その日、サイトはコルベール先生と戦闘機を眺めていた。
それはゼロ戦ではなくテファと一緒にネフテスに拐われていた時、
ルクシャナのオアシスで見つけたものである。
サイトはコルベール先生に聞いた。「先生、本当にこれを直す気でいるんですか?」   
コルベール先生は「うん、サイト君、これを直すことができたら、
この世界の技術が大きく変わるかもしれないからね」といった。   
それはゼロ戦ではなくテファと一緒にネフテスに
拐われていた時、ルクシャナのオアシスで見つけたものである。
サイトはコルベール先生に聞いた。
「先生、本当にこれを直す気でいるんですか?」   
コルベール先生は「うんサイト君。これを直すことができたら、
この世界の技術が大きく変わると思ってね」といった。   
サイトはそれに対し、「俺も手伝いますよ。訓練が終わった後は」といった。 
「ありがとう。サイト君」
そんな二人をルイズ達は遠目で眺めていた。
「サイトとジャン、本当に仲がいいのよね」とキュルケが誰ともなくいった。
「だって、サイトの一番の相談相手じゃない」と
相槌を打つのはモンモランシーだ。
キュルケは側にいるルイズに聞いた。
「サイトの側にいなくていいの?」
ルイズはつまらなさそうに「だって、サイトとコルベー
ル先生、二人だけの世界に入っちゃってるもの」と答えた。
すると突然、キュルケがモンモランシーに「あら、
ギーシュがまた女の子を口説いているわっ!」といった。
ルイズはつまらなさそうに「だって、サイトと
コルベール先生、二人だけの世界に入っちゃってるもの」と答えた。
すると突然、キュルケがモンモランシーに
「あら、ギーシュがまた女の子を口説いているわっ!」といった。
モンモランシーはそれを聞くなり、走り出していった。そして、
「本当にあんたって男は!!あれだけ痛い目にあっても
懲りないのね!!」と怒鳴り声が聞こえてきた。
「ご、誤解だ。モンモランシー!ちょっと相談相手になってあげただけだよ!」
「言い訳は聞きたくないわ!今日はただじゃすまさないんだからっ!!」
「ぎゃあああああーっ!!」と
ギーシュの悲鳴が聞こえてきた。   
ルイズとキュルケは溜め息をついた。
「モンモランシー、ルイズの性格がうつったんじゃないの?」
ルイズは顔を真っ赤にして、「私、サイトにあんなこと
してないもん!!」といった。
「嘘言わないのあら、サイトの側にケティ達がいるわ」
  ルイズがそっちを見ると確かにサイトの側にケティ達がいた。
「サイト様、いかがですか?」
「ああ、ケティか。ありがとう、ちょうどお腹空いてたんだ」
「怒らなくてもいいの?」とキュルケはルイズに聞くと、
「だって、それくらいは許してあげなさい。とお姉様に
言われたから」とルイズが答えた。  
「ふーん、でもサイトは押しに弱いからねー」とキュルケが
再び見ると意外な展開になっていた。サイトがケティ達に
戦闘機の事を説明していたからだ。
「これは俺の生まれた世界の武器でね、遠くの目標にいって、
船や街を攻撃するのさ」「へぇ、強そうですね!あ、あんまり
いるとルイズ様に怒られますね、修理頑張ってくださいね」と
いって、ケティ達が離れていくのが見えた。
「あら、サイト変わったんじゃない?」とキュルケが言うと
「だって、母様とエレオノールお姉様にルイズを泣かしたら
婚約の取り消しとヴァリエール家伝統の魔法で痛め付けると
脅されたからよ」とルイズが答えた。
「へぇ、伝説の使い魔ガンダールヴでオンディーヌ副隊長の
サイトもヴァリエール家の婿殿の地位につくと形無しねー!」
とキュルケはからかった。
そんな事を話していた翌日一つの事件がおきた。
そう、モンモランシーが学院から姿を消したのだ。
休み時間にルイズの席にキュルケが来て、
「ルイズ、昼休み、予定ある?」
「サイトと一緒に食べるけど」
「じゃあ、サイトにも話聞いてもらおうかしら」
「いいわよ、昼休み、一緒にサイトのところに行きましょう」
そして、昼休みに二人でサイトのところに向かうと、サイトは
コルベール先生と一緒に戦闘機のエンジンを降ろしていた。
「サイト、お昼よ」
「ああ、分かった。先生、午後からはエンジンの錆びとり
しておきますよ」と声を掛けた。
「うん、サイト君頼んだ」
「治りそう?これ」
「治るとしてもかなり時間が掛かるよ。さ、お昼食べようぜ。
あれ、何でキュルケが一緒に居るんだ?」
「二人に話したいことがあるの」
お昼を食べながらキュルケは言った。
「今日、モンモランシーいないでしょ?」
「そうね、一体どうしたのかしら?」
真面目なモンモランシーはめったに授業を休まない。
「昨夜、私の部屋に来てね、親が見合いしろとうるさい
から、実家に行ってくるって言ってたのよ」
「ふうん、何でギーシュとの事、親に話さないんだ?」
サイトには、そこがわからない。するとルイズが
「言えるわけないじゃない!ギーシュは土系統の担い手で
モンモランシーは水系統の担い手なんだから!」
キュルケが続けて「水と土が混ざると何ができるかあんたも
わかるでしょ」と続けた。
サイトは少し考えて「泥だろっ」と答えた。
「泥は悪い象徴なのよ、土と水のメイジにとっては」
「なるほどなっ、まあ、普段のギーシュの女ったらしぶりも
影響してるんじゃねえのか」とサイトは軽く流して、
「で、どんな奴だってモンモン言ってたんだよ?」と
キュルケ に尋ねた。
「今、水の精霊との交渉役をしているスターティマ男爵
  だって言ってたわ」「どんな奴だよ?」とサイトが聞くと
キュルケは「私はゲルマニアの人間だから良く知らないわ」
と肩をすくめて言った。「だよなぁ・・・、ルイズは知って
るか?」とサイトが聞くとルイズは「確かモンモランシーの
家と入れ替わるように出世したのよね」と答えた。
「ヴァリエール家から見れば、新参者か」と
サイトは呟いた。「そうよ」とルイズは答えた。
「ま、二、三日で帰って来ると言ってたわ」と言うキュルケの
言葉を聞き、「大丈夫だろっ」とサイトもいった。
「じゃあ、修理続けっか!お前らも授業に戻ったほうがいいぞ」
とサイトが言って、三人は別れた。
    
その頃、モンモランシーはスターティマ男爵の屋敷の前に立っていた。
「ま、軽く挨拶をすればいいのよね」と呟いた。モンモランシーはまだ
結婚する気はない。ただ、両親はその気のようだ。水の精霊との交渉
役のスターティマ家と親戚になれば、かつての地位を取り戻す事ができる。
その程度の事しか考えていないのだ。しかし、モンモランシーは決めていた。
女ったらしで頼りにならないが、勇気だけはあるギーシュと結婚して見せると。
「ルイズとサイトなんて、主人と使い魔という関係から婚約者になれたのだから
自分たちだって上手くいけば・・・」とモンモランシーは思った。
屋敷のドアを叩くとすぐに執事が出てきた。「御待ちしておりました。
モンモランシー様、ご両親は明日見えられると聞いています」と言われた。
広い屋敷の中を案内され、応接室で暫し待たされた。
[どういう神経してんのよっ、客を待たせるなんて・・・]と
思った時ドアが開いて、スターティマ男爵が入ってきた。
年齢は確か二十五、六、そうルイズの元許嫁でグリフォン隊長でありながら
レゴン・キスタに精通していたワルドと同じくらい。
三年ほど前にスターティマ家を継いだばかりの若き領主であり、
腕はトライアングル級というエリートメイジである。
[ギーシュに比べれば、悪くないわよねー]と一瞬考える。
自分と反対側のソファに腰掛けるとスターティマ男爵は
「お忙しい中、来て下さってありがとうございます」と
丁寧な挨拶をしてきた。モンモランシーは腰の低さに驚きながら
「いいえ、こちらこそ突然押し掛けてすみません」と返した。
するとスターティマ男爵は「喉が乾いたでしょう?
飲み物でもいかがですか?」と聞いてきた。
「いいんですか?お言葉に甘えて・・・」
すぐにオレンジジュースが出てくる。それをモンモランシーは
一気に飲み干してしまった。
「いやだわ、人の家でこんな飲み方するなんて・・・」と言った
時、奇妙な感覚に襲われた。そう、自分の意思を失ってしまったのだ。
「男爵に薬を盛られたのね・・・」と気付いた時、モンモランシーは
気を失ってしまった。気を失ったモンモランシーの脇に立つとスターティマは
不敵な笑みを浮かべた。「ふふふっ、こんなに簡単に引っ掛かるとは・・・
お前の家は私と親戚になれば、かつての地位を取り戻す事ができる、と
思っていた様だが、現実は違うのだよ。私がお前に目をつけたのは、
名門モンモランシ家の力が狙いだったのさ。ふふふっ、お前とお前の家は
私が支配させてもらうぞ!!」スターティマの高笑いは屋敷中に響いていた・・・

それから十日後、学院ではモンモランシーが帰ってこないと大騒ぎだった。
サイトとコルベール先生のそばにルイズとキュルケが来て、言った。
「サイト、モンモランシーまだ帰ってこないのよ!!」
「いくらギーシュに愛想尽かしたといってもおかしいよなあ」と
サイトが答えた時、突然シルフィードが降り立った。
三人は同時に叫んだ。「タバサッ!どうしたんだよ」
そこに立っているのは、ガリア女王になったタバサだったのだ。
タバサはサイトに手紙を見せた。「俺、こんな達筆なのは読めねえよ」
そこでルイズが手紙を読んだ。
「ガリア女王、シャルロット様へ。私、モンモランシーはスターティマ
男爵と四日後に挙式・披露宴を取り行うので出席のほどよろしくお願い
します」ですって?」ルイズはタバサに尋ねた。「この手紙、いつきたの?」
タバサは答えた。「昨日の夜」
「すると式は三日後?ちょっとおかしいんじゃない」とキュルケが叫んだ。
タバサはサイトに訊いた。「サイトもおかしいと思うでしょう?」
「ああ、確かに。俺とルイズが式を挙げるのは二ヶ月後。ってことは
モンモンの奴、変な薬で操られてるんじゃないのか!!」とサイトは叫んだ。
「俺、ギーシュのところに行ってくる!」「私も行く!」
二人はギーシュを探しに走り出した。
まず、騎士隊の溜まり場の小屋を覗いたがいない。
サイトはルイズに言った。
「二手に別れて探そう!!」
「じゃあ、私はこっち!!」
「おう、頼んだ!!」
すると前からケティがやってきた。
「サイト様、どうしたんです?そんなに慌てて」
「ケティか!ギーシュ見てないか?」
「いいえ、ギーシュ様は朝から見ていませんわ」
「分かった!見かけたら、俺かルイズに教えてくれ!!」
「はい、わかりましたわ」
その頃、ルイズはテファ達に聞いていた。
「テファ!!ギーシュ見てない?」
「あら、ルイズさん。ギーシュさんは昨日から見ていませんわ」
「分かったわ!見かけたら教えて!」
「わかりました!!」
二人で学院の中を探したが、ギーシュはどこにもいなかった。
「参ったなっ、ギーシュの奴、どこにいったんだ?」
サイトとルイズのところに下級生の騎士隊員がやってきた。
「サイト副隊長、ギーシュ隊長知りませんか?」
「それはこっちのセリフだよ」言葉を返すサイトに
ギムリ、レイナール、マリコルヌもやって来て。
「サイト、ギーシュが部屋に閉じ籠ってるから引っ張り出してくれ」と言った。
「分かったよ、ギーシュの部屋に行ってみよう」
そして、サイト達はギーシュの部屋の前にきた。
ドアを叩くが、返事がない。サイトは少し考えてルイズに
「お前のエクスプロージョンでドアを壊せ」と言った。
「いいの?そんなことして」
「後で直せばいいんだから!」
ルイズは言われた通り、ギーシュの部屋のドアを破壊した。
そして、サイトが入っていくとギーシュは酔っ払っていた。
「おい、ギーシュ!!酔ってる場合か?モンモンが大変だぞ!!」と言っても
「良いのさ。彼女が幸せになれれば、結婚するという話は
僕の友人でスターティマ男爵に近い奴から聞いたから・・・」
と呂律が回らない口調だ。これにサイトがぶちギレた。
「お前、そんなんでいいのかよ!!好きな女が他の男に取られてッ!!」
「だって相手は水の精霊との交渉役のエリートメイジなのだよ!
怒らせたら実家に迷惑が掛かるじゃないか!!」とギーシュは叫んだ。
それを訊いたサイトは黙ってギーシュを部屋から引きずりだし、
二人か最初に決闘したヴェストリの広場にやってきた。
「何でこんなところに連れてくるんだ?」と聞くギーシュを
サイトはいきなりぶん殴った。
「サイト、何するのよっ!!」叫ぶルイズにサイトは答えた。
「こいつの根性を叩き直そうと思ってな!立てよ、ギーシュ!!
おめえはそんな男じゃないだろ!!俺達オンディーヌの隊長として、
いつも危険を乗り越えてきただろ?国や世界を救えたおめえが何でモンモンの
本当の気持ちを聞かずに諦めるんだよ!!そんなの俺が許さないぞ!!」
するとギーシュは吐き捨てる様にいった。
「お前のように強くないからだよっ!!大貴族のヴァリエール家や女王陛下に
認められる勇気もないし、ガンダールヴの力も無いからな!!」と叫んで、
サイトよりも強い力でぶん殴った。それも何度も何度も。
「ギーシュを止めて!!」ルイズが叫び、ギムリとマリコルヌが慌てて
サイトから引き離したが、それをサイトは止め、聞き返した。
サイトよりも強い力で殴り返した。それも何度も何度も。
「ギーシュを止めて!!」ルイズが叫び、
ギムリとマリコルヌが慌ててサイトから引き離したが、
それをサイトは止め、聞き返した。
「ガンダールヴの力が無いからっ?それがどうした? 
そんなの、理由じゃねえだろ!!」と叫び、ギーシュをさらにぶん殴った。
そして、サイトは手を止め、「分かったよ、お前がそんな根性無しだとは
思わなかった!」と  言い、「ルイズ、先に部屋に戻ってる」と去っていった。
「勝手な事しか言わないで・・・。誰が 好きでお飾りの隊長していると・・・」
と呟くギーシュをルイズは思いっきり平手打ちした。
「勝手な事ばかり言って・・・。誰が好きでお飾りの隊長していると・・・」と呟く
ギーシュをルイズは思いっきり平手打ちした。
「サイトに謝って」とルイズは言った。
「何故だ!何故あんな奴に!!」
タバサがまず言った。「貴方と決闘したとき、サイトはまだガンダールヴの力を知らなかった」
キュルケが続き、「サイト、アルビオンのでの事、未だに責めているのよ。自分のせいで
ウェールズ皇太子は殺されてしまった。自分がもっと強ければ良かったんだ、
自分がアンリエッタ様の大事な人を殺したんだって」
キュルケが続けた。「サイト、アルビオンの事、未だに責めているのよ。
自分のせいでウェールズ皇太子は殺されてしまった。
自分がもっと強ければ良かったんだ、自分がアンリエッタ様の大事な人を殺したんだって」
さらにテファも「サイトさんはアルビオン軍に一人で突っ込んでいって
私が助けたとき、言ったんです。この力が無ければあんな馬鹿なことはしなかったって」
私が助けたとき、言ってたんです。ガンダールヴの力が無くても
みんなを助けるためなら突っ込んでいたって」
マリコルヌが「タバサを助けるときこう言ってただろ?例え、命令でルイズを
襲ったからって友達が捕まってるのはほっとけないって」と諭した。
そして、最後にルイズが言った。「リーヴスラシルの力を持ったときもそう。
私が使ったら死んでしまうから使わないでっていったのに[みんなとルイズを
守る事が出来るんなら使うしか無い、死ぬかもしれなくても]といって使ったのよ!
私が使ったら死んでしまうから使わないでっていったら[みんなとルイズを守る事が
出来るんなら使うしか無い、死ぬかもしれなくても]といって使ったのよ!
自分の世界じゃないのに自分の命を懸けてこの世界を守ったのよ!
みんなの笑顔が見たい、それだけの思いでっ!!」と叫んだ。
「だからその勇気が僕にはないと。それに代わりの子は他にもいるし・・・」
「嘘言うなよ、全然女の子に声かけてないじゃないか」
「そうですよ!二人の喧嘩は学院の日常風景なんだから」
するとギーシュは立ち上がり、「部屋に戻る」と去っていった。


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