ゼロの使い魔保管庫
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開始行:
598 名前:ルイズのバレンタイン[sage] 投稿日:2008/02/13(...
「ん、なかなか美味しいわね」
初めて作ったとはいえ、上出来である。シエスタの助けの効...
指に絡みつくねっとりとした黒い物体を舌で舐め、幸せそう...
「さすがわたしね。初めて作ったチョコがこんなに美味しいな...
シエスタが作ったチョコレートが美味しかったのでなんとな...
「サイトにもあげようかしら」
サイト、どんな反応するかしら。
驚くかな。それとも、喜んでくれるかな。
サイトの反応を想像して、一人で笑ってしまうルイズ。チョ...
クスクスと一人で笑いながら、完成したチョコを手に取り、...
サイトはふと望郷の念に駆られ、久しぶりにノートパソコン...
「久しぶりだなぁ」
なんてことを呟いて、電源を起動させる。そして、なんとな...
2月14日
それが現れた日付である。
泣きたくなった。
悲しくなった。
寂しくなった。
苦しくなった。
何故、こんな思いをしなければならないのだろう。
何故、こんなに苦しまなければならないのだろう。
こんなに苦しいのなら、バレンタインなんて消えてしまえば...
そっとパソコンをしまい、サイトは泣いた。
599 名前:ルイズのバレンタイン[sage] 投稿日:2008/02/13(...
異世界にバレンタインという風習があるかどうかなど、どう...
ただ、泣きたかった。寂しさを、紛らわせたかった。悲しさ...
そんな風にして泣いていたものだから、部屋の主が帰ってき...
わたしが自分の部屋の前に来ると、中からサイトの声が聞こ...
「畜生! 消えてなくなっちまえ!」
叫んでいるサイト。わたしは、思わずその場に固まってしま...
何でサイトが叫んでいるのか、わからない。でも、聞こえて...
もしかしたら、わたしに向けての?
そう思ったら、わたしの身体は動かなくなってしまった。
怖い。サイトから拒絶されるのが、とてつもなく怖い。
何だかんだ言いながらわたしの言うことを聞いてくれるサイ...
そんな……わたし……サイトに恨まれて……。
涙が出てきた。涙があふれて、その場に蹲ってしまいたくな...
でも、こんなことをしていても何も解決しない。恨まれてる...
涙を拭って、わたしは扉に手をかける。ドクンドクンと心臓...
覚悟を決めて思い切り扉を開ける。バンッ、という大きな音...
……馬鹿らしくなった。
さっきまでの涙はなんだったんだろう。とりあえず、わたし...
「サイト? いいかしら?」
「サイト? いいかしら?」
その声を聞いた瞬間、サイトの動きはピタリと止まった。ま...
サイトは、自らの行動を後悔した。
「こっち向きなさい」
恐る恐る振り向くと、ルイズが立っていた。右手を腰に当て...
600 名前:ルイズのバレンタイン[sage] 投稿日:2008/02/13(...
「どうしてわたしのベッドを叩いてたのよ」
先ほどの声から感じたほどではない怒りに、サイトは安堵し...
すなわち、サイトの行動への疑問である。
部屋に入ったら、いきなり使い魔が叫んでベッドを叩いてい...
どう説明しようか。まさか、元の世界のイベントを呪ってい...
そんな風にサイトが困っていると、ふと、甘い匂いがサイト...
そう、あの甘い、女の子が大好きなお菓子。チョコレートで...
今日はバレンタイン。そしてルイズが持ってきたのはチョコ...
「ルイズ」
「なによ?」
「ありがとう!」
言い終わるや否や、サイトはルイズに抱きつき、おいおいと...
「あんた、そんなことで騒いでたの?」
「ごめんなさい」
冷静になって考えてみると、かなり恥ずかしかったらしい。...
「……」
サイトと同じく顔を真っ赤に染めて、俯いていた。しかし、...
そんな日にチョコレートをプレゼントする。これではまるで...
こここ、恋人だなんて! サイトとわたしが恋人だなんて!...
誰に言うでもなく内心で言い訳を始めるルイズ。いきなり恋...
「まあいいわ」
ため息をついてから、無言でサイトにチョコレートを差し出...
「あげるわよ。ご主人様からの労いのチョコよ。言っておくけ...
きっかり五秒、サイトはポカーンとしていた。そして、満面...
「ありがとう」
その言葉を聞いたルイズが、サイトに背を向ける。完全に表...
そんなご主人様の様子を微笑ましく、しかし愛おしく見つめ...
終了行:
598 名前:ルイズのバレンタイン[sage] 投稿日:2008/02/13(...
「ん、なかなか美味しいわね」
初めて作ったとはいえ、上出来である。シエスタの助けの効...
指に絡みつくねっとりとした黒い物体を舌で舐め、幸せそう...
「さすがわたしね。初めて作ったチョコがこんなに美味しいな...
シエスタが作ったチョコレートが美味しかったのでなんとな...
「サイトにもあげようかしら」
サイト、どんな反応するかしら。
驚くかな。それとも、喜んでくれるかな。
サイトの反応を想像して、一人で笑ってしまうルイズ。チョ...
クスクスと一人で笑いながら、完成したチョコを手に取り、...
サイトはふと望郷の念に駆られ、久しぶりにノートパソコン...
「久しぶりだなぁ」
なんてことを呟いて、電源を起動させる。そして、なんとな...
2月14日
それが現れた日付である。
泣きたくなった。
悲しくなった。
寂しくなった。
苦しくなった。
何故、こんな思いをしなければならないのだろう。
何故、こんなに苦しまなければならないのだろう。
こんなに苦しいのなら、バレンタインなんて消えてしまえば...
そっとパソコンをしまい、サイトは泣いた。
599 名前:ルイズのバレンタイン[sage] 投稿日:2008/02/13(...
異世界にバレンタインという風習があるかどうかなど、どう...
ただ、泣きたかった。寂しさを、紛らわせたかった。悲しさ...
そんな風にして泣いていたものだから、部屋の主が帰ってき...
わたしが自分の部屋の前に来ると、中からサイトの声が聞こ...
「畜生! 消えてなくなっちまえ!」
叫んでいるサイト。わたしは、思わずその場に固まってしま...
何でサイトが叫んでいるのか、わからない。でも、聞こえて...
もしかしたら、わたしに向けての?
そう思ったら、わたしの身体は動かなくなってしまった。
怖い。サイトから拒絶されるのが、とてつもなく怖い。
何だかんだ言いながらわたしの言うことを聞いてくれるサイ...
そんな……わたし……サイトに恨まれて……。
涙が出てきた。涙があふれて、その場に蹲ってしまいたくな...
でも、こんなことをしていても何も解決しない。恨まれてる...
涙を拭って、わたしは扉に手をかける。ドクンドクンと心臓...
覚悟を決めて思い切り扉を開ける。バンッ、という大きな音...
……馬鹿らしくなった。
さっきまでの涙はなんだったんだろう。とりあえず、わたし...
「サイト? いいかしら?」
「サイト? いいかしら?」
その声を聞いた瞬間、サイトの動きはピタリと止まった。ま...
サイトは、自らの行動を後悔した。
「こっち向きなさい」
恐る恐る振り向くと、ルイズが立っていた。右手を腰に当て...
600 名前:ルイズのバレンタイン[sage] 投稿日:2008/02/13(...
「どうしてわたしのベッドを叩いてたのよ」
先ほどの声から感じたほどではない怒りに、サイトは安堵し...
すなわち、サイトの行動への疑問である。
部屋に入ったら、いきなり使い魔が叫んでベッドを叩いてい...
どう説明しようか。まさか、元の世界のイベントを呪ってい...
そんな風にサイトが困っていると、ふと、甘い匂いがサイト...
そう、あの甘い、女の子が大好きなお菓子。チョコレートで...
今日はバレンタイン。そしてルイズが持ってきたのはチョコ...
「ルイズ」
「なによ?」
「ありがとう!」
言い終わるや否や、サイトはルイズに抱きつき、おいおいと...
「あんた、そんなことで騒いでたの?」
「ごめんなさい」
冷静になって考えてみると、かなり恥ずかしかったらしい。...
「……」
サイトと同じく顔を真っ赤に染めて、俯いていた。しかし、...
そんな日にチョコレートをプレゼントする。これではまるで...
こここ、恋人だなんて! サイトとわたしが恋人だなんて!...
誰に言うでもなく内心で言い訳を始めるルイズ。いきなり恋...
「まあいいわ」
ため息をついてから、無言でサイトにチョコレートを差し出...
「あげるわよ。ご主人様からの労いのチョコよ。言っておくけ...
きっかり五秒、サイトはポカーンとしていた。そして、満面...
「ありがとう」
その言葉を聞いたルイズが、サイトに背を向ける。完全に表...
そんなご主人様の様子を微笑ましく、しかし愛おしく見つめ...
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