(プライバシー保護の為、音声を変えてお送りします)
あらあら久しぶりね皆さん、ミ・マドモワゼルよ
安月給で可愛い女のコをこき使う為に、あ、違った、憐れな子羊ちゃん達を救いにカジノに行く毎日
いつの間にか、大勝出来る様になっちゃったわ
私がツケにせず換金したら、あのカジノ潰れちゃうわね
実はあのカジノにはVIPがお忍びで来るのだけど、皆口にしないのよね〜
私?やぁね、言わないわよ
死にたく無いもの
ではでは、半年に一度のカジノとお嬢様のガチバトル。皆も誰に聞いたなんて言っちゃ駄目よ〜?

私がいつも通りバカラテーブルに座ってると、扉が開いてやって来たのよね
目許だけに仮面をした亜麻色の髪の貴婦人と、同じく仮面を付けた金色の髪の剣を下げた従者
今日は真紅の衣装に身を包んでるわ
何時も白じゃ、汚れが目立……げふんげふん
私は何も言ってないわよ?
どちらも眼の覚める美人よ、あれ。仮面じゃ隠せないわねぇ
「失礼、レディ。当店は、杖と武器はお預かり致しております」
素直に渡して入って来るけど、何あれ?
ぴしっと男装してる従者さんから、毎回武器がごろごろ出て来るんだけど?
ざっと見て、サーベル、短銃、ナイフに何か良く解らない弾?
どんだけよ?
「む?これもか?流石に小振りだが自前の武器でな、勘弁してくれないか?」
ぶはっ、何あれ?前に見た時は、あんな自分の胸指して冗談言わなかったわよ?
あ、カジノの店員が苦笑してるわ
「自前では致し方有りませんな。一番強い武器が自前とは、非常に恐ろしい。では貴婦人の皆様、チップに換金して下さい」
そう言ったら、小切手を渡して換金したわね
……毎回思うけど、良いの?あれ?
だって、小切手の名前を、カジノの店員が瞬間的にちらりと見せるのよ?
し、し〜らない
私達客は何も見ていないわ。えぇ、見てませんとも
そんなこんなで、あっという間に勝ち進むわね
ふふ、流石に研究してるわ
そして元手を仕入れて、このバカラテーブルにやっぱり来たわね
私は半年に一度来る常連さんに声をかけるわ
「あらあらトレビアン!今日こそは勝てるかしら?」
「あら、久しぶりですわ、マダム。えぇ、今日こそは、あのお祖父様の汚点を回収致しますわ!」
そう言ってメラメラと燃えているわ
あ、従者さん迄座ってる
「はぁ……全く、この癖が無ければ……」
良く分かるわよ〜


383 :大人才人番外編 お嬢様の執念2 ◆gGWjPaYNPw [↓] :2011/12/31(土) 17:51:14 ID:Xj3IH2GMO (3/6) [携帯]
周りにいる私達も、ディーラー含めてうんうん頷いてるわ
「では、ゲームが終了しました。次ゲームに移ります」
さてと、私は今回どっちかしら
「じゃあ、バンカーね」
私がそう言って
「プレイヤーですわ」
「プレイヤー、後タイ」
あら、従者さんタイ迄ベットしてるわ
チップの掛金が全部出て、お嬢様やり過ぎ
最初からその値段は無しでしょ?
周りが唖然としちゃってるわ
「ではプレイヤーをミス、お願いします」
ディーラーが一番高額の掛金をしたお嬢様にそう言って、お嬢様が少し考えたみたい
「‥今日バカツキの方はいらっしゃいますの?」
「居ないわよ。皆一進一退」
「あら、でしたら私がやりましょう」
まぁいっか
バンカーサイドとプレイヤーサイド、今回はプレイヤーの指名がお嬢様なので、お嬢様にカードが二枚配られるわ
「ショウダウン」
ディーラーがバンカー側を二枚開いて絵札と5だから5ね
そしたら、お嬢様、いきなり絞らないの!
もう、一枚目から手をすっと伸ばしながら顔を仰け反らせて、ぷるぷる震えながら横目でちょこっとだけ見て
あはは、あれ見るだけで眼福よねぇ、豊かな胸元がぷるぷる震えて、男性客とディーラーが思わず生唾飲み込んでるわ
「エ、エースですわ。も、もう一枚‥‥」
いやぁ、もうドッキドキね
実際に高額掛かってるから、手に汗皆握ってるわぁ
だって私達は今、トリステインの財……ゲフンゲフン
本気で全員他人事じゃないのよ
「3ですわ。ヒット」
頷いてディーラーがもう一枚配るわ
合計数字で勝手に配られるから、お嬢様の意思じゃないわよ?
またぷるぷる震えてるお嬢様
はぁもう守りたく……こんな所に来ないで頂戴よ、全く
「バンカーヒット……オープン、ジャック。バンカー5」
「オープン、4、プレイヤー8」
おおおぉ
一気にチップが倍になって、皆が興奮してるわ
あ、そうそう、このカジノは非バランス型のバカラだから、敗け分はカジノが出すのよ
だから高額賭けが出来るVIPが来るのよね
一夜で夢の値段を掴んで、盛り場で豪遊した後で死体になってた客も居たわね、多分強盗だろうけど

おっと話を戻しましょ
あらまぁ、ちょっと、随分と勝つじゃない
どんどん山盛りになっていくわ
ディーラーの表情がおかしいわ
マジでやられてるみたいね
「私に足りないモノが、今は有ります。そう、あのお方のお陰で負ける気がしませんわ!」
「……この色惚け」
ちょっと、聞こえて来たわよ、従者さん
「バンカー、タイ」
「プレイヤー、タイ」お嬢様と従者さんの賭けが違うわね
「プレイヤー、男装のミスで」
従者さんが頷いて、ピッとカードが配られると
「ショウダウン。バンカー8、ナチュラル」
「プレイヤー8、ナチュラル」
「タイです」
「うわ、スゲー、また当てた!」
「馬鹿ツキじゃないか、お嬢様!」
うわ、また当てたわ
ちょっと今迄と違うわね
またまた追加されて、とうとう大勝負、チップ全額賭けたわね
「バンカー、全部」
「プレイヤー、全部」お嬢様がバンカーに全額で、従者さんがプレイヤーに全額か
なんで一番の大勝負で、タイをやらないのかしら?
「ではプレイヤーを、男装の」
「いや、止めとく。マダムに譲るよ」
「えぇ!?」
まさか私を巻き込むなんて、勘弁して欲しいわ
もう、あっさり決めるわよ
ディーラーが新しいカードを出して、私と自分に配って
「ショウダウン。キング、クイーン、0」
「10、クイーン、0」「ヒット」
三枚目のカードを双方に配って、私は無造作に開けたわ
「オープン、9、プレイヤー9ね」
「キング、バンカー0」
あ〜あ、お嬢様真っ青になってるわ
全く、今の瞬間ト……ゲフンゲフンの予算が大分ぶっ飛んだわね
この人がトップじゃ、この国駄目なんじゃ無いかしら?
私、産まれてくる国、間違ったわぁ
「あぁ!!待って、もう一勝負!」
「ちったぁ懲りろ!こんのお馬鹿!」
すぱこんと従者さんに叩かれちゃったわ
随分面白いの見れるわね
「ですが今のは偶然。次やれば勝ちます!」
あ、涙目になってコブを作った頭を両手で押さえて抗議してるわ
う〜ん、魅力的なんだけどねぇ
「それ、負けが込んだ時の台詞!あぁ、もう我慢出来ない!アイツがせっかく好転させた財政、ギャンブルで全部スル積もりか?今回のも、私がカウンターにしてなければ、一個軍団分の金が吹っ飛んでたでしょうが!」
「なら、貴女のチップで負け分取り戻しましょ?ね?そうしましょ?」
「引き際を知れ、この身の程知らず!帰るぞギャンブルジャンキー。もう勘弁ならん、アイツにお仕置きして貰うからな」
あらら、ズリズリと襟首掴まれて引き摺られて行ってしまったわ
「止めて!お願い!使い魔さんには、使い魔さんには〜〜!?」
「お尻ぺんぺん二時間位して貰え!」
あら?引き摺られて行きながら、指を一本くわえて考えてるわ
「‥ん〜、それも良いかも‥‥」
はぁ、何なんだか
きちんと小切手に換金して武装返して貰って、帰って行ったわ
「で、今回のマイナスは?」
私がディーラーに聞いたら
「国家予算の2%って、所ですね」
「……一体どんだけ負けてるのよ?」
「…さぁ?貴族が気付いたら、反乱起こしても仕方ないですなぁ。何せ、父娘三代ああですし」
「…誰か予算権限取り上げなさいよ、マジで」
「…同感です。お得意様なんですが、国が無くなったら意味が無いですし」

誰かあのお嬢様何とかしてよ
本気でトリステインがヤバイわ

*  *  *

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