ゼロの使い魔保管庫
[
トップ
] [
新規
|
一覧
|
単語検索
|
最終更新
|
ヘルプ
]
開始行:
29 :湯けむり協奏曲・前編 1/7 :2007/03/25(日) 20:10:38 I...
月が二つ輝く夜空に、湯気が立ち上って星をにじませる。
子気味いい音を立てて焼けた薪が割れる音を聞きながら、
才人は湯船につかって汗と疲労を流していた。
「あ゛ーー……極楽極楽……」
そう言って、頭の上に乗せていたタオルで顔にかいた汗を拭...
何ともオヤジ臭い仕草である。
才人はタオルを畳んで頭の上に戻すと、体の向きを変えて湯...
風呂釜の縁に持たれかかって片手をだらんと外に垂らした。
彼のご主人様が見たら文句のひとつもつけそうなだらけきっ...
それだけリラックスしてしまうのも仕方ないのかもしれない。
この世界に来たばかりの時よりも何かと忙しくなってきた才...
入浴の時間は一人で心も体も休ませられる貴重な一時であった...
そんな休息の時であったが、今夜はそれもままならない――そ...
心労も疲労も余計に増やすことになろうとは、この瞬間の才人...
「ん……何だ?」
聞き覚えのある風斬り音が耳に入ってきて、才人は顔を上げ...
音のした方を探すと、星空を舞うひとつの影。才人はすぐに、
それが自分も乗ったことのある風竜であると気付いた。
「ってことは、タバサかな。こんな時間まで大変だな…」
今日は虚無の曜日である。タバサが学校外へ遠出していても...
もう夜も更けている。
そのまま学生寮の部屋の窓に入るのかと思って見ていると、...
才人の風呂が設置されているヴェストリ広場へと降り立った。
才人が怪訝そうな表情を浮かべていると、竜の背から飛び降...
風呂に向かって真っ直ぐに歩いてくる。
薪の火に照らされて、その影がタバサであることがはっきり...
「ちょ……、タバサ! 俺だよ俺! 入浴中なんだけど…!?」
才人は慌てて湯の中に両肩まで体を沈める。
「知ってる。空からお風呂の火が見えたから」
タバサは相変わらずの無表情のまま、
才人が入浴中であることなど意にも介さずそう言い放つ。
「知ってるなら何で…!?」
「入れて」
才人が言い返すと、タバサは簡潔に一言呟いた。
「……今、何と?」
才人は眉間に皺を寄せながら、風呂釜の傍に立ちつくす少女...
「入れて欲しいの……。だめ?」
なぜかタバサは切なさを含んだ表情を浮かべ、才人に懇願す...
その頬が紅潮しているように見えるのは火のせいなのかどうな...
妙にエロっちいその台詞に一瞬くらっときたが、この言葉足...
何を言いたいのか、才人はすぐに気付いた。
「あー、そっか。風呂だよな。確かにもう学園生用の浴場は閉...
才人の言葉に、タバサはこくんと頷く。外から見てもわから...
遠出をしてそれなりに汗などの汚れが気になるのだろう。
30 :湯けむり協奏曲・前編 2/7 :2007/03/25(日) 20:11:37 I...
「お礼はするから」
「いいよいいよ。じゃ、もうちょっとしたら俺は出るからちょ...
才人がそう言うと、タバサは少しだけ目を細めた。ほんの僅...
タバサが何かに不満を感じたのだと才人は察する。
「え、何?」
何か不都合でも…?と才人が考えていると、タバサはぶかぶか...
ぱさりと落とし、ブラウスのボタンを外しはじめた。
「何で!? 待っててって言ったろ!?」
「一緒に入る」
風呂の中に入っている才人には止められないのをいいことに、
タバサはブラウスを脱ぎ去り、スカートを足から引き抜く。
まこと遠慮のない脱ぎっぷりである。
「すとっぷ! すとーっぷ! まずいってそれは…!」
「どうして?」
「どうしてって、健全な男女が一緒にお風呂だなんてね、いけ...
「メイドとは一緒に入れるのに?」
タバサの目がさらに細くなる。才人はうっ…と言葉に詰まった...
てか、どうしてこの娘が知ってますか? まさか周知の事実...
「それとも…嫌? わたしと一緒に入るのは」
タバサはふっ…と表情を緩め、不安そうな色を含ませて問うて...
純白のシミーズにこれまた真っ白なタイツ。それに負けない...
雪の妖精みたいな少女にそんなことを聞かれて、嫌と言える人...
「嫌なわけないだろ。でもそれとこれとは……」
「じゃあ、一緒に入りたい?」
そこでなぜそっちがそう聞く? 才人は混乱しかけたが、そ...
『タバサと一緒にお風呂』の光景をつい想像してしまう。
小さくて綺麗なタバサ。精巧なお人形さんみたいなタバサ。
そんなタバサと一緒の湯船につかって、膝の間に座らせちゃっ...
やばい。やばいです。一見ほのぼのなのにその実この上なく...
タバサが一瞬、にやりと笑ったような気がした。はっ、思わ...
才人が自己嫌悪に陥っている間に、タバサは残りの衣装を全...
一糸纏わぬ姿になってしまったタバサにこれ以上文句を言う...
諦めて深いため息をついた。
外で体を洗ったタバサを、風呂桶の中に招き入れる。縁をま...
脚の間の部分がばっちり目に入ってしまい、ぼっと頬が熱くな...
ふぅ…と深い息を吐いて湯につかり、目を薄めて全身から力を...
その子供のような体つきからは想像がつかないほど色っぽく、
つい凝視してしまうのを止められない。
「あー、うー、そうだな。風呂っていっても、こんな手製の小...
いつも学校の大浴場に入ってるお前には全然もの足りないん...
気まずくなった才人は、無理矢理作った話題をふっかける。
このままタバサを見ていたら変な気分になってしまいそうだ。
「そんなことない」
タバサはふるふると首を横に振った。
「そ、そお? さすがにお世辞じゃない?」
「……あなたと一緒だから」
31 :湯けむり協奏曲・前編 3/7 :2007/03/25(日) 20:12:26 I...
ずきゅーん。
普段は無愛想な少女にそんなことを言われて、才人はのぼせ...
あぁもう、あぁもうちくしょう可愛いなぁこのちびっ娘め。
ぎゅって抱きしめてかいぐりかいぐりしてしまいたいなぁ。
才人が健全なのか不健全なのか微妙な衝動に身悶えしている...
その思考を読み取ったかのように、タバサはゆっくりと湯の中...
「あ……」
何も言わないタバサ。けれども、そのどこまでも青い瞳は下...
気持ちを才人にぶつけてくる。
だめだ、俺は、この少女の誘惑から逃れられない――!
「ずるいのねー! 二人だけでイチャイチャしないで欲しいの...
と、そんな甘い空気を引き裂くような甲高い声。
え? どこから?と思う間も無く、才人とタバサの間を割る...
人影が湯船の中に飛び込んできた。
「わっぷ!」「けほっ…!」
跳ねた湯をかぶって、才人とタバサが顔をしかめる。
風呂桶の底に沈んだそれはぶくぶくとしばし泡を立ち上らせ...
勢いよく水面に顔を出してぷはぁと息をついた。
「んー! お風呂なんて滅多に入らないけど気持ちいいのねー♪...
濡れて額に張り付いた長い髪を気にもとめず、その女性……
人間の格好に化けた風韻竜シルフィードはにこにこと笑う。
「まさか空中で変身してそのまま飛び込んで来たのか? 無茶...
「大丈夫、お湯は零れないように飛び込んだのね」
「いや、そういう問題じゃなくてだな」
予期せぬ闖入者にツッコミを入れる才人だったが、シルフィ...
悪びれもない態度に、才人は毒気を抜かれてしまった。
「シルフィ……?」
穏やかなようで、確かな怒気を含んだ声。苦笑している才人...
シルフィードのご主人様の方はどうやら虫の居所がおよろしく...
「サイトと二人でお風呂に入りたいから、待っててって言った...
「きゅい! でもでもでも、お腹すいたし、シルフィのこと忘...
「言 っ た わ よ ね ?」
タバサはあくまで静かな口調なのに、ゴゴゴゴ…という効果音...
その異様な雰囲気に、シルフィードだけでなく才人まで戦慄し...
「きゃー! お姉さま怖いのー! 助けてほしいのね! きゅ...
シルフィードは大げさに恐れおののくと、才人の傍に寄って...
大きな乳房が才人の胸にあたってむにゅりと形を変える。
その感触に思わず才人の頬が緩んでしまった時……。
タバサの周囲で、"何か"が壊れる音がした。あ、やばい。才...
自分のご主人様も、時折こうなる。ご主人様がこうなった時...
……諦める、である。
今回は他人事であるとわかっているのに、才人の背筋に嫌な...
「……シルフィ、後で"アレ"ね」
タバサは一言、そう言い捨てる。シルフィードの顔からさー...
「きゅきゅきゅいー! いやー! それだけは勘弁してなのね...
シルフィードは泣いてタバサにしがみつくが、タバサの表情...
「"アレ"ね」
「いやー! 後でっていつー! いつなのー!?」
"アレ"って何なんだろう……。才人は知りたいような知りたく...
32 :湯けむり協奏曲・前編 4/7 :2007/03/25(日) 20:13:21 I...
シルフィードは風呂の縁に手をついてさめざめと泣いている。
人は確実に来る恐怖に対してはそれを待つ時間にこそ恐怖す...
「その…何だ、シルフィだって悪気があって邪魔したわけじゃな...
才人がフォローしてやると、タバサはきっと才人の方を睨ん...
その仕草を見て、才人はピンと来る。あー、この娘も自分の...
胸の大きさなんて、どうしてそんなに気にするんだろうなぁ。
仕方ないな、と微笑ましい気分になる。彼自身が巨乳にデレ...
自分のことは棚に上げて考えてしまうのが才人であった。
「ん……ちょっと待ってて」
タバサは不意に何かを思い出したような顔をすると、湯船を...
鞄から小さな瓶を取り出して風呂の中へと戻ってきた。
「どうした? 何だ、それ?」
タバサが手に持った小瓶の中には、乳白色の液体が入ってい...
「これ、入浴剤。街に寄ったときに見つけたから買ったの。珍...
「へー、このせか…いや、国にもあるんだ」
ハルケギニアでは一般家庭にお湯を張る風呂が普及していな...
当然入浴剤というものも稀少である。それなりに資産のある貴...
「学校のお風呂で使うとすぐ無くなっちゃうから……ここで使う...
どうやら、才人の作った五右衛門風呂で使用するために買っ...
「ああ、構わないぜ」
才人はそれなら、とすぐに了承する。
タバサは小瓶の蓋を開けると、数滴ぽたぽたと湯船に落とし...
それっぽっちでいいのか?と才人が思っていると、あっとい...
「なるほど、入浴剤も魔法薬の類なのか…」
「わぁわぁ、真っ白ー! 面白いのねー」
さっきまでこの世の終わりみたいな顔をしていたシルフィー...
はしゃぎ始めた。お湯を両手で掬っては、手のひらの間から垂...
その様子を見て、才人は気付いた。お湯が白く染まったため...
ほとんど見えない。
ちょっと残念ではあるが、タバサはこれを期待して急に入浴...
そう考えると、才人は何だか微笑ましくなった。
「なんだかちょっとぬるぬるするのね」
「言われてみればそうだな」
お湯にぬめり気が出る入浴剤のようだ。マッサージローショ...
こんな感じになるのだろうか。
風呂の縁に背中をもたれかけると、そのまま滑って湯の中に...
「ひゃっ…!」
などと考えていたら、小柄なタバサが滑ってお湯の中に頭ま...
「おい、大丈夫か?」
慌てて引き上げようとするが、手を掴んでもつるっと滑って...
「おいおい、まずいぞこれ欠陥商品じゃないのか…!?」
仕方なしに、タバサの背中にまで手をまわして、ぐいっと引...
ようやくタバサの顔がお湯の外に出て一安心するも、今度は才...
もたれかかる格好になってしまった。
「いくらなんでも滑りすぎだな、この入浴剤。水飲んでないか...
「え……あ、うん…大丈夫…」
と、そこで気付く。今現在才人とタバサがとっている格好。
湯船に座り込む形になった才人の上にタバサがのしかかって...
タバサの手は才人の胸に添えられて、二人の足は絡んで、すぐ...
……端から見たら、どうみても真っ最中です。本当にありがと...
33 :湯けむり協奏曲・前編 5/7 :2007/03/25(日) 20:14:11 I...
「あーっ! シルフィの見てる前でっ! はしたないの! け...
胸より下は濁り湯に隠れて見えないため、シルフィードは誤...
「ば、ばかっ! してない! してないから!」
「やってるとこを見られた人はみんなそう言うのね」
「ちがーう!」
才人はすぐにタバサを離そうとするが、下手に動くとまた滑...
「だめ、サイト、動かないで」
「いやそういうわけにも…」
ぬるっ。タバサの背中に回した才人の手が滑って、落っこち...
このままじゃまずい、と才人が手をさらに下に伸ばし――。タバ...
……才人の両手が捕まえたのは、とてつもなく甘美な感触。た...
それが入浴剤の効果でつるつるのぬるぬるになっている。
さらに、滑るお湯のおかげで強く掴んでも傷つけたり痛がら...
さらにさらに、力一杯掴んでタバサの体を引き留めなければな...
まさに、今、このシチュエーションでしか味わえない、奇跡...
才人は直感的に、それを白桜桃(ホワイトチェリー)と命名...
というか、ぶっちゃけた話タバサのお尻である。
「ふぁっ…!」
「ご、ごめん!!」
謝っても、どうしようもない。放したらタバサは水中へとド...
いや、仮に放しても大丈夫だとしても、この禁断の果実を手放...
あまり成長していない小さなお尻。だからこそ張りが素晴ら...
日本人が桜を愛するのはそれが儚く散ってしまうからだという...
……なんて、馬鹿なこと考えてる場合じゃないよな。
「悪い、じゃ、こうして…」
才人がタバサの体を引っかけるのではなく、タバサが才人の...
才人は自分の足をタバサの足の間へ持って行くと、膝を折り...
「よし、これにて一件落着!」
才人は名残惜しさを感じながらも白桜桃から手を離し、額に...
そして、己の太股に白桜桃を超える甘美な果実が乗っているこ...
現在、タバサさんは、才人くんの太股の上に、跨っています。
「ん……だめ…」
身長差のあるタバサは、頬を才人の胸につけたまま、ぎゅっ...
それでもその手と体はぬるりと滑り、湯の中に落ちまいと全身...
そうすると、タバサの胸とは才人の体に擦りつけられ、腰は...
さらに全身を震わせることになり、体が滑り落ちそうになると...
「やぁ……ん、ふ……サイト、サイト……」
これは専門用語で泡踊りとかタワシ洗いというもの? いや...
自分の体の上で悶える少女の愛らしさといやらしさとその感触...
才人はごくりと唾を飲み込むと、膝を軽く揺すってみた。
34 :湯けむり協奏曲・前編 6/7 :2007/03/25(日) 20:15:03 I...
「ひぁっ…! あ、んぁっ…!!」
タバサが一際甘い悲鳴を上げ、その体を強ばらせる。
お湯の中でも、タバサのそこが熱くとろけかけているのがわか...
こんな姿を見せられて、才人の衝動にも火がつかないはずが...
「タバサ……気持ちいい? ひょっとして、こういう使い方でき...
才人の口から、自分でも驚くくらいの意地悪な台詞が零れる。
「ちがっ…! あ、は…ちがうの、こんなの、知らなかったのっ…...
「ほんとに? 使うとどんなお湯になるのか、聞かないで買っ...
つつー、とタバサの背中に手を回し、背筋を撫で上げる。指...
首筋から頬、耳の裏までをくすぐるように愛撫する。
「知ってたのね。お姉さま、この魔法薬の説明聞いて、ちょっ...
蚊帳の外にいたシルフィードが、ここぞとばかりに暴露する。
「シルフィ…!!」
「ぬるぬるするお湯になるー、ってことだけ聞いて、いやらし...
お姉さまこそいやらしい人なのねー。むっつりさんなのね。き...
お仕置きされることが決定して開き直ったのか、シルフィー...
「あはっ、面白いの。お姉さまのかたーくなったお胸の先っぽ...
「やぁ……シルフィ、やめなさいっ、やめっ……んぅっ!」
タバサは唇を噛みしめ、全身に襲ってくる刺激に耐える。雪...
人形のような顔立ちは官能の火にとけている。
普段のタバサを知るものなら目を疑うような、あまりにも淫...
「サイト、いやらしい事を期待してたお姉さまに、お望み通り...
こんなにちっちゃい体なのに、ほんとにいけないお姉さまなの...
ちゅ、とシルフィードはタバサの頬にキスする。
「おっけ、じゃタバサ。思いっきり気持ちよくしてやるからな」
「そんなっ、やだ……サイト、シルフィ、やめっ…!」
「やめませんなのー。きゅい♪」
シルフィはタバサの首筋に軽く歯を立て、左手を胸に回しな...
まさか――!とタバサが身をすくめた瞬間、シルフィの右手の...
後ろの門に滑り込んだ。
「あっ、あっあ……嘘、やぁ……!」
「んふふー♪ よく滑るから簡単に入っちゃったのね」
「じゃ、俺はこっちな」
才人はタバサの体を持ち上げると、その唇に唇を合わせる。
舌を差し入れ、その体から力が僅かに抜けた時を狙って、右手...
熱くほぐれたタバサの割れ目は、後ろよりもずっと楽に才人...
ただでさえ狭いタバサの入り口が、才人をきゅうきゅうと締...
「あはっ、やっぱりサイトの指の方が美味しいみたいなのね。...
「俺だけじゃこんなにはならないぜ。シルフィと一緒にしてる...
タバサが強すぎる刺激に体を痙攣させ、かはっ、と喉奥から...
才人とシルフィードの目が合い、怪しいアイコンタクトが交...
「ひっ……あ、ああぁぁぁーーっ!!!」
才人とシルフィードの同時責めに、タバサはあっという間に...
降りてくることを許されなかった。
35 :湯けむり協奏曲・前編 7/7 :2007/03/25(日) 20:15:49 I...
「そ、そんなに睨むなよ……」
気をやりすぎてぐったりとしてしまった状態からようやく持...
才人とシルフィードに恨みがましげな視線を送り続けていた。
「そうなのね。あんなに気持ちよさそうだったのにどうして怒...
ふふ、可愛かったぜ……なのね」
タバコをふかすジェスチャーをしながら、シルフィードは余...
後でされるお仕置きのことをすっかり忘れているようだが、...
才人は少しせつなくなった。
「んー、それよりも、シルフィとサイトはまだ満足してないの...
シルフィードは才人の方を見て、屈託無く笑う。
「だめ」
タバサはやっと浮かんできて、シルフィの提案にダメ出しを...
「だめって、ひどいのね。お姉さまは自分だけ気持ちよければ...
「わたしもいっしょにする」
「そんなにへろへろの状態で、無茶なのねー」
と、使い魔とその主人の間柄とは思えない言い争いをしてい...
「馬鹿犬ーっ! いつになったら帰ってくるのよー!」
才人にとってのご主人様。ルイズの怒気にまみれた声がヴェ...
「あ、ミス・ヴァリエールの声なのね。いつも怒ってばかりで...
「やば、長湯しすぎちまった……?」
平然としているシルフィードの横で、才人がぎくっと身をす...
そこで湯船の中の青髪の少女二人に目をやり、顔面蒼白にな...
風呂から帰ってこない→ご主人様を怒らせた
→風呂から帰ってこない原因は別の女としっぽり入浴中だったか...
ガタガタと震えはじめた才人を見て、タバサはため息をつく...
何かを思いついたようだった。
「……ルイズにばれないようにしたら、後で言うこと聞いてくれ...
小声で、タバサは才人に囁く。
「そうしてくれるなら願ったりだけど……もう、無理だろ。
あと何秒かでルイズここに来るぜ……あはは……」
乾いた笑い声を上げる才人を尻目に、タバサは「任せて」と...
すぐにルイズが風呂釜の前に到着して、才人を見上げた。
「いつまでお風呂に入ってるのよ! いい加減にしなさいよね…...
見れば、カーディガンを羽織ったその肩は細かく震えている...
あぁ、でもそんなこと考えてる時間無い。もう気付く。タバ...
「あ、ああああのルイズ、これはだな……」
「これはって何よ?」
…あれ? ルイズの反応が小さい。才人が恐る恐る後ろを見る...
「あら、あらら?」
「何ヘンな顔してるの。もういいわ。わたし湯冷めしちゃった...
才人が首を傾げていると、その場にもうひとつ足音が迫って...
「サイトさんっ! ああ良かった、まだお風呂の最中だったん...
寝間着やタオルが入ったカゴを下げてきたのは、シエスタ。
そこでルイズの姿をみつけて、怪訝そうな顔になった。
……どうやら、まだお風呂騒動は終わりそうにないらしかった。
233 :湯けむり協奏曲・後編 1/8 :2007/04/02(月) 00:07:27 ...
「今晩は、ミス・ヴァリエール。入浴中のサイトさんにご用で...
作り笑いなのが見え見えな笑みを浮かべながら、シエスタは...
「サイトがいつまでたっても帰ってこないから見に来たのよ。...
ルイズは自分の肩を自分で抱きながら、そう言い返した。
「そうですか。……サイトさん、お風呂、ご一緒してもいいです...
ルイズと才人に特別な用が無いことを確認したシエスタは才...
今度は作り笑いではない穏やかな微笑みを見せながらそう聞く。
”ご一緒”のところを妙に強調するのを忘れない。
「ちょっと! 一緒って何よ! それに、わたしが先にお風呂...
ルイズは目をつり上げてシエスタに怒鳴る。シエスタは意外...
「あら、ミス・ヴァリエールは学生寮のお風呂が使えるんじゃ...
「入ったけど湯冷めしちゃったのよ。もう入浴時間終わってし...
だんだんとルイズの語気が弱々しくなる。
「大丈夫か? どうして湯冷めなんてしたんだ?」
才人が聞くと、ルイズは恨みがましい視線を才人に向けたが...
実は、才人が帰ってきたらパーカーを借りようと思って薄着...
そんなことを使い魔に対して言えるルイズではない。
「まぁいいや。じゃ、俺が出るからルイズとシエスタが一緒に...
タバサとシルフィードがどこへ消えてしまったのかは気にな...
さっさとこの場を去った方がいいのは明白だった。才人は平静...
「そんな、ミス・ヴァリエールと同じお風呂だなんて……。
それに、いつもみたいにご一緒してくださらないんですか?」
シエスタはちょっとむくれた顔をしながら頬を染める。今度...
ルイズの傍で、空気がピシッと張りつめるのがわかり、才人...
「い、いつもみたいにって、そんなしょっちゅう一緒に入って...
「はい…一人で使わせていただく時は、何だか寂しいです…」
指を口元へ持って行き、切なげな表情で才人をみつめるシエ...
あぁ、何言っても駄目だこの娘。横にルイズがいるのを承知し...
「……サイト」
「はひっ!? ご、ごめんなさいっ!!」
「わわわ、わたしも一緒に入るわ。出ないでそこにいなさい」
「……はい?」
ルイズは視線を才人たちに合わせないようにしながら、意を...
才人とシエスタは呆気にとられた様子で肌を露わにしていく...
「え、一緒にって、マジで!?」
「わたしはいつでも大真面目よ」
「シエスタはどーすんだよ、待たせるの可哀想だろ!?」
「シエスタも一緒に入ればいいじゃない。あんたがメイドとど...
まだ湯にも浸かっていないのに、りんごみたいに真っ赤にな...
ほとんど自棄である。
「おいおい…シエスタも何か言ってやってくれよ…」
「ミス・ヴァリエールが許してくださるなら問題ありませんわ...
にっこり笑うシエスタ。彼女に助け船を求めたのが間違いで...
234 :湯けむり協奏曲・後編 2/8 :2007/04/02(月) 00:08:23 ...
「はぁ……気持ち良いですねサイトさん。この白いお湯も、いつ...
「あ、あぁ、そうだな。良いお湯だな…」
うっとりとした顔で才人を見つめるシエスタに、才人は歯切...
結局才人は風呂から上がる事を許されず、先刻とは別の少女...
長湯を続行することになったわけだが、針のむしろに座らされ...
その居心地の悪さの原因は、顎まで湯に沈めて先程から無言...
照れているのか、ヘソを曲げているのか。恐らく後者だろう...
すぐに裸になってさっさと湯の中に体を隠してしまったルイ...
やけに色っぽく服を脱ぎ、体を丁寧に洗うシエスタに見とれた...
才人とのお風呂にはある程度慣れているシエスタのペースに、
ルイズはこれ以上ない敗北感を味わわされたのである。
――な、何よ何よ。やけに余裕ぶっちゃって。サイトはサイト...
男と女で一緒にお風呂に入るのに慣れてるだなんて、動物じ...
はしたないったらありゃしない。もっと慎みってものを持つ...
メイドと才人の方が異常なんだわ。羨ましくなんかないんだ...
ほとんど裸同然の格好で才人と毎日同衾しているルイズも他...
とやかく言えた立場ではないはずなのだが、彼女も使い魔同様...
「どうされたんですか、ミス・ヴァリエール。貴女が一緒にお...
「何よ。わたしはお風呂の中ではしゃぐ趣味は無いの」
「あら勿体ない。サイトさんの国のお風呂は和気藹々と入るも...
「ま、楽しみ方は人それぞれじゃないかな。うん」
そう言いながら、才人の視線はちらちらとシエスタの体に向...
シエスタはこの濁り湯の特性を早くも理解したのか、才人に対...
絶妙なところまで体を沈めているのであった。
見えたり見えなかったりするシエスタの谷間や桃色の頭頂部...
情欲を刺激する。
ただでさえ蠱惑的な光景なのに、才人は少し前にタバサやシ...
自身は満足しきっていない状態であった。ムラムラと衝動だけ...
……そういえば、そのタバサとシルフィードはどこに消えたん...
あの一瞬で気配も見せずに移動できる魔法なんて聞いたこと...
その疑問を思い出したとき、才人の足に何かが触れた。
「わひゃっ!?」
思わず素っ頓狂な声を上げる才人。
「?」 「どうしたんですか?」
疑問符を投げかけるルイズとシエスタ。才人の方が聞きたい...
さわさわ。才人の足に触れたものは、探るような動きで太股...
くすぐったさと正体不明の不気味さに、才人の背筋がぞくぞく...
「ちょっと、どっちだ? 何すんだよ」
ルイズとシエスタはある程度才人からは離れたところにいる...
湯の中が見えないのをいいことに、どちらかが足で悪戯した...
ルイズとシエスタは、怪訝そうな表情で互いの顔を見つめる。
「ミス・ヴァリエール。サイトさんに何かしたんですか?」
「わたしは何もしてないわよ。そっちこそサイトに何かちょっ...
あれ? 二人とも何かした様子ではない。しらばっくれてる...
と、才人の混乱が高まるのと同時に、才人の股間の物……。先...
その衝動は吐き出せずにいたモノが、明らかにこの場では有り...
235 :湯けむり協奏曲・後編 3/8 :2007/04/02(月) 00:09:06 ...
「ッッ……!」
思わず大声を上げてしまいそうになり、慌てて口をつぐむ。
ルイズとシエスタは互いに疑惑の目で牽制しあっていたため...
その時になって、タバサがどこに消えたのか。才人はようや...
タバサのやつ、さっきからずっと風呂釜の中に潜って、
上手いこと俺やルイズやシエスタの体に触れないようにしてい...
……しかも、さらに付け加えると、なぜか俺のナニを口で銜え...
『やっと気付いた。鈍感』
必死に狼狽を隠す才人の耳に、タバサの声が響いてきた。
何だこれ、魔法? 水中にいて平気なのも魔法だよな。でも...
『きゅい。お姉さまが溺れないのはシルフィの魔法なのね。
あと、サイトにお姉さまとシルフィの言葉が伝わるのも、水の...
他の人には聞こえないから安心して欲しいのね』
今度はシルフィードの声。体が小さいタバサはいいとして、...
いくらなんでも、二人の人間が風呂釜の中に隠れていてばれ...
『シルフィはお風呂のお湯と同化してるのね。人間の形になる...
ついでに言うと、お湯がさっきより滑らないのもシルフィが調...
勝手に転ばれたりしたらお姉さまが隠れてるのばれちゃうから』
本当に? じゃあ、このお湯を零したら元に戻った時にシル...
『そんなことはないのね』
いつの間にかとんでもないことになっていたらしい。このそ...
才人、ルイズ、シエスタ、タバサ、シルフィードの五人が入っ...
「(あの、それで、なぜにタバサは俺のせつない所を口に含ん...
声には出さずに、水中のタバサに才人は”聞く”。
『このまま放っておいたら、ルイズやメイドと始めちゃいそう...
「(……さいですか)」
『それに……さっきの”お礼”しないと気が済まない』
水中にいて姿も見えないのに、タバサの口元が意地悪く持ち...
才人の両脚の間に小さな身体を潜り込ませたタバサは、顔を...
「あっ……つ……!」
唇が根本の陰毛に触れるくらいに深く飲み込んだ後、間を置...
喉の粘膜と頬裏の肉と歯茎と歯と唇とに満遍なく擦られ、才...
『……大きい。もう、全部は飲み込めなくなった』
唇をカリ首の部分に引っかけ、亀頭だけを口中に含んだ状態...
魔法を使っての会話であるため、口が塞がっていても考えてい...
「(タバサ、頼む、別に今じゃなくてもいいだろ。やめてくれ…...
『さっき、わたしがやめてって言ったのにサイトはやめてくれ...
「(それに?)」
『わたしも、我慢できない』
……こんな所で仕返しが来ますか。才人は調子に乗りすぎたこ...
張りつめてつるつるになった亀頭にタバサの唇が絡み、舌が...
口の小さいタバサが好む、敏感な部分だけを狙った重点的な奉...
「くっ……ふ、ぁ……!」
才人の喉奥から掠れた声が漏れる。普段される時は、ベッド...
体が震えるのを堪えなければならないほど強烈な責めである。...
「サイトさん、どうしたんですか? 先程から様子がおかしい...
「そうね、変な声出しちゃって…。大丈夫?」
さすがに何かおかしいと思ったのか、ルイズとシエスタがサ...
236 :湯けむり協奏曲・後編 4/8 :2007/04/02(月) 00:10:03 ...
まずい、非常にまずい。このままだと、この二人が見ている...
達してしまうことになる。それだけは避けたい……!
そんなことを考えた才人に、タバサはちょっとむっとしたよ...
ぎゅっ。
「はうっ!?」
才人の体がびくっと硬直する。タバサがフェラチオを続けな...
そのまま指と手のひらで、才人の睾丸をころころと弄ぶ。
『なに? こんなに縮み上がって、出したい出したいって言っ...
これはあなたが一方的に不利な勝負なの。負けるとわかってる...
口中に溜めた唾液の中に亀頭を泳がせ、舌と粘膜でじゅぶじ...
今、このシチュエーションでなければ成立し得ない、あまり...
「あっ、だめ、もう……限界っ……!」
タバサの容赦の無い責めに、才人は白旗をあげる。今まで必...
自分のペニスにむしゃぶりついているタバサの頭に両手を沿え...
『んっ……とどめ。たっぷり吐き出して』
タバサは才人の手に後押しされるように、限界までペニスを...
喉で先端をしごきあげる。
「………ッ!!!」
どぷっ!
ほとんどカタマリと言って良いような濃い精液が、タバサの...
今まで興奮させられるだけさせられていた鬱憤を晴らすかの...
びゅるびゅると際限なく才人のものが脈動する。
タバサはそれを口中から一滴たりとも溢れさせることないま...
「あっ……は、ぁ………」
長い射精が終わって、才人はようやく体を弛緩させる。
何も考えられなくなるほどの強烈な快楽であった。その顔は絶...
「…………」
「…………」
だが、その極楽気分にひたっていられる時間は悲しいほどに...
ルイズとシエスタの方から、極楽を地獄に変えるほどの怒気が...
見れば、ルイズとシエスタは、先程の牽制のし合いとは次元...
互いのことを睨みつけていた。
「し、しし信じられない…! 遂にそこまでっ……! ご主人様の...
わなわなと肩を震わせるルイズ。
「ま、まままぁ、なんっって、白々しいことを……!
わたし、ミス・ヴァリエールは分別がある方だと信じてました...
ひくひくと頬を震わせるシエスタ。
あれ。あれあれ。何この状況。一体どういう経過でこんなこ...
サイトはアホの子みたいな顔で二人を見つめる。
『んー、たぶんだけどー、この二人からしてみると、自分とサ...
自分は何もしていないのに、サイトが水の中で”誰か”にイかさ...
サイトのイき顔は可愛いから、知ってる人ならすぐピンと来る...
……解説ありがとう、シルフィ。
237 :湯けむり協奏曲・後編 5/8 :2007/04/02(月) 00:10:48 ...
「サイト…? メイドの足はそんなに気持ちよかったわけ…?」
ルイズは形容しがたい恐ろしい笑みでサイトの方を向くと、...
「あ、ああ足ですって! サイトさんが足なんかで……!」
シエスタは驚愕の声を上げる。ああ、そんな可哀想な子を見...
「ぬけぬけと何を言ってるのかしら…? この犬は足でされるの...
知ってるからあんたもわたしの前でおイタしくさったんでしょ...
「ミス・ヴァリエールが何を仰りたいのか全くわかりませんわ...
あの格好からだったら、足を使う以外ありませんわね。いつも...
二人の思いこみとすれ違いは最早修復不可能になっているよ...
ちょっと考えれば相手が嘘をついているにしてはおかしい事く...
完全に頭に血が上ってしまっているのであった。
「そうよっ! あんたわたしに足でされて喜んじゃったことは...
他の女にもされてたなんてっ!」
「はぐっ!」
濁った湯の中でも狙いを損なわずに、ルイズの足蹴りが才人...
タバサはそれを予期していたのか、さっさと才人の後ろ側に...
「何よ! ふにゃふにゃじゃない! 年中盛ってる犬のあんた...
こんなだなんて、よっぽどたくさんぶちまけたのね! 汚らし...
「ちょ、やめ、痛い痛い!」
ふにゃふにゃなのはタバサに搾り取られたばっかりだからで...
ナニを潰さんばかりの勢いなルイズの足から、才人は身をよじ...
だが、そんなルイズの様子を見て、シエスタも事の異常さに...
「あの……ミス・ヴァリエール?
本当に、あなたがサイトさんに、その……あ、足でしたんじゃな...
「当たり前でしょ! した本人が何言ってるの!」
「いえ、わたしはしていません」
冷静に、きっぱりと言い放つシエスタ。その様子に、ルイズ...
そこに浮かんでくるのは、新たなる疑惑の対象。
「……サイト、あんた何か隠してるでしょう」
「さ、さぁ俺には何のことだか……うっ!」
ルイズの足が乱暴さを潜め、つつ…とつま先だけでサイトのも...
「言いなさいよ。考えてみれば、わたしが最初にここに来たと...
正直に言ったらちょっとだけお仕置きを加減してあげなくもな...
全然譲歩になっていない。
「ね、サイト…?」
ルイズは天使の微笑みを投げかけながら、足指できゅっと亀...
途端に才人のペニスに血液が流れ込み、びくん、と大きく跳ね...
「あはっ……やっぱりわたしの足が好きなのね。
何を隠してるのか言ったら、もっと良くしてあげるのに」
「んっ…、く、ふぁ……!」
絶対嘘だ。というか、白状したらこのまま握りつぶされる。
そう恐怖しながらも、才人の喉からは抑えきれない甘い吐息...
「あの……ミス・ヴァリエール? 本当に、足でしているんです...
湯の中でどんなことが行われているのか見えない状態で、才...
目の当たりにして、シエスタはおずおずとルイズに聞く。
「そうよ。この犬はご主人様の足が大好きなの。そうでしょう...
「べ、別に好きってわけじゃ…!」
「嘘おっしゃい。踏まれたって蹴られたって喜んじゃうくせに」
土踏まずで才人のペニスをお腹に押し付け、ぐりぐりと擦る...
238 :湯けむり協奏曲・後編 6/8 :2007/04/02(月) 00:11:32 ...
「……ホントに、足がいいんですか? 失礼します……」
シエスタは頬を染めて懐疑の目をルイズと才人に向けていた...
ついに好奇心を抑えられない様子でその足を崩し、才人の腰が...
「おい、シエスタまで…」
「あ、これがサイトさんの太股ですね。これがミス・ヴァリエ...
手探りならぬ足探りでシエスタのつま先が水中の才人やルイ...
最後に才人のペニスをかすめる。
「うぁっ!」
「わ、本当にガチガチになってます……サイトさん……」
大げさに驚き、軽蔑の色を含んだ目で才人を睨むシエスタ。...
「もしかして、いつもミス・ヴァリエールに蹴られるがままな...
つんつん、さすさす。
「そうなのかもね。それじゃあお仕置きにならないわね」
ぐりぐり、ぎゅっぎゅっ。
この状況がツボにはまってしまったのか、遠慮無く才人のも...
才人にとってはあまり良い思い出のないルイズとシエスタの意...
必死で自らのペニスを防御しようとする才人だったが、4本...
「二人ともっ、止め、止めろってば!」
「はぁ……ふぅ……、嘘ね。ほんとはしてもらいたがってるくせに」
「んっ……ふっ………そうです。サイトさんの顔、随分と気持ちよさ...
いつのまにか火がついてしまったらしい二人は、息を乱しな...
夢中になっている。いつのまにかシエスタが才人のペニスを跳...
ルイズが細かい動きで刺激を与えるという役割分担まで暗黙の...
「はぁっ、はぁっ……それで、サイト? 話は戻るけど、何を隠...
「はいっ……ふぅっ……わたしも、是非聞きたいですっ……」
「だっから、何でもないって! やめてくれ、頼むからっ!」
もう足で悪戯などという領域はとうに過ぎている、美少女二...
気を抜けばすぐに果ててしまいそうな快楽の中で、才人は必死...
「ふぅん……あっそう、そこまで言うなら信用してあげてもいい...
急にルイズの語気が柔らかくなる。気が済んでくれた……?と...
「はぃ……でも、このままじゃサイトさんも収まりつきませんよ...
満面の笑みを投げかけるシエスタ。それに、ルイズもうんう...
「ほら、ご主人様とメイドの足で、みっともなく出しちゃいな...
ルイズの足指の爪が、サイトの尿道口に遠慮の欠片もない力...
「ひっ……! ああぁぁっ!!」
頭の中に火花が散るような苦痛と紙一重の刺激に、才人は臆...
それまで必死で我慢していたものを吐き出すほか無かった。
「あぁ…………すごいです。サイトさんのが暴れ回ってるのがわか...
蛇口を全開にしたホースのようにびゅくびゅくと白濁液を湯...
才人のペニスを足裏で感じながら、シエスタはうっとりとした...
「はぁ…はぁ……ご主人様が一緒に入ってるお風呂の中にこんなに...
そう言いながらも、ルイズの瞳は潤み、吐息には情欲の色が...
239 :湯けむり協奏曲・後編 7/8 :2007/04/02(月) 00:12:24 ...
ああ、やっちまった。本気で逃げようと思えば逃げられるチ...
ルイズたちの言うとおり満更でもなかった自分に激しい自己...
才人は今度こそ湯船を脱出しようと腰を上げた。
タバサ達なら、ばれないようにしてくれると言ったのだから...
上がってくれるだろう。
……が、その才人の体は、ガンダールヴもびっくりの速度で間...
ルイズとシエスタの腕に捕縛され、再び湯の中に沈んだ。
「え、ちょ、何ですかお二人さん…!?」
「ちょっとあんた、自分だけ良い目にあって帰れると思ったわ...
「そうです。男性だったらきちんと責任はとってください」
完全に女の目……いや雌の目になっている二人。
何だよもう。俺を足でされて興奮する変態だとか罵った癖に、
そっちも足でして興奮する変態じゃないか。
「ほら、まだまだできるでしょう。あんたは一年中発情犬なん...
「酷いこと言わないでください。そういうのは男性の甲斐性の...
竿に手を這わせ握りしめるルイズに、玉袋を撫でさするシエ...
「サイト…♪」
「サイトさん…♪」
両側から頬にキスされる才人。
天国と地獄が織り混ざった状況に、才人が観念して天を仰い...
三人がもつれあっているすぐ前の水面が揺れ、小さな頭がざ...
「……ふぅ」
水を吸って重くなった髪を指で整え、久しぶりの普通の息を...
ルイズとシエスタは目をまんまるに見開いてその姿を見つめ...
からくり人形のような動きでゆっくりと才人の顔に向き直った。
「やー………っぱり隠し事あったんじゃない。わたし、嘘は大っ嫌...
「どういうことなのか、きっちり説明して頂かないと納得でき...
とっても爽やかな笑みが水面上だけのものであることは、二...
渾身の力でにぎにぎしていることからも明白である。既に混乱...
吹っ飛びそうになっていた。
『お姉さまも黙って我慢していようとしてたんだけど、やっぱ...
というわけで、シルフィもお姉さまに味方するの。ごめんなさ...
急にどこからともなく聞こえてきた声に、ルイズとシエスタ...
何と、お湯が急にゼリーのような質感を持ち、二人の手足に...
「ちょっと、何よこれ! 気持ち悪い!」
「きゃー! きゃー!」
そのまま二人の体は才人から引き離される。その様は、いわ...
そういえばファンタジー世界といったらある意味お約束だよ...
240 :湯けむり協奏曲・後編 8/8 :2007/04/02(月) 00:13:13 ...
「タ、タバサ? これは一体……?」
「わたしがいる傍で別の女とするなんて、納得できない」
自らが同化したお湯の性質を変え、スライム化したシルフィ...
悲鳴と怒号が響く中、タバサは静かに才人の元へ近付く。
どうやらこの二人の傍はただのお湯のままなようである。
「サイト」
才人の胸に手を置き、キスするタバサ。今まで黙って隠れて...
情熱的な口付けであった。
「……っは、三回目だけど、まだ大丈夫よね」
口元から銀色の唾液の糸を垂らしながら、タバサはそう聞く。
「大丈夫なわけないでしょっッ!! 才人、後で覚悟しときな...
「あーん、やだやだやだー! 怖いですーっ!!」
『これ面白いのねー。創意工夫で楽しさ無限大なのねー!』
タバサの肩越しには、スライムに両手首を頭の上に固定され...
持ち上げられているルイズと、両手を後ろ手に繋ぎ止められ、...
股がされているシエスタの姿。後があまりにも恐ろしい阿鼻叫...
「あの、タバサ……この状況で?」
震えた声で問う才人。タバサはこくんと頷いた。
「もう、我慢できない。あの二人はシルフィに任せておけば大...
……実はこの娘、ルイズ達よりも恐ろしいのかもしれない。
『そうね、お任せなのねー。サイトとお姉さまがしてるとこを...
シルフィが気持ちよくしてあげるのね。人外の快楽を味わわせ...
軟体動物のような質感になったお湯が、べろん、とルイズ&...
どうやら、この二人もただ事では済まない運命が決定したよ...
「それじゃ、サイト……いいよね?」
小さく微笑んで見せたタバサが、自ら才人の腰の上に跨り、...
ああ、あれだけ平和だった俺の入浴時間が、どこをどう間違...
その日のヴェストリ広場には、明け方近くまで水音と嬌声が...
なお、この夜を境に、才人の入浴時間が安息の時では無くな...
<おしまい>
終了行:
29 :湯けむり協奏曲・前編 1/7 :2007/03/25(日) 20:10:38 I...
月が二つ輝く夜空に、湯気が立ち上って星をにじませる。
子気味いい音を立てて焼けた薪が割れる音を聞きながら、
才人は湯船につかって汗と疲労を流していた。
「あ゛ーー……極楽極楽……」
そう言って、頭の上に乗せていたタオルで顔にかいた汗を拭...
何ともオヤジ臭い仕草である。
才人はタオルを畳んで頭の上に戻すと、体の向きを変えて湯...
風呂釜の縁に持たれかかって片手をだらんと外に垂らした。
彼のご主人様が見たら文句のひとつもつけそうなだらけきっ...
それだけリラックスしてしまうのも仕方ないのかもしれない。
この世界に来たばかりの時よりも何かと忙しくなってきた才...
入浴の時間は一人で心も体も休ませられる貴重な一時であった...
そんな休息の時であったが、今夜はそれもままならない――そ...
心労も疲労も余計に増やすことになろうとは、この瞬間の才人...
「ん……何だ?」
聞き覚えのある風斬り音が耳に入ってきて、才人は顔を上げ...
音のした方を探すと、星空を舞うひとつの影。才人はすぐに、
それが自分も乗ったことのある風竜であると気付いた。
「ってことは、タバサかな。こんな時間まで大変だな…」
今日は虚無の曜日である。タバサが学校外へ遠出していても...
もう夜も更けている。
そのまま学生寮の部屋の窓に入るのかと思って見ていると、...
才人の風呂が設置されているヴェストリ広場へと降り立った。
才人が怪訝そうな表情を浮かべていると、竜の背から飛び降...
風呂に向かって真っ直ぐに歩いてくる。
薪の火に照らされて、その影がタバサであることがはっきり...
「ちょ……、タバサ! 俺だよ俺! 入浴中なんだけど…!?」
才人は慌てて湯の中に両肩まで体を沈める。
「知ってる。空からお風呂の火が見えたから」
タバサは相変わらずの無表情のまま、
才人が入浴中であることなど意にも介さずそう言い放つ。
「知ってるなら何で…!?」
「入れて」
才人が言い返すと、タバサは簡潔に一言呟いた。
「……今、何と?」
才人は眉間に皺を寄せながら、風呂釜の傍に立ちつくす少女...
「入れて欲しいの……。だめ?」
なぜかタバサは切なさを含んだ表情を浮かべ、才人に懇願す...
その頬が紅潮しているように見えるのは火のせいなのかどうな...
妙にエロっちいその台詞に一瞬くらっときたが、この言葉足...
何を言いたいのか、才人はすぐに気付いた。
「あー、そっか。風呂だよな。確かにもう学園生用の浴場は閉...
才人の言葉に、タバサはこくんと頷く。外から見てもわから...
遠出をしてそれなりに汗などの汚れが気になるのだろう。
30 :湯けむり協奏曲・前編 2/7 :2007/03/25(日) 20:11:37 I...
「お礼はするから」
「いいよいいよ。じゃ、もうちょっとしたら俺は出るからちょ...
才人がそう言うと、タバサは少しだけ目を細めた。ほんの僅...
タバサが何かに不満を感じたのだと才人は察する。
「え、何?」
何か不都合でも…?と才人が考えていると、タバサはぶかぶか...
ぱさりと落とし、ブラウスのボタンを外しはじめた。
「何で!? 待っててって言ったろ!?」
「一緒に入る」
風呂の中に入っている才人には止められないのをいいことに、
タバサはブラウスを脱ぎ去り、スカートを足から引き抜く。
まこと遠慮のない脱ぎっぷりである。
「すとっぷ! すとーっぷ! まずいってそれは…!」
「どうして?」
「どうしてって、健全な男女が一緒にお風呂だなんてね、いけ...
「メイドとは一緒に入れるのに?」
タバサの目がさらに細くなる。才人はうっ…と言葉に詰まった...
てか、どうしてこの娘が知ってますか? まさか周知の事実...
「それとも…嫌? わたしと一緒に入るのは」
タバサはふっ…と表情を緩め、不安そうな色を含ませて問うて...
純白のシミーズにこれまた真っ白なタイツ。それに負けない...
雪の妖精みたいな少女にそんなことを聞かれて、嫌と言える人...
「嫌なわけないだろ。でもそれとこれとは……」
「じゃあ、一緒に入りたい?」
そこでなぜそっちがそう聞く? 才人は混乱しかけたが、そ...
『タバサと一緒にお風呂』の光景をつい想像してしまう。
小さくて綺麗なタバサ。精巧なお人形さんみたいなタバサ。
そんなタバサと一緒の湯船につかって、膝の間に座らせちゃっ...
やばい。やばいです。一見ほのぼのなのにその実この上なく...
タバサが一瞬、にやりと笑ったような気がした。はっ、思わ...
才人が自己嫌悪に陥っている間に、タバサは残りの衣装を全...
一糸纏わぬ姿になってしまったタバサにこれ以上文句を言う...
諦めて深いため息をついた。
外で体を洗ったタバサを、風呂桶の中に招き入れる。縁をま...
脚の間の部分がばっちり目に入ってしまい、ぼっと頬が熱くな...
ふぅ…と深い息を吐いて湯につかり、目を薄めて全身から力を...
その子供のような体つきからは想像がつかないほど色っぽく、
つい凝視してしまうのを止められない。
「あー、うー、そうだな。風呂っていっても、こんな手製の小...
いつも学校の大浴場に入ってるお前には全然もの足りないん...
気まずくなった才人は、無理矢理作った話題をふっかける。
このままタバサを見ていたら変な気分になってしまいそうだ。
「そんなことない」
タバサはふるふると首を横に振った。
「そ、そお? さすがにお世辞じゃない?」
「……あなたと一緒だから」
31 :湯けむり協奏曲・前編 3/7 :2007/03/25(日) 20:12:26 I...
ずきゅーん。
普段は無愛想な少女にそんなことを言われて、才人はのぼせ...
あぁもう、あぁもうちくしょう可愛いなぁこのちびっ娘め。
ぎゅって抱きしめてかいぐりかいぐりしてしまいたいなぁ。
才人が健全なのか不健全なのか微妙な衝動に身悶えしている...
その思考を読み取ったかのように、タバサはゆっくりと湯の中...
「あ……」
何も言わないタバサ。けれども、そのどこまでも青い瞳は下...
気持ちを才人にぶつけてくる。
だめだ、俺は、この少女の誘惑から逃れられない――!
「ずるいのねー! 二人だけでイチャイチャしないで欲しいの...
と、そんな甘い空気を引き裂くような甲高い声。
え? どこから?と思う間も無く、才人とタバサの間を割る...
人影が湯船の中に飛び込んできた。
「わっぷ!」「けほっ…!」
跳ねた湯をかぶって、才人とタバサが顔をしかめる。
風呂桶の底に沈んだそれはぶくぶくとしばし泡を立ち上らせ...
勢いよく水面に顔を出してぷはぁと息をついた。
「んー! お風呂なんて滅多に入らないけど気持ちいいのねー♪...
濡れて額に張り付いた長い髪を気にもとめず、その女性……
人間の格好に化けた風韻竜シルフィードはにこにこと笑う。
「まさか空中で変身してそのまま飛び込んで来たのか? 無茶...
「大丈夫、お湯は零れないように飛び込んだのね」
「いや、そういう問題じゃなくてだな」
予期せぬ闖入者にツッコミを入れる才人だったが、シルフィ...
悪びれもない態度に、才人は毒気を抜かれてしまった。
「シルフィ……?」
穏やかなようで、確かな怒気を含んだ声。苦笑している才人...
シルフィードのご主人様の方はどうやら虫の居所がおよろしく...
「サイトと二人でお風呂に入りたいから、待っててって言った...
「きゅい! でもでもでも、お腹すいたし、シルフィのこと忘...
「言 っ た わ よ ね ?」
タバサはあくまで静かな口調なのに、ゴゴゴゴ…という効果音...
その異様な雰囲気に、シルフィードだけでなく才人まで戦慄し...
「きゃー! お姉さま怖いのー! 助けてほしいのね! きゅ...
シルフィードは大げさに恐れおののくと、才人の傍に寄って...
大きな乳房が才人の胸にあたってむにゅりと形を変える。
その感触に思わず才人の頬が緩んでしまった時……。
タバサの周囲で、"何か"が壊れる音がした。あ、やばい。才...
自分のご主人様も、時折こうなる。ご主人様がこうなった時...
……諦める、である。
今回は他人事であるとわかっているのに、才人の背筋に嫌な...
「……シルフィ、後で"アレ"ね」
タバサは一言、そう言い捨てる。シルフィードの顔からさー...
「きゅきゅきゅいー! いやー! それだけは勘弁してなのね...
シルフィードは泣いてタバサにしがみつくが、タバサの表情...
「"アレ"ね」
「いやー! 後でっていつー! いつなのー!?」
"アレ"って何なんだろう……。才人は知りたいような知りたく...
32 :湯けむり協奏曲・前編 4/7 :2007/03/25(日) 20:13:21 I...
シルフィードは風呂の縁に手をついてさめざめと泣いている。
人は確実に来る恐怖に対してはそれを待つ時間にこそ恐怖す...
「その…何だ、シルフィだって悪気があって邪魔したわけじゃな...
才人がフォローしてやると、タバサはきっと才人の方を睨ん...
その仕草を見て、才人はピンと来る。あー、この娘も自分の...
胸の大きさなんて、どうしてそんなに気にするんだろうなぁ。
仕方ないな、と微笑ましい気分になる。彼自身が巨乳にデレ...
自分のことは棚に上げて考えてしまうのが才人であった。
「ん……ちょっと待ってて」
タバサは不意に何かを思い出したような顔をすると、湯船を...
鞄から小さな瓶を取り出して風呂の中へと戻ってきた。
「どうした? 何だ、それ?」
タバサが手に持った小瓶の中には、乳白色の液体が入ってい...
「これ、入浴剤。街に寄ったときに見つけたから買ったの。珍...
「へー、このせか…いや、国にもあるんだ」
ハルケギニアでは一般家庭にお湯を張る風呂が普及していな...
当然入浴剤というものも稀少である。それなりに資産のある貴...
「学校のお風呂で使うとすぐ無くなっちゃうから……ここで使う...
どうやら、才人の作った五右衛門風呂で使用するために買っ...
「ああ、構わないぜ」
才人はそれなら、とすぐに了承する。
タバサは小瓶の蓋を開けると、数滴ぽたぽたと湯船に落とし...
それっぽっちでいいのか?と才人が思っていると、あっとい...
「なるほど、入浴剤も魔法薬の類なのか…」
「わぁわぁ、真っ白ー! 面白いのねー」
さっきまでこの世の終わりみたいな顔をしていたシルフィー...
はしゃぎ始めた。お湯を両手で掬っては、手のひらの間から垂...
その様子を見て、才人は気付いた。お湯が白く染まったため...
ほとんど見えない。
ちょっと残念ではあるが、タバサはこれを期待して急に入浴...
そう考えると、才人は何だか微笑ましくなった。
「なんだかちょっとぬるぬるするのね」
「言われてみればそうだな」
お湯にぬめり気が出る入浴剤のようだ。マッサージローショ...
こんな感じになるのだろうか。
風呂の縁に背中をもたれかけると、そのまま滑って湯の中に...
「ひゃっ…!」
などと考えていたら、小柄なタバサが滑ってお湯の中に頭ま...
「おい、大丈夫か?」
慌てて引き上げようとするが、手を掴んでもつるっと滑って...
「おいおい、まずいぞこれ欠陥商品じゃないのか…!?」
仕方なしに、タバサの背中にまで手をまわして、ぐいっと引...
ようやくタバサの顔がお湯の外に出て一安心するも、今度は才...
もたれかかる格好になってしまった。
「いくらなんでも滑りすぎだな、この入浴剤。水飲んでないか...
「え……あ、うん…大丈夫…」
と、そこで気付く。今現在才人とタバサがとっている格好。
湯船に座り込む形になった才人の上にタバサがのしかかって...
タバサの手は才人の胸に添えられて、二人の足は絡んで、すぐ...
……端から見たら、どうみても真っ最中です。本当にありがと...
33 :湯けむり協奏曲・前編 5/7 :2007/03/25(日) 20:14:11 I...
「あーっ! シルフィの見てる前でっ! はしたないの! け...
胸より下は濁り湯に隠れて見えないため、シルフィードは誤...
「ば、ばかっ! してない! してないから!」
「やってるとこを見られた人はみんなそう言うのね」
「ちがーう!」
才人はすぐにタバサを離そうとするが、下手に動くとまた滑...
「だめ、サイト、動かないで」
「いやそういうわけにも…」
ぬるっ。タバサの背中に回した才人の手が滑って、落っこち...
このままじゃまずい、と才人が手をさらに下に伸ばし――。タバ...
……才人の両手が捕まえたのは、とてつもなく甘美な感触。た...
それが入浴剤の効果でつるつるのぬるぬるになっている。
さらに、滑るお湯のおかげで強く掴んでも傷つけたり痛がら...
さらにさらに、力一杯掴んでタバサの体を引き留めなければな...
まさに、今、このシチュエーションでしか味わえない、奇跡...
才人は直感的に、それを白桜桃(ホワイトチェリー)と命名...
というか、ぶっちゃけた話タバサのお尻である。
「ふぁっ…!」
「ご、ごめん!!」
謝っても、どうしようもない。放したらタバサは水中へとド...
いや、仮に放しても大丈夫だとしても、この禁断の果実を手放...
あまり成長していない小さなお尻。だからこそ張りが素晴ら...
日本人が桜を愛するのはそれが儚く散ってしまうからだという...
……なんて、馬鹿なこと考えてる場合じゃないよな。
「悪い、じゃ、こうして…」
才人がタバサの体を引っかけるのではなく、タバサが才人の...
才人は自分の足をタバサの足の間へ持って行くと、膝を折り...
「よし、これにて一件落着!」
才人は名残惜しさを感じながらも白桜桃から手を離し、額に...
そして、己の太股に白桜桃を超える甘美な果実が乗っているこ...
現在、タバサさんは、才人くんの太股の上に、跨っています。
「ん……だめ…」
身長差のあるタバサは、頬を才人の胸につけたまま、ぎゅっ...
それでもその手と体はぬるりと滑り、湯の中に落ちまいと全身...
そうすると、タバサの胸とは才人の体に擦りつけられ、腰は...
さらに全身を震わせることになり、体が滑り落ちそうになると...
「やぁ……ん、ふ……サイト、サイト……」
これは専門用語で泡踊りとかタワシ洗いというもの? いや...
自分の体の上で悶える少女の愛らしさといやらしさとその感触...
才人はごくりと唾を飲み込むと、膝を軽く揺すってみた。
34 :湯けむり協奏曲・前編 6/7 :2007/03/25(日) 20:15:03 I...
「ひぁっ…! あ、んぁっ…!!」
タバサが一際甘い悲鳴を上げ、その体を強ばらせる。
お湯の中でも、タバサのそこが熱くとろけかけているのがわか...
こんな姿を見せられて、才人の衝動にも火がつかないはずが...
「タバサ……気持ちいい? ひょっとして、こういう使い方でき...
才人の口から、自分でも驚くくらいの意地悪な台詞が零れる。
「ちがっ…! あ、は…ちがうの、こんなの、知らなかったのっ…...
「ほんとに? 使うとどんなお湯になるのか、聞かないで買っ...
つつー、とタバサの背中に手を回し、背筋を撫で上げる。指...
首筋から頬、耳の裏までをくすぐるように愛撫する。
「知ってたのね。お姉さま、この魔法薬の説明聞いて、ちょっ...
蚊帳の外にいたシルフィードが、ここぞとばかりに暴露する。
「シルフィ…!!」
「ぬるぬるするお湯になるー、ってことだけ聞いて、いやらし...
お姉さまこそいやらしい人なのねー。むっつりさんなのね。き...
お仕置きされることが決定して開き直ったのか、シルフィー...
「あはっ、面白いの。お姉さまのかたーくなったお胸の先っぽ...
「やぁ……シルフィ、やめなさいっ、やめっ……んぅっ!」
タバサは唇を噛みしめ、全身に襲ってくる刺激に耐える。雪...
人形のような顔立ちは官能の火にとけている。
普段のタバサを知るものなら目を疑うような、あまりにも淫...
「サイト、いやらしい事を期待してたお姉さまに、お望み通り...
こんなにちっちゃい体なのに、ほんとにいけないお姉さまなの...
ちゅ、とシルフィードはタバサの頬にキスする。
「おっけ、じゃタバサ。思いっきり気持ちよくしてやるからな」
「そんなっ、やだ……サイト、シルフィ、やめっ…!」
「やめませんなのー。きゅい♪」
シルフィはタバサの首筋に軽く歯を立て、左手を胸に回しな...
まさか――!とタバサが身をすくめた瞬間、シルフィの右手の...
後ろの門に滑り込んだ。
「あっ、あっあ……嘘、やぁ……!」
「んふふー♪ よく滑るから簡単に入っちゃったのね」
「じゃ、俺はこっちな」
才人はタバサの体を持ち上げると、その唇に唇を合わせる。
舌を差し入れ、その体から力が僅かに抜けた時を狙って、右手...
熱くほぐれたタバサの割れ目は、後ろよりもずっと楽に才人...
ただでさえ狭いタバサの入り口が、才人をきゅうきゅうと締...
「あはっ、やっぱりサイトの指の方が美味しいみたいなのね。...
「俺だけじゃこんなにはならないぜ。シルフィと一緒にしてる...
タバサが強すぎる刺激に体を痙攣させ、かはっ、と喉奥から...
才人とシルフィードの目が合い、怪しいアイコンタクトが交...
「ひっ……あ、ああぁぁぁーーっ!!!」
才人とシルフィードの同時責めに、タバサはあっという間に...
降りてくることを許されなかった。
35 :湯けむり協奏曲・前編 7/7 :2007/03/25(日) 20:15:49 I...
「そ、そんなに睨むなよ……」
気をやりすぎてぐったりとしてしまった状態からようやく持...
才人とシルフィードに恨みがましげな視線を送り続けていた。
「そうなのね。あんなに気持ちよさそうだったのにどうして怒...
ふふ、可愛かったぜ……なのね」
タバコをふかすジェスチャーをしながら、シルフィードは余...
後でされるお仕置きのことをすっかり忘れているようだが、...
才人は少しせつなくなった。
「んー、それよりも、シルフィとサイトはまだ満足してないの...
シルフィードは才人の方を見て、屈託無く笑う。
「だめ」
タバサはやっと浮かんできて、シルフィの提案にダメ出しを...
「だめって、ひどいのね。お姉さまは自分だけ気持ちよければ...
「わたしもいっしょにする」
「そんなにへろへろの状態で、無茶なのねー」
と、使い魔とその主人の間柄とは思えない言い争いをしてい...
「馬鹿犬ーっ! いつになったら帰ってくるのよー!」
才人にとってのご主人様。ルイズの怒気にまみれた声がヴェ...
「あ、ミス・ヴァリエールの声なのね。いつも怒ってばかりで...
「やば、長湯しすぎちまった……?」
平然としているシルフィードの横で、才人がぎくっと身をす...
そこで湯船の中の青髪の少女二人に目をやり、顔面蒼白にな...
風呂から帰ってこない→ご主人様を怒らせた
→風呂から帰ってこない原因は別の女としっぽり入浴中だったか...
ガタガタと震えはじめた才人を見て、タバサはため息をつく...
何かを思いついたようだった。
「……ルイズにばれないようにしたら、後で言うこと聞いてくれ...
小声で、タバサは才人に囁く。
「そうしてくれるなら願ったりだけど……もう、無理だろ。
あと何秒かでルイズここに来るぜ……あはは……」
乾いた笑い声を上げる才人を尻目に、タバサは「任せて」と...
すぐにルイズが風呂釜の前に到着して、才人を見上げた。
「いつまでお風呂に入ってるのよ! いい加減にしなさいよね…...
見れば、カーディガンを羽織ったその肩は細かく震えている...
あぁ、でもそんなこと考えてる時間無い。もう気付く。タバ...
「あ、ああああのルイズ、これはだな……」
「これはって何よ?」
…あれ? ルイズの反応が小さい。才人が恐る恐る後ろを見る...
「あら、あらら?」
「何ヘンな顔してるの。もういいわ。わたし湯冷めしちゃった...
才人が首を傾げていると、その場にもうひとつ足音が迫って...
「サイトさんっ! ああ良かった、まだお風呂の最中だったん...
寝間着やタオルが入ったカゴを下げてきたのは、シエスタ。
そこでルイズの姿をみつけて、怪訝そうな顔になった。
……どうやら、まだお風呂騒動は終わりそうにないらしかった。
233 :湯けむり協奏曲・後編 1/8 :2007/04/02(月) 00:07:27 ...
「今晩は、ミス・ヴァリエール。入浴中のサイトさんにご用で...
作り笑いなのが見え見えな笑みを浮かべながら、シエスタは...
「サイトがいつまでたっても帰ってこないから見に来たのよ。...
ルイズは自分の肩を自分で抱きながら、そう言い返した。
「そうですか。……サイトさん、お風呂、ご一緒してもいいです...
ルイズと才人に特別な用が無いことを確認したシエスタは才...
今度は作り笑いではない穏やかな微笑みを見せながらそう聞く。
”ご一緒”のところを妙に強調するのを忘れない。
「ちょっと! 一緒って何よ! それに、わたしが先にお風呂...
ルイズは目をつり上げてシエスタに怒鳴る。シエスタは意外...
「あら、ミス・ヴァリエールは学生寮のお風呂が使えるんじゃ...
「入ったけど湯冷めしちゃったのよ。もう入浴時間終わってし...
だんだんとルイズの語気が弱々しくなる。
「大丈夫か? どうして湯冷めなんてしたんだ?」
才人が聞くと、ルイズは恨みがましい視線を才人に向けたが...
実は、才人が帰ってきたらパーカーを借りようと思って薄着...
そんなことを使い魔に対して言えるルイズではない。
「まぁいいや。じゃ、俺が出るからルイズとシエスタが一緒に...
タバサとシルフィードがどこへ消えてしまったのかは気にな...
さっさとこの場を去った方がいいのは明白だった。才人は平静...
「そんな、ミス・ヴァリエールと同じお風呂だなんて……。
それに、いつもみたいにご一緒してくださらないんですか?」
シエスタはちょっとむくれた顔をしながら頬を染める。今度...
ルイズの傍で、空気がピシッと張りつめるのがわかり、才人...
「い、いつもみたいにって、そんなしょっちゅう一緒に入って...
「はい…一人で使わせていただく時は、何だか寂しいです…」
指を口元へ持って行き、切なげな表情で才人をみつめるシエ...
あぁ、何言っても駄目だこの娘。横にルイズがいるのを承知し...
「……サイト」
「はひっ!? ご、ごめんなさいっ!!」
「わわわ、わたしも一緒に入るわ。出ないでそこにいなさい」
「……はい?」
ルイズは視線を才人たちに合わせないようにしながら、意を...
才人とシエスタは呆気にとられた様子で肌を露わにしていく...
「え、一緒にって、マジで!?」
「わたしはいつでも大真面目よ」
「シエスタはどーすんだよ、待たせるの可哀想だろ!?」
「シエスタも一緒に入ればいいじゃない。あんたがメイドとど...
まだ湯にも浸かっていないのに、りんごみたいに真っ赤にな...
ほとんど自棄である。
「おいおい…シエスタも何か言ってやってくれよ…」
「ミス・ヴァリエールが許してくださるなら問題ありませんわ...
にっこり笑うシエスタ。彼女に助け船を求めたのが間違いで...
234 :湯けむり協奏曲・後編 2/8 :2007/04/02(月) 00:08:23 ...
「はぁ……気持ち良いですねサイトさん。この白いお湯も、いつ...
「あ、あぁ、そうだな。良いお湯だな…」
うっとりとした顔で才人を見つめるシエスタに、才人は歯切...
結局才人は風呂から上がる事を許されず、先刻とは別の少女...
長湯を続行することになったわけだが、針のむしろに座らされ...
その居心地の悪さの原因は、顎まで湯に沈めて先程から無言...
照れているのか、ヘソを曲げているのか。恐らく後者だろう...
すぐに裸になってさっさと湯の中に体を隠してしまったルイ...
やけに色っぽく服を脱ぎ、体を丁寧に洗うシエスタに見とれた...
才人とのお風呂にはある程度慣れているシエスタのペースに、
ルイズはこれ以上ない敗北感を味わわされたのである。
――な、何よ何よ。やけに余裕ぶっちゃって。サイトはサイト...
男と女で一緒にお風呂に入るのに慣れてるだなんて、動物じ...
はしたないったらありゃしない。もっと慎みってものを持つ...
メイドと才人の方が異常なんだわ。羨ましくなんかないんだ...
ほとんど裸同然の格好で才人と毎日同衾しているルイズも他...
とやかく言えた立場ではないはずなのだが、彼女も使い魔同様...
「どうされたんですか、ミス・ヴァリエール。貴女が一緒にお...
「何よ。わたしはお風呂の中ではしゃぐ趣味は無いの」
「あら勿体ない。サイトさんの国のお風呂は和気藹々と入るも...
「ま、楽しみ方は人それぞれじゃないかな。うん」
そう言いながら、才人の視線はちらちらとシエスタの体に向...
シエスタはこの濁り湯の特性を早くも理解したのか、才人に対...
絶妙なところまで体を沈めているのであった。
見えたり見えなかったりするシエスタの谷間や桃色の頭頂部...
情欲を刺激する。
ただでさえ蠱惑的な光景なのに、才人は少し前にタバサやシ...
自身は満足しきっていない状態であった。ムラムラと衝動だけ...
……そういえば、そのタバサとシルフィードはどこに消えたん...
あの一瞬で気配も見せずに移動できる魔法なんて聞いたこと...
その疑問を思い出したとき、才人の足に何かが触れた。
「わひゃっ!?」
思わず素っ頓狂な声を上げる才人。
「?」 「どうしたんですか?」
疑問符を投げかけるルイズとシエスタ。才人の方が聞きたい...
さわさわ。才人の足に触れたものは、探るような動きで太股...
くすぐったさと正体不明の不気味さに、才人の背筋がぞくぞく...
「ちょっと、どっちだ? 何すんだよ」
ルイズとシエスタはある程度才人からは離れたところにいる...
湯の中が見えないのをいいことに、どちらかが足で悪戯した...
ルイズとシエスタは、怪訝そうな表情で互いの顔を見つめる。
「ミス・ヴァリエール。サイトさんに何かしたんですか?」
「わたしは何もしてないわよ。そっちこそサイトに何かちょっ...
あれ? 二人とも何かした様子ではない。しらばっくれてる...
と、才人の混乱が高まるのと同時に、才人の股間の物……。先...
その衝動は吐き出せずにいたモノが、明らかにこの場では有り...
235 :湯けむり協奏曲・後編 3/8 :2007/04/02(月) 00:09:06 ...
「ッッ……!」
思わず大声を上げてしまいそうになり、慌てて口をつぐむ。
ルイズとシエスタは互いに疑惑の目で牽制しあっていたため...
その時になって、タバサがどこに消えたのか。才人はようや...
タバサのやつ、さっきからずっと風呂釜の中に潜って、
上手いこと俺やルイズやシエスタの体に触れないようにしてい...
……しかも、さらに付け加えると、なぜか俺のナニを口で銜え...
『やっと気付いた。鈍感』
必死に狼狽を隠す才人の耳に、タバサの声が響いてきた。
何だこれ、魔法? 水中にいて平気なのも魔法だよな。でも...
『きゅい。お姉さまが溺れないのはシルフィの魔法なのね。
あと、サイトにお姉さまとシルフィの言葉が伝わるのも、水の...
他の人には聞こえないから安心して欲しいのね』
今度はシルフィードの声。体が小さいタバサはいいとして、...
いくらなんでも、二人の人間が風呂釜の中に隠れていてばれ...
『シルフィはお風呂のお湯と同化してるのね。人間の形になる...
ついでに言うと、お湯がさっきより滑らないのもシルフィが調...
勝手に転ばれたりしたらお姉さまが隠れてるのばれちゃうから』
本当に? じゃあ、このお湯を零したら元に戻った時にシル...
『そんなことはないのね』
いつの間にかとんでもないことになっていたらしい。このそ...
才人、ルイズ、シエスタ、タバサ、シルフィードの五人が入っ...
「(あの、それで、なぜにタバサは俺のせつない所を口に含ん...
声には出さずに、水中のタバサに才人は”聞く”。
『このまま放っておいたら、ルイズやメイドと始めちゃいそう...
「(……さいですか)」
『それに……さっきの”お礼”しないと気が済まない』
水中にいて姿も見えないのに、タバサの口元が意地悪く持ち...
才人の両脚の間に小さな身体を潜り込ませたタバサは、顔を...
「あっ……つ……!」
唇が根本の陰毛に触れるくらいに深く飲み込んだ後、間を置...
喉の粘膜と頬裏の肉と歯茎と歯と唇とに満遍なく擦られ、才...
『……大きい。もう、全部は飲み込めなくなった』
唇をカリ首の部分に引っかけ、亀頭だけを口中に含んだ状態...
魔法を使っての会話であるため、口が塞がっていても考えてい...
「(タバサ、頼む、別に今じゃなくてもいいだろ。やめてくれ…...
『さっき、わたしがやめてって言ったのにサイトはやめてくれ...
「(それに?)」
『わたしも、我慢できない』
……こんな所で仕返しが来ますか。才人は調子に乗りすぎたこ...
張りつめてつるつるになった亀頭にタバサの唇が絡み、舌が...
口の小さいタバサが好む、敏感な部分だけを狙った重点的な奉...
「くっ……ふ、ぁ……!」
才人の喉奥から掠れた声が漏れる。普段される時は、ベッド...
体が震えるのを堪えなければならないほど強烈な責めである。...
「サイトさん、どうしたんですか? 先程から様子がおかしい...
「そうね、変な声出しちゃって…。大丈夫?」
さすがに何かおかしいと思ったのか、ルイズとシエスタがサ...
236 :湯けむり協奏曲・後編 4/8 :2007/04/02(月) 00:10:03 ...
まずい、非常にまずい。このままだと、この二人が見ている...
達してしまうことになる。それだけは避けたい……!
そんなことを考えた才人に、タバサはちょっとむっとしたよ...
ぎゅっ。
「はうっ!?」
才人の体がびくっと硬直する。タバサがフェラチオを続けな...
そのまま指と手のひらで、才人の睾丸をころころと弄ぶ。
『なに? こんなに縮み上がって、出したい出したいって言っ...
これはあなたが一方的に不利な勝負なの。負けるとわかってる...
口中に溜めた唾液の中に亀頭を泳がせ、舌と粘膜でじゅぶじ...
今、このシチュエーションでなければ成立し得ない、あまり...
「あっ、だめ、もう……限界っ……!」
タバサの容赦の無い責めに、才人は白旗をあげる。今まで必...
自分のペニスにむしゃぶりついているタバサの頭に両手を沿え...
『んっ……とどめ。たっぷり吐き出して』
タバサは才人の手に後押しされるように、限界までペニスを...
喉で先端をしごきあげる。
「………ッ!!!」
どぷっ!
ほとんどカタマリと言って良いような濃い精液が、タバサの...
今まで興奮させられるだけさせられていた鬱憤を晴らすかの...
びゅるびゅると際限なく才人のものが脈動する。
タバサはそれを口中から一滴たりとも溢れさせることないま...
「あっ……は、ぁ………」
長い射精が終わって、才人はようやく体を弛緩させる。
何も考えられなくなるほどの強烈な快楽であった。その顔は絶...
「…………」
「…………」
だが、その極楽気分にひたっていられる時間は悲しいほどに...
ルイズとシエスタの方から、極楽を地獄に変えるほどの怒気が...
見れば、ルイズとシエスタは、先程の牽制のし合いとは次元...
互いのことを睨みつけていた。
「し、しし信じられない…! 遂にそこまでっ……! ご主人様の...
わなわなと肩を震わせるルイズ。
「ま、まままぁ、なんっって、白々しいことを……!
わたし、ミス・ヴァリエールは分別がある方だと信じてました...
ひくひくと頬を震わせるシエスタ。
あれ。あれあれ。何この状況。一体どういう経過でこんなこ...
サイトはアホの子みたいな顔で二人を見つめる。
『んー、たぶんだけどー、この二人からしてみると、自分とサ...
自分は何もしていないのに、サイトが水の中で”誰か”にイかさ...
サイトのイき顔は可愛いから、知ってる人ならすぐピンと来る...
……解説ありがとう、シルフィ。
237 :湯けむり協奏曲・後編 5/8 :2007/04/02(月) 00:10:48 ...
「サイト…? メイドの足はそんなに気持ちよかったわけ…?」
ルイズは形容しがたい恐ろしい笑みでサイトの方を向くと、...
「あ、ああ足ですって! サイトさんが足なんかで……!」
シエスタは驚愕の声を上げる。ああ、そんな可哀想な子を見...
「ぬけぬけと何を言ってるのかしら…? この犬は足でされるの...
知ってるからあんたもわたしの前でおイタしくさったんでしょ...
「ミス・ヴァリエールが何を仰りたいのか全くわかりませんわ...
あの格好からだったら、足を使う以外ありませんわね。いつも...
二人の思いこみとすれ違いは最早修復不可能になっているよ...
ちょっと考えれば相手が嘘をついているにしてはおかしい事く...
完全に頭に血が上ってしまっているのであった。
「そうよっ! あんたわたしに足でされて喜んじゃったことは...
他の女にもされてたなんてっ!」
「はぐっ!」
濁った湯の中でも狙いを損なわずに、ルイズの足蹴りが才人...
タバサはそれを予期していたのか、さっさと才人の後ろ側に...
「何よ! ふにゃふにゃじゃない! 年中盛ってる犬のあんた...
こんなだなんて、よっぽどたくさんぶちまけたのね! 汚らし...
「ちょ、やめ、痛い痛い!」
ふにゃふにゃなのはタバサに搾り取られたばっかりだからで...
ナニを潰さんばかりの勢いなルイズの足から、才人は身をよじ...
だが、そんなルイズの様子を見て、シエスタも事の異常さに...
「あの……ミス・ヴァリエール?
本当に、あなたがサイトさんに、その……あ、足でしたんじゃな...
「当たり前でしょ! した本人が何言ってるの!」
「いえ、わたしはしていません」
冷静に、きっぱりと言い放つシエスタ。その様子に、ルイズ...
そこに浮かんでくるのは、新たなる疑惑の対象。
「……サイト、あんた何か隠してるでしょう」
「さ、さぁ俺には何のことだか……うっ!」
ルイズの足が乱暴さを潜め、つつ…とつま先だけでサイトのも...
「言いなさいよ。考えてみれば、わたしが最初にここに来たと...
正直に言ったらちょっとだけお仕置きを加減してあげなくもな...
全然譲歩になっていない。
「ね、サイト…?」
ルイズは天使の微笑みを投げかけながら、足指できゅっと亀...
途端に才人のペニスに血液が流れ込み、びくん、と大きく跳ね...
「あはっ……やっぱりわたしの足が好きなのね。
何を隠してるのか言ったら、もっと良くしてあげるのに」
「んっ…、く、ふぁ……!」
絶対嘘だ。というか、白状したらこのまま握りつぶされる。
そう恐怖しながらも、才人の喉からは抑えきれない甘い吐息...
「あの……ミス・ヴァリエール? 本当に、足でしているんです...
湯の中でどんなことが行われているのか見えない状態で、才...
目の当たりにして、シエスタはおずおずとルイズに聞く。
「そうよ。この犬はご主人様の足が大好きなの。そうでしょう...
「べ、別に好きってわけじゃ…!」
「嘘おっしゃい。踏まれたって蹴られたって喜んじゃうくせに」
土踏まずで才人のペニスをお腹に押し付け、ぐりぐりと擦る...
238 :湯けむり協奏曲・後編 6/8 :2007/04/02(月) 00:11:32 ...
「……ホントに、足がいいんですか? 失礼します……」
シエスタは頬を染めて懐疑の目をルイズと才人に向けていた...
ついに好奇心を抑えられない様子でその足を崩し、才人の腰が...
「おい、シエスタまで…」
「あ、これがサイトさんの太股ですね。これがミス・ヴァリエ...
手探りならぬ足探りでシエスタのつま先が水中の才人やルイ...
最後に才人のペニスをかすめる。
「うぁっ!」
「わ、本当にガチガチになってます……サイトさん……」
大げさに驚き、軽蔑の色を含んだ目で才人を睨むシエスタ。...
「もしかして、いつもミス・ヴァリエールに蹴られるがままな...
つんつん、さすさす。
「そうなのかもね。それじゃあお仕置きにならないわね」
ぐりぐり、ぎゅっぎゅっ。
この状況がツボにはまってしまったのか、遠慮無く才人のも...
才人にとってはあまり良い思い出のないルイズとシエスタの意...
必死で自らのペニスを防御しようとする才人だったが、4本...
「二人ともっ、止め、止めろってば!」
「はぁ……ふぅ……、嘘ね。ほんとはしてもらいたがってるくせに」
「んっ……ふっ………そうです。サイトさんの顔、随分と気持ちよさ...
いつのまにか火がついてしまったらしい二人は、息を乱しな...
夢中になっている。いつのまにかシエスタが才人のペニスを跳...
ルイズが細かい動きで刺激を与えるという役割分担まで暗黙の...
「はぁっ、はぁっ……それで、サイト? 話は戻るけど、何を隠...
「はいっ……ふぅっ……わたしも、是非聞きたいですっ……」
「だっから、何でもないって! やめてくれ、頼むからっ!」
もう足で悪戯などという領域はとうに過ぎている、美少女二...
気を抜けばすぐに果ててしまいそうな快楽の中で、才人は必死...
「ふぅん……あっそう、そこまで言うなら信用してあげてもいい...
急にルイズの語気が柔らかくなる。気が済んでくれた……?と...
「はぃ……でも、このままじゃサイトさんも収まりつきませんよ...
満面の笑みを投げかけるシエスタ。それに、ルイズもうんう...
「ほら、ご主人様とメイドの足で、みっともなく出しちゃいな...
ルイズの足指の爪が、サイトの尿道口に遠慮の欠片もない力...
「ひっ……! ああぁぁっ!!」
頭の中に火花が散るような苦痛と紙一重の刺激に、才人は臆...
それまで必死で我慢していたものを吐き出すほか無かった。
「あぁ…………すごいです。サイトさんのが暴れ回ってるのがわか...
蛇口を全開にしたホースのようにびゅくびゅくと白濁液を湯...
才人のペニスを足裏で感じながら、シエスタはうっとりとした...
「はぁ…はぁ……ご主人様が一緒に入ってるお風呂の中にこんなに...
そう言いながらも、ルイズの瞳は潤み、吐息には情欲の色が...
239 :湯けむり協奏曲・後編 7/8 :2007/04/02(月) 00:12:24 ...
ああ、やっちまった。本気で逃げようと思えば逃げられるチ...
ルイズたちの言うとおり満更でもなかった自分に激しい自己...
才人は今度こそ湯船を脱出しようと腰を上げた。
タバサ達なら、ばれないようにしてくれると言ったのだから...
上がってくれるだろう。
……が、その才人の体は、ガンダールヴもびっくりの速度で間...
ルイズとシエスタの腕に捕縛され、再び湯の中に沈んだ。
「え、ちょ、何ですかお二人さん…!?」
「ちょっとあんた、自分だけ良い目にあって帰れると思ったわ...
「そうです。男性だったらきちんと責任はとってください」
完全に女の目……いや雌の目になっている二人。
何だよもう。俺を足でされて興奮する変態だとか罵った癖に、
そっちも足でして興奮する変態じゃないか。
「ほら、まだまだできるでしょう。あんたは一年中発情犬なん...
「酷いこと言わないでください。そういうのは男性の甲斐性の...
竿に手を這わせ握りしめるルイズに、玉袋を撫でさするシエ...
「サイト…♪」
「サイトさん…♪」
両側から頬にキスされる才人。
天国と地獄が織り混ざった状況に、才人が観念して天を仰い...
三人がもつれあっているすぐ前の水面が揺れ、小さな頭がざ...
「……ふぅ」
水を吸って重くなった髪を指で整え、久しぶりの普通の息を...
ルイズとシエスタは目をまんまるに見開いてその姿を見つめ...
からくり人形のような動きでゆっくりと才人の顔に向き直った。
「やー………っぱり隠し事あったんじゃない。わたし、嘘は大っ嫌...
「どういうことなのか、きっちり説明して頂かないと納得でき...
とっても爽やかな笑みが水面上だけのものであることは、二...
渾身の力でにぎにぎしていることからも明白である。既に混乱...
吹っ飛びそうになっていた。
『お姉さまも黙って我慢していようとしてたんだけど、やっぱ...
というわけで、シルフィもお姉さまに味方するの。ごめんなさ...
急にどこからともなく聞こえてきた声に、ルイズとシエスタ...
何と、お湯が急にゼリーのような質感を持ち、二人の手足に...
「ちょっと、何よこれ! 気持ち悪い!」
「きゃー! きゃー!」
そのまま二人の体は才人から引き離される。その様は、いわ...
そういえばファンタジー世界といったらある意味お約束だよ...
240 :湯けむり協奏曲・後編 8/8 :2007/04/02(月) 00:13:13 ...
「タ、タバサ? これは一体……?」
「わたしがいる傍で別の女とするなんて、納得できない」
自らが同化したお湯の性質を変え、スライム化したシルフィ...
悲鳴と怒号が響く中、タバサは静かに才人の元へ近付く。
どうやらこの二人の傍はただのお湯のままなようである。
「サイト」
才人の胸に手を置き、キスするタバサ。今まで黙って隠れて...
情熱的な口付けであった。
「……っは、三回目だけど、まだ大丈夫よね」
口元から銀色の唾液の糸を垂らしながら、タバサはそう聞く。
「大丈夫なわけないでしょっッ!! 才人、後で覚悟しときな...
「あーん、やだやだやだー! 怖いですーっ!!」
『これ面白いのねー。創意工夫で楽しさ無限大なのねー!』
タバサの肩越しには、スライムに両手首を頭の上に固定され...
持ち上げられているルイズと、両手を後ろ手に繋ぎ止められ、...
股がされているシエスタの姿。後があまりにも恐ろしい阿鼻叫...
「あの、タバサ……この状況で?」
震えた声で問う才人。タバサはこくんと頷いた。
「もう、我慢できない。あの二人はシルフィに任せておけば大...
……実はこの娘、ルイズ達よりも恐ろしいのかもしれない。
『そうね、お任せなのねー。サイトとお姉さまがしてるとこを...
シルフィが気持ちよくしてあげるのね。人外の快楽を味わわせ...
軟体動物のような質感になったお湯が、べろん、とルイズ&...
どうやら、この二人もただ事では済まない運命が決定したよ...
「それじゃ、サイト……いいよね?」
小さく微笑んで見せたタバサが、自ら才人の腰の上に跨り、...
ああ、あれだけ平和だった俺の入浴時間が、どこをどう間違...
その日のヴェストリ広場には、明け方近くまで水音と嬌声が...
なお、この夜を境に、才人の入浴時間が安息の時では無くな...
<おしまい>
ページ名: