ゼロの使い魔保管庫
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453 名前:1/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:44:53 ID:V...
「ちょっと頼まれてくれない?」
モンモンから頼み事って、珍しいよな。
そんな事を考えながら、サイトは大人しくモンモランシーに...
「もうすぐ出かけるから手短にな」
「ああ、貴方は買い出し付き合わなくていいわ」
人目を忍ぶ逃避行の最中とはいえ食事だって要るし、当人達...
街を通りかかるたびに、『女の買い物』に付き合わされて、
いつもうんざりしていたサイトにとっては助かる話だったが、
「いいのか?」
「うん、ちょっと用事があるのよ、ルイズには言っとくから」
買い物に行くメンバーには、迂闊にこの国を歩き回れないタ...
何時もならキュルケかモンモランシー、それに荷物もちが同...
荷物もちは腕力の関係でサイトの比率が高い。
キュルケもモンモランシーも、物価の相場を知っているし、...
基本的にはしない。
ルイズが買出しに出たときは、買った物を見て二人とも返品...
そんな訳でルイズは買出しに余り参加させてもらえなかった...
それが面白くないルイズは、ごねてごねて……今回はお目付け...
やっと買出しに参加する許可が(多数決で)出たのだが、
「ちょっとわたしも、外せない用事があったのよね」
気まずそうに言いながら、サイトを……
「あれ? ここって……」
「うん、タバサの部屋……さ、入って……って、わたしの部屋じゃ...
苦笑いと同時に部屋が開かれる。
少し緊張しながら部屋に入ると、そこには眠り姫が居た。
454 名前:2/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:45:25 ID:V...
浅い息が静かな部屋に響いている。
僅かに上下する胸が、しっかりと生きていることを主張する...
よほど深く眠っているのか、サイトやモンモランシーの気配...
「この子、ちょっと疲れ気味だったでしょ?」
「あ……あぁ……そうだな」
タバサの整った顔に注意を引かれていたサイトの返事が少し...
そんな事はお構い無しに、モンモランシーは言葉を続けた。
「一服盛ってあって、数時間起きないからこの子見ててほしい...
…………?
……一服?
「……はぁ? ちょっ、モンモンお前何してんだよ」
あまりと言えばあまりの事に、サイトは事態を理解するのが...
友人に一服盛る女……モンモンは思っていたより怖い女かもし...
「……本人納得の上よ……あの子、最近あんまり寝てないのよ」
「そう言えば……元気ないよな」
気付いてたんなら、何とかしなさいよ。
モンモランシーが呻くように言いながら、サイトを説き伏せ...
「わたしが付いているつもりだったけど、そうも行かなくなっ...
キュルケはタバサのお母さんの面倒を見てるし……」
まるで頭痛がするように指先でこめかみを押さえながら、モ...
「貴方が嫌なら、ギーシュかマリコルヌに頼むしかないんだけ...
「……やるけどさぁ……」
選択の余地など無かった。
「そもそも、何で今日飲ませるんだよ」
「ちゃんとした宿で眠った方が良いでしょ? 次に泊まるのい...
宿に泊まると言うことは街に居ると言うことで、どうしても...
「本当はルイズに見てもらうつもりだったんだけど……あの子あ...
ルイズのしわ寄せって、いっつも俺に来るのな。
サイトは自分の運命を悟った。
「いいよ、俺が見てる……荷物もちは?」
「二人とも連れて行くから、何か有ったらよろしくね」
上手く隠れて旅を続けているとはいえ、一応逃避行の最中な...
人より遥かに鋭敏な感覚を持つシルフィードが、街の周りを...
天然ボケの彼女を全面的に信用するのは……失礼だが怖かった。
「部屋から一歩も出ないよ」
「それが良いわね」
ほっと一息ついたモンモランシーが、部屋を出ながら思いつ...
「二、三時間は何が有っても起きないけど……悪戯しちゃダメよ...
「……さっさと行ってこいっ!」
455 名前:3/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:45:57 ID:V...
静かな部屋に、浅い寝息が響いていた。
稀に寝返りを打つだけで、確かにタバサはまったく起きる様...
「…………困った……」
サイトは困っていた。
モンモランシーの言った様に悪戯をする衝動を抑えているわ...
「暇……だ……」
本読むわけでもすることが有るわけでもないサイトは、
時間を潰す術が無かった。
地球に居た頃から落ち着きの無かったサイトにとって、退屈...
「しまったなー」
とはいえタバサをギーシュやマリコルヌと二人きりにするの...
「俺にはルイズが居るけど、お前も結構可愛いもんな」
つんと、滑らかな頬を指先でつつく。
よほど深く眠っているらしいタバサは、それでも起きる様子...
「おーおー、よく寝てるなぁ……」
マリコルヌだったら何するか分からんな、サイトが笑いなが...
「コレも悪戯になるのか?」
ぷにぷにと柔らかい頬の感触を楽しんでいると、ふと本当に...
『眠っているフリをしてたら、突付かれた』
『やっぱり悪戯したのね?』
『犬――――――!』
……実はタバサとモンモランシーの悪戯で、ルイズに告げ口し...
サイトは少し怯えた。
「い、いかん……タバサに手を出したらロリコンじゃねーか」
そう口にしたサイトだったが、実は自分とタバサが二つしか...
……許容範囲だよな?
そんなことを考えた瞬間から、部屋の居心地がとても悪くな...
<ちょっと年下の女の子と二人きりの密室>
である。
多感な高校生が緊張しない方がどうかしている。
……学院ではほぼずっとそうだった訳だが、ここには主人と使...
――――サイトは立ち上がって部屋の鍵を確かめた。
456 名前:4/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:46:34 ID:V...
「お、起きてるかどうか確かめないとな」
悪戯だったら困るからな。
誰とも無しに言い訳をしたサイトが、ぐっすりと寝入ってい...
「……ん…………」
起きる様子はまったくなかったが、起きだした方がサイトは...
サイトは慌てていた。
「か、軽っ……」
羽のように軽い少女がサイトに従って容易く転がった。
女の子特有の柔らかさを備えながら、子供の様に……
いや、子供よりもずっと軽い感じがした。
「こいつちゃんと食べてんのか?」
柄にも無くサイトがそんな心配をするほどだった。
気になったサイトはタバサの身体の下にそっと腕を差し込み...
俗に言うお姫さま抱っこである。
腕の中にすっぽりと納まる華奢な身体に、サイトは触れてい...
「タバサ?」
念の為に、当初の予定通り眠っていることを確認。
……返事は無い。
サイトも心の底では理解していた。
自分が単に言い訳を必要としていただけだと言うことを。
腕の中のタバサを見つめながら、仄かに伝わってくる体温に...
「こ、こいつ……最近可愛くなった……よ……な……」
心配事が減った所為だろうか?
仲間が信用できる相手が増えた所為だろうか?
ぴんと張り詰めていた気配が緩み、以前よりずっと親しみや...
……そんな事を……今、思い出していた。
「っ……い、いつまでも抱き上げてちゃ駄目だよな」
起きる筈無いと分かっているけれど……
それでも優しくベットの上にタバサを寝かせた。
タバサを腕の中に捕らえていたのはサイトだった筈なのに、
二人きりの部屋の中で、タバサに捕まったのはサイトの方だ...
457 名前:5/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:47:07 ID:V...
意識してしまうと、最早どうしようもなかった。
「み、見るなっ、見るなよ! 俺!!」
必死で目を逸らすが、気が付くと眠り続けるタバサを目で追...
さっきまでは平気だったのに、女の子の寝顔を見つめること...
どうしようもなく不埒な行為に思えた。
じっと腕を見て、柔らかだった感触を思い出す。
「……っ」
人形のような少女の、淡い温もりを逃さないように……と、
気が付いたらサイトは彼女を抱きしめていた腕を、しっかり...
「な、何してるんだっ、俺はっ」
叫んだサイトが慌ててタバサの方を窺っても、規則正しい寝...
そして一度見てしまうと、もう視線が離せなくなった。
「……だ、だめ……だぞ、サイト……ね、寝てる子に」
『悪戯しちゃダメよ?』
モンモランシーの警告を思い出すが、頭に残るのは『悪戯』...
「……ね、寝てるんだ……し……」
サイトの自制心が打算に負けた。
何度も確かめたのに、もう一度眠っていることを確かめる。
今度は口元に耳を近づけ寝息を聞いた……
「し、しまっ……た……」
間近で見るタバサの寝顔にサイトは打ちのめされて、弾かれ...
「っ……はーっ……はーー……はぁ……はぁ……」
苦しい息を整えたサイトは、無意味に部屋を見回して誰も居...
震える手で部屋の鍵をもう一度確認した。
――――誰も居ないし誰も入って来れないことを、サイトは確認...
458 名前:6/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:47:39 ID:V...
「お、俺に……こんな事頼んだモンモンが悪い」
バクバクとうるさい心臓の音でタバサが起きないだろうか?
そんな事に怯えながら、カラカラに渇いた喉を唾で潤した。
「お、落ち着け俺……起きないって……言ってただろ……」
俺が悪いんじゃない、タバサが悪い。
……こんなに可愛すぎるのは卑怯だ。
訳の分からない言い訳をしながら、サイトは衝動に任せてタ...
自分のより遥かに落ち着いた、小さな音で自分を取り戻そう...
「……ぅぁ…………っ……」
耳を当てた胸の感触に、落ち着く所ではなくなった。
大きい胸に触れた事は何回も有った、ティファニアやシエス...
小さい胸もコレはコレで……
サイトが何かに目覚め始めた。
スリ……と、僅かに顔を動かすと眠ってはいても胸を圧迫され...
タバサの顔が少し歪む。
「ご、ごめん」
サイトは慌てて飛び起きると、思わずタバサに詫びていた。
苦しそうだったのはほんの一瞬で寝顔はすぐに安らいだが、
神聖なものを汚している感覚に、サイトはもう一度顔を近づ...
「く……そっ……」
そこに確かに存在するし、思うままに触れることも可能な筈...
サイトは自分の心が生み出すジレンマに悶えていた。
……そして、そんな感覚さえサイトは深く愉しんでいた。
459 名前:7/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:48:12 ID:V...
うろうろと部屋を歩き回っていたサイトが、意を決したよう...
……今度は足元から。
学院の制服のシャツにスカート、それだけの格好でタバサは...
……オールド・オスマン万歳。
彼の趣味であろうか? 学院のスカートは非常に短い。
ひょっとしたら男子生徒の総意かもしれない。
いつもはソックスに包まれているタバサの脚はこんなときに...
サイトの正気を確実に削っていく。
「あ……脚も……いいかも……」
ひり付く喉を何度も鳴らしながら、床に這いつくばったサイ...
女の脚ではなく女の子の脚だった。
細く小さい脂肪の乗っていない脚にそっと手を乗せる。
つーと、指先で輪郭をなぞる。
どこまでも白い脚を、下から見上げていると……
「うあっ…………あ……っ」
遥か向こうに、ちらりと白いものが見えた。
右足と左足の……交わる所であった。
「ぱ、ぱんちゅ……」
サイトの舌が回らなくなった。
「うあぁぁぁぁぁ」
頭はもっと回らなくなった。
見たい……触りたい……色々したい。
どこまでも膨れ上がる欲求を抑制するのも皮肉なことに同じ...
触れて、見て、タバサを感じれば感じるほど、
サイトの中にタバサを愛しく思う心が大きく育ち、
この『大切な少女』を守りたいと言う倒錯した想いも、同じ...
460 名前:8/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:48:44 ID:V...
「み、見るだけ……なら……」
サイトの妥協点はそこらしい。
しかし、問題点がいきなり浮上した。
「み、見えない」
脚を開かせないと、『秘密の花園』を覗けないのだ。
角度的につま先辺りから見上げれば何とか見えるが、そろそ...
「ちょ、ちょっとだけなら……」
古来この台詞を吐いて、ちょっとで済んだ試しのなんと希少...
サイトは両手を膝の間に差し込むと、すこーしづつ力を込め...
眠っているタバサは抵抗することも無く、易々とサイトは望...
「も、もうちょっとだけ……」
腿に触れた感触にサイトは手が離せなくなり、タバサに触れ...
艶やかな光沢はシルクの様だった。
ガリア王の用意した衣服は高級なものが多く、タバサは気に...
「髪が蒼いと……下も……なんだよ……な……」
見たい……
だが下着を剥ぐ度胸の無いサイトは、せめてもう少し側で見...
膝を掴んだままの手は、邪魔になった足を退けるために上に...
タバサが起きていたら悲鳴を上げていたに違いない。
サイトの目の前でタバサの脚はM字に開かれていた。
461 名前:9/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:49:26 ID:V...
……あれ?
太ももを擦る様にしながら、時間を掛けて視姦したサイトが...
ぴったりと張り付いた下着は……
「ひょ、ひょっと……して……」
サイトは興味の赴くまま、指先を近づけていく。
じりじりと震える指先が近づくほどに、サイトの緊張も増し...
イケナイコトをしている。
その背徳感は何者にも勝った。
「……お……ぉ……」
つ……と指が触れると、サイトの口から歓声が漏れた。
さらさらしたシルクの感触の下に、想像できなかった柔らか...
そっと指先を上下させると、タバサの喘ぎ声が聞こえたよう...
「……ふっ……はっ……はっ……はー……はーはー」
サイトの息がどんどん荒くなっていく。
左右に動かしたときも、上下に動かしたときも、薄い布の下...
「は、生えてな……い?」
なら……この布の下は?
興奮で視界がチカチカ霞む、見たかった……もの凄く見たかっ...
しかしサイトは悟っていた。
「も、もうちょっと触る……」
今までの経験で、じっくり時間を掛けた時の方が感動が深か...
まずはこの感触を堪能する。
そう決めたサイトは、そのために存在しているに違いない撫...
指を遊ばせ始めた。
462 名前:10/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:49:59 ID:...
「ふぁ……んっ……」
確かに聞こえた唐突な声にサイトは飛び起きた。
起きたのか!?
全身を恐怖に浸しながら、じっとタバサを窺った……
1分……2分……
タバサは何の反応も示さなかった、
?
不思議に思ったサイトが、もう一度タバサの顔を覗き込む……
確かに眠っている。
……さっきの声は?
その瞬間、偶然サイトの膝がタバサの一番柔らかい所に触れ...
「……んっ……はぅ……」
聞こえた可愛い声と、その理由に……サイトは狂った。
「ふぁん……ひぅ…………ひゃん……はっ……あ……」
サイトは間近でタバサの声を聞き、苦しげにも見える顔を見...
「……あ……ん? はぅっ……ふっ……くっ……ひ……」
タバサの感じる所を、たっぷりの時間を掛けて確かめていく。
薬によって眠ったまま、タバサの身体は何度か力尽きている...
眠ったままサイトに抱きついてくるタバサが、サイトは可愛...
……これ以上の事をしたかった。
……コレ以上彼女を汚したくなかった。
そんな想いを抱えながら、無心にタバサを操り続けた。
463 名前:11/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:50:30 ID:...
コンコンと……部屋にノックが響き渡った。
「寝てるの?」
「モ、モンモン?」
「あ、起きた? ごめん、帰ったから代わるわ、開けてくれる...
「ちょ、ちょちょちょっと、待ってくれ」
サイトは高速でタバサを寝かしつける……
ポケットから取り出したハンカチで、タバサの汗を拭く。
……シエスタに感謝。
こんな用途の為に用意したのではないだろうけれど。
乱れた着衣を整え、自分の服もしっかりチェック。
シーツや布団は大丈夫!
勃ちまくってた分身は、ノックの瞬間縮み上がった。
「い、いいよ」
鍵を開けると荷物を抱えたモンモランシーが雪崩れ込んでき...
「あ、助かったわ」
「い、いや……いいよ……どうって事無かったし」
サイトは冷や汗を流しながら、一刻も早く立ち去りたがった。
「……まさか本当に悪戯でもした?」
「ま、まさかっ!」
我ながら過剰な反応で怪しすぎると思うが、買い物で疲れて...
モンモランシーの追求は無かった。
「ん〜、もうちょっとで目が覚める時間だけど、どする?」
「……部屋に戻るよ」
ほっと一息吐きながら、サイトは部屋から逃げ出した。
464 名前:12/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:51:07 ID:...
頭がぼーっとする。
「起きた?」
「起きた」
目の前にモンモランシー、最近悩んでいるわたしに、おまじ...
「どこか痛い所は無い?」
変なことを聞かれる。
「別に?」
どういうつもりだろう?
随分あからさまに安心した様子のモンモランシーを不思議に...
渡してくれたお薬のお礼を言う。
「ありがとう、よく眠れた」
「……いい夢見れた?」
多分わたしは今赤くなってる、あの人がずっと側に居てくれ...
「秘密」
「おまじないの効果の方も楽しみにね」
……魔法薬でもないのに……効果あるはずは無いと思うのだけれ...
「楽しみにしておく」
折角気を使ってくれたのだから、ちゃんとお礼を言う。
「じゃ、後でね」
「ん」
モンモランシーが立ち去ってから暫く夢の余韻に浸る。
幸せが身体から溢れそうになってから、そっと廊下に出ると...
「おおおお、おはよう、タバサ」
「? もう夕方」
「そ、そうだなっ」
わたしが眠っていたの、知っているのかな?
疑問に思いながらサイトを見つめ……あれ?
サイトがチラチラとわたしを見ているのが分かる……む、胸と...
「な、なに?」
「べ、別にっ」
お互い何も喋れなくなって、もじもじと部屋の前で立ち尽く...
――――モンモランシーにお礼……もっとちゃんと言わなきゃ。
女の子って見てくれてなくて、昨日まで切なくて眠れなかっ...
好きな人がわたしを意識してくれるおまじないはとってもよ...
これからの毎日がとても楽しみになった。
終了行:
453 名前:1/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:44:53 ID:V...
「ちょっと頼まれてくれない?」
モンモンから頼み事って、珍しいよな。
そんな事を考えながら、サイトは大人しくモンモランシーに...
「もうすぐ出かけるから手短にな」
「ああ、貴方は買い出し付き合わなくていいわ」
人目を忍ぶ逃避行の最中とはいえ食事だって要るし、当人達...
街を通りかかるたびに、『女の買い物』に付き合わされて、
いつもうんざりしていたサイトにとっては助かる話だったが、
「いいのか?」
「うん、ちょっと用事があるのよ、ルイズには言っとくから」
買い物に行くメンバーには、迂闊にこの国を歩き回れないタ...
何時もならキュルケかモンモランシー、それに荷物もちが同...
荷物もちは腕力の関係でサイトの比率が高い。
キュルケもモンモランシーも、物価の相場を知っているし、...
基本的にはしない。
ルイズが買出しに出たときは、買った物を見て二人とも返品...
そんな訳でルイズは買出しに余り参加させてもらえなかった...
それが面白くないルイズは、ごねてごねて……今回はお目付け...
やっと買出しに参加する許可が(多数決で)出たのだが、
「ちょっとわたしも、外せない用事があったのよね」
気まずそうに言いながら、サイトを……
「あれ? ここって……」
「うん、タバサの部屋……さ、入って……って、わたしの部屋じゃ...
苦笑いと同時に部屋が開かれる。
少し緊張しながら部屋に入ると、そこには眠り姫が居た。
454 名前:2/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:45:25 ID:V...
浅い息が静かな部屋に響いている。
僅かに上下する胸が、しっかりと生きていることを主張する...
よほど深く眠っているのか、サイトやモンモランシーの気配...
「この子、ちょっと疲れ気味だったでしょ?」
「あ……あぁ……そうだな」
タバサの整った顔に注意を引かれていたサイトの返事が少し...
そんな事はお構い無しに、モンモランシーは言葉を続けた。
「一服盛ってあって、数時間起きないからこの子見ててほしい...
…………?
……一服?
「……はぁ? ちょっ、モンモンお前何してんだよ」
あまりと言えばあまりの事に、サイトは事態を理解するのが...
友人に一服盛る女……モンモンは思っていたより怖い女かもし...
「……本人納得の上よ……あの子、最近あんまり寝てないのよ」
「そう言えば……元気ないよな」
気付いてたんなら、何とかしなさいよ。
モンモランシーが呻くように言いながら、サイトを説き伏せ...
「わたしが付いているつもりだったけど、そうも行かなくなっ...
キュルケはタバサのお母さんの面倒を見てるし……」
まるで頭痛がするように指先でこめかみを押さえながら、モ...
「貴方が嫌なら、ギーシュかマリコルヌに頼むしかないんだけ...
「……やるけどさぁ……」
選択の余地など無かった。
「そもそも、何で今日飲ませるんだよ」
「ちゃんとした宿で眠った方が良いでしょ? 次に泊まるのい...
宿に泊まると言うことは街に居ると言うことで、どうしても...
「本当はルイズに見てもらうつもりだったんだけど……あの子あ...
ルイズのしわ寄せって、いっつも俺に来るのな。
サイトは自分の運命を悟った。
「いいよ、俺が見てる……荷物もちは?」
「二人とも連れて行くから、何か有ったらよろしくね」
上手く隠れて旅を続けているとはいえ、一応逃避行の最中な...
人より遥かに鋭敏な感覚を持つシルフィードが、街の周りを...
天然ボケの彼女を全面的に信用するのは……失礼だが怖かった。
「部屋から一歩も出ないよ」
「それが良いわね」
ほっと一息ついたモンモランシーが、部屋を出ながら思いつ...
「二、三時間は何が有っても起きないけど……悪戯しちゃダメよ...
「……さっさと行ってこいっ!」
455 名前:3/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:45:57 ID:V...
静かな部屋に、浅い寝息が響いていた。
稀に寝返りを打つだけで、確かにタバサはまったく起きる様...
「…………困った……」
サイトは困っていた。
モンモランシーの言った様に悪戯をする衝動を抑えているわ...
「暇……だ……」
本読むわけでもすることが有るわけでもないサイトは、
時間を潰す術が無かった。
地球に居た頃から落ち着きの無かったサイトにとって、退屈...
「しまったなー」
とはいえタバサをギーシュやマリコルヌと二人きりにするの...
「俺にはルイズが居るけど、お前も結構可愛いもんな」
つんと、滑らかな頬を指先でつつく。
よほど深く眠っているらしいタバサは、それでも起きる様子...
「おーおー、よく寝てるなぁ……」
マリコルヌだったら何するか分からんな、サイトが笑いなが...
「コレも悪戯になるのか?」
ぷにぷにと柔らかい頬の感触を楽しんでいると、ふと本当に...
『眠っているフリをしてたら、突付かれた』
『やっぱり悪戯したのね?』
『犬――――――!』
……実はタバサとモンモランシーの悪戯で、ルイズに告げ口し...
サイトは少し怯えた。
「い、いかん……タバサに手を出したらロリコンじゃねーか」
そう口にしたサイトだったが、実は自分とタバサが二つしか...
……許容範囲だよな?
そんなことを考えた瞬間から、部屋の居心地がとても悪くな...
<ちょっと年下の女の子と二人きりの密室>
である。
多感な高校生が緊張しない方がどうかしている。
……学院ではほぼずっとそうだった訳だが、ここには主人と使...
――――サイトは立ち上がって部屋の鍵を確かめた。
456 名前:4/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:46:34 ID:V...
「お、起きてるかどうか確かめないとな」
悪戯だったら困るからな。
誰とも無しに言い訳をしたサイトが、ぐっすりと寝入ってい...
「……ん…………」
起きる様子はまったくなかったが、起きだした方がサイトは...
サイトは慌てていた。
「か、軽っ……」
羽のように軽い少女がサイトに従って容易く転がった。
女の子特有の柔らかさを備えながら、子供の様に……
いや、子供よりもずっと軽い感じがした。
「こいつちゃんと食べてんのか?」
柄にも無くサイトがそんな心配をするほどだった。
気になったサイトはタバサの身体の下にそっと腕を差し込み...
俗に言うお姫さま抱っこである。
腕の中にすっぽりと納まる華奢な身体に、サイトは触れてい...
「タバサ?」
念の為に、当初の予定通り眠っていることを確認。
……返事は無い。
サイトも心の底では理解していた。
自分が単に言い訳を必要としていただけだと言うことを。
腕の中のタバサを見つめながら、仄かに伝わってくる体温に...
「こ、こいつ……最近可愛くなった……よ……な……」
心配事が減った所為だろうか?
仲間が信用できる相手が増えた所為だろうか?
ぴんと張り詰めていた気配が緩み、以前よりずっと親しみや...
……そんな事を……今、思い出していた。
「っ……い、いつまでも抱き上げてちゃ駄目だよな」
起きる筈無いと分かっているけれど……
それでも優しくベットの上にタバサを寝かせた。
タバサを腕の中に捕らえていたのはサイトだった筈なのに、
二人きりの部屋の中で、タバサに捕まったのはサイトの方だ...
457 名前:5/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:47:07 ID:V...
意識してしまうと、最早どうしようもなかった。
「み、見るなっ、見るなよ! 俺!!」
必死で目を逸らすが、気が付くと眠り続けるタバサを目で追...
さっきまでは平気だったのに、女の子の寝顔を見つめること...
どうしようもなく不埒な行為に思えた。
じっと腕を見て、柔らかだった感触を思い出す。
「……っ」
人形のような少女の、淡い温もりを逃さないように……と、
気が付いたらサイトは彼女を抱きしめていた腕を、しっかり...
「な、何してるんだっ、俺はっ」
叫んだサイトが慌ててタバサの方を窺っても、規則正しい寝...
そして一度見てしまうと、もう視線が離せなくなった。
「……だ、だめ……だぞ、サイト……ね、寝てる子に」
『悪戯しちゃダメよ?』
モンモランシーの警告を思い出すが、頭に残るのは『悪戯』...
「……ね、寝てるんだ……し……」
サイトの自制心が打算に負けた。
何度も確かめたのに、もう一度眠っていることを確かめる。
今度は口元に耳を近づけ寝息を聞いた……
「し、しまっ……た……」
間近で見るタバサの寝顔にサイトは打ちのめされて、弾かれ...
「っ……はーっ……はーー……はぁ……はぁ……」
苦しい息を整えたサイトは、無意味に部屋を見回して誰も居...
震える手で部屋の鍵をもう一度確認した。
――――誰も居ないし誰も入って来れないことを、サイトは確認...
458 名前:6/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:47:39 ID:V...
「お、俺に……こんな事頼んだモンモンが悪い」
バクバクとうるさい心臓の音でタバサが起きないだろうか?
そんな事に怯えながら、カラカラに渇いた喉を唾で潤した。
「お、落ち着け俺……起きないって……言ってただろ……」
俺が悪いんじゃない、タバサが悪い。
……こんなに可愛すぎるのは卑怯だ。
訳の分からない言い訳をしながら、サイトは衝動に任せてタ...
自分のより遥かに落ち着いた、小さな音で自分を取り戻そう...
「……ぅぁ…………っ……」
耳を当てた胸の感触に、落ち着く所ではなくなった。
大きい胸に触れた事は何回も有った、ティファニアやシエス...
小さい胸もコレはコレで……
サイトが何かに目覚め始めた。
スリ……と、僅かに顔を動かすと眠ってはいても胸を圧迫され...
タバサの顔が少し歪む。
「ご、ごめん」
サイトは慌てて飛び起きると、思わずタバサに詫びていた。
苦しそうだったのはほんの一瞬で寝顔はすぐに安らいだが、
神聖なものを汚している感覚に、サイトはもう一度顔を近づ...
「く……そっ……」
そこに確かに存在するし、思うままに触れることも可能な筈...
サイトは自分の心が生み出すジレンマに悶えていた。
……そして、そんな感覚さえサイトは深く愉しんでいた。
459 名前:7/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:48:12 ID:V...
うろうろと部屋を歩き回っていたサイトが、意を決したよう...
……今度は足元から。
学院の制服のシャツにスカート、それだけの格好でタバサは...
……オールド・オスマン万歳。
彼の趣味であろうか? 学院のスカートは非常に短い。
ひょっとしたら男子生徒の総意かもしれない。
いつもはソックスに包まれているタバサの脚はこんなときに...
サイトの正気を確実に削っていく。
「あ……脚も……いいかも……」
ひり付く喉を何度も鳴らしながら、床に這いつくばったサイ...
女の脚ではなく女の子の脚だった。
細く小さい脂肪の乗っていない脚にそっと手を乗せる。
つーと、指先で輪郭をなぞる。
どこまでも白い脚を、下から見上げていると……
「うあっ…………あ……っ」
遥か向こうに、ちらりと白いものが見えた。
右足と左足の……交わる所であった。
「ぱ、ぱんちゅ……」
サイトの舌が回らなくなった。
「うあぁぁぁぁぁ」
頭はもっと回らなくなった。
見たい……触りたい……色々したい。
どこまでも膨れ上がる欲求を抑制するのも皮肉なことに同じ...
触れて、見て、タバサを感じれば感じるほど、
サイトの中にタバサを愛しく思う心が大きく育ち、
この『大切な少女』を守りたいと言う倒錯した想いも、同じ...
460 名前:8/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:48:44 ID:V...
「み、見るだけ……なら……」
サイトの妥協点はそこらしい。
しかし、問題点がいきなり浮上した。
「み、見えない」
脚を開かせないと、『秘密の花園』を覗けないのだ。
角度的につま先辺りから見上げれば何とか見えるが、そろそ...
「ちょ、ちょっとだけなら……」
古来この台詞を吐いて、ちょっとで済んだ試しのなんと希少...
サイトは両手を膝の間に差し込むと、すこーしづつ力を込め...
眠っているタバサは抵抗することも無く、易々とサイトは望...
「も、もうちょっとだけ……」
腿に触れた感触にサイトは手が離せなくなり、タバサに触れ...
艶やかな光沢はシルクの様だった。
ガリア王の用意した衣服は高級なものが多く、タバサは気に...
「髪が蒼いと……下も……なんだよ……な……」
見たい……
だが下着を剥ぐ度胸の無いサイトは、せめてもう少し側で見...
膝を掴んだままの手は、邪魔になった足を退けるために上に...
タバサが起きていたら悲鳴を上げていたに違いない。
サイトの目の前でタバサの脚はM字に開かれていた。
461 名前:9/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:49:26 ID:V...
……あれ?
太ももを擦る様にしながら、時間を掛けて視姦したサイトが...
ぴったりと張り付いた下着は……
「ひょ、ひょっと……して……」
サイトは興味の赴くまま、指先を近づけていく。
じりじりと震える指先が近づくほどに、サイトの緊張も増し...
イケナイコトをしている。
その背徳感は何者にも勝った。
「……お……ぉ……」
つ……と指が触れると、サイトの口から歓声が漏れた。
さらさらしたシルクの感触の下に、想像できなかった柔らか...
そっと指先を上下させると、タバサの喘ぎ声が聞こえたよう...
「……ふっ……はっ……はっ……はー……はーはー」
サイトの息がどんどん荒くなっていく。
左右に動かしたときも、上下に動かしたときも、薄い布の下...
「は、生えてな……い?」
なら……この布の下は?
興奮で視界がチカチカ霞む、見たかった……もの凄く見たかっ...
しかしサイトは悟っていた。
「も、もうちょっと触る……」
今までの経験で、じっくり時間を掛けた時の方が感動が深か...
まずはこの感触を堪能する。
そう決めたサイトは、そのために存在しているに違いない撫...
指を遊ばせ始めた。
462 名前:10/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:49:59 ID:...
「ふぁ……んっ……」
確かに聞こえた唐突な声にサイトは飛び起きた。
起きたのか!?
全身を恐怖に浸しながら、じっとタバサを窺った……
1分……2分……
タバサは何の反応も示さなかった、
?
不思議に思ったサイトが、もう一度タバサの顔を覗き込む……
確かに眠っている。
……さっきの声は?
その瞬間、偶然サイトの膝がタバサの一番柔らかい所に触れ...
「……んっ……はぅ……」
聞こえた可愛い声と、その理由に……サイトは狂った。
「ふぁん……ひぅ…………ひゃん……はっ……あ……」
サイトは間近でタバサの声を聞き、苦しげにも見える顔を見...
「……あ……ん? はぅっ……ふっ……くっ……ひ……」
タバサの感じる所を、たっぷりの時間を掛けて確かめていく。
薬によって眠ったまま、タバサの身体は何度か力尽きている...
眠ったままサイトに抱きついてくるタバサが、サイトは可愛...
……これ以上の事をしたかった。
……コレ以上彼女を汚したくなかった。
そんな想いを抱えながら、無心にタバサを操り続けた。
463 名前:11/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:50:30 ID:...
コンコンと……部屋にノックが響き渡った。
「寝てるの?」
「モ、モンモン?」
「あ、起きた? ごめん、帰ったから代わるわ、開けてくれる...
「ちょ、ちょちょちょっと、待ってくれ」
サイトは高速でタバサを寝かしつける……
ポケットから取り出したハンカチで、タバサの汗を拭く。
……シエスタに感謝。
こんな用途の為に用意したのではないだろうけれど。
乱れた着衣を整え、自分の服もしっかりチェック。
シーツや布団は大丈夫!
勃ちまくってた分身は、ノックの瞬間縮み上がった。
「い、いいよ」
鍵を開けると荷物を抱えたモンモランシーが雪崩れ込んでき...
「あ、助かったわ」
「い、いや……いいよ……どうって事無かったし」
サイトは冷や汗を流しながら、一刻も早く立ち去りたがった。
「……まさか本当に悪戯でもした?」
「ま、まさかっ!」
我ながら過剰な反応で怪しすぎると思うが、買い物で疲れて...
モンモランシーの追求は無かった。
「ん〜、もうちょっとで目が覚める時間だけど、どする?」
「……部屋に戻るよ」
ほっと一息吐きながら、サイトは部屋から逃げ出した。
464 名前:12/12[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 02:51:07 ID:...
頭がぼーっとする。
「起きた?」
「起きた」
目の前にモンモランシー、最近悩んでいるわたしに、おまじ...
「どこか痛い所は無い?」
変なことを聞かれる。
「別に?」
どういうつもりだろう?
随分あからさまに安心した様子のモンモランシーを不思議に...
渡してくれたお薬のお礼を言う。
「ありがとう、よく眠れた」
「……いい夢見れた?」
多分わたしは今赤くなってる、あの人がずっと側に居てくれ...
「秘密」
「おまじないの効果の方も楽しみにね」
……魔法薬でもないのに……効果あるはずは無いと思うのだけれ...
「楽しみにしておく」
折角気を使ってくれたのだから、ちゃんとお礼を言う。
「じゃ、後でね」
「ん」
モンモランシーが立ち去ってから暫く夢の余韻に浸る。
幸せが身体から溢れそうになってから、そっと廊下に出ると...
「おおおお、おはよう、タバサ」
「? もう夕方」
「そ、そうだなっ」
わたしが眠っていたの、知っているのかな?
疑問に思いながらサイトを見つめ……あれ?
サイトがチラチラとわたしを見ているのが分かる……む、胸と...
「な、なに?」
「べ、別にっ」
お互い何も喋れなくなって、もじもじと部屋の前で立ち尽く...
――――モンモランシーにお礼……もっとちゃんと言わなきゃ。
女の子って見てくれてなくて、昨日まで切なくて眠れなかっ...
好きな人がわたしを意識してくれるおまじないはとってもよ...
これからの毎日がとても楽しみになった。
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