ゼロの使い魔保管庫
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開始行:
429 名前:1/4[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 16:26:41 ID:3k...
緊迫した空気の中、マリコルヌとギーシュは無言で睨みあっ...
「ギーシュ、引いてくれ……頼む」
「いいや、マリコルヌ。そんな事は出来ない」
何度か繰り返された決して交わることの無い議論。
「ならば……決闘だ」
「ああ……そうだね」
元よりそのつもりだった二人は、手早く杖を懐から取り出す...
「『ワルキューレ』!」
ギーシュのゴーレムがマリコルヌに迫るが、マリコルヌは動...
「ゴーレムは確かに優秀だね、ギーシュ……だけど、メイジの相...
勝利を確信していたギーシュの姿が霞み、一瞬の後に宿の壁...
一切ワルキューレを相手にせず、ギーシュのみを狙った一撃...
ギーシュと共に動きの止まったワルキューレの間を抜け、マ...
「ギーシュ……僕の勝ちだ」
勝利を確信していたマリコルヌが、何かに気付き慌てて詠唱...
「遅いよ、マリコルヌ」
ギーシュが目を開くと、ワルキューレ達が一斉に動き出した。
対するマリコルヌも、普段の数倍のスピードで魔法を織り上...
「「これでっ……終わりだぁぁ」」
後に残ったのは、気絶したドットメイジ二人だった。
430 名前:2/4[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 16:27:14 ID:3k...
「……なんでこーなるのよ?」
モンモランシーは呆然と倒れた二人を見つめていた。
「ちょっと……頼み事しただけなのに」
注意深く耳を傾ければ、気絶したままのギーシュとマリコル...
「「手取り、足取り、腰取り……」」
と、壊れたように呟いているのが分かった。
「なにこれ?」
物音を聞きつけて、ルイズが宿屋から飛び出してきた。
「何で二人が倒れてるの? 何か有ったのモンモランシー?」
とても言いづらくは有ったが、モンモランシーが重い口を開...
「折角の宿だから……タバサのお母さんをお風呂に入れてあげよ...
持ち上げたりするの大変だから、男の子の手を借りようと思...
そう、ギーシュとマリコルヌはどちらが手伝うか?
その座を賭けて戦っていたのだ。
色々早熟なオルレアン公の妻は、十六歳のタバサが居るのに...
「水着だって着せるのに、何でここまで熾烈に戦ったのかしら...
既婚とはいえ年上のおねえさんとのお風呂! を逃す気の無...
おまけ付きとはいえモンモランシーとお風呂! を譲れない...
モンモランシーには理解できなかったが、必死になるには十...
「……馬鹿よね?」
ばっさりと切り捨てるルイズと、
「馬鹿ねー」
躊躇無く納得するモンモランシー
哀れな二人の上を、冷たい風が通り過ぎた。
「あんな、おばさんのっ……」
ガスッ!
そこまで言ったルイズの後頭部を、大きな杖が直撃する。
タバサだった。
「母さまの悪口?」
「……確認する前に殴ってたじゃない」
「きゅう」
妙な声を出して、ルイズはその場で気絶していた。
431 名前:3/4[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 16:27:46 ID:3k...
「あーもうっ、どんどん人手が減っていくわねー、タバサあん...
もう誰でもいい、そう思ったモンモランシーがタバサの手を...
「無理……、母さまに近寄れない」
実の娘を見ると取り乱すため、側に居るのにタバサはまった...
「あ……、ごめん」
「いい」
寂しそうに笑うタバサが、事あるごとに母親の居る部屋を見...
自分の迂闊な一言が気になって、何も言えなくなった。
しばらくの間、気まずい沈黙が辺りを満たす。
宿の中から聞こえる足音を、飼い猫のように敏感に察したタ...
慌ててモンモランシーの陰に隠れた。
小柄なタバサなら、すっかり隠れることも出来そうだが、微...
「あれ? 何事?」
いつまでも戻ってこないルイズを気にして表に出てきたサイ...
点々と転がる友人達を不思議そうに眺めている。
そんなサイトを見てモンモランシーが気付いた。
「あんたで良いわ」
「は?」
ルイズが聞くとうるさいと思って声を掛けなかったが、ルイ...
「ちょ〜っと、手を借りたいんだけど?」
自分の母親の話にモジモジするタバサと背中に感じながら、...
「で、どう?」
「んー、いいよ」
簡単な返事が返ってきた時、モンモランシーの服の裾が、タ...
「おねがい」
おずおずとサイトの前に立ったタバサが、ペコリと頭を下げ...
その場に居る誰も気が付かなかったが、伏せられた顔は赤く...
「ちょっとは興味有るし、いいよ」
「……あんたまでか?」
苦りきったモンモランシーに、サイトが補足した。
「未来予想図に、ちょっと興味有るし」
サイトの視線が注がれていたのは、タバサの胸元。
「っっ……ん……」
視線に気付いたタバサが、自分より大きい杖を振り上げて……...
モンモランシーとサイトが見つめる中、タバサは緩く握った...
「ちょっ……タバサっ、ごめんっ、ごめんって」
「……っ…………」
可愛らしい……だが男の子には回避不能の攻撃は、サイトが逃...
432 名前:4/4[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 16:28:31 ID:3k...
「……どーすんのよ?」
一人乗り残されたモンモランシーは途方に暮れていた。
「きゅい?」
「あーもう、あんたでいいわ、手伝いなさい」
たまたま通りかかったシルフィードに説明して、引っ張って...
「魔法使っちゃだめなの、だめなの? きゅいきゅい」
「あ」
倒れている三人をこそこそと手当てしたモンモランシーが逃...
終了行:
429 名前:1/4[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 16:26:41 ID:3k...
緊迫した空気の中、マリコルヌとギーシュは無言で睨みあっ...
「ギーシュ、引いてくれ……頼む」
「いいや、マリコルヌ。そんな事は出来ない」
何度か繰り返された決して交わることの無い議論。
「ならば……決闘だ」
「ああ……そうだね」
元よりそのつもりだった二人は、手早く杖を懐から取り出す...
「『ワルキューレ』!」
ギーシュのゴーレムがマリコルヌに迫るが、マリコルヌは動...
「ゴーレムは確かに優秀だね、ギーシュ……だけど、メイジの相...
勝利を確信していたギーシュの姿が霞み、一瞬の後に宿の壁...
一切ワルキューレを相手にせず、ギーシュのみを狙った一撃...
ギーシュと共に動きの止まったワルキューレの間を抜け、マ...
「ギーシュ……僕の勝ちだ」
勝利を確信していたマリコルヌが、何かに気付き慌てて詠唱...
「遅いよ、マリコルヌ」
ギーシュが目を開くと、ワルキューレ達が一斉に動き出した。
対するマリコルヌも、普段の数倍のスピードで魔法を織り上...
「「これでっ……終わりだぁぁ」」
後に残ったのは、気絶したドットメイジ二人だった。
430 名前:2/4[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 16:27:14 ID:3k...
「……なんでこーなるのよ?」
モンモランシーは呆然と倒れた二人を見つめていた。
「ちょっと……頼み事しただけなのに」
注意深く耳を傾ければ、気絶したままのギーシュとマリコル...
「「手取り、足取り、腰取り……」」
と、壊れたように呟いているのが分かった。
「なにこれ?」
物音を聞きつけて、ルイズが宿屋から飛び出してきた。
「何で二人が倒れてるの? 何か有ったのモンモランシー?」
とても言いづらくは有ったが、モンモランシーが重い口を開...
「折角の宿だから……タバサのお母さんをお風呂に入れてあげよ...
持ち上げたりするの大変だから、男の子の手を借りようと思...
そう、ギーシュとマリコルヌはどちらが手伝うか?
その座を賭けて戦っていたのだ。
色々早熟なオルレアン公の妻は、十六歳のタバサが居るのに...
「水着だって着せるのに、何でここまで熾烈に戦ったのかしら...
既婚とはいえ年上のおねえさんとのお風呂! を逃す気の無...
おまけ付きとはいえモンモランシーとお風呂! を譲れない...
モンモランシーには理解できなかったが、必死になるには十...
「……馬鹿よね?」
ばっさりと切り捨てるルイズと、
「馬鹿ねー」
躊躇無く納得するモンモランシー
哀れな二人の上を、冷たい風が通り過ぎた。
「あんな、おばさんのっ……」
ガスッ!
そこまで言ったルイズの後頭部を、大きな杖が直撃する。
タバサだった。
「母さまの悪口?」
「……確認する前に殴ってたじゃない」
「きゅう」
妙な声を出して、ルイズはその場で気絶していた。
431 名前:3/4[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 16:27:46 ID:3k...
「あーもうっ、どんどん人手が減っていくわねー、タバサあん...
もう誰でもいい、そう思ったモンモランシーがタバサの手を...
「無理……、母さまに近寄れない」
実の娘を見ると取り乱すため、側に居るのにタバサはまった...
「あ……、ごめん」
「いい」
寂しそうに笑うタバサが、事あるごとに母親の居る部屋を見...
自分の迂闊な一言が気になって、何も言えなくなった。
しばらくの間、気まずい沈黙が辺りを満たす。
宿の中から聞こえる足音を、飼い猫のように敏感に察したタ...
慌ててモンモランシーの陰に隠れた。
小柄なタバサなら、すっかり隠れることも出来そうだが、微...
「あれ? 何事?」
いつまでも戻ってこないルイズを気にして表に出てきたサイ...
点々と転がる友人達を不思議そうに眺めている。
そんなサイトを見てモンモランシーが気付いた。
「あんたで良いわ」
「は?」
ルイズが聞くとうるさいと思って声を掛けなかったが、ルイ...
「ちょ〜っと、手を借りたいんだけど?」
自分の母親の話にモジモジするタバサと背中に感じながら、...
「で、どう?」
「んー、いいよ」
簡単な返事が返ってきた時、モンモランシーの服の裾が、タ...
「おねがい」
おずおずとサイトの前に立ったタバサが、ペコリと頭を下げ...
その場に居る誰も気が付かなかったが、伏せられた顔は赤く...
「ちょっとは興味有るし、いいよ」
「……あんたまでか?」
苦りきったモンモランシーに、サイトが補足した。
「未来予想図に、ちょっと興味有るし」
サイトの視線が注がれていたのは、タバサの胸元。
「っっ……ん……」
視線に気付いたタバサが、自分より大きい杖を振り上げて……...
モンモランシーとサイトが見つめる中、タバサは緩く握った...
「ちょっ……タバサっ、ごめんっ、ごめんって」
「……っ…………」
可愛らしい……だが男の子には回避不能の攻撃は、サイトが逃...
432 名前:4/4[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 16:28:31 ID:3k...
「……どーすんのよ?」
一人乗り残されたモンモランシーは途方に暮れていた。
「きゅい?」
「あーもう、あんたでいいわ、手伝いなさい」
たまたま通りかかったシルフィードに説明して、引っ張って...
「魔法使っちゃだめなの、だめなの? きゅいきゅい」
「あ」
倒れている三人をこそこそと手当てしたモンモランシーが逃...
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