ゼロの使い魔保管庫
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開始行:
明るい性教育 ぎふと氏
#br
夏休みも終わり、新学期が始まったばかりの、とある晩――。
才人は机に向かって、羽ペンを噛みながらうなり声を発して...
ベッドに寝転がって本を読んでいるルイズが、いかにも優等...
「バカね。夏休みの宿題っていうのはね、始まって真っ先に片...
などと声をかける。
確かに真理だ。しかし真理とはすなわち理想であって、イコ...
そして今、才人が直面しているこの難問は、そもそもが夏休...
「あーもう無理! こんなのできっかよ!」
才人は椅子ごと床に倒れこんだ。真っ白なままの紙束が宙に...
いっそ明日の朝一番、ヒゲジジイのもとに直談判に行って、
こんな役目からはきっぱり降ろさせてもらおうか、とも考え...
けれど元は自分が言い出したことである。無責任な真似はで...
――話は1ヶ月以上も前に遡る。
トリステイン貴族子女の性知識レベルに、大いなる不安を覚...
たまたま学院長室を訪れた際に、魔法学院でも性教育の授業...
しごく真剣にオスマン氏に提言したのである。
偉大なるオールド・オスマンは白い口ひげを指でしごきなが...
即座に、夏休み後の新学期にその時間を設けることを約束し...
そしてあろうことか、才人をその講師役に指名したのである。
すぐさま抗議したが聞き入れてもらえなかった。オスマン氏...
「そのような類の授業は、この学園の長い歴史をみても例のな...
君の異世界での経験を生かしてぜひ頑張ってくれたまえ。期...
そんな訳でようやく重い腰を上げて、才人はその難題に立ち...
だが一口に性教育の授業と言っても、一体何をすればいいの...
小中高のその授業中、才人はずっと居眠りをしていた。
真面目な顔をして聞くには、内容があまりにも恥ずかしすぎ...
こっそりエロ本でも読んでれば足りるじゃないかとタカをく...
……まさかこんな事態になろうとは。後悔先にたたず進退きわ...
とうとうルイズに助け舟を求めた。
「なあ、ルイズ〜。どんなことを言えばいいんだろうな」
「何って、あんた言ってたじゃない。学院の女の子が自分の身...
そういう授業をするべきだ、とかなんとか」
なるほど。そうだった。
つまり子供がどうやったらできるかを話せばいいんだな。
「なあなあ、ルイズ〜」
「何よ、うるさいわね」
「お前さ、子供ってどうやってできるか知ってる?」
ぴくっとルイズは身を震わせて、初めて本から顔を上げた。
「それをあんたの口から聞くとは思わなかったわ」
なんだか怒った風な口ぶりだ。
まあそうだよな。なにしろ作り方を教えたのは他ならぬ自分...
「なあなあ、ルイズ〜」
「もうっ、いい加減にしてよ! 聞くならいっぺんにしてよね」
とうとうルイズは起き上がり、完全に才人の方を向いた。
「あのさ、モンモンとか他の子たちも、みんなお前みたいなわ...
「みたいって?」
「だから作り方。なんも家の人から教えられてないのかな」
「家によりけりでしょ。知りたいなら本人に直接聞いてみなさ...
つまり何? 面と向かって○EXのやり方知ってるか聞けとい...
いやそんなさすがにとモジっていたら、ルイズが呆れたよう...
「バカね。冗談に決まってるじゃない。だいたい具体的に説明...
いいでしょ? 男性の前で気を許したら、子供ができる可能...
そう言えば済む話じゃない」
聞いた才人は心の底から感心した。日頃の勤勉はだてじゃな...
「お前やっぱ頭いいな。無駄に使えない魔法の勉強してるわけ...
次の瞬間。轟音ととともに黒い爆煙が才人の体を包んだ。
後日。問題の授業もつつがなく終わり、すがすがしい気分に...
才人はオンディーヌ隊の溜まり場へと向かった。
一歩足を踏み入れた瞬間、恨み言の一斉射撃を受けた。
「おいサイト! お前のせいで恋人がキスもさせてくれないん...
「俺なんて1メイル以内にも寄らせてもらえないんだ! どう...
散々つるしあげをくらった挙句、自分以外の満場一致で、
才人は二度目の授業を行うことを約束させられたのであった。
〜FIN〜
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終了行:
明るい性教育 ぎふと氏
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夏休みも終わり、新学期が始まったばかりの、とある晩――。
才人は机に向かって、羽ペンを噛みながらうなり声を発して...
ベッドに寝転がって本を読んでいるルイズが、いかにも優等...
「バカね。夏休みの宿題っていうのはね、始まって真っ先に片...
などと声をかける。
確かに真理だ。しかし真理とはすなわち理想であって、イコ...
そして今、才人が直面しているこの難問は、そもそもが夏休...
「あーもう無理! こんなのできっかよ!」
才人は椅子ごと床に倒れこんだ。真っ白なままの紙束が宙に...
いっそ明日の朝一番、ヒゲジジイのもとに直談判に行って、
こんな役目からはきっぱり降ろさせてもらおうか、とも考え...
けれど元は自分が言い出したことである。無責任な真似はで...
――話は1ヶ月以上も前に遡る。
トリステイン貴族子女の性知識レベルに、大いなる不安を覚...
たまたま学院長室を訪れた際に、魔法学院でも性教育の授業...
しごく真剣にオスマン氏に提言したのである。
偉大なるオールド・オスマンは白い口ひげを指でしごきなが...
即座に、夏休み後の新学期にその時間を設けることを約束し...
そしてあろうことか、才人をその講師役に指名したのである。
すぐさま抗議したが聞き入れてもらえなかった。オスマン氏...
「そのような類の授業は、この学園の長い歴史をみても例のな...
君の異世界での経験を生かしてぜひ頑張ってくれたまえ。期...
そんな訳でようやく重い腰を上げて、才人はその難題に立ち...
だが一口に性教育の授業と言っても、一体何をすればいいの...
小中高のその授業中、才人はずっと居眠りをしていた。
真面目な顔をして聞くには、内容があまりにも恥ずかしすぎ...
こっそりエロ本でも読んでれば足りるじゃないかとタカをく...
……まさかこんな事態になろうとは。後悔先にたたず進退きわ...
とうとうルイズに助け舟を求めた。
「なあ、ルイズ〜。どんなことを言えばいいんだろうな」
「何って、あんた言ってたじゃない。学院の女の子が自分の身...
そういう授業をするべきだ、とかなんとか」
なるほど。そうだった。
つまり子供がどうやったらできるかを話せばいいんだな。
「なあなあ、ルイズ〜」
「何よ、うるさいわね」
「お前さ、子供ってどうやってできるか知ってる?」
ぴくっとルイズは身を震わせて、初めて本から顔を上げた。
「それをあんたの口から聞くとは思わなかったわ」
なんだか怒った風な口ぶりだ。
まあそうだよな。なにしろ作り方を教えたのは他ならぬ自分...
「なあなあ、ルイズ〜」
「もうっ、いい加減にしてよ! 聞くならいっぺんにしてよね」
とうとうルイズは起き上がり、完全に才人の方を向いた。
「あのさ、モンモンとか他の子たちも、みんなお前みたいなわ...
「みたいって?」
「だから作り方。なんも家の人から教えられてないのかな」
「家によりけりでしょ。知りたいなら本人に直接聞いてみなさ...
つまり何? 面と向かって○EXのやり方知ってるか聞けとい...
いやそんなさすがにとモジっていたら、ルイズが呆れたよう...
「バカね。冗談に決まってるじゃない。だいたい具体的に説明...
いいでしょ? 男性の前で気を許したら、子供ができる可能...
そう言えば済む話じゃない」
聞いた才人は心の底から感心した。日頃の勤勉はだてじゃな...
「お前やっぱ頭いいな。無駄に使えない魔法の勉強してるわけ...
次の瞬間。轟音ととともに黒い爆煙が才人の体を包んだ。
後日。問題の授業もつつがなく終わり、すがすがしい気分に...
才人はオンディーヌ隊の溜まり場へと向かった。
一歩足を踏み入れた瞬間、恨み言の一斉射撃を受けた。
「おいサイト! お前のせいで恋人がキスもさせてくれないん...
「俺なんて1メイル以内にも寄らせてもらえないんだ! どう...
散々つるしあげをくらった挙句、自分以外の満場一致で、
才人は二度目の授業を行うことを約束させられたのであった。
〜FIN〜
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