ゼロの使い魔保管庫
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607 名前:テファの憂鬱[sage] 投稿日:2008/01/22(火) 00:07...
「サイト、ちょっと聞きたいことがあるの。いい?」
「ああ。俺に答えられることなら、なんでも聞いてくれよ」
#br
何の気なしに軽くそう答えて、才人は次の言葉を待った。
#br
ティファニアに呼び止められたのは、ある夜のこと。
風呂から部屋に戻る途中、困り顔をしていた彼女にばったり...
彼女はそわそわ落ち着きなく周囲を見回すが、廊下には他に...
深呼吸して、それから意を決したような顔をして、こう言い...
#br
「あの……あのね? 最近、おへその下がむずむずするの。これっ...
#br
……へその、下?
彼女の言葉に応じて、目を合わせていた才人の視線がつーっ...
規格外の胸。くびれた腰。けしからん曲線の、さらにその下...
……布を隔てた向こう側は、彼女の言う、へその下。
そこには、女性の未知の部分……くらいしか、ないわけで。
かっと一瞬で血の上った頭がクラクラして、才人はよろけた。
#br
「……あー、なんだ。テファ。そんなこと男に聞いちゃいけませ...
#br
あまりの発言に思わず鼻を押さえて、しかしどうにか佇まい...
なぜなら、彼女の表情に浮かんでいたのが、色気でなく怯え...
#br
「でも……クラスのみんなはこんなお話してないの。わたしだけ...
「そ、そんな事ないって。病気じゃねえし、生理的な事だから...
「そうなの? ……じゃあ、これって、どうすれば治るの?」
#br
ど、どうすれば? って……俺に言われてもね……。
そう答えようとした才人の脳裏に、一瞬、すばらしい光景が...
#br
ベッドの上。テファは困惑したような表情だが、ほんのり頬...
自らその革命者をふにふにと揉んで……そう、あの時のあの感...
さらに怯えと期待の色の入り混じった目で、スカートの裾を...
ゆっくり、じっくり、たくし上げてみたりして……。
それからそこを下着越しに指で……。
#br
……って、友だちのテファが悩んでるのに、こんな妄想してち...
#br
我に返った才人はばたばたと大きく腕を振って、妄想を追い...
妙な行動をしている才人を、ティファニアは心底不思議そう...
#br
「……バカっ! ヘンな事聞くなよ!」
「あ、そ、そうだよね。ごめんね。迷惑だよね……。本当にごめ...
#br
叫ぶような声に元来気の弱い彼女はびくんと身をすくませた。
それから泣きそうにしょんぼりしたのを見て、才人は慌て、...
彼女にとって、今この学院で心を許せる相手は少ない。怯え...
だから、罪滅ぼしとばかりに、できるだけ優しい笑顔と声を...
#br
「あのさ、大声だして悪かったよ。迷惑とかはいいけどさ、男...
「?……でも、こんな話できるのは、サイトくらいなの」
#br
確かに、こんな話をできるほどの仲の相手は、まださすがに...
何しろ編入してから、さして日が経っていない。
……かと言ってこんな事を素直に自分が教えるわけにもいかな...
#br
そうだ、信頼のおける、かつテファと馴染みの深い誰かに託...
#br
「テファ、ルイズなら平気だろ? 知ってるかわかんねえけど、...
#br
608 名前:テファの憂鬱[sage] 投稿日:2008/01/22(火) 00:08...
「あ。……うん。聞いてみるね」
#br
にっこり顔を綻ばせたテファは、すぐさま才人の横を駆け抜...
あれ、今日はずいぶんせっかちだな。今すぐ知りたいとは、...
#br
ほっとした才人が、ティファニアの背中を見送ろうと、笑顔...
彼女の影からはみ出しふわりと揺れたのは、桃色の髪だった。
#br
才人の笑顔はそのまま凍りつき、ざーーっと音たてて、顔か...
#br
「ルイズ。あのね、ちょっと聞きたいことがあるの」
「どうしたの?」
「最近、おへその下がむずむずして困ってるの」
「…………おへその下?」
「さっきサイトに聞いてみたんだけど、怒られちゃったの」
#br
それは言わないでくれ、テファーーー!!
才人は内心で、思い切り叫んだ。
#br
……なんでさっきちゃんと口止めしなかったのかと、自分に問...
ああ、俺死んだネ。うん、今日死んだ。確定した……。
どんな痛い攻撃を食らうのか、連鎖的に想像した才人の肩が...
#br
「どうしてそんなことで怒るのよ?」
#br
……ん?
ルイズの不可解な反応に、才人は恐怖をわすれ、耳を傾ける。
#br
「だって、かゆいなら……ホラ、こうやって掻けばいいんじゃな...
「でもそれだと、この辺はかいた跡が残っちゃうの……」
「そういう時は叩くといいって聞いたわよ」
「…………あ。少しだけど、かゆくなくなったみたい」
「でしょう?」
「ありがとう、ルイズ!」
#br
……もしかして、それはあれですか? ただの、じんましんって...
あぁ、そうだよな……テファって、どれが恥ずかしいのか、ど...
そういや、まだよくわかってなかったんだよなあ……。
あはは。あははは。俺、バカだなぁ。…………い、今のうちに逃...
#br
襲い来る嫌な予感に、抜き足差し足、この場から遠ざかろう...
#br
「サイトってば、どうしてこんな事でテファに怒ったのかしら...
「こういう事は男に聞いちゃだめ、って言ってたけど……わたし...
「…………男に? …………へぇー。ふぅーん。なるほどねぇ」
#br
ルイズの声が、にわかに冷ややかな響きを帯びた。
それから、かつんかつんと響きだした靴の音が、才人の目の...
二人は、お互いに凍りついたような引きつった笑顔で対峙し...
#br
「……わたし、いま機嫌がいいの。申し開きがあるなら、聞いて...
「えっと……彼女は突拍子もない質問をすることがあるので、良...
「そう。でも、そんな勘違いしたんだもの、想像の一つくらい...
「ふ、不可抗力です」
「そんな不可抗力は認めません。主人である私が認めないので...
「そ、そうですよ、ね…………た、助けて! テファ!」
#br
思わず駆け出し、逃げながらティファニアに救いを求めた声...
しかし、直後発動した爆発によって数メイルふっとび、衝突...
人の話はよく聞こうと……。彼は壁の中でまさに「痛」感した...
終了行:
607 名前:テファの憂鬱[sage] 投稿日:2008/01/22(火) 00:07...
「サイト、ちょっと聞きたいことがあるの。いい?」
「ああ。俺に答えられることなら、なんでも聞いてくれよ」
#br
何の気なしに軽くそう答えて、才人は次の言葉を待った。
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ティファニアに呼び止められたのは、ある夜のこと。
風呂から部屋に戻る途中、困り顔をしていた彼女にばったり...
彼女はそわそわ落ち着きなく周囲を見回すが、廊下には他に...
深呼吸して、それから意を決したような顔をして、こう言い...
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「あの……あのね? 最近、おへその下がむずむずするの。これっ...
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……へその、下?
彼女の言葉に応じて、目を合わせていた才人の視線がつーっ...
規格外の胸。くびれた腰。けしからん曲線の、さらにその下...
……布を隔てた向こう側は、彼女の言う、へその下。
そこには、女性の未知の部分……くらいしか、ないわけで。
かっと一瞬で血の上った頭がクラクラして、才人はよろけた。
#br
「……あー、なんだ。テファ。そんなこと男に聞いちゃいけませ...
#br
あまりの発言に思わず鼻を押さえて、しかしどうにか佇まい...
なぜなら、彼女の表情に浮かんでいたのが、色気でなく怯え...
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「でも……クラスのみんなはこんなお話してないの。わたしだけ...
「そ、そんな事ないって。病気じゃねえし、生理的な事だから...
「そうなの? ……じゃあ、これって、どうすれば治るの?」
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ど、どうすれば? って……俺に言われてもね……。
そう答えようとした才人の脳裏に、一瞬、すばらしい光景が...
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ベッドの上。テファは困惑したような表情だが、ほんのり頬...
自らその革命者をふにふにと揉んで……そう、あの時のあの感...
さらに怯えと期待の色の入り混じった目で、スカートの裾を...
ゆっくり、じっくり、たくし上げてみたりして……。
それからそこを下着越しに指で……。
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……って、友だちのテファが悩んでるのに、こんな妄想してち...
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我に返った才人はばたばたと大きく腕を振って、妄想を追い...
妙な行動をしている才人を、ティファニアは心底不思議そう...
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「……バカっ! ヘンな事聞くなよ!」
「あ、そ、そうだよね。ごめんね。迷惑だよね……。本当にごめ...
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叫ぶような声に元来気の弱い彼女はびくんと身をすくませた。
それから泣きそうにしょんぼりしたのを見て、才人は慌て、...
彼女にとって、今この学院で心を許せる相手は少ない。怯え...
だから、罪滅ぼしとばかりに、できるだけ優しい笑顔と声を...
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「あのさ、大声だして悪かったよ。迷惑とかはいいけどさ、男...
「?……でも、こんな話できるのは、サイトくらいなの」
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確かに、こんな話をできるほどの仲の相手は、まださすがに...
何しろ編入してから、さして日が経っていない。
……かと言ってこんな事を素直に自分が教えるわけにもいかな...
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そうだ、信頼のおける、かつテファと馴染みの深い誰かに託...
#br
「テファ、ルイズなら平気だろ? 知ってるかわかんねえけど、...
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608 名前:テファの憂鬱[sage] 投稿日:2008/01/22(火) 00:08...
「あ。……うん。聞いてみるね」
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にっこり顔を綻ばせたテファは、すぐさま才人の横を駆け抜...
あれ、今日はずいぶんせっかちだな。今すぐ知りたいとは、...
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ほっとした才人が、ティファニアの背中を見送ろうと、笑顔...
彼女の影からはみ出しふわりと揺れたのは、桃色の髪だった。
#br
才人の笑顔はそのまま凍りつき、ざーーっと音たてて、顔か...
#br
「ルイズ。あのね、ちょっと聞きたいことがあるの」
「どうしたの?」
「最近、おへその下がむずむずして困ってるの」
「…………おへその下?」
「さっきサイトに聞いてみたんだけど、怒られちゃったの」
#br
それは言わないでくれ、テファーーー!!
才人は内心で、思い切り叫んだ。
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……なんでさっきちゃんと口止めしなかったのかと、自分に問...
ああ、俺死んだネ。うん、今日死んだ。確定した……。
どんな痛い攻撃を食らうのか、連鎖的に想像した才人の肩が...
#br
「どうしてそんなことで怒るのよ?」
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……ん?
ルイズの不可解な反応に、才人は恐怖をわすれ、耳を傾ける。
#br
「だって、かゆいなら……ホラ、こうやって掻けばいいんじゃな...
「でもそれだと、この辺はかいた跡が残っちゃうの……」
「そういう時は叩くといいって聞いたわよ」
「…………あ。少しだけど、かゆくなくなったみたい」
「でしょう?」
「ありがとう、ルイズ!」
#br
……もしかして、それはあれですか? ただの、じんましんって...
あぁ、そうだよな……テファって、どれが恥ずかしいのか、ど...
そういや、まだよくわかってなかったんだよなあ……。
あはは。あははは。俺、バカだなぁ。…………い、今のうちに逃...
#br
襲い来る嫌な予感に、抜き足差し足、この場から遠ざかろう...
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「サイトってば、どうしてこんな事でテファに怒ったのかしら...
「こういう事は男に聞いちゃだめ、って言ってたけど……わたし...
「…………男に? …………へぇー。ふぅーん。なるほどねぇ」
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ルイズの声が、にわかに冷ややかな響きを帯びた。
それから、かつんかつんと響きだした靴の音が、才人の目の...
二人は、お互いに凍りついたような引きつった笑顔で対峙し...
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「……わたし、いま機嫌がいいの。申し開きがあるなら、聞いて...
「えっと……彼女は突拍子もない質問をすることがあるので、良...
「そう。でも、そんな勘違いしたんだもの、想像の一つくらい...
「ふ、不可抗力です」
「そんな不可抗力は認めません。主人である私が認めないので...
「そ、そうですよ、ね…………た、助けて! テファ!」
#br
思わず駆け出し、逃げながらティファニアに救いを求めた声...
しかし、直後発動した爆発によって数メイルふっとび、衝突...
人の話はよく聞こうと……。彼は壁の中でまさに「痛」感した...
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