ゼロの使い魔保管庫

「姫さま、サイト。
ご結婚おめでとうございます。
王族の方々にもお祝い申し上げます。
本日は、お二人を祝う様な晴れやかな日和となっております

只今ご紹介に預かりました私は、ルイズ・フランソーワーズ・
ルブラン・ド・ラ・ヴァリエールと申します。
姫さまとは恐れ多くも幼少のみぎり遊び相手を務めさせて
いただきました。
姫さまはとてもご活発でよくケンカも致しました。その時の
対戦成績は、私の27勝25敗２引き分けでした」

するとアンリエッタが口を挟んだ。
「いいえ、ルイズ。わたくしの29勝24敗1引き分けのはずよ」

「と、まあ…このように私達は本音でぶつかり合う楽しい幼少時代
を過ごして参りました。
次にサイトは魔法学院の春の使い魔召喚の際、私の使い魔として
召喚されました。始めはなんで平民の役立たない男がこの私の
使い魔なの？と思いました。
　けれどそれは間違いでした。
　サイトには幾度も私を危機から助けてくれました。
　中には、命を捨ててまで私の為に戦ってくれました。
　そんな彼に私は、何時しか恋心を抱くようになりました。いいえ
　恐らく初めてキスを交わした時、既に心を奪われていたので
しょう。
ですが私は素直になれず、彼の求愛にもキスまでしか応える事が
出来ず、今日の結果を招くに至ってしまいました。
姫さまのアプローチは警戒していたのですが、防ぎきる事が
出来ませんでした」

ルイズは、涙を流していた。
「サイト、ごめんね。応えようとしなくて。
　もう手遅れだけど聞くわ。
『私じゃ、駄目なの？サイト。姫さまで本当にいいの？
　私には、姫さまみたいに色気も胸も無いわ。でもサイトを想う
この気持ちだけは、絶対誰にも負けない』
答えを聞かせてサイト。貴方の正直な気持ちを」