ゼロの使い魔保管庫
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380 名前:キュンキュン ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火...
では>>355の予告通り、投下させていただく。
10レス消費。ルイズ×サイト。
381 名前:1/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火) ...
「ちっ、あのモンモンめ。
お蝶夫人のような髪型してるくせに、惚れ薬なんて余計なモ...
と、心の中で愚痴る平賀才人御年十七才。
好きな食べ物はテリヤキバーガー(もう食えない)
只今、自分のご主人様にして同居人であるルイズの部屋の前...
それというのも、ルイズが惚れ薬を飲んでしまったのだ。
もちろん、誰だって惚れ薬を好んで飲むわけがない。
先の言う、モンモラ……えーと……モンモンでいいや、モンモン...
惚れ薬を作り、それを飲まそうとしたところでうっかりルイ...
運が良かったのか悪かったのか、まず始めに見た人間が、ギ...
あのルイズが、平気で人に下着を洗わせるルイズが、ちょっ...
ベタベタベタベタくっついて、好きだよ、サイト、好きだよ...
惚れ薬の勢いで、イケるところまでいっちゃうのは流石に、...
けど、あの、俺の惚れているルイズの誘惑を俺は耐えられる...
抱いて……と呟いて、潤んだ鳶色の瞳で見られたら、俺は耐え...
と、そういう背理にさいなまわれているのでござーます。
「……さ、さいとぉ……どこぉ……」
扉の向こうからルイズの声がした。
ルイズが惚れ薬を飲んだのは昨日。
飲んだ瞬間、めそめそ泣かれ、一体なんだどうした、と聞い...
とにかく泣き疲れたルイズをベッドに寝かせ、今日起きてみ...
結局午前中ずっとベタベタベタベタくっついて、昼頃にはま...
昼食を、メイドのシエスタにもらいに行ったときに、初めて...
モンモンに犯行を自白させ、解除薬を作る確約を取って、今...
午前中、何することにもくっついて俺から離れなかったルイ...
という疑問の答えが、多分、きっと、このドアの向こうにあ...
「さいとぉ……さいとぉ……」
俺の名前を、オウムのように繰り返すルイズ。
どことなく、声に潤みがかかり、色っぽい。
むむむ、やっぱり入りづらい。
ルイズも、俺が部屋から出ていたということを本当の意味で...
けど、一番おっかないのは、あのルイズの俺の気を引こうと...
下手をしたらだな……一番最後のステップを飛び越えて、大空...
俺だってお年頃だ、高校生だ、17才だ。
いくらルイズに胸も色気もないとはいえ、惚れている女の子...
むしろ、襲うな、という方が無理があるだろう。しかし、襲...
「んっ……さいとぉ……どこぉ……あっ」
……。
なんだかルイズの声が怪しげな……とてつもなく怪しげなうめ...
耳に神経を集中させて、そっとドアに耳をつける。
ごくり、と喉をツバが通る音がした。
「こ、こんなところ……サイトに見られたら……んんっ。ううー、...
382 名前:2/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火) ...
いささか矛盾しているような言葉が聞こえてくる。何やって...
気付かれないようにそっとドアノブをひねり、音をたてない...
つんとした香りが鼻をついた。
お香を焚いているのか。
「んっ、はぅ……サイトの……さいとの、藁たばぁ……」
藁束。使わなくて久しいものだ。
以前は、床に寝ることを強いられ、シエスタに頼んで下に敷...
もうルイズと同じベッドに寝ているから使ってはいないが、...
中からは確かに、藁と藁がこすれる音がしている。
……。
まあ、俺だって年頃だよ、高校生だよ、十七才だよ。
恋に溺れた十六才が、一人私室で苦しいような切ないような...
あの高潔なルイズが、ハイパー自家発電(道具は俺の藁束)...
さて、いよいよ進退窮まった状態でござい。
このドアノブに握る手を、どういった方向に向けたらいいの...
心の中の選択肢はこちら。ドンッ。
1.気にせず入る。後は野となれ山となれ。
2.そっとドアを閉めて逃げる。後は野となれ山となれ。
3.避けられない、現実は非情である。
1番はポジティブ。2番はネガティブ。3番に至っては意味...
我ながら自分の思考の突飛さに関しては右に並ぶモノはない...
機会が有れば、一度かち割って何色をしているのか見てみた...
ていうか、どれも無計画。
これは2番だな。
自家発電中に顔見知りに部屋に入られたときの心痛は誰にも...
なぜ知っている、と言うツッコミしたら、デルフリンガーで...
とは言え、逃げはしない。じっと息を潜めてドアの前で座っ...
万が一、この部屋に誰かが入ってきたら、そしてそれが男だ...
はてさてどうなることか。
おい、そんな破廉恥なことしていることをみんなに言いふら...
いややめてはなして、さいと、さいとぉぉ! いやああああ...
残念ながら俺はそういった属性を持ち合わせていない。
そりゃあまあ、ルイズは惚れ薬の効能がなかったら、俺のこ...
そっとノブを引き、ドアを閉める。
やれやれだ。手間のかかるご主人様だこと。
「あ、サイトさん」
「うぉあっ!」
あ、やばい。
目の前には、シエスタが。
料理を運んできたらしい。
そういや、頼んでたんだっけ。
しかし、最悪のタイミングだ。
383 名前:3/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火) ...
「どうしたんですか?」
「な、ななななな、なんでもないよ、ははははは!」
「そうですか? 顔色が一瞬真っ青になったと思ったら、今度...
「い、いや、だ、大丈夫、大丈夫。エーと……その、なんだ、と...
がたがたっと部屋の中で音がした。
やばい、全然大丈夫じゃない。
俺の見ていて憐れになるほどの慌てぶりに、シエスタは一瞬...
「では、お料理を中にお運びしますね」
そしてドアノブに手をかけ……。
「だ、ダメ! い、い、い、今入ったらダメ!」
「なんでですか?」
「な、なんでって、そのー、そりゃ、なんだ……えーと、そうだ...
あは、あはは、だから、ね。もうちょっと待ってて……」
「……」
なんでだろう、シエスタの目が絶対零度の冷たさを放つのは。
「さっき、サイトさん、覗いてませんでした?」
ああー、見られてたのね、そうなのね。
……部屋の中のごたごた言ってる音が尋常じゃなくなった。
あ、こら、あかん、もうだめ、ぼく、もう死ぬ……。
いくら惚れ薬を飲んでいるルイズといえ、きっと、俺に向か...
ガンダールヴの力を発揮することもなく、塵と化す。
いや、違うな、塵なんて甘いもんじゃない。
虚無なだけに虚無になるだろう。
「お、大きい方が好きだって言ってくれたのに……」
シエスタが懐から何かきらりと光るものを取り出してきた。
目が絶対零度の冷たさを脱却して、今度は、そう、キュルケ...
イッツ、修羅場。
一応、名誉のために言っておこう。
俺は確かに大きい方が好きだ。
視線がそっちの方向に行ったりはするものの、公言したこと...
まあ、どっちでもいいよね、今に至っちゃったら、あははは...
「ちょ、ちょっとまて、落ち着けシエスタ俺は大きい方が好き...
今更ルイズの裸なんて見たところでどうってことないわけじ...
だからだなちょっと落ち着けシエスタまず刃物はしまえ刃物...
「……じゃ、部屋の中では何をしているんですか」
こぇーよ! シエスタ!
ナイフが俺の心臓を狙ってるよ!
384 名前:4/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火) ...
「そ、それはだな……」
考える、俺は考える。
必死になって考える。
思わず目線が揺れる。
あっちいったりこっちいったり、左向いたり、右向いたり。
シエスタのおっかねぇ目を見たり、ナイフの矛先を見たり。
シエスタの、脱いだらすごい胸を見たり。
ああ、すごいな、シエスタ。
脱いだらすごいなシエスタ。
肘が当たったらすごいなシエスタ。
キュルケのおっぱい星人級おっぱいも素晴らしいが、こっち...
ああああ、何も考えられねぇぇええええええええええええ!
「何してたんですか?」
「そっ、それはだな……」
「もう『それはだな』は聞き飽きました。言ってください、サ...
これ以上焦らしてくれましたら、あなたを殺して私も死にま...
で、デルフリンガー……だめだ、ガンダールヴの力を発動する...
こ、このまま部屋に逃げ込むのは……それもだめだ、部屋の中...
エクスプロージョン(レキシントン号撃墜級)をお見舞いさ...
正直に言ってしまうか? 部屋でルイズがオナニーしてまし...
それはルイズの名誉を著しく傷つけることだぞ?
いや、言っちゃダメだな。むしろ、事態は悪化するぞ。
ルイズは更に怒るし、シエスタだってもっと怒る。
しかし、これといって素晴らしい言い訳が思いつかないよう...
俺の胸を、しびれをきらしたシエスタがちょんとナイフで突...
「ひっ、る、ルイズは部屋の中で大オナニー感謝祭を実施中で...
あ、いっちゃった。
しかもわけのわからない言い方で。
部屋の中からドッシーンと大きな音が聞こえるし、
シエスタはぽかーんと口をあけて、目の炎を消して俺を見上...
俺も正直、どんな顔していたのかわからない。
ああっ、やっべ。
レキシントン号撃墜級なんてレベルじゃねーよ。
国が一個消滅するよ。
ああっ、やっべ。
心臓一突きなんてレベルじゃねーよ。
全身滅多刺しだよ。
天災レベルでも人災レベルでもなんて酷い。
誰がこんな結果をもたらしたのか?
モンモンだ。モンモンが悪い。
モンモンめ、許さん。
モンモン……モンモン……。
385 名前:5/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火) ...
あんにゃろめ。
無理矢理惚れ薬飲ませて、まず一番最初に、阿呆のギーシュ...
今まではずっとギーシュにへこへこさせてたけど、今度はギ...
けっけっけ、どんなに屈辱だろう。
……いや、俺も悪いんですけどシエスタと二人用マフラー被っ...
ていうか理不尽じゃね?
確かにルイズが独占欲強いっていうのはわかる。
ああ、痛いほど分かるさー。プライド高いし、ツンツンして...
だけど、ちょっといちゃいちゃしたり風呂入ったり……いや、...
とにかく、別にシエスタと一緒にいてもいいじゃん。
なんであんなに怒ったりしてるのさ。
と、現実逃避してみても、現実は変わらない。
「うわっ!」
いきなり首根っこ掴まれて引っ張られた。
シエスタの顔が遠ざかる。
あれ? ルイズさん、なんでドアを……。
「ロック」
ルイズさんが、杖を取り出し、ぱぱっとドアにカギをかけた。
な、なんですか? なんで俺部屋の中で尻餅ついているんで...
なんでルイズさん、裸なんで……いや、局所的に藁束がついて...
「ふふ、サイトぉ」
ルイズさんは……ルイズは杖をくりくり弄びながら、尻餅をつ...
やばい、死ぬ、殺される、いや、『消滅』させられる。
ルイズは振り返り、その裸体を隠そうともしていない。
桃色の髪の毛が乱れ、わずかに胸の頭頂を分かりづらくして...
ど、どうすりゃいいんだ……。
シエスタがドアを叩きま……いや、蹴り……ナイフで突き立てま...
こ、こえぇよ、みんな、みんなこえぇよ。
ああもうっ、なんでこんなことにッ!
モンモンが悪い! モンモンがぜーんぶ悪い!
「サイトぉ……覗いてたんでしょ? どうだった?」
「ひっ、ご、ごめんなさいごめんなさい、もうしませんから」
「む〜……別に怒ってないよ。ね、どうだった?」
「へ?」
ルイズは裸のまま、俺の側に寄る。
尻餅のついている俺の顔を、横からそっと抱きついてきた。
な、ななななななっ、なんですか、これは!?
どういうシチュエーションですか、これは?
386 名前:6/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火) ...
「押し倒したくなった?」
お、おおおお、俺はどう返せばいいの?
誰か教えて!
「押し倒しちまえよ、相棒」
黙れ、デルフリンガー、無責任な発言をすんじゃねぇ。
……。
なんだかんだ言って、そのまま膠着状態が三分ほど続いた。
デルフリンガーが俺にしか聞こえない小声で何か言っていた...
しかし、ルイズの方はと言うと。
「……いいもん、サイトが押し倒したくないなら、私が押し倒す...
「お、押し倒すって、おい、まて、何を……」
上体を突き飛ばされた。
ルイズは俺の上にのしかかるように寄り添い、手を俺のズボ...
「ちょ、ちょっと待った! ルイズそれはちょっとお前には早...
もうちょっと、な、落ち着いて、落ち着け、そ、そんなとこ...
「だめっ! サイトいっつも他の子ばっか見てるから、もう私...
「み、見ないようにするって、い、一体どうすんだよ」
「……きせいじじつ」
「だぁほぅ! そんな直接的手段に訴える奴がいるかっ!
そ、そんなことしなくてもだな……なんだ、その、俺はちゃん...
「……でも、私以外の子も見てるんでしょ」
「ま、まあ、そらまあ、そうだけど……」
「……きせいじじつ」
「ああっ、もうわぁーったよ! お前しか見ない。見ない、あ...
わ、わかったら、ふ、服を着ろ! か、風邪引くぞ」
「本当?」
「ああ、本当」
「本当に本当?」
「本当に本当」
「本当に本当に本当?」
「本当に本当に本当!」
「本当に本当に本当に本当?」
「本当に本当に本当に本当! もういいだろっ! は、はやく...
「……信用できない」
「じゃあ、どうしろっつーんだよ!」
「……きせいじじつ」
「またそれかっ! いい加減にしろ!」
ついつい口調が厳しくなってしまった。
俺とてお年頃だ、高校生だ、十七才だ。
そろそろ、目のやり場に困るどころではなくなってきている...
半ば怒鳴るように言ってしまったことがいけなかったのか、...
「あ、ちょ、ま……ご、ごめ……」
謝ろうとしたが、時既に遅し、ルイズは外見なんて自分の頭...
あっちゃー、困った、困った。
387 名前:7/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火) ...
「っぐ……ごめ……んなさ……き、嫌いになら……ないで……」
……。
もうちょっと、このままでいいかな。
こういう風に俺に首ったけなルイズもかわええなー。
ふぅ……モンモン、そういうところだけは感謝してやるぜ。
「何言ってんだよ、ルイズ。俺がお前のこと嫌いになるわけな...
「……本当?」
「本当だ、本当。な、今のはちょっと怒鳴っちゃったけど、そ...
お前の今抱いている感情は精神疾患の一つじゃなくて、モン...
「モンモランシーがいいの?」
「いや、違うって、っていうか今の話の流れでなんでモンモン...
「……ふぇ……」
ルイズが泣き出す寸前のエフェクトを出した。
くっ、またかっ!
「ああー、よしよしー、ルイズ、いい子だから泣くのはやめよ...
あんまり大声で泣かれるのは好ましくない。
誰かが聞きつけて……ドアにはカギがかかっているので入って...
やってきたらいい結果になるとは思いがたい。
第一、ドアの外には今なおナイフを突き立てているシエスタ...
どこかに行ったんだろうか?
……なんとかルイズをどうにかできても、今度はシエスタをど...
「……」
なんとか泣きそうになったルイズをなだめ、ベッドに寝るよ...
な、なんだよ、別にやましいことは考えてねーからな、と誰...
ルイズに布団を掛けてやった。
「もう眠れ。明日には解除薬ができるって言ってたから……」
ぷんぷんと鼻につくお香を消して、窓を軽く開ける。
冷たく新鮮な空気が肺を満たすと、少し冷静さを取り戻すこ...
椅子を窓際までひっぱっていって、そこに座る。
「……」
ふとルイズを見てみると、ルイズはベッドの中でじっとこち...
「何?」
窓枠に頬杖をつきながら、ややぶっきらぼうに言った。
ズボンの前が膨れているのは、もうとっくにルイズに知られ...
「……一緒に寝て」
「だから、そういうことはできないって……」
「寝てくれるだけでいいの。別に何もしないから」
「……信用できないな」
「……ふぇ……」
「ああ、わかったわかった! で、でもな、俺に指一本触れた...
388 名前:8/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火) ...
かくして、理性の限界への挑戦は始まった。
ルイズから離れたベッドのすみで、ルイズに背を向けて寝る...
しかし、ルイズの切なげな息づかいの音が聞こえてきて、ど...
いかんいかん、色即是空、空即是色。
このルイズは違うルイズ、だから手を出しちゃいけないんだ。
そうだっ、ルイズの怒った顔を思い浮かべろ、俺。
乗馬用鞭で、びしびし俺をぶん殴ってくるルイズを思い浮か...
……だめだ、ムスコがもっと元気になってしまった。
「……」
「……」
ルイズはずっと黙りっぱなしだ。
どんな表情をしているのかわからないが、とにかく。
この状況じゃ寝るに寝れない。
目がギンギンに冴えて……。
……。
……。
「サイト?」
「んにゃっ!? な、何? 何か用?」
「まだ起きてる?」
「お、起きてるよ。べ、別にうとうとなんかしてないぜ」
「そう? なんかいびきかいてたみたいだけど……」
「き、気のせいだよ」
しまった、なんて寝付きがいいんだ俺は。
さっきまで心臓バクバク言わせてたのに、布団に入って目を...
まぶたをかっぴらけ、俺!
……。
……。
「サイト、起きてる?」
「……」
「サイト? サイトぉ〜?」
……なんかルイズが呼んでるような気がする。
まあ、いいかぁ……。
……。
……。
389 名前:9/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火) ...
「ッ……はぁ……かっ……さ、い、とぉ……ん……ッ」
ん……あ?
あれ、俺、寝て……。
「あはっ……さいと、起きたぁ?」
「どぅわあああ! え? 何、何が、どうなって、ええっ!?」
目が覚めたら、全裸のルイズが目の前にいた。
桃色の前髪が、額の汗でくっついている。
「な、なに、やってんだよ、お前……」
ルイズが裸でいたのは、まだ百歩譲っていい。
けど……これは。
「ご、めんねぇ……さいと……。
最初は、ね……サイトの匂いを嗅ぎたかっただけなの……
でもね、なんだか我慢っ、できなくなっちゃって……気付いた...
けど、それでも我慢できなくて……ごめんね、嫌いにならない...
「き、嫌いに……って……や、やめろよ! ルイズ」
ルイズの右手の人差し指には血がついている。
その血を俺の頬になすりつけて……。
とにかく、ルイズは俺の上に乗っかっていた。
ただ乗っかっていただけじゃない。
男女の睦事、を、していた……。
ルイズの秘部からは、痛ましいほどの量の血が出て……更にそ...
「サイトの……赤ちゃん、欲しいの……」
ルイズの顔が近づいてくる。
避ける間もなく、キスされた。
唇を割り、中に舌が割り込んでくる。
口の中に小さい何かが蠢く。
ルイズの舌が、執拗に俺の舌を絡めようと、頑張っている。
技術不足なのか、それとも舌の長さが足りないのか、あまり...
しかし歯と歯がかち、と音を立ててぶつかり合う。
「……やめろよ……」
なんか、自分のアホさ加減に吐き気を催してきた。
こうなることはわかるはずだったのに。
ルイズが「手を出さない」って言ったから、なんて言い訳に...
「……なんで……わたしはサイトのこと好きなのに……」
「それは薬なんだよ。お前の本当の気持ちじゃない」
「ううん、前からサイトのこと好きだったよ。でも、私ああい...
「……そか」
どうしよう。
ルイズがウソ言っているようにも見えないけど、かといって...
390 名前:10/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火)...
「あの……ね、子ども……二人の名前からとって男の子ならルイト...
気が早ッ!
しかも、流石にそのネーミングセンスはどうかと思うが……。
ていうか、子どもなんて、ま、まだ早すぎ……いやだが、しか...
くああああー、そうだっ! 俺はなんて取り返しのつかない...
「そんな悲しそうな顔しないで。私が望んだことだもの……それ...
「い、嫌じゃないけど……な、もうちょっとちゃんとした形で……」
ルイズは、そっと俺の胸に耳を押しつけるような格好で寄り...
なんだか心臓の音をルイズに聞かれているような気がする。
心拍数は間違いなく、通常時より跳ね上がった数になってる...
「……お願い、サイト、今この瞬間だけでいいから……私を抱いて」
ぐ、ぐぅ……。
そ、そう言われちまったら、しわ寄せが後々俺の身に降りか...
ルイズの頭に手を当て、桃色の髪を梳く。
随分余裕あるな、とおもわれているかもしれないが、事実は...
滅茶苦茶緊張してるし、動揺だってしている。
ただ、変なところで理性を持ってしまっていて……。
「……半分レイプされたもんだからなぁ」
寝ている最中やられるって、俺って間抜けだな。
「ご……ごめんなさい……」
「あ、ああ、もう別に過ぎたことはかまいやしないよ」
「き、嫌いにならない?」
「しつこいなルイズ。俺がお前のこと嫌いになるなんて、あり...
まだ何か言いたそうだったので、おでこにキスしてやった。
ルイズは顔を真っ赤に染めて……人が寝ているところをおかし...
「好きよ、サイト、元の世界にも戻っちゃ嫌。ずっと私のそば...
「ん……あぁ、わかったよ、ルイズ」
しばらくそのまま、互いの体温を確かめていた。
……初体験なのに、俺ががっつかないのは、ルイズへの気遣い...
まあ、その後、なんだかんだやってモンモンに惚れ薬を無理...
ちょっとした手違いでモンモンが最初にギーシュの顔じゃな...
今まで忘れられていたシエスタが乱入したり、色々あったけ...
391 名前:キュンキュン ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火...
以上。
まあ、今後もまたぼちぼち遊ばせて貰いますので、その節はど...
終了行:
380 名前:キュンキュン ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火...
では>>355の予告通り、投下させていただく。
10レス消費。ルイズ×サイト。
381 名前:1/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火) ...
「ちっ、あのモンモンめ。
お蝶夫人のような髪型してるくせに、惚れ薬なんて余計なモ...
と、心の中で愚痴る平賀才人御年十七才。
好きな食べ物はテリヤキバーガー(もう食えない)
只今、自分のご主人様にして同居人であるルイズの部屋の前...
それというのも、ルイズが惚れ薬を飲んでしまったのだ。
もちろん、誰だって惚れ薬を好んで飲むわけがない。
先の言う、モンモラ……えーと……モンモンでいいや、モンモン...
惚れ薬を作り、それを飲まそうとしたところでうっかりルイ...
運が良かったのか悪かったのか、まず始めに見た人間が、ギ...
あのルイズが、平気で人に下着を洗わせるルイズが、ちょっ...
ベタベタベタベタくっついて、好きだよ、サイト、好きだよ...
惚れ薬の勢いで、イケるところまでいっちゃうのは流石に、...
けど、あの、俺の惚れているルイズの誘惑を俺は耐えられる...
抱いて……と呟いて、潤んだ鳶色の瞳で見られたら、俺は耐え...
と、そういう背理にさいなまわれているのでござーます。
「……さ、さいとぉ……どこぉ……」
扉の向こうからルイズの声がした。
ルイズが惚れ薬を飲んだのは昨日。
飲んだ瞬間、めそめそ泣かれ、一体なんだどうした、と聞い...
とにかく泣き疲れたルイズをベッドに寝かせ、今日起きてみ...
結局午前中ずっとベタベタベタベタくっついて、昼頃にはま...
昼食を、メイドのシエスタにもらいに行ったときに、初めて...
モンモンに犯行を自白させ、解除薬を作る確約を取って、今...
午前中、何することにもくっついて俺から離れなかったルイ...
という疑問の答えが、多分、きっと、このドアの向こうにあ...
「さいとぉ……さいとぉ……」
俺の名前を、オウムのように繰り返すルイズ。
どことなく、声に潤みがかかり、色っぽい。
むむむ、やっぱり入りづらい。
ルイズも、俺が部屋から出ていたということを本当の意味で...
けど、一番おっかないのは、あのルイズの俺の気を引こうと...
下手をしたらだな……一番最後のステップを飛び越えて、大空...
俺だってお年頃だ、高校生だ、17才だ。
いくらルイズに胸も色気もないとはいえ、惚れている女の子...
むしろ、襲うな、という方が無理があるだろう。しかし、襲...
「んっ……さいとぉ……どこぉ……あっ」
……。
なんだかルイズの声が怪しげな……とてつもなく怪しげなうめ...
耳に神経を集中させて、そっとドアに耳をつける。
ごくり、と喉をツバが通る音がした。
「こ、こんなところ……サイトに見られたら……んんっ。ううー、...
382 名前:2/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火) ...
いささか矛盾しているような言葉が聞こえてくる。何やって...
気付かれないようにそっとドアノブをひねり、音をたてない...
つんとした香りが鼻をついた。
お香を焚いているのか。
「んっ、はぅ……サイトの……さいとの、藁たばぁ……」
藁束。使わなくて久しいものだ。
以前は、床に寝ることを強いられ、シエスタに頼んで下に敷...
もうルイズと同じベッドに寝ているから使ってはいないが、...
中からは確かに、藁と藁がこすれる音がしている。
……。
まあ、俺だって年頃だよ、高校生だよ、十七才だよ。
恋に溺れた十六才が、一人私室で苦しいような切ないような...
あの高潔なルイズが、ハイパー自家発電(道具は俺の藁束)...
さて、いよいよ進退窮まった状態でござい。
このドアノブに握る手を、どういった方向に向けたらいいの...
心の中の選択肢はこちら。ドンッ。
1.気にせず入る。後は野となれ山となれ。
2.そっとドアを閉めて逃げる。後は野となれ山となれ。
3.避けられない、現実は非情である。
1番はポジティブ。2番はネガティブ。3番に至っては意味...
我ながら自分の思考の突飛さに関しては右に並ぶモノはない...
機会が有れば、一度かち割って何色をしているのか見てみた...
ていうか、どれも無計画。
これは2番だな。
自家発電中に顔見知りに部屋に入られたときの心痛は誰にも...
なぜ知っている、と言うツッコミしたら、デルフリンガーで...
とは言え、逃げはしない。じっと息を潜めてドアの前で座っ...
万が一、この部屋に誰かが入ってきたら、そしてそれが男だ...
はてさてどうなることか。
おい、そんな破廉恥なことしていることをみんなに言いふら...
いややめてはなして、さいと、さいとぉぉ! いやああああ...
残念ながら俺はそういった属性を持ち合わせていない。
そりゃあまあ、ルイズは惚れ薬の効能がなかったら、俺のこ...
そっとノブを引き、ドアを閉める。
やれやれだ。手間のかかるご主人様だこと。
「あ、サイトさん」
「うぉあっ!」
あ、やばい。
目の前には、シエスタが。
料理を運んできたらしい。
そういや、頼んでたんだっけ。
しかし、最悪のタイミングだ。
383 名前:3/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火) ...
「どうしたんですか?」
「な、ななななな、なんでもないよ、ははははは!」
「そうですか? 顔色が一瞬真っ青になったと思ったら、今度...
「い、いや、だ、大丈夫、大丈夫。エーと……その、なんだ、と...
がたがたっと部屋の中で音がした。
やばい、全然大丈夫じゃない。
俺の見ていて憐れになるほどの慌てぶりに、シエスタは一瞬...
「では、お料理を中にお運びしますね」
そしてドアノブに手をかけ……。
「だ、ダメ! い、い、い、今入ったらダメ!」
「なんでですか?」
「な、なんでって、そのー、そりゃ、なんだ……えーと、そうだ...
あは、あはは、だから、ね。もうちょっと待ってて……」
「……」
なんでだろう、シエスタの目が絶対零度の冷たさを放つのは。
「さっき、サイトさん、覗いてませんでした?」
ああー、見られてたのね、そうなのね。
……部屋の中のごたごた言ってる音が尋常じゃなくなった。
あ、こら、あかん、もうだめ、ぼく、もう死ぬ……。
いくら惚れ薬を飲んでいるルイズといえ、きっと、俺に向か...
ガンダールヴの力を発揮することもなく、塵と化す。
いや、違うな、塵なんて甘いもんじゃない。
虚無なだけに虚無になるだろう。
「お、大きい方が好きだって言ってくれたのに……」
シエスタが懐から何かきらりと光るものを取り出してきた。
目が絶対零度の冷たさを脱却して、今度は、そう、キュルケ...
イッツ、修羅場。
一応、名誉のために言っておこう。
俺は確かに大きい方が好きだ。
視線がそっちの方向に行ったりはするものの、公言したこと...
まあ、どっちでもいいよね、今に至っちゃったら、あははは...
「ちょ、ちょっとまて、落ち着けシエスタ俺は大きい方が好き...
今更ルイズの裸なんて見たところでどうってことないわけじ...
だからだなちょっと落ち着けシエスタまず刃物はしまえ刃物...
「……じゃ、部屋の中では何をしているんですか」
こぇーよ! シエスタ!
ナイフが俺の心臓を狙ってるよ!
384 名前:4/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火) ...
「そ、それはだな……」
考える、俺は考える。
必死になって考える。
思わず目線が揺れる。
あっちいったりこっちいったり、左向いたり、右向いたり。
シエスタのおっかねぇ目を見たり、ナイフの矛先を見たり。
シエスタの、脱いだらすごい胸を見たり。
ああ、すごいな、シエスタ。
脱いだらすごいなシエスタ。
肘が当たったらすごいなシエスタ。
キュルケのおっぱい星人級おっぱいも素晴らしいが、こっち...
ああああ、何も考えられねぇぇええええええええええええ!
「何してたんですか?」
「そっ、それはだな……」
「もう『それはだな』は聞き飽きました。言ってください、サ...
これ以上焦らしてくれましたら、あなたを殺して私も死にま...
で、デルフリンガー……だめだ、ガンダールヴの力を発動する...
こ、このまま部屋に逃げ込むのは……それもだめだ、部屋の中...
エクスプロージョン(レキシントン号撃墜級)をお見舞いさ...
正直に言ってしまうか? 部屋でルイズがオナニーしてまし...
それはルイズの名誉を著しく傷つけることだぞ?
いや、言っちゃダメだな。むしろ、事態は悪化するぞ。
ルイズは更に怒るし、シエスタだってもっと怒る。
しかし、これといって素晴らしい言い訳が思いつかないよう...
俺の胸を、しびれをきらしたシエスタがちょんとナイフで突...
「ひっ、る、ルイズは部屋の中で大オナニー感謝祭を実施中で...
あ、いっちゃった。
しかもわけのわからない言い方で。
部屋の中からドッシーンと大きな音が聞こえるし、
シエスタはぽかーんと口をあけて、目の炎を消して俺を見上...
俺も正直、どんな顔していたのかわからない。
ああっ、やっべ。
レキシントン号撃墜級なんてレベルじゃねーよ。
国が一個消滅するよ。
ああっ、やっべ。
心臓一突きなんてレベルじゃねーよ。
全身滅多刺しだよ。
天災レベルでも人災レベルでもなんて酷い。
誰がこんな結果をもたらしたのか?
モンモンだ。モンモンが悪い。
モンモンめ、許さん。
モンモン……モンモン……。
385 名前:5/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火) ...
あんにゃろめ。
無理矢理惚れ薬飲ませて、まず一番最初に、阿呆のギーシュ...
今まではずっとギーシュにへこへこさせてたけど、今度はギ...
けっけっけ、どんなに屈辱だろう。
……いや、俺も悪いんですけどシエスタと二人用マフラー被っ...
ていうか理不尽じゃね?
確かにルイズが独占欲強いっていうのはわかる。
ああ、痛いほど分かるさー。プライド高いし、ツンツンして...
だけど、ちょっといちゃいちゃしたり風呂入ったり……いや、...
とにかく、別にシエスタと一緒にいてもいいじゃん。
なんであんなに怒ったりしてるのさ。
と、現実逃避してみても、現実は変わらない。
「うわっ!」
いきなり首根っこ掴まれて引っ張られた。
シエスタの顔が遠ざかる。
あれ? ルイズさん、なんでドアを……。
「ロック」
ルイズさんが、杖を取り出し、ぱぱっとドアにカギをかけた。
な、なんですか? なんで俺部屋の中で尻餅ついているんで...
なんでルイズさん、裸なんで……いや、局所的に藁束がついて...
「ふふ、サイトぉ」
ルイズさんは……ルイズは杖をくりくり弄びながら、尻餅をつ...
やばい、死ぬ、殺される、いや、『消滅』させられる。
ルイズは振り返り、その裸体を隠そうともしていない。
桃色の髪の毛が乱れ、わずかに胸の頭頂を分かりづらくして...
ど、どうすりゃいいんだ……。
シエスタがドアを叩きま……いや、蹴り……ナイフで突き立てま...
こ、こえぇよ、みんな、みんなこえぇよ。
ああもうっ、なんでこんなことにッ!
モンモンが悪い! モンモンがぜーんぶ悪い!
「サイトぉ……覗いてたんでしょ? どうだった?」
「ひっ、ご、ごめんなさいごめんなさい、もうしませんから」
「む〜……別に怒ってないよ。ね、どうだった?」
「へ?」
ルイズは裸のまま、俺の側に寄る。
尻餅のついている俺の顔を、横からそっと抱きついてきた。
な、ななななななっ、なんですか、これは!?
どういうシチュエーションですか、これは?
386 名前:6/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火) ...
「押し倒したくなった?」
お、おおおお、俺はどう返せばいいの?
誰か教えて!
「押し倒しちまえよ、相棒」
黙れ、デルフリンガー、無責任な発言をすんじゃねぇ。
……。
なんだかんだ言って、そのまま膠着状態が三分ほど続いた。
デルフリンガーが俺にしか聞こえない小声で何か言っていた...
しかし、ルイズの方はと言うと。
「……いいもん、サイトが押し倒したくないなら、私が押し倒す...
「お、押し倒すって、おい、まて、何を……」
上体を突き飛ばされた。
ルイズは俺の上にのしかかるように寄り添い、手を俺のズボ...
「ちょ、ちょっと待った! ルイズそれはちょっとお前には早...
もうちょっと、な、落ち着いて、落ち着け、そ、そんなとこ...
「だめっ! サイトいっつも他の子ばっか見てるから、もう私...
「み、見ないようにするって、い、一体どうすんだよ」
「……きせいじじつ」
「だぁほぅ! そんな直接的手段に訴える奴がいるかっ!
そ、そんなことしなくてもだな……なんだ、その、俺はちゃん...
「……でも、私以外の子も見てるんでしょ」
「ま、まあ、そらまあ、そうだけど……」
「……きせいじじつ」
「ああっ、もうわぁーったよ! お前しか見ない。見ない、あ...
わ、わかったら、ふ、服を着ろ! か、風邪引くぞ」
「本当?」
「ああ、本当」
「本当に本当?」
「本当に本当」
「本当に本当に本当?」
「本当に本当に本当!」
「本当に本当に本当に本当?」
「本当に本当に本当に本当! もういいだろっ! は、はやく...
「……信用できない」
「じゃあ、どうしろっつーんだよ!」
「……きせいじじつ」
「またそれかっ! いい加減にしろ!」
ついつい口調が厳しくなってしまった。
俺とてお年頃だ、高校生だ、十七才だ。
そろそろ、目のやり場に困るどころではなくなってきている...
半ば怒鳴るように言ってしまったことがいけなかったのか、...
「あ、ちょ、ま……ご、ごめ……」
謝ろうとしたが、時既に遅し、ルイズは外見なんて自分の頭...
あっちゃー、困った、困った。
387 名前:7/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火) ...
「っぐ……ごめ……んなさ……き、嫌いになら……ないで……」
……。
もうちょっと、このままでいいかな。
こういう風に俺に首ったけなルイズもかわええなー。
ふぅ……モンモン、そういうところだけは感謝してやるぜ。
「何言ってんだよ、ルイズ。俺がお前のこと嫌いになるわけな...
「……本当?」
「本当だ、本当。な、今のはちょっと怒鳴っちゃったけど、そ...
お前の今抱いている感情は精神疾患の一つじゃなくて、モン...
「モンモランシーがいいの?」
「いや、違うって、っていうか今の話の流れでなんでモンモン...
「……ふぇ……」
ルイズが泣き出す寸前のエフェクトを出した。
くっ、またかっ!
「ああー、よしよしー、ルイズ、いい子だから泣くのはやめよ...
あんまり大声で泣かれるのは好ましくない。
誰かが聞きつけて……ドアにはカギがかかっているので入って...
やってきたらいい結果になるとは思いがたい。
第一、ドアの外には今なおナイフを突き立てているシエスタ...
どこかに行ったんだろうか?
……なんとかルイズをどうにかできても、今度はシエスタをど...
「……」
なんとか泣きそうになったルイズをなだめ、ベッドに寝るよ...
な、なんだよ、別にやましいことは考えてねーからな、と誰...
ルイズに布団を掛けてやった。
「もう眠れ。明日には解除薬ができるって言ってたから……」
ぷんぷんと鼻につくお香を消して、窓を軽く開ける。
冷たく新鮮な空気が肺を満たすと、少し冷静さを取り戻すこ...
椅子を窓際までひっぱっていって、そこに座る。
「……」
ふとルイズを見てみると、ルイズはベッドの中でじっとこち...
「何?」
窓枠に頬杖をつきながら、ややぶっきらぼうに言った。
ズボンの前が膨れているのは、もうとっくにルイズに知られ...
「……一緒に寝て」
「だから、そういうことはできないって……」
「寝てくれるだけでいいの。別に何もしないから」
「……信用できないな」
「……ふぇ……」
「ああ、わかったわかった! で、でもな、俺に指一本触れた...
388 名前:8/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火) ...
かくして、理性の限界への挑戦は始まった。
ルイズから離れたベッドのすみで、ルイズに背を向けて寝る...
しかし、ルイズの切なげな息づかいの音が聞こえてきて、ど...
いかんいかん、色即是空、空即是色。
このルイズは違うルイズ、だから手を出しちゃいけないんだ。
そうだっ、ルイズの怒った顔を思い浮かべろ、俺。
乗馬用鞭で、びしびし俺をぶん殴ってくるルイズを思い浮か...
……だめだ、ムスコがもっと元気になってしまった。
「……」
「……」
ルイズはずっと黙りっぱなしだ。
どんな表情をしているのかわからないが、とにかく。
この状況じゃ寝るに寝れない。
目がギンギンに冴えて……。
……。
……。
「サイト?」
「んにゃっ!? な、何? 何か用?」
「まだ起きてる?」
「お、起きてるよ。べ、別にうとうとなんかしてないぜ」
「そう? なんかいびきかいてたみたいだけど……」
「き、気のせいだよ」
しまった、なんて寝付きがいいんだ俺は。
さっきまで心臓バクバク言わせてたのに、布団に入って目を...
まぶたをかっぴらけ、俺!
……。
……。
「サイト、起きてる?」
「……」
「サイト? サイトぉ〜?」
……なんかルイズが呼んでるような気がする。
まあ、いいかぁ……。
……。
……。
389 名前:9/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火) ...
「ッ……はぁ……かっ……さ、い、とぉ……ん……ッ」
ん……あ?
あれ、俺、寝て……。
「あはっ……さいと、起きたぁ?」
「どぅわあああ! え? 何、何が、どうなって、ええっ!?」
目が覚めたら、全裸のルイズが目の前にいた。
桃色の前髪が、額の汗でくっついている。
「な、なに、やってんだよ、お前……」
ルイズが裸でいたのは、まだ百歩譲っていい。
けど……これは。
「ご、めんねぇ……さいと……。
最初は、ね……サイトの匂いを嗅ぎたかっただけなの……
でもね、なんだか我慢っ、できなくなっちゃって……気付いた...
けど、それでも我慢できなくて……ごめんね、嫌いにならない...
「き、嫌いに……って……や、やめろよ! ルイズ」
ルイズの右手の人差し指には血がついている。
その血を俺の頬になすりつけて……。
とにかく、ルイズは俺の上に乗っかっていた。
ただ乗っかっていただけじゃない。
男女の睦事、を、していた……。
ルイズの秘部からは、痛ましいほどの量の血が出て……更にそ...
「サイトの……赤ちゃん、欲しいの……」
ルイズの顔が近づいてくる。
避ける間もなく、キスされた。
唇を割り、中に舌が割り込んでくる。
口の中に小さい何かが蠢く。
ルイズの舌が、執拗に俺の舌を絡めようと、頑張っている。
技術不足なのか、それとも舌の長さが足りないのか、あまり...
しかし歯と歯がかち、と音を立ててぶつかり合う。
「……やめろよ……」
なんか、自分のアホさ加減に吐き気を催してきた。
こうなることはわかるはずだったのに。
ルイズが「手を出さない」って言ったから、なんて言い訳に...
「……なんで……わたしはサイトのこと好きなのに……」
「それは薬なんだよ。お前の本当の気持ちじゃない」
「ううん、前からサイトのこと好きだったよ。でも、私ああい...
「……そか」
どうしよう。
ルイズがウソ言っているようにも見えないけど、かといって...
390 名前:10/10 ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火)...
「あの……ね、子ども……二人の名前からとって男の子ならルイト...
気が早ッ!
しかも、流石にそのネーミングセンスはどうかと思うが……。
ていうか、子どもなんて、ま、まだ早すぎ……いやだが、しか...
くああああー、そうだっ! 俺はなんて取り返しのつかない...
「そんな悲しそうな顔しないで。私が望んだことだもの……それ...
「い、嫌じゃないけど……な、もうちょっとちゃんとした形で……」
ルイズは、そっと俺の胸に耳を押しつけるような格好で寄り...
なんだか心臓の音をルイズに聞かれているような気がする。
心拍数は間違いなく、通常時より跳ね上がった数になってる...
「……お願い、サイト、今この瞬間だけでいいから……私を抱いて」
ぐ、ぐぅ……。
そ、そう言われちまったら、しわ寄せが後々俺の身に降りか...
ルイズの頭に手を当て、桃色の髪を梳く。
随分余裕あるな、とおもわれているかもしれないが、事実は...
滅茶苦茶緊張してるし、動揺だってしている。
ただ、変なところで理性を持ってしまっていて……。
「……半分レイプされたもんだからなぁ」
寝ている最中やられるって、俺って間抜けだな。
「ご……ごめんなさい……」
「あ、ああ、もう別に過ぎたことはかまいやしないよ」
「き、嫌いにならない?」
「しつこいなルイズ。俺がお前のこと嫌いになるなんて、あり...
まだ何か言いたそうだったので、おでこにキスしてやった。
ルイズは顔を真っ赤に染めて……人が寝ているところをおかし...
「好きよ、サイト、元の世界にも戻っちゃ嫌。ずっと私のそば...
「ん……あぁ、わかったよ、ルイズ」
しばらくそのまま、互いの体温を確かめていた。
……初体験なのに、俺ががっつかないのは、ルイズへの気遣い...
まあ、その後、なんだかんだやってモンモンに惚れ薬を無理...
ちょっとした手違いでモンモンが最初にギーシュの顔じゃな...
今まで忘れられていたシエスタが乱入したり、色々あったけ...
391 名前:キュンキュン ◆4hcHBs40RQ [sage] 投稿日:2006/07/18(火...
以上。
まあ、今後もまたぼちぼち遊ばせて貰いますので、その節はど...
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