ゼロの使い魔保管庫
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623 :GIFT〜dad!(1):2007/10/29(月) 09:24:48 I...
夜空に浮かぶ二つ月がほんの少し欠けながら、俺とルイズの部...
俺はルイズの上に乗り、激しく動いていた、彼女は抱擁の替わ...
「……あぁっ…サイト!サイトぉ!……あ……だめ!ぬいちゃだめ!…...
最後はルイズの上って事が多かった、ゴム製の避妊具の無いこ...
俺がルイズの白い肌にぶち撒けようとする瞬間、彼女は下で腰...
突然のカニ挟みに未経験の刺激を受けた俺は、そのままルイズ...
あーあ
しょうがねぇな、と思った、俺の手遅れやルイズの不意打ちで...
性教育にやたら熱心だった高校の保健体育の先生のお蔭で、妊...
それはふたつの月に女の潮を支配された異世界の娘とのセーフ...
この世界にもパンツのゴムはあるってのに、地球では紀元前か...
その役目を魔法が担っていた事を俺は最近知った、ルイズはそ...
「無いったら無いの!あっても絶対使わないんだから!……いい...
624 :GIFT〜dad!(2):2007/10/29(月) 09:25:18 I...
何度目かの夜の秘密
その晩もいつも通りルイズはネグリジェ、俺はTシャツにパン...
彼女が「主人と使い魔の聖なる配分」としていたベッドの7割...
俺は残り3割の領地に横向きに寝転がりながら月を眺め、テレ...
俺の背中に感触があった、ルイズが背中に指で字を書く、この...
ルイズの指に力が篭る、俺のTシャツを掴んでまくり上げると...
字面よりもその痛みで伝わってくる文面、もっと痛いことされ...
俺は向き直りルイズの引っかきを中断させた、シャツがめくれ...
バンザイをして一枚だけの衣を俺に抜き取らせたルイズは俺の...
「……サイト……いやだわ……わたしサイトにワガママ言いたい気分…...
「なるかもな」
「わたしもだいっきらい!だからあんたを一生閉じ込めてやる...
境界は消滅し、俺は領土を取り上げられた、ルイズに征服され...
俺とルイズの夜が始まる、お互いに二度としないと決めた事は...
625 :GIFT〜dad!(3):2007/10/29(月) 09:27:04 I...
真夜中
ルイズは子宮の奥深くに受けた熱い刺激に半ば失神し、瞳孔の...
その後にいつも汚れきったルイズの体を拭いてやる使い魔の義...
背後でルイズが動く気配がする、彼女は俺と終わった後、爪や...
その衝動がいつもより強い時は言葉での罵倒を好んでいた、そ...
「……こっ…このバカ犬!このわたしの…中に出すなんて!もし平...
ルイズの声が遠い、俺は窓の外、夜空に浮かぶ月を眺めていた...
天候や風向きの気まぐれで片方の月を雲が隠すことがある、桃...
背後で罵るルイズの声よりも、自然の造作が見せる一つだけの...
「…………月……キレイだな…………」
手を伸ばす、指がベットに隣り合った窓に当たる、届かない、...
「……月が一つ……大切なものは一つだけ……月はひとつのほうがい...
背中を向けたまま月を眺める俺の背後のルイズを感じる、彼女...
「…………サイト…………」
さっきまで爪を立てていた俺の背中に指を這わせるルイズ、俺...
「……帰り…たい……?……あんたが居たっていう異世界に……月がひと...
俺の背に頬を触れるルイズに向き直った、ルイズが俺の体に手...
月光を受けたルイズは不安げな顔をしていた、月の逆光を受け...
「…俺の親父とお袋は、きっと死体すら上がらぬ俺の葬式をして...
元居た世界の人達の顔が時と共に記憶の中で薄れつつある、月...
「……サイト……わたしいつか必ず……あんたの世界に帰してあげる…...
底知れぬ虚無の系統、ゴミの召喚、ルイズはその能力で異世界...
「……俺はここでルイズの使い魔をしているサイトだ、今帰る気...
ルイズの瞳を見つめた、俺が見たのは瞳を通して俺に伝えてき...
「……イヤ!やっぱりイヤ!サイトは一生わたしのそばに居るの...
声がまた遠くなる、桃色の月を隠していた雲が慌しく流れ、夜...
それが今の俺には、とても悲しくて寂...
626 :GIFT〜dad!(4):2007/10/29(月) 09:28:17 I...
ルイズと俺の異世界物召喚実験は相変わらずだった
この世界に様々な役立たずを召喚し、俺の世界を悩ますゴミ問...
石作りの小部屋に居たのは俺とルイズ、キュルケとタバサ、学...
病に体を蝕まれていたカトレア、それに心を痛めていたルイズ...
「チーズ食べてください、カビ生えた臭っさいチーズを食って...
律儀なカトレアは毎朝の食卓にブルーチーズを加え、俺にはと...
しばらくの後、驚いたことに彼女の病は少しだけ好転し、国内...
俺の居た世界で多くの不治の病を救った抗生物質ペニシリンは...
俺に出来る事なんてそれくらいのこと、武器を自在に使いこな...
最初は秘密裏に行われた召喚儀式、オールド・オスマン以下学院...
多分に俺自身の説明の効果で、召喚された物がことごとくこの...
教師連中の興味は次第に薄くなり、それに変わってルイズの悪...
数日に一度学院の小部屋を爆発させてはオモチャを召喚してい...
俺が地球の高校に居た頃によく買って食べてたヤマザキのラン...
シエスタが作ってくれるこっちの飯に馴染んだ俺は食指が動か...
ルイズとキュルケに薦めたところ、二人は安っぽいバタークリ...
「これは王族の、いえ神々の食卓から盗んできたものだわ!」...
1時間ほどで二人して盛大に吐き始めた、漂白剤や保存料、イ...
辛党のギーシュはといえば卵サンドを二つ平らげてご満悦の様...
爆発の煙と共に現れたのは何か大きな物、動く物、ナマモノの...
遂にルイズは俺の世界から人間を召喚してしまった、人様への...
その人間は茶色の背広を着た男性で、化繊のネクタイを締め、...
匂いで思い出した、嫌いな臭い、子供の頃はこの臭いから離れ...
「親父!」
ルイズの異世界物召喚術によって召喚されたのは、東京でサラ...
627 :GIFT〜dad!(5):2007/10/29(月) 09:29:52 I...
突然現れたオッサンに目を丸くして驚いていたルイズは俺の言...
俺はルイズをおしのけ、地下鉄で寝過ごしたような顔で周囲を...
信頼の置ける人間に自分が異世界から来た事を説明した事は何...
親父は俺とのやり取りを手を振って強引に終わらせる、親に反...
親父は俺の口から聞く魔法だの使い魔とかいう単語を、わかっ...
俺の顔を見て、俺の目を見つめ、「私にはよくわからないが、...
親父は部屋の面々を見渡し、怪しい宗教の類だと思った俺より...
「はじめまして、私は平賀才蔵という者です、息子の才人がこ...
エレオノールが親父の前に立った、上背のある彼女は挑発的に...
「さすが平民の使い魔の父親ね、父子そろって貧相なナリして...
呆然としていたルイズの顔が一瞬で真っ青になり「お、お姉さ...
奇妙な格好の面々に挨拶をしながらも警戒心を窺わせていた親...
エレオノールの強がりな口調は、ルイズに負けず劣らず俺をイ...
カトレアは親父に向かって深々と頭を下げた、親父もそれに応...
「サイトさんのお父上ですね、突然お呼び立てした非礼を深く...
「ちぃ姉さまやめて!」
なぜかルイズはカトレアの丁寧な挨拶をさっきより厳しい口調...
「……わ……わたわたっ……わたしのしししし仕事……なななんだから...
628 :GIFT〜dad!(6):2007/10/29(月) 09:30:54 I...
ルイズはそのまま姉達を押しのけ俺を蹴りどかすと、唾をゴク...
「は、初めましてヒラガ様、わ、わたしは……ルイズ・フランソワ...
サイト…サイトさんを使い魔として召喚させて頂き、勝手ながら...
…ち…契りっていってもそんな…そのいかがわしいものじゃなくて...
…え〜と…あれです……その……ふ…ふつつかものですが……よろしくお...
そのまま親父の前の床に額をこすりつけるルイズ、どこで何を...
エレノオールは声を荒げ「何してるのルイズ!貴族のアナタが...
カトレアまでも「ダメよルイズ、今から下手に出ると、向こう...
ルイズは震えながらも親父の前に伏し、頭を上げようとしない...
俺はルイズの肩を抱き、「もういいよ」と言ったが、ルイズは...
親父が土下座するルイズの前にしゃがみこんだ、頬に手を添え...
「まだ私にはよくわかりませんが、貴女と才人とは絆で結ばれ...
幼い頃から風邪をひけば寝ずに看病し、誰かに傷つけられれば...
然るに貴女は、マホウ、というのですか?学校でお勉強中の身...
相手がその属する集団の中で占める位置を瞬時に嗅ぎ当てるの...
「ルイズさん、失礼ながら私には、貴女が才人を幸せにする力...
ルイズは床に正座したまま俯いた、膝に涙が落ちる、親父はし...
「……たしかに…わたしは学校でも姉妹の中でも落ちこぼれのルイ...
サイトさんを想う気持ちなら誰にも負けません!わたしはサイ...
立ち上がった親父は背広のポケットから出した楊枝を咥え「へ...
「……ヒラガ様……お言葉ですがわたし達の関係…その…使い魔!、...
ヒラガ様が認めてくださらないのでしたら…わたし…サイトと駆...
ルイズが俺をサイトさんなんて呼ぶ、何とも変な気持ちで頭を...
「……ほ…ほんとにサイト、連れてっちゃいますからね!…居なく...
629 :GIFT〜dad!(7):2007/10/29(月) 09:31:29 I...
楊枝を投げ捨てた親父は小声で「もう一生分泣きました」と呟...
「ルイズさん、あんた、何したい?」
「……わたしは……ゼロじゃない立派なメイジとして……姫様と祖国...
「いっこだけ」
ルイズはうつむき、拳を握りながら長いこと考え、姉達や同級...
「…………わたし………………わたし……………サイトと一緒にいたいです……」
「居りゃいいじゃん」
俺を見たり背後に居る姉達を見たり、落ち着かないルイズの視...
「……で…でも・・・・・わたしには……貴族として出来ない事もあるん...
親父は背広の内ポケットを探った、爪楊枝は品切れらしい、禁...
「………サルだな…お前ぇ…メージとかキゾクとか言ってても、私に...
欲しいものに手が届いた時、掴めるのが人間だろ、猿は何かわ...
握られていたルイズの手が動く、夕べ俺の体をまさぐった時に...
「……猿は……イヤです……だって犬と仲悪くなっちゃうし……」
ルイズは俺をしっかりと捕まえ、頭を上げ、親父と視線を合わ...
「ヒラガ・・・ヒラガサイゾー様・・・サイトはわたしが貰います・・・...
親父はネクタイを締め直しながらルイズを見返した、俺が随分...
「ルイズさん、貴女の瞳はとても綺麗だ、瞳は心、あなたの瞳...
虚空は地を守り、深淵は命を育む、それが地球です、貴女の瞳...
何も持たぬ貴女にはその瞳がある、貴女がその瞳を曇らせない...
ルイズの綺麗な瞳から涙が落ちる、ゼロのメイジである劣等感...
「……ヒラガ様……お父さま……!」
ルイズは親父に抱きついて、声を上げて泣いた、きっと彼女が...
俺は彼女の涙を受け入れられなかった自分、気づいてやれなか...
630 :GIFT〜dad!(8):2007/10/29(月) 09:35:01 I...
今回も参加していたキュルケは部屋の端っこで黙ってやり取り...
「よくやったルイズ!よくやったぞ!ゼロのルイズがよくぞ女...
落ちこぼれのルイズに一番厳しいキュルケ、彼女はルイズが何...
タバサは手にしていた書物よりも面白そうな見世物を眺めてい...
「…これからが大変、お姑さんとの対面はこれの三倍ぐらい大変...
彼女は何でも面白がる少し悪趣味な癖がある、しかし俺からし...
ルイズは赤い目をこすりながら姉妹の前に立つ、おチビのルイ...
「お姉さま、改めて紹介します、この方はヒラガサイゾー様、...
親父は突然出来た娘の胸を見て、それからカトレアとエレオノ...
凄く大きくてたわわなオッパイが桃色の髪を揺らしながら自分...
カトレアが親父の前に立つ、どうやらこの場で一番偉い奴だろ...
猿の群れの中からボス猿を探り当てるのも営業の特技だが、親...
「ヒラガ様、我が王国のアカデミーは現在、総力を挙げて召喚...
早暁、私達が責任をもって貴殿を元居た世界にお送りいたしま...
親父は手を振って強引に話を止めた、この仕草も長くみていな...
「いえいえ、折角ここまで来たんだから商売でもしていきます...
サラリーマンをしている親父、日本拳法の選手として大手商社...
お袋との結婚を控えて営業職に移った、畑違いの仕事に苦労し...
生まれてくる俺には立派な営業マンとなった父を見せてやる、...
と、いうのは本人談で、お袋によると当時バブルで景気のよか...
631 :GIFT〜dad!(9):2007/10/29(月) 09:36:07 I...
その後、ルイズは授業をサボり、エレノオールとカトレアも執...
学院の先生達も招待しようと思ったが、主にルイズの希望でこ...
賓客を招くために学院内に設けられているラウンジにはキュル...
親父はお茶会でまで読書に耽るタバサに、背広の内ポケットか...
「思ったこと気づいたことを絶えず書き込みながら読むといい...
実はタバサは本を読む時、重い本に反重力の魔法を発生させて...
この世界に存在する羽根ペンでは書き込みができなかったが、...
タバサは宇宙空間でも使用可能なサインペンの書き味を確かめ...
親父は出張には必ず持ってくロレンスの「知恵の七柱」を開き...
タバサは「そう」「それで?」と生返事を繰り返すだけだった...
くすねてきたキュルケに呼ばれて親父が席を立つと、黙って背...
酒の入ったエレオノールは親父に、自分がアカデミーで研究を...
「原理はもう出来てんの、あとは必要な予算と人員さえ回して...
親父は「へー」と言いながら、刺身に似たラグドリアン鱒の燻...
ソバ屋の「今出たところです」と技術屋の「カネさえあれば出...
親父はルイズの髪をクシャクシャと撫でていた、ルイズはウチ...
「ルイちゃん、息子を頼むよ、しかし一つだけ言っておく、私...
ルイズは暫くその言葉の意味を理解できなかったようだが、少...
「そ、そんな孫とか…そんな…お父さま誤解です!わたしとサイ...
俺もルイズの後ろで「そーだそーだ、まだそんなにやってねぇ...
親父は俺とルイズの言葉をさほど聞いていなかった、ただ、俺...
「いいから!この世界では、今のおまえらには、まだ早すぎる...
医学が魔法頼りのこの世界での出産は命がけで、世継ぎの関係...
俺が以前憂いていたように親父もまた、この世界では未知の病...
エイズを媒介したミドリザルの様に世界規模で悪役扱いされて...
茹でて蒸らしたように赤くなったルイズは親父の背広をつつき...
「…お…お父さまの意に沿うよう努力します…でも…がんばっても...
親父は渋い顔で笑った、この顔を「ボガートに似ている」と言...
「ん、あ〜、そうだな、気ぃつけてても出来ちゃったらしょー...
全員の視線が俺達に向く、親父はそれに応えるように俺の話、...
俺の生き恥タイムが始まったらしい
632 :GIFT〜dad!(10):2007/10/29(月) 09:36:40...
親父は日が暮れ始めるまでのお茶と茶菓子と異世界の銘酒を楽...
昼間っから一緒に酒を酌み交わし、すっかり親父に懐いたエレ...
親父はネクタイを締め直すと「日本のビジネスマンに昼夜はあ...
「……いつか……その「ファミレス」とかいう異世界の美食処に連...
アカデミーの主任研究員として、一人のトリスティン人として...
今は二つだけで充分よ……とても素敵な世界から来たあなたと話...
親父はエレオノールの眼鏡を指でヒョイっと取ると、化繊のネ...
トレシーの材料にもなった合成シルクで綺麗に汚れの落ちた眼...
「……明るい…わね…人間は未来を綺麗なものに出来るってワケ?…...
「お国の未来を考えるなら、まず自分の眼鏡を綺麗に、あんた...
エレオノールはせっかく綺麗になった眼鏡を瞳から落ちる滴り...
俺は文系で営業畑の親父が技術職の人間と仲良くするのを初め...
カトレアは馬車を提供しようとしたが、親父が自分のくたびれ...
「またのお越しを心よりお待ちしています、その頃には私達と...
いい年して赤面した親父はポケットを探り、緑マルボロの箱を...
「そうだなァ、…ここは酒はうまいしネーちゃんも綺麗だし、次...
涙を浮かべて親父との別れを惜しんでいたルイズがそれを聞い...
「……いえ……その……お義母さまとはまだ…その…もうちょっと後で…...
背中のデルフリンガーが「まぁ孫が手元に居りゃ最強の手札だ...
冷や汗を垂らし両手をバタバタ振りながら後ずさるルイズの両...
「お任せくださいサイゾーさん、ルイズにはその時までに炊事...
タバサは親父から貰ったサインペンを魔法の杖のよう胸に抱き...
「オチャにオハナ、異世界の男はめんどくさい、ルイズに出来...
ルイズは涙目で「ううううう〜〜〜〜」と唸った、俺が知らん...
「……サイト……いざって時はわたしの味方してくれなきゃ…『ミノ...
俺は歩き去る背中を眺めながら、親父が放り投げて行った煙草...
これも焼き捨てなくてはならないだろう、まぁ俺だってそろそ...
637 :GIFT〜dad!(10・5):2007/10/29(月) 10:0...
それから少しして、ここからはるか南東の強豪国家アナトリア...
永らく王制と貴族制度を敷いていたその国で、何処からか流れ...
銀色の手を持つ傭兵は全権を掌握すると「総理大臣」という誰...
貴族、平民、賎民の身分撤廃を宣言した、俺が結局捨てられず...
その傭兵は、以前より絶対王制に懐疑的で非統治の君主である...
その国に深く侵食していた貴族制度を消滅させるのに、その傭...
国中の貴族を一人残らず、昨日まで王宮と呼ばれていた議事堂...
貴族一人一人に、その国で新しく定められた国家唯一の身分で...
あくまでも貴族であり続ける事を選んだ者は例外無く、銀色の...
貴族の名誉を曲げて貰うには、それを貫いた者の脳漿を浴びさ...
これはずっと後で親父に聞いた話だが、「思ったより少なかっ...
共和制国家の誕生を恐れる隣国ロマリアの法王庁はアナトリア...
総理大臣自身が「空の鉄斧」と呼ばれた竜を駆り「話し合い」...
報道写真の替わりに流通した新聞挿絵を見る限り、親父は対戦...
どこぞのメイジと組んで物騒な代物を召喚したらしき手口は、...
親父が人類で唯一「おもしれー奴」と認めるT・Eロレンスの...
家名だけでなく魔法が使えるか否かで貴族という階層の生まれ...
メイジ達は職人や技術者と呼ばれるような農家や商人と対等の...
その国は国民の中から選出された代表者の議事と元商社マンの...
学者肌の旧王は学力優秀であれば育ちを問わず国費で教育を受...
異端審問に関与した聖職者や平民を無礼討ちした貴族は遡及法...
日本の商社から遠い異世界にやってきた俺の親父は、とんでも...
民衆や家族の為でなく、いつか地球とこの世界が繋がった時、...
ゼロ戦よりイージス艦より核よりも強い、俺の居た世界の最強...
そんな些細な事よりも、親父が遂に禁煙に成功した事のほうが...
633 :GIFT〜dad!(11):2007/10/29(月) 09:37:42...
夜
俺は四つん這いになったルイズに背後からのしかかり、ルイズ...
「……あぁ……この犬!もっと…深く…主人に奉仕しなさい・・・・・わた...
ルイズは俺に乞いながら尻を突き出した、俺を犬扱いする言葉...
おねだりされた俺はルイズの中に深く挿れ、腰を打ちつけた、...
「……ひぁ!……きゃっ……きゃん!…きゃん!…きゃいん!……あぁぁ...
桃色の犬は高い遠吠えを発して崩れ落ちた、口を開けハッハッ...
俺の親父が召喚され、そして旅立った夜、ルイズはお茶の中に...
寝床の上ではしゃいでいた、親父から聞いた異世界の話、俺か...
機嫌よく俺に話して聞かせていた、俺が就寝を促すと彼女は大...
その直後、暗闇の中で猟犬のように飛びかかってきた、ルイズ...
両手足でしがみつき、歯まで使って俺を拘束した、俺を繋ぎと...
俺は何か囁こうとしたが、彼女は「う〜」とか「がるる…」と唸...
その後、俺がルイズをうつ伏せにさせて強引に腰を持ち上げ、...
その手は絶えず俺の体のどこかを掴んでいた、俺とこの世界を...
634 :GIFT〜dad!(12):2007/10/29(月) 09:39:09...
蹲っていたルイズが粗相の後の犬のような目で俺を見た、前足...
俺の可愛い犬は鼻で俺の匂いを、舌で俺の味を確かめながら「...
俺に耳の後ろや首筋を掻いて貰ってしっぽを振っていたルイズ...
人間の言葉を思い出すかのように喉をん、んっと鳴らすと、俺...
「……サイト……もし……もしも……わたし達の間に……赤ちゃん……出来...
……この子はどうなるの?……平民出のシュバリエで使い魔のサイ...
視線を落として自分の腹を、居もしない腹の子を見つめながら...
「将来俺たちの間に産まれる子供は、貴族でも平民でもない『...
約束しなきゃいけない、生まれてくる大切な場所が、誰もが等...
この世界に来て時が経ち、色々な人と知り合い、触れ合った俺...
ハルケギニアの人間がこの星を統べるに相応しい偉大な種であ...
「……サイト……わたしも約束する!その世界でわたし、サイトの子...
再び俺にのしかかってきたルイズの尻を触る、板のような胸と...
案ずるより産むが易し、もしかしたらルイズは犬並に安産なの...
「……俺はいつかここを去る人間だよ…でも…嫁さんと子供を連れ...
半分の月、そのひとつが雲に隠れ、夜空に一つだけの月が輝く...
日本を想ってイジイジしてた俺、もし親父が故郷を懐かしんだ...
「…………サイト…………あかちゃん……つくろ……」
親父の言葉などとうに忘れたルイズ、瞳は親父の言葉通りに澄...
「今日は、出来ない日、だろ?」
「…それでも作るの!…げ、元気な赤ちゃん産むためには……いっ...
俺はクリーム色の月を一瞥すると、ルイズの瞳を逸らすことな...
いずれ時が経てば雲は流れ、夜空には二つの月が現れるだろう...
一人の人間が胸に抱く大切なものは一つだけ、それは二つある...
地球から遠く離れたこの世界、俺とルイズの生きる愛おしい世...
寄り添って夜空を照らす二つの月の間から、一筋の流れ星が尾...
それはきっと、睦みあう二つの月から産まれた 贈りもの
...
終了行:
623 :GIFT〜dad!(1):2007/10/29(月) 09:24:48 I...
夜空に浮かぶ二つ月がほんの少し欠けながら、俺とルイズの部...
俺はルイズの上に乗り、激しく動いていた、彼女は抱擁の替わ...
「……あぁっ…サイト!サイトぉ!……あ……だめ!ぬいちゃだめ!…...
最後はルイズの上って事が多かった、ゴム製の避妊具の無いこ...
俺がルイズの白い肌にぶち撒けようとする瞬間、彼女は下で腰...
突然のカニ挟みに未経験の刺激を受けた俺は、そのままルイズ...
あーあ
しょうがねぇな、と思った、俺の手遅れやルイズの不意打ちで...
性教育にやたら熱心だった高校の保健体育の先生のお蔭で、妊...
それはふたつの月に女の潮を支配された異世界の娘とのセーフ...
この世界にもパンツのゴムはあるってのに、地球では紀元前か...
その役目を魔法が担っていた事を俺は最近知った、ルイズはそ...
「無いったら無いの!あっても絶対使わないんだから!……いい...
624 :GIFT〜dad!(2):2007/10/29(月) 09:25:18 I...
何度目かの夜の秘密
その晩もいつも通りルイズはネグリジェ、俺はTシャツにパン...
彼女が「主人と使い魔の聖なる配分」としていたベッドの7割...
俺は残り3割の領地に横向きに寝転がりながら月を眺め、テレ...
俺の背中に感触があった、ルイズが背中に指で字を書く、この...
ルイズの指に力が篭る、俺のTシャツを掴んでまくり上げると...
字面よりもその痛みで伝わってくる文面、もっと痛いことされ...
俺は向き直りルイズの引っかきを中断させた、シャツがめくれ...
バンザイをして一枚だけの衣を俺に抜き取らせたルイズは俺の...
「……サイト……いやだわ……わたしサイトにワガママ言いたい気分…...
「なるかもな」
「わたしもだいっきらい!だからあんたを一生閉じ込めてやる...
境界は消滅し、俺は領土を取り上げられた、ルイズに征服され...
俺とルイズの夜が始まる、お互いに二度としないと決めた事は...
625 :GIFT〜dad!(3):2007/10/29(月) 09:27:04 I...
真夜中
ルイズは子宮の奥深くに受けた熱い刺激に半ば失神し、瞳孔の...
その後にいつも汚れきったルイズの体を拭いてやる使い魔の義...
背後でルイズが動く気配がする、彼女は俺と終わった後、爪や...
その衝動がいつもより強い時は言葉での罵倒を好んでいた、そ...
「……こっ…このバカ犬!このわたしの…中に出すなんて!もし平...
ルイズの声が遠い、俺は窓の外、夜空に浮かぶ月を眺めていた...
天候や風向きの気まぐれで片方の月を雲が隠すことがある、桃...
背後で罵るルイズの声よりも、自然の造作が見せる一つだけの...
「…………月……キレイだな…………」
手を伸ばす、指がベットに隣り合った窓に当たる、届かない、...
「……月が一つ……大切なものは一つだけ……月はひとつのほうがい...
背中を向けたまま月を眺める俺の背後のルイズを感じる、彼女...
「…………サイト…………」
さっきまで爪を立てていた俺の背中に指を這わせるルイズ、俺...
「……帰り…たい……?……あんたが居たっていう異世界に……月がひと...
俺の背に頬を触れるルイズに向き直った、ルイズが俺の体に手...
月光を受けたルイズは不安げな顔をしていた、月の逆光を受け...
「…俺の親父とお袋は、きっと死体すら上がらぬ俺の葬式をして...
元居た世界の人達の顔が時と共に記憶の中で薄れつつある、月...
「……サイト……わたしいつか必ず……あんたの世界に帰してあげる…...
底知れぬ虚無の系統、ゴミの召喚、ルイズはその能力で異世界...
「……俺はここでルイズの使い魔をしているサイトだ、今帰る気...
ルイズの瞳を見つめた、俺が見たのは瞳を通して俺に伝えてき...
「……イヤ!やっぱりイヤ!サイトは一生わたしのそばに居るの...
声がまた遠くなる、桃色の月を隠していた雲が慌しく流れ、夜...
それが今の俺には、とても悲しくて寂...
626 :GIFT〜dad!(4):2007/10/29(月) 09:28:17 I...
ルイズと俺の異世界物召喚実験は相変わらずだった
この世界に様々な役立たずを召喚し、俺の世界を悩ますゴミ問...
石作りの小部屋に居たのは俺とルイズ、キュルケとタバサ、学...
病に体を蝕まれていたカトレア、それに心を痛めていたルイズ...
「チーズ食べてください、カビ生えた臭っさいチーズを食って...
律儀なカトレアは毎朝の食卓にブルーチーズを加え、俺にはと...
しばらくの後、驚いたことに彼女の病は少しだけ好転し、国内...
俺の居た世界で多くの不治の病を救った抗生物質ペニシリンは...
俺に出来る事なんてそれくらいのこと、武器を自在に使いこな...
最初は秘密裏に行われた召喚儀式、オールド・オスマン以下学院...
多分に俺自身の説明の効果で、召喚された物がことごとくこの...
教師連中の興味は次第に薄くなり、それに変わってルイズの悪...
数日に一度学院の小部屋を爆発させてはオモチャを召喚してい...
俺が地球の高校に居た頃によく買って食べてたヤマザキのラン...
シエスタが作ってくれるこっちの飯に馴染んだ俺は食指が動か...
ルイズとキュルケに薦めたところ、二人は安っぽいバタークリ...
「これは王族の、いえ神々の食卓から盗んできたものだわ!」...
1時間ほどで二人して盛大に吐き始めた、漂白剤や保存料、イ...
辛党のギーシュはといえば卵サンドを二つ平らげてご満悦の様...
爆発の煙と共に現れたのは何か大きな物、動く物、ナマモノの...
遂にルイズは俺の世界から人間を召喚してしまった、人様への...
その人間は茶色の背広を着た男性で、化繊のネクタイを締め、...
匂いで思い出した、嫌いな臭い、子供の頃はこの臭いから離れ...
「親父!」
ルイズの異世界物召喚術によって召喚されたのは、東京でサラ...
627 :GIFT〜dad!(5):2007/10/29(月) 09:29:52 I...
突然現れたオッサンに目を丸くして驚いていたルイズは俺の言...
俺はルイズをおしのけ、地下鉄で寝過ごしたような顔で周囲を...
信頼の置ける人間に自分が異世界から来た事を説明した事は何...
親父は俺とのやり取りを手を振って強引に終わらせる、親に反...
親父は俺の口から聞く魔法だの使い魔とかいう単語を、わかっ...
俺の顔を見て、俺の目を見つめ、「私にはよくわからないが、...
親父は部屋の面々を見渡し、怪しい宗教の類だと思った俺より...
「はじめまして、私は平賀才蔵という者です、息子の才人がこ...
エレオノールが親父の前に立った、上背のある彼女は挑発的に...
「さすが平民の使い魔の父親ね、父子そろって貧相なナリして...
呆然としていたルイズの顔が一瞬で真っ青になり「お、お姉さ...
奇妙な格好の面々に挨拶をしながらも警戒心を窺わせていた親...
エレオノールの強がりな口調は、ルイズに負けず劣らず俺をイ...
カトレアは親父に向かって深々と頭を下げた、親父もそれに応...
「サイトさんのお父上ですね、突然お呼び立てした非礼を深く...
「ちぃ姉さまやめて!」
なぜかルイズはカトレアの丁寧な挨拶をさっきより厳しい口調...
「……わ……わたわたっ……わたしのしししし仕事……なななんだから...
628 :GIFT〜dad!(6):2007/10/29(月) 09:30:54 I...
ルイズはそのまま姉達を押しのけ俺を蹴りどかすと、唾をゴク...
「は、初めましてヒラガ様、わ、わたしは……ルイズ・フランソワ...
サイト…サイトさんを使い魔として召喚させて頂き、勝手ながら...
…ち…契りっていってもそんな…そのいかがわしいものじゃなくて...
…え〜と…あれです……その……ふ…ふつつかものですが……よろしくお...
そのまま親父の前の床に額をこすりつけるルイズ、どこで何を...
エレノオールは声を荒げ「何してるのルイズ!貴族のアナタが...
カトレアまでも「ダメよルイズ、今から下手に出ると、向こう...
ルイズは震えながらも親父の前に伏し、頭を上げようとしない...
俺はルイズの肩を抱き、「もういいよ」と言ったが、ルイズは...
親父が土下座するルイズの前にしゃがみこんだ、頬に手を添え...
「まだ私にはよくわかりませんが、貴女と才人とは絆で結ばれ...
幼い頃から風邪をひけば寝ずに看病し、誰かに傷つけられれば...
然るに貴女は、マホウ、というのですか?学校でお勉強中の身...
相手がその属する集団の中で占める位置を瞬時に嗅ぎ当てるの...
「ルイズさん、失礼ながら私には、貴女が才人を幸せにする力...
ルイズは床に正座したまま俯いた、膝に涙が落ちる、親父はし...
「……たしかに…わたしは学校でも姉妹の中でも落ちこぼれのルイ...
サイトさんを想う気持ちなら誰にも負けません!わたしはサイ...
立ち上がった親父は背広のポケットから出した楊枝を咥え「へ...
「……ヒラガ様……お言葉ですがわたし達の関係…その…使い魔!、...
ヒラガ様が認めてくださらないのでしたら…わたし…サイトと駆...
ルイズが俺をサイトさんなんて呼ぶ、何とも変な気持ちで頭を...
「……ほ…ほんとにサイト、連れてっちゃいますからね!…居なく...
629 :GIFT〜dad!(7):2007/10/29(月) 09:31:29 I...
楊枝を投げ捨てた親父は小声で「もう一生分泣きました」と呟...
「ルイズさん、あんた、何したい?」
「……わたしは……ゼロじゃない立派なメイジとして……姫様と祖国...
「いっこだけ」
ルイズはうつむき、拳を握りながら長いこと考え、姉達や同級...
「…………わたし………………わたし……………サイトと一緒にいたいです……」
「居りゃいいじゃん」
俺を見たり背後に居る姉達を見たり、落ち着かないルイズの視...
「……で…でも・・・・・わたしには……貴族として出来ない事もあるん...
親父は背広の内ポケットを探った、爪楊枝は品切れらしい、禁...
「………サルだな…お前ぇ…メージとかキゾクとか言ってても、私に...
欲しいものに手が届いた時、掴めるのが人間だろ、猿は何かわ...
握られていたルイズの手が動く、夕べ俺の体をまさぐった時に...
「……猿は……イヤです……だって犬と仲悪くなっちゃうし……」
ルイズは俺をしっかりと捕まえ、頭を上げ、親父と視線を合わ...
「ヒラガ・・・ヒラガサイゾー様・・・サイトはわたしが貰います・・・...
親父はネクタイを締め直しながらルイズを見返した、俺が随分...
「ルイズさん、貴女の瞳はとても綺麗だ、瞳は心、あなたの瞳...
虚空は地を守り、深淵は命を育む、それが地球です、貴女の瞳...
何も持たぬ貴女にはその瞳がある、貴女がその瞳を曇らせない...
ルイズの綺麗な瞳から涙が落ちる、ゼロのメイジである劣等感...
「……ヒラガ様……お父さま……!」
ルイズは親父に抱きついて、声を上げて泣いた、きっと彼女が...
俺は彼女の涙を受け入れられなかった自分、気づいてやれなか...
630 :GIFT〜dad!(8):2007/10/29(月) 09:35:01 I...
今回も参加していたキュルケは部屋の端っこで黙ってやり取り...
「よくやったルイズ!よくやったぞ!ゼロのルイズがよくぞ女...
落ちこぼれのルイズに一番厳しいキュルケ、彼女はルイズが何...
タバサは手にしていた書物よりも面白そうな見世物を眺めてい...
「…これからが大変、お姑さんとの対面はこれの三倍ぐらい大変...
彼女は何でも面白がる少し悪趣味な癖がある、しかし俺からし...
ルイズは赤い目をこすりながら姉妹の前に立つ、おチビのルイ...
「お姉さま、改めて紹介します、この方はヒラガサイゾー様、...
親父は突然出来た娘の胸を見て、それからカトレアとエレオノ...
凄く大きくてたわわなオッパイが桃色の髪を揺らしながら自分...
カトレアが親父の前に立つ、どうやらこの場で一番偉い奴だろ...
猿の群れの中からボス猿を探り当てるのも営業の特技だが、親...
「ヒラガ様、我が王国のアカデミーは現在、総力を挙げて召喚...
早暁、私達が責任をもって貴殿を元居た世界にお送りいたしま...
親父は手を振って強引に話を止めた、この仕草も長くみていな...
「いえいえ、折角ここまで来たんだから商売でもしていきます...
サラリーマンをしている親父、日本拳法の選手として大手商社...
お袋との結婚を控えて営業職に移った、畑違いの仕事に苦労し...
生まれてくる俺には立派な営業マンとなった父を見せてやる、...
と、いうのは本人談で、お袋によると当時バブルで景気のよか...
631 :GIFT〜dad!(9):2007/10/29(月) 09:36:07 I...
その後、ルイズは授業をサボり、エレノオールとカトレアも執...
学院の先生達も招待しようと思ったが、主にルイズの希望でこ...
賓客を招くために学院内に設けられているラウンジにはキュル...
親父はお茶会でまで読書に耽るタバサに、背広の内ポケットか...
「思ったこと気づいたことを絶えず書き込みながら読むといい...
実はタバサは本を読む時、重い本に反重力の魔法を発生させて...
この世界に存在する羽根ペンでは書き込みができなかったが、...
タバサは宇宙空間でも使用可能なサインペンの書き味を確かめ...
親父は出張には必ず持ってくロレンスの「知恵の七柱」を開き...
タバサは「そう」「それで?」と生返事を繰り返すだけだった...
くすねてきたキュルケに呼ばれて親父が席を立つと、黙って背...
酒の入ったエレオノールは親父に、自分がアカデミーで研究を...
「原理はもう出来てんの、あとは必要な予算と人員さえ回して...
親父は「へー」と言いながら、刺身に似たラグドリアン鱒の燻...
ソバ屋の「今出たところです」と技術屋の「カネさえあれば出...
親父はルイズの髪をクシャクシャと撫でていた、ルイズはウチ...
「ルイちゃん、息子を頼むよ、しかし一つだけ言っておく、私...
ルイズは暫くその言葉の意味を理解できなかったようだが、少...
「そ、そんな孫とか…そんな…お父さま誤解です!わたしとサイ...
俺もルイズの後ろで「そーだそーだ、まだそんなにやってねぇ...
親父は俺とルイズの言葉をさほど聞いていなかった、ただ、俺...
「いいから!この世界では、今のおまえらには、まだ早すぎる...
医学が魔法頼りのこの世界での出産は命がけで、世継ぎの関係...
俺が以前憂いていたように親父もまた、この世界では未知の病...
エイズを媒介したミドリザルの様に世界規模で悪役扱いされて...
茹でて蒸らしたように赤くなったルイズは親父の背広をつつき...
「…お…お父さまの意に沿うよう努力します…でも…がんばっても...
親父は渋い顔で笑った、この顔を「ボガートに似ている」と言...
「ん、あ〜、そうだな、気ぃつけてても出来ちゃったらしょー...
全員の視線が俺達に向く、親父はそれに応えるように俺の話、...
俺の生き恥タイムが始まったらしい
632 :GIFT〜dad!(10):2007/10/29(月) 09:36:40...
親父は日が暮れ始めるまでのお茶と茶菓子と異世界の銘酒を楽...
昼間っから一緒に酒を酌み交わし、すっかり親父に懐いたエレ...
親父はネクタイを締め直すと「日本のビジネスマンに昼夜はあ...
「……いつか……その「ファミレス」とかいう異世界の美食処に連...
アカデミーの主任研究員として、一人のトリスティン人として...
今は二つだけで充分よ……とても素敵な世界から来たあなたと話...
親父はエレオノールの眼鏡を指でヒョイっと取ると、化繊のネ...
トレシーの材料にもなった合成シルクで綺麗に汚れの落ちた眼...
「……明るい…わね…人間は未来を綺麗なものに出来るってワケ?…...
「お国の未来を考えるなら、まず自分の眼鏡を綺麗に、あんた...
エレオノールはせっかく綺麗になった眼鏡を瞳から落ちる滴り...
俺は文系で営業畑の親父が技術職の人間と仲良くするのを初め...
カトレアは馬車を提供しようとしたが、親父が自分のくたびれ...
「またのお越しを心よりお待ちしています、その頃には私達と...
いい年して赤面した親父はポケットを探り、緑マルボロの箱を...
「そうだなァ、…ここは酒はうまいしネーちゃんも綺麗だし、次...
涙を浮かべて親父との別れを惜しんでいたルイズがそれを聞い...
「……いえ……その……お義母さまとはまだ…その…もうちょっと後で…...
背中のデルフリンガーが「まぁ孫が手元に居りゃ最強の手札だ...
冷や汗を垂らし両手をバタバタ振りながら後ずさるルイズの両...
「お任せくださいサイゾーさん、ルイズにはその時までに炊事...
タバサは親父から貰ったサインペンを魔法の杖のよう胸に抱き...
「オチャにオハナ、異世界の男はめんどくさい、ルイズに出来...
ルイズは涙目で「ううううう〜〜〜〜」と唸った、俺が知らん...
「……サイト……いざって時はわたしの味方してくれなきゃ…『ミノ...
俺は歩き去る背中を眺めながら、親父が放り投げて行った煙草...
これも焼き捨てなくてはならないだろう、まぁ俺だってそろそ...
637 :GIFT〜dad!(10・5):2007/10/29(月) 10:0...
それから少しして、ここからはるか南東の強豪国家アナトリア...
永らく王制と貴族制度を敷いていたその国で、何処からか流れ...
銀色の手を持つ傭兵は全権を掌握すると「総理大臣」という誰...
貴族、平民、賎民の身分撤廃を宣言した、俺が結局捨てられず...
その傭兵は、以前より絶対王制に懐疑的で非統治の君主である...
その国に深く侵食していた貴族制度を消滅させるのに、その傭...
国中の貴族を一人残らず、昨日まで王宮と呼ばれていた議事堂...
貴族一人一人に、その国で新しく定められた国家唯一の身分で...
あくまでも貴族であり続ける事を選んだ者は例外無く、銀色の...
貴族の名誉を曲げて貰うには、それを貫いた者の脳漿を浴びさ...
これはずっと後で親父に聞いた話だが、「思ったより少なかっ...
共和制国家の誕生を恐れる隣国ロマリアの法王庁はアナトリア...
総理大臣自身が「空の鉄斧」と呼ばれた竜を駆り「話し合い」...
報道写真の替わりに流通した新聞挿絵を見る限り、親父は対戦...
どこぞのメイジと組んで物騒な代物を召喚したらしき手口は、...
親父が人類で唯一「おもしれー奴」と認めるT・Eロレンスの...
家名だけでなく魔法が使えるか否かで貴族という階層の生まれ...
メイジ達は職人や技術者と呼ばれるような農家や商人と対等の...
その国は国民の中から選出された代表者の議事と元商社マンの...
学者肌の旧王は学力優秀であれば育ちを問わず国費で教育を受...
異端審問に関与した聖職者や平民を無礼討ちした貴族は遡及法...
日本の商社から遠い異世界にやってきた俺の親父は、とんでも...
民衆や家族の為でなく、いつか地球とこの世界が繋がった時、...
ゼロ戦よりイージス艦より核よりも強い、俺の居た世界の最強...
そんな些細な事よりも、親父が遂に禁煙に成功した事のほうが...
633 :GIFT〜dad!(11):2007/10/29(月) 09:37:42...
夜
俺は四つん這いになったルイズに背後からのしかかり、ルイズ...
「……あぁ……この犬!もっと…深く…主人に奉仕しなさい・・・・・わた...
ルイズは俺に乞いながら尻を突き出した、俺を犬扱いする言葉...
おねだりされた俺はルイズの中に深く挿れ、腰を打ちつけた、...
「……ひぁ!……きゃっ……きゃん!…きゃん!…きゃいん!……あぁぁ...
桃色の犬は高い遠吠えを発して崩れ落ちた、口を開けハッハッ...
俺の親父が召喚され、そして旅立った夜、ルイズはお茶の中に...
寝床の上ではしゃいでいた、親父から聞いた異世界の話、俺か...
機嫌よく俺に話して聞かせていた、俺が就寝を促すと彼女は大...
その直後、暗闇の中で猟犬のように飛びかかってきた、ルイズ...
両手足でしがみつき、歯まで使って俺を拘束した、俺を繋ぎと...
俺は何か囁こうとしたが、彼女は「う〜」とか「がるる…」と唸...
その後、俺がルイズをうつ伏せにさせて強引に腰を持ち上げ、...
その手は絶えず俺の体のどこかを掴んでいた、俺とこの世界を...
634 :GIFT〜dad!(12):2007/10/29(月) 09:39:09...
蹲っていたルイズが粗相の後の犬のような目で俺を見た、前足...
俺の可愛い犬は鼻で俺の匂いを、舌で俺の味を確かめながら「...
俺に耳の後ろや首筋を掻いて貰ってしっぽを振っていたルイズ...
人間の言葉を思い出すかのように喉をん、んっと鳴らすと、俺...
「……サイト……もし……もしも……わたし達の間に……赤ちゃん……出来...
……この子はどうなるの?……平民出のシュバリエで使い魔のサイ...
視線を落として自分の腹を、居もしない腹の子を見つめながら...
「将来俺たちの間に産まれる子供は、貴族でも平民でもない『...
約束しなきゃいけない、生まれてくる大切な場所が、誰もが等...
この世界に来て時が経ち、色々な人と知り合い、触れ合った俺...
ハルケギニアの人間がこの星を統べるに相応しい偉大な種であ...
「……サイト……わたしも約束する!その世界でわたし、サイトの子...
再び俺にのしかかってきたルイズの尻を触る、板のような胸と...
案ずるより産むが易し、もしかしたらルイズは犬並に安産なの...
「……俺はいつかここを去る人間だよ…でも…嫁さんと子供を連れ...
半分の月、そのひとつが雲に隠れ、夜空に一つだけの月が輝く...
日本を想ってイジイジしてた俺、もし親父が故郷を懐かしんだ...
「…………サイト…………あかちゃん……つくろ……」
親父の言葉などとうに忘れたルイズ、瞳は親父の言葉通りに澄...
「今日は、出来ない日、だろ?」
「…それでも作るの!…げ、元気な赤ちゃん産むためには……いっ...
俺はクリーム色の月を一瞥すると、ルイズの瞳を逸らすことな...
いずれ時が経てば雲は流れ、夜空には二つの月が現れるだろう...
一人の人間が胸に抱く大切なものは一つだけ、それは二つある...
地球から遠く離れたこの世界、俺とルイズの生きる愛おしい世...
寄り添って夜空を照らす二つの月の間から、一筋の流れ星が尾...
それはきっと、睦みあう二つの月から産まれた 贈りもの
...
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