ゼロの使い魔保管庫
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青春時代【11】 ツンデレ王子
#br
――パタン
後ろ手にドアを閉めて室内を横切ると、サイトは大きく息を...
ティファニアをベッドに座らせる。
(何だか知らねぇけど助かった)
ご主人さまのお仕置きから逃げるのに精一杯だった彼は、少...
唱えているのも耳に入らなかった様である。ルイズの性格を知...
がこれで諦めたとはとても思えず、しきりに扉を気にしている。
「あの…サイト?」
ティファニアの呼び掛けに振り向いた彼は、彼女の肩を両手...
面から見据えて早口で切り出した。
「テファ、ロックの魔法使えるか?」
「え?うん、使えるけど…」
「じゃぁ掛けてくれ」
「ど、どうしたの?」
「早く!」
不思議そうに自分を見上げる彼女の言葉に、サイトはついつ...
まう。彼の迫力に圧されながらも小さく頷くと、彼女は小さく...
鍵を掛けた。
「…ふぅ」
取りあえず暫くはこれで大丈夫だろう。
安堵の溜息を漏らすと彼はティファニアの隣に腰掛け、その...
える。ややあって自分を見つめる彼女の視線に気付くと、身を...
ニアに向き直った。
「そういやテファ、どうしたの?」
「ちょっとサイトに聞きたい事が有って」
言いながら彼女は立ち上がり、抽斗から一枚の手紙を取り出...
し出し、例の単語の部分を指し示す。
「あのね、ジムから手紙が来たんだけど…ここの意味が良く分か...
その文字を見た途端、サイトの頭は真っ白になった。
タバサに文字を教えてもらって以来、目を走らすだけでそれ...
に日本語として浮かび上がるのだ。ただし、今回彼女が指し示...
“masturbation”
は今までに読んだどんな書物にも出てこなかった為に、そのま...
現している。だが、彼とて年頃の男の子である。その単語が意...
即座に理解した。
「なっ!ちょ…え?マジ?」
目の前の少女は真剣な面持ちで自分を見つめている。決して...
言っている訳では無い様だ。
(どうすんの?どうすんの、俺)
サイトの頭の中に、三枚のカードが用意される。
一枚目は『教える』、二枚目は『とぼける』、三枚目は『教...
その三枚を裏返してシャッフルし、適当に一枚を選び――引き当...
『教える』のカード。
(はぁ、しょうがねぇ)
意を決すると、打って変わって真剣な目をしてティファニア...
いく。
「えっとだな、その“masturbation”ってのはだな、つまり…自慰...
「え?自慰って?」
決心をしたとしても、やはり恥ずかしいのだろう。サイトは...
それでもなお彼女は意味が分からないのかきょとんとしている。
どうやって説明すればいいのか悩みに悩んだ末、仕方が無い...
える事にした。と言っても実物を出す訳にもいかず、きょろき...
していると、円卓に乗ったスプーンが目に入る。
「これを使って説明するな」
スプーンを股間部分に宛がい、それを男性器に見立てて空い...
む。
「これは男の場合だけど、こうやって握って上下に擦るんだ」
言葉と同時に手を動かしていく。
と、そこで彼の前に正座したティファニアからストップが掛...
「待って、サイト」
「どうした?」
「それ、おかしいよ」
彼女はサイトの両手を不思議そうに見詰めている。
「おかしいって、何が?」
「サイトの説明だと、そのスプーンをおちんちんに見立ててる...
自慰も知らない少女の口から“おちんちん”等とあからさまな...
に面食らってしまうサイト。その明け透け様に、それまで感じ...
き飛ばされてしまう。
「そうだけど?」
「サイト、嘘吐いてる。おちんちんがそんなに大きいはず無い...
「……は?」
「サイト、わたしの事馬鹿にしてる?わたしだって知ってるも...
おちんちんくらい。ウエストウッドでジムたちの面倒を見て...
「…うん」
「お風呂だって一緒に入ったし、あの子たちが小さい頃はトイ...
したんだよ?」
何を言っているんだ、この胸革命は。あんな僅か十歳程度の...
しないでくれ。
そう言いたかったが、事の元凶はその僅か十歳くらいのジム...
ある事を思い出す。
「えっと…男の子は興奮したら、ちんちんが大きくなるんだよ」
まさかこんな事、女の子に説明するとは思ってもいなかった。
穴があったら入りたい、そんな気分である。
「うそ」
「嘘じゃねぇって。ジムだって、もうそうなるんじゃないかな...
知ってるのって何歳くらい?」
「そこまでは覚えてないけど…」
「まぁ、人によって早い遅いは有るけどね。でも男の子なら皆...
成長するとね」
何とか声を絞り出して説明すると、彼女の目が期待に色付い...
いか。しまったと思ったが既に後の祭り、ティファニアはサイ...
見上げると予想通りの言葉を発した。
「見せて」
「…はい?」
「大きくなるって、信じられないの。だから、見せて」
「だ、ダメだ!女の子が気軽にそんな事言うんじゃありません...
ついつい激しい口調になってしまい、ついでに彼らしくない...
しまっている。
サイトに怒鳴られたのが悲しかったのか、それとも知的欲求...
に無い事に寂しさを覚えたのか、ティファニアは彼を見る目に...
涙を湛え始めたのだ。
「はぁ〜」
(頭痛くなってきた)
溜息を吐いて頭を抱えると、サイトは目を瞑って考え込む。
まさかこんな展開になるなんて予想もしていなかったらしい。
だが、世の男性の大半がそうであるように、彼も女の子の涙...
しかも、それが過去に涙を見せた事の無いティファニアなのだ...
る。
彼女を説得する言葉が思い浮かばず、結局サイトはティファ...
う事にした。
「わわ、分かった見せる、見せるから泣かないでくれ」
立ち上がってウエストの留め金を外すと、ファスナーを下ろ...
を一緒に膝までずり下げ…つまり下半身をむき出しの状態にした...
「…やっぱり嘘だったんだ」
「だから嘘じゃねぇって」
「だって、サイトのおちんちん小さいままだよ?少しははジム...
いかもしれないけど、でもフニャフニャだし…さっきサイトが...
全然違うじゃない」
再びベッドに腰を下ろしたサイトの陰部は、確かに彼女の言...
あった。それも仕方ないと言えよう。彼はコート一枚で出歩き...
女に見せ付けてその反応を楽しむ等と言った趣味は持ち合わせ...
だ。目の前で真剣に見詰められては、緊張して縮こまってしま...
る。
どうやって息子をエレクトさせよう、さすがにテファに『胸...
ないしなぁ。とサイトが考え込んでいると、ティファニアは思...
なんとサイトの陰部に手を伸ばし、彼の陰茎をそっと包み込ん...
して、自分の物ではない冷やりとした手に、彼女の女性ならで...
手に包まれたサイトの分身はむくむくと体積を増していくのだ...
「きゃっ」
手の中で嵩(かさ)を増すそれに驚き、慌てて手を放して胸...
(す、凄い!)
だが視線はというと、目の前で起きた変化に釘付けになって...
彼女の手に包まれたとは言っても直ぐにそれは離れてしまい...
なかったのであろう。彼の陰茎は頭を持ち上げ始めはしたもの...
いは削がれてしまう。
ところが、好奇心からか僅かに顔を近づけたティファニアが...
らした途端サイトの口から呻きにも似た喘ぎが漏れ出し、同時...
ていくのであった。
「……」
「これで嘘じゃないって信じてもらえた?」
呆然としている彼女の髪にそっと手を置き、優しく語り掛け...
対するティファニアは、首を上下に振って肯定の意思を示し...
一つの疑問が浮かび上がっており頭を悩ませていた。だが男の...
女である彼女に分かるはずも無く、おずおずと切り出した。
「うん、信じる。でも…」
「でも?どうした?」
ここまで晒してしまったからには、もう怖いものは無いのだ...
言葉が来るのか想像は付かなかったが、彼はゆっくりと彼女の...
の言葉を促した。それが退路を断つ事になるとは思いもせずに。
「そんなのでズボン履いたら、苦しくないの?」
「……」
「どうやったら最初みたいに戻せるの?」
眩暈を覚えた。
彼女の言う通り、このままジーンズを履くとつっかえて確か...
かである。確かではあるのだが、それ以前に彼女が言葉を紡ぐ...
甘い吐息がムスコに直接当たるのだ。この時点で既に苦しい。
サイトの心を何やら黒いものが寝食し始めたのだが、彼が口...
でもない事をティファニアが言い放った。
「もしかして、さっきサイトが言ってた自慰ってのをしたら戻...
自慰ってのをしたら…自慰ってのをしたら…自慰ってのをした...
サイトの脳裏に、そのワンフレーズがリピートされる。
(なんでこんなときだけ鋭いんだ、テファ!)
発生した彼の野望は、瞬時に打ち砕かれた。
恨めしそうに彼女を見やるも、込められた切ない思いをティ...
けるはずも無い。それどころか期待に満ちた瞳でサイトを見つ...
(女の子の前でオナらないといけないなんて…)
俺って不幸、と彼女に聞こえない様に呟いた後、サイトは半...
持ちで『そうだよ』と涙声で答え――右手で屹立した自身を扱き...
た。
サイトが自身のムスコに手を添えた頃、彼等が居るティファ...
指して歩いてくる人物が居た。ルイズである。
彼女はあの後、直ぐに踏み込もうかとしていたのだが思い直...
というのも、学院の領地はそれなりに広い。下手したら逃げ出...
着く前に自分が着いてしまう可能性があるからだ。
体力を回復させる猶予を与えてしまう事にもなりかねなかっ...
事だ。さすがにティファニアの部屋の窓を叩き割ってまで逃げ...
ろう。入口を押さえておけば逃げ道は塞げる。
そう考えたルイズは、多少時間をずらして行動を開始したの...
音も立てずに廊下を歩き部屋の前まで来ると用心深く辺りを...
無いのを確認するとドアノブに手を伸ばし、途中で思いとどま...
呪文を唱えると、目前のティファニアの部屋のドアに向かって“...
解き放った。
虚無魔法に目覚めてから使える様になったコモン・マジック...
の手応えを感じ取る。
勢い良く開けて乗り込もうかとも思ったが、サイトの退路を...
慎重を重ねようと、音を立てない様にそっと開いて行き――目が...
目を閉じて気持ち良さそうにムスコを擦るサイト。
そんな彼の表情と股間を交互に見ている内に、ティファニア...
それまでに感じた事の無かった感情が芽生えていた。
(サイト、かわいい♪)
可愛い――そう感じた事に、彼女は愕然としてしまう。
彼は自分を連れ出してくれ、世界を見せてくれた人。ロマリ...
言った様に、わたしは彼について行くと決めている。そんな彼...
の子に思うみたいに可愛いと思ってしまうなんて…
ティファニアは気付いていなかった。それが、ウエストウッ...
いたのとは違う“可愛い”であったのを。慈愛に満ち溢れた彼女...
じた恋の始まりであった事を。
だが、ティファニアはその事に関して深く考える事は出来な...
ロックを掛けたはずの部屋の扉が開いており、そこにサイトの...
ズが立っていたのだから。
(ルイズ!)
ティファニアが彼女の姿を視界に入れたと同時にルイズの硬...
だろう、獲物を追い詰めるかの様にゆっくりと近付いてくる。...
ズザザザっとティファニアは部屋の隅まで移動するが、快感の...
イトは目を閉ざしてる所為もあってか、彼女の侵入に気付いて...
先ほどまでティファニアが座っていた辺りに立ち、使い魔へ...
「サァァイィィトォォォォ」
まるで地の底から響いてくる様な声を絞り出す。
丁度その時サイトは間もなく達しようとしているところでっ...
掻けてしまわない様に空いた手を添えて迸りを受け止めようと...
は、彼女の声にビクンと身を竦ませた拍子に手を宛がうのも忘...
き出してしまった。
結果、白濁はルイズの顔や桃色の髪へと飛び散るのだった。
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青春時代【11】 ツンデレ王子
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――パタン
後ろ手にドアを閉めて室内を横切ると、サイトは大きく息を...
ティファニアをベッドに座らせる。
(何だか知らねぇけど助かった)
ご主人さまのお仕置きから逃げるのに精一杯だった彼は、少...
唱えているのも耳に入らなかった様である。ルイズの性格を知...
がこれで諦めたとはとても思えず、しきりに扉を気にしている。
「あの…サイト?」
ティファニアの呼び掛けに振り向いた彼は、彼女の肩を両手...
面から見据えて早口で切り出した。
「テファ、ロックの魔法使えるか?」
「え?うん、使えるけど…」
「じゃぁ掛けてくれ」
「ど、どうしたの?」
「早く!」
不思議そうに自分を見上げる彼女の言葉に、サイトはついつ...
まう。彼の迫力に圧されながらも小さく頷くと、彼女は小さく...
鍵を掛けた。
「…ふぅ」
取りあえず暫くはこれで大丈夫だろう。
安堵の溜息を漏らすと彼はティファニアの隣に腰掛け、その...
える。ややあって自分を見つめる彼女の視線に気付くと、身を...
ニアに向き直った。
「そういやテファ、どうしたの?」
「ちょっとサイトに聞きたい事が有って」
言いながら彼女は立ち上がり、抽斗から一枚の手紙を取り出...
し出し、例の単語の部分を指し示す。
「あのね、ジムから手紙が来たんだけど…ここの意味が良く分か...
その文字を見た途端、サイトの頭は真っ白になった。
タバサに文字を教えてもらって以来、目を走らすだけでそれ...
に日本語として浮かび上がるのだ。ただし、今回彼女が指し示...
“masturbation”
は今までに読んだどんな書物にも出てこなかった為に、そのま...
現している。だが、彼とて年頃の男の子である。その単語が意...
即座に理解した。
「なっ!ちょ…え?マジ?」
目の前の少女は真剣な面持ちで自分を見つめている。決して...
言っている訳では無い様だ。
(どうすんの?どうすんの、俺)
サイトの頭の中に、三枚のカードが用意される。
一枚目は『教える』、二枚目は『とぼける』、三枚目は『教...
その三枚を裏返してシャッフルし、適当に一枚を選び――引き当...
『教える』のカード。
(はぁ、しょうがねぇ)
意を決すると、打って変わって真剣な目をしてティファニア...
いく。
「えっとだな、その“masturbation”ってのはだな、つまり…自慰...
「え?自慰って?」
決心をしたとしても、やはり恥ずかしいのだろう。サイトは...
それでもなお彼女は意味が分からないのかきょとんとしている。
どうやって説明すればいいのか悩みに悩んだ末、仕方が無い...
える事にした。と言っても実物を出す訳にもいかず、きょろき...
していると、円卓に乗ったスプーンが目に入る。
「これを使って説明するな」
スプーンを股間部分に宛がい、それを男性器に見立てて空い...
む。
「これは男の場合だけど、こうやって握って上下に擦るんだ」
言葉と同時に手を動かしていく。
と、そこで彼の前に正座したティファニアからストップが掛...
「待って、サイト」
「どうした?」
「それ、おかしいよ」
彼女はサイトの両手を不思議そうに見詰めている。
「おかしいって、何が?」
「サイトの説明だと、そのスプーンをおちんちんに見立ててる...
自慰も知らない少女の口から“おちんちん”等とあからさまな...
に面食らってしまうサイト。その明け透け様に、それまで感じ...
き飛ばされてしまう。
「そうだけど?」
「サイト、嘘吐いてる。おちんちんがそんなに大きいはず無い...
「……は?」
「サイト、わたしの事馬鹿にしてる?わたしだって知ってるも...
おちんちんくらい。ウエストウッドでジムたちの面倒を見て...
「…うん」
「お風呂だって一緒に入ったし、あの子たちが小さい頃はトイ...
したんだよ?」
何を言っているんだ、この胸革命は。あんな僅か十歳程度の...
しないでくれ。
そう言いたかったが、事の元凶はその僅か十歳くらいのジム...
ある事を思い出す。
「えっと…男の子は興奮したら、ちんちんが大きくなるんだよ」
まさかこんな事、女の子に説明するとは思ってもいなかった。
穴があったら入りたい、そんな気分である。
「うそ」
「嘘じゃねぇって。ジムだって、もうそうなるんじゃないかな...
知ってるのって何歳くらい?」
「そこまでは覚えてないけど…」
「まぁ、人によって早い遅いは有るけどね。でも男の子なら皆...
成長するとね」
何とか声を絞り出して説明すると、彼女の目が期待に色付い...
いか。しまったと思ったが既に後の祭り、ティファニアはサイ...
見上げると予想通りの言葉を発した。
「見せて」
「…はい?」
「大きくなるって、信じられないの。だから、見せて」
「だ、ダメだ!女の子が気軽にそんな事言うんじゃありません...
ついつい激しい口調になってしまい、ついでに彼らしくない...
しまっている。
サイトに怒鳴られたのが悲しかったのか、それとも知的欲求...
に無い事に寂しさを覚えたのか、ティファニアは彼を見る目に...
涙を湛え始めたのだ。
「はぁ〜」
(頭痛くなってきた)
溜息を吐いて頭を抱えると、サイトは目を瞑って考え込む。
まさかこんな展開になるなんて予想もしていなかったらしい。
だが、世の男性の大半がそうであるように、彼も女の子の涙...
しかも、それが過去に涙を見せた事の無いティファニアなのだ...
る。
彼女を説得する言葉が思い浮かばず、結局サイトはティファ...
う事にした。
「わわ、分かった見せる、見せるから泣かないでくれ」
立ち上がってウエストの留め金を外すと、ファスナーを下ろ...
を一緒に膝までずり下げ…つまり下半身をむき出しの状態にした...
「…やっぱり嘘だったんだ」
「だから嘘じゃねぇって」
「だって、サイトのおちんちん小さいままだよ?少しははジム...
いかもしれないけど、でもフニャフニャだし…さっきサイトが...
全然違うじゃない」
再びベッドに腰を下ろしたサイトの陰部は、確かに彼女の言...
あった。それも仕方ないと言えよう。彼はコート一枚で出歩き...
女に見せ付けてその反応を楽しむ等と言った趣味は持ち合わせ...
だ。目の前で真剣に見詰められては、緊張して縮こまってしま...
る。
どうやって息子をエレクトさせよう、さすがにテファに『胸...
ないしなぁ。とサイトが考え込んでいると、ティファニアは思...
なんとサイトの陰部に手を伸ばし、彼の陰茎をそっと包み込ん...
して、自分の物ではない冷やりとした手に、彼女の女性ならで...
手に包まれたサイトの分身はむくむくと体積を増していくのだ...
「きゃっ」
手の中で嵩(かさ)を増すそれに驚き、慌てて手を放して胸...
(す、凄い!)
だが視線はというと、目の前で起きた変化に釘付けになって...
彼女の手に包まれたとは言っても直ぐにそれは離れてしまい...
なかったのであろう。彼の陰茎は頭を持ち上げ始めはしたもの...
いは削がれてしまう。
ところが、好奇心からか僅かに顔を近づけたティファニアが...
らした途端サイトの口から呻きにも似た喘ぎが漏れ出し、同時...
ていくのであった。
「……」
「これで嘘じゃないって信じてもらえた?」
呆然としている彼女の髪にそっと手を置き、優しく語り掛け...
対するティファニアは、首を上下に振って肯定の意思を示し...
一つの疑問が浮かび上がっており頭を悩ませていた。だが男の...
女である彼女に分かるはずも無く、おずおずと切り出した。
「うん、信じる。でも…」
「でも?どうした?」
ここまで晒してしまったからには、もう怖いものは無いのだ...
言葉が来るのか想像は付かなかったが、彼はゆっくりと彼女の...
の言葉を促した。それが退路を断つ事になるとは思いもせずに。
「そんなのでズボン履いたら、苦しくないの?」
「……」
「どうやったら最初みたいに戻せるの?」
眩暈を覚えた。
彼女の言う通り、このままジーンズを履くとつっかえて確か...
かである。確かではあるのだが、それ以前に彼女が言葉を紡ぐ...
甘い吐息がムスコに直接当たるのだ。この時点で既に苦しい。
サイトの心を何やら黒いものが寝食し始めたのだが、彼が口...
でもない事をティファニアが言い放った。
「もしかして、さっきサイトが言ってた自慰ってのをしたら戻...
自慰ってのをしたら…自慰ってのをしたら…自慰ってのをした...
サイトの脳裏に、そのワンフレーズがリピートされる。
(なんでこんなときだけ鋭いんだ、テファ!)
発生した彼の野望は、瞬時に打ち砕かれた。
恨めしそうに彼女を見やるも、込められた切ない思いをティ...
けるはずも無い。それどころか期待に満ちた瞳でサイトを見つ...
(女の子の前でオナらないといけないなんて…)
俺って不幸、と彼女に聞こえない様に呟いた後、サイトは半...
持ちで『そうだよ』と涙声で答え――右手で屹立した自身を扱き...
た。
サイトが自身のムスコに手を添えた頃、彼等が居るティファ...
指して歩いてくる人物が居た。ルイズである。
彼女はあの後、直ぐに踏み込もうかとしていたのだが思い直...
というのも、学院の領地はそれなりに広い。下手したら逃げ出...
着く前に自分が着いてしまう可能性があるからだ。
体力を回復させる猶予を与えてしまう事にもなりかねなかっ...
事だ。さすがにティファニアの部屋の窓を叩き割ってまで逃げ...
ろう。入口を押さえておけば逃げ道は塞げる。
そう考えたルイズは、多少時間をずらして行動を開始したの...
音も立てずに廊下を歩き部屋の前まで来ると用心深く辺りを...
無いのを確認するとドアノブに手を伸ばし、途中で思いとどま...
呪文を唱えると、目前のティファニアの部屋のドアに向かって“...
解き放った。
虚無魔法に目覚めてから使える様になったコモン・マジック...
の手応えを感じ取る。
勢い良く開けて乗り込もうかとも思ったが、サイトの退路を...
慎重を重ねようと、音を立てない様にそっと開いて行き――目が...
目を閉じて気持ち良さそうにムスコを擦るサイト。
そんな彼の表情と股間を交互に見ている内に、ティファニア...
それまでに感じた事の無かった感情が芽生えていた。
(サイト、かわいい♪)
可愛い――そう感じた事に、彼女は愕然としてしまう。
彼は自分を連れ出してくれ、世界を見せてくれた人。ロマリ...
言った様に、わたしは彼について行くと決めている。そんな彼...
の子に思うみたいに可愛いと思ってしまうなんて…
ティファニアは気付いていなかった。それが、ウエストウッ...
いたのとは違う“可愛い”であったのを。慈愛に満ち溢れた彼女...
じた恋の始まりであった事を。
だが、ティファニアはその事に関して深く考える事は出来な...
ロックを掛けたはずの部屋の扉が開いており、そこにサイトの...
ズが立っていたのだから。
(ルイズ!)
ティファニアが彼女の姿を視界に入れたと同時にルイズの硬...
だろう、獲物を追い詰めるかの様にゆっくりと近付いてくる。...
ズザザザっとティファニアは部屋の隅まで移動するが、快感の...
イトは目を閉ざしてる所為もあってか、彼女の侵入に気付いて...
先ほどまでティファニアが座っていた辺りに立ち、使い魔へ...
「サァァイィィトォォォォ」
まるで地の底から響いてくる様な声を絞り出す。
丁度その時サイトは間もなく達しようとしているところでっ...
掻けてしまわない様に空いた手を添えて迸りを受け止めようと...
は、彼女の声にビクンと身を竦ませた拍子に手を宛がうのも忘...
き出してしまった。
結果、白濁はルイズの顔や桃色の髪へと飛び散るのだった。
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