ゼロの使い魔保管庫
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92 名前: 魔法学院のクリスマス [sage] 投稿日: 2007/12/21...
雲ひとつ無い晴天。おそらく、しばらく続くと思われる良好...
なんとなくノートパソコンを開いたのは、運命だったのだと...
まだバッテリーがあるんだなと感動すると同時に、向かわせ...
ああ、こんな季節なんだなと思うと、サイトは無性に悲しく...
元の世界では、今頃バのつくカップルたちが、街に繰り出し...
ああ、にっくきクリスマス。
見慣れた日付は十二月二十五日。クリスマスと呼ばれる、モ...
だが、ここハルケギニアではそんなことは関係ない。今日が...
だが、サイトは憂鬱であった。ここは異世界である。だが、...
はぁ、とため息をつくサイトを心配そうに見つめている少女...
サイト付きのメイド、シエスタである。
サイトが開いたノートパソコンがとても珍しくて、サイトが...
憂鬱そうにため息をつき『全てのカップルに死を』という呪...
見かねたシエスタは、何とかしなければと口を開く。
「あの……ちょっと散歩でもどうですか?」
気分転換にでもなればと誘ってみる。すると、その誘いは予...
学院の周囲をのんびりと歩く。
学院を出たのは夕方の少し前。少し歩くと、空はすっかり茜...
二人の話題は尽きない。サイトのルイズに対する愚痴。シエ...
「クリスマス、ですか?」
「うん。俺のいた世界じゃ、今日はめでたい日でさ」
興味津々といった表情のシエスタが可愛くて面白くて、サイ...
「キリストっていう人の誕生日、ですか。そろそろ降臨祭です...
降臨祭、そういえばそんなのもあったなぁとサイトはボンヤ...
「それで、そのクリスマスでは、どんな風に過ごすんですか?」
「ん〜、俺は別に普通どおりだったよ。まあ、他の人たちはパ...
ちなみに、サイトの言う普通とは、部屋に引きこもって、何...
「パーティですか……じゃあ、みんなで騒ぎますか?」
「え?」
シエスタの言葉に、思わずサイトは聞き返す。
「ですから、パーティです。きっと楽しいですよ」
シエスタの眩しい笑顔を見せられては、サイトは拒否するこ...
クリスマスパーティ。地球で、友人たちと騒いだ記憶が思い...
パイ投げならぬケーキ投げをやって、友人の親に叱られたの...
そんな懐かしい思い出に浸っていると、どうにも寂しさがこ...
そんな望郷の念を吹き飛ばすように、サイトは高らかに宣言...
「よし、やろう!」
93 名前: 魔法学院のクリスマス [sage] 投稿日: 2007/12/21...
パーティをするには、準備が必要である。
誕生パーティにはケーキが付き物だし、バレンタインにはチ...
仕方が無いので、学院の近くの森から、もみの木と形が似て...
シエスタはパーティの食事の準備である。ついでにというこ...
それ以外はテーブルのセッティングなど、パーティ会場の準...
力仕事はサイトやマリコルヌたち。テーブルの配置などや、...
「テーブルこっちで良いのか? ルイズ」
「違うわよ。もうちょっと奥……そう、そこ」
マリコルヌと二人で、最後のテーブルを運ぶ。テーブルの数...
急な決定でのパーティなので、大規模なものは出来ない。こ...
そう、ちょうどよかったはずなのである。
94 名前: 魔法学院のクリスマス [sage] 投稿日: 2007/12/21...
「で、なんでこうなってるの?」
「知らないわよ」
アルヴィーズの食堂。そこにはサイトがデルフリンガーで伐...
もう片方のツリーにも装飾が施してあり、それはそれは見事...
何故、見事なまでに装飾が施されているのだろうか。ツリー...
食堂のテーブルの上には普段の食事からは考えられないよう...
「どうじゃ? おどろいたかの?」
満面の笑みを浮かべ、サイトとルイズに話しかけてくるオー...
「君たちがパーティを企画していると聞いてな。どうせじゃか...
どうやら学院中で噂になっていたらしい。ついでなので、学...
オールド・オスマンが立ち去った後、サイトとルイズは談笑...
クリスマスにはそれほど詳しくないので話せることは少ない...
サイトはもちろんだが、ルイズも好奇心は強いようだ。
ケーキにパイに、スープにサラダ。その他もろもろの大量の...
それを眺めている青い髪の少女が一人。黙々と強い苦味が特...
そして、その光景を見てなにやら思案している赤い髪の少女...
色々な思惑はあるが、パーティは滞りなく進む。食も楽しく...
タバサがくいくいとサイトのすそを引っ張ってアピールする...
タバサがルイズを睨むと、ルイズは杖を取り出し始める。
サイトが止めると、二人はしぶしぶ怒りを収める。
一部の空気が非常に冷たいが、パーティは滞りなく進んでい...
ざわざわと生徒や教師の話し声でうるさい食堂に鳴り響く楽...
真っ赤な服。見覚えのある服。ああ、そうか。サイトは納得...
異世界の恩人の話は、以前にも聞いた。だが……異世界の友人...
余りにも似合いすぎているオールド・オスマンの格好。それ...
それは、御伽噺の存在としか思われていない老人。御伽噺の...
オールド・オスマンの長い挨拶も終わった。そして、オール...
ならば、最後の一言は決まっている。しばらく言っていなか...
「メリークリスマス」
オールド・オスマンと一緒に、サイトも呟く。
さあ、パーティは始まったばかり。まだまだ楽しもう。
聖なる夜は、まだ終わらない。
終了行:
92 名前: 魔法学院のクリスマス [sage] 投稿日: 2007/12/21...
雲ひとつ無い晴天。おそらく、しばらく続くと思われる良好...
なんとなくノートパソコンを開いたのは、運命だったのだと...
まだバッテリーがあるんだなと感動すると同時に、向かわせ...
ああ、こんな季節なんだなと思うと、サイトは無性に悲しく...
元の世界では、今頃バのつくカップルたちが、街に繰り出し...
ああ、にっくきクリスマス。
見慣れた日付は十二月二十五日。クリスマスと呼ばれる、モ...
だが、ここハルケギニアではそんなことは関係ない。今日が...
だが、サイトは憂鬱であった。ここは異世界である。だが、...
はぁ、とため息をつくサイトを心配そうに見つめている少女...
サイト付きのメイド、シエスタである。
サイトが開いたノートパソコンがとても珍しくて、サイトが...
憂鬱そうにため息をつき『全てのカップルに死を』という呪...
見かねたシエスタは、何とかしなければと口を開く。
「あの……ちょっと散歩でもどうですか?」
気分転換にでもなればと誘ってみる。すると、その誘いは予...
学院の周囲をのんびりと歩く。
学院を出たのは夕方の少し前。少し歩くと、空はすっかり茜...
二人の話題は尽きない。サイトのルイズに対する愚痴。シエ...
「クリスマス、ですか?」
「うん。俺のいた世界じゃ、今日はめでたい日でさ」
興味津々といった表情のシエスタが可愛くて面白くて、サイ...
「キリストっていう人の誕生日、ですか。そろそろ降臨祭です...
降臨祭、そういえばそんなのもあったなぁとサイトはボンヤ...
「それで、そのクリスマスでは、どんな風に過ごすんですか?」
「ん〜、俺は別に普通どおりだったよ。まあ、他の人たちはパ...
ちなみに、サイトの言う普通とは、部屋に引きこもって、何...
「パーティですか……じゃあ、みんなで騒ぎますか?」
「え?」
シエスタの言葉に、思わずサイトは聞き返す。
「ですから、パーティです。きっと楽しいですよ」
シエスタの眩しい笑顔を見せられては、サイトは拒否するこ...
クリスマスパーティ。地球で、友人たちと騒いだ記憶が思い...
パイ投げならぬケーキ投げをやって、友人の親に叱られたの...
そんな懐かしい思い出に浸っていると、どうにも寂しさがこ...
そんな望郷の念を吹き飛ばすように、サイトは高らかに宣言...
「よし、やろう!」
93 名前: 魔法学院のクリスマス [sage] 投稿日: 2007/12/21...
パーティをするには、準備が必要である。
誕生パーティにはケーキが付き物だし、バレンタインにはチ...
仕方が無いので、学院の近くの森から、もみの木と形が似て...
シエスタはパーティの食事の準備である。ついでにというこ...
それ以外はテーブルのセッティングなど、パーティ会場の準...
力仕事はサイトやマリコルヌたち。テーブルの配置などや、...
「テーブルこっちで良いのか? ルイズ」
「違うわよ。もうちょっと奥……そう、そこ」
マリコルヌと二人で、最後のテーブルを運ぶ。テーブルの数...
急な決定でのパーティなので、大規模なものは出来ない。こ...
そう、ちょうどよかったはずなのである。
94 名前: 魔法学院のクリスマス [sage] 投稿日: 2007/12/21...
「で、なんでこうなってるの?」
「知らないわよ」
アルヴィーズの食堂。そこにはサイトがデルフリンガーで伐...
もう片方のツリーにも装飾が施してあり、それはそれは見事...
何故、見事なまでに装飾が施されているのだろうか。ツリー...
食堂のテーブルの上には普段の食事からは考えられないよう...
「どうじゃ? おどろいたかの?」
満面の笑みを浮かべ、サイトとルイズに話しかけてくるオー...
「君たちがパーティを企画していると聞いてな。どうせじゃか...
どうやら学院中で噂になっていたらしい。ついでなので、学...
オールド・オスマンが立ち去った後、サイトとルイズは談笑...
クリスマスにはそれほど詳しくないので話せることは少ない...
サイトはもちろんだが、ルイズも好奇心は強いようだ。
ケーキにパイに、スープにサラダ。その他もろもろの大量の...
それを眺めている青い髪の少女が一人。黙々と強い苦味が特...
そして、その光景を見てなにやら思案している赤い髪の少女...
色々な思惑はあるが、パーティは滞りなく進む。食も楽しく...
タバサがくいくいとサイトのすそを引っ張ってアピールする...
タバサがルイズを睨むと、ルイズは杖を取り出し始める。
サイトが止めると、二人はしぶしぶ怒りを収める。
一部の空気が非常に冷たいが、パーティは滞りなく進んでい...
ざわざわと生徒や教師の話し声でうるさい食堂に鳴り響く楽...
真っ赤な服。見覚えのある服。ああ、そうか。サイトは納得...
異世界の恩人の話は、以前にも聞いた。だが……異世界の友人...
余りにも似合いすぎているオールド・オスマンの格好。それ...
それは、御伽噺の存在としか思われていない老人。御伽噺の...
オールド・オスマンの長い挨拶も終わった。そして、オール...
ならば、最後の一言は決まっている。しばらく言っていなか...
「メリークリスマス」
オールド・オスマンと一緒に、サイトも呟く。
さあ、パーティは始まったばかり。まだまだ楽しもう。
聖なる夜は、まだ終わらない。
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