ゼロの使い魔保管庫
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開始行:
モルスァ [[205]]氏
#br
やっちまった、と才人は思った。
目の前のイスに反対向きに腰かけ、こちらに背を向けている...
これは間違いなく怒っているぞ、と、内心震えながら後悔す...
(なんで俺はあんなことをしちまったんだ)
答えはルイズが可愛かったからである。今あのときのルイズ...
だから仕方がなかったんだ、という言い訳は、しかし目の前...
だがそれでも、才人は断言する。もう一度同じ場面に出くわ...
その日、授業を終えて部屋に帰ってきたルイズは上機嫌だっ...
先週行われた試験の結果が返ってきたのだが、その結果が彼...
たまたま筆記中心で、実技試験がほぼ皆無の構成だったおか...
コルベールもやはり上機嫌で、皆の前で彼女の努力を誉めた...
普段馬鹿にされてばかりのルイズだから、それはもう嬉しか...
「ま、わたしの才覚を以ってすれば当然の結果だけどね?」
だのと才人には素っ気ない口調で言いつつ、その口元は返っ...
実技が壊滅的な分筆記試験でカバーするのが彼女のスタンス...
寝る間も惜しんで深夜まで机に向かう彼女の姿に、健康を損...
そういった努力を知っているだけに、このときばかりは才人...
「いや、確かにすげーよお前。お前のクラスにゃタバサもいる...
「そうでしょそうでしょ、あの子よりわたしの方が素晴らしい...
椅子に座ったルイズ、とうとう喜びを隠すことなく笑顔全開...
実に貴重なものを見た、と感動に打ち震えるあまり、才人の...
「ああ、今のお前は最高に輝いてるぜ! よっ、さすがヴァリ...
「おほほほほ、いいわよいいわよ、もっとご主人様を誉めたた...
普段褒められないためか、ルイズのテンションもウナギ上り...
いつも澄ましたりツンとしたりしている彼女の無防備な笑顔...
だから、つい手が伸びた。
「いやほんと」
椅子に座って笑っているルイズの、小さな頭に向かって。
「よくやった、いい子いい子!」
馬鹿笑いしながら、やや乱暴に撫で回してしまった。
幸せ馬鹿主従タイム、終了であった。
(いやだって仕方ねえじゃん! なんか無邪気なお子様みたい...
だのと心の中で言い訳しても、もう遅い。
撫でた途端に顔を真っ赤にしたルイズ、それきり何も言わず...
(怒っていらっしゃる)
才人は恐怖に慄いた。
いくら幸せ絶頂だったルイズに対してとは言え、なんてバカ...
プライドの塊みたいな彼女を、思いっきり子ども扱いしてし...
(畜生、せっかく珍しく喜びの感情を共有できてたってのに!)
地団駄踏んで悔しがりたい気分だったが、そんなことしたら...
そんなこんなでどうしたものかと迷っていると、突然ルイズ...
怒りのエクスプロージョン発動か、と咄嗟に身構える才人の...
なぜかこちらに背を向けたまま、不自然な横歩きでベッドの...
「寝る」
とだけ言って、ベッドに潜り込んでしまったのだった。
夜半を過ぎてもなお、ルイズは眠れずにいた。
ころりと寝返りを打ってみると、幸せそうにいびきを掻いて...
(人の気も知らないで……!)
ぎりぎりと歯ぎしりすると同時に、昼間のことが脳裏に浮か...
意外に大きな才人の手の平、慈しみをもってこちらを見下ろ...
「モルスァーッ!」
意味不明な奇声を上げながら、ルイズはベッドの上で転げま...
(ひどいわ、あんまりだわ! サイトのくせにお父様みたいだ...
ルイズにとって、これは初めての経験である。
父に頭をなでられたことがないわけではなかったが、「何か...
それがあれほど心地よいものだとは予想だにしなかったので...
気恥ずかしさと混乱のあまり思わず体を背けてしまったあと...
死ぬほど恥ずかしいけどもう一回撫でてほしい。
正直な気持ちである。だがしかし、使い魔である才人を自分...
なによりそんなことを自分から頼むなど、自分が子供である...
ルイズには絶対に出来ない芸当であった。
そんなわけで、表情を悟られないようにベッドにダイブした...
(そもそもサイトの背が高いのが悪いのよ。いや、別にそれほ...
それに最近なんかちょっとたくましくなってきて、そのあた...
冷静に分析すると尚更気恥ずかしさと「撫でてほしい」とい...
ルイズは股間を蹴られて泡を吹いている才人の横で、夜通し...
#br
終了行:
モルスァ [[205]]氏
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やっちまった、と才人は思った。
目の前のイスに反対向きに腰かけ、こちらに背を向けている...
これは間違いなく怒っているぞ、と、内心震えながら後悔す...
(なんで俺はあんなことをしちまったんだ)
答えはルイズが可愛かったからである。今あのときのルイズ...
だから仕方がなかったんだ、という言い訳は、しかし目の前...
だがそれでも、才人は断言する。もう一度同じ場面に出くわ...
その日、授業を終えて部屋に帰ってきたルイズは上機嫌だっ...
先週行われた試験の結果が返ってきたのだが、その結果が彼...
たまたま筆記中心で、実技試験がほぼ皆無の構成だったおか...
コルベールもやはり上機嫌で、皆の前で彼女の努力を誉めた...
普段馬鹿にされてばかりのルイズだから、それはもう嬉しか...
「ま、わたしの才覚を以ってすれば当然の結果だけどね?」
だのと才人には素っ気ない口調で言いつつ、その口元は返っ...
実技が壊滅的な分筆記試験でカバーするのが彼女のスタンス...
寝る間も惜しんで深夜まで机に向かう彼女の姿に、健康を損...
そういった努力を知っているだけに、このときばかりは才人...
「いや、確かにすげーよお前。お前のクラスにゃタバサもいる...
「そうでしょそうでしょ、あの子よりわたしの方が素晴らしい...
椅子に座ったルイズ、とうとう喜びを隠すことなく笑顔全開...
実に貴重なものを見た、と感動に打ち震えるあまり、才人の...
「ああ、今のお前は最高に輝いてるぜ! よっ、さすがヴァリ...
「おほほほほ、いいわよいいわよ、もっとご主人様を誉めたた...
普段褒められないためか、ルイズのテンションもウナギ上り...
いつも澄ましたりツンとしたりしている彼女の無防備な笑顔...
だから、つい手が伸びた。
「いやほんと」
椅子に座って笑っているルイズの、小さな頭に向かって。
「よくやった、いい子いい子!」
馬鹿笑いしながら、やや乱暴に撫で回してしまった。
幸せ馬鹿主従タイム、終了であった。
(いやだって仕方ねえじゃん! なんか無邪気なお子様みたい...
だのと心の中で言い訳しても、もう遅い。
撫でた途端に顔を真っ赤にしたルイズ、それきり何も言わず...
(怒っていらっしゃる)
才人は恐怖に慄いた。
いくら幸せ絶頂だったルイズに対してとは言え、なんてバカ...
プライドの塊みたいな彼女を、思いっきり子ども扱いしてし...
(畜生、せっかく珍しく喜びの感情を共有できてたってのに!)
地団駄踏んで悔しがりたい気分だったが、そんなことしたら...
そんなこんなでどうしたものかと迷っていると、突然ルイズ...
怒りのエクスプロージョン発動か、と咄嗟に身構える才人の...
なぜかこちらに背を向けたまま、不自然な横歩きでベッドの...
「寝る」
とだけ言って、ベッドに潜り込んでしまったのだった。
夜半を過ぎてもなお、ルイズは眠れずにいた。
ころりと寝返りを打ってみると、幸せそうにいびきを掻いて...
(人の気も知らないで……!)
ぎりぎりと歯ぎしりすると同時に、昼間のことが脳裏に浮か...
意外に大きな才人の手の平、慈しみをもってこちらを見下ろ...
「モルスァーッ!」
意味不明な奇声を上げながら、ルイズはベッドの上で転げま...
(ひどいわ、あんまりだわ! サイトのくせにお父様みたいだ...
ルイズにとって、これは初めての経験である。
父に頭をなでられたことがないわけではなかったが、「何か...
それがあれほど心地よいものだとは予想だにしなかったので...
気恥ずかしさと混乱のあまり思わず体を背けてしまったあと...
死ぬほど恥ずかしいけどもう一回撫でてほしい。
正直な気持ちである。だがしかし、使い魔である才人を自分...
なによりそんなことを自分から頼むなど、自分が子供である...
ルイズには絶対に出来ない芸当であった。
そんなわけで、表情を悟られないようにベッドにダイブした...
(そもそもサイトの背が高いのが悪いのよ。いや、別にそれほ...
それに最近なんかちょっとたくましくなってきて、そのあた...
冷静に分析すると尚更気恥ずかしさと「撫でてほしい」とい...
ルイズは股間を蹴られて泡を吹いている才人の横で、夜通し...
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