「お茶が入りましたよー、サイトさん、ミス・ヴァリエール」 
「お、ありがとう、シエスタ」 
「ちょうど喉が渇いてたのよねえ」 
「熱いから気をつけてくだ」 

 シエスタがティーカップを渡そうとしたところ、才人が受け取り損ねて落としてしまう。 

「うおっ、熱っ……!」 
「あ、だ、大丈夫ですか、サイトさ」 
「サイトォォォォォォォォッ!」 

 シエスタを押しのけて、ルイズが泣きながら才人に縋りつく。 

「だ、大丈夫、サイト!? 痛いでしょ、痛いわよね!? ああ、すぐに治さないと、サイトが死んじゃう……!」 
「おいおい大袈裟だなあルイズ。この程度、なんともないって」 
「でも、でも……」 
「……お前って、本当に心配性だよな。でも、そんなところも最高に愛しいぜ……」 
「サイト……」 
「あのー……とりあえず、こぼれた紅茶拭きましょうか?」 
「ほら、涙拭けよ。可愛い顔が台無しだぜ?」 
「グスッ……だ、ダメ。これが原因でサイトが死んじゃったらって考えると、悲しくって悲しくって涙が止まんない……」 
「ホント大袈裟だなあ。大丈夫だよ、七万の大軍に突撃しても死ななかった俺が、こんなもんで死ぬかよ」 
「その話はしないで! あのときサイトがいなくなっちゃって、わたし、本当に……」 
「……すまねえ。嫌なこと、思い出させちまったな」 
「ううん、いいの。でも、もう二度と、わたしのこと一人にしないでね……」 
「……ミス・モンモランシーから火傷の薬もらってきた方がいいですか? ねえ、二人とも」 
「ああ、約束するよ。これからも、俺達二人はずっと一緒さ」 
「本当? 嬉しいけど……不安だわ。サイト、わたしのためにってすぐ無理するから……」 
「大丈夫、大丈夫だよ。そんなに心配するなよ」 
「でも……サイト、すぐにわたしの前から消えてしまいそうで……」 
「なら、こうやって抱きしめててやるよ。こうすりゃ、俺が確かにここにいるって実感できるだろ?」 
「ああ、サイトの体……とっても温かい……」 
「あ、そう言えば、そろそろお昼の時間ですね! 二人とも、お腹すいてませんか?」 
「お前って、こんなにちっちゃかったんだな……こんなちっちゃいのに、今までよく一人で頑張ってきたよ」 
「一人じゃなかったわ。だって、わたしのそばには、いつだってサイトがいてくれたもの」 
「ルイズ……」 
「サイト……」 
「……」 

「あのー、わたし、あの二人のお付きのメイド辞めたいんですけど」 
「女王の勅命だから無理。それとも断頭台行ってみる?」 
「タハー。どっちにしろ地獄ですかー?」

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