ゼロの使い魔保管庫
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308 名前:黒め鬼畜 1/4[sage] 投稿日:2007/02/07(水) 01:1...
背中が痛かった。足も腕も。
手足には鎖が付けられて、自由に動くことも出来ない。
無理な姿勢を続けている所為で、全身が軋むようだった。
「動くな、椅子が」
四つん這いになったシエスタの上で、机に向かったアニエス...
サイトが出奔して手がかりを探しに来たアニエスに、その場...
しばらく牢に閉じ来られていたが、帰ってきたアニエスは、...
「お前は今日から、椅子」
最初言われた時、シエスタは自分の耳を疑ったが……
――次の日からシエスタは椅子だった。
家も家族も知られているシエスタに、抵抗する術は無かった。
アニエスの同僚が、部下が、じろじろとシエスタを見つめる。
『み、見ないでっ……』
男は皆立ち止まって、シエスタを見る。
「椅子は服を着ないだろう?」
そう言ったアニエスが、楽しそうにシエスタの服を切り裂い...
『ごめんなさい……ごめんなさい、サイトさん』
どうやって調べたのか、サイトにプレゼントしてもらった服...
……大切だった服は、誰かがどこかに捨ててしまった。
泣いて頼んでも、声が枯れるまで叫んでも、誰も何もしてく...
「良い椅子ですな」
「枢機卿」
男に見られるのに、いつまで経っても慣れないシエスタは、...
「お貸ししましょうか?」
アニエスの一言に、身が凍る。
もし、そんな事になったら?
どんな目にあうか想像して、目の前が真っ暗になる。
……サイトさんに、会わす顔が……そう思って、自嘲する。
『そんなの、とっくに……』
もう何人に見られたのだろうか?
『数えるのも……』
悲しい認識に、枯れ果てたと思っていた涙がこぼれる。
小さな嗚咽が、喉から漏れる。
「おや、可愛らしい小鳥なのに、声が掠れておりますな」
「えぇ、一度粗相をしましてね、水をあまり与えておりません」
機会があるごとに繰り返される説明に、シエスタは頬を染め...
それにしても、声が掠れるほどに? 首をかしげるマザリー...
「生きるぎりぎりは与えて有りますので、死にはしません。
倒れても、メイジにお願いして回復させます。ですが……水は...
「ほぅ? 何故ですかな?」
楽しそうに、心の底から幸せそうにアニエスが哂う。
「もうすぐ何でも喜んで飲むようになりますよ、プライドを残...
その意味は分からないまま、シエスタはアニエスの腰の下で...
309 名前:黒め鬼畜 2/4[sage] 投稿日:2007/02/07(水) 01:1...
何度もアニエスと約束を繰り返したマザリーニが、やっと立...
『よ……かっ……た』
安心して力が抜けると、身体に掛かる重さが何倍にも感じら...
椅子になった直後に、『重い』思わずそう言ってしまった直...
涙をこらえながら、必死に耐える。
声も出せない。椅子は喋らないから。
もし喋ると、アニエスが何をするのか……シエスタには見当も...
「つまらんな」
アニエスの呟きに身が竦む。
この呟きの後は、大体……
アニエスの指が、シエスタの膣に突き込まれる。
「っ……っ……!」
痛い。
それでも声を上げずに耐えるシエスタを、蛇の様な目で見つ...
「……んっ……くっ……」
カリカリと、しつこくしつこく痛みを与えると、シエスタの...
自然な防衛本能。しかし……シエスタはそれを知らない。
「流石だなぁ、ほら、また濡れてるぞ?」
部屋中の隊員が……同性の笑いさざめく声が、シエスタの心を...
性教育等を受けていないシエスタの知識は、いかがわしい本...
ぼんやりと、アニエスの指に光る自分が感じた証を見つめる。
初めて見せられた時は、泣き叫んだ。
二回目は羞恥のあまり何も考えられなくなった。
三度目も、四度目も……決して慣れることなくシエスタをいた...
「さて、『アレ』なら喋っていいぞ」
アニエスの宣告に、親衛隊員の笑い声も気に成らなくなる。
「ほら、どうした? 喋って良いんだぞ?」
黙っていることは出来ない。
アニエスは何が何でも喋らせる。
ここ数日で、身にしみていた。それでも……それでも口に出す...
「わ……わたしは……」
掠れた声、それでも出来るだけ大きな声で。
声が小さいと、やり直せと、こんなに辛いことなのに、もう...
「サイトさんに……」
こんな時でも、サイトの名前を口にしただけで、幸せに成れ...
「ふ……相応しくありま……せん」
毎日、コレだけが口にすることを許された言葉で……
嘲る声が響く部屋の床の上で……死にたいほどの絶望に身を浸...
死ねば弟を代わりに連れてくると、アニエスが口にしていな...
「何をしているのですっ!!」
どこかで聞いた声が響いた瞬間も、シエスタはまだ泣き続け...
310 名前:黒め鬼畜 3/4[sage] 投稿日:2007/02/07(水) 01:1...
『暖かい……』
誰かがシエスタを抱きしめていた。
『誰?』
目が霞んだ。
十分な水分を与えられていなかったシエスタの目に、十分な...
「さ、もう大丈夫ですわ、ほら……これを……」
口の中に差し込まれた何かから、水が零れる。
むせながらも、数日ぶりの十分な水を、何度にも分けて与え...
水が……こんなに美味しいなんて知らなかった。
「もう一度お休みなさい」
綺麗な声。
どこかで聞いたことが有った。
「ごめんなさい」
髪を撫でる優しい手に全てをゆだねて、シエスタはもう一度...
――何度か目を覚ました気がする。
その度に誰かが、水を飲ませてくれた。
頭が痛いと言ったら、魔法を掛けてくれた。
怖いと泣いたら……抱きしめてくれた。
まさか……そう思っていた。
シエスタの隣で、女王陛下が眠っていた。
「へ……へ、へい……か?」
城に来てからの辛い思いも何もかも吹っ飛ぶ衝撃だった。
「ん〜」
あどけなく寝返りを打ったアンリエッタが、シエスタに甘え...
「おはよう、……シエスタ?」
――夢じゃなかった。
夢のように美しい女王が、シエスタの手を引いて立ち上がら...
「アニエスが貴方にひどい事をしてしまって……ごめんなさい」
「ひぅ? ひぇ? ひぇいか?」
見た事は有った、声を聞いたことも、想い人が同じことも知...
それでも、こんなことが起きるとは考えたことも無かった。
「一緒にお風呂に入りましょう? あ、わたくしの事はアンと...
「おやすみなさい」
夢だと断定したシエスタは、断固としてもう一度眠りに付い...
――陛下は怒ると可愛い人だった。
「もう、シエスタはわたくしと居るのがお嫌ですか?」
「め、滅相もございません」
「ルイズのお友達ですもの、わたくしとも仲良くしてください...
……サイトさんがよろめく気持ちがよく分かる……
シエスタは、話せば話すほどアンリエッタに惹かれていった。
「この部屋なら、アニエスも滅多に入れませんから、ゆっくり...
……お城にもいい人居るんだ……シエスタは久しぶりに笑いなが...
311 名前:黒め鬼畜 4/4[sage] 投稿日:2007/02/07(水) 01:1...
シエスタと共に起きたアンリエッタが、シエスタを置いて執...
「陛下」
いくつか廊下を曲がった所に、アニエスが控えていた。
「上々です、アニエス」
「はっ」
シエスタには見せなかった冷たい顔の女王は、アニエスを見...
「もう数日は回復させるように」
「……よろしいのですか?」
目を閉じたアンリエッタの脳裏に、無防備に笑うシエスタが...
……それでも……
「どこに行くのか分からぬ猫に、鈴は付けねばなりません」
アニエスが何を言おうとしているのかは分かっている。
それでも……
「あの娘には……サイトさんより、わたくしを重視してもらわね...
楽しかった……幼い頃のように……
何も、相手の裏を考えずに笑いあった……
それでも、彼女は王だった。
「あと数度、追い込みなさい……わたくしに……依存させるのです」
命を懸けてサイトを追うであろう彼女が、自分に連絡を取り...
そのために、アニエスに命じたのだから……
演技だったはずなのに……大切に成りつつある彼女の存在を押...
アンリエッタは計画を進めた。
終了行:
308 名前:黒め鬼畜 1/4[sage] 投稿日:2007/02/07(水) 01:1...
背中が痛かった。足も腕も。
手足には鎖が付けられて、自由に動くことも出来ない。
無理な姿勢を続けている所為で、全身が軋むようだった。
「動くな、椅子が」
四つん這いになったシエスタの上で、机に向かったアニエス...
サイトが出奔して手がかりを探しに来たアニエスに、その場...
しばらく牢に閉じ来られていたが、帰ってきたアニエスは、...
「お前は今日から、椅子」
最初言われた時、シエスタは自分の耳を疑ったが……
――次の日からシエスタは椅子だった。
家も家族も知られているシエスタに、抵抗する術は無かった。
アニエスの同僚が、部下が、じろじろとシエスタを見つめる。
『み、見ないでっ……』
男は皆立ち止まって、シエスタを見る。
「椅子は服を着ないだろう?」
そう言ったアニエスが、楽しそうにシエスタの服を切り裂い...
『ごめんなさい……ごめんなさい、サイトさん』
どうやって調べたのか、サイトにプレゼントしてもらった服...
……大切だった服は、誰かがどこかに捨ててしまった。
泣いて頼んでも、声が枯れるまで叫んでも、誰も何もしてく...
「良い椅子ですな」
「枢機卿」
男に見られるのに、いつまで経っても慣れないシエスタは、...
「お貸ししましょうか?」
アニエスの一言に、身が凍る。
もし、そんな事になったら?
どんな目にあうか想像して、目の前が真っ暗になる。
……サイトさんに、会わす顔が……そう思って、自嘲する。
『そんなの、とっくに……』
もう何人に見られたのだろうか?
『数えるのも……』
悲しい認識に、枯れ果てたと思っていた涙がこぼれる。
小さな嗚咽が、喉から漏れる。
「おや、可愛らしい小鳥なのに、声が掠れておりますな」
「えぇ、一度粗相をしましてね、水をあまり与えておりません」
機会があるごとに繰り返される説明に、シエスタは頬を染め...
それにしても、声が掠れるほどに? 首をかしげるマザリー...
「生きるぎりぎりは与えて有りますので、死にはしません。
倒れても、メイジにお願いして回復させます。ですが……水は...
「ほぅ? 何故ですかな?」
楽しそうに、心の底から幸せそうにアニエスが哂う。
「もうすぐ何でも喜んで飲むようになりますよ、プライドを残...
その意味は分からないまま、シエスタはアニエスの腰の下で...
309 名前:黒め鬼畜 2/4[sage] 投稿日:2007/02/07(水) 01:1...
何度もアニエスと約束を繰り返したマザリーニが、やっと立...
『よ……かっ……た』
安心して力が抜けると、身体に掛かる重さが何倍にも感じら...
椅子になった直後に、『重い』思わずそう言ってしまった直...
涙をこらえながら、必死に耐える。
声も出せない。椅子は喋らないから。
もし喋ると、アニエスが何をするのか……シエスタには見当も...
「つまらんな」
アニエスの呟きに身が竦む。
この呟きの後は、大体……
アニエスの指が、シエスタの膣に突き込まれる。
「っ……っ……!」
痛い。
それでも声を上げずに耐えるシエスタを、蛇の様な目で見つ...
「……んっ……くっ……」
カリカリと、しつこくしつこく痛みを与えると、シエスタの...
自然な防衛本能。しかし……シエスタはそれを知らない。
「流石だなぁ、ほら、また濡れてるぞ?」
部屋中の隊員が……同性の笑いさざめく声が、シエスタの心を...
性教育等を受けていないシエスタの知識は、いかがわしい本...
ぼんやりと、アニエスの指に光る自分が感じた証を見つめる。
初めて見せられた時は、泣き叫んだ。
二回目は羞恥のあまり何も考えられなくなった。
三度目も、四度目も……決して慣れることなくシエスタをいた...
「さて、『アレ』なら喋っていいぞ」
アニエスの宣告に、親衛隊員の笑い声も気に成らなくなる。
「ほら、どうした? 喋って良いんだぞ?」
黙っていることは出来ない。
アニエスは何が何でも喋らせる。
ここ数日で、身にしみていた。それでも……それでも口に出す...
「わ……わたしは……」
掠れた声、それでも出来るだけ大きな声で。
声が小さいと、やり直せと、こんなに辛いことなのに、もう...
「サイトさんに……」
こんな時でも、サイトの名前を口にしただけで、幸せに成れ...
「ふ……相応しくありま……せん」
毎日、コレだけが口にすることを許された言葉で……
嘲る声が響く部屋の床の上で……死にたいほどの絶望に身を浸...
死ねば弟を代わりに連れてくると、アニエスが口にしていな...
「何をしているのですっ!!」
どこかで聞いた声が響いた瞬間も、シエスタはまだ泣き続け...
310 名前:黒め鬼畜 3/4[sage] 投稿日:2007/02/07(水) 01:1...
『暖かい……』
誰かがシエスタを抱きしめていた。
『誰?』
目が霞んだ。
十分な水分を与えられていなかったシエスタの目に、十分な...
「さ、もう大丈夫ですわ、ほら……これを……」
口の中に差し込まれた何かから、水が零れる。
むせながらも、数日ぶりの十分な水を、何度にも分けて与え...
水が……こんなに美味しいなんて知らなかった。
「もう一度お休みなさい」
綺麗な声。
どこかで聞いたことが有った。
「ごめんなさい」
髪を撫でる優しい手に全てをゆだねて、シエスタはもう一度...
――何度か目を覚ました気がする。
その度に誰かが、水を飲ませてくれた。
頭が痛いと言ったら、魔法を掛けてくれた。
怖いと泣いたら……抱きしめてくれた。
まさか……そう思っていた。
シエスタの隣で、女王陛下が眠っていた。
「へ……へ、へい……か?」
城に来てからの辛い思いも何もかも吹っ飛ぶ衝撃だった。
「ん〜」
あどけなく寝返りを打ったアンリエッタが、シエスタに甘え...
「おはよう、……シエスタ?」
――夢じゃなかった。
夢のように美しい女王が、シエスタの手を引いて立ち上がら...
「アニエスが貴方にひどい事をしてしまって……ごめんなさい」
「ひぅ? ひぇ? ひぇいか?」
見た事は有った、声を聞いたことも、想い人が同じことも知...
それでも、こんなことが起きるとは考えたことも無かった。
「一緒にお風呂に入りましょう? あ、わたくしの事はアンと...
「おやすみなさい」
夢だと断定したシエスタは、断固としてもう一度眠りに付い...
――陛下は怒ると可愛い人だった。
「もう、シエスタはわたくしと居るのがお嫌ですか?」
「め、滅相もございません」
「ルイズのお友達ですもの、わたくしとも仲良くしてください...
……サイトさんがよろめく気持ちがよく分かる……
シエスタは、話せば話すほどアンリエッタに惹かれていった。
「この部屋なら、アニエスも滅多に入れませんから、ゆっくり...
……お城にもいい人居るんだ……シエスタは久しぶりに笑いなが...
311 名前:黒め鬼畜 4/4[sage] 投稿日:2007/02/07(水) 01:1...
シエスタと共に起きたアンリエッタが、シエスタを置いて執...
「陛下」
いくつか廊下を曲がった所に、アニエスが控えていた。
「上々です、アニエス」
「はっ」
シエスタには見せなかった冷たい顔の女王は、アニエスを見...
「もう数日は回復させるように」
「……よろしいのですか?」
目を閉じたアンリエッタの脳裏に、無防備に笑うシエスタが...
……それでも……
「どこに行くのか分からぬ猫に、鈴は付けねばなりません」
アニエスが何を言おうとしているのかは分かっている。
それでも……
「あの娘には……サイトさんより、わたくしを重視してもらわね...
楽しかった……幼い頃のように……
何も、相手の裏を考えずに笑いあった……
それでも、彼女は王だった。
「あと数度、追い込みなさい……わたくしに……依存させるのです」
命を懸けてサイトを追うであろう彼女が、自分に連絡を取り...
そのために、アニエスに命じたのだから……
演技だったはずなのに……大切に成りつつある彼女の存在を押...
アンリエッタは計画を進めた。
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