ゼロの使い魔保管庫
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200 名前: ロマン飛行 [sage] 投稿日: 2007/09/21(金) 00:0...
ティファニアがアンリエッタの計らいによって魔法学院に通...
あれこれと困難な出来事に遭遇したりもしたが、友人達の助...
馴染み始めてきた今日この頃である。
(特に、サイトにはたくさんお世話になっちゃったな)
中庭の木陰で涼みながら、ティファニアは友人の少年の顔を...
「なにか、お礼が出来ればいいんだけど」
「そんなあなたにオススメ」
急に後ろから声をかけられた。ティファニアは小さく悲鳴を...
り向くと、木の反対側から小柄な少女がこちらを覗き込んでい...
「タバサさん?」
「サイトにお礼をしたいのなら、いい方法がある」
前置きなしに、タバサは単刀直入に言った。その唐突さに少...
タバサの言うことなので、ティファニアは少々興味を惹きつけ...
「いい方法、っていうのは、どんなものなんですか?」
「あなたにしか出来ないこと。サイトも大喜びする」
「わたしにしか出来ないこと、ですか」
それが具体的に何なのか想像もつかず、ティファニアは首を...
料理を作るとか、冬にそなえてマフラーなどを編んであげると...
(でも、そんなのわたしじゃなくても出来るし、サイトが大喜...
結局、答えは分からなかった。それを察してくれたらしく、...
らの体を指差してきた。
「それを使う」
「それ、って」
タバサの指が示している方向を目で追うと、自分の胸に行き...
ちらと見ていたり、この学院に来てからは露骨に好奇の視線を...
少々大きすぎる荷物である。それを真っ向から指差されたもの...
「か、からかわないでください!」
「からかってない」
静かに否定しながら、タバサは無表情のまま、自分の真っ平...
してみせた。
「男の人は大きな胸が好き。あなたの胸は憎たらし……過剰なぐ...
なたの胸が大好き。これを利用しない手はない」
「で、でも」
タバサの言葉は一部を除いていちいち断定的で淀みがなかっ...
ことが出来なかった。
大体にして、この胸を使って何をするというのだろう。こん...
しか認識していなかったから、何かに使おうなどとは考えたこ...
(も、もしかして、じゅ、授乳、とか……)
世間知らずなティファニアだが、母の胸から赤子を育てるた...
る。
逆に言えば、胸の使い方などそれしか思いつかない。アルビ...
の子供がぐずって乳に吸いついてきたことも何度かあるので、...
(でも、サイトは子供じゃないし! それにそもそも、わたし...
出ないし。いやいや、仮に出たとしても、大人の男の人にそ...
扱いするな!』って怒るんじゃないのかしら)
ティファニアが悶々と考え込んでいると、タバサが不思議そ...
「どうしたの」
「あ、いえ。あの、タバサさん。多分、タバサさんの言ってる...
いかなあって」
「どうして」
「だって、あの、これは確かに大きいけれども、ここからは何...
「……別に何も出さなくてもいい」
「そ、そうなんですか?」
ほっとするのと同時に、また不思議になった。授乳でないと...
だろうか。
201 名前: ロマン飛行 [sage] 投稿日: 2007/09/21(金) 00:0...
「耳を貸して」
タバサの言葉に従って彼女の口元に耳を寄せると、その方法...
ら火が出そうになった。
「そそそそそ、そんなこと無理です、絶対出来ません!」
「授乳よりは恥ずかしくないし、変態的でもない」
「え、授乳って変態的なんですか」
「あなたの発想に従うなら」
そうなんだ、母親って皆変態だったんだ、と新たな知識を身...
の混乱は収まらない。それだけ、タバサが言った方法は実行困...
かった。
「自信を持って」
「で、でも」
「大丈夫。サイトは必ず喜んでくれる。と言うか、それ以外の...
何気にひどいことを言う少女である。胸の痛みと恥ずかしさ...
アは「でも、あの」とあうあう反論しようとする。すると、タ...
「分かった。どうしても決心がつかないなら」
と、制服のポケットから、何かの液体が入った小瓶を取り出...
「一本いっとけ」
「は、ええと、これは?」
「飲めば分かる」
手の中に小瓶を押し付けられる。さすがのティファニアも、...
れず、タバサと小瓶を交互に見比べて困惑を露わにする。それ...
「本当にサイトを喜ばせたいという気持ちがあるのなら」
「え?」
「自分が恥ずかしいだとか、そういう感情は捨てるべき」
ティファニアは雷に打たれたような衝撃を受けた。確かにタ...
たい、御礼をしたいと言いつつ自分の都合を優先するのは、人...
「そうですね。ごめんなさい、わたし、目が覚めました」
「ちょろい」
「え? 今なんて?」
「なんでもない。さあ、ぐいっと一発」
「は、はい」
ティファニアは小瓶の蓋を取った。中の液体は緑と黒が混じ...
をしていた。一度大きく深呼吸してから、一気に中身を呷る。...
過し、体内をゆっくりと滑り降りていく。
(これで、どうなるんだろう……)
しばらくの間は、特に何の効果もないように思えたが、その...
の熱は見る間に全身に広がって言った。
「あ、熱い……!?」
「漲る力。百万馬力。今ならきっと、何でも出来る。空も飛べ...
「いや、さすがに空は飛べる気がしませんけど」
だが、体中に力が漲ってくるのは事実である。次から次へと...
を縦横無尽に駆け巡っているようで、何かをせずにはいられな...
たこともないほどに頭の芯がカーッと熱くなっていて、恥とか...
202 名前: ロマン飛行 [sage] 投稿日: 2007/09/21(金) 00:0...
(こ、これなら、さっきタバサさんが教えてくれたことも実行...
してもらえる……!)
「ティファニア」
と、タバサが無表情で親指を突きたてた。
「健闘を祈る」
「あ、ありがとうございます……!」
ここまでしてくれたタバサの友情に煮えた頭で感謝しつつ、...
のエネルギーに任せて大股で走り出した。
「うわー、すっごいのね、ばいんばいん揺れてるのね」
「暴力的乳革命」
空から降りてきたシルフィードに答えつつ、タバサは満足し...
「作戦は順調に進行中」
「ねーねーお姉さま」
きゅいきゅい鳴きながら、シルフィードが首を傾げた。
「さっき渡してた薬、一体何なの」
「恥を捨て去るための薬」
「よく分かんない。お姉さまが作ったの?」
「ううん。モンモランシーから譲ってもらった」
そのとき、ちょうど近くを通りかかったモンモランシーが、...
「ねえタバサ、これぐらいの小瓶を探してるんだけど、見なか...
「知らない」
即答すると、モンモランシーは困った様子で小さく唸った。
「おかしいのよねえ。確かに机の上に上げておいたはずなのに...
すぎる薬作っちゃったのよ。恥も節度も完全に吹っ飛んじゃ...
沈むことになるぐらいハイになっちゃう、例のアレ。この学...
ない人間がいるはずもないし、誰かが盗むとも思えないんだ...
モンモランシーはそう言い残して立ち去った。何か言いたげ...
サは重々しく頷いた。
「訂正。モンモランシーから無断で譲ってもらった」
「お姉さま、世間ではそれを泥棒というのね」
こういうときだけ妙に常識的である。
「使えない子」
「ひどいのね!?」
走って寮に飛び込んだティファニアは、ルイズの部屋目指し...
いつもは重く感じる胸の荷物も、今は全く気にならない。全力...
まくっていて、通りすがった生徒がぎょっとしたようにこちら...
かった。
(サイトにお礼、サイトにお礼……!)
頭の中でただそれだけを念じながら、走る、走る、走る。
「サイト!」
ティファニアは、ノックするのも忘れてルイズの部屋に飛び...
掃除中だったと思しき才人が、ホウキ片手にぽかんとした顔...
「テファ。どうした、そんなに赤い顔して」
「そんなことはどうでもいいのです」
扉を勢いよく締めながら、ティファニアは真っ直ぐ才人のそ...
人間は見当たらない。実に好都合な状況である。
「サイト。今からわたしは、あなたにお礼をします」
「お礼って、なんだ、そんなに改まって」
「いいから、黙ってちょっと屈みなさい」
「なんか今日はやけに強引だな」
203 名前: ロマン飛行 [sage] 投稿日: 2007/09/21(金) 00:0...
怪訝そうな顔をしつつも、才人は素直に軽く屈んだ。
「これでいいのか」
「もうちょっと頭を下に」
「注文細かいな。えーと、この辺か、って……」
こちらの指示に従って頭を下げたり上げたりしていた才人が...
「どうしたの」
「いや、さ。なんつーか、ここだとテファの胸が真正面に……い...
才人は慌てて目をそらす。ティファニアが胸のことを気にし...
ていてくれるらしい。才人に対する感謝の念が、ティファニア...
(よし、わたしも張り切ってお礼してあげなくちゃ)
ティファニアは先程タバサに教えてもらったことを頭の中で...
を両手でつかんだ。
「え、テファ、一体何を」
「えいっ」
ティファニアは、両手でつかんだ才人の頭を思いっきり引き...
こんだ。大きすぎる胸は、才人の頭を挟んでなお余りあるサイ...
がらじたばた腕を動かしているが、今のティファニアは百万馬...
の中から逃れることは出来ない。
(ええと、次は、こね回すように……)
ティファニアは、才人の頭を包み込んでいる自分の乳房を両...
込めて、ぐにゅぐにゅと胸のお肉をこね回す。才人がさらに大...
は、その動作を喜びの表現として受け取った。タバサがこれで...
ら、間違いないはずである。
(でも、これだけじゃまだお礼には足りないわ。もっと、もっ...
ティファニアは片手を乳房から離すと、才人の後頭部に持っ...
胸に押し付けた。もう片方の手は乳房につけたまま、才人の頭...
で胸の柔肉の感触を堪能しているはずである。
そのとき、才人が震える腕を伸ばして、ティファニアの腕を...
(サイトのためなら)
意を決して、満身の力を腕に込める。才人はさらに激しくテ...
いうことか。だが、ティファニアの方もさすがに限界が近い。
(ううん、感謝の心は滅私の心。わたしの限界なんか、気にし...
腕に血管が浮き出るぐらいの力を込めて、ティファニアは才...
せ、なおかつぐにぐにとこね回す。才人はさらに激しく腕を叩...
き、最後にはだらりと腕を下げた。
(もういい、ってことよね)
そう判断して、ティファニアは長く息を吐き出した。なかな...
感謝の念は伝わり、才人は大喜びしてくれたに違いない。
(そうよね、サイト)
心の中で呼びかけながら、ティファニアが自分の胸から才人...
いで床に倒れ伏した。
「……あれ? サイト?」
不審に思ってしゃがみ込み、彼の顔を覗き込む。
顔は真っ青目は白目、開いた口からぶくぶく泡が垂れ流し。
(どう見ても失神状態です。本当にありがとうございました)
ティファニアは悲鳴を上げた。
204 名前: ロマン飛行 [sage] 投稿日: 2007/09/21(金) 00:0...
そんな様子を、シルフィードに乗って戸外から「遠見」の魔...
んと頷いた。
「これで完璧。作戦は大成功」
「お姉さまが何をなさりたいのか、シルフィにはさっぱり分か...
「サイトは巨乳で窒息した。これで巨乳がトラウマになるはず...
乳に興味が向く」
淡々と説明したあと、タバサはぐっと握りしめた拳を掲げた。
「つまり、わたしの勝利」
「脳味噌が沸いてるとしか思えませんわ」
批判的な意見である。このアホ竜は何も分かっていない。
「役立たず」
「ひどすぎるのね!?」
その夜、中庭の片隅。ティファニアは顔面が焼け落ちるので...
煩悶していた。
(ああ、わたしったら、何だってあんなことを……!)
薬の効果はとっくに切れているので、今は漲る力の代わりに...
しさが全身を駆け巡っている。
いっそ自分で自分の記憶を消してしまおうかとも考えたが、...
たあと平気で才人の前に出て行くことになってしまう。
(その方がよっぽど終わってるわ……!)
ああ、うう、と意味不明に呻きながら、ティファニアはごろ...
らけになる頃、ようやくほんの少しだけ気分が落ち着いた。
地面に座り込んで、ため息を吐く。あの後、気絶した才人を...
してきた。今頃は彼も目覚めているはずである。
(サイトは優しい人だから、今日のことはきっと秘密にしてお...
ため息を吐いたとき、背後から無数の足音が聞こえてきた。
「いたぞ!」
「例の女だ!」
口々にそんなことを叫ぶ声に驚いて振り向くと、ティファニ...
が立っていた。男もいれば、女もいる。
(な、なに、一体なんなの!? あ、そうか)
ティファニアは気がついた。これは、おそらく先程の破廉恥...
たということなのだろう。才人が話してしまったのか、それと...
(それで、そんなはしたない娘はこの学院にはふさわしくない...
だが、仕方がない。全ては自分の責任である。ティファニア...
ながら立ち上がり、深々と頭を下げた。
「皆さん、申し訳ありませんでした。わたし、とても破廉恥な...
「そんなことはどうでもいいんだよ!」
突然、ティファニアの謝罪が遮られた。驚いて顔を上げると...
徒が、ギラギラと目を光らせながらこちらを見ていた。
いや、彼だけではない。周囲の人間全員が、異様な目つきで...
(違うわ。わたしを、と言うよりも)
嫌な予感を覚えながら、ティファニアは彼らの視線を辿る。...
「ききき、君は、そのけしからん胸で僕らを桃源郷へと誘って...
「けけけけけ、けしからん! まことにもって、けしからん!」
「どどどどどど、どうやったんだ! そんなけしからん行為は...
ればならない! という訳で、僕にも同じことをやってみせ...
「オイ、抜け駆けするんじゃねえよ」
「そうだそうだ、ここは俺が」
「いいえわたしが」
「お姉さまのおっぱいで溺れるのはわたしですぅ」
「一緒にニャンニャンしましょぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
訳の分からないことを口々に叫びつつ、数え切れないほどの...
走ってくる。彼女はまたも悲鳴を上げて逃げ出すことになった。
205 名前: ロマン飛行 [sage] 投稿日: 2007/09/21(金) 00:1...
「だからな、俺はそのとき思った訳だよ。ああ、これが全ての...
やつなんだなって」
ルイズの部屋に集まった男たちに向かって、才人は夢見心地...
「いや、凄かったねホント。顔面全体で感じるあの素晴らしい...
遠のいていく感覚。何の枷もなく自由に空を飛ぶような感じ...
だ。俺はヤバい薬なんてキメたことねえけど、それでも間違...
ぱいで溺れるときの気持ちよさに比べたら、子供のお遊びみ...
よさは、この世にはない。間違いなくな」
そして才人は、ふーっと長く息を吐き出して、どこか遠くを...
「願わくば、またあの感覚を味わってみたいもんさ。と言うか...
要するに、ぶっちゃけアレだ」
才人は集まった男たちをそっと見回したあと、恍惚の表情で...
「次は、おっぱいの海で溺れたい」
拳を突き上げる男たちの大音声が、ルイズの部屋のみならず...
「……何故」
「きゅいきゅい。お姉さま、こういうの、策士策に溺れるって...
「死んでしまえ」
「ひどいってレベルじゃないのねー!?」
この日誕生した「乳海溺死教」は、悟りを開いたかのような...
にして爆発的な広がりを見せた。最終的にはロマリアの教皇を...
仰される宗教となったのである。
初代教祖となったサイト・シュヴァリエ・ド・ヒラガは、革...
を生き神として祭り上げた。その乳の革命的な豊満さに、見る...
ことである。
なお、当のティファニア本人もこのことが相当嬉しかったら...
者の前で、涙を流しながら
「もう存在ごと消えてしまいたい」
と発言したそうだ。感極まった喜びの表現としては多少オー...
また、この日を期に、男を桃源郷へと導く能力のない貧乳女...
集団で東方に逃れて「貧乳解放戦線」を結成。以後、「虚乳(...
上主義の乳海溺死教徒と激しい戦いを繰り広げていくこととな...
以上が、歴史学者ノーヴォル・ヤマグッティ氏が提唱した、...
ある。学会に提出されたこの論文を一瞥したスァン・スェンタ...
「頭がおかしいとしか思えない」
と批判。これに対してノーヴォル・ヤマグッティ氏は
「だが、おっぱいの海で溺れるのは間違いなく男のロマンであ...
という反論を展開している。まことに業の深い話である。
終了行:
200 名前: ロマン飛行 [sage] 投稿日: 2007/09/21(金) 00:0...
ティファニアがアンリエッタの計らいによって魔法学院に通...
あれこれと困難な出来事に遭遇したりもしたが、友人達の助...
馴染み始めてきた今日この頃である。
(特に、サイトにはたくさんお世話になっちゃったな)
中庭の木陰で涼みながら、ティファニアは友人の少年の顔を...
「なにか、お礼が出来ればいいんだけど」
「そんなあなたにオススメ」
急に後ろから声をかけられた。ティファニアは小さく悲鳴を...
り向くと、木の反対側から小柄な少女がこちらを覗き込んでい...
「タバサさん?」
「サイトにお礼をしたいのなら、いい方法がある」
前置きなしに、タバサは単刀直入に言った。その唐突さに少...
タバサの言うことなので、ティファニアは少々興味を惹きつけ...
「いい方法、っていうのは、どんなものなんですか?」
「あなたにしか出来ないこと。サイトも大喜びする」
「わたしにしか出来ないこと、ですか」
それが具体的に何なのか想像もつかず、ティファニアは首を...
料理を作るとか、冬にそなえてマフラーなどを編んであげると...
(でも、そんなのわたしじゃなくても出来るし、サイトが大喜...
結局、答えは分からなかった。それを察してくれたらしく、...
らの体を指差してきた。
「それを使う」
「それ、って」
タバサの指が示している方向を目で追うと、自分の胸に行き...
ちらと見ていたり、この学院に来てからは露骨に好奇の視線を...
少々大きすぎる荷物である。それを真っ向から指差されたもの...
「か、からかわないでください!」
「からかってない」
静かに否定しながら、タバサは無表情のまま、自分の真っ平...
してみせた。
「男の人は大きな胸が好き。あなたの胸は憎たらし……過剰なぐ...
なたの胸が大好き。これを利用しない手はない」
「で、でも」
タバサの言葉は一部を除いていちいち断定的で淀みがなかっ...
ことが出来なかった。
大体にして、この胸を使って何をするというのだろう。こん...
しか認識していなかったから、何かに使おうなどとは考えたこ...
(も、もしかして、じゅ、授乳、とか……)
世間知らずなティファニアだが、母の胸から赤子を育てるた...
る。
逆に言えば、胸の使い方などそれしか思いつかない。アルビ...
の子供がぐずって乳に吸いついてきたことも何度かあるので、...
(でも、サイトは子供じゃないし! それにそもそも、わたし...
出ないし。いやいや、仮に出たとしても、大人の男の人にそ...
扱いするな!』って怒るんじゃないのかしら)
ティファニアが悶々と考え込んでいると、タバサが不思議そ...
「どうしたの」
「あ、いえ。あの、タバサさん。多分、タバサさんの言ってる...
いかなあって」
「どうして」
「だって、あの、これは確かに大きいけれども、ここからは何...
「……別に何も出さなくてもいい」
「そ、そうなんですか?」
ほっとするのと同時に、また不思議になった。授乳でないと...
だろうか。
201 名前: ロマン飛行 [sage] 投稿日: 2007/09/21(金) 00:0...
「耳を貸して」
タバサの言葉に従って彼女の口元に耳を寄せると、その方法...
ら火が出そうになった。
「そそそそそ、そんなこと無理です、絶対出来ません!」
「授乳よりは恥ずかしくないし、変態的でもない」
「え、授乳って変態的なんですか」
「あなたの発想に従うなら」
そうなんだ、母親って皆変態だったんだ、と新たな知識を身...
の混乱は収まらない。それだけ、タバサが言った方法は実行困...
かった。
「自信を持って」
「で、でも」
「大丈夫。サイトは必ず喜んでくれる。と言うか、それ以外の...
何気にひどいことを言う少女である。胸の痛みと恥ずかしさ...
アは「でも、あの」とあうあう反論しようとする。すると、タ...
「分かった。どうしても決心がつかないなら」
と、制服のポケットから、何かの液体が入った小瓶を取り出...
「一本いっとけ」
「は、ええと、これは?」
「飲めば分かる」
手の中に小瓶を押し付けられる。さすがのティファニアも、...
れず、タバサと小瓶を交互に見比べて困惑を露わにする。それ...
「本当にサイトを喜ばせたいという気持ちがあるのなら」
「え?」
「自分が恥ずかしいだとか、そういう感情は捨てるべき」
ティファニアは雷に打たれたような衝撃を受けた。確かにタ...
たい、御礼をしたいと言いつつ自分の都合を優先するのは、人...
「そうですね。ごめんなさい、わたし、目が覚めました」
「ちょろい」
「え? 今なんて?」
「なんでもない。さあ、ぐいっと一発」
「は、はい」
ティファニアは小瓶の蓋を取った。中の液体は緑と黒が混じ...
をしていた。一度大きく深呼吸してから、一気に中身を呷る。...
過し、体内をゆっくりと滑り降りていく。
(これで、どうなるんだろう……)
しばらくの間は、特に何の効果もないように思えたが、その...
の熱は見る間に全身に広がって言った。
「あ、熱い……!?」
「漲る力。百万馬力。今ならきっと、何でも出来る。空も飛べ...
「いや、さすがに空は飛べる気がしませんけど」
だが、体中に力が漲ってくるのは事実である。次から次へと...
を縦横無尽に駆け巡っているようで、何かをせずにはいられな...
たこともないほどに頭の芯がカーッと熱くなっていて、恥とか...
202 名前: ロマン飛行 [sage] 投稿日: 2007/09/21(金) 00:0...
(こ、これなら、さっきタバサさんが教えてくれたことも実行...
してもらえる……!)
「ティファニア」
と、タバサが無表情で親指を突きたてた。
「健闘を祈る」
「あ、ありがとうございます……!」
ここまでしてくれたタバサの友情に煮えた頭で感謝しつつ、...
のエネルギーに任せて大股で走り出した。
「うわー、すっごいのね、ばいんばいん揺れてるのね」
「暴力的乳革命」
空から降りてきたシルフィードに答えつつ、タバサは満足し...
「作戦は順調に進行中」
「ねーねーお姉さま」
きゅいきゅい鳴きながら、シルフィードが首を傾げた。
「さっき渡してた薬、一体何なの」
「恥を捨て去るための薬」
「よく分かんない。お姉さまが作ったの?」
「ううん。モンモランシーから譲ってもらった」
そのとき、ちょうど近くを通りかかったモンモランシーが、...
「ねえタバサ、これぐらいの小瓶を探してるんだけど、見なか...
「知らない」
即答すると、モンモランシーは困った様子で小さく唸った。
「おかしいのよねえ。確かに机の上に上げておいたはずなのに...
すぎる薬作っちゃったのよ。恥も節度も完全に吹っ飛んじゃ...
沈むことになるぐらいハイになっちゃう、例のアレ。この学...
ない人間がいるはずもないし、誰かが盗むとも思えないんだ...
モンモランシーはそう言い残して立ち去った。何か言いたげ...
サは重々しく頷いた。
「訂正。モンモランシーから無断で譲ってもらった」
「お姉さま、世間ではそれを泥棒というのね」
こういうときだけ妙に常識的である。
「使えない子」
「ひどいのね!?」
走って寮に飛び込んだティファニアは、ルイズの部屋目指し...
いつもは重く感じる胸の荷物も、今は全く気にならない。全力...
まくっていて、通りすがった生徒がぎょっとしたようにこちら...
かった。
(サイトにお礼、サイトにお礼……!)
頭の中でただそれだけを念じながら、走る、走る、走る。
「サイト!」
ティファニアは、ノックするのも忘れてルイズの部屋に飛び...
掃除中だったと思しき才人が、ホウキ片手にぽかんとした顔...
「テファ。どうした、そんなに赤い顔して」
「そんなことはどうでもいいのです」
扉を勢いよく締めながら、ティファニアは真っ直ぐ才人のそ...
人間は見当たらない。実に好都合な状況である。
「サイト。今からわたしは、あなたにお礼をします」
「お礼って、なんだ、そんなに改まって」
「いいから、黙ってちょっと屈みなさい」
「なんか今日はやけに強引だな」
203 名前: ロマン飛行 [sage] 投稿日: 2007/09/21(金) 00:0...
怪訝そうな顔をしつつも、才人は素直に軽く屈んだ。
「これでいいのか」
「もうちょっと頭を下に」
「注文細かいな。えーと、この辺か、って……」
こちらの指示に従って頭を下げたり上げたりしていた才人が...
「どうしたの」
「いや、さ。なんつーか、ここだとテファの胸が真正面に……い...
才人は慌てて目をそらす。ティファニアが胸のことを気にし...
ていてくれるらしい。才人に対する感謝の念が、ティファニア...
(よし、わたしも張り切ってお礼してあげなくちゃ)
ティファニアは先程タバサに教えてもらったことを頭の中で...
を両手でつかんだ。
「え、テファ、一体何を」
「えいっ」
ティファニアは、両手でつかんだ才人の頭を思いっきり引き...
こんだ。大きすぎる胸は、才人の頭を挟んでなお余りあるサイ...
がらじたばた腕を動かしているが、今のティファニアは百万馬...
の中から逃れることは出来ない。
(ええと、次は、こね回すように……)
ティファニアは、才人の頭を包み込んでいる自分の乳房を両...
込めて、ぐにゅぐにゅと胸のお肉をこね回す。才人がさらに大...
は、その動作を喜びの表現として受け取った。タバサがこれで...
ら、間違いないはずである。
(でも、これだけじゃまだお礼には足りないわ。もっと、もっ...
ティファニアは片手を乳房から離すと、才人の後頭部に持っ...
胸に押し付けた。もう片方の手は乳房につけたまま、才人の頭...
で胸の柔肉の感触を堪能しているはずである。
そのとき、才人が震える腕を伸ばして、ティファニアの腕を...
(サイトのためなら)
意を決して、満身の力を腕に込める。才人はさらに激しくテ...
いうことか。だが、ティファニアの方もさすがに限界が近い。
(ううん、感謝の心は滅私の心。わたしの限界なんか、気にし...
腕に血管が浮き出るぐらいの力を込めて、ティファニアは才...
せ、なおかつぐにぐにとこね回す。才人はさらに激しく腕を叩...
き、最後にはだらりと腕を下げた。
(もういい、ってことよね)
そう判断して、ティファニアは長く息を吐き出した。なかな...
感謝の念は伝わり、才人は大喜びしてくれたに違いない。
(そうよね、サイト)
心の中で呼びかけながら、ティファニアが自分の胸から才人...
いで床に倒れ伏した。
「……あれ? サイト?」
不審に思ってしゃがみ込み、彼の顔を覗き込む。
顔は真っ青目は白目、開いた口からぶくぶく泡が垂れ流し。
(どう見ても失神状態です。本当にありがとうございました)
ティファニアは悲鳴を上げた。
204 名前: ロマン飛行 [sage] 投稿日: 2007/09/21(金) 00:0...
そんな様子を、シルフィードに乗って戸外から「遠見」の魔...
んと頷いた。
「これで完璧。作戦は大成功」
「お姉さまが何をなさりたいのか、シルフィにはさっぱり分か...
「サイトは巨乳で窒息した。これで巨乳がトラウマになるはず...
乳に興味が向く」
淡々と説明したあと、タバサはぐっと握りしめた拳を掲げた。
「つまり、わたしの勝利」
「脳味噌が沸いてるとしか思えませんわ」
批判的な意見である。このアホ竜は何も分かっていない。
「役立たず」
「ひどすぎるのね!?」
その夜、中庭の片隅。ティファニアは顔面が焼け落ちるので...
煩悶していた。
(ああ、わたしったら、何だってあんなことを……!)
薬の効果はとっくに切れているので、今は漲る力の代わりに...
しさが全身を駆け巡っている。
いっそ自分で自分の記憶を消してしまおうかとも考えたが、...
たあと平気で才人の前に出て行くことになってしまう。
(その方がよっぽど終わってるわ……!)
ああ、うう、と意味不明に呻きながら、ティファニアはごろ...
らけになる頃、ようやくほんの少しだけ気分が落ち着いた。
地面に座り込んで、ため息を吐く。あの後、気絶した才人を...
してきた。今頃は彼も目覚めているはずである。
(サイトは優しい人だから、今日のことはきっと秘密にしてお...
ため息を吐いたとき、背後から無数の足音が聞こえてきた。
「いたぞ!」
「例の女だ!」
口々にそんなことを叫ぶ声に驚いて振り向くと、ティファニ...
が立っていた。男もいれば、女もいる。
(な、なに、一体なんなの!? あ、そうか)
ティファニアは気がついた。これは、おそらく先程の破廉恥...
たということなのだろう。才人が話してしまったのか、それと...
(それで、そんなはしたない娘はこの学院にはふさわしくない...
だが、仕方がない。全ては自分の責任である。ティファニア...
ながら立ち上がり、深々と頭を下げた。
「皆さん、申し訳ありませんでした。わたし、とても破廉恥な...
「そんなことはどうでもいいんだよ!」
突然、ティファニアの謝罪が遮られた。驚いて顔を上げると...
徒が、ギラギラと目を光らせながらこちらを見ていた。
いや、彼だけではない。周囲の人間全員が、異様な目つきで...
(違うわ。わたしを、と言うよりも)
嫌な予感を覚えながら、ティファニアは彼らの視線を辿る。...
「ききき、君は、そのけしからん胸で僕らを桃源郷へと誘って...
「けけけけけ、けしからん! まことにもって、けしからん!」
「どどどどどど、どうやったんだ! そんなけしからん行為は...
ればならない! という訳で、僕にも同じことをやってみせ...
「オイ、抜け駆けするんじゃねえよ」
「そうだそうだ、ここは俺が」
「いいえわたしが」
「お姉さまのおっぱいで溺れるのはわたしですぅ」
「一緒にニャンニャンしましょぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
訳の分からないことを口々に叫びつつ、数え切れないほどの...
走ってくる。彼女はまたも悲鳴を上げて逃げ出すことになった。
205 名前: ロマン飛行 [sage] 投稿日: 2007/09/21(金) 00:1...
「だからな、俺はそのとき思った訳だよ。ああ、これが全ての...
やつなんだなって」
ルイズの部屋に集まった男たちに向かって、才人は夢見心地...
「いや、凄かったねホント。顔面全体で感じるあの素晴らしい...
遠のいていく感覚。何の枷もなく自由に空を飛ぶような感じ...
だ。俺はヤバい薬なんてキメたことねえけど、それでも間違...
ぱいで溺れるときの気持ちよさに比べたら、子供のお遊びみ...
よさは、この世にはない。間違いなくな」
そして才人は、ふーっと長く息を吐き出して、どこか遠くを...
「願わくば、またあの感覚を味わってみたいもんさ。と言うか...
要するに、ぶっちゃけアレだ」
才人は集まった男たちをそっと見回したあと、恍惚の表情で...
「次は、おっぱいの海で溺れたい」
拳を突き上げる男たちの大音声が、ルイズの部屋のみならず...
「……何故」
「きゅいきゅい。お姉さま、こういうの、策士策に溺れるって...
「死んでしまえ」
「ひどいってレベルじゃないのねー!?」
この日誕生した「乳海溺死教」は、悟りを開いたかのような...
にして爆発的な広がりを見せた。最終的にはロマリアの教皇を...
仰される宗教となったのである。
初代教祖となったサイト・シュヴァリエ・ド・ヒラガは、革...
を生き神として祭り上げた。その乳の革命的な豊満さに、見る...
ことである。
なお、当のティファニア本人もこのことが相当嬉しかったら...
者の前で、涙を流しながら
「もう存在ごと消えてしまいたい」
と発言したそうだ。感極まった喜びの表現としては多少オー...
また、この日を期に、男を桃源郷へと導く能力のない貧乳女...
集団で東方に逃れて「貧乳解放戦線」を結成。以後、「虚乳(...
上主義の乳海溺死教徒と激しい戦いを繰り広げていくこととな...
以上が、歴史学者ノーヴォル・ヤマグッティ氏が提唱した、...
ある。学会に提出されたこの論文を一瞥したスァン・スェンタ...
「頭がおかしいとしか思えない」
と批判。これに対してノーヴォル・ヤマグッティ氏は
「だが、おっぱいの海で溺れるのは間違いなく男のロマンであ...
という反論を展開している。まことに業の深い話である。
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