ゼロの使い魔保管庫
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8 名前:真実(まこと)の黒 序章[sage] 投稿日:2007/04/08(...
運命の初夜の翌日、行為を終えた才人は月を眺めていた。
傍らではルイズがあどけない寝顔で安らかな寝息を立てていた。
そんなルイズを一目見た後、視線を月に戻す。
そして、不思議に思っていたことを口に出す。
「どこいったんだろ、シエスタ」
彼は専属のメイドの名を口にした。
専属なのだから同じ部屋に住んでいるものの、なぜか昨夜帰っ...
疑問に思い今日一日探してみたが、誰もその姿を見ていないと...
「ま、今日たまたまどっかに行ってるだけかもしんねぇしな」
既に夜は更け、今日はどうしようないと思った才人はベッドに...
明日もう一回探してみようと考えながら眠りについた。
そして・・・三日の時が流れた・・・・・
9 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/08(日) 14:...
「くそっ・・・・・いくらなんでもおかしいだろ!!」
才人は怒りにまかせて壁を蹴った。
ガスッ、と鈍い音が広がる。
あれから毎日シエスタ捜索を続けていた才人だったが、それも...
それだけならまだしも、あの日からシエスタの姿を見た人がい...
当然、聞き込みも行った。
まず最初に厨房のマルトー親父の所に行ったが、
「シエスタ?さぁ、最近見かけねぇな。どうかしたのか?」
料理長であるマルトー親父が見ていないということは一度も厨...
次に教室にいた何人かの貴族にも聞いたが、貴族がたかがメイ...
シエスタの事を知っているキュルケやタバサにも聞いてみたが...
だが才人は諦めない。
根気よく校舎内や広場を行ったり来たり繰り返していた。
そして何段上ったのかわからない階段を上った時、見事な巻き...
「あれは、モンモン?何やってんだ?」
見るとモンモランシー、辺りを挙動不審に見渡しながら食器を...
そして自分の部屋の前に立つと辺りを警戒し始めた。
才人は反射的に身を隠しながら観察を続けると、モンモランシ...
なんかアヤシイな・・・・・
そう思った才人はそういやモンモンにはまだ聞いてなかった事...
「おーい、モンモン!!」
ドアを数回ノックすると、明らかに焦った声が聞こえてきた。
「・・!だ、だれ?」
「俺だよ、才人だ。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
「ちょ、ちょっと待ってて!今出るから」
そんなモンモランシーの様子に、さらに疑惑が膨らむ。
しばらくすると、ドアをちょこっとだけ開けてモンモランシー...
そしてバタンとドアを閉めると才人に向き直った。
「で、聞きたいことってなに?」
「その前になんでそんな暑苦しい登場するんだよ、もっとドア...
「そ、そんなことどうだっていいでしょ!いいから早く言いな...
なんか釈然としない才人だったが、今はそんなことどうでもい...
一刻も早くシエスタを見つけねば。
「なぁ、シエスタを見てないか?ここんとこ誰も見てないって...
「シエスタ?・・・・さぁ、見てないわね」
「ホントか?」
「本当よ。いくらわたしでもそんな意地の悪い嘘はつかないわ...
しばし才人はモンモランシーを疑わしげな瞳で見つめたが、こ...
才人は他を当たることにした。
「・・・わかった、じゃあ、もし見かけたら教えてくれ。また...
10 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/08(日) 14...
才人の姿が完全に見えなくなったのを確認してから、モンモラ...
そして、ベッドのそばで膝を抱えている少女に声を掛ける。
「すごく心配してたわよ・・・・会わなくていいの?シエスタ」
シエスタはゆっくりと顔を上げた。
その表情は普段の彼女からは想像がつかないほど暗く、かなり...
「いいんです・・・・」
モンモランシーはフゥ、とため息をつくとシエスタのそばにし...
「あなた、サイトに会いたくないの?サイトのこと嫌いになっ...
シエスタは変わらぬ調子で答えた。
「そんなこと・・・そんなこと、あるわけないじゃないですか」
「じゃあどうして」
モンモランシーの言葉を遮ってシエスタは続けた。
「毎日だって会いたい、いっぱい話して、笑って、そばにいた...
シエスタは俯いた。
その瞳から雫が零れ落ち、床を濡らした。
「サイトさんの・・・・邪魔をしたくないんです」
そう言って顔を上げたシエスタはひどく儚く、今にも消えてし...
モンモランシーは少しうーん、と考えた後、シエスタの目を見...
「あのね、わたし思ったんだけど、あなた『だけ』が他の人の...
一瞬シエスタの瞳に光が宿った。
「あなたがそんなに傷ついてたら、あなたの幸せを願う人はど...
この学院に、いや、世界中探してもいないと思うわ」
モンモランシーは優しくそういった後、シエスタをギュッと抱...
「あなたは優しいから、何もかも一人で背負い込みすぎなのよ...
わけじゃないんだし、その後の事なんてサイトに考えさせれば...
シエスタはそう言われ、悲しみとは違う涙を流した。
シエスタはモンモランシーを抱き返す。
「あり・・・ありが、とう・・ございます・・・・ミス・モン...
モンモランシーはシエスタの頭を撫ででやった。
「いいのよ、わたしは水のメイジ。どんな傷だって癒してあげ...
「はい・・・・・はい・・・」
「じゃあ、行ってきなさい。愛しているんでしょう?サイトの...
「はい!」
シエスタは立ち上がると駆け足で才人の後を追った。
後に残されたモンモランシーは小さく呟いた。
「シエスタ、これ以上サイトに悲しまされたらまたわたしの所...
ねじり切ってあげるから」
105 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 2...
「どっこいしょ・・・っと」
才人はオッサン臭いセリフとともにベッドに腰掛けた。
ついでため息を漏らす。
結局今日も手がかりは無し。
いいかげん心配を通り越して呆れてくる。
「ふぅ・・・・・・・」
「サイト・・・・まだシエスタが見つからないの?」
「まぁな、学院長とかにも聞いてみたけどどこかに行ったわけ...
才人はそういいながらベッドに横たわった。
その横に寝巻き姿のルイズがしがみついてくる。
「ん?どした?」
「あの、ねその・・・サイトが疲れているのはわかっているん...
そこまで聞いて才人は、あーなるほどと思った。
そういえば最近ご無沙汰だったため不満なんだろう。
才人はルイズが言い終わる前に抱きしめてやった。
「俺だって、ぶっちゃけすごい溜まってんだよ。本当は癖にな...
お前のそんな顔見てたら我慢できなくなっちまったじゃねーか」
「べ、別に嫌なら無理にしなくてもいいわよ!!わたしだって...
才人は唇を押し付けるとルイズを押し倒した姿勢になり、服に...
106 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 2...
時間は少しさかのぼり、才人がルイズの部屋に入ろうとしてい...
シエスタはドアノブを回そうとする才人を見つけた。
いた・・・・サイトさん・・・・・・
今すぐ駆け寄って、抱きしめて、キスをしたい。
しかし、あの日の事が頭を駆け巡る。
才人とルイズが互いを愛し合った日を・・・・・・・
考え事をしている隙に才人が部屋に入ってしまったため、慌て...
ただそれだけで全身に熱が回り、頭がボーッとする。
会いたい、すごく・・・・会いたい。
だがそこから一歩踏み出す勇気がどうしてもでなかった。
ドアノブに手を掛け、すぐに離す、そしてまた掴み、離す。
自分でも何をしているのがわからない。
そもそも何故こんなに怯えているのかがわからない。
意を決し、いっその事無理に笑顔を作って、あくまで明るく入...
その時だった。
「俺・・・・・・・・・・本当は・・・・・・・・我慢・・・...
急に部屋から才人の声がしたため、シエスタは飛びのいた。
そしてすぐにくちゅ・・・・ちゅぷ・・・・と粘着質な音が耳...
シエスタは声にならない声を上げてその場にへたり込んだ。
両手で顔を覆い、とっくに枯れたと思っていた涙腺を押さえつ...
それでも非情な雫はシエスタの頬を、手を伝い、床に染みを作...
ああ・・・・やっぱりだ・・・・。
シエスタは体の中に黒く、冷たい水が流れてくるのを感じた。
その水は熱を帯びていたシエスタの体を急激に冷やし、心の冷...
サイトサンハ、ワタシヲヒツヨウトシテイナイ・・・・・
ワタシハサイトサンノトナリニイテハイケナイ・・・・・
シエスタはドアにもたれるようにして座り込んだ。
何をいまさら・・・あの日気づいたじゃないか。
堕ちていくシエスタとは対照的に、壁一つ超えた先はどんどん...
時折聞こえてくる少女のか細い喘ぎ声と卑猥な音に、シエスタ...
しかし、体は違った。
全身が熱くなり、まだ男を知らない秘所が疼きだす。
必死に堪えようとするが、ルイズの喘ぎ声が聞こえてくる度に...
そしてつい、ルイズと自分の立場を入れ替えてしまう。
107 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 2...
「んくっ・・・ああ、ふぁ・・んん・・・サイト・・・さん・...
手をゆっくりと下着の中に滑り込ませ、指をクレパスの中へ進...
「ああっ・・サイトさん・・・すごい・・・・」
シエスタの頭の中では、自分は才人に犯されていることになっ...
こんなことはダメだと思いつつも、いつ誰が通るかわからない...
「はぁっ・・・ああん」
左手で大きな乳房を揉みしだき、硬くなった乳首をつまみあげ...
右手で秘所をかき乱し、更なる快楽を求める。
いつ才人達に気づかれるかわからないのだが、いつのまにか大...
「ああっ、やぁあ・・・・ダメェ・・・サイトさぁん・・・」
シエスタは動かす指の速度を活発にする。
「んああっ・・はあっ・・イく・・・・イっちゃいますぅ・・...
そしてルイズとシエスタの声がシンクロした。
「「あああああああん!!!」」
シエスタはびくっと体を震わせ絶頂に達した。
それがマズかった。
大きく仰け反ったシエスタの体がドアにぶつかり、鈍い音を放...
108 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 2...
ガタッ
「・・・・・・っ!!」
いきなり音がしたため才人は慌ててベッドを飛び降りる。
ほぼ全裸に近い格好だったため急いで服を着る。
「だ・・・・だれ・・・・?」
才人が問いかけると今度はタタタタタと廊下を走る音が聞こえ...
ドアまで歩み寄り、開ける。
そこにあったのは小さな水溜りと、見慣れたカチューシャだっ...
「シ、シエスタ・・・なのか・・・?」
この学院にはたくさんメイドがいて、その分だけ同じカチュー...
物だと、なぜかそう思った。
「マジかよ、くそっ・・」
あれがもしシエスタなら、間違いなく自分達がした行為に気づ...
だから俺達の邪魔をしないように・・・・・・
才人はカチューシャをポケットにねじ込むと走り出した。
幸いこの時間帯は風呂上りの生徒達が何人かうろついている。
これだけいれば誰かは見ているはずだろう。
才人は片っ端から聞いていくことにした。
遠くで騒いでいる才人に気づいたギーシュは声を掛けてみるこ...
あんなに必死な才人を見るのは久しぶりだったからだ。
「やあサイト、何をそんなに慌てているんだい?」
いつものキザっぽいポーズで話しかける。
しかし才人の表情は変わらない。
「なぁ、今、ここをシエスタが通っただろ?何処に行ったんだ...
「まぁまぁまずは落ち着きたまえ。そんなに熱くなっていると...
109 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 2...
普段なら反抗する才人だったが、今はなぜか素直にギーシュの...
いや、何故か聞かなければいけないような気がした。
才人が落ち着いたのを確認してからギーシュは語りだす。
「シエスタというのは、確か君専属のメイドだったよな。顔は...
「そんなことはどうだっていい。早くシエスタが何処に行った...
「彼女ならさっき火の塔に向かって走っていったよ。なんだか...
「な、なんだと・・・・・」
あの明るいシエスタが?
泣いていた?
嘘だろ・・・・・・
青くなった才人を見て、ギーシュは急に真顔になった。
「才人、君のその顔を見る限りなにかあったようだが、あえて...
だけど、一つだけ言わせてくれ」
才人も真剣な表情でギーシュの次の言葉を待った。
「たとえどんな理由だろうと、女の子を泣かす奴は最低だ。ま...
正直普通の人が聞けば『お前にいわれても説得力ねぇよ』と返...
かっこいいと思っていた。
茶化しや、ふざけ半分ではない、心の底からそう思った。
ギーシュはそれだけ言うと才人の肩に手を置いた。
「では、行って来い親友よ。僕は君の味方さ」
110 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 2...
「ハァッ・・・ハァッ・・・くそっ、シエスタ・・・」
真っ暗な広場を才人は一心不乱に駆けていた。
頭の中でギーシュのセリフが何度も蘇る。
『彼女ならさっき火の塔に向かって走っていったよ。なんだか...
それと同時に深い罪悪感が才人の胸を抉る。
自分は一体なにをしていたんだ。
アルビオンでルイズとシエスタと再会した時、二人の・・・い...
守ろうと決心したではないか。
それなのに俺は・・・・・・。
いや、もう考えるのはやめよう。
才人はやっと火の塔の前まで来ると、中に飛び込んだ。
一階の全ての部屋を回り―――――
いない・・・・・
階段を駆け上がり、二階の部屋全てを回り―――――
ここにもいない・・・・・
数回それを繰り返し、もう何階かもわからない部屋に辿り着い...
同じように開けようとすると顔がドアにぶち当たった。
「いってぇ!!」
痛む鼻を擦りながらもう一度開けようとする、しかし開かない。
「なんでここだけ――――って少し考えればわかるよな」
間違いない、シエスタがここにいる。
辺りを見渡し窓、もしくは入れそうな隙間を探した。
どうやらそれはないようだ。
こうなったらあれしかない。
「強行突破するしかないか」
才人は10歩ほど後退し、そして一気に間合いを詰め体当たり...
さすがにそれだけで開くはずはないので、間髪いれずに続けざ...
「うおおおおおああああああ!!!!」
才人は絶叫しながらおもいっきり突っ込んだ。
すると何やらバキャ、といい音が聞こえた。
ドアノブを回して開けた扉の先に―――――。
「シエスタ・・・・・?」
111 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 2...
妖精・・・・?
最初冗談抜きで才人はそう思った。
真っ暗な部屋の中で窓から月光を浴びるシエスタは、すごくか...
濡れた頬に光が反射し、まるでシエスタ自身が輝いているよう...
シエスタは座り込んだまま首だけを回して才人を見つめた。
「サイトさん・・・・・」
「・・・!シエスタ!!」
我に帰った才人は慌ててシエスタのそばに近寄り、何か言おう...
しかし何を言えばいいのかわからなくなり、口から出た言葉は...
「シエスタ・・・今までどこに、何で!!」
「それはサイトさんのほうがよく知ってるんじゃないですか?」
「え・・・?」
「わたしが、何も知らないと思ってたんですか?」
才人はこの言葉の意味を理解するのに少し時間が掛かった。
そして恐る恐る聞くことにした。
「見たん・・・・・だな」
「はい・・・・」
「でも、どうして・・・」
「サイトさんにはわからないと思います。みんなに必要とされ...
「必要って・・・シエスタだってみんなに必要に」
「でもサイトさんはわたしを必要としてくれませんでした」
「そんな・・・そんなワケないだろっ!!!」
才人は怒鳴った。
シエスタは俯いたまま続けた。
「さっきだって・・・・・」
「さっき?」
「わたし、サイトさんとミス・ヴァリエールがシてるとこ、ド...
とサイトさん凄くうれしそうでした。声だけでもわかります」
「そ、それに何の関係が・・・」
恥ずかしくなってきた才人は話題を逸らそうとしたが、シエス...
「その時、改めて実感したんです。わたしはサイトさんに必要...
シエスタの目に光る雫が宿る。
「わたし、迷惑ですよね?」
そんな・・・そんなコト・・・・。
「サイトさんとミス・ヴァリエールがいい感じの時に限ってし...
俺はシエスタの事・・・・・
「そのせいでまた二人の仲が悪くなって」
シエスタの事・・・
「あ、でも心配しないでください。もう、サイトさんには、迷...
シエスタがそういい泣き崩れた瞬間、才人は行動にでていた。
なぜ急にこんなことをしたのかはわからない。
俺はシエスタの唇を塞いでいた。
112 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 2...
「ん、んんっ・・・・・」
いきなりキスをされたシエスタは反射的に声を上げようとした。
その時開いた口の中に舌をねじ込みディープなキスをする。
シエスタが抵抗せずにされるがままになっているため才人はよ...
才人は段々息苦しくなり唇を離してしまいそうになる。
だが無理矢理押し込み限界まで我慢していた。
自分でも苦しいのだからシエスタにとっては本気で危機を感じ...
いっその事蹴飛ばしたり、叩いたり、抵抗して欲しかった。
しかしシエスタは抵抗どころか何もしてこない。
さすがに限界に達した才人は唇を離す。
そして呟く。
「なんでだよ・・・・・」
才人はシエスタの肩を掴み、わななきながら言葉を発する。
「苦しかっただろ?嫌だっただろ?なんで何も言わないんだよ...
それでも何も言わないシエスタに才人の怒りは頂点に達する。
考えてみればただの逆ギレだが、そんなことはどうでもいい。
「苦しいんなら苦しいって言ってくれよ!嫌なんだったら嫌っ...
「どうして嫌がらないといけないんですか?」
「・・・・・・!!!」
すぐさまそう言い返され才人は目を大きく見開く。
「わたしはサイトさんの事を愛しています。例えサイトさんが...
サイトさんにキスをしてもらったのに、どうして嫌がらなくち...
屈託の無い笑顔でそう言われ、才人は己を恥じた。
感情が爆発し、シエスタを強く強く抱きしめる。
「ごめん・・・シエスタごめん・・・・」
「もう、どうして泣くんですか?サイトさん」
「俺、シエスタの気持ちに全然気づいてやれなかった・・・・...
シエスタは少し考えた後、おもむろに才人に口付ける。
不思議と罪悪感は感じなかった。
今まではルイズの事が気になり形だけの抵抗はしていたつもり...
なんでだろう・・・・。
ああ、わかった。簡単なことだ。
俺、シエスタの事を愛してるんだ。
113 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 2...
狭く暗い密室の中で二つの音が交じり合っていた。
一つは女の喘ぎ声。もう一つは淫らな水音だった。
才人はじっとり濡れたシエスタのソコに口を付け、吸い上げる。
「ああっ、ひゃうん、んあぁ、はぅっ・・・」
才人が舌を進入させたこともあり、シエスタは甘い声を出しな...
そんなシエスタの声に興奮したのか才人の責めは激しさを増し...
舌先に力を込め淫核をぐりぐりと刺激する。
「んっ、ふぁあ、あ!ああっ!!サイトさ!!ああああああっ」
責めになれていないシエスタは体を仰け反らせ絶頂に達した。
しばらくぐったりしていたが、やがてのそのそと才人のモノを...
そして豊かな胸でそれを挟み込むと上下に動かし刺激する。
「ぅあっ、ちょ、シエスタ、それっ・・・」
谷間の間から少し顔を出している才人のモノを咥えこみ、先程...
尿道を刺激する。
「くぁっ、やば、シエスタ!も、出る・・・」
才人が一瞬ビクッと体を震わすと、シエスタの口内に大量の欲...
口から垂れた白い液体を指で掬い取ると、それをペロッと舐め...
そして一言。
「いっぱい出ましたね、サイトさん♪」
才人の理性は塵と化した。
シエスタに覆いかぶさり剛直を秘所にあてがう。
そして一気に貫いた。
この時のシエスタの声を俺は一生忘れないだろう。
129 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/11(水) 1...
朝の日差しが差し込むヴェストリの広場でモンモランシーはま...
ルイズの話によると昨日はシエスタどころか才人まで帰って来...
まさか駆け落ち!?とかも思ったりしたがそこまで血迷ってな...
しかしどうにも心配なため朝早くからギーシュを叩き起こし探...
「ふぁあ〜〜〜〜・・・・」
「ちょっとギーシュ!少しは真剣に探しなさいよ!!アンタは...
ギーシュは二度目の欠伸を噛み殺し、言った。
「それは少しは心配さ。でもサイトはあんまり無茶はしないタ...
そしてギーシュはモンモランシーの耳元で囁く。
「それにサイトはやるときはやる男だ。たぶん昨日は夜遅くま...
言い終える前にモンモランシーに鳩尾に肘を叩き込む→裏拳のコ...
はぁ、とため息をつきながら辺りを見渡していると火の塔から...
それはまさしく・・・
「おっ、モンモン。なにやってんだよこんな所で」
モンモランシーはすぐに言い返す。
「それはこっちのセリフでしょ。一体二人ともどこにいたのよ...
才人は苦笑いをしながらシエスタを見て、それからモンモラン...
「あ〜〜、まぁ、いやその、なんだ。俺達にもいろいろあるん...
モンモランシーは煮え切らない表情で二人を見つめていたが、...
そして今度はシエスタに問う。
「ねぇシエスタ、もう、大丈夫なの?」
それを聞いたシエスタは満面の笑みで
「はい、以前よりわだかまりか消えて前よりいい感じです」
と才人の腕に自分の腕を絡ませた。
才人の顔は赤くなったが何も言わないため、シエスタの言って...
130 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/11(水) 1...
「あ、そういやさモンモン、しばらくシエスタが世話になって...
その言葉に合わせるようにシエスタは深く頭を下げた。
モンモランシーは腕を組みツンとすましてみせた。
「別にいいわよそれぐらい、偶然わたしがシエスタを保護した...
「それでも、ありがとう」
才人はもう一度御礼を言うとシエスタを促した。
「俺達もう行くから。じゃあな」
そう言って立ち去ろうとした瞬間――――
「何シカトしてんだ貴様ァーーーーー!!!!!」
完全に存在を忘れられていたギーシュが叫んだ。
「はは、冗談だよギーシュ、その、お前のおかげで、なんてい...
やるよ、ありがとな」
え?
ギーシュは目を丸くした。
才人に御礼、っていうか普通に相手にしてもらったのってすご...
ギーシュは嬉しくなった。
だが、思っている事とは正反対の言葉をつい言ってしまう。
「・・・・から・・・・ね・・・・」
「は?」
「うれしくなんかないんだからね!!!」
「何でツンデレなんだよ!!!」
ああ、やっぱり、誰かにツッコまれるのって、なんて、なんて...
そんなこんなで結局トリステイン魔法学院は今日も平和でした。
131 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/11(水) 1...
と平和に終わると思っていたがやはりそうはいかないようで。
「さて犬?」
「はい犬です」
「とりあえずお疲れ様、わたしをほっておいて朝帰りなんて疲...
「いえ、そんなことは・・・」
才人の目は完璧に泳いでいた。
「そう・・・なら服を脱ぎなさい」
「なぜでしょうかご主人様」
「いいから脱ぎなさい。上だけでいいから」
才人はそういわれ渋々パーカーを脱ぎ、そしてT−シャツにも手...
そしてT−シャツを脱ぐ時に一瞬視界が真っ暗になり、再び明る...
ぷるぷると震える手で才人の胸元を指差す。
「あらぁ?なにかしらこの赤い痕?」
才人が視線を落とすとそこは確か昨日シエスタに・・・・。
「・・・・!!!!!ぁあああいいいいいいいやこれはその虫...
「へぇえ〜・・・・それはそれは大きな虫にやられたわねぇ〜...
ことかしらぁあああああ!!!!!」
あ、も無理だ。
潔く諦めよ。
しかし全てを投げ出した才人の前にシエスタが立ち塞がった。
「あによ、ジャマすんの!?」
敵意というか殺意を剥き出しにしてガンを飛ばしてくるルイズ...
そしていきなりすごい事を言いだした。
132 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/11(水) 1...
「勝負しません?」
「はぃ?」
「ですから、どっちが才人さんを気持ちよくさせられるか勝負...
「あああああんた何を!!??」
「あら、自身が無いのですか?そうですよねぇ〜、ミス・ヴァ...
そういいながら胸元を見つめられたルイズは怒り狂った。
これは軍隊でも止められるのかわからないくらい怒り狂った。
「いいわ、やってやろうじゃない・・・・」
あれ?なんで?展開読めねぇよ。
やば。
才人は必死に逃げようとドアへ走った。
しかしルイズに腕を、シエスタに足を掴まれる。
あれ、これデジャヴ?
そして二人はタンカで運ぶように才人をベッドまで運び放り投...
才人は泣きそうになった。
「まさか、いつもの2倍頑張れってこと?」
二人は声をそろえて言い放った。
「ううん、4倍☆」
あれ、なんかこれもデジャヴ?
「じゃあ一人持ち時間30分で何回イかせられるかでいいわね...
「はい、もちろんです」
「ちょっ、まっ、ムリだっていくらなんでもぉおおおおおおお...
才人の絶叫はいつまでも終わりませんでした。 終
終了行:
8 名前:真実(まこと)の黒 序章[sage] 投稿日:2007/04/08(...
運命の初夜の翌日、行為を終えた才人は月を眺めていた。
傍らではルイズがあどけない寝顔で安らかな寝息を立てていた。
そんなルイズを一目見た後、視線を月に戻す。
そして、不思議に思っていたことを口に出す。
「どこいったんだろ、シエスタ」
彼は専属のメイドの名を口にした。
専属なのだから同じ部屋に住んでいるものの、なぜか昨夜帰っ...
疑問に思い今日一日探してみたが、誰もその姿を見ていないと...
「ま、今日たまたまどっかに行ってるだけかもしんねぇしな」
既に夜は更け、今日はどうしようないと思った才人はベッドに...
明日もう一回探してみようと考えながら眠りについた。
そして・・・三日の時が流れた・・・・・
9 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/08(日) 14:...
「くそっ・・・・・いくらなんでもおかしいだろ!!」
才人は怒りにまかせて壁を蹴った。
ガスッ、と鈍い音が広がる。
あれから毎日シエスタ捜索を続けていた才人だったが、それも...
それだけならまだしも、あの日からシエスタの姿を見た人がい...
当然、聞き込みも行った。
まず最初に厨房のマルトー親父の所に行ったが、
「シエスタ?さぁ、最近見かけねぇな。どうかしたのか?」
料理長であるマルトー親父が見ていないということは一度も厨...
次に教室にいた何人かの貴族にも聞いたが、貴族がたかがメイ...
シエスタの事を知っているキュルケやタバサにも聞いてみたが...
だが才人は諦めない。
根気よく校舎内や広場を行ったり来たり繰り返していた。
そして何段上ったのかわからない階段を上った時、見事な巻き...
「あれは、モンモン?何やってんだ?」
見るとモンモランシー、辺りを挙動不審に見渡しながら食器を...
そして自分の部屋の前に立つと辺りを警戒し始めた。
才人は反射的に身を隠しながら観察を続けると、モンモランシ...
なんかアヤシイな・・・・・
そう思った才人はそういやモンモンにはまだ聞いてなかった事...
「おーい、モンモン!!」
ドアを数回ノックすると、明らかに焦った声が聞こえてきた。
「・・!だ、だれ?」
「俺だよ、才人だ。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
「ちょ、ちょっと待ってて!今出るから」
そんなモンモランシーの様子に、さらに疑惑が膨らむ。
しばらくすると、ドアをちょこっとだけ開けてモンモランシー...
そしてバタンとドアを閉めると才人に向き直った。
「で、聞きたいことってなに?」
「その前になんでそんな暑苦しい登場するんだよ、もっとドア...
「そ、そんなことどうだっていいでしょ!いいから早く言いな...
なんか釈然としない才人だったが、今はそんなことどうでもい...
一刻も早くシエスタを見つけねば。
「なぁ、シエスタを見てないか?ここんとこ誰も見てないって...
「シエスタ?・・・・さぁ、見てないわね」
「ホントか?」
「本当よ。いくらわたしでもそんな意地の悪い嘘はつかないわ...
しばし才人はモンモランシーを疑わしげな瞳で見つめたが、こ...
才人は他を当たることにした。
「・・・わかった、じゃあ、もし見かけたら教えてくれ。また...
10 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/08(日) 14...
才人の姿が完全に見えなくなったのを確認してから、モンモラ...
そして、ベッドのそばで膝を抱えている少女に声を掛ける。
「すごく心配してたわよ・・・・会わなくていいの?シエスタ」
シエスタはゆっくりと顔を上げた。
その表情は普段の彼女からは想像がつかないほど暗く、かなり...
「いいんです・・・・」
モンモランシーはフゥ、とため息をつくとシエスタのそばにし...
「あなた、サイトに会いたくないの?サイトのこと嫌いになっ...
シエスタは変わらぬ調子で答えた。
「そんなこと・・・そんなこと、あるわけないじゃないですか」
「じゃあどうして」
モンモランシーの言葉を遮ってシエスタは続けた。
「毎日だって会いたい、いっぱい話して、笑って、そばにいた...
シエスタは俯いた。
その瞳から雫が零れ落ち、床を濡らした。
「サイトさんの・・・・邪魔をしたくないんです」
そう言って顔を上げたシエスタはひどく儚く、今にも消えてし...
モンモランシーは少しうーん、と考えた後、シエスタの目を見...
「あのね、わたし思ったんだけど、あなた『だけ』が他の人の...
一瞬シエスタの瞳に光が宿った。
「あなたがそんなに傷ついてたら、あなたの幸せを願う人はど...
この学院に、いや、世界中探してもいないと思うわ」
モンモランシーは優しくそういった後、シエスタをギュッと抱...
「あなたは優しいから、何もかも一人で背負い込みすぎなのよ...
わけじゃないんだし、その後の事なんてサイトに考えさせれば...
シエスタはそう言われ、悲しみとは違う涙を流した。
シエスタはモンモランシーを抱き返す。
「あり・・・ありが、とう・・ございます・・・・ミス・モン...
モンモランシーはシエスタの頭を撫ででやった。
「いいのよ、わたしは水のメイジ。どんな傷だって癒してあげ...
「はい・・・・・はい・・・」
「じゃあ、行ってきなさい。愛しているんでしょう?サイトの...
「はい!」
シエスタは立ち上がると駆け足で才人の後を追った。
後に残されたモンモランシーは小さく呟いた。
「シエスタ、これ以上サイトに悲しまされたらまたわたしの所...
ねじり切ってあげるから」
105 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 2...
「どっこいしょ・・・っと」
才人はオッサン臭いセリフとともにベッドに腰掛けた。
ついでため息を漏らす。
結局今日も手がかりは無し。
いいかげん心配を通り越して呆れてくる。
「ふぅ・・・・・・・」
「サイト・・・・まだシエスタが見つからないの?」
「まぁな、学院長とかにも聞いてみたけどどこかに行ったわけ...
才人はそういいながらベッドに横たわった。
その横に寝巻き姿のルイズがしがみついてくる。
「ん?どした?」
「あの、ねその・・・サイトが疲れているのはわかっているん...
そこまで聞いて才人は、あーなるほどと思った。
そういえば最近ご無沙汰だったため不満なんだろう。
才人はルイズが言い終わる前に抱きしめてやった。
「俺だって、ぶっちゃけすごい溜まってんだよ。本当は癖にな...
お前のそんな顔見てたら我慢できなくなっちまったじゃねーか」
「べ、別に嫌なら無理にしなくてもいいわよ!!わたしだって...
才人は唇を押し付けるとルイズを押し倒した姿勢になり、服に...
106 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 2...
時間は少しさかのぼり、才人がルイズの部屋に入ろうとしてい...
シエスタはドアノブを回そうとする才人を見つけた。
いた・・・・サイトさん・・・・・・
今すぐ駆け寄って、抱きしめて、キスをしたい。
しかし、あの日の事が頭を駆け巡る。
才人とルイズが互いを愛し合った日を・・・・・・・
考え事をしている隙に才人が部屋に入ってしまったため、慌て...
ただそれだけで全身に熱が回り、頭がボーッとする。
会いたい、すごく・・・・会いたい。
だがそこから一歩踏み出す勇気がどうしてもでなかった。
ドアノブに手を掛け、すぐに離す、そしてまた掴み、離す。
自分でも何をしているのがわからない。
そもそも何故こんなに怯えているのかがわからない。
意を決し、いっその事無理に笑顔を作って、あくまで明るく入...
その時だった。
「俺・・・・・・・・・・本当は・・・・・・・・我慢・・・...
急に部屋から才人の声がしたため、シエスタは飛びのいた。
そしてすぐにくちゅ・・・・ちゅぷ・・・・と粘着質な音が耳...
シエスタは声にならない声を上げてその場にへたり込んだ。
両手で顔を覆い、とっくに枯れたと思っていた涙腺を押さえつ...
それでも非情な雫はシエスタの頬を、手を伝い、床に染みを作...
ああ・・・・やっぱりだ・・・・。
シエスタは体の中に黒く、冷たい水が流れてくるのを感じた。
その水は熱を帯びていたシエスタの体を急激に冷やし、心の冷...
サイトサンハ、ワタシヲヒツヨウトシテイナイ・・・・・
ワタシハサイトサンノトナリニイテハイケナイ・・・・・
シエスタはドアにもたれるようにして座り込んだ。
何をいまさら・・・あの日気づいたじゃないか。
堕ちていくシエスタとは対照的に、壁一つ超えた先はどんどん...
時折聞こえてくる少女のか細い喘ぎ声と卑猥な音に、シエスタ...
しかし、体は違った。
全身が熱くなり、まだ男を知らない秘所が疼きだす。
必死に堪えようとするが、ルイズの喘ぎ声が聞こえてくる度に...
そしてつい、ルイズと自分の立場を入れ替えてしまう。
107 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 2...
「んくっ・・・ああ、ふぁ・・んん・・・サイト・・・さん・...
手をゆっくりと下着の中に滑り込ませ、指をクレパスの中へ進...
「ああっ・・サイトさん・・・すごい・・・・」
シエスタの頭の中では、自分は才人に犯されていることになっ...
こんなことはダメだと思いつつも、いつ誰が通るかわからない...
「はぁっ・・・ああん」
左手で大きな乳房を揉みしだき、硬くなった乳首をつまみあげ...
右手で秘所をかき乱し、更なる快楽を求める。
いつ才人達に気づかれるかわからないのだが、いつのまにか大...
「ああっ、やぁあ・・・・ダメェ・・・サイトさぁん・・・」
シエスタは動かす指の速度を活発にする。
「んああっ・・はあっ・・イく・・・・イっちゃいますぅ・・...
そしてルイズとシエスタの声がシンクロした。
「「あああああああん!!!」」
シエスタはびくっと体を震わせ絶頂に達した。
それがマズかった。
大きく仰け反ったシエスタの体がドアにぶつかり、鈍い音を放...
108 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 2...
ガタッ
「・・・・・・っ!!」
いきなり音がしたため才人は慌ててベッドを飛び降りる。
ほぼ全裸に近い格好だったため急いで服を着る。
「だ・・・・だれ・・・・?」
才人が問いかけると今度はタタタタタと廊下を走る音が聞こえ...
ドアまで歩み寄り、開ける。
そこにあったのは小さな水溜りと、見慣れたカチューシャだっ...
「シ、シエスタ・・・なのか・・・?」
この学院にはたくさんメイドがいて、その分だけ同じカチュー...
物だと、なぜかそう思った。
「マジかよ、くそっ・・」
あれがもしシエスタなら、間違いなく自分達がした行為に気づ...
だから俺達の邪魔をしないように・・・・・・
才人はカチューシャをポケットにねじ込むと走り出した。
幸いこの時間帯は風呂上りの生徒達が何人かうろついている。
これだけいれば誰かは見ているはずだろう。
才人は片っ端から聞いていくことにした。
遠くで騒いでいる才人に気づいたギーシュは声を掛けてみるこ...
あんなに必死な才人を見るのは久しぶりだったからだ。
「やあサイト、何をそんなに慌てているんだい?」
いつものキザっぽいポーズで話しかける。
しかし才人の表情は変わらない。
「なぁ、今、ここをシエスタが通っただろ?何処に行ったんだ...
「まぁまぁまずは落ち着きたまえ。そんなに熱くなっていると...
109 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 2...
普段なら反抗する才人だったが、今はなぜか素直にギーシュの...
いや、何故か聞かなければいけないような気がした。
才人が落ち着いたのを確認してからギーシュは語りだす。
「シエスタというのは、確か君専属のメイドだったよな。顔は...
「そんなことはどうだっていい。早くシエスタが何処に行った...
「彼女ならさっき火の塔に向かって走っていったよ。なんだか...
「な、なんだと・・・・・」
あの明るいシエスタが?
泣いていた?
嘘だろ・・・・・・
青くなった才人を見て、ギーシュは急に真顔になった。
「才人、君のその顔を見る限りなにかあったようだが、あえて...
だけど、一つだけ言わせてくれ」
才人も真剣な表情でギーシュの次の言葉を待った。
「たとえどんな理由だろうと、女の子を泣かす奴は最低だ。ま...
正直普通の人が聞けば『お前にいわれても説得力ねぇよ』と返...
かっこいいと思っていた。
茶化しや、ふざけ半分ではない、心の底からそう思った。
ギーシュはそれだけ言うと才人の肩に手を置いた。
「では、行って来い親友よ。僕は君の味方さ」
110 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 2...
「ハァッ・・・ハァッ・・・くそっ、シエスタ・・・」
真っ暗な広場を才人は一心不乱に駆けていた。
頭の中でギーシュのセリフが何度も蘇る。
『彼女ならさっき火の塔に向かって走っていったよ。なんだか...
それと同時に深い罪悪感が才人の胸を抉る。
自分は一体なにをしていたんだ。
アルビオンでルイズとシエスタと再会した時、二人の・・・い...
守ろうと決心したではないか。
それなのに俺は・・・・・・。
いや、もう考えるのはやめよう。
才人はやっと火の塔の前まで来ると、中に飛び込んだ。
一階の全ての部屋を回り―――――
いない・・・・・
階段を駆け上がり、二階の部屋全てを回り―――――
ここにもいない・・・・・
数回それを繰り返し、もう何階かもわからない部屋に辿り着い...
同じように開けようとすると顔がドアにぶち当たった。
「いってぇ!!」
痛む鼻を擦りながらもう一度開けようとする、しかし開かない。
「なんでここだけ――――って少し考えればわかるよな」
間違いない、シエスタがここにいる。
辺りを見渡し窓、もしくは入れそうな隙間を探した。
どうやらそれはないようだ。
こうなったらあれしかない。
「強行突破するしかないか」
才人は10歩ほど後退し、そして一気に間合いを詰め体当たり...
さすがにそれだけで開くはずはないので、間髪いれずに続けざ...
「うおおおおおああああああ!!!!」
才人は絶叫しながらおもいっきり突っ込んだ。
すると何やらバキャ、といい音が聞こえた。
ドアノブを回して開けた扉の先に―――――。
「シエスタ・・・・・?」
111 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 2...
妖精・・・・?
最初冗談抜きで才人はそう思った。
真っ暗な部屋の中で窓から月光を浴びるシエスタは、すごくか...
濡れた頬に光が反射し、まるでシエスタ自身が輝いているよう...
シエスタは座り込んだまま首だけを回して才人を見つめた。
「サイトさん・・・・・」
「・・・!シエスタ!!」
我に帰った才人は慌ててシエスタのそばに近寄り、何か言おう...
しかし何を言えばいいのかわからなくなり、口から出た言葉は...
「シエスタ・・・今までどこに、何で!!」
「それはサイトさんのほうがよく知ってるんじゃないですか?」
「え・・・?」
「わたしが、何も知らないと思ってたんですか?」
才人はこの言葉の意味を理解するのに少し時間が掛かった。
そして恐る恐る聞くことにした。
「見たん・・・・・だな」
「はい・・・・」
「でも、どうして・・・」
「サイトさんにはわからないと思います。みんなに必要とされ...
「必要って・・・シエスタだってみんなに必要に」
「でもサイトさんはわたしを必要としてくれませんでした」
「そんな・・・そんなワケないだろっ!!!」
才人は怒鳴った。
シエスタは俯いたまま続けた。
「さっきだって・・・・・」
「さっき?」
「わたし、サイトさんとミス・ヴァリエールがシてるとこ、ド...
とサイトさん凄くうれしそうでした。声だけでもわかります」
「そ、それに何の関係が・・・」
恥ずかしくなってきた才人は話題を逸らそうとしたが、シエス...
「その時、改めて実感したんです。わたしはサイトさんに必要...
シエスタの目に光る雫が宿る。
「わたし、迷惑ですよね?」
そんな・・・そんなコト・・・・。
「サイトさんとミス・ヴァリエールがいい感じの時に限ってし...
俺はシエスタの事・・・・・
「そのせいでまた二人の仲が悪くなって」
シエスタの事・・・
「あ、でも心配しないでください。もう、サイトさんには、迷...
シエスタがそういい泣き崩れた瞬間、才人は行動にでていた。
なぜ急にこんなことをしたのかはわからない。
俺はシエスタの唇を塞いでいた。
112 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 2...
「ん、んんっ・・・・・」
いきなりキスをされたシエスタは反射的に声を上げようとした。
その時開いた口の中に舌をねじ込みディープなキスをする。
シエスタが抵抗せずにされるがままになっているため才人はよ...
才人は段々息苦しくなり唇を離してしまいそうになる。
だが無理矢理押し込み限界まで我慢していた。
自分でも苦しいのだからシエスタにとっては本気で危機を感じ...
いっその事蹴飛ばしたり、叩いたり、抵抗して欲しかった。
しかしシエスタは抵抗どころか何もしてこない。
さすがに限界に達した才人は唇を離す。
そして呟く。
「なんでだよ・・・・・」
才人はシエスタの肩を掴み、わななきながら言葉を発する。
「苦しかっただろ?嫌だっただろ?なんで何も言わないんだよ...
それでも何も言わないシエスタに才人の怒りは頂点に達する。
考えてみればただの逆ギレだが、そんなことはどうでもいい。
「苦しいんなら苦しいって言ってくれよ!嫌なんだったら嫌っ...
「どうして嫌がらないといけないんですか?」
「・・・・・・!!!」
すぐさまそう言い返され才人は目を大きく見開く。
「わたしはサイトさんの事を愛しています。例えサイトさんが...
サイトさんにキスをしてもらったのに、どうして嫌がらなくち...
屈託の無い笑顔でそう言われ、才人は己を恥じた。
感情が爆発し、シエスタを強く強く抱きしめる。
「ごめん・・・シエスタごめん・・・・」
「もう、どうして泣くんですか?サイトさん」
「俺、シエスタの気持ちに全然気づいてやれなかった・・・・...
シエスタは少し考えた後、おもむろに才人に口付ける。
不思議と罪悪感は感じなかった。
今まではルイズの事が気になり形だけの抵抗はしていたつもり...
なんでだろう・・・・。
ああ、わかった。簡単なことだ。
俺、シエスタの事を愛してるんだ。
113 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/10(火) 2...
狭く暗い密室の中で二つの音が交じり合っていた。
一つは女の喘ぎ声。もう一つは淫らな水音だった。
才人はじっとり濡れたシエスタのソコに口を付け、吸い上げる。
「ああっ、ひゃうん、んあぁ、はぅっ・・・」
才人が舌を進入させたこともあり、シエスタは甘い声を出しな...
そんなシエスタの声に興奮したのか才人の責めは激しさを増し...
舌先に力を込め淫核をぐりぐりと刺激する。
「んっ、ふぁあ、あ!ああっ!!サイトさ!!ああああああっ」
責めになれていないシエスタは体を仰け反らせ絶頂に達した。
しばらくぐったりしていたが、やがてのそのそと才人のモノを...
そして豊かな胸でそれを挟み込むと上下に動かし刺激する。
「ぅあっ、ちょ、シエスタ、それっ・・・」
谷間の間から少し顔を出している才人のモノを咥えこみ、先程...
尿道を刺激する。
「くぁっ、やば、シエスタ!も、出る・・・」
才人が一瞬ビクッと体を震わすと、シエスタの口内に大量の欲...
口から垂れた白い液体を指で掬い取ると、それをペロッと舐め...
そして一言。
「いっぱい出ましたね、サイトさん♪」
才人の理性は塵と化した。
シエスタに覆いかぶさり剛直を秘所にあてがう。
そして一気に貫いた。
この時のシエスタの声を俺は一生忘れないだろう。
129 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/11(水) 1...
朝の日差しが差し込むヴェストリの広場でモンモランシーはま...
ルイズの話によると昨日はシエスタどころか才人まで帰って来...
まさか駆け落ち!?とかも思ったりしたがそこまで血迷ってな...
しかしどうにも心配なため朝早くからギーシュを叩き起こし探...
「ふぁあ〜〜〜〜・・・・」
「ちょっとギーシュ!少しは真剣に探しなさいよ!!アンタは...
ギーシュは二度目の欠伸を噛み殺し、言った。
「それは少しは心配さ。でもサイトはあんまり無茶はしないタ...
そしてギーシュはモンモランシーの耳元で囁く。
「それにサイトはやるときはやる男だ。たぶん昨日は夜遅くま...
言い終える前にモンモランシーに鳩尾に肘を叩き込む→裏拳のコ...
はぁ、とため息をつきながら辺りを見渡していると火の塔から...
それはまさしく・・・
「おっ、モンモン。なにやってんだよこんな所で」
モンモランシーはすぐに言い返す。
「それはこっちのセリフでしょ。一体二人ともどこにいたのよ...
才人は苦笑いをしながらシエスタを見て、それからモンモラン...
「あ〜〜、まぁ、いやその、なんだ。俺達にもいろいろあるん...
モンモランシーは煮え切らない表情で二人を見つめていたが、...
そして今度はシエスタに問う。
「ねぇシエスタ、もう、大丈夫なの?」
それを聞いたシエスタは満面の笑みで
「はい、以前よりわだかまりか消えて前よりいい感じです」
と才人の腕に自分の腕を絡ませた。
才人の顔は赤くなったが何も言わないため、シエスタの言って...
130 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/11(水) 1...
「あ、そういやさモンモン、しばらくシエスタが世話になって...
その言葉に合わせるようにシエスタは深く頭を下げた。
モンモランシーは腕を組みツンとすましてみせた。
「別にいいわよそれぐらい、偶然わたしがシエスタを保護した...
「それでも、ありがとう」
才人はもう一度御礼を言うとシエスタを促した。
「俺達もう行くから。じゃあな」
そう言って立ち去ろうとした瞬間――――
「何シカトしてんだ貴様ァーーーーー!!!!!」
完全に存在を忘れられていたギーシュが叫んだ。
「はは、冗談だよギーシュ、その、お前のおかげで、なんてい...
やるよ、ありがとな」
え?
ギーシュは目を丸くした。
才人に御礼、っていうか普通に相手にしてもらったのってすご...
ギーシュは嬉しくなった。
だが、思っている事とは正反対の言葉をつい言ってしまう。
「・・・・から・・・・ね・・・・」
「は?」
「うれしくなんかないんだからね!!!」
「何でツンデレなんだよ!!!」
ああ、やっぱり、誰かにツッコまれるのって、なんて、なんて...
そんなこんなで結局トリステイン魔法学院は今日も平和でした。
131 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/11(水) 1...
と平和に終わると思っていたがやはりそうはいかないようで。
「さて犬?」
「はい犬です」
「とりあえずお疲れ様、わたしをほっておいて朝帰りなんて疲...
「いえ、そんなことは・・・」
才人の目は完璧に泳いでいた。
「そう・・・なら服を脱ぎなさい」
「なぜでしょうかご主人様」
「いいから脱ぎなさい。上だけでいいから」
才人はそういわれ渋々パーカーを脱ぎ、そしてT−シャツにも手...
そしてT−シャツを脱ぐ時に一瞬視界が真っ暗になり、再び明る...
ぷるぷると震える手で才人の胸元を指差す。
「あらぁ?なにかしらこの赤い痕?」
才人が視線を落とすとそこは確か昨日シエスタに・・・・。
「・・・・!!!!!ぁあああいいいいいいいやこれはその虫...
「へぇえ〜・・・・それはそれは大きな虫にやられたわねぇ〜...
ことかしらぁあああああ!!!!!」
あ、も無理だ。
潔く諦めよ。
しかし全てを投げ出した才人の前にシエスタが立ち塞がった。
「あによ、ジャマすんの!?」
敵意というか殺意を剥き出しにしてガンを飛ばしてくるルイズ...
そしていきなりすごい事を言いだした。
132 名前:真実(まこと)の黒[sage] 投稿日:2007/04/11(水) 1...
「勝負しません?」
「はぃ?」
「ですから、どっちが才人さんを気持ちよくさせられるか勝負...
「あああああんた何を!!??」
「あら、自身が無いのですか?そうですよねぇ〜、ミス・ヴァ...
そういいながら胸元を見つめられたルイズは怒り狂った。
これは軍隊でも止められるのかわからないくらい怒り狂った。
「いいわ、やってやろうじゃない・・・・」
あれ?なんで?展開読めねぇよ。
やば。
才人は必死に逃げようとドアへ走った。
しかしルイズに腕を、シエスタに足を掴まれる。
あれ、これデジャヴ?
そして二人はタンカで運ぶように才人をベッドまで運び放り投...
才人は泣きそうになった。
「まさか、いつもの2倍頑張れってこと?」
二人は声をそろえて言い放った。
「ううん、4倍☆」
あれ、なんかこれもデジャヴ?
「じゃあ一人持ち時間30分で何回イかせられるかでいいわね...
「はい、もちろんです」
「ちょっ、まっ、ムリだっていくらなんでもぉおおおおおおお...
才人の絶叫はいつまでも終わりませんでした。 終
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