ゼロの使い魔保管庫
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682 名前:王様の御命令[sage] 投稿日:2008/01/29(火) 01:58...
「……で、これは何?」
才人は呆れ果てた顔でつぶやいた。
目の前には、至って真剣な眼差しで見つめてくる、ルイズと...
二人が突き出す手には、各々こよりの紙が握られている。
「王様ゲームのくじに決まってるじゃない」
「同じくです」
二人は先程うっかり才人が意味ごと教えてしまった言葉を示...
「いや、それは流れ上わかってるけどさ……。なんで二人とも作...
そう、王様ゲームなら、くじは一組あれば済むはずだ。
「だ、だって! シエスタってばイカサマしようとしてたんだ...
「私はただ、全部に王様のしるしをつけただけですわ」
「だってそれサイトと二人でやるつもりだったんでしょ!」
「……うふふ。ばれちゃいました?」
「と、いうわけよ! だから私もくじつくったのっ」
「あのね、君たちね。王様ゲームは複数人でやる事に意味があ...
「知らないわそんな事」
わざわざ識者ぶった物言いをしたのを、ルイズはあっさり切...
「さあ、はじめるわよ。ご主人さまの私が先よね。ひきなさい」
「あ、ズルいです、ミス・ヴァリエール!」
こうなったルイズは止まらない。もう、それは痛いほどにわ...
だから、才人は抗うことを諦めて、素直にルイズの持つくじ...
三人の目が、引き抜かれるこよりの先に集中する。
…………その先は赤く染まっていた。
「……ミス、私と同じことしました?」
「ち、違うわよ! ほら」
シエスタにジト目で見られて、ルイズはかっと頬を染めた。
そしてぱっと手を開いたが、確かに他に赤いこよりは一つも...
シエスタは愕然とした顔でそのくじをあらためる。
「……あのぅ、ミス・ヴァリエール。バカ正直って言葉は、ご存...
「うぅうるさいわね! ふん、これはあれね。ご主人さまと使...
「そんなの聞いたことありませんわ」
「いいの! とにかくサイトが王様のくじひいたのは間違いな...
「まあ……そうですけど」
「あー、ストップストップ。そろそろ王様命令していいですか...
争っている間にずいと割って入る。
すると二人は口論をぴたりとやめて、才人をじっと見詰めた。
あまりの真剣さに少しばかり罪悪感を感じないでもないが……。
#br
「じゃ、王様はー……、
#br
……王様ゲームをおしまいにすることを命令します」
「はあ!?」
「ええっ!」
「王様はナンデモ命令できるの。これルールだから」
「……なによそれ」
ルイズは頬を膨れさせて拗ねた。
あぁ、ごめんよ。でも俺あとでシエスタに延々冷たくされる...
「私なんてまだ引いてもらってないじゃないですか」
シエスタは哀しげな目をした。
あぁ、ごめんよ。でも俺あとでルイズに何度も虚無打たれる...
#br
「それじゃ俺、水精霊騎士隊の訓練あるから。二人ともごゆっ...
「あ、ちょっとサイトっ!」
「あぁっサイトさん、待ってください!」
言い捨てて、才人はデルフリンガーを引っ掴み部屋を飛び出...
廊下を走る背中にはまだ二人の文句が届く。
「いやあ、色男ってなあ大変だ。おりゃあ剣でよかったなあっ...
「うっせえ。黙ってろ」
笑いながら言うデルフを、才人は思い切りにらみつけた。
終了行:
682 名前:王様の御命令[sage] 投稿日:2008/01/29(火) 01:58...
「……で、これは何?」
才人は呆れ果てた顔でつぶやいた。
目の前には、至って真剣な眼差しで見つめてくる、ルイズと...
二人が突き出す手には、各々こよりの紙が握られている。
「王様ゲームのくじに決まってるじゃない」
「同じくです」
二人は先程うっかり才人が意味ごと教えてしまった言葉を示...
「いや、それは流れ上わかってるけどさ……。なんで二人とも作...
そう、王様ゲームなら、くじは一組あれば済むはずだ。
「だ、だって! シエスタってばイカサマしようとしてたんだ...
「私はただ、全部に王様のしるしをつけただけですわ」
「だってそれサイトと二人でやるつもりだったんでしょ!」
「……うふふ。ばれちゃいました?」
「と、いうわけよ! だから私もくじつくったのっ」
「あのね、君たちね。王様ゲームは複数人でやる事に意味があ...
「知らないわそんな事」
わざわざ識者ぶった物言いをしたのを、ルイズはあっさり切...
「さあ、はじめるわよ。ご主人さまの私が先よね。ひきなさい」
「あ、ズルいです、ミス・ヴァリエール!」
こうなったルイズは止まらない。もう、それは痛いほどにわ...
だから、才人は抗うことを諦めて、素直にルイズの持つくじ...
三人の目が、引き抜かれるこよりの先に集中する。
…………その先は赤く染まっていた。
「……ミス、私と同じことしました?」
「ち、違うわよ! ほら」
シエスタにジト目で見られて、ルイズはかっと頬を染めた。
そしてぱっと手を開いたが、確かに他に赤いこよりは一つも...
シエスタは愕然とした顔でそのくじをあらためる。
「……あのぅ、ミス・ヴァリエール。バカ正直って言葉は、ご存...
「うぅうるさいわね! ふん、これはあれね。ご主人さまと使...
「そんなの聞いたことありませんわ」
「いいの! とにかくサイトが王様のくじひいたのは間違いな...
「まあ……そうですけど」
「あー、ストップストップ。そろそろ王様命令していいですか...
争っている間にずいと割って入る。
すると二人は口論をぴたりとやめて、才人をじっと見詰めた。
あまりの真剣さに少しばかり罪悪感を感じないでもないが……。
#br
「じゃ、王様はー……、
#br
……王様ゲームをおしまいにすることを命令します」
「はあ!?」
「ええっ!」
「王様はナンデモ命令できるの。これルールだから」
「……なによそれ」
ルイズは頬を膨れさせて拗ねた。
あぁ、ごめんよ。でも俺あとでシエスタに延々冷たくされる...
「私なんてまだ引いてもらってないじゃないですか」
シエスタは哀しげな目をした。
あぁ、ごめんよ。でも俺あとでルイズに何度も虚無打たれる...
#br
「それじゃ俺、水精霊騎士隊の訓練あるから。二人ともごゆっ...
「あ、ちょっとサイトっ!」
「あぁっサイトさん、待ってください!」
言い捨てて、才人はデルフリンガーを引っ掴み部屋を飛び出...
廊下を走る背中にはまだ二人の文句が届く。
「いやあ、色男ってなあ大変だ。おりゃあ剣でよかったなあっ...
「うっせえ。黙ってろ」
笑いながら言うデルフを、才人は思い切りにらみつけた。
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