X00-42-16
Last-modified: 2008-11-10 (月) 23:01:03 (5618d)
X00-42-15のつづきです。 才人達が学院生達と模擬戦を行った日の王宮 (サイト殿、今日もルイズの下にお帰りになってしまったのですね) 「二人揃って如何なさったんですか?」 「実は、陛下とサイト大公のご結婚話なのです」 「えっ、今何とおしゃいました?!」 「貴女とサイト殿の結婚話よ」 アンリエッタは、喜びで天にも昇る気持ちになった。 「私とサイト殿との結婚話ですが、多くの貴族が反対するでしょう。何よりサイト殿にはルイズがいます。二人を引き裂くようなことは出来ません」 「其の事ですが、陛下とサイト殿に結婚して頂き、ミス・ヴァリエール、ティファニア・シャルロット両姫殿下をサイト殿の妾としてお迎え致す計画に御座います」 「そんな事をすればハルケギニア中から非難されましょう。そんな事も分からないとは」 「百も承知の上です。しかし今の情勢を考えれば決して悪手では御座いません。むしろ妙手と存じます。既に主立った諸侯には話が着いております。最大の難関だった、ラ・ヴァリエール公爵も了承して下さいました」 「ラ・ヴァリエール公爵が?信じられません!あの方がルイズが不幸になる可能性が高い計画を認めるなんて」 「其の事ですが、どうやらミス・ヴァリエールと話を済ませてきた模様です。怒りにうち震えていたのが、憑き物が落ちたように物静かに了承されました」 「そうなると、ルイズ達も了承したと言う事でしょうか?」 「恐らくは」 「貴女は、如何なのです?サイト殿に思いを寄せている事は知っております。これは貴女の幸せとハルケギニアの為でも有るのです」 「ご存じだったのですか。私の気持ちだけなら勿論サイト殿と結ばれたい。ですが、他のお二人のお気持ちも御座いますし」 「では、明日サイト殿とご一緒に来て頂きましょう。其の上でお決めになったら如何でしょうか?」 「では、その様にして下さい」 「畏まりました」 「それにしても、私の気持ちを知られていたとは」 「陛下の御傍に居て、視線、態度でお気持ちが分からないのは、相当な朴念仁と思われます」 「アニエス殿もお気付きの様子でした」 「貴女は未だ若いわ、自分の思いを隠しきれなくても仕方ないでしょう」 「しかし、それでは…」 「兎に角、今夜はサイト殿との結婚式の夢で見なさいな」 「ええ、お母様」 翌日朝 魔法学院 ルイズの部屋 朝早く扉がノックされシエスタが扉を開けるとティファニアが立っていた 「お早う御座います。如何なされたんですか?」 「一寸話したい事が有って、サイト達居ますか?」 「ええ」 「どうしたの、シエスタ?」 「ミス・ヴァリエール、ミス・ウエストウッドがお見えになっています」 「ティファニアが?入ってもらって」 「はい。どうぞお入り下さい」 「失礼します」 「テファ、如何したの?こんな朝早く」 「今度の虚無の曜日、サイトとデートしたいな、と思って」 「デ、デートですって?あんた抜け駆けするつもり?」 「ううん、違うの。ルイズもタバサさんも一緒にお弁当持って、その辺の野原を歩きたいなって」 「でも今度の虚無の曜日、オークションでサイト達、警備に行かなくてはいけないのよ」 「そうなんだ。サイトこの頃公務で余り学院に居ないからと思って」 「残念だけどまた今度な」 「うん、仕方ないね。この間の続きして貰いたかったんだけどね」 「こ、この間の続きですってぇー」 「う、うんゴールドドラゴンの時、中途半端だったでしょ。だから…その…続きとか…その先…」 ティファニアは、顔を赤らめ指をもじもじさせながら爆弾発言をした。 「続きに、その先ですってー。あんた外であんな事やこんな事、するつもりだったの?い、いい度胸してんじゃない」 「ううん、私だけじゃなくて、その、お二人も一緒に…その…」 「あんたまさか、その凶悪な胸で私達に差をつけようてっゆうの?私達が無い事をいいことに」 「そ、そんなつもりは無いわ。ただ皆で、サイトと…その…」 「そ、そうゆうのは、結婚とかそうゆう事の後にしないと…」 「き、君達そういう話は…あっルネがやって来た。じゃ俺行くな」 才人が外に出ると (う、いよいよか) 寮に戻り、3人に話をつけた。 「き、緊張しますね」 「すぐ出発」 「サイトさん、私も連れて行って下さい。お願いします」 「覚悟はいいの?」 「はい」 「分かったわ、一緒に行きましょう」 X00-42-17へつづく。 |
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