才人におねだりした二人は、そのまま薬漬けで絡み合っている
本日は香も使用した桃色空間だ
ギンギンの才人の興奮を感じて、最早何がなんだか解らない状態
「あっあっあっあっ」
才人にバックで貫かれたエレオノールに、更にカトレアが才人の後ろから才人を抱きすくめて陰核を擦り付けてつつ、二人分の突き込みをエレオノールにいれ、そのまま才人が射精で硬直すると、三人で震える
才人がカトレアに指示してカトレアがベッドにコロンとなると、そのままエレオノールを持ち上げて上に被せるのをエレオノールが素直に動く
そしてエレオノールから抜いたら即座にカトレアに突き入れた
「ひぁぁぁぁぁ」
カトレアの甘い悲鳴から、姉妹で抱擁と唇を重ね、才人の蹂躙をたっぷり味わってビクビクと痙攣しっぱなしだ
才人がそのまま射精で硬直すると、二人共に目の焦点が合わない状態で震える
「ひぃっひぃっ、すご、カトレアの中、だめ」
「ねえさま。わたし、わたしたち、おんなじ人のおよめさん」
「うん、なろ。およめさん、なろ」
才人がカトレアから抜いてすかさずエレオノールに挿入する
「あひっ」「ねえさまのなかぁ、はあぁぁぁ」
グチュッグチュッと突き入れてた才人が後ろからエレオノールを抱き締め、カトレアも下からエレオノールを抱きすくめ、カトレアの柔らかな胸とエレオノールのなだらかな胸の突起が擦れ合いながら、エレオノールは前後からの気持ち良い攻めに翻弄され、二人して才人の感覚に悶える
彼がイク時は自分が必ずイク時、彼がイクタイミングで自分達も痙攣し、彼の牡の興奮を女の悦びに倍加させて受け入れる
気持ち良すぎて、どうしようもない
「わたしのなかぁ、だすのすご」
「ねえさま、ねえさまはわたしのおよめさん」
「じゃあ、カトレアはわたしのおよめさん」
二人がキスをした所で、また才人が腰を動かし始め、唇を塞いだ二人がそのままビクビクとし、三人で果てる
才人は一度離れてゴロンと寝転がった
途端に二人が才人の両脇に重なる
そして、休憩に入った才人に身体をすりすりしながら脚を両脇から絡め、二人の手が左右から自分達を深く繋げるものに伸び、ゆっくりと擦り、身体にキスを降らせる
才人の感覚のお陰で、やればやる程気持ち良い
最も、体力が続かないので、休憩モードだ
「……疲れた」
「嘘つき、元気じゃない」
二人の繊手が才人の屹立を絶妙に撫でている
才人の弱い所丸分かりなのだ
ガチャ
そんな折、アニエスとシエスタが入って来た
「二人共、女から精が駄々洩れだな」
「そんな事言ってると、あげないわよ」
そう言って、また才人の身体にキスマークを付ける作業に没頭するエレオノール
二人のキスの度に、三人の身体がピクピク震えてる
アニエス達は部屋にあった薬を飲んだらしぱっと脱いで、アニエスが跨がるのを二人が才人に寄せてた腰を退かして空けて、アニエスは腰を落とし、シエスタは股間を才人の口に下ろした
4人の身体がまた震え、エレオノールとカトレアが身体を起こしてシエスタの胸に吸い付いた
「ひぇ!?」「メイドのお乳で、私の胸おっきくする」「私ももっと大きくしましょ」
「出ません出ませんまだ出ません。あぁぁぁぁ!?」
ビクビクするシエスタの胸を二人がピチャピチャ舐めつつ吸い
更に沸いた頭で囁く
「メイドは乳母〜」「乳母です。わたしたちの乳母ですぅ」
「なりますなります。だからそんなに、ひゃあぁぁぁぁ!?」
才人がイク前に二人にイカされ、先に痙攣するシエスタ
本人達も、最早何をしてるのか良く判ってない

*  *  *
朝からお盛んな連中に、アミアスとダルシニは隣室で溜め息を付いている
「カリンとサンドリオンも凄かったけど、こっちも中々」
「アミアス知らないなぁ?あの二人は今もそうだよ〜」
「サンドリオン、もう大分歳じゃん。カリンは人間にしては若すぎるけど」
「なんだろね?魔力が関係してるのかな?」
「そうかもね〜。でも、一人で四人相手にするんだから、凄いなイーヴァルディ」
もう逆に感心の対象だ
二人してうんうん頷いている
「魔力感じるから、魔法薬使ってるんでしょ?」
「流石に体力は無尽蔵じゃないじゃない」
「本当に凄いなぁ」
うんうん頷いて、ニコリとするダルシニ
「お願いしちゃいなよアミアス〜。きっと可愛い子産まれるよ〜?ご飯くれる良い人じゃん」
すると、恥ずかしそうにアミアスは答えた
「直接くれる様になったら考える」
「そうだね〜。やっぱり私達は、好きな人の首筋に牙を突き立てながら愛し合わないとね〜」
ダルシニは思い出して、ニコニコしている
「やってくれる人なんて、サンドリオンと」
「イーヴァルディだけだったもんね」
凄く寂しそうに、二人は思い出を語っている
彼女達に血を供給してくれる人は今までも居ないでは無かったが、首筋に噛まれるのは本気で恐怖の対象で、腕から吸わせて貰うのが精一杯だった
彼女達にとって、首筋から吸わせて貰うのは、それくらい重大事である
「イーヴァルディ……元気かな?」
「元気だよ……そう思わないと、寂しいじゃん」
「約束……したもんね。また会えるって」
「その時は、我が侭全部聞いてくれるって、約束だもんね。私は待てなかったけど、アミアスは頑張るね。きっと届くよ」
「うん」
そして、前々から疑問に思ってた事を、二人は口にした
「私達、何で吸血鬼なんだろうね?」
「人間と愛し合えるのに、人間の血がないと生きていけないなんて、変だよ、絶対」

*  *  *
昼食の席では、才人がげっそり、女達は艶々状態で、アミアスとダルシニは苦笑しながら給仕した
余りに頑張る才人に、ついつい親切に接してしまう
「コックがこちらのスタミナ食をお勧めしてます。どうぞ」
「有り難う。頂くわ」
「こちらワインです」
ワインをとくとくと注いで、才人が一気に煽る
もう飲まないとやってられないのだろう
その様を、ヴァリエール姉妹がジトーッと眺めている
二人共に、素晴らしい肌の艶だ
「ちょっと平民。本当に何かしてないでしょうね?」
久しぶりの平民発言、嫉妬爆裂である
「使い魔さん。まさか私達じゃ不満だと?」
カトレアもかなりキツイ
才人が思わずぶんぶん首を振った
「ヴァリエール姉妹、お互いの顔を見てみろ」
アニエスが食いながらそう言うので、お互いに顔を見合わせ
「美人度が上がってるわね」
「素敵ですわ、姉様」
「次に才人の顔だ」
とにかくスタミナを補給するために食いまくってる才人の顔色は余り優れない
「少しやつれた?」
「どうされたのですか?」
本気で気付いていないらしい
「私達四人で吸い取ったんだ。そりゃメイドだって気の毒に思うだろ?誰が一番貪欲だったか、この場でばらそうか?」
気付いた途端に二人して苦笑を浮かべ、食事をいそいそと取り出した
シエスタは艶々ながらげっそりという、面白い状態になっている
普段の抑圧が完全に開放された姉妹には、制止が効かないのだろう
「所でカトレアさん、調子は?」
才人にカトレアが聞いて、カトレアが正直に答えた
「えぇと、疲れてますけど、調子自体は快調です」
「休憩挟もう」
才人がそう言って、エレオノールも頷いた
何はともあれ、カトレアの健康状態が第一である
アニエスが苦笑して答えた
「一番休憩したいのはお前だろう?」
「正解」
才人は全く否定しなかった

*  *  *
才人は外で腹ごなしで装備を整えた状態で木の前に立っていた
左手で懐からナイフを抜いた動作のままに投擲する
カカカ
「ふむ、もうちょい熟練しないとな」
「なんでぇ相棒。こんな時でも稽古かよ?」
狙った場所にまだ外す時がある
ガンダールヴでこの状態では、切れた時にはかなり外れる筈だ
才人はその点を考慮してる
「俺は、ガンダールヴ無しで戦える様にしとかないと危ないんだよ。能力に頼ってたら、切れた瞬間に終わるじゃねぇか」
「ほぅ。あの新型銃もその延長かい?」
「まぁな。小銃が普及すりゃ、戦争起こすに起こせなくなるからな」
「どういう事でぇ?」
「高威力小銃が普及したとする」
「おう」
「弾込め発射迄5秒足らず。しかもシールド貫通。そんな銃が普及すりゃ、メイジのアドバンテージなんざ無くなり、安易に決闘だ小競り合いだのはしなくなる」
「そういうもんかね?逆に安易に仕掛けんだろ?」
「そう、そこが味噌。弾丸生産がうちにしか出来ないとなったらどうなる?相手も同じもん持ってるぜ?」
デルフがそこで当たり前の答えを言った
「弾がねぇと、銃なんざゴミじゃねぇか」
「その通り。つまり、ゼロ機関に味方しない連中には弾の供給を断ち、する方には渡す。値段の吊り上げ競争も起きるな」
「…いやらしい事考えてんな、相棒」
「全くだ。お前は平民のまま、魔王になる積もりか?」
振り返るとアニエスが立っていた
「さぁね。そこまで行くかどうかは、正直賭けだな。それに重大な欠点がある」
才人は木に刺さったナイフを抜いて、アニエスに歩み寄って渡す
アニエスが投げてカッと木に突き立った
「欠点?」
「普及した銃で、俺の頭がぶち抜かれるのさ」
才人はそう言って人差し指で自分の頭をバンとやってみせ、アニエスは呆れた
「なら止めろよそんな事」
「今と大して変わりゃしない」
そう言って才人はまた利き手じゃない左手で投げる
ガンダールヴなら器用に放てるので、その感覚を体得する為に、常に左手の訓練がメインだ
カカカ
ナイフが木に突き立つ音が木霊する
アニエスは虚をつかれ、そして笑い出した
「クックックックッ。確かに変わりゃしないか」
「だろ?」
才人もニヤリとし、二人で投げナイフを投げ続けた

そんな二人を、残りの三人は外にテーブルを置いて眺めている
カトレアとエレオノールが紅茶を飲みつつ、茶菓子に手を伸ばしている
給仕はシエスタだ
「自分の殿方の稽古を眺めながら飲むお茶、憧れでしたの」
「言われてみれば、私も仕事ばっかで、アイツの稽古見ながらお茶はしてないわ」
二人して初の事象にちょっと顔が綻んでいる
「ふふっ、素敵な休みになりましたわ」
「そうね」
「ねぇ、カトレア」
「はい」
「アイツに嫁ぐ?」
カトレアは、にこにこしながらエレオノールに聞き返す
「姉様はどうなさいます?」
「決まってるでしょう?」
「あら、私も決まってますの」
二人してライバルを見る目で、口元だけ笑っている
「帰ったらどうしよっか」
「行き来出来れば良いだけです。ゼロ級はその為では?」
そこで、紅茶で喉を湿らせて喋るエレオノール
「アイツ、そんな簡単に行ける所じゃない。異世界人なのよ」
「存じてます。なら私達メイジの出番では有りませんか?使い魔召喚のゲートを、行き来出来る様に固定する魔法を開発すれば良いのです。そもそも一番初歩のコモンマジックですよ?誰もが使えるが為に、誰も研究してないでは有りませんか」
「……言われてみればその通りだ。ちょっと頑張ってみよ」
エレオノールの決意にシエスタが答えた
「お手伝い致します、ミスヴァリエール」
「メイドは私達が全力で動ける様に、世話すりゃ良いのよ。頼むわよ」
「勿論です」
全員が全員、新たなる目標が立ち、自分達の未来を引き寄せる決意を新たにし、休暇は情と決意を育む場になった

*  *  *
その後、フォンティーヌでの休暇は実に情が育まれる結果になり、4人共に凄く幸せな仕草が滲み出、その代わり才人は非常に疲労困憊になった
「…何の為の休暇だよ?」
「私達の為に決まってるじゃない」
「……さいですか」
才人はそう言って溜め息をつくのみに留めた
普通ではあり得ない余暇を得られたのなら、損得ゼロだろう
そして出る前に二人のメイドを呼んで、メイド達の部屋に居る
「アニエスさんから聞いた。そろそろ腹減るんだって?」
「はい」
「分かった」
そう言って、才人がデルフを下ろしてジャケットを脱ぎ、更にパーカー迄脱いで上半身を露出する
「まさか」
ダルシニが思わず口元に手を持っていき、アミアスは絶句する
「ん?どうやるか知らないから、好きな所から吸っちゃって」
ダルシニとアミアスは思わず詰まる
「…何処からでも……良いの?」
「あぁ、吸いやすい姿勢とか有るんじゃない?良く知らないけど」
アミアスは思わず確認してみる
「首筋……でも?」
「ん?吸血鬼はやっぱり首筋なのか。どぞ」
「……あ」
感極まったアミアスが涙を流している
「私は腕からで良いです」
そう言って、ダルシニが腕に牙を突き立て吸い始めた
「痛い事は痛いが、あんま痛くねぇな」
すると、暫くして離れた
「ありがとう。美味しかった」
「どいたしまして」
「ほら、アミアス」
ダルシニはそう言って、アミアスの尻をポンと叩いた
ハルケギニアでは、首筋に噛む動作は嫌悪だ、彼ら吸血鬼の仕草だからである
そのものである彼女達に向かって、意識を保ち進んで進呈するなど、まず無い
だが才人は、そういうもんだと思って、特に何も考えなかった
アミアスが心臓の鼓動を早鐘の様に打ち鳴らし、ゆっくりと彼に近付き、そして座った彼の上に跨がる
「女が好きなんだっけ?男相手じゃ、やっぱ嫌か」
「ち、違います違います」
ぶんぶん首を振ったアミアスがゆっくりと牙を伸ばして、彼の首筋に震えながら突き立てた
アミアスの口に、彼の血液が吸われていく
「うっうっうっ」
何故か、アミアスは涙を流していた
「あ、ごめん、不味くなってた?」
「違います。貴方、イーヴァルディの癖に、何も知らないんですか?」
ダルシニがそう言って、本気で怒っている
「え?」
口を離したアミアスはゆっくりと詠唱し、彼の傷を塞いだ
「やっと……見付けた。私のイーヴァルディ」
「へ?」
才人にはちんぷんかんぷんだ
「私達吸血鬼で、異性の首筋に突き立てて殺さない相手は、愛してる人だけです」
アミアスの発言に、さぁっと才人の血の気が引いていく
「つまり……?」
「アミアス、婚約おめでとう!」
ダルシニが自分の事の様に跳ね上がって喜んでいる
「ちょっと待て、君達吸血鬼の男が居るだろ?」
「居るけど好きにならないなぁ。私達変種みたい。で、私の旦那は人間です。子供も居るよ」
「何?」
ダルシニの発言に驚く才人
「アミアスの相手が遂に出来た〜!私は祝福するよ。アミアス」
「うん、うん」
アミアスは涙を流して嬉しそうに頷いている
「ちょっと待て」
そこでバタンと扉が開いてエレオノールが入って来た
「才人、母様の知り合いから情報収集だってもかかり過ぎ。もう出る……」
エレオノールが見たのは、やたらはしゃいでるダルシニと椅子に座った才人の上で才人にちゅっちゅっするアミアス
一気に魔力が立ち上がって、暴発した
「やっぱり旗立ってるじゃないか!こんの無節操〜〜〜!!」
フライで飛んで高速飛び蹴りが才人に炸裂し、才人が吹き飛んだ
ちゃっかりアミアスはひらりと回避している
ガシャア
かなり良いのを貰って、才人が頬を押さえながら言い返す
「がっ……ちょっと待て、俺にも何の事やら……」
「るっさぁい!ここでは遠慮するもんか!どんなに無節操だろうと、平民は私んだぁぁぁぁぁぁ!」
行き場の無い魔力がバリバリと洩れ、空気中の物質から結晶が出来て、髪がバリっと跳ねている
実にキラキラ輝いて美しいのだが、余りの嫉妬パワーに近付けない
ダルシニとアミアスは、凄まじい事態に部屋の外に逃げ出した
「落ち着け!俺にも良く解らん」
「うるさぁい!吹っ飛べ!」
今吹き飛ばされたら間違いなく死ぬ
咄嗟に立ち上がった才人がエレオノールの手を引っ張って詠唱を止める為に無理矢理キスし、エレオノールの抵抗を無理矢理力で封じ、そのまま頭を抑えながら杖の持つ手から杖をゆっくり確実に取り上げた
離れた瞬間
ぱぁん
涙目になったエレオノールが才人を思い切りひっぱたく
「ふぅ〜〜ふぅ〜〜」
「…落ち着いたか?」
「また何かしたんだ?私の知らない所で何かしたんだ!じゃないといきなりそんな風になるもんか!」
ぽろぽろ涙を流して訴える
「本当に何もしてない」
「じゃあ何で上着脱いでんのよ?」
「ちょっと医術の心得有るんだと。軽く診て貰った」
「嘘だ。嘘だ嘘だ嘘だ!絶対知らない内にど真ん中に入る事やったんだ!あんたの常識で動いてこっちの琴線にきちゃう事したんだ!皆に優しくするな!不安になるじゃないかぁ〜〜〜〜!!うわぁぁぁぁぁ!!」
とうとうボロボロ泣き出すエレオノール
もう才人にも処置無しだ
「あぁもう、悪かった、悪かったから」
「うるざい!ごの女好ぎ〜〜〜」
才人がエレオノールを寄せ、エレオノールが才人の胸で泣きに泣く
「捨でないで捨でないで捨でないで……」
才人は固まってしまった
エレオノールが脆いのをすっかり忘れていた
数々の婚約に失敗し、やっと心の底から支えてくれる男が現れたと思ったら、いつか自分を捨てて帰る
誰より脅えていたのは、エレオノールだった
「今は約束出来ないけど」
「やだぁ、ずっど居でよぉ」
「全て片付けるから。全部の約束果たせば、自由に動けるから」
「……ぼんどう?」
エレオノールが涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった顔を上げて才人を見る
「そしたら、新しい約束をしよう。そうだな、エレオノールのお願い、その時に聞いてやる」
「…どんなお願いでも?」
「あぁ」
「ずっど居でっで、お願いでも?」
「あぁ」
「ヴァリエールになっでっで、お願いでも?」
「あの親父、今度こそぶっ飛ばせば良いんだな?」
「う゛ん」
「今は約束片付けるから、な?」
「わがっだ。だがらぢょっど待っで」
そう言って、才人の胸で落ち着く迄顔を押し付ける
アミアスとダルシニはその様を入口から見てふんふん頷いてる
「カリンとサンドリオンみたい」
「だね」
「相手は手強いねぇ、アミアス」
「ダルシニが出来たんだから、私にも出来るよ」
「じゃ、頑張れ。私は観戦するね」
「くぅ、あの時笑ってた私が今度は渦中かぁ」
そう言って後始末する為に、落ち着いたら話し掛けようと決意し、同じく待った

*  *  *
落ち着いたエレオノールに説明する為に、ダルシニとアミアスは彼女に牙を見せた
「吸血鬼!」
咄嗟に杖を振るおうとして、先程才人に取り上げられた事に気付く
「大丈夫、無害だよ」
才人がそう言って、エレオノールが敵意を剥き出しにする
「でも、吸血鬼よ吸血鬼!」
「食料が人の血なだけの人だ」
「才人は知らないから!」
そう言い合い、彼女達が話しかけた
「私達、フィリップ三世の時にマンティコア隊預かりになりました。記録には残ってませんけど。サンドリオンやカリンは友達です」思わずエレオノールが睨む
「ちょっと待ちなさい!カリンはともかく、何でサンドリオンを知ってるのよ?カリンが強すぎて殆ど知られていない筈よ?」
「カリン?あぁ、そいやカリンの子が……エレオノールって言ってたな」
キッと才人を睨む
「知られていないのよ。母の本名と違うから」
「じゃ、嘘じゃないんだろ?関係者しか知らないって、自分で言ってるし」
「……」
「もう二回血をあげてるけど、この通りぴんぴんしてるが?」
「嘘」
エレオノールは考えた後、口を開いた
「良いわ。で、お母様の友達が何でメイドしてるの?」
エレオノールの質問に二人が答えた
「カリンの子供を守って欲しいって、お願いされたからです」
「母様のお願いで?」
「はい。先程のは、血を分けて頂いただけです」
「全く、最初から言いなさい」
そう言ってエレオノールは不満を表明するが
「言って、信じて下さいました?」
「……」
そこで詰まった。確かに攻撃するだろう
「彼女達の為に内緒な」
「判ってるわよ。何で母様達が私達に紹介しなかったか位、理解出来るわよ。で、キスしたのは何で?」
「感激したからです。駄目ですか?」
そうアミアスが正直に言い、エレオノールはモゴモゴとした後、こう言った
「そっか、貴女達は味方少ないものね」
「理解して頂けて、有り難うございます」
「じゃ、解決したな。帰るぞ」
「えぇ」
そう言って二人が立ち上がって部屋から出ようとすると
「イーヴァルディ」
「え?」
才人が振り向いた瞬間に、唇を軽く重ねるアミアス
「また来て下さいね。カリンの子が滞在する時は、私も居ますから」
「あ、あぁ」
才人が虚をつかれて返事に手一杯になり、エレオノールが冷静に否定する
「吸血鬼と人は無理よ。敵同士なんだから、そういうの止めてよ」
だが、同じ声色だが、違う場所から声が掛かった
「私の旦那は人間だよ。だからアミアスも大丈夫だよ」
ダルシニがそう言って、ニコニコしている
エレオノールがピシリと固まった
「嘘っ?」
「本当だよ、子供も居るし。吸血鬼と人間は結ばれるから、そういう風に言わないでね」途端にガクガクになるエレオノール
「じゃあね〜」
そう言って、ダルシニが手を振って二人を追い出した
竜籠に向かって歩いて行く、図面を抱えた才人達一行を見送って、ダルシニは小さく呟いた
「久し振りにサンドリオンに会いたくなったなぁ。カリンから借りよっと」

*  *  *
才人達が王宮でアニエスを下ろした後、学院に到着し、学院の竜番に竜籠を預け、てくてく歩いて行くと、ルイズがゼロ機関本部で待ち構えていた
「あらルイズ、ミスタは開けて下さらなかったの?」
「コルベール先生はここ数日授業も休みを取ってて、ずっと寝てたってメイド達が言ってた。モンモランシーが見たら過労だって。サイトに良く使う秘薬処方してた」
「やべ、先生もそこそこ歳だっての忘れてた」
才人がそう言って、自分に合わせて全員無理をさせていた事を自覚し、汗を足らす
「ちい姉さまとの交渉は?」
「この通り、俺が回収に行く事で合意した」
そう言って、シエスタ達が図面を持って成果を示しており、シエスタが鍵を使ってガチャっと開けた
「ふぅん……」
「どうしたんだよ?ルイズ?」
バッとルイズが才人に手紙を見せた

私、貴女の姉より、自分の恋を優先します
って訳で、使い魔さん貰うわね
悔しかったから、実力で取り返しなさいな

エレオノールがその文面を見て、思わず笑いが込み上げて来る
「ぷっくっくっくっ。すんごい我が侭言う様になったわね」
「犬」
「…わん」
「正直におっしゃい。何してたの?」
「休暇兼交渉。序でに稽古」
「嘘は付いて無いわね?」
「嘘じゃないです。シエスタ」
だが、シエスタは事務室で図面の整理に追われていた
「何か言いましたぁ?今忙しいで〜す」
ルイズはそんな才人に対し、目尻を吊り上げ、両手を組み、トントントンと踵を軸に足でリズムを取って、小柄な身体を精一杯ふんぞり返らせて不満を表明している
ルイズがやると、どんな仕草も可愛らしさが先に立つ
「姉さまは発情犬のメス犬だから、しょうがないとして」
ピキン
エレオノールがその言い方に空気を固める
「ままままさか、ちい姉さま迄、犬が盛ったんじゃないでしょうね?」
「さぁ?とりあえず求婚者50人程追い払ったのは事実だが」
「他には?」
「黙秘を貫かせて貰います。一応ゼロ機関の交渉は部外秘ですんで」
そう言って、才人が逃げようとすると
ボグッ
金的に綺麗に入り、才人が悶絶する
「いい加減にしなさぁい!」
何故かその瞬間、エレオノール迄股間を押さえて蹲った
「ああああんた!よりによって、とんでもない事するなぁぁぁぁ!!!!」
「何で姉さま迄蹲ったんです?去勢しちゃえば良いのよ!こんな発情犬!」
「あの痛みを知らないからそう言えるのよ!平民に謝れ!このちびルイズ!」
「知らないもん!ずっとぼっちで待たされるこっちの身にもなってよ!」
「お仕置きよ!!」
二人がどたんばたんと姉妹喧嘩を始めた傍で、才人が倒れてプルプル震えていた
デルフが思わず出てくる
「相棒よぅ、手込めにした方が、丸く収まる気がするんだがね?」
「……俺も……そんな気がする……」

*  *  *

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