ゼロの使い魔保管庫
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開始行:
(まだシエスタが才人のお付になる前の話。)
すぅー…すぅー…
眠りに入る前の不定期な呼吸から定期的な呼吸へと変わる。
ルイズはその事を確認し、うっすらと目を開ける。
寝る時は気恥ずかしさからか、隣の使い魔に背を向けて寝てい...
先に向こうが違う世界へ旅立った時は自分のやりたい様にさせ...
既に何回か肌を重ねたはずなのに、未だに気恥ずかしさが消え...
ここ最近、ルイズはお隣が寝静まった後に同じような事をして...
そこから学んだ事は、この犬はちょっとやそっとの衝撃では起...
しかし、今日は運が良い。普段なら両者ともに背を向けあって...
一度身体をルイズの方へ倒さないといけないのだが、その日の...
ご、ご主人様より先に眠るなんてぇ〜っ!
と、頭で思っていても顔は全く逆の思考を考えているようで…
とりあえず、使い魔の腕を伸ばし自分の枕にする。最近のお気...
女の自分とは全く肉付きが違う腕、ゴツゴツしていて枕になん...
しかし…その腕に桃色がかった頭を乗せてしまうとこの世のどの...
こんな事で悦に入る自分を最初は嘆いた。それも大いに嘆いた。
あた、あたしがこいつの腕で寝る必要なんて、まま全くないの...
自分で身体の向きと腕の方向を変えておいてどの口がその台詞...
その問題を解いた時、きっとその解答者と犬は消し炭になるだ...
話はズレたが、桃色は数日前の自分の行いを全く忘れている。
いや、正確には忘れてはおらず今の行為に耽っているだけなの...
ただ、「耽っている」とは言えそんな邪な事をしている訳では...
伸ばした使い魔の腕に煩悩を抱え込んだ頭を乗せ、深呼吸をす...
たったそれだけ。
それだけの行為が、どうしようもなく止められないのだ。
一度深呼吸をすれば、石鹸の匂いと才人自身の匂い。その混合...
その混合物がまるで麻薬の一種でもあるかの様に、ルイズの頭...
うぅー…さいとのにおいぃ…もっとぉ…
顔はすっかり緩みきって普段の彼女ならば見せないようなアホ...
今の匂いに慣れてしまったのか、彼女の頭は更なる強い匂いを...
地球にいれば決してお目にかかる事が無いハルケギニアの双月...
地上へと降り注ぎ、人はその恩恵に預かる。
それはここ、トリステイン魔法学院も例外ではなく学生が寝泊...
もちろん、桃色能天気とその下僕が寝泊りする部屋にも…
その月明かりを頼りに、才人との距離を縮めていく。
二の腕あたりに居た桃色の髪の塊は徐々にその位置を肩の付け...
頭を動かす度に鼓動が早く大きくなった。
まるで、今この部屋に誰か居れば自分の鼓動が聞こえるんじゃ...
丁度、頭は肩の付け根より少し下あたりにやってきた。
目の前には胸板、前髪には才人の鼻息が少しかかっている。
自分と同じような構造の、それでいて作りが全く違う胸板にそ...
鼓動の速さ、硬さ、その他諸々正反対。
何回も触っているはずなのに、触る度に新しい発見がある気が...
ピタピタと触っていると、急に使い魔が動き始めた。
ビクッと身体を強張らせて様子を伺ったが、なんて事は無い。...
そう思ったのがルイズの間違いで、余った手がそのままルイズ...
普通の人なら苦しいと思うべきだろう。寝ているとはいえ、い...
しかし、その中でルイズは一種の恍惚状態に陥っていた。
さいとが……ちかいぃぃ…んぅ……これ、いい……
にへらーと頭のネジが数本飛んでしまったような顔を浮かべ、...
自分の手の居場所が無くなってしまったので、「仕方なく」才...
あんたがねぇ…犬みたいにこうがっつくからなんだからね!まっ...
さながら不審者のようにニヤニヤしながら口ではブツブツと何...
不意に、使い魔の口が動いた気がした。
口を噤み、犬の口に視線と注意を送る。
「ぅ…るいず……」
最初は何を言ってるか分からなかったが、分かった瞬間顔が噴...
な、ななな何を言ってるのかしらね!?この、っこの犬はっ!?
そんじょそこらのバカップルの様にくっつきながら悪態を付く...
端から見たら滑稽以外の何者でもないが、ここでは双月以外見...
比喩ではなく、真っ赤になった顔を鎮めるべく才人の胸板に顔...
心臓が血液を送り出す音が心地良い。
…ね、寝ながらご主人様を呼ぶその心意気だけは…か、か感謝し...
こ、これはその、嬉しいからとかそんなんじゃないのよ!ご主...
いつも通りの訳の分からない持論を繰り広げた後、意を決し自...
もちろん、使ったのは自分の唇だ。
空気を通して感じる匂いと、粘膜を通して感じる匂いとでは訳...
その匂いを認識すると、桃色の霞は急速にその範囲を広めゆっ...
朝、才人は信じられない光景を目にする。
自分がルイズを抱いている。
しかも、ルイズの手は自分の首へと伸びている。
「これさ…バレたら俺死ぬんじゃね?」
そう呟き終えた瞬間に、ルイズの目がゆっくりと開かれた。
「あ、あああのな、ルイズ。これはな、違うんだ。な?な?」
気だるそうに、その言葉を無視しルイズは開けた時とは比べ物...
今日は…虚無の曜日なのよ…バカ犬…
それで分かりなさいよ、といった語気が感じられる。
この後、二人はお楽しみだったとか、そうでないとか。 〜オワ...
終了行:
(まだシエスタが才人のお付になる前の話。)
すぅー…すぅー…
眠りに入る前の不定期な呼吸から定期的な呼吸へと変わる。
ルイズはその事を確認し、うっすらと目を開ける。
寝る時は気恥ずかしさからか、隣の使い魔に背を向けて寝てい...
先に向こうが違う世界へ旅立った時は自分のやりたい様にさせ...
既に何回か肌を重ねたはずなのに、未だに気恥ずかしさが消え...
ここ最近、ルイズはお隣が寝静まった後に同じような事をして...
そこから学んだ事は、この犬はちょっとやそっとの衝撃では起...
しかし、今日は運が良い。普段なら両者ともに背を向けあって...
一度身体をルイズの方へ倒さないといけないのだが、その日の...
ご、ご主人様より先に眠るなんてぇ〜っ!
と、頭で思っていても顔は全く逆の思考を考えているようで…
とりあえず、使い魔の腕を伸ばし自分の枕にする。最近のお気...
女の自分とは全く肉付きが違う腕、ゴツゴツしていて枕になん...
しかし…その腕に桃色がかった頭を乗せてしまうとこの世のどの...
こんな事で悦に入る自分を最初は嘆いた。それも大いに嘆いた。
あた、あたしがこいつの腕で寝る必要なんて、まま全くないの...
自分で身体の向きと腕の方向を変えておいてどの口がその台詞...
その問題を解いた時、きっとその解答者と犬は消し炭になるだ...
話はズレたが、桃色は数日前の自分の行いを全く忘れている。
いや、正確には忘れてはおらず今の行為に耽っているだけなの...
ただ、「耽っている」とは言えそんな邪な事をしている訳では...
伸ばした使い魔の腕に煩悩を抱え込んだ頭を乗せ、深呼吸をす...
たったそれだけ。
それだけの行為が、どうしようもなく止められないのだ。
一度深呼吸をすれば、石鹸の匂いと才人自身の匂い。その混合...
その混合物がまるで麻薬の一種でもあるかの様に、ルイズの頭...
うぅー…さいとのにおいぃ…もっとぉ…
顔はすっかり緩みきって普段の彼女ならば見せないようなアホ...
今の匂いに慣れてしまったのか、彼女の頭は更なる強い匂いを...
地球にいれば決してお目にかかる事が無いハルケギニアの双月...
地上へと降り注ぎ、人はその恩恵に預かる。
それはここ、トリステイン魔法学院も例外ではなく学生が寝泊...
もちろん、桃色能天気とその下僕が寝泊りする部屋にも…
その月明かりを頼りに、才人との距離を縮めていく。
二の腕あたりに居た桃色の髪の塊は徐々にその位置を肩の付け...
頭を動かす度に鼓動が早く大きくなった。
まるで、今この部屋に誰か居れば自分の鼓動が聞こえるんじゃ...
丁度、頭は肩の付け根より少し下あたりにやってきた。
目の前には胸板、前髪には才人の鼻息が少しかかっている。
自分と同じような構造の、それでいて作りが全く違う胸板にそ...
鼓動の速さ、硬さ、その他諸々正反対。
何回も触っているはずなのに、触る度に新しい発見がある気が...
ピタピタと触っていると、急に使い魔が動き始めた。
ビクッと身体を強張らせて様子を伺ったが、なんて事は無い。...
そう思ったのがルイズの間違いで、余った手がそのままルイズ...
普通の人なら苦しいと思うべきだろう。寝ているとはいえ、い...
しかし、その中でルイズは一種の恍惚状態に陥っていた。
さいとが……ちかいぃぃ…んぅ……これ、いい……
にへらーと頭のネジが数本飛んでしまったような顔を浮かべ、...
自分の手の居場所が無くなってしまったので、「仕方なく」才...
あんたがねぇ…犬みたいにこうがっつくからなんだからね!まっ...
さながら不審者のようにニヤニヤしながら口ではブツブツと何...
不意に、使い魔の口が動いた気がした。
口を噤み、犬の口に視線と注意を送る。
「ぅ…るいず……」
最初は何を言ってるか分からなかったが、分かった瞬間顔が噴...
な、ななな何を言ってるのかしらね!?この、っこの犬はっ!?
そんじょそこらのバカップルの様にくっつきながら悪態を付く...
端から見たら滑稽以外の何者でもないが、ここでは双月以外見...
比喩ではなく、真っ赤になった顔を鎮めるべく才人の胸板に顔...
心臓が血液を送り出す音が心地良い。
…ね、寝ながらご主人様を呼ぶその心意気だけは…か、か感謝し...
こ、これはその、嬉しいからとかそんなんじゃないのよ!ご主...
いつも通りの訳の分からない持論を繰り広げた後、意を決し自...
もちろん、使ったのは自分の唇だ。
空気を通して感じる匂いと、粘膜を通して感じる匂いとでは訳...
その匂いを認識すると、桃色の霞は急速にその範囲を広めゆっ...
朝、才人は信じられない光景を目にする。
自分がルイズを抱いている。
しかも、ルイズの手は自分の首へと伸びている。
「これさ…バレたら俺死ぬんじゃね?」
そう呟き終えた瞬間に、ルイズの目がゆっくりと開かれた。
「あ、あああのな、ルイズ。これはな、違うんだ。な?な?」
気だるそうに、その言葉を無視しルイズは開けた時とは比べ物...
今日は…虚無の曜日なのよ…バカ犬…
それで分かりなさいよ、といった語気が感じられる。
この後、二人はお楽しみだったとか、そうでないとか。 〜オワ...
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