調べたもの」
「用意周到だなぁ」
「まだ早いと思うなら、生還して、私達に口移しで避妊薬を飲ませるのね」
クスクスと笑うモンモランシーに一緒に笑うギーシュ
「俺は、本当に女のコには勝てねぇ」
着替えた才人は二人に手を振り、アンロックして貰って部屋を出る
パタン
「さて、ギーシュはどうする?」
「才人の匂いがするから、此処に泊まるよ」
「偽装恋人ね」
「才人以外が近付かない様にしてるんだから、感謝して欲しいな」
「言われて見ればそうね、一緒に寝ましょ」

*  *  *
才人はモンモランシーの部屋を出た後、厨房に向かう
「親父さん」
「どうした?我らの剣よ」
「戦争始まったの知ってますか」
「あぁ」
「明日出撃します」
「あのヒコーキって奴でか?」
「えぇ。ですから、俺に何か有ったら、後の仕事は全部お願いします」
「馬鹿野郎。やるのは戦勝の宴会だ。楽しみにしとけ」
「えぇ」
才人とマルトー料理長が握手を交すと、料理人達が声を出す
「「「「我らの剣に、勝利の栄光を」」」」
「毎回凄いけど、練習してるの?」
「「「「いえ、違います」」」」
「ならどうやって?」
「「「「気が付いたら、こうなってました」」」」
「シンクロ率400%だな」
才人は笑いつつ、料理をご馳走になった後、メイド達に手を振り、厨房を後にした

*  *  *
次に向かったのはタバサの部屋
コンコン、コン、コンコンコン
タバサに教わった、サイレンスを貫通設定した暗号ノック
常に変な要求しかしない才人のお陰で、魔法の条件設定をいじる事により、色々出来る様になったらしい
最も、トライアングルでないと使えない、欠陥魔法との事だが
カチャ
「入って」
タバサが才人を招き入れる
「ありがと」
パタン
タバサが、サイレンスとロックをきっちり掛ける
村雨とデルフを持ってたしても、才人には扉を破壊しない限り、出る事が出来ない
つまり、タバサと破局か、満足させない限り、出る事が出来ないのである
当然、破局は選択肢に無い。才人は覚悟を決める
二人共、立った状態で話を始める
「何の用?」
「明日出撃する」
「…其で?」
「借りを返せなくなる前に、謝っ「そんなの聞きたく無い」
タバサが才人の言葉を遮り、強く言う
「…ごめん」
「今、返して」
「どうやって?」
「キスで良い」
「本音は?」
「…もっと強くなった時に、助けて欲しかった」
「じゃ、借りたままにしとくよ。待ってろよ、アルビオンなんか軽く畳んで戻って来るわ」
タバサの頭を撫でながら、才人は言う
「もっと時間掛けて、相手してやりたかったな」
ふるふる首を振るタバサ
「人を好きになっちゃ、いけないと思ってた」
「何でそう思う?」
「人と関係持つのは、いけないと思ってた」
「…」
「私は、人形だから」
「…タバサを苛めてる奴は誰だ?」
「私の敵は、アルビオンより強大」
「俺じゃ、役者不足か?」
「そんな事無い」
「今迄助けて貰った礼だ。約束だ。必ず戻って来て、タバサを苛めてる連中を、俺が蹴散らしてやる。だから安心して、悩みを全部吐き出せ。アルビオンなんざ片付けて、手伝ってやる」
「良いの?」
「勿論だ。今から約束の儀式するぞ」
才人は身体を屈め、拳から小指を出した状態で話す
「ほら、俺と同じ様に出して小指を絡める。うんそう。今から俺が唄うから、其を後で一緒に唄うぞ?」
コクリと頷くタバサ
「指切りげんまん嘘付いたら針千本の〜ます、指切った♪で、指切ったでこう手を振り下ろして、小指を切るのな?行くぞ?」
コクリ
「せ〜の」
「「指切りげんまん嘘付いたら針千本の〜ます、指切った♪」」
二人の小指が離れる
「此で、この約束は絶対だ」
「必ず守るの?」
「勿論だ。針千本飲まされたくないからな」
才人はニヤリと笑う
「…只の約束なのに?」
「そんな事無いぞ。俺はな、約束守る為だけに、命を捨てる逸話を持った、馬鹿な日本人達の末裔だ。平賀才人は、約束を守る事に掛けては、絶対の制約を掛けている。俺はな、今迄の全ての約束を破った事はねぇ。そして、此からもだ」
「禁術のギアスでも無いのに?」
「日本人には、そんな魔法は必要無い。日本人舐めるなよ?」
才人は、努めて不敵に笑う
「貸し、一個だけ返して。一個は貸したままにしておく」
「どんなキスが御所望かな?姫」
「恋人の」
「了解」
才人はタバサを抱き寄せ、身体を屈めると、タバサの顎を上げ、キスをし、舌を絡めつつ、腰を抱く
タバサは精一杯、腕を才人の背中に回し、無意識の舌使いで、才人を腰砕けにする
ちゅっ、ぴちゃっ、ぬる
才人は立てなくなった身体をベッドに腰掛けつつ、タバサが止めないので、キスに応じる
『マズ、キスだけで暴発しかねねぇ』
流石に我慢の限界となりそうとなった所で、タバサが唾液を繋げつつ、離れる
「何で、座ったの?」
「タバサが巧すぎて、立てなくなりました」
「…キス、初めて」
「俺で良かったのか?」
コクリ
「気に入った」
「予習し過ぎだろ?」
「マダムバタフライは、才人が来てから」
「そっか。あの薄い同人誌みたいな、しかも俺の総受け本は、誰の趣味だよ?」
ギクリとするタバサ
「…読んだの?」
「まさか、腐属性がタバサに有ったとはなぁ」
「……友達の」
「無垢なタバサを腐らせた友達には、鉄槌を喰らわせないとな」
「…そういうの、嫌い?」
「きちんと区別出来るなら、構わんよ。俺の国じゃ、腐った連中が男女問わず居るからな」
才人は苦笑する
「鉄槌下すのは許す。今度紹介する」
「タバサに、他にも趣味の友達居て良かったよ」
才人は立ち上がろうとするが、タバサが抵抗する
「まだ、行っちゃ駄目」
「まだ、し足りない?」
コクリ
「…私、魅力有る?」
「勿論だ。ほら、眼鏡してても可愛いし、眼鏡取っても可愛い。小柄な身体も、俺には反則だな」
「周りの学生は、私にダンス申し込まない」
「皆、目が曇ってるんだよ。こんなに可愛いのに。狼さんは、食べたいのを我慢してるんだが」
「貴方に魅力的なら、其で良い」
そのままタバサが才人をベッドに押し倒し、再度キスをする
タバサが満足する迄、才人はキスに付き合った

*  *  *
「ふう、タバサって、情熱的だったな。しかしキス巧すぎ。ありゃ、恋人になった奴はメロメロになるな」
自身が最有力候補なのに棚に上げ、やっと解放された才人はルイズの部屋に戻る
ルイズの部屋に戻ろうとすると、ルイズの部屋の前にフレイムが陣取り、睨みを効かす
視線が、俺の主人を素通りするのは許さんと語っている
「解ってるよ、フレイム」
フレイムの頭にポンと手を乗せ、キュルケの部屋の扉をノックする
「開いてるわ」
「入るぞ」
カチャッ、パタン
キュルケが部屋の扉をロックし、サイレンスをかける
「珍しいな。ロックするなんて」
「今回ばかりは、邪魔者に入って欲しくない」
「何時も男達で、騒動起こしてんのにな」
「ふん、私の身体が目当ての男なんか、吐いて捨てる程居るわ。其こそ教師迄ね。ギトーなんか、目線見ただけでぞっとする。ちょこっと、身体当てただけで勘違いする馬鹿ばっか。ワザとロックしないで、かち合う姿を笑ってるのよ」
キュルケの姿は、スケスケのベビードールに際どいショーツを纏った状態
その魅力的な胸がシースルーの上からも、ツンと自己主張を晒しており、才人は目のやり場に苦労する
「キュルケ、何か羽織る物」
「嫌よ。きちんと素通りしないで来たのは、褒めて上げる」
「そりゃ、どうも」
「ねぇ、ダーリン。私の事どう思う?死んでからじゃ聞けないから、今答えて。そりゃ、私の事スルーする男も居るわ」
「でもね、そういうのは、妻帯者とか、老いた男だってのが殆どよ。でも、ダーリンは其に当てはまらない」
「…私、魅力無い?」
明らかにしゅんとするキュルケに、才人は肩に手を置き、話す
「そんな事無いぞ、キュルケ。俺が見てきた中で、一番の美女だ」
「本当に?」
才人の瞳を正面に捉え、真剣に見る
「本当だ。でもさ、キュルケの魅力って、外見だけだと思ってる連中多すぎだよな」
「どういう事?」
「何時もつるんでる連中の中じゃ、一番頭が良いのはキュルケだな。タバサより上だ」
「嘘、タバサより?」
「本当だ。ただ、むらっ気が多いってだけさ。そして、誰より思いやりがある。タバサの一番の親友は伊達じゃない。タバサの深い所迄、知ってるんだろ?」
「えぇ」
「俺には、やっと泣き言を、ちょこっとだけ言ってくれただけさ」
「其は、ダーリンが特別だから」
「そんな事無いぞ。俺がハルケギニアに来る前に、一番ルイズの相手をしてくれてたのも、キュルケなんだろ?」
「敵が居ればそうなるわ」
「本当に素直じゃないな。領地が隣でやりあってると、そういう所も似てくるのか」
「失礼ね」
キュルケはむくれ、才人は微笑む
「何となく解るよ。ルイズは、俺が来る前は、いっつも唇噛み締めてたろ?」
「そうね」
「でも、そういう時に、キュルケは気分転換を促す為に、ルイズをからかってたんじゃないか?」
「そんな事ないわよ」
キュルケの顔が雄弁に物語り、才人は笑みを深める
「キュルケは優しい娘さ。激情を持ちながら、全てを暖かく包み、柔らかい炎で氷を溶かし、暖めてくれる。微熱とは、良く言ったもんだ。タバサが、信頼を寄せるのが良く解る」
「私の二つ名は、移ろい易さを表してるのよ。そんなの間違ってる」
「そんな事無い。大丈夫、そんなキュルケにふさわしい男が必ず現れる」
「…リンが良い」
「え?」
「ダーリンが良いな」
「でもな」
「私の事を、そういう風に見てくれる男が他に居る?」
「居ると思うぞ」
「ダーリン以外に見た事無い」
「其はな、周りが子供なのさ。キュルケは魅力が有りすぎて、そういう部分迄、皆気が回らないんだ」
「ダーリンから見ても?」
「あぁ、視線を下に向けない様に、努力するので精一杯だ」
「見ても良いし、触っても良いのに」
「…キュルケには言っておく。俺はな、女を愛する余裕が無いんだ。心が擦り減ってる。ガンダールヴとしては、欠陥品だ」
「欠陥品?」
「そうだ。心があんまり震えない。だから、あの手この手で補ってるだけさ。デルフに聞いたらよ、本来のガンダールヴは、初見の武器でもミスしない。身体がイカレない限り、適切に動ける。力も速さも、もっと高い」
「俺はどうだ?どんな時でも傷だらけ。心が震えず限界が低いから、直ぐに越えてひっくり返る。今回出ても、大事な所でヘマしかねない」
「…其でも、行くの?」
「あぁ、其でもガンダールヴだからな。だからな、何か有ったら、ルイズを頼む。此は、キュルケにしか頼めない。誰より暖かく、優しいキュルケにしかね」
「嫌よ」
「頼むよ」
「絶対嫌。ダーリン死んだら、ルイズは壊れるもの。私は、廃人の世話なんか絶対嫌。そんなの押し付けないで。ダーリンが勝って、帰ってくれば良いのよ」
「そうだな」
くすりと才人は笑う
「そうよ。其とね、ゲルマニアの女は多情なの。一人の男に縛られる積もりなんか無いわ。だから、遠慮は止めてくれない?本当に失礼しちゃうわ」
「ごめん」
「だからね」
キュルケから才人に抱きつき、唇を重ね舌を絡める
ヌル、チュ、チュッ
「ぷはっ、キス巧すぎよ、ダーリン」
「そうか?」
「えぇ。もっと味わいたいから、きちんと帰って来てよ。此は迷惑料ね」
「何の?」
「ルイズの世話を託されたから………よ」
「支払い足りるか?」
「まだ足りないわね」
「じゃあ、料金に見合う迄払わないとな」
今度は才人からキスし、キュルケは才人の背中を抱き締めた

*  *  *
パタン
才人が出てくるのを確認すると、入れ替わりにフレイムがキュルケの部屋に入る
才人はそのままルイズの部屋に入る
ガチャ
「只今」
「遅い!!」
ガン!!
辞書を投げつけられ、才人の頭に直撃する
「あたたたた」
「今迄、何処行ってたのよ?」
憤怒の形相を浮かべ、仁王立ちになるルイズ
でも、身長と容姿のせいで、大変可愛いらしい
「相変わらず、可愛い可愛い」
つい撫でてしまう才人
「子供扱いするなあああ!!」
ムキーッ!!と両手を振り回すも、才人とのリーチ差で届かない
「落ち着け、な。きちんと話すから」
ふー、ふー、となりながらも才人の言う通り、気を落ち着かせるべく、呼吸を整えるルイズ
「もしかして、ずっと探してたのか?」
「さ、探してなんか居ないもん」
「そっか、悪かったな」
「だから、探してなんか居ないもん」
「そうだな」
くすりと笑う才人
「で、話すんでしょ?アルビオンが戦争仕掛けて来たのに、何で才人が出るの?こう言っちゃ何だけど、あたし達には関係無いじゃない」
「本気か?」
「何で、王軍の仕事でしょ?」
「そりゃそうだな。じゃあ言うとだな、俺も期間限定で、今、王軍なんだ」
「嘘!?」
「本当、姫様の結婚式終了迄、勝手に編入されてた」
「サイトの承諾無しで?」
「近衛隊長が懇意にするってのは、其だけしがらみになるんだよ。近衛隊長って、閑職か?」
「そんな訳無いでしょ?トリステインで、席は4つしか無いのよ?」
「その貴重な席を、俺と遊ばせる為に、トリステイン政府は動かした。それは、こういう時に最大限利用する為だ。武装許可証は軍属を意味する。つまり、姫様に最初からハメられてたのさ」
「あっ!?」
「ルイズは姫様付きの女官だよな?」
「うん」
「それって公職か?」
「勿論そうよ」
「じゃ、諦めろ。俺達は、トリステインの命運に責任が有る立場だ。個人の意思は二の次だな」
「…でも、死ぬかも知れないじゃない」
「何だ?おかしいな。ルイズならこう言う時は、こう言わないか?『流石、あたしの使い魔ね。王軍に抜擢されるなんて大変な名誉よ?姫様を守る名誉の為に、命捨てて来なさい』って」
ぱぁん!!
思い切り強い平手が、才人の頬を叩き、ルイズが涙目になりながら睨む
「ばばば馬鹿にしないで。いいい幾らサイトが感情を表に出さないからといっても、今のはあたしにも解る。貴族なんか屑って言ってる時と、同じ調子じゃない」
「……悪かった」
「サイトには、名誉は下らない事なの?」
「下らんね。非常にどうでも良い」
「…なら、何で出撃するの?名誉じゃないんでしょ?其に、サイトは戦争した事無いでしょ?死んじゃうよ?あんな、ヒコーキなんかで勝てる訳無いじゃない」
「そうだな。だから世話になった連中に、挨拶してきた。見付からなかったのは、その為だ」
「死にに行くの?」
「いいや、約束を守りに行く為だ」
「約束?」
「ああ。約束だ」
「約束って命より大切なの?」
「少し違うな。約束を守れない自分が許せないから、守りに行く」
「……それ、貴族の振る舞いだよ?」
「知らんよ。俺は日本の価値基準と、俺の良心と悪意に基づいてしか動かない」
「悪意でも…動くの?」
「ルイズ、勘違いするな。俺は正義の味方じゃない。俺は聖人君子じゃない。俺は万能じゃない。出来ない事の方が遥かに多い。間違いなんざ、しょっちゅうだ。ルイズの理想的な男でも無ければ、理想の使い魔でもない」
「ただ、俺を眩しそうに見る連中に、肩肘張って、カッコ悪い姿を見せない様に、心の中で悪態付きながら精一杯あがく、卑小な男だ」
「サイト…」
「ルイズ、俺の手を取って見ろ」
言われた通り、ルイズが才人の手を取ると、かすかに震えているのが解る
「震えてる」
「解ったか、此が俺だ。出ると決めた時から、ずっと止まってない」
「こんなになってるのに、行くの?」
「あぁ、タルブにはシエスタが居る。アニエスさんが出た。竜騎士達にも時間稼ぎ頼んじまった。下手すりゃ、姫様迄戦場に居るかも知れない。俺が出れば、皆少しだけ楽になる」
「でも、サイトが死んだら、あたし…」
「大丈夫、帰って来るよ。ルイズの使い魔は、ハルケギニアで最高の使い魔なんだろ?ちょっと、証明してくるわ」
ポンと、ルイズの頭に手を乗せ、軽くウィンクをする
ルイズはまだ不安な表情だ
「ほら、笑ってくれよ、俺の可愛いご主人様。自分の使い魔が信じられないのかい?俺はな、ルイズが笑顔を見せてくれた方が、力が出せるんだ。だからな、頼むよ」
「本当に?」
「あぁ」
「帰って来る?」
「勿論だ」
「サイトの震え、どうやったら止まるの?」
「…解らない」
「じゃじゃじゃじゃあね、震えが止まる様に、ごごご主人様を抱き締めながら寝なさい」
「ルイズがされたいのか?」
「ちちち違うもん。ななな軟弱な使い魔が、勇気出せる様にするんだもん。あたしがされたいんじゃ無いんだもん」
真っ赤になりながら、ルイズは答える
「いえす、マイロード」
「こここ今夜はととと特別だから、ととと取っておきにしてね」
「いえす、マイロード」
ルイズの下着類から取っておきの勝負下着を出し、ルイズを脱がせ、スケスケを穿かせ、スケスケのネグリジェを着せる
胸は確かに少ないが、身体の細さと尻の丸みは絶妙なラインを描いており、更に花弁から男を誘うべく露が垂れる
天下の美少女は、その身体付きと匂いで才人を蠱惑する
「早く脱いで一緒に寝よう。明日、早いんでしょ?」
「あぁ、そうだな」
才人は下着だけになり、ベッドに寝ると、ルイズが背中を預ける様に、才人に密着し、片手で腕枕しながら、才人は言われた様に、背後から抱き締める
ルイズは尻を丁度才人の股間に擦り付ける様に動かす。何がしたいか才人にも明らかだ
でも才人は無視し、寝に入る
すぅ
「え、サイト?もう寝ちゃったの?」
才人の身体と匂いに包まれ、昼間の自慰で完全にイカレた身体は、才人を欲して止まない
でも、才人から漂う複数の香水の匂いに、眉をしかめる
「むぅ、挨拶って、何やってたのかしら?」
尻を更にぐりぐり押し付け、才人が勃起するのを確認すると、どうでも良くなる
「ほら、やっぱりあたしが一番よね。このまま……」
才人の身体から完全に力が抜け、寝入ってしまった才人を前に、ルイズは困った事になる
アソコは完全に準備完了、才人も大丈夫。でも肝心の意識が無い
身体は熱って静まらない。なら、とルイズは一大決心
才人の股間に手を伸ばし、勃起したままの才人を外に出し、自身のショーツをズラシ、才人を挟み擦り始める
才人の身体を使うだけで、昼間より断然気持ち良さが違う
何とか陰核に当たる様に手を使って擦り付け、一気に登り詰める
「ん゛〜〜〜!?」
すると、才人からどぴゅっと射精され、ルイズはびくりとする
「え!?何これ?」
手に付いた精の匂いを嗅ぐ
「何か変な匂いだけど、癖になりそ」
クンクン臭いだ後、少々考え込む
『良く解らないけど、サイトのだったら、平気かな?』
試しにぺろりと舐めてみる
「うっ、不味い」
思わず顔をしかめるルイズ
『でも、あたしがサイトの事考えると、アソコが濡れるのと一緒かな?とすると、サイトがあたしで興奮した証だよね?』
そう考えた途端、顔がふにゃりとふやける
「ほほほ惚れ薬の時、サイトはあたしのをたっぷり舐めて、飲み込んでくれたんだから、ああああたしもするの!!」
そのまま、ぴちゃりぴちゃりと、精と知らず、猫の様に舐めとるルイズ
一通り舐め終わると、ほうっと溜め息をつく
『…此で最後なのかな?…サイトの居ない人生か………やだなぁ……修道院入ろうかな………使い魔をもう一度召喚?………もう嫌よ……例えガンダールヴが来ても、それは才人じゃないのよ?』
『起こして才人にきちんと………駄目よ。才人はきちんと寝ないと駄目なの。そうしないと、明日の戦いでミスしちゃう!!なら、どうすれば………そうだ!!』
自身の案にくふふふと忍び笑いを漏らし、ルイズは目を閉じた
ルイズから寝息が聞こえ始めてから、才人が眼を開け、小さく溜め息を付く
『随分と大っぴらにやりやがって、我慢出来なかったじゃねぇか』
全くと、口の中で呟き、再び眼を閉じた

*  *  *
翌朝、夜明けと共に才人が起きるとルイズが居なかった
「何処に行ったんだ、アイツ?デルフ」
「おはようだな、相棒。嬢ちゃんなら、ちっと前に出ていっちまったぞ?」
デルフが答え、才人は考え込む
「最後の挨拶になるかもだから、嫌がったかね?まぁ、しょうがない」
自身の手を見る。震えは収まっている
「流石、ご主人様だな」
ニヤリとし、デルフと村雨、ゴーグルを用意し、パーカーとジーンズを着、ジャケットを羽織って部屋を出る

広場に向かい零戦に寄ると、既にコルベール達は、準備する為に集まって居た
「おはよう才人君。操縦席に座ってくれたまえ。接続する」
「了解。レビテーション継続は各2時間。重量をあくまで武装分を0にする分で頼むよ。投下と同時に切れる様に調整してくれ」
「ふむ。毎回注文が厳しいな。ミセスシュヴルーズ、ミスタバサ。同時にやるぞ」
「解りましたわ」
シュヴルーズが答え、タバサが頷く
三人が同時に詠唱し、浮いた投下武装をアタッチメントに押さえると、才人が操縦席左下の投下レバーを前に押し、接続する
「才人君、接続はOKだ」
「こちらも完了ですわ」
「問題無し」
「左右間違え無いね?」
「大丈夫、印で確認してるよ」
才人が聞き、コルベールが答える
「サスペンションチェック」
「青線だ」
「重量超過無し、回せ」
「ウィ」
コルベールが答え、風魔法でプロペラを回す
ゴロゴロ、ブロロロ!!
エンジンに火が入り、才人が全ての計器を確認、問題が無い事を確認
エンジンのカウルフラップを開き、主槽,増槽切り替えは主槽のままを確認、プロペラピッチを離陸状態にし、各操舵が問題無く動く事を確認し、初めてブレーキを解除
零戦がそのまま、離陸位置に向かい、一度停止
タバサが配置位置迄駆け、配置に付いたらウィンドを詠唱
風が吹き始めると才人はブレーキを解除、スロットルを上げ、一気に加速
見送りに来た生徒達や料理人、メイド達が手を振り、零戦は学院の壁スレスレを飛び越し、一路空に向かって飛び立った

「相棒、嬢ちゃん居なかったな」
「そうだな」
「気落ちしないのか?」
「帰って来れば良い」
「…確かにそうだな、相棒」
「このまま、高度5000メイル迄上昇する。高高度から、急降下で一気に敵旗艦に叩き付けるぞ。デルフ、全方位警戒。伝説の仕事振り、見せてみろ」
「ったりめぇよ、任せろ。俺っちはガンダールヴの左腕、デルフリンガー様だぜ」
『さてと、おもれぇ事になりそうだ。なぁ、嬢ちゃん』
デルフは敢えて、ある事を才人に伝えていない

*  *  *


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Last-modified: 2010-11-17 (水) 10:19:41 (4903d)

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