ゼロの使い魔保管庫
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精神年齢 [[205]]氏 #br 「なにこの流れ」 「要約すると、精神年齢の一番高い娘がサイトの嫁、ということ」 「え、えぇ? そんなお話でしたっけ?」 「ふふん、まあいいじゃない。精神年齢の話だったら、当然このわたしが一番上よね! ゼロのルイズとバカにされて十数年、耐えに耐えて培われた、逆境に打ち勝つ強靭な精神力! このわたしこそが精神年齢最年長であることは確定的に明らか!」 「なに言ってるんですか、ミス・ヴァリエールの気の短さと言ったら、ミスタ・コルベールの髪の毛並じゃありませんか。 そもそも皆さん貴族の生まれですから、結局のところまだ自立していない御身分でしょう? その点、わたしはこの年で既に自立しているわけですから、やっぱり精神年齢では一番上なんじゃありませんか?」 「えー、でもさ、シエスタって結局は貴族のお子様相手に給仕とかやってるだけでしょー? わたしなんか毎日毎日貴族のおっさんたちの汚い面見せられて、そういう連中に笑顔ふりまいてるのよ? ぶっちゃけもう神経すり減りまくり。よく逃げ出さないでいるなーって自分で感心するぐらい。 ま、伊達に魅惑の妖精亭のNo.1キープしてるわけじゃないって。やっぱわたしが一番でしょ」 「お金ならわたしも任務で少しは稼いでる。その上境遇はルイズ以上に悲惨。 客としてよりも敵として大人と対峙する方が、世の中の汚い面は学べると思う。 さらに、この中で一番書物を読んでいるのもわたしだし、精神年齢では誰よりも上だと自負してる」 「あの、でも、精神的な年齢って、お金を稼いでるとか、本を読んでいるとか、そういうことで決まるんじゃないと思います。 特に女の場合、精神的に大人なのってやっぱり母親じゃないですか。子供の手本になろうとすると、自然と大人として振舞わなきゃいけませんから。 皆さん子育てってしたことありませんよね? わたし、血の繋がりはないけど、毎日子供たちの世話ばっかりして生きてきました・。 だから、精神的な年齢ではわたしが一番かなって……あ、いえ、皆さんと張り合おうとかじゃないんですけど」 「ほらご覧なさいアニエス、これがどんぐりの背比べというものよ。 皆さん分かっておりませんわね。女王の責務という重圧! これに勝る精神的な苦痛などありません! そういうものに常時責め苛まれ、それでもなお壊れないでいられるこの私こそ、この中で最も精神年齢の高い人間なのです!」 「でも姫様は役目をちゃんと果たせておりませんわ。よく暴走するし」 「読書家ってしばしばコミュニケーション不全に陥るんですってね」 「貴族のおっさんに媚売ってれば生きていられるんだから、楽な商売よね」 「魔法学院のメイドなんて大して機転求められるわけでもないし、ただの労働者みたいなもんじゃないの」 「子供の世話してましたって言ったって、外の世界の大人と対等な立場で付き合ってたわけでもないし」 「バカにされ続けた結果は、成長したんじゃなくて屈折しただけなんじゃないの?」 「……」 『なによ!?』 「……で、そういった口論の結果、なぜか君がボコボコにされた、と」 「『こうなったのはそもそもあんたが原因なんだからあんたが責任取りなさい!』だってよ」 「なんという無責任さ……しかし、そういう流れになることぐらいは予想出来ていたんじゃないのかね?」 「一応は」 「じゃあ何故逃げなかったんだい?」 「だってよー、結局最後はどういう形であれ俺が治めないと、どんどんヒートアップしていくじゃん? 穏便に収める最良の手段がボコられることだってんならまあいいかっていうか。 それにまあ、俺はこういう役回りなんだなって最近思うようになってさ。ぶっちゃけ慣れたっていうか諦めたっていうか」 「……君は精神的な成熟を通り越して精神的な老成を果たしたようだね……」 #br
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精神年齢 [[205]]氏 #br 「なにこの流れ」 「要約すると、精神年齢の一番高い娘がサイトの嫁、ということ」 「え、えぇ? そんなお話でしたっけ?」 「ふふん、まあいいじゃない。精神年齢の話だったら、当然このわたしが一番上よね! ゼロのルイズとバカにされて十数年、耐えに耐えて培われた、逆境に打ち勝つ強靭な精神力! このわたしこそが精神年齢最年長であることは確定的に明らか!」 「なに言ってるんですか、ミス・ヴァリエールの気の短さと言ったら、ミスタ・コルベールの髪の毛並じゃありませんか。 そもそも皆さん貴族の生まれですから、結局のところまだ自立していない御身分でしょう? その点、わたしはこの年で既に自立しているわけですから、やっぱり精神年齢では一番上なんじゃありませんか?」 「えー、でもさ、シエスタって結局は貴族のお子様相手に給仕とかやってるだけでしょー? わたしなんか毎日毎日貴族のおっさんたちの汚い面見せられて、そういう連中に笑顔ふりまいてるのよ? ぶっちゃけもう神経すり減りまくり。よく逃げ出さないでいるなーって自分で感心するぐらい。 ま、伊達に魅惑の妖精亭のNo.1キープしてるわけじゃないって。やっぱわたしが一番でしょ」 「お金ならわたしも任務で少しは稼いでる。その上境遇はルイズ以上に悲惨。 客としてよりも敵として大人と対峙する方が、世の中の汚い面は学べると思う。 さらに、この中で一番書物を読んでいるのもわたしだし、精神年齢では誰よりも上だと自負してる」 「あの、でも、精神的な年齢って、お金を稼いでるとか、本を読んでいるとか、そういうことで決まるんじゃないと思います。 特に女の場合、精神的に大人なのってやっぱり母親じゃないですか。子供の手本になろうとすると、自然と大人として振舞わなきゃいけませんから。 皆さん子育てってしたことありませんよね? わたし、血の繋がりはないけど、毎日子供たちの世話ばっかりして生きてきました・。 だから、精神的な年齢ではわたしが一番かなって……あ、いえ、皆さんと張り合おうとかじゃないんですけど」 「ほらご覧なさいアニエス、これがどんぐりの背比べというものよ。 皆さん分かっておりませんわね。女王の責務という重圧! これに勝る精神的な苦痛などありません! そういうものに常時責め苛まれ、それでもなお壊れないでいられるこの私こそ、この中で最も精神年齢の高い人間なのです!」 「でも姫様は役目をちゃんと果たせておりませんわ。よく暴走するし」 「読書家ってしばしばコミュニケーション不全に陥るんですってね」 「貴族のおっさんに媚売ってれば生きていられるんだから、楽な商売よね」 「魔法学院のメイドなんて大して機転求められるわけでもないし、ただの労働者みたいなもんじゃないの」 「子供の世話してましたって言ったって、外の世界の大人と対等な立場で付き合ってたわけでもないし」 「バカにされ続けた結果は、成長したんじゃなくて屈折しただけなんじゃないの?」 「……」 『なによ!?』 「……で、そういった口論の結果、なぜか君がボコボコにされた、と」 「『こうなったのはそもそもあんたが原因なんだからあんたが責任取りなさい!』だってよ」 「なんという無責任さ……しかし、そういう流れになることぐらいは予想出来ていたんじゃないのかね?」 「一応は」 「じゃあ何故逃げなかったんだい?」 「だってよー、結局最後はどういう形であれ俺が治めないと、どんどんヒートアップしていくじゃん? 穏便に収める最良の手段がボコられることだってんならまあいいかっていうか。 それにまあ、俺はこういう役回りなんだなって最近思うようになってさ。ぶっちゃけ慣れたっていうか諦めたっていうか」 「……君は精神的な成熟を通り越して精神的な老成を果たしたようだね……」 #br
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