ゼロの使い魔保管庫
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559 名前:1/8[sage] 投稿日:2007/02/16(金) 03:13:26 ID:KA...
些細な変化に気がついたのはキュルケだけだった。
少しづつ笑うようになっていたタバサが、昨日から少し塞い...
誰も気付かない変化。
それでもキュルケに目にはタバサの変化が見て取れた。
「どうしたのよ?」
「?」
キュルケを見つめ返す瞳に誤魔化す色は無い。
本人も気付いていないようだ。
それでも昨日から確かにタバサの様子はおかしい。
「昨日何か有った?」
そこまで聞くと、はっとした様子でタバサはうつむく。
『何か』は有ったらしいが、態度に出ている自覚が無かった...
浅く唇をかみ締め、何かに耐えるように、
「なんでもない」
それだけしか答えない。
触れると壊れそうに見えるタバサを、キュルケはそれ以上問...
560 名前:2/8[sage] 投稿日:2007/02/16(金) 03:14:02 ID:KA...
キュルケは鋭い。
自分でも気付いてなかったのに。
考えないようにしようと思っても、自覚したら止まらなくな...
綺麗だったな。
目を閉じて思い出す。
着替えやお風呂、皆で一緒に行動していると、ふとした機会...
いつもなら気にすることの無い、ほんの些細な事。
どうしてだろう?
あの人はルイズが一番大切。
そう思うと、自分とルイズを比べずにはいられない。
小さな胸も柔らかい身体も、キュルケに劣っていても気にな...
母さまの為に、父さまの敵を討つために。
何度も何度も戦って、傷ついても、馬鹿にされても平気だっ...
怪我なんか平気。
痛いのなんて怖くない。
そう……思っていたのに。
あちらこちらにうっすらと残る傷跡に、自分がこんなに傷つ...
大事に大事に守られてきたに違いないルイズの傷一つ無い身...
誰がそれを守ったのか考える。
わたしはわたし
分かってるのに。
比べても意味なんて無いのに。
ふと気がつくと、自分とルイズの違いを必死に考えている。
「こんな事……考えちゃダメ」
貴族の地位を捨ててまで、こんな地の果てまでわたしを助け...
あの人がルイズに優しくしているのを見るたびに、
ルイズがあの人を目で追うたびに、
大切に守られているのを思い知らされるたびに、
わたしの心が軋みを上げる。
561 名前:3/8[sage] 投稿日:2007/02/16(金) 03:14:36 ID:KA...
迷走を始めるわたしの心は、キュルケにさえ牙をむく。
ずっと前に、キュルケはあの人を追いかけていた。
大きな胸を見せ付けて、あの人も嬉しそうだった。
『……ふん、あんた、きちんと食べてるの?』
意地悪な従兄妹の声が脳裏に響いて、聞いたときには平気だ...
ペタペタな自分の身体。
ルイズだって、少しは有るのに。
キュルケを見ていたあの人の嬉しそうな顔。
今は別の人が好きなくせに……
「ち……が……ぅ……こんなの……ダメ」
ごめんね。ごめんねキュルケ。
綺麗なルイズ。
優しいキュルケ。
……大切な……あの人。
考えちゃダメ、考えちゃダメ。
なにも辛い事なんか無い。
そう……おも……
『ほんとにガーゴイルみたいな子ね』
「っ……!」
昔かけられた言葉がわたしの心をまた穿つ。
ルイズみたいに、キュルケみたいに……
笑えないわたしを、あの人は……つまらない子だって……
思ってるのかな?
平気な筈なのに。
こんなの……どうって事無い……その筈なのに。
ひとりになりたい……
そう思ったタバサはとぼとぼと歩き出した。
562 名前:4/8[sage] 投稿日:2007/02/16(金) 03:15:12 ID:KA...
「お? どうしたんだタバサ」
……会いたくて……会いたくない人。
わたしの勇者さま。
「なんでもない」
うれしい。
気にしてくれてるんだ。
それだけで……いい。
「うそつけ、なんでも無いって顔じゃないぞ? また一人で無...
「……顔?」
わたしの顔?
キュルケなら……ともかく。
「どこか痛いのか?」
……胸が……痛い……よ?
「しんどそうだぞ?」
「平気」
視線から逃れるように顔を伏せる。
嬉しい。嬉しいの。どうしよう。顔……笑ってないかな?
気にしてくれた。
気付いてくれた。
喜んでいるわたしの頭に、ポンって大きな手が乗せられて、...
「ならいいけど……何か有ったら言えよ? 追いかけるのも大変...
「ごめんなさい」
エルフと戦ってこの人は怪我をした。
わたしのせいだ。
「いや、いいけどさ。可愛い子追い掛けるのも悪くないし」
え……と?
「可愛い?」
……どうしよう……幸せ。
563 名前:5/8[sage] 投稿日:2007/02/16(金) 03:15:52 ID:KA...
なんでここで目を丸くするんだ?
歯の浮きそうな言葉はギーシュに任せた方が良かったかな?
少し照れながらサイトは冷や汗をかいていた。
「……あー、似合わないこと言ったかな?」
笑ってるのか?
俯いたままフルフルと首を振るタバサの表情が、非常に気に...
無言でしゃがみ込むと、勢い良く顔をそらされた……
軽くショックだ。
「わ、笑ってる?」
「違う」
……なら何で顔そらすかな?
なんかルイズに怒られるのより、タバサ……ってか小さい子に...
「……ショックだ……」
廊下の隅っこで丸くなると、タバサがパタパタ近寄ってくれ...
「笑ってない」
真面目な顔で俺を見つめるタバサが、ちょっと困ってるのが...
タバサなんだか俺に表情隠すの苦手っぽいな。男に慣れてな...
「はいはい、もーいいですよ。可愛いとかもう言わないから」
「……うん……可愛くないから」
は? それは……ちょっとまて。
「いや、タバサ可愛いだろ?」
「可愛くない」
……強情な。
「可愛い!!」
「か、可愛くない」
こ、このっ……
「ほーら、ちっちゃくて、白くて、お人形さんみたいっ!! ...
これが可愛くなきゃ何がかわいいのかっ?」
あ、フリーズした。
「か……か、わいくな……い」
おぉ、真っ赤なタバサ。レアだ。
嬉しくなって眺めていると、もそもそと腕まくりを始めた。
564 名前:6/8[sage] 投稿日:2007/02/16(金) 03:16:27 ID:KA...
「こことか」
なんだ?
「なに?」
無言でタバサの指先を見る。
きめの細かい肌にちょっと、ドキドキ。
って、小さい子相手にへんたいさんが俺は。
……そんなに歳は離れてないはずなのに、妙に罪悪感があるな。
緊張しながら目を凝らすと……うっすらと……
「けがの痕?」
あるのか無いのか分からないような……
でも、正解だったらしく、コクリと頷くタバサ。
「ん〜? 気にするほどの事か?」
まぁ、地球に居た頃からだけど女の子が気にすることはよく...
多分本人には重要なんだろう。
「……ここも」
「って……ス、ストップ!! ストップ、タバサっ!!」
今度は上着を脱ぎ捨てる。
だ、誰かに見つかったらっっ!!
「ここにも……これも……」
なんだか泣きそうな顔で、あちこち指差してるけど……
俺にはわかりません。
さて、ここで問題です。
目の前で美少女が自らストリップ。
自分のあちこちを指差して『見ろ』と……
「あぁぁぁぁ、もうっ、気にするほどの事じゃないだろうがっ、
良いからコレ着ろぉぉぉ」
っ……スゲー惜しい気もするけど……理性が勝ちましたよ皆さん。
「……きに……しない?」
上目遣いに恐る恐る俺を見上げるタバサは、正直やたらと可...
「あ、あぁ……良く分からないし……」
少し躊躇。
……でも……言った方がいい気がする。
「綺麗だったし……何か言う奴が居たら俺が怒るよ」
565 名前:7/8[sage] 投稿日:2007/02/16(金) 03:17:48 ID:KA...
どう……しよう。
「サ……イト……」
うれしくて、つい……名前を呼んでしまう。
我慢してたのに。
この人の事を考えるだけで、
サイトの名前を想うだけで、
こんなに優しい気持ちになれる。
わたしの奥の方で何かスイッチが入る。
「サイト……」
「お、おう」
サイト……サイト……サイト……
赤くなって可愛い。
エルフに負けないくらい強いのに、こんなに優しい。
サイトはルイズの大切な人だから。
「我慢……してたのに」
「は?」
少しづつで良いから……
「お話」
「……え?」
ん、びっくりした顔も……
「して」
もうすこし……わがままに成ろう。
「えーと、な、何……喋る?」
大好きな人の側で、
大好きな人の声で、
……母さま、シャルロットは今楽しいです。
566 名前:8/8[sage] 投稿日:2007/02/16(金) 03:18:23 ID:KA...
「ちょっ、キュルケ……落ち着きなさいってばっ」
物陰でモンモランシーが、必死にキュルケを取り押さえてい...
「タバサァァ、安売りしすぎっ!! だめよぉぉ」
「あんたが、けしかけたんでしょうがっ」
元気の無いタバサの様子を確かめろ……
サイトにそう指示したキュルケは、物陰でずっと様子を伺っ...
「あぁぁぁぁ、あの子ならもっと良い人がっ」
「……どこの保護者よ、あんた」
偶然行き会ったとはいえ、自分が立ち会ってよかった。
モンモランシーは胸を撫で下ろしていた。
「……何回飛び出そうとしてるのよ?」
「タバサぁぁぁぁ」
号泣するキュルケの気をそらす為、
「キュルケ……ギーシュを探すわよ?」
「そんな暇ないわよ、監視しないとっ!!」
顔に『手を出したら殺す』って書いてあるのが読めた。
「いいからっ、どばどばミミズでも採るわよ」
「なんでよぅ?」
笑うタバサから視線逸らさずに答えるキュルケに、モンモラ...
「美容液が欲しいのよ……間違って沢山作っちゃったら、分けて...
ふ、と何かに気付いたキュルケがモンモランシーに向き直る。
「3人分?」
「間違ってそれくらい作っちゃうかもね? 肌もつるっつるに...
クラスメイトの可愛い想いを応援するつもりのモンモランシ...
タバサに喜んで貰いたいキュルケは、
ギーシュと言う名の生贄を探し……
この日ギーシュは休む事無く働かされた。
終了行:
559 名前:1/8[sage] 投稿日:2007/02/16(金) 03:13:26 ID:KA...
些細な変化に気がついたのはキュルケだけだった。
少しづつ笑うようになっていたタバサが、昨日から少し塞い...
誰も気付かない変化。
それでもキュルケに目にはタバサの変化が見て取れた。
「どうしたのよ?」
「?」
キュルケを見つめ返す瞳に誤魔化す色は無い。
本人も気付いていないようだ。
それでも昨日から確かにタバサの様子はおかしい。
「昨日何か有った?」
そこまで聞くと、はっとした様子でタバサはうつむく。
『何か』は有ったらしいが、態度に出ている自覚が無かった...
浅く唇をかみ締め、何かに耐えるように、
「なんでもない」
それだけしか答えない。
触れると壊れそうに見えるタバサを、キュルケはそれ以上問...
560 名前:2/8[sage] 投稿日:2007/02/16(金) 03:14:02 ID:KA...
キュルケは鋭い。
自分でも気付いてなかったのに。
考えないようにしようと思っても、自覚したら止まらなくな...
綺麗だったな。
目を閉じて思い出す。
着替えやお風呂、皆で一緒に行動していると、ふとした機会...
いつもなら気にすることの無い、ほんの些細な事。
どうしてだろう?
あの人はルイズが一番大切。
そう思うと、自分とルイズを比べずにはいられない。
小さな胸も柔らかい身体も、キュルケに劣っていても気にな...
母さまの為に、父さまの敵を討つために。
何度も何度も戦って、傷ついても、馬鹿にされても平気だっ...
怪我なんか平気。
痛いのなんて怖くない。
そう……思っていたのに。
あちらこちらにうっすらと残る傷跡に、自分がこんなに傷つ...
大事に大事に守られてきたに違いないルイズの傷一つ無い身...
誰がそれを守ったのか考える。
わたしはわたし
分かってるのに。
比べても意味なんて無いのに。
ふと気がつくと、自分とルイズの違いを必死に考えている。
「こんな事……考えちゃダメ」
貴族の地位を捨ててまで、こんな地の果てまでわたしを助け...
あの人がルイズに優しくしているのを見るたびに、
ルイズがあの人を目で追うたびに、
大切に守られているのを思い知らされるたびに、
わたしの心が軋みを上げる。
561 名前:3/8[sage] 投稿日:2007/02/16(金) 03:14:36 ID:KA...
迷走を始めるわたしの心は、キュルケにさえ牙をむく。
ずっと前に、キュルケはあの人を追いかけていた。
大きな胸を見せ付けて、あの人も嬉しそうだった。
『……ふん、あんた、きちんと食べてるの?』
意地悪な従兄妹の声が脳裏に響いて、聞いたときには平気だ...
ペタペタな自分の身体。
ルイズだって、少しは有るのに。
キュルケを見ていたあの人の嬉しそうな顔。
今は別の人が好きなくせに……
「ち……が……ぅ……こんなの……ダメ」
ごめんね。ごめんねキュルケ。
綺麗なルイズ。
優しいキュルケ。
……大切な……あの人。
考えちゃダメ、考えちゃダメ。
なにも辛い事なんか無い。
そう……おも……
『ほんとにガーゴイルみたいな子ね』
「っ……!」
昔かけられた言葉がわたしの心をまた穿つ。
ルイズみたいに、キュルケみたいに……
笑えないわたしを、あの人は……つまらない子だって……
思ってるのかな?
平気な筈なのに。
こんなの……どうって事無い……その筈なのに。
ひとりになりたい……
そう思ったタバサはとぼとぼと歩き出した。
562 名前:4/8[sage] 投稿日:2007/02/16(金) 03:15:12 ID:KA...
「お? どうしたんだタバサ」
……会いたくて……会いたくない人。
わたしの勇者さま。
「なんでもない」
うれしい。
気にしてくれてるんだ。
それだけで……いい。
「うそつけ、なんでも無いって顔じゃないぞ? また一人で無...
「……顔?」
わたしの顔?
キュルケなら……ともかく。
「どこか痛いのか?」
……胸が……痛い……よ?
「しんどそうだぞ?」
「平気」
視線から逃れるように顔を伏せる。
嬉しい。嬉しいの。どうしよう。顔……笑ってないかな?
気にしてくれた。
気付いてくれた。
喜んでいるわたしの頭に、ポンって大きな手が乗せられて、...
「ならいいけど……何か有ったら言えよ? 追いかけるのも大変...
「ごめんなさい」
エルフと戦ってこの人は怪我をした。
わたしのせいだ。
「いや、いいけどさ。可愛い子追い掛けるのも悪くないし」
え……と?
「可愛い?」
……どうしよう……幸せ。
563 名前:5/8[sage] 投稿日:2007/02/16(金) 03:15:52 ID:KA...
なんでここで目を丸くするんだ?
歯の浮きそうな言葉はギーシュに任せた方が良かったかな?
少し照れながらサイトは冷や汗をかいていた。
「……あー、似合わないこと言ったかな?」
笑ってるのか?
俯いたままフルフルと首を振るタバサの表情が、非常に気に...
無言でしゃがみ込むと、勢い良く顔をそらされた……
軽くショックだ。
「わ、笑ってる?」
「違う」
……なら何で顔そらすかな?
なんかルイズに怒られるのより、タバサ……ってか小さい子に...
「……ショックだ……」
廊下の隅っこで丸くなると、タバサがパタパタ近寄ってくれ...
「笑ってない」
真面目な顔で俺を見つめるタバサが、ちょっと困ってるのが...
タバサなんだか俺に表情隠すの苦手っぽいな。男に慣れてな...
「はいはい、もーいいですよ。可愛いとかもう言わないから」
「……うん……可愛くないから」
は? それは……ちょっとまて。
「いや、タバサ可愛いだろ?」
「可愛くない」
……強情な。
「可愛い!!」
「か、可愛くない」
こ、このっ……
「ほーら、ちっちゃくて、白くて、お人形さんみたいっ!! ...
これが可愛くなきゃ何がかわいいのかっ?」
あ、フリーズした。
「か……か、わいくな……い」
おぉ、真っ赤なタバサ。レアだ。
嬉しくなって眺めていると、もそもそと腕まくりを始めた。
564 名前:6/8[sage] 投稿日:2007/02/16(金) 03:16:27 ID:KA...
「こことか」
なんだ?
「なに?」
無言でタバサの指先を見る。
きめの細かい肌にちょっと、ドキドキ。
って、小さい子相手にへんたいさんが俺は。
……そんなに歳は離れてないはずなのに、妙に罪悪感があるな。
緊張しながら目を凝らすと……うっすらと……
「けがの痕?」
あるのか無いのか分からないような……
でも、正解だったらしく、コクリと頷くタバサ。
「ん〜? 気にするほどの事か?」
まぁ、地球に居た頃からだけど女の子が気にすることはよく...
多分本人には重要なんだろう。
「……ここも」
「って……ス、ストップ!! ストップ、タバサっ!!」
今度は上着を脱ぎ捨てる。
だ、誰かに見つかったらっっ!!
「ここにも……これも……」
なんだか泣きそうな顔で、あちこち指差してるけど……
俺にはわかりません。
さて、ここで問題です。
目の前で美少女が自らストリップ。
自分のあちこちを指差して『見ろ』と……
「あぁぁぁぁ、もうっ、気にするほどの事じゃないだろうがっ、
良いからコレ着ろぉぉぉ」
っ……スゲー惜しい気もするけど……理性が勝ちましたよ皆さん。
「……きに……しない?」
上目遣いに恐る恐る俺を見上げるタバサは、正直やたらと可...
「あ、あぁ……良く分からないし……」
少し躊躇。
……でも……言った方がいい気がする。
「綺麗だったし……何か言う奴が居たら俺が怒るよ」
565 名前:7/8[sage] 投稿日:2007/02/16(金) 03:17:48 ID:KA...
どう……しよう。
「サ……イト……」
うれしくて、つい……名前を呼んでしまう。
我慢してたのに。
この人の事を考えるだけで、
サイトの名前を想うだけで、
こんなに優しい気持ちになれる。
わたしの奥の方で何かスイッチが入る。
「サイト……」
「お、おう」
サイト……サイト……サイト……
赤くなって可愛い。
エルフに負けないくらい強いのに、こんなに優しい。
サイトはルイズの大切な人だから。
「我慢……してたのに」
「は?」
少しづつで良いから……
「お話」
「……え?」
ん、びっくりした顔も……
「して」
もうすこし……わがままに成ろう。
「えーと、な、何……喋る?」
大好きな人の側で、
大好きな人の声で、
……母さま、シャルロットは今楽しいです。
566 名前:8/8[sage] 投稿日:2007/02/16(金) 03:18:23 ID:KA...
「ちょっ、キュルケ……落ち着きなさいってばっ」
物陰でモンモランシーが、必死にキュルケを取り押さえてい...
「タバサァァ、安売りしすぎっ!! だめよぉぉ」
「あんたが、けしかけたんでしょうがっ」
元気の無いタバサの様子を確かめろ……
サイトにそう指示したキュルケは、物陰でずっと様子を伺っ...
「あぁぁぁぁ、あの子ならもっと良い人がっ」
「……どこの保護者よ、あんた」
偶然行き会ったとはいえ、自分が立ち会ってよかった。
モンモランシーは胸を撫で下ろしていた。
「……何回飛び出そうとしてるのよ?」
「タバサぁぁぁぁ」
号泣するキュルケの気をそらす為、
「キュルケ……ギーシュを探すわよ?」
「そんな暇ないわよ、監視しないとっ!!」
顔に『手を出したら殺す』って書いてあるのが読めた。
「いいからっ、どばどばミミズでも採るわよ」
「なんでよぅ?」
笑うタバサから視線逸らさずに答えるキュルケに、モンモラ...
「美容液が欲しいのよ……間違って沢山作っちゃったら、分けて...
ふ、と何かに気付いたキュルケがモンモランシーに向き直る。
「3人分?」
「間違ってそれくらい作っちゃうかもね? 肌もつるっつるに...
クラスメイトの可愛い想いを応援するつもりのモンモランシ...
タバサに喜んで貰いたいキュルケは、
ギーシュと言う名の生贄を探し……
この日ギーシュは休む事無く働かされた。
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