才人達に晩餐が振る舞われ、才人は寝室をギーシュの部屋に指定された
表向きは男同士、真実はカトリーヌの相手である
平民とは言え、女王陛下の使者を納屋に叩き込むのは出来ないし
本来一室を提供すべきだが、貴族ではないのでこの辺りと、適当に理由をこじつけたジョルジュにより、謀られている
勿論知ってる連中の内、モンモランシーが抗議する
「ちょっと、ジョルジュ兄様。解ってるの?」
「勿論。だからこそだが?」
「ジョルジュ兄様!!」
「何だ、あの男と一緒が良いのか?」
モンモランシーの様子に気付いたジョルジュが、ハハンとする
「本当に足らしみたいだな。まぁ、今日は譲っくれ」
ポンと肩を叩いて去るジョルジュが、別の部屋から伸びた繊手に捕獲され、言い合いが聞こえ始めた
「ア・ナ・タ・は、私が居るのに他に費やす元気が有るだなんて、どういう事ですか!!」
「まぁ、待ってくれよハニー。君の良さを再認識する為に、必要な儀式なのさ」
「では、再認識して頂きます!!この色惚け!!暫く遊べない位に搾り取って上げますわ!!」
「ちょっ、うわっ、いきなり!!」
パタンと扉が閉まり、音が聞こえなくなる
モンモランシーは溜め息を付き、部屋に戻った

*  *  *
才人はギーシュの部屋に通されて落ち着かないが、ギーシュは喜色満面だ
二人共、風呂上がりでほかほかである
ギーシュは才人と一緒に風呂に入ろうとしたが、流石に召し使い達に阻止された
だが、部屋の中迄は誰も干渉して来ない
あの兄なら、今は嫁の相手をたっぷりしてるだろう
そして客人として案内された仲間は、部屋から出ない筈だ
なんせ、此所はグラモン家。そう、ギーシュの実家である
才人に用が有っても、夜に男性の部屋に女性が向かう事は、逢い引きを意味する
宿や寮、自分の家ではともかく、他家では流石にやらないだろう
正にギーシュのテリトリー。更に家族がきちんと認めてくれたのだ
すこぶるご機嫌である
「えっへっへっへ〜〜」
「ご機嫌だな、カトリーヌ」
「だってぇ、父上も兄上も理解してくれたんだよぉ?こんなに嬉しい事無いよぉ」
才人にもたれかかり、ギーシュは本当に嬉しそうだ
だからこそ、才人は此からギーシュにある言葉を伝える事に苦痛を感じる
でも、やらないとならない
「カトリーヌ、言わないとならない事がある」
「何?僕をお嫁さんにする話?」
「……嫌、今回の件が片付いたら、俺はコルベール先生と共に旅に出る」
「…何処に?」
「東だ」
「ネフテス?ロバ・アル・カイリエ?」
「解らん」
「ふぅん。じゃあ、僕も連れて行って」
あっさりとギーシュは言い、才人は止まる
「カトリーヌ、学校が有るだろ?其にグラモンは?」
「知らないよ。僕はもう、才人の傍にしか居場所無いもの」
「…以前にグラモンだから行けないって」
「父上の事、殴ってくれたでしょ?」
「……あぁ」
「父上が、笑いながら言ってくれたんだ『良い男を見付けたな?どうだ、儂の言った通りだっただろ?』って」
「…」
「僕は父上に感謝しちゃったよ。あぁ、一番大切な人なら見破ってくれると、父上は解ってたんだって」
「もうね、父上は僕の行動は完全に自由って言ってくれたんだ。僕には自由に生きてくれって。陛下に対する忠誠や、貴族の誇りは兄達に任せろって、ジョルジュ兄さんも言ってくれた」
「…」
「僕…………僕、凄く愛されてるよ」
ギーシュは才人に抱きついたまま、眼を閉じる
「だから僕は……自分に正直に生きる。じゃないと……そう言ってくれた……父上や兄上に……申し訳が立たない……」
「カトリーヌ……」
「才人……愛して。沢山、沢山。才人が女のコを愛せない、上っ面の愛でも構わないよ。才人はそれでも優しいんだ。僕は……才人じゃないと嫌だよ」
涙目で訴えるカトリーヌ
こうなってしまったら、才人には何も言えない
「解った。連れてく、連れてくから……な?」
「…本当に?」
「…あぁ、黙っては行かないから」
「じゃあ、一緒に行くなら、お妾さんは決定だね?」
「……う」
「…何で其処で詰まるかなぁ?」
ギーシュは涙を流しながらふて腐れ、そのまま才人の唇をついばむ
チュッ、チュッ
才人の顔をついばむ様にキスしていき、才人にのしかかり、更に瞼にキスをする
「……んあ、上手だな」
「先生は才人だよ」
ギーシュはしてやったりの笑みを浮かべながら、才人にキスの雨を降らせ、脱がせながら脱いだ場所に、丹念にキスの痕を付ける
胸、首筋、腹、脇腹、背中、腰と痕を付ける
才人はギーシュのキスの雨に反応し、段々息が荒くなっていく
ギーシュがジーンズを下げ、パンツを降ろすと、すっかり怒張し、ギーシュを悦ばせる武器がピンと立ち上がり、振られる時をまだかと主張する
「んふ、硬くて良いよねぇ」
ギーシュが手の平で撫でながら、ちろりと尖端を舐める
「うあっ!?」
才人が思わず声を上げる
敏感な所をこそばゆいレベルの粘膜同士の接触
少しずつ、才人の理性を削ぎ、官能の海に飛び込ませるべく、ギーシュは更にちろちろと舐め、更に袋を優しく揉みつつ、肛門との間の部分をつつっと指を這わせる
「ちょっ、うわっ、カトリーヌ、何処でこんなの」
「んっふっふっふ、義姉上だよ。さっき、たっぷりと殿方を悦ばせる方法教えて貰ったんだ。ん、才人は反応良いのかな?」
才人の武器をちろちろと舐めながら、パクりと口に呑み込み、舌と上顎を使って上下させながら舌を絡め、唾液をたっぷりとまぶす
才人はギーシュの頭を掴み、抗議する
「だ、駄目だ。出ちまう」
するとギーシュは上下させてた口を更に激しく動かし、才人が頭を押さえ様とすると、そのまま抗がわず、なるべく奥に誘導し、才人の射精を受け入れ、飲み込む
才人が暫く放心し、離すと、カトリーヌは口を離し、少しえづく
「けほっけほっ。ふぅ、飲み込むはちょっと辛いや。僕の口はどうだった?」
「……凄く良い」
「流石、義姉上だ。兄上を、夢中にさせてるだけあるや」
才人は、その言葉に納得する
「浮気性のグラモンを、射止めてるのは伊達じゃないと」
ギーシュはくすりと微笑むと、才人に跨り、たっぷりと見せ付けながら、ガウンをするりと脱いで行く
ギーシュの曲線が才人の上で艶めかしく動き、才人は匂いと艶にゴクリと唾を飲む
触れてる武器が業物である事を主張し、ギーシュの股間にピタリと収まる
「んっふっふ〜〜。良かった、才人は胸小さくても関係無いんだ」
「……正直言うと、大きいのが好きだ……でも、小さいのも好きだ。つまり、おっぱいは……みんな大好きだ!!」
才人の主張に、思わず苦笑いするギーシュ
「こ〜の、節操無し〜〜!このままやられる?それとも、反撃する?」
「…反撃する」
言った途端、才人はギーシュを乗せたまま、こてんと前に倒れ、ギーシュのガウンの腰紐を解き、際どいショーツをするりと脱がせる
「おんや?また新作?とってもスケベだな。付けっぱなしのが、興奮しそう」
「……実は義姉上の」
ギーシュが脱がされてとろんとした眼を向け、才人が唸る
「う〜む、あの兄貴が羨ましくなってきた」
そのままガバリと上着を脱ぐと、ギーシュが腰を動かし、才人と合わせ様とする
「手を使わないで入れて」
「ガチガチだから難しいぞ?」
「……お願い」
「判った」
才人が先端を上手く当てると、ギーシュが両手を才人の両肩に掛けつつ尻を動かし、挿入しやすく持ち上げ、才人が腰を動かす
にゅる、にゅる
才人の先走りとギーシュの愛液が互いに塗りたくり、お互いが入れる為に動くが中々入らず、息が段々と荒くなる
「やぁ!?才人、焦らさないで!?」
「ち、ちが、入らないんだよ」
ギーシュの女が余りの刺激にぱくぱくと才人を欲し、才人の先端がやっと捉え、ゆっくりと入っていく
「うぅっ…………あっあっあ!?あ゛〜〜〜〜〜!!」
「は、はい…………た!?」
今まで焦らされた刺激で、才人は我慢が出来ず、ギーシュは我慢すらせず、あっさりと絶頂する
才人にしがみ付き、痙攣するギーシュに、才人が腰を打ち付け、一気に射精する
パンパンパンパン、ドクン
「う……おっ…たまんね」
才人の精を貪欲に貪り、一滴も残さず子宮に迎えるべく、強烈な蠕動で吸い込むギーシュの女
抱けば抱く程花開く、艶やかな花
ギーシュの顔は満ち足りた顔をしつつ、更なる射精を求め、脚を絡め、腕は抱き締め、決して才人を逃がさない
そして、才人の耳に擽る様に囁く
「才人、夜は長いから休んで良いけど、離れるのは駄目」
「トイレは?」
「僕の中でする?」
「……出すのは、流石に精だけにしたい」
ギーシュはにまりと笑い、才人に耳打ちで宣言する
「じゃあ、行きたくなったら、僕を抱えて行ってね」
「カトリーヌが行きたくなったら?」
「才人が抱えて行くの」
「……動く気ゼロだろ?」
「うん、その代わり、おしっこやうんちもしながらするの」
「……マ、マニアック過ぎる」
そう言って、ギーシュは腰を動かし始める
「今夜はぁ〜〜久し振りのぉ、独り占めぇ〜〜。だからぁ、才人は離れちゃ駄目ぇ〜〜」
一気に才人が硬くなり、才人も釣られて動かし始める
「う、カトリーヌ」
「遠慮無しぃ、我慢無しぃ、判ったぁ?」
グチュ、グチュ
ギーシュが脚を絡めたせいで間隔が空かず、二人の耳に水音が響く
「わ、判ったから。あんまり激しく……」
「遠慮無しってぇ言ったよぉ?才人はぁ、全部出して良いのぉ」
「うっ、くぅ、カトリーヌ!?」
ドクン
才人が再び奥に叩き付け、ギーシュが脚を強烈に締める
「あはぁ、来たぁ。精来るの好きぃ。才人の精、大好きぃ。才人だからぁ、大好きぃ」
そのままギーシュは才人に口付け、舌を絡める
口すら塞がり、後には互いを貪る肉の饗宴
腰を動かし、舌を貪り肌を出来うる限り触れ合わせ、感触を味わい、肌触りに歓喜し、精を放つ悦びと、受け入れる悦びに溺れていく

パンパンパン
お互いに、何回絶頂したかは数えていない
既に数時間は過ぎている
だが、才人は衰えない自身に疑問を持たず、尻だけ持ち上げたギーシュを後ろから突き上げ、フィニッシュに持って行き、奥にたっぷりと出す
既に、結合部分からは溢れた精液が掻き出され、白いモノが溢れている
「あっあっあっ、また来てるぅ。凄いよぉ、才人、さいと、さいと」
「あ………うっ」
お互いに意味の有る言葉は出していない
そのままギーシュを持ち上げ、身体を繋がりながら回転させ、自身の胸にギーシュを乗せると、ギーシュは才人に跨ったまま、腰を完全に落とし込み、身体を才人に預ける
ギーシュの頭が才人の鼻の位置だ
「はぁ、はぁ、はぁ。収まらないよぅ。この前の……香みたい」
そのまま、才人の乳首を舐め上げつつ、腰をうねらせる
「なんだ………これ?」
才人はそのままギーシュの尻を掴み、下から揺らす
そして、才人が射精と同時に、二人して意識が飛ぶ
夢の中ですら、互いを貪る夢であり、実際に二人は寝ながら射精と絶頂を繰り返した

*  *  *
才人が眼を覚ますと、ギンギンな息子がギーシュを貫きっぱなしである
思わず、そのまま動かし始めてしまう才人
とにかく、異常に収まらない
グチ、グチュ、グチ
「ふっふっふっ、うぅっ!?」
昨日から、何回目か解らない射精
だが才人はたっぷり出た事を実感し、そして、ギーシュは眼を覚ました
「んぁ、何か来て…………ああぁぁぁ!?」
ビクッビクッビクッ
覚醒と同時に快楽も目覚め、一気に絶頂に持っていかれる
「何か………変だ。昨日から、おかしい」
「あぁぁぁぁ………僕もだよぅ」
「……何か心当たりは?」
「……義姉上かなぁ?水使いだしぃ」
「其だ。精神系の香でも焚いてるか、魔法でも使ってるんじゃないか?」
「じゃあ、探そっかぁ?」
たっぷりと射精した後、才人が離れると、ギーシュは自然に才人をくわえ込み、才人がうっと唸る
「こら、カトリーヌ。探す気有るのか?」
チュピ、チュパ
ギーシュは聞いていない
「……駄目だ、回ってやがる」
ギーシュが付いて来る様にゆっくりと動き、ベッドの下を覗くと、目当ての物が見付かる
「多分、コイツか。あ、うく、駄目だ、出る!?」
才人の腰が落ち、ギーシュがそのまま追髄し、そのまま才人が射精する
ドクン
ギーシュが躊躇わずそのまま飲み込み、才人の痙攣が収まる迄、しっかりと口の中で舐め回し、硬さが維持してる事を確認すると、唇を離し、尻を向け挿入する
「あはぁ、すごい、すごいよぉ。ひんひんひん」
パンパンパン
ギーシュから動かし、いったばかりの才人は、敏感過ぎる攻めに思わず逃げようとするが、ベッドが後ろにあり逃げられない
「カトリーヌ、駄目だ。離れっ!?あうぅ!?」
ドクン
強制的な連続射精。ギーシュはそのまま、才人を奥に迎え、歓喜の中で震えている
「ちょっ、デルフ」
「あいよ」
「この香、魔法掛かってるか?」
「おぅ、掛かってるねぇ。やんわりと効いて、段々深くなるタイプ」
すると、ギーシュがまた動き始める
グチュ、グチュ、グチュ
「うっ、はっ、吸ってくれ」
「嫌なこった。心配しないでも、朝食一時間前には切れるよ。たっぷり愛を振り撒け、相棒」
「………この野郎!!」
「俺っちは、姉ちゃん達の味方だもんね。不幸になるのは、相棒だけで充分だ」
「……!?」
「ふん、邪魔はもう止めだ。じゃな」
言いたい事を言って、デルフはスルッと鞘に収まる
才人は自身を求めまくるギーシュを見て、段々とまた染まっていく
「……確かに、てめぇの言う通りだよ、デルフ」
才人はギーシュの求めに応じ、腰を振り始めた

*  *  *
才人とギーシュは、用意をされてた朝風呂を浴びてから、朝餐の席に付く
用意されてたのは、ジョルジュ夫妻が事後を洗い落とす為であり、グラモン家の習慣である
才人は良くも悪くもグラモン家の家風に、完全に乗せられたのである
そんな中、ホストを務めるジョルジュが、才人に話しかけた
「よぉ、兄弟。風呂は役に立ったろ?」
ジョルジュがニヤニヤしながら小声で話し掛け、才人は苦笑する
「夫妻揃っての差し金かよ」
「まぁな」
そう言って、才人に朝からグラモン領の逸品、ブランデーを注ぐ
「朝からブランデーかよ」
「何だ?知ってるのか?トリステインじゃ、俺の領の特産なんだがなぁ」
少々複雑な顔をするジョルジュ
ブランデーはワインを更に蒸留して作られる為、販売量が減り、収入が減るのだ
元々の経済基盤が強いガリアでは作られているが、小国のトリステインでは上記の理由で、伊達好きなグラモン以外はやっていない
そんな代物だった為、驚かそうとして失敗してしまったのを、口惜しがっている
「俺の国にも有るんでね」
「ほぅ。じゃあ、呑み比べてみてくれ」
ジョルジュがそう言って、更にコルベールに注ぎ、夫人が女性陣に赤ワインを注いでいく
度数に配慮しての事であり、キュルケとエレオノールが少々不満気である
「ド=グラモンに栄えあれ」
エレオノールが合図をすると、皆が唱和する
「「「「ド=グラモンに栄えあれ」」」」
皆で乾杯の合図をし、口に含んだ瞬間、エレオノール達は感嘆の声を漏らす
「やだ、何これ?ラ=ヴァリエールを凌駕してるじゃない」
「うわぁ、ツェルプストーじゃ、味わえないわ」
二人の大貴族に感嘆の声を賜り、夫人は微笑む
「あら、ヴァリエールとツェルプストーに褒めて貰えるなんて、出した甲斐があったわね。領内の農家限定の逸品よ?私達でも手に入らないのを、拝み倒して購入してるのよ」
「本当に素晴らしいですわ、レティシア先輩」
学院時代の先輩後輩の間柄であるエレオノールが、夫人の本名を呼ぶ
グラモン夫人レティシアは卒業後、エレオノールより先にアカデミーに入っていたが、結婚退職をしている
アカデミーの研究は、エレオノールと同期のヴァレリーが、ゴンドランからの指示で引き継いでいる
エレオノールの一つ年下でありながら、学年は二つ上だった
下級貴族の出で有るが、魔法の才を用いて奨学金を王政府より獲得し、魔法学院に入学した苦労性の人である
グラモンの男子は士官学校に進む為、少々早い年齢で学院に入学する。ジョルジュは13で入学した為、二学年下のレティシアは、お互い学院内では若い年齢同士で打ち解けた、恋愛結婚である
その為、ジョルジュとエレオノールは面識が無く、エレオノールとジェラールは面識が有るが、節操無しのジェラールは在学中、学院の女生徒の殆どを口説いたが(成功率は不明)、エレオノールを口説く事だけはせず、逃げ回っていた
ギーシュがやや遅いのは、家での教育で中々良い成績が出なかった為、及第点が出る迄学院入学が父により禁じられたのと、事情を知るモンモランシーと合わせる為である
才人はコルベールと共にブランデーを口に付けると、喉をアルコールが滑らかに焼き、同じく感嘆の声を漏らす
「……今迄飲んだブランデーの、どれよりも美味い」
「…ちょっと此は、朝から贅沢ですな。素晴らしいですぞ、ミスタ」
「……だろ?だって、陛下の歓待用だもんよ」
ジョルジュがさらりと爆弾を放り投げ、才人とコルベールは喉にブランデーを流し、思わずむせる
「げほっごほっ」
「クックックック、引っ掛った引っ掛った」
ジョルジュはニヤニヤしながら二人を見る
どうにもグラモンは、全員冗談が好きらしい
「じ、冗談はよしてくれ」
むせながら才人が言うと、ジョルジュが済まして、さらりと話す
「何がだ?陛下の歓待用は本当だぞ?二人共陛下の使者だろう?」
「……そう言えばそうでしたな、才人君」
「……忘れてたわ」
二人共苦笑し、ジョルジュから更に注がれ、たっぷりと味わっていると、レティシアがギーシュに近寄り、囁く
「どうだった?」
「義姉上、香はやり過ぎだよ」
「え〜、とても素敵な夜にならなかったの?」
「……朝迄」
「ふふっ、正直で大変宜しい」
二人で囁きで返しつつ、レティシアはギーシュの傍を離れ、他の客に次々とワインを注いでいく
二人のホストとホステスは、グラモンの名に恥じぬ振る舞いをし、ギーシュの面目は大いに保たれた
父たるグラモン伯はジョルジュに全てを任せ、席を同席していない
跡取りたるジョルジュに全てを任せ、楽隠居を決め込んでいる
何処までもお気楽なのが、ド=グラモンの一族だ

*  *  *


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