ゼロの使い魔保管庫
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開始行:
564 名前:220 1/3[sage] 投稿日:2007/04/08(日) 01:05:52 I...
「…ん」
目が覚めた。さっきまでの夢と現実の区別がつかなくなるよう...
夜の月は風流…なんて言うのはガラじゃない。ただ、差し込む光...
「…すー」
動くには、胸を枕にしている少女をどけなければならない。
こうなる事、今夜がどんな夜になるかを予想して、入念に洗っ...
寝息を立てている柔らかな唇も、規則正しく呼吸に合わせて上...
全て自分が汚してしまった。望んだ事とはいえ痛い思いもさせ...
その責任は、自分の一生で償うべきだ。
だから今朝は、愛しい者と共に祝福の道を歩んだのだ。
この世界の伝説、始祖の前でこれからもその者を守る事を誓っ...
夢の世界から引き戻さない様注意して、体を引き抜く。一つの...
どうか起きないでくれよ…
自分が居なくなった後の空間に、冷たい空気が流れ込む。この...
「よっと…」
ベッドの横にある机には、使い慣れたズボンと下着が置いてあ...
上着はシャツ一枚だけ。春先の夜風は寒いかも知れないが、冷...
行く先は豪勢なベランダだが、目を惹かれるのはその先の景色...
566 名前:220[sage] 投稿日:2007/04/08(日) 01:07:29 ID:Su...
自分の身長を裕に越える窓、と言うよりベランダへの入り口を...
白塗りの床は月光に照らされて青白い。いや、幻想的な変化を...
むしろ蒼いのか?元々、緑の物が蒼く見える事は無いとは思う...
故郷と違うのは月光の光源が二つである事。この蒼さの中で唯...
夜の風は肌を少しだけ撫で、鼻と口を抜けて、最後にはこの体...
景色を楽しむ癖など無かったのに、何故かベッドに戻れなくな...
「なにしてんのよ?」
「…起きたのかよ」
「そんなに窓を開けっ放しにして、寒い思いをさせるとは思わな...
ならそんな格好で出てくるな。と言いたい。彼女が来ているの...
571 名前:220 3/3 [sage] 投稿日:2007/04/08(日) 01:16:29 ...
何しろ薄手過ぎて素肌を触っているのと殆ど差が無かったから...
「お陰で目が覚めちゃったじゃない」
「悪かったな」
「もう!……まだ寝ないの?」
「…うん。もう少し…」
「そう…」
隣にやってきて、同じように月を眺める。どうやら一人で寝る...
「風邪引くぞ」
「ありがと…」
肩を抱き、寄り添う。華奢な体を、いつまでも守りたい相手を...
「似合わないわよ」
「わかってるよ」
「…」
「…今日は可愛かったな」
「うるさいわね」
「それにすっげぇ綺麗だった。式の時も、さっきも」
「それがアンタのモノになってあげたんじゃない。素直に喜べな...
「喜んでるよ」
「足りないわよ。もっと…表現しなさいよ」
「はいはい」
「…さっき」
「うん?」
「さっき、風で目が覚めたのは嘘。隣にアンタが居ないって気づ...
「…そっか」
「今日はずっと抱きしめてて欲しかったの。アレしてる時も、寝...
「ごめん」
「もう良いわ。今日はおめでたい日だから…じゃあ、先に寝るわね」
どこで彼女は傷つくかわからない。いつも彼女の事で頭を一杯...
それだけやきもきさせて、すれ違って、ようやく手に入れた人...
「ルイズ」
「なに?」
「戻る。一緒に寝ようぜ」
「…うん。それと…」
「わかってるって。お前が寝るまでは起きてる。俺が寝てても離...
「…ま、まあわかってるならいいわよ。あなた…で良いのかしら?」
「…無理すんなよ?」
「わ、私もアンタのお嫁さんになったんだから、ちゃんしなくす...
微笑んでしまう。嬉しくて。
完
終了行:
564 名前:220 1/3[sage] 投稿日:2007/04/08(日) 01:05:52 I...
「…ん」
目が覚めた。さっきまでの夢と現実の区別がつかなくなるよう...
夜の月は風流…なんて言うのはガラじゃない。ただ、差し込む光...
「…すー」
動くには、胸を枕にしている少女をどけなければならない。
こうなる事、今夜がどんな夜になるかを予想して、入念に洗っ...
寝息を立てている柔らかな唇も、規則正しく呼吸に合わせて上...
全て自分が汚してしまった。望んだ事とはいえ痛い思いもさせ...
その責任は、自分の一生で償うべきだ。
だから今朝は、愛しい者と共に祝福の道を歩んだのだ。
この世界の伝説、始祖の前でこれからもその者を守る事を誓っ...
夢の世界から引き戻さない様注意して、体を引き抜く。一つの...
どうか起きないでくれよ…
自分が居なくなった後の空間に、冷たい空気が流れ込む。この...
「よっと…」
ベッドの横にある机には、使い慣れたズボンと下着が置いてあ...
上着はシャツ一枚だけ。春先の夜風は寒いかも知れないが、冷...
行く先は豪勢なベランダだが、目を惹かれるのはその先の景色...
566 名前:220[sage] 投稿日:2007/04/08(日) 01:07:29 ID:Su...
自分の身長を裕に越える窓、と言うよりベランダへの入り口を...
白塗りの床は月光に照らされて青白い。いや、幻想的な変化を...
むしろ蒼いのか?元々、緑の物が蒼く見える事は無いとは思う...
故郷と違うのは月光の光源が二つである事。この蒼さの中で唯...
夜の風は肌を少しだけ撫で、鼻と口を抜けて、最後にはこの体...
景色を楽しむ癖など無かったのに、何故かベッドに戻れなくな...
「なにしてんのよ?」
「…起きたのかよ」
「そんなに窓を開けっ放しにして、寒い思いをさせるとは思わな...
ならそんな格好で出てくるな。と言いたい。彼女が来ているの...
571 名前:220 3/3 [sage] 投稿日:2007/04/08(日) 01:16:29 ...
何しろ薄手過ぎて素肌を触っているのと殆ど差が無かったから...
「お陰で目が覚めちゃったじゃない」
「悪かったな」
「もう!……まだ寝ないの?」
「…うん。もう少し…」
「そう…」
隣にやってきて、同じように月を眺める。どうやら一人で寝る...
「風邪引くぞ」
「ありがと…」
肩を抱き、寄り添う。華奢な体を、いつまでも守りたい相手を...
「似合わないわよ」
「わかってるよ」
「…」
「…今日は可愛かったな」
「うるさいわね」
「それにすっげぇ綺麗だった。式の時も、さっきも」
「それがアンタのモノになってあげたんじゃない。素直に喜べな...
「喜んでるよ」
「足りないわよ。もっと…表現しなさいよ」
「はいはい」
「…さっき」
「うん?」
「さっき、風で目が覚めたのは嘘。隣にアンタが居ないって気づ...
「…そっか」
「今日はずっと抱きしめてて欲しかったの。アレしてる時も、寝...
「ごめん」
「もう良いわ。今日はおめでたい日だから…じゃあ、先に寝るわね」
どこで彼女は傷つくかわからない。いつも彼女の事で頭を一杯...
それだけやきもきさせて、すれ違って、ようやく手に入れた人...
「ルイズ」
「なに?」
「戻る。一緒に寝ようぜ」
「…うん。それと…」
「わかってるって。お前が寝るまでは起きてる。俺が寝てても離...
「…ま、まあわかってるならいいわよ。あなた…で良いのかしら?」
「…無理すんなよ?」
「わ、私もアンタのお嫁さんになったんだから、ちゃんしなくす...
微笑んでしまう。嬉しくて。
完
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