ゼロの使い魔保管庫
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<反・胸革命!>
いくらかのゴタゴタの末にティファニアが学院に馴染んでしば...
今現在、ベアトリスとその取り巻きも息を潜め、新たな学院の...
言うまでもなく、トップに君臨するのはバストレボリューショ...
まるで引力の大きい方へ衛星が引き寄せられるかのように、男...
そんな若干様変わりした風景を前に、今日も食堂で一人の少女...
「はぁー、最近ヒマになったわ、ずいぶん……」
豊かな紅い長髪を指先で弄びながら、隣でただ一人座る友人に...
視線の先にはティファニアがいた。
今までは学院一を誇っていた自分の胸を軽く抜いてくれた張本...
そうだ、そうなのだ。閑古鳥が鳴いているのはあの乳のおかげ...
(忌々しい、ああ忌々しいわ)
微熱の二つ名を持つ少女はそう内心で連呼する。
なぜだか、最近自分の存在感が薄れていくような焦燥感が増す...
「……そう」
パラリ、とページをめくり、タバサが応じた。
一見するとかなり適当に対応しているように見えるが、この水...
そのことを分かった上で、キュルケがテーブルに肘を立てた。
気だるげに男たちの人気を一身に集めるティファニアを見つめ...
こういったことに慣れていないのか、ティファニアは顔を赤く...
不思議なもので、彼女にエルフの血が流れていることが分かっ...
(変よねえ)
いつの間にか、彼女はこの学院にとけ込んでいる。
普通なら考えられないことだ。
(……あ)
困り果てている彼女を救うために、少年が割って入った。
周囲は彼にブーイングを浴びせたが、ニヤニヤしながら手を引...
するとあまり運動神経がよくないのか、性格的に鈍重なのか、...
男たちを魅了してやまない巨大な胸が彼の腕にのしかかる。
「こ、ここここのバカ犬ーっ!」
絶妙なタイミングというか、いつも通りというか、彼の主人が...
周囲で笑い声が起き、ギーシュがやれやれといった様子でサイ...
そうなのだ、彼の存在あってのことなのだ。キュルケは今のこ...
サイトという破天荒な使い魔の存在なくして、今の学院はなか...
ティファニアが受け入れられているのも、彼の活躍あってのこ...
「ほんと、飽きないわよねぇ、ダーリンは」
呆れた口ぶりで、しかし微笑ましさを滲ませた声でそう呟く。
「……うん」
タバサも事の始終を眺めて、確かな返事をした。
・
・・
・・・
双月が窓から見える。
静かな夜だった。
静か、というのは文字通りの意味で、キュルケの部屋は今日も...
残念なことに、そういった意味では悪い方向に変わったのだっ...
コルベールに関しては自分を学院生以上に見る気がないのは薄...
教師として一生を過ごすつもりで、自分に対する感情というの...
「月が綺麗だわ……」
ハープでも弾こうかしら、と長らく手にしていない自分の特技...
なんか寂しいわね、と思った。
自分には無縁なはずの感情だったが、こうしていつの間にか周...
今までは気にもしなかったが、ここはゲルマニアでもない。
ツェルプストー家の人間は孤独であるはずがなく、裏を返せば...
(一人で寝るにはベッドは広いもの)
部屋の隅では使い魔のフレイムが丸まって寝息を立てていた。
サラマンダーとはいえ、寝顔は主人の贔屓目を差し引いてもカ...
しばらくフレイムの尻尾のゆらめく炎をなんとなしに見つめて...
「あら……?」
こんな夜更けに誰かしら、と彼女はセクシーなベビードール姿...
「や、やあ」
「ダーリン!?」
意外な人物がそこにいた。
少し遠慮がちにこちらを窺うその顔は、間違いなくルイズの使...
好意こそあれ悪意などない彼の突然の来客に、キュルケは珍し...
「ダーリンどうしたの?! さあ入って入って」
「う、うん。悪いね、夜遅くに」
「んーん、いいのよ。来てくれて嬉しいわ!」
強引に手を引いて彼を部屋の中へ招き入れる。
そのままベッドに二人して腰を降ろしたところで、キュルケは...
何かしら、と思っていると、サイトが用件を切り出した。
「実はさ……」
「なあに?」
露出の大きいベビードールに、十代とは思えない色香を放つ彼...
他でもない、わざわざ彼女の部屋を訪ねた理由である。
「キュルケにさ、コスプレして欲しいんだ」
「こ、すぷれ?」
きょとんとした顔で彼を見つめる。
サイトは慌ててコスプレについての説明を始めた。
「……つまり」
一通り説明を受けたキュルケは、思案顔で呟いた。
「スレイプニィルの舞踏会みたいなものなのかしら?」
「う、うん! そんな感じ」
納得はしたが、キュルケにはなぜそれを自分のところへやって...
尋ねてみると、サイトはしょんぼりとした顔で述懐する。
「ルイズは今朝のこともあってご機嫌斜めでさ……とても頼めた...
「あら、そうなの? じゃあティファニアは?」
「そこなんだけどさ、なんてーか、こう……」
サイトはキュルケのすらりと長い脚や、適度にくびれた腰つき...
「ただ胸が大きいだけじゃあ、似合わないからさ」
キュルケは久しく聞いていなかった自分への讃辞に、思わずサ...
その胸の狭間に顔を埋める形になって、サイトは息ができなく...
「わぷっ!? きゅ、キュルケ!」
「あん、嬉しいわダーリン、私を選んできてくれたのね!」
「う、うん、まあ、そういうことになるんだけど……」
ちなみにシエスタは日本人の血を引いている関係もあってか、...
サイトは消去法の末にキュルケの部屋のドアをノックしたので...
そのことを咎められないか内心気が気でなかったが、どうやら...
むしろ、男なしでは生きられないといっても過言ではない家柄...
「で、その衣装はどんななの?」
頬にキスした後、キュルケは急かすように尋ねる。
「あ、ああ、それなんだけど」
ゴソゴソとバッグの中から取り出す。
「ふーん、見たことない服ね」
「だ、だろうねたぶん」
それはいわゆる女子高生の制服、それも以前シエスタが着てい...
微妙な時代のものだったからか、靴下はルーズソックスである。
「へえ、これってダーリンのいた国の学生服なのね。これに着...
「そうなんだ」
「んふ、分かった。すぐ脱ぐね」
「わっ!?」
サイトは慌てて目をそらした。
何の躊躇いもなく、キュルケがその薄いベビードールを脱ぎ始...
一瞬、その桃色の二つの蕾が見えたような気がした。
心臓を高鳴らせながら、サイトは同時に期待感もふくらんでい...
こちらの世界へやってきてもうだいぶ経つ。
元の世界へ帰還する機会もないわけではなかったが、それでも...
あのただ一人の主人、ルイズを守るために。
しかし、だからといって望郷の念を消せるわけでもなく、逆に...
このままでは、ルイズを守る覚悟に迷いが出そうだった。
それを解消するために、少し自分の世界の風景や存在を思い出...
具体的には、女子高生の制服を誰かに着てもらうという方法で。
運良くアイテム自体はトリスタニアで仕入れることができた。
キュルケが背後でごそごそと着替える衣擦れの音に耳をそばだ...
「はぁい、着替えたわよ」
とん、と彼女がベッドから立ち上がる気配がし、サイトは反射...
「おおーっ!」
サイトは思わず声を上げていた。
紺色のブレザーにミニのチェックのスカート、そこからのぞく...
キュルケは自分なりにアレンジしたのか、その長髪を背後でポ...
「どう? 似合ってる?」
くい、と艶めかしいポーズを取っても、やはり似合っていた。
似合っている、といっても、渋谷あたりに行けばいそうな感じ...
キュルケ本人が制服の持つファッション性を完全に活かせるよ...
ただそこに立っているだけで、まるでモデルの撮影会のような...
サイトは予想以上のキュルケの女子高生姿に感動を隠せなかっ...
「すごいよキュルケ! マジ似合ってる」
鼻息荒くサイトが言うと、キュルケも嬉しそうに身をくねらせ...
「いやだわ、ダーリンたらそんな褒めちゃって……」
サイトは心からの感動に、この光景だけで少なくとも一ヶ月は...
彼は思いきってキュルケにいくつかのポーズをとってもらい、...
「いやー、本当にキュルケに頼んで良かったよ」
サイトは満足げに頷き、素直に礼を述べる。
「あら、これだけでいいの……?」
しかし、キュルケはまだ何か足りないといった表情で、サイト...
心なしか、頬が紅潮し、目が潤んでいる。
それだけで今まで夢中になっていて気づかなかった彼の少年の...
「これだけ、って?」
喉から絞り出すような声を発し、彼は思わずその大きな胸の谷...
「……ルイズには黙っててあげるわよ?」
彼女が腰を上げ、彼の左太股に跨った。
キュルケの内股がぴっちりと密着してくる。
チェックのミニスカートの奥に微かに紫のパンティが確認でき...
「だ、だから何を?」
スリ、と無言で彼女が内股に力を入れて刺激すると、サイトの...
いつの間にか、彼のズボンは大きくふくらんでいた。
ツェルプストーの血が騒いだ。
彼女自身も欲求不満なのだ。
「あっ……ダメだって……キュルケ…あ」
「んぅ……」
唇を塞がれた。
ルイズとのキスとは違う濃厚なキスだった。
柔らかな唇を確かめ合うと、キュルケの舌が侵入してくる。
唾液と唾液が混ざり合い、ぬめった舌はまるで二人の境目をな...
当然ながら、サイトは童貞である。
そのサイトにとって、それはまるで夢見心地の行為に違いなか...
「ちゅっ」
息が続かなくなった頃、永遠のような接吻が終わった。
キュルケはその紅い舌で獲物を襲う猛獣のように舌なめずりし...
制服の向こうで、さっき見たピンク色の二つの蕾がツンと立っ...
サイトはそれを無意識にまさぐっていた。
「あぁんっ!」
双丘を鷲掴みにされたキュルケが仰け反って喘ぐ。
初めて触る極上の乳房は、大きく手を開いて揉んでもまだ収ま...
少しでも多くの淫肉を楽しもうと、サイトが荒々しく揉みし抱...
キュルケは再び貪るように口づけを交わすと、銀色の唾液の橋...
「さ……脱いで。もっとキモチいいことしましょう」
その言葉の意味が分からないほどサイトも鈍くはない。
据え膳喰わぬわ男の恥……
彼はルイズに対する負い目もあったが、目の前の制服少女の魅...
青い性と、何より長期間生殺しの状態が続きすぎ、本能が耐え...
ただでさえルイズは金的蹴りをしてくるので、不能になる前に...
「た、頼みがあるんだけどさ」
意を決して言ってみる。
「なぁに?」
「えっと……制服着たまましない?」
・
・・
・・・
サイトの方が全裸、キュルケの方は胸元をさらけ、ブレザーも...
彼女の二つの乳房は、その大きさに負けずに挑発的に天に向い...
華の蕾のような桃色の乳首はツンと硬くなっていたが、サイト...
慣れない手つきの愛撫だったが、その分熱心で丁寧だ。
彼女のたくし上げられたスカートの下には、もう何も身につけ...
「な、なあ、その、入れていい?」
サイトは勃起しきった自分のものをしごきながら尋ねた。
互いに盛り上がり、絶頂を望むオスとメスに成り果てている。
「ええ……きて」
キュルケがそっと自らその花弁を指で開いた。
慣れないサイトの挿入を補助するように、先端を自らの膣口に...
彼はその瞬間を経験した。
ゆっくりと腰を降ろしていくと、先端から徐々に伝わってくる...
「っん!」
最後は一気に挿入を終える。
サイトの脳髄には快感の津波が押し寄せていた。
ぬめり、絡みついて放さない。
今完全に女体内に収まった彼の男性器は、メスの感触を得たこ...
キュルケの膣内は、二つ名の微熱≠ノ相応しい熱を帯びていた。
「はぁー……はぁー……」
「ダーリン……」
快楽のあまり身動きできない彼に腕を回し、口づけを交わす。
キュルケはそのまま、ゆっくりと腰をこね回してくわえ込んだ...
あふれ出た愛液とこすれあう粘着質な音が卑猥だ。
「はうっ!?」
快感に弾けるように、サイトも彼女の身体をかき抱く。
結合部と胸、といった局所的な快楽ではなく、身体全体を利用...
限界まで蓄えられた精が、もはや決壊寸前のダムのようにかろ...
(ダメだっ! キュルケの中は凶器≠セよ!)
そう思った瞬間、左手のルーンが反応した。
あらゆる武器≠操ることができる、伝説の能力が応じたのだ。
「えっ?」
すると、デルフを手にした時のように、身体が晴れ渡る空のよ...
キュルケの欲望が何なのか、どうすればイカせることができる...
(わ、すごい! なんだか加○鷹になったみたいだ)
そうなれば話は早い。
キュルケをイカせるまでのことだ。
サイトは恋人同士がするように互いの手を合わせ、指を絡め合...
そして、童貞とは思えない巧みな腰遣いで律動を始める。
「あっああんっ!」
キュルケの胸が勢いよく揺れ、突き上げる度に残像のように規...
ベッドがギシギシと軋み、二人は玉のような汗をかく。
「あっ あんっ あっ あぁっ いっ いぃっ サイトぉっ!」
キュルケの喘ぎが次第に切なく、余裕のないものへと変わって...
「キュルケっ! 俺もう……」
サイトも、ガンダールブという特殊能力があるにせよ、限界が...
それを理解したキュルケも、熱い吐息に乗せて最後の言葉を口...
「いいわっ! 中に出してぇっ!」
彼女の奥底に燃える微熱はもはや業火となり、白い男の証を注...
今まで必ず最後の一線で節度を保っていた彼女自身、膣内への...
しかし、今自分がもっとも欲しているものはそれに違いない。
その先に待ち受ける危険よりも、今の一瞬が満たされたいのだ。
次の瞬間、彼女が紅い長髪を振り乱し、大きく胸を仰け反らせ...
「あぁーっ!!」
膣肉がサイトの肉槍を絡み取り、同時にサイトは決壊の音が脳...
一瞬、ルイズの顔が脳裏を過ぎった。
ドクッ! ドクドクッ! ビュクッ! ビュククッ!
キュルケは腹と胸元に降りかかる熱い体液に絶頂を迎えた。
・
・・
・・・
「ちょっとバカ犬、さっきから何そわそわしてんのよ?」
虚無の曜日にトリスタニアの通りを歩く機会が再び巡ってきた...
他でもない、先日のキュルケとの一件によってせっかく買った...
激しく突き過ぎてあちこち破れ、最後に自分の精液をぶっかけ...
ルイズはそんな使い魔の様子を訝しげに見つめていたが、やや...
「どーしたのよ? 私はアンタのご主人様なんだから、欲しい...
ルイズのこういう屈託のない時の表情は反則だ、とサイトは思...
最後の一線で踏みとどまったのは、この主人を悲しませたくな...
(……奴隷根性染みついてんなぁ)
我ながら律儀だ。
せっかくのキュルケの好意なんだから、初めてくらい中出しし...
ついついそう思ってしまう。
「わっ?!」
ルイズが目を離した瞬間、誰かに路地裏に引き込まれた。
「はぁい」
「キュ、キュルケ!?」
そこに立っていたのは他でもないキュルケ・アウグスタ・フレ...
彼女はニヤニヤと不敵な笑みをたたえてこちらを見ている。
そして、ある物を彼の眼前に差し出した。
「お探しの品はこれかしらー?」
「……こ、これって!?」
サイトは見覚えのあるその物体に度肝を抜かれた。
「なぁす服、とか言うんだっけ? ゲルマニアから取り寄せた...
微熱≠フ少女は、そう言って蠱惑的にウインクをしたのだった。
<終>
終了行:
<反・胸革命!>
いくらかのゴタゴタの末にティファニアが学院に馴染んでしば...
今現在、ベアトリスとその取り巻きも息を潜め、新たな学院の...
言うまでもなく、トップに君臨するのはバストレボリューショ...
まるで引力の大きい方へ衛星が引き寄せられるかのように、男...
そんな若干様変わりした風景を前に、今日も食堂で一人の少女...
「はぁー、最近ヒマになったわ、ずいぶん……」
豊かな紅い長髪を指先で弄びながら、隣でただ一人座る友人に...
視線の先にはティファニアがいた。
今までは学院一を誇っていた自分の胸を軽く抜いてくれた張本...
そうだ、そうなのだ。閑古鳥が鳴いているのはあの乳のおかげ...
(忌々しい、ああ忌々しいわ)
微熱の二つ名を持つ少女はそう内心で連呼する。
なぜだか、最近自分の存在感が薄れていくような焦燥感が増す...
「……そう」
パラリ、とページをめくり、タバサが応じた。
一見するとかなり適当に対応しているように見えるが、この水...
そのことを分かった上で、キュルケがテーブルに肘を立てた。
気だるげに男たちの人気を一身に集めるティファニアを見つめ...
こういったことに慣れていないのか、ティファニアは顔を赤く...
不思議なもので、彼女にエルフの血が流れていることが分かっ...
(変よねえ)
いつの間にか、彼女はこの学院にとけ込んでいる。
普通なら考えられないことだ。
(……あ)
困り果てている彼女を救うために、少年が割って入った。
周囲は彼にブーイングを浴びせたが、ニヤニヤしながら手を引...
するとあまり運動神経がよくないのか、性格的に鈍重なのか、...
男たちを魅了してやまない巨大な胸が彼の腕にのしかかる。
「こ、ここここのバカ犬ーっ!」
絶妙なタイミングというか、いつも通りというか、彼の主人が...
周囲で笑い声が起き、ギーシュがやれやれといった様子でサイ...
そうなのだ、彼の存在あってのことなのだ。キュルケは今のこ...
サイトという破天荒な使い魔の存在なくして、今の学院はなか...
ティファニアが受け入れられているのも、彼の活躍あってのこ...
「ほんと、飽きないわよねぇ、ダーリンは」
呆れた口ぶりで、しかし微笑ましさを滲ませた声でそう呟く。
「……うん」
タバサも事の始終を眺めて、確かな返事をした。
・
・・
・・・
双月が窓から見える。
静かな夜だった。
静か、というのは文字通りの意味で、キュルケの部屋は今日も...
残念なことに、そういった意味では悪い方向に変わったのだっ...
コルベールに関しては自分を学院生以上に見る気がないのは薄...
教師として一生を過ごすつもりで、自分に対する感情というの...
「月が綺麗だわ……」
ハープでも弾こうかしら、と長らく手にしていない自分の特技...
なんか寂しいわね、と思った。
自分には無縁なはずの感情だったが、こうしていつの間にか周...
今までは気にもしなかったが、ここはゲルマニアでもない。
ツェルプストー家の人間は孤独であるはずがなく、裏を返せば...
(一人で寝るにはベッドは広いもの)
部屋の隅では使い魔のフレイムが丸まって寝息を立てていた。
サラマンダーとはいえ、寝顔は主人の贔屓目を差し引いてもカ...
しばらくフレイムの尻尾のゆらめく炎をなんとなしに見つめて...
「あら……?」
こんな夜更けに誰かしら、と彼女はセクシーなベビードール姿...
「や、やあ」
「ダーリン!?」
意外な人物がそこにいた。
少し遠慮がちにこちらを窺うその顔は、間違いなくルイズの使...
好意こそあれ悪意などない彼の突然の来客に、キュルケは珍し...
「ダーリンどうしたの?! さあ入って入って」
「う、うん。悪いね、夜遅くに」
「んーん、いいのよ。来てくれて嬉しいわ!」
強引に手を引いて彼を部屋の中へ招き入れる。
そのままベッドに二人して腰を降ろしたところで、キュルケは...
何かしら、と思っていると、サイトが用件を切り出した。
「実はさ……」
「なあに?」
露出の大きいベビードールに、十代とは思えない色香を放つ彼...
他でもない、わざわざ彼女の部屋を訪ねた理由である。
「キュルケにさ、コスプレして欲しいんだ」
「こ、すぷれ?」
きょとんとした顔で彼を見つめる。
サイトは慌ててコスプレについての説明を始めた。
「……つまり」
一通り説明を受けたキュルケは、思案顔で呟いた。
「スレイプニィルの舞踏会みたいなものなのかしら?」
「う、うん! そんな感じ」
納得はしたが、キュルケにはなぜそれを自分のところへやって...
尋ねてみると、サイトはしょんぼりとした顔で述懐する。
「ルイズは今朝のこともあってご機嫌斜めでさ……とても頼めた...
「あら、そうなの? じゃあティファニアは?」
「そこなんだけどさ、なんてーか、こう……」
サイトはキュルケのすらりと長い脚や、適度にくびれた腰つき...
「ただ胸が大きいだけじゃあ、似合わないからさ」
キュルケは久しく聞いていなかった自分への讃辞に、思わずサ...
その胸の狭間に顔を埋める形になって、サイトは息ができなく...
「わぷっ!? きゅ、キュルケ!」
「あん、嬉しいわダーリン、私を選んできてくれたのね!」
「う、うん、まあ、そういうことになるんだけど……」
ちなみにシエスタは日本人の血を引いている関係もあってか、...
サイトは消去法の末にキュルケの部屋のドアをノックしたので...
そのことを咎められないか内心気が気でなかったが、どうやら...
むしろ、男なしでは生きられないといっても過言ではない家柄...
「で、その衣装はどんななの?」
頬にキスした後、キュルケは急かすように尋ねる。
「あ、ああ、それなんだけど」
ゴソゴソとバッグの中から取り出す。
「ふーん、見たことない服ね」
「だ、だろうねたぶん」
それはいわゆる女子高生の制服、それも以前シエスタが着てい...
微妙な時代のものだったからか、靴下はルーズソックスである。
「へえ、これってダーリンのいた国の学生服なのね。これに着...
「そうなんだ」
「んふ、分かった。すぐ脱ぐね」
「わっ!?」
サイトは慌てて目をそらした。
何の躊躇いもなく、キュルケがその薄いベビードールを脱ぎ始...
一瞬、その桃色の二つの蕾が見えたような気がした。
心臓を高鳴らせながら、サイトは同時に期待感もふくらんでい...
こちらの世界へやってきてもうだいぶ経つ。
元の世界へ帰還する機会もないわけではなかったが、それでも...
あのただ一人の主人、ルイズを守るために。
しかし、だからといって望郷の念を消せるわけでもなく、逆に...
このままでは、ルイズを守る覚悟に迷いが出そうだった。
それを解消するために、少し自分の世界の風景や存在を思い出...
具体的には、女子高生の制服を誰かに着てもらうという方法で。
運良くアイテム自体はトリスタニアで仕入れることができた。
キュルケが背後でごそごそと着替える衣擦れの音に耳をそばだ...
「はぁい、着替えたわよ」
とん、と彼女がベッドから立ち上がる気配がし、サイトは反射...
「おおーっ!」
サイトは思わず声を上げていた。
紺色のブレザーにミニのチェックのスカート、そこからのぞく...
キュルケは自分なりにアレンジしたのか、その長髪を背後でポ...
「どう? 似合ってる?」
くい、と艶めかしいポーズを取っても、やはり似合っていた。
似合っている、といっても、渋谷あたりに行けばいそうな感じ...
キュルケ本人が制服の持つファッション性を完全に活かせるよ...
ただそこに立っているだけで、まるでモデルの撮影会のような...
サイトは予想以上のキュルケの女子高生姿に感動を隠せなかっ...
「すごいよキュルケ! マジ似合ってる」
鼻息荒くサイトが言うと、キュルケも嬉しそうに身をくねらせ...
「いやだわ、ダーリンたらそんな褒めちゃって……」
サイトは心からの感動に、この光景だけで少なくとも一ヶ月は...
彼は思いきってキュルケにいくつかのポーズをとってもらい、...
「いやー、本当にキュルケに頼んで良かったよ」
サイトは満足げに頷き、素直に礼を述べる。
「あら、これだけでいいの……?」
しかし、キュルケはまだ何か足りないといった表情で、サイト...
心なしか、頬が紅潮し、目が潤んでいる。
それだけで今まで夢中になっていて気づかなかった彼の少年の...
「これだけ、って?」
喉から絞り出すような声を発し、彼は思わずその大きな胸の谷...
「……ルイズには黙っててあげるわよ?」
彼女が腰を上げ、彼の左太股に跨った。
キュルケの内股がぴっちりと密着してくる。
チェックのミニスカートの奥に微かに紫のパンティが確認でき...
「だ、だから何を?」
スリ、と無言で彼女が内股に力を入れて刺激すると、サイトの...
いつの間にか、彼のズボンは大きくふくらんでいた。
ツェルプストーの血が騒いだ。
彼女自身も欲求不満なのだ。
「あっ……ダメだって……キュルケ…あ」
「んぅ……」
唇を塞がれた。
ルイズとのキスとは違う濃厚なキスだった。
柔らかな唇を確かめ合うと、キュルケの舌が侵入してくる。
唾液と唾液が混ざり合い、ぬめった舌はまるで二人の境目をな...
当然ながら、サイトは童貞である。
そのサイトにとって、それはまるで夢見心地の行為に違いなか...
「ちゅっ」
息が続かなくなった頃、永遠のような接吻が終わった。
キュルケはその紅い舌で獲物を襲う猛獣のように舌なめずりし...
制服の向こうで、さっき見たピンク色の二つの蕾がツンと立っ...
サイトはそれを無意識にまさぐっていた。
「あぁんっ!」
双丘を鷲掴みにされたキュルケが仰け反って喘ぐ。
初めて触る極上の乳房は、大きく手を開いて揉んでもまだ収ま...
少しでも多くの淫肉を楽しもうと、サイトが荒々しく揉みし抱...
キュルケは再び貪るように口づけを交わすと、銀色の唾液の橋...
「さ……脱いで。もっとキモチいいことしましょう」
その言葉の意味が分からないほどサイトも鈍くはない。
据え膳喰わぬわ男の恥……
彼はルイズに対する負い目もあったが、目の前の制服少女の魅...
青い性と、何より長期間生殺しの状態が続きすぎ、本能が耐え...
ただでさえルイズは金的蹴りをしてくるので、不能になる前に...
「た、頼みがあるんだけどさ」
意を決して言ってみる。
「なぁに?」
「えっと……制服着たまましない?」
・
・・
・・・
サイトの方が全裸、キュルケの方は胸元をさらけ、ブレザーも...
彼女の二つの乳房は、その大きさに負けずに挑発的に天に向い...
華の蕾のような桃色の乳首はツンと硬くなっていたが、サイト...
慣れない手つきの愛撫だったが、その分熱心で丁寧だ。
彼女のたくし上げられたスカートの下には、もう何も身につけ...
「な、なあ、その、入れていい?」
サイトは勃起しきった自分のものをしごきながら尋ねた。
互いに盛り上がり、絶頂を望むオスとメスに成り果てている。
「ええ……きて」
キュルケがそっと自らその花弁を指で開いた。
慣れないサイトの挿入を補助するように、先端を自らの膣口に...
彼はその瞬間を経験した。
ゆっくりと腰を降ろしていくと、先端から徐々に伝わってくる...
「っん!」
最後は一気に挿入を終える。
サイトの脳髄には快感の津波が押し寄せていた。
ぬめり、絡みついて放さない。
今完全に女体内に収まった彼の男性器は、メスの感触を得たこ...
キュルケの膣内は、二つ名の微熱≠ノ相応しい熱を帯びていた。
「はぁー……はぁー……」
「ダーリン……」
快楽のあまり身動きできない彼に腕を回し、口づけを交わす。
キュルケはそのまま、ゆっくりと腰をこね回してくわえ込んだ...
あふれ出た愛液とこすれあう粘着質な音が卑猥だ。
「はうっ!?」
快感に弾けるように、サイトも彼女の身体をかき抱く。
結合部と胸、といった局所的な快楽ではなく、身体全体を利用...
限界まで蓄えられた精が、もはや決壊寸前のダムのようにかろ...
(ダメだっ! キュルケの中は凶器≠セよ!)
そう思った瞬間、左手のルーンが反応した。
あらゆる武器≠操ることができる、伝説の能力が応じたのだ。
「えっ?」
すると、デルフを手にした時のように、身体が晴れ渡る空のよ...
キュルケの欲望が何なのか、どうすればイカせることができる...
(わ、すごい! なんだか加○鷹になったみたいだ)
そうなれば話は早い。
キュルケをイカせるまでのことだ。
サイトは恋人同士がするように互いの手を合わせ、指を絡め合...
そして、童貞とは思えない巧みな腰遣いで律動を始める。
「あっああんっ!」
キュルケの胸が勢いよく揺れ、突き上げる度に残像のように規...
ベッドがギシギシと軋み、二人は玉のような汗をかく。
「あっ あんっ あっ あぁっ いっ いぃっ サイトぉっ!」
キュルケの喘ぎが次第に切なく、余裕のないものへと変わって...
「キュルケっ! 俺もう……」
サイトも、ガンダールブという特殊能力があるにせよ、限界が...
それを理解したキュルケも、熱い吐息に乗せて最後の言葉を口...
「いいわっ! 中に出してぇっ!」
彼女の奥底に燃える微熱はもはや業火となり、白い男の証を注...
今まで必ず最後の一線で節度を保っていた彼女自身、膣内への...
しかし、今自分がもっとも欲しているものはそれに違いない。
その先に待ち受ける危険よりも、今の一瞬が満たされたいのだ。
次の瞬間、彼女が紅い長髪を振り乱し、大きく胸を仰け反らせ...
「あぁーっ!!」
膣肉がサイトの肉槍を絡み取り、同時にサイトは決壊の音が脳...
一瞬、ルイズの顔が脳裏を過ぎった。
ドクッ! ドクドクッ! ビュクッ! ビュククッ!
キュルケは腹と胸元に降りかかる熱い体液に絶頂を迎えた。
・
・・
・・・
「ちょっとバカ犬、さっきから何そわそわしてんのよ?」
虚無の曜日にトリスタニアの通りを歩く機会が再び巡ってきた...
他でもない、先日のキュルケとの一件によってせっかく買った...
激しく突き過ぎてあちこち破れ、最後に自分の精液をぶっかけ...
ルイズはそんな使い魔の様子を訝しげに見つめていたが、やや...
「どーしたのよ? 私はアンタのご主人様なんだから、欲しい...
ルイズのこういう屈託のない時の表情は反則だ、とサイトは思...
最後の一線で踏みとどまったのは、この主人を悲しませたくな...
(……奴隷根性染みついてんなぁ)
我ながら律儀だ。
せっかくのキュルケの好意なんだから、初めてくらい中出しし...
ついついそう思ってしまう。
「わっ?!」
ルイズが目を離した瞬間、誰かに路地裏に引き込まれた。
「はぁい」
「キュ、キュルケ!?」
そこに立っていたのは他でもないキュルケ・アウグスタ・フレ...
彼女はニヤニヤと不敵な笑みをたたえてこちらを見ている。
そして、ある物を彼の眼前に差し出した。
「お探しの品はこれかしらー?」
「……こ、これって!?」
サイトは見覚えのあるその物体に度肝を抜かれた。
「なぁす服、とか言うんだっけ? ゲルマニアから取り寄せた...
微熱≠フ少女は、そう言って蠱惑的にウインクをしたのだった。
<終>
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