ゼロの使い魔保管庫
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340 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:45:34 ...
暖かな陽気が差し込むヴェストリの広場を才人は散歩していた。
タバサをガリア王国から救出して以来とくに事件という事件は...
「まぁ、平和なのはいいんだけどさ」
才人は中庭を見渡し呟いた。
「なんかおきねぇかなー・・・」
今日は虚無の曜日なので水精霊騎士隊の訓練も無く、部屋にい...
結局なにもすることが無く、才人は空を見上げた。
「もう帰るかな・・・」
ルイズに無断で出てきたためそろそろ帰らないとお仕置きされ...
そして行き先をルイズの部屋に向けて一歩踏み出そうとした瞬...
「ま、待ってくれ、僕の麗しのモンモランシー!!」
「だ・れ・が!あなたのモンモランシーなのよ!!」
才人は咄嗟に振り向いて、すぐにまた前を向いて歩き出した。
あの二人はいつも同じような事を言い合っているため、才人は...
一応付き合っているんだったらもう少し仲良くしろよと思いな...
後ろからギーシュの必死の言い訳が聞こえてきたが才人は勝手...
すると、今度は爆音とともにギーシュの叫び声が聞こえてきた。
「うわああああああああ!サイト!そこをどいてくれ!!」
才人はなんだよと思い、振り向いた。
そして飛んできたギーシュと衝突して――――
あれ。
なんだこれ。
なんか柔らかい感触が唇に・・・・・・
でも気持ちいいというよりは気持ち・・・悪い・・・?
才人が恐る恐る目を開いた瞬間、絶句した。
なんとぶつかった衝撃でギーシュの唇が才人のそれに押し付け...
才人の顔が見る見る青ざめていく。
才人は慌ててギーシュを突き飛ばし、地面を転がりながら奇声...
「うぎゃjbkjfだgくdgdbkvふじこw」
ショックを受けたのはギーシュも同じで、地面に突っ伏したま...
「ああ・・・僕の情熱の薔薇のような唇がサイトに・・・・あ...
「もうこれ死ぬしかねぇな、この事実を背負って生きていく自...
「さらばモンモランシー、僕はこの永遠という名の時計仕掛け...
才人達が地面を転がったり悶えたりしていると、騒ぎを聞きつ...
341 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:47:22 ...
「サイトさん!大丈夫ですか!!」
「ううっ・・・・シエスタ・・・・」
「いったい何が、何があったんですか!」
「オイラ・・・オイラ汚されちまったよぅ・・・」
「???」
シエスタは何が何だかわからないというように首を傾げると唇...
目に飛び込んできた。
そして才人に目を戻す。
時々801がどうとかボーイズラブとかギーシュエンドとかシエス...
いやな予感がシエスタの頭の中を駆け巡る。
まさか・・・まさかサイトさん・・・。
ミスタ・グラモンと・・・。
時既に遅し。
才人の顔は既に生気を失っていた。
「サイトさん、しっかりしてください!」
「ダメだよ・・・シエスタ・・・俺は毒を受けちまった・・・...
シエスタ、俺の最後の願いだ・・・俺の死体は土に埋めてくれ...
才人の遺言の毒という単語にシエスタは閃いた。
シエスタはなぜか顔を赤らめ、才人に覆いかぶさる。
「シエスタ・・・?」
「サイトさん、毒なら私が吸い出して差し上げますね♪」
えっ、それってどういうこと?と言おうとした才人の唇は、シ...
あー・・・そういやシエスタって大胆になる時多いんだよなぁ...
じゃなくって!!やばいってこれ!ルイズに見られたら間違い...
心ではそう思っていても体がいうことをきかず、されるがまま...
才人はそれがシエスタの舌だと気づくのに時間はいらなかった。
「ん・・・んむっ・・ちゅ・・・っ・・んんっ・・」
それはさっきシエスタが言った吸い出すという表現がよく合う...
いつのまにかギーシュもそんな熱い口付けを正座して見入って...
ちょ・・・ギーシュそんなに見るんじゃねぇよと思っていると、
ギーシュが爆発して吹き飛んだ。
342 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:48:43 ...
「え?」
シエスタはおもわず口を離しギーシュの行方を追った。
才人もギーシュがいた場所からゆっくりと視線をずらし、ギー...
ギーシュは先ほど正座していた所から数十メートル離れた場所...
ま・・・まさかこれは・・・・
全身から冷や汗が、どっ、と溢れてくる。
ガチガチと体を震わせながら視線を元に戻し、なおも首をギー...
そして、想像通りの人物の姿が視界に入った。
「こ、ここここここの使い魔ったら真っ昼間から中庭でメイド...
中々帰ってこないから心配して来てみれば・・・・」
まずい、殺られる・・・・・
こうなってしまったルイズにはなにを言っても無駄なことは今...
才人は怯えるシエスタをよそに猛ダッシュで逃げ出した。
「た、助けてくれぇええええええ!!」
「こらぁーー!逃げるな!待ちなさいこの、馬鹿犬ーーーーー...
結局ギーシュとモンモランシーだけじゃなく、この二人も同じ...
「さて、馬鹿犬?」
「は・・・・はい・・・・」
才人は逃げ出したまでは良かったものの、壁際に追い詰められ...
「大丈夫よそんなに怯えなくても、別に怒ってないわ」
「えっ、そうなの・・・?」
「ええ、怒ってないわ」
「ホ・・・ホントデスカ?」
「ええホントよ、怒ってないわ、怒ってないけど・・・・・死...
ルイズはそう叫ぶと杖を振り下ろした。
すると、杖の先から放たれた力が才人の目の前で爆発した。
そして無音の空気に包まれていた中庭を、爆発音と才人の叫び...
343 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:50:37 ...
「ふぅ・・・・」
ルイズのおしおきフルコースを受け、才人は痛む頭を擦りなが...
まったく少しぐらいは手加減して欲しいよ。
でも、俺が悪いんだよな・・・・。
あんだけ好き好き言いながら他の女の子とキスなんかしちゃっ...
でも、しかたがないの。
オトコノコだもん♪
そこで初めて才人は今の自分がとてつもなくキモかったことに...
そして、なんか悲しそうな表情でこちらを見つめているシエス...
才人はその場の空気に耐え切れなくなりこっちから話しかけた。
「ど、どうしたんだシエスタ?」
「あ、いえ、その・・」
シエスタは少し俯いて、さっきとは意味の違う悲しそうな顔を...
「あの、さっきはすみません。わたしのせいでミス・ヴァリエ...
「え、ああ別にいいって。慣れてるから」
シエスタは上目遣いで才人の顔を覗き込んだ。
「ホントですか?怒っていませんか?」
「ホントにホント。それに怒ってなんかいないって」
すると急にシエスタの顔が明るくなり、がばっ、と才人の胸板...
「シ・・・シエスタ?」
「よかった、嫌われたと思っていました、ホントによかった・...
シエスタはそういいながらぐいぐいと顔を胸を押し付けてくる。
才人はもうそれだけでおかしくなりそうだった。
ちょ、なんでシエスタはこうなのかなぁ〜。
どうして俺のツボを的確に刺激してくるのかなぁ〜コノヤロー。
才人はさっきのルイズのお仕置きを忘れシエスタの感触を楽し...
「あ、そうだわ、わたしサイトさんにお願いがあったんです」
お願い?
え、もしかしてお願いってあれですか!?
この状況でお願いってあれしかないですよね!?
才人はドキドキしながらシエスタの言葉を待っていた。
「実は・・・・」
344 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:55:05 ...
そのころルイズはというと、
「ああああああんの馬鹿犬ったらまたどこほっつき歩いている...
とたいそうご立腹な様子であった。
誰が見てもかわいらしいという顔を怒りで鬼の形相に変え、杖...
「ほんっとにあの馬鹿犬ったらどこにいるんだか、ご主人様に...
もうあれね、例え一人でいたとしてもご飯抜きじゃすまないわ...
さてどう罪を償ってもらおうかしら。
ルイズは鬼の形相に不敵な笑みを足して見るもの全てを圧倒す...
「いたいた、ちょっとサイ・・・・」
才人を見つけ、呼ぼうとした口を慌てて抑えた。
なんと才人の奴、懲りずにまたシエスタといちゃいちゃしてい...
あああああの馬鹿犬まままままたシシシシシシエスタとなにく...
的確に才人をロックオンしたルイズは、いつ飛び込むかタイミ...
うーん、いま行ってもサイトに適当に言い訳されるわね。
どうせなら証拠を掴んでからボコボコにしたほうがよさそうね。
ルイズは慎重に作戦を立て、足音を立てないようにゆっくりと...
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・!?」
んー、ちょっと聞こえづらいわね。
ルイズは息を殺し、聞こえてくる会話に耳を傾けた。
「・・・それで・・・結婚・・・・」
「それって・・・俺が・・・・」
ルイズはところどころ聞こえてくる結婚という言葉に驚愕した。
え、結婚ってどういうことよ!あのメイドったらサイトにプロ...
最初は混乱していたルイズだったが、しだいに笑みをこぼし始...
ふ、ふふん、そんなの断るに決まってるじゃない、サイトはね...
『結婚してくださいサイトさん』
『それはダメだよシエスタ』
『なぜですかサイトさん!』
『俺はルイズが好きなんだ、だからシエスタとは結婚できない』
『そんな・・・・』
『アンタなに言っちゃってんの?馬鹿じゃないの?このダメイ...
ルイズは自分の妄想の中で才人に寄り添いながらシエスタを見...
アンタなに考えてんのよ、サイトはね、わたしの使い魔なの。
だからわたしと一生一緒にいなくちゃいけないの。
もうちょっと物事を考えてからいいなさい。
しかし、妄想とは180度違う才人の発言にルイズは一気に現実に...
「わかったよ、シエスタにはいろいろ恩があるから、俺でよか...
「本当ですか!?サイトさん」
え・・・・
「じゃあ、今後の詳しい話もあるので厨房でゆっくり話しませ...
「そうだな、ここじゃあちょっとあれだしな」
何言ってるの・・・?サイト・・・・・・?
予想を遥かに超える才人の言葉にルイズはひどく困惑した。
そして、考えるより先にルイズは二人の前に飛び出していた。
345 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:56:47 ...
「だ、だめぇーーーーーーー!!絶対だめぇーーーーーー!!...
「うわっ、ルイズ!?」
「ミ、ミス・ヴァリエール!?」
才人は急に目の前に飛び出してきたルイズに駆け寄った。
「ど、どうしたんだよルイズ?なにがあって・・・」
才人はそこでルイズの頬を雫が伝っているのに気が付いた。
「お、お前っ・・・・なんで泣いて・・・・」
才人の問いに、ルイズはゆっくりと口を開く。
「・・しちゃやだ・・・・・」
「え?」
「わたし以外の人の結婚しちゃやだーーーーー!!!」
そうルイズは叫ぶと、才人に抱きつき大声で泣き始めた。
「うぇっ・・・ひっく・・なんでよぉ・・・わたしのこと好き...
「ルイズ・・・・?お前まさか・・・」
才人は、こいつすげぇ勘違いしてやがる、と思った。
しかし、正直今のルイズはかわいかった。
才人がそんな甘ーい感情に浸っていると、ルイズの口からとん...
「サイトは・・・サイトはわたしと結婚するの!!!!」
ぐはぁ!!!!
「えっ、ちょ、おま・・・」
「な・・・ミ、ミス・ヴァリエール!?何を言って・・・」
シエスタがルイズを止めようとすると、ルイズはキッとシエス...
そして、おもむろに才人の唇に自分のを押し付けた。
「んっ・・・」
「ん、んんんんんーーー!?」
「ああああああーーーっ!!!」
ルイズはそっと唇を離すと、才人の目を潤んだ瞳で見つめた。
才人はこのまま押し倒してやろかと思ったが、ぶんぶんと首を...
落ち着け俺、こいつは今勘違いをしているんだ。
才人は深呼吸を一つするとルイズの肩を掴み、真剣な眼差しで...
そして慎重に説明を始めた。
「あのな、ルイズ。お前は今ものすごーく勘違いをしてるんだ」
「勘・・違・・・い?」
「ああ、勘違いだ」
346 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:58:00 ...
不安そうな顔をして見つめてくるルイズに一瞬ドキッとしたが...
「お前、俺がシエスタと結婚すると思っているだろ?」
「うん」
「それが勘違いなんだよ、別に俺は結婚なんてしないから」
「えっ?」
「そうだよな、シエスタ?」
急に話しを振られ少々戸惑ったが、慌てて才人の言葉をつない...
「そ、そうなんですよミス・ヴァリエール」
「で、でもそれならなんでさっき結婚って・・・・」
「あれはわたしの友達が結婚するんです、それでわたし司会を...
サイトさんにいっしょに司会をしてくれるように頼んでたんで...
「そ、それで俺はシエスタの頼みだし今までお世話になってる...
そして二人は顔を見合わせて、ねー、と頷きあった。
ルイズはただ呆然と立ち尽くしていた。
え、何?全部わたしの勘違い?
なーんだ、心配して損しちゃった。
そうよね、馬鹿犬がご主人様をほっといて結婚するはずないわ...
あれ?
わたし勢いにのってなにかすごいことを言ったような。
えーと・・・確か・・・・
「ル・・・・ルイズ〜〜、お〜い・・・」
いきなり黙り込んでしまったルイズが心配になり、ルイズの顔...
しかしルイズはまったく反応しなかった。
ルイズはそんな才人の顔を見て、全てを思い出した。
わわわわわたしったら勢いとはいえなんてことを・・・!!!
けけけけけけ結婚するってわたしが!!!サイトと!!!!
いいいいいいっちゃった、いっちゃったよぉーー!!!
急にぷるぷる震えだしたルイズに再度才人は呼びかける。
「おい、おい!ルイズ!!どうしたんだよ!!!」
才人の呼びかけに我に返ったルイズはたっぷり顔を赤らめたあ...
ものすごい勢いで走り去ってしまった。
「あれ、何これ・・・天井と意識が遠のいていく・・・・・」
理不尽なお仕置きを受けた才人はその場に倒れこんだ。
506 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:05:09 ...
「なぁ、ルイズ・・・・」
しかし返事は無い。
「そろそろ出て来いって」
才人はそういいながらベッドに腰掛け、布団にくるまったまま...
さっきからずっとこの調子だった。
才人が部屋に戻ってきてからもう数時間が経ったが、ルイズは...
だがそれもしかたあるまい。
なぜなら先程勢いとはいえ才人にプロポーズまがいの発言をし...
気持ちが混ざり、出ようにも出れない状態が続いているのだっ...
しかしそれは唯の言い訳に過ぎない。
本当の気持ちは、普段ルイズが心の底で思っていることを口に...
才人がルイズの事を好きなように、ルイズだって才人のことが...
だからこそ余計に布団の中から出れないわけで・・・・・。
「ルイズ、いいかげん出て来いって。別にさっき言った言葉が...
――何忘れようとしてんのよバカ犬。
「まぁお前の気持ちもわからなくはないって。勢いとはいえあ...
――なにが「お前の気持ちはわかる」よ。全然わかってないじゃ...
「俺、お前に好かれてるなんて思ってないからさ、気にしない...
――違う。
「独占欲っていうかなんていうか、そんな感じで俺を繋ぎ止め...
――違う。そんなつもりで言ったんじゃない。
「だからさ・・・もう俺」
「違う!!!」
ルイズは一気に跳ね起き、才人を睨みつけた。
いきなりルイズが叫びながら起きたため、才人は転げ落ちそう...
507 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:05:39 ...
「ル・・・・ルイズ・・・どうしたんだよ、急に・・・」
「違うって言ってるでしょ・・・」
「違うって・・・何がだよ」
「そんなこともわかんないのに何が『お前の気持ちはわかる』...
急に怒鳴ったりしおらしくなったりするルイズに才人は困惑し...
とりあえず頭を撫でてやる。
ルイズの呼吸が落ち着いたのを見計らって、才人はゆっくりと...
「なぁ、どうしたんだよ。俺、なんか気にさわること言ったか...
「そうじゃないわよ・・・」
「じゃあなんで」
「わたしが冗談であんなこと言うと思ってるの!?」
才人はハッとした。
ルイズが怒っているのは恥やプライドのせいじゃない、ルイズ...
腹を立てているんだ。
でも・・・それってもしかしなくても・・・
「じゃ、じゃあさ、さっきのってもしかして・・」
才人が期待に胸を膨らませながら尋ねた。
するとボッ、とルイズの顔が一瞬にして真っ赤になった。
そして慌てて布団の中に潜り込むが、才人に引っ張り出されベ...
「な、なにするのよ!」
言うが早いかいきなり才人に抱きすくめられ、呼吸が止まる。
しばらく才人の抱擁力にうっとりしていたが、暴れだす。
「な、ちょ、離しなさいってばぁ。馬鹿犬!!」
「嫌だ」
「な、なんでよぉ・・・」
最初は激しかったルイズも段々語彙が貧弱になってきた。
そんなルイズを才人は愛おしく思い、腕にさらに力を込める。
「ルイズが好きだから」
「・・・・・・!?」
160キロの直球をど真ん中に受け、ルイズの顔はますます赤く染...
才人は言葉を続けた。
「好きだからそばにいたいって思った。もっと抱きしめて、く...
抱きしめたんだ。俺の言ってること変か?」
「別に・・・変じゃないわよ、ばか・・・。」
ルイズはそういうと自ら才人の胸に顔を埋めた。
508 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:07:26 ...
やばい。
今の俺、超かっこいい。
今ならどんな女でも落とせるような気がするぜフハハハハ。
しかし。
才人はゆっくり深呼吸をした。
まずいな、非常にまずい。
才人は軽く体を離し、ルイズにばれないように股間を覗き込む。
するとそこは既にどんな兵器でも壊せないような塔がそびえ立...
おお我がムスコよ、頼むから静まってくれ、あやまるから、と...
ごめん、興奮しちゃってごめん。
そんな才人の訴えに対し、反抗期真っ只中のムスコはせまいよ...
くそっ、落ち着け、落ち着くんだ、奇数を数えて平常心を保つ...
奇数は物事を2で割り切れない優柔不断な数字。俺に力を与え...
1,3,5,7,9,11,12,あ間違えた,13,15・...
才人が精神統一をしていると、ルイズから鼻腔をくすぐるいい...
ああもうどうして女の子ってなにもしてないのにこんないい匂...
ヤッベ、もう限界。
ついに限界に達した才人は抱きしめていたルイズを離し、見つ...
そしてゆっくりと唇を近づけた。
これでルイズが拒否ったらもう潔く諦めよう、もし拒まなかっ...
驚くべき事が起こった。
才人の唇からルイズまでの距離はまだあったはず、それなのに...
才人が恐る恐る眼を開くと、照れながらもしっかりと才人の頭...
つまりそれはルイズからしてきたというわけでして・・・・。
「・・・っ、ルイズ!!!」
耐え切れなくなった才人はルイズを強引にベッドに押し倒した。
そして乱暴に口の中を貪る。
「っつ・・・ちゅ、ん・・・はぁ・・っ、ルイズ・・・ルイズ...
「んむ、はぁっ・・ちゅ・・ちゅっ・・サイトぉ・・・」
二人の口の間からは情愛の吐息が漏れ、二人を一つにしていく。
名残惜しげに唇を離すと、銀色に輝く糸が繋がっていた。
それから先は、よく覚えていない。
気が付いたら、お互い全裸で、俺はルイズの上に覆いかぶさっ...
いつの間にこんな事になったんだろう。
思い出そうとしても押し倒した辺りから思い出せない。
でも、照れながらこっちを見ているルイズを見たら、そんなの...
「ルイズ・・・・・」
才人はルイズの首筋に吸い付き、そのまま口先を胸の先端へと...
「ひゃあっ、ああん」
そして強く吸い上げ、硬くなったそこに軽く歯をたてる。
さらに下半身への攻めも忘れない。
左手を伸ばし、ルイズの秘所に指を差し込む。
「んふっ、あっ、そこは・・・」
「どうしたんだよ、もう濡れてるぜ?」
グチュグチュと卑猥な水音をたてるそこは、才人の指を待って...
才人が指を動かすたびにどんどん蜜が溢れてくる。
大分ほぐれたことを確認すると、指を2本3本と増やしていっ...
「んんっ・・やぁっ・・ああっ・・・」
与えられる快楽が増えた事により、経験の無いルイズはすぐに...
509 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:07:57 ...
正直才人は焦っていた。
ここまではなんとなくで進めてきたものの、もちろん童貞だっ...
なってしまったのだ。
大丈夫だ才人、さっきルイズをイかせてやれたじゃねぇか、何...
こんな時のために日本で説明書(エロ本)を何度も読んだだろ!!
そんなこんなで知恵を振り絞っていた才人に、完全に放置され...
「サイト・・・どうしたの・・・・?」
「いや・・・やっぱり俺も初めてだからな・・・・さすがに・...
「緊張してるの?」
「えと・・・まぁ、そんな感じ・・・・」
それを聞いたルイズは上体を起こし、才人の頬にそっと口を付...
そして才人に尋ねる。
「どうして?」
「えっ?」
「どうして緊張してるの?」
まさかそうくるとは思っていなかったため、言葉に詰まる。
少し考えた後、才人は思った事を素直に語った。
「なんていうかさ・・・・・その、ルイズの事を大事に思って...
好きだからこそ自分の手で汚したりするっていうのがなんてい...
ルイズは心の中で軽くため息をついた。
この使い魔はもうちょっと気のきいたセリフが言えないのかと...
しかし、自分をそこまで大事に思っていてくれた事に少しドキ...
「わ・・・わたしも・・・その・・・・」
「ルイズ?」
ルイズは才人の耳元で、ずっと自分が言えずにいた言葉を、言...
なると思い、心に留めていた言葉を、今にも消え入りそうな声...
「好き・・・・だから・・・わたしも・・・」
「・・・・・!?」
「大事かどうかはわかんないけど、アンタといたらドキドキす...
「ルイズ・・・・お前」
「アンタがしたい事全部していいから、だから・・・」
次にルイズが放った言葉は、才人にとって忘れる事ができない...
「ずっと・・・・・わたしのそばにいて」
ずっと・・・・・そばにいて・・・か。
ずるいよ・・・ルイズ、俺、異世界の人間なのに・・・。
いつかは、帰るつもりだったのに・・・。」
なのに・・・そんなこと言われたら・・・・・・。
「当たり前だろ?今更何言ってんだよ。」
つい、こんなこと言っちまうじゃねぇか。
510 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:08:28 ...
窓から辺りを見る限り、限りなく夕方に近い夜だということが...
ランプを付けていないため薄暗い部屋の中で、二人の男女がま...
才人は自分のモノをルイズの秘所にあてがい、鼓動の高鳴りを...
『ルイズ、いいのか本当に?』などというヤボなことはあえて...
自分だってそれなりに空気は読めるはず・・・だと思う。
そういや今までいろんな事があったなぁと思い出にふけってい...
大切なのは過去じゃない、今実際に起きている現実こそが大切...
今俺いいこと言ったぞ。メモっとけ。
「いくぞ、ルイズ」
ルイズは何も言わずに頷いた。
それが合図。
才人は躊躇わずに、一気に最奥まで貫いた。
「――――――っ!!」
途中何がが千切れる音がした。
先程の愛撫でかなり濡れていたものの、とてつもない激痛がル...
「いっ・・・ああっく、ふぅん・・あっ・・・」
しかし才人は止まらない、いや、止まれなかった。
容赦なくギュウギュウと締め付けられ、軽く暴走ぎみの才人は...
腰を動かしてしまう。
「っっつ・・はぁ、くっ」
「ああっ・・いっ・・・サイ・・・ト・・・つぁあ・・・」
しかし何度も腰を打ち付けていく度にルイズにも段々と快楽が...
才人はルイズの頬に手を添えた。
「くっ・・はぁ・・・・ルイズ、俺・・・・もう・・・」
「ああっ・・んん、はっ、わたしも・・いっちゃ、イっちゃう...
そして、次の瞬間―――。
「ああああああああっ!」
ルイズの大きな喘ぎ声が、辺りに響き渡った。
511 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:09:02 ...
「ごめんなさいまじですんませんもうしないんでほんとかんべ...
「・・・・・・・・」
ベッドの上でペタンと座っているルイズの眼前に、全裸で土下...
股間のムスコもさすがに悪い事をしたと反省しているのかシュ...
なんとも情けない姿である。
「犬、アンタ自分が何をしたかわかってるの?」
「はい」
「わたしね、初めてだったの。だからね、もんのすごく痛くて...
ルイズは立ち上がると才人の頭をぐりぐりと踏みつけた。
「犬、今からアンタに『罰』を与えるわ」
「やっぱりっすか・・・」
才人は頭を上げてルイズの顔を覗き込んだ。
するとなぜかルイズは顔を赤く染めるとそっぽを向いた。
「もう一回しなさい」
「は?」
「ききききき聞こなかったの?もももももももう一回しなさい...
才人の頭はスパークした。
「でも、つ、次痛くしたらアンタ覚悟しなさいよね!!」
もうルイズの声など聞こえるはずがない。
才人は勢いよくルパンダイブした。
「ぃよろこんでぇえええええーーー!!!」
結局この日ルイズが満足するまで才人は頑張ったとさ。 ...
512 名前:さんざむ[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:11:20 ...
くっ、やはりへんたいさんとは比べ物にならないか・・・・orz
だがいつの日にかへんたいさんと肩を並べて投下できる人物と...
次回予告
「どこいったんだろ、シエスタ」
―――消えたシエスタ―――
「シエスタ?さぁ、最近見かけねぇな。どうかしたのか?」
「彼女ならさっき火の塔に向かって走っていったよ。なんだか...
―――高まる不安―――
「それはサイトさんのほうがよく知ってるんじゃないですか?」
「わたしが、何も知らないと思ってたんですか?」
―――真実を知った黒髪のメイド―――
「苦しいんなら苦しいって言ってくれよ!嫌なんだったら嫌っ...
「どうして嫌がらないといけないんですか?」
―――優しき心を持った二人の男女の結末は―――
『真実(まこと)の黒』 近日公開予定
[[14-8]]
終了行:
340 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:45:34 ...
暖かな陽気が差し込むヴェストリの広場を才人は散歩していた。
タバサをガリア王国から救出して以来とくに事件という事件は...
「まぁ、平和なのはいいんだけどさ」
才人は中庭を見渡し呟いた。
「なんかおきねぇかなー・・・」
今日は虚無の曜日なので水精霊騎士隊の訓練も無く、部屋にい...
結局なにもすることが無く、才人は空を見上げた。
「もう帰るかな・・・」
ルイズに無断で出てきたためそろそろ帰らないとお仕置きされ...
そして行き先をルイズの部屋に向けて一歩踏み出そうとした瞬...
「ま、待ってくれ、僕の麗しのモンモランシー!!」
「だ・れ・が!あなたのモンモランシーなのよ!!」
才人は咄嗟に振り向いて、すぐにまた前を向いて歩き出した。
あの二人はいつも同じような事を言い合っているため、才人は...
一応付き合っているんだったらもう少し仲良くしろよと思いな...
後ろからギーシュの必死の言い訳が聞こえてきたが才人は勝手...
すると、今度は爆音とともにギーシュの叫び声が聞こえてきた。
「うわああああああああ!サイト!そこをどいてくれ!!」
才人はなんだよと思い、振り向いた。
そして飛んできたギーシュと衝突して――――
あれ。
なんだこれ。
なんか柔らかい感触が唇に・・・・・・
でも気持ちいいというよりは気持ち・・・悪い・・・?
才人が恐る恐る目を開いた瞬間、絶句した。
なんとぶつかった衝撃でギーシュの唇が才人のそれに押し付け...
才人の顔が見る見る青ざめていく。
才人は慌ててギーシュを突き飛ばし、地面を転がりながら奇声...
「うぎゃjbkjfだgくdgdbkvふじこw」
ショックを受けたのはギーシュも同じで、地面に突っ伏したま...
「ああ・・・僕の情熱の薔薇のような唇がサイトに・・・・あ...
「もうこれ死ぬしかねぇな、この事実を背負って生きていく自...
「さらばモンモランシー、僕はこの永遠という名の時計仕掛け...
才人達が地面を転がったり悶えたりしていると、騒ぎを聞きつ...
341 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:47:22 ...
「サイトさん!大丈夫ですか!!」
「ううっ・・・・シエスタ・・・・」
「いったい何が、何があったんですか!」
「オイラ・・・オイラ汚されちまったよぅ・・・」
「???」
シエスタは何が何だかわからないというように首を傾げると唇...
目に飛び込んできた。
そして才人に目を戻す。
時々801がどうとかボーイズラブとかギーシュエンドとかシエス...
いやな予感がシエスタの頭の中を駆け巡る。
まさか・・・まさかサイトさん・・・。
ミスタ・グラモンと・・・。
時既に遅し。
才人の顔は既に生気を失っていた。
「サイトさん、しっかりしてください!」
「ダメだよ・・・シエスタ・・・俺は毒を受けちまった・・・...
シエスタ、俺の最後の願いだ・・・俺の死体は土に埋めてくれ...
才人の遺言の毒という単語にシエスタは閃いた。
シエスタはなぜか顔を赤らめ、才人に覆いかぶさる。
「シエスタ・・・?」
「サイトさん、毒なら私が吸い出して差し上げますね♪」
えっ、それってどういうこと?と言おうとした才人の唇は、シ...
あー・・・そういやシエスタって大胆になる時多いんだよなぁ...
じゃなくって!!やばいってこれ!ルイズに見られたら間違い...
心ではそう思っていても体がいうことをきかず、されるがまま...
才人はそれがシエスタの舌だと気づくのに時間はいらなかった。
「ん・・・んむっ・・ちゅ・・・っ・・んんっ・・」
それはさっきシエスタが言った吸い出すという表現がよく合う...
いつのまにかギーシュもそんな熱い口付けを正座して見入って...
ちょ・・・ギーシュそんなに見るんじゃねぇよと思っていると、
ギーシュが爆発して吹き飛んだ。
342 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:48:43 ...
「え?」
シエスタはおもわず口を離しギーシュの行方を追った。
才人もギーシュがいた場所からゆっくりと視線をずらし、ギー...
ギーシュは先ほど正座していた所から数十メートル離れた場所...
ま・・・まさかこれは・・・・
全身から冷や汗が、どっ、と溢れてくる。
ガチガチと体を震わせながら視線を元に戻し、なおも首をギー...
そして、想像通りの人物の姿が視界に入った。
「こ、ここここここの使い魔ったら真っ昼間から中庭でメイド...
中々帰ってこないから心配して来てみれば・・・・」
まずい、殺られる・・・・・
こうなってしまったルイズにはなにを言っても無駄なことは今...
才人は怯えるシエスタをよそに猛ダッシュで逃げ出した。
「た、助けてくれぇええええええ!!」
「こらぁーー!逃げるな!待ちなさいこの、馬鹿犬ーーーーー...
結局ギーシュとモンモランシーだけじゃなく、この二人も同じ...
「さて、馬鹿犬?」
「は・・・・はい・・・・」
才人は逃げ出したまでは良かったものの、壁際に追い詰められ...
「大丈夫よそんなに怯えなくても、別に怒ってないわ」
「えっ、そうなの・・・?」
「ええ、怒ってないわ」
「ホ・・・ホントデスカ?」
「ええホントよ、怒ってないわ、怒ってないけど・・・・・死...
ルイズはそう叫ぶと杖を振り下ろした。
すると、杖の先から放たれた力が才人の目の前で爆発した。
そして無音の空気に包まれていた中庭を、爆発音と才人の叫び...
343 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:50:37 ...
「ふぅ・・・・」
ルイズのおしおきフルコースを受け、才人は痛む頭を擦りなが...
まったく少しぐらいは手加減して欲しいよ。
でも、俺が悪いんだよな・・・・。
あんだけ好き好き言いながら他の女の子とキスなんかしちゃっ...
でも、しかたがないの。
オトコノコだもん♪
そこで初めて才人は今の自分がとてつもなくキモかったことに...
そして、なんか悲しそうな表情でこちらを見つめているシエス...
才人はその場の空気に耐え切れなくなりこっちから話しかけた。
「ど、どうしたんだシエスタ?」
「あ、いえ、その・・」
シエスタは少し俯いて、さっきとは意味の違う悲しそうな顔を...
「あの、さっきはすみません。わたしのせいでミス・ヴァリエ...
「え、ああ別にいいって。慣れてるから」
シエスタは上目遣いで才人の顔を覗き込んだ。
「ホントですか?怒っていませんか?」
「ホントにホント。それに怒ってなんかいないって」
すると急にシエスタの顔が明るくなり、がばっ、と才人の胸板...
「シ・・・シエスタ?」
「よかった、嫌われたと思っていました、ホントによかった・...
シエスタはそういいながらぐいぐいと顔を胸を押し付けてくる。
才人はもうそれだけでおかしくなりそうだった。
ちょ、なんでシエスタはこうなのかなぁ〜。
どうして俺のツボを的確に刺激してくるのかなぁ〜コノヤロー。
才人はさっきのルイズのお仕置きを忘れシエスタの感触を楽し...
「あ、そうだわ、わたしサイトさんにお願いがあったんです」
お願い?
え、もしかしてお願いってあれですか!?
この状況でお願いってあれしかないですよね!?
才人はドキドキしながらシエスタの言葉を待っていた。
「実は・・・・」
344 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:55:05 ...
そのころルイズはというと、
「ああああああんの馬鹿犬ったらまたどこほっつき歩いている...
とたいそうご立腹な様子であった。
誰が見てもかわいらしいという顔を怒りで鬼の形相に変え、杖...
「ほんっとにあの馬鹿犬ったらどこにいるんだか、ご主人様に...
もうあれね、例え一人でいたとしてもご飯抜きじゃすまないわ...
さてどう罪を償ってもらおうかしら。
ルイズは鬼の形相に不敵な笑みを足して見るもの全てを圧倒す...
「いたいた、ちょっとサイ・・・・」
才人を見つけ、呼ぼうとした口を慌てて抑えた。
なんと才人の奴、懲りずにまたシエスタといちゃいちゃしてい...
あああああの馬鹿犬まままままたシシシシシシエスタとなにく...
的確に才人をロックオンしたルイズは、いつ飛び込むかタイミ...
うーん、いま行ってもサイトに適当に言い訳されるわね。
どうせなら証拠を掴んでからボコボコにしたほうがよさそうね。
ルイズは慎重に作戦を立て、足音を立てないようにゆっくりと...
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・!?」
んー、ちょっと聞こえづらいわね。
ルイズは息を殺し、聞こえてくる会話に耳を傾けた。
「・・・それで・・・結婚・・・・」
「それって・・・俺が・・・・」
ルイズはところどころ聞こえてくる結婚という言葉に驚愕した。
え、結婚ってどういうことよ!あのメイドったらサイトにプロ...
最初は混乱していたルイズだったが、しだいに笑みをこぼし始...
ふ、ふふん、そんなの断るに決まってるじゃない、サイトはね...
『結婚してくださいサイトさん』
『それはダメだよシエスタ』
『なぜですかサイトさん!』
『俺はルイズが好きなんだ、だからシエスタとは結婚できない』
『そんな・・・・』
『アンタなに言っちゃってんの?馬鹿じゃないの?このダメイ...
ルイズは自分の妄想の中で才人に寄り添いながらシエスタを見...
アンタなに考えてんのよ、サイトはね、わたしの使い魔なの。
だからわたしと一生一緒にいなくちゃいけないの。
もうちょっと物事を考えてからいいなさい。
しかし、妄想とは180度違う才人の発言にルイズは一気に現実に...
「わかったよ、シエスタにはいろいろ恩があるから、俺でよか...
「本当ですか!?サイトさん」
え・・・・
「じゃあ、今後の詳しい話もあるので厨房でゆっくり話しませ...
「そうだな、ここじゃあちょっとあれだしな」
何言ってるの・・・?サイト・・・・・・?
予想を遥かに超える才人の言葉にルイズはひどく困惑した。
そして、考えるより先にルイズは二人の前に飛び出していた。
345 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:56:47 ...
「だ、だめぇーーーーーーー!!絶対だめぇーーーーーー!!...
「うわっ、ルイズ!?」
「ミ、ミス・ヴァリエール!?」
才人は急に目の前に飛び出してきたルイズに駆け寄った。
「ど、どうしたんだよルイズ?なにがあって・・・」
才人はそこでルイズの頬を雫が伝っているのに気が付いた。
「お、お前っ・・・・なんで泣いて・・・・」
才人の問いに、ルイズはゆっくりと口を開く。
「・・しちゃやだ・・・・・」
「え?」
「わたし以外の人の結婚しちゃやだーーーーー!!!」
そうルイズは叫ぶと、才人に抱きつき大声で泣き始めた。
「うぇっ・・・ひっく・・なんでよぉ・・・わたしのこと好き...
「ルイズ・・・・?お前まさか・・・」
才人は、こいつすげぇ勘違いしてやがる、と思った。
しかし、正直今のルイズはかわいかった。
才人がそんな甘ーい感情に浸っていると、ルイズの口からとん...
「サイトは・・・サイトはわたしと結婚するの!!!!」
ぐはぁ!!!!
「えっ、ちょ、おま・・・」
「な・・・ミ、ミス・ヴァリエール!?何を言って・・・」
シエスタがルイズを止めようとすると、ルイズはキッとシエス...
そして、おもむろに才人の唇に自分のを押し付けた。
「んっ・・・」
「ん、んんんんんーーー!?」
「ああああああーーーっ!!!」
ルイズはそっと唇を離すと、才人の目を潤んだ瞳で見つめた。
才人はこのまま押し倒してやろかと思ったが、ぶんぶんと首を...
落ち着け俺、こいつは今勘違いをしているんだ。
才人は深呼吸を一つするとルイズの肩を掴み、真剣な眼差しで...
そして慎重に説明を始めた。
「あのな、ルイズ。お前は今ものすごーく勘違いをしてるんだ」
「勘・・違・・・い?」
「ああ、勘違いだ」
346 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:58:00 ...
不安そうな顔をして見つめてくるルイズに一瞬ドキッとしたが...
「お前、俺がシエスタと結婚すると思っているだろ?」
「うん」
「それが勘違いなんだよ、別に俺は結婚なんてしないから」
「えっ?」
「そうだよな、シエスタ?」
急に話しを振られ少々戸惑ったが、慌てて才人の言葉をつない...
「そ、そうなんですよミス・ヴァリエール」
「で、でもそれならなんでさっき結婚って・・・・」
「あれはわたしの友達が結婚するんです、それでわたし司会を...
サイトさんにいっしょに司会をしてくれるように頼んでたんで...
「そ、それで俺はシエスタの頼みだし今までお世話になってる...
そして二人は顔を見合わせて、ねー、と頷きあった。
ルイズはただ呆然と立ち尽くしていた。
え、何?全部わたしの勘違い?
なーんだ、心配して損しちゃった。
そうよね、馬鹿犬がご主人様をほっといて結婚するはずないわ...
あれ?
わたし勢いにのってなにかすごいことを言ったような。
えーと・・・確か・・・・
「ル・・・・ルイズ〜〜、お〜い・・・」
いきなり黙り込んでしまったルイズが心配になり、ルイズの顔...
しかしルイズはまったく反応しなかった。
ルイズはそんな才人の顔を見て、全てを思い出した。
わわわわわたしったら勢いとはいえなんてことを・・・!!!
けけけけけけ結婚するってわたしが!!!サイトと!!!!
いいいいいいっちゃった、いっちゃったよぉーー!!!
急にぷるぷる震えだしたルイズに再度才人は呼びかける。
「おい、おい!ルイズ!!どうしたんだよ!!!」
才人の呼びかけに我に返ったルイズはたっぷり顔を赤らめたあ...
ものすごい勢いで走り去ってしまった。
「あれ、何これ・・・天井と意識が遠のいていく・・・・・」
理不尽なお仕置きを受けた才人はその場に倒れこんだ。
506 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:05:09 ...
「なぁ、ルイズ・・・・」
しかし返事は無い。
「そろそろ出て来いって」
才人はそういいながらベッドに腰掛け、布団にくるまったまま...
さっきからずっとこの調子だった。
才人が部屋に戻ってきてからもう数時間が経ったが、ルイズは...
だがそれもしかたあるまい。
なぜなら先程勢いとはいえ才人にプロポーズまがいの発言をし...
気持ちが混ざり、出ようにも出れない状態が続いているのだっ...
しかしそれは唯の言い訳に過ぎない。
本当の気持ちは、普段ルイズが心の底で思っていることを口に...
才人がルイズの事を好きなように、ルイズだって才人のことが...
だからこそ余計に布団の中から出れないわけで・・・・・。
「ルイズ、いいかげん出て来いって。別にさっき言った言葉が...
――何忘れようとしてんのよバカ犬。
「まぁお前の気持ちもわからなくはないって。勢いとはいえあ...
――なにが「お前の気持ちはわかる」よ。全然わかってないじゃ...
「俺、お前に好かれてるなんて思ってないからさ、気にしない...
――違う。
「独占欲っていうかなんていうか、そんな感じで俺を繋ぎ止め...
――違う。そんなつもりで言ったんじゃない。
「だからさ・・・もう俺」
「違う!!!」
ルイズは一気に跳ね起き、才人を睨みつけた。
いきなりルイズが叫びながら起きたため、才人は転げ落ちそう...
507 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:05:39 ...
「ル・・・・ルイズ・・・どうしたんだよ、急に・・・」
「違うって言ってるでしょ・・・」
「違うって・・・何がだよ」
「そんなこともわかんないのに何が『お前の気持ちはわかる』...
急に怒鳴ったりしおらしくなったりするルイズに才人は困惑し...
とりあえず頭を撫でてやる。
ルイズの呼吸が落ち着いたのを見計らって、才人はゆっくりと...
「なぁ、どうしたんだよ。俺、なんか気にさわること言ったか...
「そうじゃないわよ・・・」
「じゃあなんで」
「わたしが冗談であんなこと言うと思ってるの!?」
才人はハッとした。
ルイズが怒っているのは恥やプライドのせいじゃない、ルイズ...
腹を立てているんだ。
でも・・・それってもしかしなくても・・・
「じゃ、じゃあさ、さっきのってもしかして・・」
才人が期待に胸を膨らませながら尋ねた。
するとボッ、とルイズの顔が一瞬にして真っ赤になった。
そして慌てて布団の中に潜り込むが、才人に引っ張り出されベ...
「な、なにするのよ!」
言うが早いかいきなり才人に抱きすくめられ、呼吸が止まる。
しばらく才人の抱擁力にうっとりしていたが、暴れだす。
「な、ちょ、離しなさいってばぁ。馬鹿犬!!」
「嫌だ」
「な、なんでよぉ・・・」
最初は激しかったルイズも段々語彙が貧弱になってきた。
そんなルイズを才人は愛おしく思い、腕にさらに力を込める。
「ルイズが好きだから」
「・・・・・・!?」
160キロの直球をど真ん中に受け、ルイズの顔はますます赤く染...
才人は言葉を続けた。
「好きだからそばにいたいって思った。もっと抱きしめて、く...
抱きしめたんだ。俺の言ってること変か?」
「別に・・・変じゃないわよ、ばか・・・。」
ルイズはそういうと自ら才人の胸に顔を埋めた。
508 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:07:26 ...
やばい。
今の俺、超かっこいい。
今ならどんな女でも落とせるような気がするぜフハハハハ。
しかし。
才人はゆっくり深呼吸をした。
まずいな、非常にまずい。
才人は軽く体を離し、ルイズにばれないように股間を覗き込む。
するとそこは既にどんな兵器でも壊せないような塔がそびえ立...
おお我がムスコよ、頼むから静まってくれ、あやまるから、と...
ごめん、興奮しちゃってごめん。
そんな才人の訴えに対し、反抗期真っ只中のムスコはせまいよ...
くそっ、落ち着け、落ち着くんだ、奇数を数えて平常心を保つ...
奇数は物事を2で割り切れない優柔不断な数字。俺に力を与え...
1,3,5,7,9,11,12,あ間違えた,13,15・...
才人が精神統一をしていると、ルイズから鼻腔をくすぐるいい...
ああもうどうして女の子ってなにもしてないのにこんないい匂...
ヤッベ、もう限界。
ついに限界に達した才人は抱きしめていたルイズを離し、見つ...
そしてゆっくりと唇を近づけた。
これでルイズが拒否ったらもう潔く諦めよう、もし拒まなかっ...
驚くべき事が起こった。
才人の唇からルイズまでの距離はまだあったはず、それなのに...
才人が恐る恐る眼を開くと、照れながらもしっかりと才人の頭...
つまりそれはルイズからしてきたというわけでして・・・・。
「・・・っ、ルイズ!!!」
耐え切れなくなった才人はルイズを強引にベッドに押し倒した。
そして乱暴に口の中を貪る。
「っつ・・・ちゅ、ん・・・はぁ・・っ、ルイズ・・・ルイズ...
「んむ、はぁっ・・ちゅ・・ちゅっ・・サイトぉ・・・」
二人の口の間からは情愛の吐息が漏れ、二人を一つにしていく。
名残惜しげに唇を離すと、銀色に輝く糸が繋がっていた。
それから先は、よく覚えていない。
気が付いたら、お互い全裸で、俺はルイズの上に覆いかぶさっ...
いつの間にこんな事になったんだろう。
思い出そうとしても押し倒した辺りから思い出せない。
でも、照れながらこっちを見ているルイズを見たら、そんなの...
「ルイズ・・・・・」
才人はルイズの首筋に吸い付き、そのまま口先を胸の先端へと...
「ひゃあっ、ああん」
そして強く吸い上げ、硬くなったそこに軽く歯をたてる。
さらに下半身への攻めも忘れない。
左手を伸ばし、ルイズの秘所に指を差し込む。
「んふっ、あっ、そこは・・・」
「どうしたんだよ、もう濡れてるぜ?」
グチュグチュと卑猥な水音をたてるそこは、才人の指を待って...
才人が指を動かすたびにどんどん蜜が溢れてくる。
大分ほぐれたことを確認すると、指を2本3本と増やしていっ...
「んんっ・・やぁっ・・ああっ・・・」
与えられる快楽が増えた事により、経験の無いルイズはすぐに...
509 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:07:57 ...
正直才人は焦っていた。
ここまではなんとなくで進めてきたものの、もちろん童貞だっ...
なってしまったのだ。
大丈夫だ才人、さっきルイズをイかせてやれたじゃねぇか、何...
こんな時のために日本で説明書(エロ本)を何度も読んだだろ!!
そんなこんなで知恵を振り絞っていた才人に、完全に放置され...
「サイト・・・どうしたの・・・・?」
「いや・・・やっぱり俺も初めてだからな・・・・さすがに・...
「緊張してるの?」
「えと・・・まぁ、そんな感じ・・・・」
それを聞いたルイズは上体を起こし、才人の頬にそっと口を付...
そして才人に尋ねる。
「どうして?」
「えっ?」
「どうして緊張してるの?」
まさかそうくるとは思っていなかったため、言葉に詰まる。
少し考えた後、才人は思った事を素直に語った。
「なんていうかさ・・・・・その、ルイズの事を大事に思って...
好きだからこそ自分の手で汚したりするっていうのがなんてい...
ルイズは心の中で軽くため息をついた。
この使い魔はもうちょっと気のきいたセリフが言えないのかと...
しかし、自分をそこまで大事に思っていてくれた事に少しドキ...
「わ・・・わたしも・・・その・・・・」
「ルイズ?」
ルイズは才人の耳元で、ずっと自分が言えずにいた言葉を、言...
なると思い、心に留めていた言葉を、今にも消え入りそうな声...
「好き・・・・だから・・・わたしも・・・」
「・・・・・!?」
「大事かどうかはわかんないけど、アンタといたらドキドキす...
「ルイズ・・・・お前」
「アンタがしたい事全部していいから、だから・・・」
次にルイズが放った言葉は、才人にとって忘れる事ができない...
「ずっと・・・・・わたしのそばにいて」
ずっと・・・・・そばにいて・・・か。
ずるいよ・・・ルイズ、俺、異世界の人間なのに・・・。
いつかは、帰るつもりだったのに・・・。」
なのに・・・そんなこと言われたら・・・・・・。
「当たり前だろ?今更何言ってんだよ。」
つい、こんなこと言っちまうじゃねぇか。
510 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:08:28 ...
窓から辺りを見る限り、限りなく夕方に近い夜だということが...
ランプを付けていないため薄暗い部屋の中で、二人の男女がま...
才人は自分のモノをルイズの秘所にあてがい、鼓動の高鳴りを...
『ルイズ、いいのか本当に?』などというヤボなことはあえて...
自分だってそれなりに空気は読めるはず・・・だと思う。
そういや今までいろんな事があったなぁと思い出にふけってい...
大切なのは過去じゃない、今実際に起きている現実こそが大切...
今俺いいこと言ったぞ。メモっとけ。
「いくぞ、ルイズ」
ルイズは何も言わずに頷いた。
それが合図。
才人は躊躇わずに、一気に最奥まで貫いた。
「――――――っ!!」
途中何がが千切れる音がした。
先程の愛撫でかなり濡れていたものの、とてつもない激痛がル...
「いっ・・・ああっく、ふぅん・・あっ・・・」
しかし才人は止まらない、いや、止まれなかった。
容赦なくギュウギュウと締め付けられ、軽く暴走ぎみの才人は...
腰を動かしてしまう。
「っっつ・・はぁ、くっ」
「ああっ・・いっ・・・サイ・・・ト・・・つぁあ・・・」
しかし何度も腰を打ち付けていく度にルイズにも段々と快楽が...
才人はルイズの頬に手を添えた。
「くっ・・はぁ・・・・ルイズ、俺・・・・もう・・・」
「ああっ・・んん、はっ、わたしも・・いっちゃ、イっちゃう...
そして、次の瞬間―――。
「ああああああああっ!」
ルイズの大きな喘ぎ声が、辺りに響き渡った。
511 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:09:02 ...
「ごめんなさいまじですんませんもうしないんでほんとかんべ...
「・・・・・・・・」
ベッドの上でペタンと座っているルイズの眼前に、全裸で土下...
股間のムスコもさすがに悪い事をしたと反省しているのかシュ...
なんとも情けない姿である。
「犬、アンタ自分が何をしたかわかってるの?」
「はい」
「わたしね、初めてだったの。だからね、もんのすごく痛くて...
ルイズは立ち上がると才人の頭をぐりぐりと踏みつけた。
「犬、今からアンタに『罰』を与えるわ」
「やっぱりっすか・・・」
才人は頭を上げてルイズの顔を覗き込んだ。
するとなぜかルイズは顔を赤く染めるとそっぽを向いた。
「もう一回しなさい」
「は?」
「ききききき聞こなかったの?もももももももう一回しなさい...
才人の頭はスパークした。
「でも、つ、次痛くしたらアンタ覚悟しなさいよね!!」
もうルイズの声など聞こえるはずがない。
才人は勢いよくルパンダイブした。
「ぃよろこんでぇえええええーーー!!!」
結局この日ルイズが満足するまで才人は頑張ったとさ。 ...
512 名前:さんざむ[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:11:20 ...
くっ、やはりへんたいさんとは比べ物にならないか・・・・orz
だがいつの日にかへんたいさんと肩を並べて投下できる人物と...
次回予告
「どこいったんだろ、シエスタ」
―――消えたシエスタ―――
「シエスタ?さぁ、最近見かけねぇな。どうかしたのか?」
「彼女ならさっき火の塔に向かって走っていったよ。なんだか...
―――高まる不安―――
「それはサイトさんのほうがよく知ってるんじゃないですか?」
「わたしが、何も知らないと思ってたんですか?」
―――真実を知った黒髪のメイド―――
「苦しいんなら苦しいって言ってくれよ!嫌なんだったら嫌っ...
「どうして嫌がらないといけないんですか?」
―――優しき心を持った二人の男女の結末は―――
『真実(まこと)の黒』 近日公開予定
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