ゼロの使い魔保管庫
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開始行:
299 名前: 25日 1/4 [sage] 投稿日: 2007/12/26(水) 02:52...
教室に入ると、そこは地獄絵図だった。
「な、何だぁ?」
八割ほどの生徒が、残り二割の生徒に絡んでいた。
サイトが混乱した頭で様子を見ていると、なぜかソレは全員...
一人を数名が取り囲み、ネチネチと質問を繰り返している。
問い詰める方の切実な瞳と、問い詰められている筈の方のど...
そんな周りの状態に気をとられ、サイトは異常な物体の接近...
「サぁぁぁぁイぃぃぃトぅぉぉっぉぉぉ」
マリコルヌ……いや、マリコルヌだったモノがそこには有った。
彼はもっと穏やかな目をしていた。
何より彼の手はこれほどの力を持っていなかった。
「き〜さ〜ま〜の〜手を見せろ〜」
マリコルヌの腕がサイトの手を掴み、恐ろしい力で引き寄せ...
「ちょっ、わ、分かったから、落ち着け」
サイトがマリコルヌの目の前で手のひらを開いてみせると、...
「ちがぁぁぁうぅ、反対側だぁぁぁっ」
何でこいつはこんなに怖いんだ?
サイトは謎の恐怖に襲われながら、手の甲をマリコルヌに見...
「あれ? ……サイト……お前……」
? マリコルヌは憑き物が落ちたかのような顔でじっとサイ...
「ど、どうしたんだ?」
「……なんでもない……心の友よ」
さっきまでとは打って変わった様子で、サイトに笑いかける...
(ぶ、不気味すぎる……)
サイトは何がおきているのかさっぱり分からなかった。
教室内の混沌とした状況の理由も、マリコルヌが何を見てい...
疑問を感じたまま、用事を済ませて教室を去ろうとしている...
「きぃぃぃぃさぁあぁぁぁああまぁぁぁあああああっ!」
「なんだか分からんが、落ち着けぇぇぇぇっ、マリコルヌ!」
サイトはマリコルヌを必死でなだめた後、自室に帰った。
300 名前: 25日 2/4 [sage] 投稿日: 2007/12/26(水) 02:52...
ルイズ達は授業を受けているような時間、サイトはじっと自...
「……働けど、働けど……ですか? サイトさん」
「いや……、今朝ちょっとさ……」
シエスタが、ふとサイトの手を見つめ、何かに気がついたよ...
「サイトさん、しばらく動かないでくださいね」
シエスタの柔らかい手が、サイトの手を優しく固定する。
暫し後、パチン、パチンと言う独特の音が聞こえ始めた。
「あれ、つめ伸びてた?」
「少しですけど……サイトさんのお世話はわたしの仕事ですから」
右、左とシエスタが丁寧につめを切ってゆく。
切り易いように動いた結果、シエスタはサイトの腕を抱え込...
(……当たってる……)
シエスタが爪に鑢を当てる間、サイトの理性は鑢と同じタイ...
両手が終わると、シエスタはそのままサイトの足元に跪き、...
「ちょっ、いいよシエスタ。それくらい自分で……」
「駄目です。サイトさんのお世話するの好きなんですから……た...
サイトの足を大切な物の様に包み、またパチリと音が響きだ...
(……なんか……すごく偉くなった気分だなぁ)
サイトはのん気にそんなことを考えていた。
301 名前: 25日 3/4 [sage] 投稿日: 2007/12/26(水) 02:53...
指先まで整えられたサイトの側で、シエスタが満足そうに笑...
「綺麗に成りました」
切る位は自分でして居たが先まで整えたり、見たことも無い...
「ミス・ヴァリエールのですから……使ったの内緒ですよ?」
小さく笑いながら、細々とした道具を丁寧に仕舞ってゆく。
ほんの数十分の事なのに、随分とくつろいだ気分になれた。
「あのさ、今日マリコルヌがさ……」
教室での出来事を話すと、しばらく悩んでいたシエスタが頬...
「あの……それって……」
「あ、内容分かったんだ。説明してもらっていいかな?シエス...
「あの、ですね。まず今日は始祖のお誕生日だって言われてい...
シエスタの説明は長かった。
本来、始祖の誕生日は全く別の日らしいのだが、ロマリアの...
一般にはこの日が、祝われる事に成ったらしい。
「その……それで、その前日は恋人同士が一緒に過ごすことが、...
ロマリアからは、神聖な日にその……恋人同士が『ごにょごに...
そう言われているので、敬虔な信徒のミス・ヴァリエールは...
他の生徒たちは、昨日は……
「マリコルヌが怒り狂ってた理由と、男子生徒の明暗が分かれ...
でも、なんで手を見たんだろう?」
もじもじと悩んだシエスタが、つとサイトの耳元まで来ると...
302 名前: 25日 4/4 [sage] 投稿日: 2007/12/26(水) 02:54...
「だ、だって、女の子と夜を過ごすんですから……その……」
つんつんと、サイトの指先に触れるシエスタは愛らしいが、...
「えと……手を見たことと何か関係有るの?」
潤み始めたシエスタの目を見つめながら、サイトは質問を重...
真っ赤に成ったシエスタの口が、恐る恐る開いては何かを告...
言葉を編み上げる前に羞恥心の限界が来るらしく、何時まで...
泣き出しそうな瞳のまま、悩み続けていたシエスタが、
口にするよりは。
そう思ったらしく、サイトの手をスカートの中に導いた。
「ちょっ、シエスタっ?!」
サイトの指先がズロースの厚い布地の向こうから、熱を伝え...
シエスタの手に支えられたまま、震えるようにソコに押し付...
シルクの下着と違い、サイトに伝えられるのは柔らかさのみ...
(……………………………………………………っ)
サイトの頭の中が興奮で真っ白に染め上げられる。
「ここ、触るのに……爪が伸びてたら痛いじゃないですか……」
中とか……意を決したらしいシエスタの言葉も、サイトの脳に...
(あー、そっかー、今日つめ綺麗にきってた奴って、昨日……)
朝のやり取りをようやくサイトは理解……
「って、マテイっ!」
「ふぇっ?」
自分が庇ったギーシュと、質問攻めに有っていた二割の生徒...
「あんの、裏切りものどもがぁぁぁぁぁぁぁ」
――マリコルヌ、君は正しかった。心友よ!
無言でサイトは教室に向かう。
その心には、怒りのみが燃えていた。
「俺よりモテル奴に会いに行く!!」
主に殴るために。
「あの……サ、サイトさ……」
「ギィィィィシュッ、……貴様を殺すッ!!」
怒りに我を忘れたサイトが、教室で暴れたのはその5分後だ...
そして……
――シエスタは一週間口をきいてくれなかった。
終了行:
299 名前: 25日 1/4 [sage] 投稿日: 2007/12/26(水) 02:52...
教室に入ると、そこは地獄絵図だった。
「な、何だぁ?」
八割ほどの生徒が、残り二割の生徒に絡んでいた。
サイトが混乱した頭で様子を見ていると、なぜかソレは全員...
一人を数名が取り囲み、ネチネチと質問を繰り返している。
問い詰める方の切実な瞳と、問い詰められている筈の方のど...
そんな周りの状態に気をとられ、サイトは異常な物体の接近...
「サぁぁぁぁイぃぃぃトぅぉぉっぉぉぉ」
マリコルヌ……いや、マリコルヌだったモノがそこには有った。
彼はもっと穏やかな目をしていた。
何より彼の手はこれほどの力を持っていなかった。
「き〜さ〜ま〜の〜手を見せろ〜」
マリコルヌの腕がサイトの手を掴み、恐ろしい力で引き寄せ...
「ちょっ、わ、分かったから、落ち着け」
サイトがマリコルヌの目の前で手のひらを開いてみせると、...
「ちがぁぁぁうぅ、反対側だぁぁぁっ」
何でこいつはこんなに怖いんだ?
サイトは謎の恐怖に襲われながら、手の甲をマリコルヌに見...
「あれ? ……サイト……お前……」
? マリコルヌは憑き物が落ちたかのような顔でじっとサイ...
「ど、どうしたんだ?」
「……なんでもない……心の友よ」
さっきまでとは打って変わった様子で、サイトに笑いかける...
(ぶ、不気味すぎる……)
サイトは何がおきているのかさっぱり分からなかった。
教室内の混沌とした状況の理由も、マリコルヌが何を見てい...
疑問を感じたまま、用事を済ませて教室を去ろうとしている...
「きぃぃぃぃさぁあぁぁぁああまぁぁぁあああああっ!」
「なんだか分からんが、落ち着けぇぇぇぇっ、マリコルヌ!」
サイトはマリコルヌを必死でなだめた後、自室に帰った。
300 名前: 25日 2/4 [sage] 投稿日: 2007/12/26(水) 02:52...
ルイズ達は授業を受けているような時間、サイトはじっと自...
「……働けど、働けど……ですか? サイトさん」
「いや……、今朝ちょっとさ……」
シエスタが、ふとサイトの手を見つめ、何かに気がついたよ...
「サイトさん、しばらく動かないでくださいね」
シエスタの柔らかい手が、サイトの手を優しく固定する。
暫し後、パチン、パチンと言う独特の音が聞こえ始めた。
「あれ、つめ伸びてた?」
「少しですけど……サイトさんのお世話はわたしの仕事ですから」
右、左とシエスタが丁寧につめを切ってゆく。
切り易いように動いた結果、シエスタはサイトの腕を抱え込...
(……当たってる……)
シエスタが爪に鑢を当てる間、サイトの理性は鑢と同じタイ...
両手が終わると、シエスタはそのままサイトの足元に跪き、...
「ちょっ、いいよシエスタ。それくらい自分で……」
「駄目です。サイトさんのお世話するの好きなんですから……た...
サイトの足を大切な物の様に包み、またパチリと音が響きだ...
(……なんか……すごく偉くなった気分だなぁ)
サイトはのん気にそんなことを考えていた。
301 名前: 25日 3/4 [sage] 投稿日: 2007/12/26(水) 02:53...
指先まで整えられたサイトの側で、シエスタが満足そうに笑...
「綺麗に成りました」
切る位は自分でして居たが先まで整えたり、見たことも無い...
「ミス・ヴァリエールのですから……使ったの内緒ですよ?」
小さく笑いながら、細々とした道具を丁寧に仕舞ってゆく。
ほんの数十分の事なのに、随分とくつろいだ気分になれた。
「あのさ、今日マリコルヌがさ……」
教室での出来事を話すと、しばらく悩んでいたシエスタが頬...
「あの……それって……」
「あ、内容分かったんだ。説明してもらっていいかな?シエス...
「あの、ですね。まず今日は始祖のお誕生日だって言われてい...
シエスタの説明は長かった。
本来、始祖の誕生日は全く別の日らしいのだが、ロマリアの...
一般にはこの日が、祝われる事に成ったらしい。
「その……それで、その前日は恋人同士が一緒に過ごすことが、...
ロマリアからは、神聖な日にその……恋人同士が『ごにょごに...
そう言われているので、敬虔な信徒のミス・ヴァリエールは...
他の生徒たちは、昨日は……
「マリコルヌが怒り狂ってた理由と、男子生徒の明暗が分かれ...
でも、なんで手を見たんだろう?」
もじもじと悩んだシエスタが、つとサイトの耳元まで来ると...
302 名前: 25日 4/4 [sage] 投稿日: 2007/12/26(水) 02:54...
「だ、だって、女の子と夜を過ごすんですから……その……」
つんつんと、サイトの指先に触れるシエスタは愛らしいが、...
「えと……手を見たことと何か関係有るの?」
潤み始めたシエスタの目を見つめながら、サイトは質問を重...
真っ赤に成ったシエスタの口が、恐る恐る開いては何かを告...
言葉を編み上げる前に羞恥心の限界が来るらしく、何時まで...
泣き出しそうな瞳のまま、悩み続けていたシエスタが、
口にするよりは。
そう思ったらしく、サイトの手をスカートの中に導いた。
「ちょっ、シエスタっ?!」
サイトの指先がズロースの厚い布地の向こうから、熱を伝え...
シエスタの手に支えられたまま、震えるようにソコに押し付...
シルクの下着と違い、サイトに伝えられるのは柔らかさのみ...
(……………………………………………………っ)
サイトの頭の中が興奮で真っ白に染め上げられる。
「ここ、触るのに……爪が伸びてたら痛いじゃないですか……」
中とか……意を決したらしいシエスタの言葉も、サイトの脳に...
(あー、そっかー、今日つめ綺麗にきってた奴って、昨日……)
朝のやり取りをようやくサイトは理解……
「って、マテイっ!」
「ふぇっ?」
自分が庇ったギーシュと、質問攻めに有っていた二割の生徒...
「あんの、裏切りものどもがぁぁぁぁぁぁぁ」
――マリコルヌ、君は正しかった。心友よ!
無言でサイトは教室に向かう。
その心には、怒りのみが燃えていた。
「俺よりモテル奴に会いに行く!!」
主に殴るために。
「あの……サ、サイトさ……」
「ギィィィィシュッ、……貴様を殺すッ!!」
怒りに我を忘れたサイトが、教室で暴れたのはその5分後だ...
そして……
――シエスタは一週間口をきいてくれなかった。
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