とある日の学院のヴェストリの広場、モンモランシーはため息をついた。
目の前に座っているキュルケ、テファ、タバサの三人が聞いた。
「モンモランシー、どうしたの?」モンモランシーは答えた。「どうしたも
こうしたもあの馬鹿、どうにかならないかなと思って…」と視線を送る先は
自称モンモランシーの恋人、そのくせ女ったらしのオンディーヌ騎士隊長の
ギーシュその人である。キュルケは思わず呟いた。「ギーシュの女ぐせ、隊
長になったら前にも増してひどくなったんじゃないの?」テファは訊ねた。
「ギーシュさん、そんなに女の子を口説いてるんですか?」タバサ、頷く。
「そうよ、最初の頃なんか、二股かけていて、サイトにそれをばらされた
腹いせに決闘を持ちかけてサイトを半殺しにするとこだったんだから…」
モンモランシーは「ルイズが羨ましいわ…タバサやテファというライバル
がたくさんいたのに、サイトが選んでくれたんだから…」とそっちを見る。
四人が向けた視線の先には、ゼロ戦の側で仲睦まじめに喋っているルイズ
とサイトが見えた。「ほんと、仲がいいわね…、あの二人」とキュルケが
言った。「サイトが幸せならそれでいい…」とタバサは呟いた。テファは
モンモランシーに言った。「ギーシュさんをぼこしたらいいじゃないです
か?ルイズさんみたいに」それにたいし、「前は殺したいくらいに頭にき
たけどね…、今はどうでもいいわ…」とモンモランシーは返した。
キュルケはモンモランシーに唐突に言った。「急に実家に帰ればいいじゃない?
そして、数日経ったら結婚式の招待状をギーシュに送りつければ、ギーシュ慌て
ふためくわよ」「そんなの、効果あるかしら?」とモンモランシーは言ったが、
キュルケは「大丈夫よ、ルイズが実家からその手紙が来たら、サイト、全てを
掛けてルイズの結婚を阻止したらしいから効果てきめんよ!」と言った。
それでもモンモランシーは「サイトならそれ位してでもルイズを護るでしょう、
あのギーシュはそこまでしそうもないけど…」と言ったが結局キュルケの妙案
に沿ってみようと思った。


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