ゼロの使い魔保管庫
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「ええええええええーっ?」
素っ頓狂な叫び声が魔法学院の中庭にこだまする。
何事か、と叫び声のした物干し台のほうを何人かの生徒が振り...
中庭のテーブルで、叫び声を上げたのはブルネットのメイド。
よく働くしっかり者と評判の、タニアという名前のメイド。
年の割りに落ち着きもある彼女が、こんな声を上げて驚くのは...
だもんで、それを緊急事態と勘違いしたお馬鹿さんがやってく...
「ど、どどどどうしましたかタニアさーーーーんっ!?」
目の色を変えて、空中装甲騎士団まで引き連れて、ベアトリス...
当然、周囲の生徒はドン引きで、迷惑そうな顔をしている。
「ちょ、何考えてんのベアちゃん!」
「またあの変態どもですか!薙ぎ払いますか?それとも串刺し...
「いいから止まれ」
正気を失って辺り構わずガンを飛ばしまくる公女殿下の後頭部...
普通平民がこういうことをすれば即座に周囲に控える空中装甲...
周囲の騎士団の面々は、そんな二人を見守るだけだ。むしろ、...
正直ベアトリスの我侭につき合わされるのも面倒だし、それに...
タニアは騎士団長に向かって、なんでもありませんから、あと...
騎士団長の号令で撤退する騎士団。残されたのは、ばつの悪そ...
「ちょっと叫ぶだけで騎士団のみなさん呼ぶのやめなね?ベア...
そう言ってベアトリスに向けてにっこり微笑みかけるタニア。
満面の笑顔だが声が笑っていない。
ベアトリスはそんなタニアの雰囲気にガクブルしながら。
「で、でででで、でも、も、もしタニアさんに狼藉を働く者が...
「いーから今後一切学院内で騎士団のみなさん呼ぶの禁止。今...
…それはむしろごほうびd
…はっ!?私ったらいったい何をっ!?
タニアの言葉に思わず『あの変態ども』と同じ思考に陥りかけ...
そして、素直に謝った。
「わ、わかりました…。今後、気をつけます…」
そして、しゅんとなったまま、タニアが叫ぶ事になったそもそ...
「で、何故叫んでいたのです?」
「ああ、それはね」
言ってタニアは、テーブルの対面に掛けた、元保護者を指差す。
「お姉ちゃんが、エルフの国に行くんだって」
「えええええええええーっ?」
今度はベアトリスが大声を上げる番だった。
「うんとね。私ってさほら、見てのとおりエルフと人間のハー...
だから、今仲の悪い人間とエルフの繋ぎ役ができないかな、...
うん、確かにエルフの話聞くと怖いと思う。でも、人間にも...
ほら、人間にだってサイトみたいな素敵な人がいるわけだし...
まあ、そういうわけで、私が架け橋になって、人間とエルフ...
ティファニアの長い説明に、二人はぽかんと呆れた顔をする。
「はー。よっくそこまで楽天的になれるもんだわね」
肩を竦めて呆れるタニア。しかし、彼女はティファニアのこう...
こういう元保護者だから、才人を信用してトリステインに来る...
タニアはティファニアの考えに、けして反対なわけではなかっ...
「お考え直し下さいお姉さま!確かにいろんな人がいるかもし...
ベアトリスの言葉は実体験を基にしているだけあって切実に響...
しかし彼女はまだ、世の中の8割が変態でできている事を知ら...
もちろん、ベアトリスは反対だ。心酔するティファニアを、得...
だが、そんな事を言ったところで、ティファニアがそう易々と...
案の定、ティファニアは席を立つと、言ったのだった。
「きっと反対するだろうなって思ってた。
でも、私決めたから。大丈夫、お話聞いてもらえなかったら...
そう言ったティファニアの目は真剣で。
これ以上の議論の意味がないことを、二人に示していた。
そうして、ぽかんとしている二人を置いて、ティファニアは中...
そして、その脚でティファニアは、このことを一番告げなけれ...
ティファニアの飼い主、才人の下へである。
水精霊騎士団のメンバーに話を聞き、ゼロ戦の格納庫に向かう...
果たしてそこには、日課のゼロ戦磨きを終えて格納庫のテーブ...
ティファニアの接近に気がつき、才人が手を振る。
「お、テファ。どしたの?」
ティファニアは主人に駆け寄る忠犬さながらに、才人の下へ駆...
そして、先だって二人に話したことと同じ内容を、才人に告げ...
才人は声こそあげなかったが、驚いた顔をした。
そして、かつて戦った、エルフの一人、ヴィダーシャルの事を...
彼は、むやみに人を傷つけるような人物ではなかった。もし、...
ティファニアの考えも、あながち悪くないのかもしれない。
しかし、だからといって、彼女を一人エルフの国へ行かせるわ...
「わかった。なら俺も行く」
才人はそう言いきり、立ち上がる。
彼にもシュヴァリエという立場があるのだが、今はそんなこと...
それに、元々自分は異世界の人間で、たまたま偶然が積み重な...
そんなものと、目の前の健気な少女の身の安全を天秤にかける...
「ありがとう…サイト」
嬉しそうに目を潤ませるティファニア。
そして、彼女は、そんな才人に一つの申し出をする。
「ねえサイト。
エルフの国に行く前に、一つだけ、お願いがあるの」
「なに?何でも言ってみなよ。あんまり無茶なのじゃなければ...
「私と、一日デートしてほしいの」
あまりにも単純な『お願い』を、才人は二つ返事で了承する。
次の日の朝、近くの宿場町でデートの約束を取り付け、二人は...
次の日の朝。
空は青く晴れ渡り、絶好のデート日和。
才人は待ち合わせよりずいぶん早く宿場町の門前に着く。
学院から徒歩三十分程度のこの街道沿いの宿場町は、簡素な城...
そこに入るためには入り口で簡易な検問を受ける必要があった。
もちろんそれは軽い荷物のチェック程度で、ティファニアがい...
そして、待ち合わせの時間。
ティファニアが、息を切らせてやってくる。
「え、ちょ、テファ?」
才人はティファニアの格好に驚いた。
彼女の格好がいつもと違っていたからである。
ティファニアの着ていたのは、いつもの学院の制服でも、いつ...
そして、才人を一番驚かせたのが。
彼女がいつも町に行く際にかぶっていた、あの大きな帽子をか...
これでは、傍目にも彼女がエルフだということがばればれであ...
こんな格好の人物を、検問が通すはずがない。
しかし、驚く才人を尻目に、ティファニアは才人の手を引いて...
「さ、行きましょ!」
そして、検問のある門のほうへ才人を引っ張っていく。
ひょっとしてここの検問官とティファニアは知り合いで、事情...
「な、え、エルフだと!?」
検問官は才人の予想を裏切り、ティファニアの姿を見るや否や...
才人は慌てて検問官の前に立とうとするが。
ティファニアがそれを止める。
そして、検問官の前に立って、言った。
「心配しないで下さい。
私は、彼のペットですから」
「はい?」
「え、ちょ、テファっ?」
いきなりの発言に検問官と才人の目が丸くなる。
ティファニアはまったく気にせず、そして、自分の首に手を伸...
そこには。
真っ白い首筋に、一本の無骨な褐色の革の首輪が巻かれていた。
「私、彼に『飼われて』るんです。
だから、普通のエルフとはちょっと違うんです。
魔法も使えませんし、育ちもアルビオンですし」
「は、はぁ」
目を点にして受け答えをする検問官。
まったく敵意の感じられない、得物すら持っていないティファ...
そして、ひとしきり彼女の話を聞くと、一応納得した。
「あい分かった。町の衛視にも話を伝えておこう。
で、だ、あー、シュヴァリエ。一言いいかな」
「え?なんすか?」
突然話を振られた才人は思わずそう応える。
もちろん才人の身分はしっかり保証されているので問題などな...
しかし検問官の次の言葉は、才人に大ダメージを与えた。
「この変態」
「ぶ!」
確かに検問官の指摘にも一理ある。
仮にエルフとはいえ、こんな美少女に首輪をつけペットを自称...
半分羨望まじりのその言葉に才人は反論しようとしたが、時既...
検問官は、門の内側に控える門衛に、大声で言ったのだった。
「おーい、変態のシュヴァリエ・サイトがお通りだぞー」
「ちょっと待って、いくらなんでもそりゃひどいんじゃっ?」
「さ、行きましょご主人様♪」
理解を得られたペットは、豊満な胸で誤解された主人の腕を挟...
その宿場町は、かつて、特に名物と呼べるものはなかった。
街道筋にあった集落に、旅客を目当てとした宿が立ち、そこを...
しかしそれだけでは、大きくなった町を維持できるだけの収入...
そこで、その町の住民たちは協力しあい、街道に沿って長い長...
その花壇は街道から町の中心へ導くように続き、この町の名物...
その日時計の周囲も花壇になっており、季節に合わせた花が、...
今は春。早朝から昼前までの部分に、街道沿いと同じく、この...
ティファニアの目的地はもちろんそこ。
しかし、その前に、この長い長い街道沿いを、才人と散歩する...
もちろん、ペットとして、である。
首輪をつけてルンルンのティファニアは、これでもかと才人に...
そんな二人に突き刺さる、無数の視線。
この宿場町は、かつて城壁のできる前、野盗たちの脅威に晒さ...
野盗の襲撃を受けた際、最も大事なのは町の隅々に展開する、...
その速度を上げるため、この町はその時代から街道沿いに等間...
それは、時代の変わった今も変わらない。
現代では、王族や大貴族の来訪を即座に伝え、町の隅々まで歓...
そして今。
『超巨乳のエルフっ娘に首輪を嵌めてペットにしている変態シ...
光ファイバーもまっつぁおなその情報伝達速度は、衛視所の伝...
ゴシップ好きのおばさま達の情報網、酒の肴に飢えた酒飲みど...
『うわホントに首輪つけてるよ』『あの恐ろしいエルフを』『...
『普通に見たら美少女よねえ』『ていうか尋常じゃねえ懐きっ...
視線とともにそんな声が聞こえてくる。
遠巻きに見守る町の住民たちはしかし半数程度。ゴシップに付...
死にてえ…。
軽くプレイの域を超え、公開処刑の態にまで達しているその場...
流石のティファニアも、うなだれてイヤな汗をかいている才人...
「あの、サイト、気分でも悪いの?」
元々半分埋まっている才人の肘を、谷底まで挟み込んで、上目...
普段の才人ならこれだけでテンションが上がってくるのだが。
「あ、いやそのねぇ。流石にねぇ」
周囲をキョドりながら、流石に『お前がペット宣言したせいで...
ティファニアはそんな才人を見て、やっぱり、と少し後悔した。
彼女も分かってはいた。世間一般では、異性をペットとして飼...
しかし、困ったことに、彼女はその立場が愛おしくてたまらな...
ズレている、という認識はあった。だが、一度ハマるともう戻...
だから。
彼にも、ちゃんと『飼い主様』として振舞って欲しい。
こんなふうにキョドったりせず、堂々としていて欲しい。
…さすがにそれはちょっと無理かも。
才人を見ながらそう思うティファニア。
だったら、どうすれば、才人は堂々と振舞ってくれるのだろう...
ティファニアは考える。
サイトが『いかにも』なカンジになる時って、どんな時だっけ…?
そしてピンとくる。
才人がとってもアレなカンジになる時。それは。
「ねえサイト、こっち来て!」
思いついたら即実行。相手に考える隙を与えるな───。
『夜伽の達人 〜ひと目でわかる殿方の悦ばせ方講習〜』心得...
ティファニアは才人の腕を引いて、一軒の食堂に入っていく。
昼にはまだ早く、客の全くいない食堂へ。
二人を追っていた視線たちが、一斉に舌打ちした。
いかに暇があると言っても、人気のない食堂などという、追跡...
『こちら二六○。目標は黒山羊亭に入った。追跡は不可能』『目...
追跡していた衛視たちは、おとなしくその場で待機せざるをえ...
『黒山羊亭』は老舗の食堂で、板張りの結構広い店なのだが、...
したがって昼のかなり前である今の時間には、仕込みを済ませ...
ティファニアは食堂に入ると、時間外の客に対し、面倒そうに...
「あ、あのっ!トイレお借りしてもよろしいですかっ?」
主人はティファニアの切羽詰った声にしかし。
「ん?あー。とりあえずなんか頼んでってくれ。ウチは公衆便...
寝ぼけ眼でそうのたまうヒゲ面の主人。実際二人が店に入って...
ティファニアはとりあえずエールを二杯頼んで、才人をひきず...
「え、ちょ、テファ?」
「いいから来て、サイト」
耳打ちするように言ったティファニアに、主人が声をかける。
「右が婦人用、左が殿方用だ。間違えるなよ、ウチのウエイト...
宿場町の老舗らしく、ちゃんと男女の別があるらしい。
ティファニアは主人に礼を言い、そして。
二人そろって殿方用のトイレへ。
主人は、二人の背中など追うこともなく、店の横壁に設えられ...
瓶詰めのエールなど、二人が席についてから準備すればいいの...
一方そのころ、殿方用のトイレの中。
ティファニアが、才人に、腰に下げたこぶし大の皮袋を手渡し...
「え?コレ何?」
それは、ティファニアが今日のために準備していたもの。
本当は、今夜使う予定だったもの。
「あけてみて」
言われて才人は、袋の紐を緩め、中身を確認する。
「い゛」
才人が固まった。
その中にあったのは。
才人がかつて日本にいた際、インターネットのエロサイトでよ...
ひとつはあからさまな男性器の形をしており、男性器の付け根...
もう一つは小さな球体が数珠繋ぎになっているもの。たしか『...
このサイズではどれだけティファニアの穴が小さかろうとも、...
まあそんなことはともかく。
「な、なんつーもん持ってるんすかあーた」
才人の突っ込みもしかし、ティファニアの鋼鉄のペット魂には...
ティファニアは少し顔を赤らめると、説明する。
「そのおちんちんみたいのが、女の子の穴用のね。
で、その細いのがおしっこの穴用なの」
いやまってそんな事聞いてんじゃなくて。
しかし才人の突っ込みより早く、ティファニアは続ける。
「でね。その奥にある、小さな板みたいなので、さきっぽがブ...
ティファニアはそう言い切ると、するするとワンピースのスカ...
そして、再び才人の目が点になる。
まあ半分予想はしていたが。
ティファニアの真っ白なワンピースの下は見事なまでのすっぽ...
軽く脚を広げ、口元までスカートを持っていく。
そして、上目遣いに才人に言った。
「…デートのあいだ、それ入れさせて…?」
その言葉と同時に、才人の顎がまるでアッパーカットでも食ら...
上を向いたまま、口をパクパクさせている。
ここまできたら才人の理性はアレの境地にまであと一歩。
よし。
そしてティファニアは、最後の武器を使う。
たくしあげたまま、才人にぶにゅ、と自らの凶器を押し当てる。
ハルケギニアにブラはない。繰り返す。ハルケギニアにブラは...
ティファニアだけが持つ、条約禁止級の生体兵器が、才人の理...
「ね?私はサイトの、えっちでどうしようもないワガママなペ...
台詞まで加えられてはもうどうしようもない。
三八式歩兵銃一本ででフル装備のアパッチに立ち向かうような...
才人の手が皮袋に突っ込まれる。
そして。
奇妙に吊り上ったイヤ〜な笑顔になった才人は、両手に二つの...
「この変態エルフめっ!おしおきだこのこの!」
「やんっ!乱暴しちゃヤ♪」
などと言いつつ、物凄く嬉しそうなティファニアだった。
黒山羊亭の主人は、肩を叩かれて目を覚ます。
「んあー。悪い、ちょっとうたた寝してたわ」
ぽりぽりと頭をかき、自分よりずいぶん若い黒髪の少年に、注...
「エールでよかったかい?二人前?」
「ああ。あとゆで卵あったら頼める?できれば5コくらい」
「ああお安い御用さね」
ゆで卵なら仕込みで数十個作ってある。その程度のツマミなら...
楽な客だ、と主人は思った。
そして、才人の連れている少女が、少しおかしいことに今更気...
「…ってお前さん!その子は!」
「ああ、この子ティファニア。俺のペットのエルフだよ」
さらり、と才人は応えた。
主人の目が点になる。
才人は、少しうつむき加減のティファニアの肩を押して、主人...
「ほら、挨拶だ。できるだろテファ?」
「は、はい…。
はじめましておじさま。私…っ、サイトのペットの、ティファ...
緊張しているのか、少し赤くなった頬で、そのティファニアと...
主人は呆れたように言った。
「…あんた、いい趣味してんね」
「よく言われるよ。それより、注文のほう頼むね」
才人は主人の言葉をさらりと流し、注文の催促をした。
素人はそれ以上突っ込まず、黙って頼まれたものを準備した。
もちろん、ティファニアが言葉に詰まったのは、才人が胎内に...
ただ、食堂でエールを飲んでいる間だけは、振動を止めてくれ...
しかしエールを飲み終わり、支払いを済ませ、食堂を出た直後。
ヴヴヴヴヴヴヴ…。
「ぃんっ?」
才人の右腕に寄りかかっていたティファニアの背筋がびくん!...
才人のほうを見ると、いやらしい笑顔でティファニアを見、そ...
それはティファニアの胎内に挿入された性具のコントローラー。
小さな薄い板に見えるその先端、黒と白に塗り分けられた白い...
ただ、強弱はつけられないらしく、振動のオン/オフだけが可...
才人はその白い方を押したのだ。
ティファニアの子宮口を、機械的な振動がぶるぶると揺らす。
その振動はティファニアの果汁を搾り出し、とろとろと雌の唇...
いまにもくず折れてしまいそうな膝を必死に支え、ティファニ...
「さ、サイト、あ、あるけなくなっちゃうからぁっ…!」
こんな往来の真ん中で、絶頂で崩れてしまったらそれこそたい...
さすがのティファニアも、こんな衆人環視の前で痴態を晒すこ...
才人はんー、と考える。
「でもなあ。テファが入れて、って言ってきたんだぜ?」
「で、でも!ブルブルしてって言ってないっ…!」
確かにティファニアは『入れて』としか言っていない。
しかし才人は。
「でもさ、これは『お仕置き』なんだよ。
お預けもできないダメなペットには、お仕置きが必要だよね...
「ご、ごめんなさいっ!こ、これからはちゃんと言うこと聞く...
涙目になっているティファニアに、流石の変態シュヴァリエも...
「分かったよ。んじゃ止めてあげる」
その言葉を聴き、ほっと胸をなでおろすティファニア。
しかし。
ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ…っ!!
「きゃひィっ!?」
びくくん!と先ほどより強く、ティファニアの背筋が爆ぜる。
そして。
かろん、と音をたてて、小さな細い数珠繋ぎの玉が、ティファ...
それを追うようにして、しゃあああ、と軽い水音が続く。ティ...
才人が操作を誤り、黒いほうを押してしまったのだ。
そのせいで尿道の奥深くで玉が振動し、ティファニアの膀胱を...
「や、やぁぁぁ…!」
しょぽ、しょぽぽ、と何度かに分けて排泄されると、ティファ...
「あ、あの、テファ大丈夫?」
真っ赤な顔をして泣きはじめたティファニアを見て、さすがに...
しかし、ティファニアには届いていなかった。
「ご、ごめんな、ごめんなさいッ…!も、もうしないから、ワガ...
ゆるして、おねがい、も、ゆるひて…!」
才人は、まだ膣内のほうの性具の振動を切っていないことを思...
慌てて板を操作し、そちらのほうも止めると、ティファニアの...
「ちょ、ちょっと休めるとこ入ろう?な?」
まだ泣きじゃくるティファニアをなだめながら、才人は一軒の...
『こちら三○六!対象はペットを泣かせた後『メロウの宿』へ移...
衛視の面々が、そのあとあることないことで妄想と噂を広げた...
才人はそこそこのクラスの部屋を取り、なきじゃくるティファ...
誘われたとはいえ、さすがに興が乗りすぎた。
才人はベッドにかけて目を腫らして泣いているティファニアの...
きし、と軽く軋むベッドに、ティファニアは才人のほうを向く。
そして。
先に謝ったのは、ティファニアのほうだった。
「ごめんなさい、私がワガママ言ったのに…。ダメなペットでご...
できる限り才人の言うことに従う。それはティファニアが自分...
なのに自分からワガママを言った挙句にこの体たらくである。...
そして、才人も謝る。
「俺こそごめんな。ちょっと調子に乗りすぎた」
謝る才人を即座に否定するティファニア。
「違うわ、サイトは謝ったりしないで!サイトは私の飼い主様...
悪いのは私なんだから!」
いやそのりくつはおかしい。
才人はどう言ったもんか、と一瞬考えると。
まずは行動に移す。
迅速にティファニアの顎をつまみ、一瞬の早業でティファニア...
何が起きたのか呆けるティファニアに、才人は言った。
「テファ、ペットと飼い主はそういうもんじゃないよ」
「え?」
「ペットはワガママ言いたい放題言っていいんだ。飼い主はそ...
ペットは、飼い主の周りの人に迷惑かけないように振舞うの...
「で、でも」
反論しようとするティファニアの首輪を、才人はぐっと握って...
そして、ティファニアの瞳を覗き込みながら言った。
「テファは思いっきりワガママで可愛くしてくれてればいいよ。
俺、そういうペットが欲しいんだ」
きゅうん、とティファニアの中で音が鳴る。
才人の言葉がティファニアの心に刻まれた音だった。
ティファニアは泣きそうな、でも今度は嬉しさいっぱいの笑顔...
「じゃあ、サイトも私にワガママ言って。
サイトのワガママ全部きいてあげられる、そんなペットにな...
その言葉に、才人が尋ねる。
くい、と首輪を引っ張り、今にもキスしそうなほど顔を寄せな...
「じゃあさ、今からどうして欲しいか、言ってごらん?」
ティファニアはほう、と熱いため息を才人に浴びせ、そして言...
「えっちして。いっぱい、乱暴に、優しく、して…!」
そして目を閉じて、二人は唇を重ねた。
二人は服を脱がせあい、全裸になるとベッドに上がる。
まずは、いつもどおり。
ティファニアは自ら胸の谷間を割り開き、才人の一物を胸の谷...
「サイトおっぱい大好きだもんね…?」
にっこり笑顔でそう言ってくるティファニア。
「ああ…」
そう応える才人の顔は既に夢見心地だった。
ティファニアの胸は大きいだけでなく、柔らかさも一級品なの...
その谷間に挟まれると、さらさらとしたきめ細かい肌の感触も...
ティファニアは己の掌にも余るその球体を、両手で遠慮なく揉...
元々そこまで我慢強いほうではない才人の限界はすぐに訪れた。
「くっ、テファ、出るっ!」
きつく締められたティファニアの胸の中で、才人がびゅるびゅ...
その噴射は胸の中だけでは収まらず、谷間を逆流し、ティファ...
「きゃっ、さ、サイト、今日はいっぱい出るね?」
いつもより多い射精の量に、ティファニアは嬉しそうに微笑ん...
それは、先ほどの行為による興奮のせいもあったが。
「ああ…。テファの胸が気持ちよすぎてさ」
まだ脈打つ己の分身をティファニアの胸の中で前後させながら...
「んっ…まだ出てる…。うふ、サイトってば、私のおっぱいを妊...
胸の中から溢れる才人の精液をローション代わりに、硬さを失...
だがしかし。
ティファニアが欲しいのは、ここに、ではない。
ティファニアは硬いままの才人を胸の谷間から解放すると、言...
「サイト、ごめんね?」
「え?何が?」
「…ん。とね。
テファはえっちな子だから、ね?」
胸を才人の精液でベトベトにしたまま、ティファニアはベッド...
M字に脚を開いて、自らを指で割り開く。
そしてティファニアはワガママを言った。
「こっちに、いっぱい、ちょうだい…?」
才人の喉がごくりと鳴る。
そして、才人はそのまま、ティファニアに覆いかぶさる。
あまりにもあっさりと、ティファニアのそこは才人を受け入れ...
一気に奥まで貫くと、今度はぎゅっとティファニアが才人を抱...
きつく牡を噛み締める膣と一緒に、細い脚が才人の腰に絡みつ...
「くぁ、やべっ…!」
胸とは違う、肉襞のざらざらした感触に、才人が最初の絶頂を...
びゅるるっ…。
胸で出したよりは少ない精液が、ティファニアの中に放たれる。
それでも、若さのおかげか、才人はまだ納まらない。
もちろん、ティファニアも。
「ねえサイト、まだ元気だよ?」
「ああ、もちろん…」
「じゃあ、おねだりして…いい?」
「いいですとも!」
甘え上手なペットに滾った才人は、乱暴に腰をピストンしはじ...
「やんっ、サイト乱暴っ♪」
嬉しそうに微笑み、淫乱なペットは主人の陵辱を受け入れるの...
ナウシド・イサ・エイワーズ…。
朝もやに煙る宿場町。
夜勤明けの衛視が眠そうに目をこする早朝、その宿場町を奇妙...
それは、ティファニアの『忘却』。
この町にいる人間全員の、昨日の記憶を奪い去るため。
もちろんそれは、才人も含まれる。
宿屋で眠る彼の枕元には、一枚の置手紙があった。
『私はしばらくトリステインを離れます。でもまた必ずサイト...
追伸 おみやげ、期待して待っててね♪ あなたの忠実なる...
才人には、この宿場町に自分を見送りに来たという暗示をかけ...
もちろん、自分を追ってこさせないためだ。
才人は、一緒にエルフの国へ行く、と言ってくれた。
だがしかし、彼女は才人を連れて行くつもりはなかった。
もちろん、誰一人としてエルフの国へ同道させる気はない。
一人で赴き、そしてエルフの国を手に入れ。
主人である才人に、その国ごと捧げるのだ。それこそが彼女の...
それと、もう一つ。
「怒らないかな…。怒らないよね、サイトなら」
言って下腹部を撫ぜるティファニア。
懐妊の秘薬を飲んで、才人と交わったティファニアのそこには。
確実に、才人の子供が宿っていた。
この子のためにも、平和な世界を作らなきゃ。
それにはまず、エルフと人間を仲直りさせる。
その橋渡しをするだけでもいい。ティファニアはそう思ってい...
想いを新たに、あらかじめこの宿場町に送っておいた旅支度を...
まさか、その後、彼女が紆余曲折を経てエルフの国始まって以...
誰も予想だにしていないのであった。〜fin
終了行:
「ええええええええーっ?」
素っ頓狂な叫び声が魔法学院の中庭にこだまする。
何事か、と叫び声のした物干し台のほうを何人かの生徒が振り...
中庭のテーブルで、叫び声を上げたのはブルネットのメイド。
よく働くしっかり者と評判の、タニアという名前のメイド。
年の割りに落ち着きもある彼女が、こんな声を上げて驚くのは...
だもんで、それを緊急事態と勘違いしたお馬鹿さんがやってく...
「ど、どどどどうしましたかタニアさーーーーんっ!?」
目の色を変えて、空中装甲騎士団まで引き連れて、ベアトリス...
当然、周囲の生徒はドン引きで、迷惑そうな顔をしている。
「ちょ、何考えてんのベアちゃん!」
「またあの変態どもですか!薙ぎ払いますか?それとも串刺し...
「いいから止まれ」
正気を失って辺り構わずガンを飛ばしまくる公女殿下の後頭部...
普通平民がこういうことをすれば即座に周囲に控える空中装甲...
周囲の騎士団の面々は、そんな二人を見守るだけだ。むしろ、...
正直ベアトリスの我侭につき合わされるのも面倒だし、それに...
タニアは騎士団長に向かって、なんでもありませんから、あと...
騎士団長の号令で撤退する騎士団。残されたのは、ばつの悪そ...
「ちょっと叫ぶだけで騎士団のみなさん呼ぶのやめなね?ベア...
そう言ってベアトリスに向けてにっこり微笑みかけるタニア。
満面の笑顔だが声が笑っていない。
ベアトリスはそんなタニアの雰囲気にガクブルしながら。
「で、でででで、でも、も、もしタニアさんに狼藉を働く者が...
「いーから今後一切学院内で騎士団のみなさん呼ぶの禁止。今...
…それはむしろごほうびd
…はっ!?私ったらいったい何をっ!?
タニアの言葉に思わず『あの変態ども』と同じ思考に陥りかけ...
そして、素直に謝った。
「わ、わかりました…。今後、気をつけます…」
そして、しゅんとなったまま、タニアが叫ぶ事になったそもそ...
「で、何故叫んでいたのです?」
「ああ、それはね」
言ってタニアは、テーブルの対面に掛けた、元保護者を指差す。
「お姉ちゃんが、エルフの国に行くんだって」
「えええええええええーっ?」
今度はベアトリスが大声を上げる番だった。
「うんとね。私ってさほら、見てのとおりエルフと人間のハー...
だから、今仲の悪い人間とエルフの繋ぎ役ができないかな、...
うん、確かにエルフの話聞くと怖いと思う。でも、人間にも...
ほら、人間にだってサイトみたいな素敵な人がいるわけだし...
まあ、そういうわけで、私が架け橋になって、人間とエルフ...
ティファニアの長い説明に、二人はぽかんと呆れた顔をする。
「はー。よっくそこまで楽天的になれるもんだわね」
肩を竦めて呆れるタニア。しかし、彼女はティファニアのこう...
こういう元保護者だから、才人を信用してトリステインに来る...
タニアはティファニアの考えに、けして反対なわけではなかっ...
「お考え直し下さいお姉さま!確かにいろんな人がいるかもし...
ベアトリスの言葉は実体験を基にしているだけあって切実に響...
しかし彼女はまだ、世の中の8割が変態でできている事を知ら...
もちろん、ベアトリスは反対だ。心酔するティファニアを、得...
だが、そんな事を言ったところで、ティファニアがそう易々と...
案の定、ティファニアは席を立つと、言ったのだった。
「きっと反対するだろうなって思ってた。
でも、私決めたから。大丈夫、お話聞いてもらえなかったら...
そう言ったティファニアの目は真剣で。
これ以上の議論の意味がないことを、二人に示していた。
そうして、ぽかんとしている二人を置いて、ティファニアは中...
そして、その脚でティファニアは、このことを一番告げなけれ...
ティファニアの飼い主、才人の下へである。
水精霊騎士団のメンバーに話を聞き、ゼロ戦の格納庫に向かう...
果たしてそこには、日課のゼロ戦磨きを終えて格納庫のテーブ...
ティファニアの接近に気がつき、才人が手を振る。
「お、テファ。どしたの?」
ティファニアは主人に駆け寄る忠犬さながらに、才人の下へ駆...
そして、先だって二人に話したことと同じ内容を、才人に告げ...
才人は声こそあげなかったが、驚いた顔をした。
そして、かつて戦った、エルフの一人、ヴィダーシャルの事を...
彼は、むやみに人を傷つけるような人物ではなかった。もし、...
ティファニアの考えも、あながち悪くないのかもしれない。
しかし、だからといって、彼女を一人エルフの国へ行かせるわ...
「わかった。なら俺も行く」
才人はそう言いきり、立ち上がる。
彼にもシュヴァリエという立場があるのだが、今はそんなこと...
それに、元々自分は異世界の人間で、たまたま偶然が積み重な...
そんなものと、目の前の健気な少女の身の安全を天秤にかける...
「ありがとう…サイト」
嬉しそうに目を潤ませるティファニア。
そして、彼女は、そんな才人に一つの申し出をする。
「ねえサイト。
エルフの国に行く前に、一つだけ、お願いがあるの」
「なに?何でも言ってみなよ。あんまり無茶なのじゃなければ...
「私と、一日デートしてほしいの」
あまりにも単純な『お願い』を、才人は二つ返事で了承する。
次の日の朝、近くの宿場町でデートの約束を取り付け、二人は...
次の日の朝。
空は青く晴れ渡り、絶好のデート日和。
才人は待ち合わせよりずいぶん早く宿場町の門前に着く。
学院から徒歩三十分程度のこの街道沿いの宿場町は、簡素な城...
そこに入るためには入り口で簡易な検問を受ける必要があった。
もちろんそれは軽い荷物のチェック程度で、ティファニアがい...
そして、待ち合わせの時間。
ティファニアが、息を切らせてやってくる。
「え、ちょ、テファ?」
才人はティファニアの格好に驚いた。
彼女の格好がいつもと違っていたからである。
ティファニアの着ていたのは、いつもの学院の制服でも、いつ...
そして、才人を一番驚かせたのが。
彼女がいつも町に行く際にかぶっていた、あの大きな帽子をか...
これでは、傍目にも彼女がエルフだということがばればれであ...
こんな格好の人物を、検問が通すはずがない。
しかし、驚く才人を尻目に、ティファニアは才人の手を引いて...
「さ、行きましょ!」
そして、検問のある門のほうへ才人を引っ張っていく。
ひょっとしてここの検問官とティファニアは知り合いで、事情...
「な、え、エルフだと!?」
検問官は才人の予想を裏切り、ティファニアの姿を見るや否や...
才人は慌てて検問官の前に立とうとするが。
ティファニアがそれを止める。
そして、検問官の前に立って、言った。
「心配しないで下さい。
私は、彼のペットですから」
「はい?」
「え、ちょ、テファっ?」
いきなりの発言に検問官と才人の目が丸くなる。
ティファニアはまったく気にせず、そして、自分の首に手を伸...
そこには。
真っ白い首筋に、一本の無骨な褐色の革の首輪が巻かれていた。
「私、彼に『飼われて』るんです。
だから、普通のエルフとはちょっと違うんです。
魔法も使えませんし、育ちもアルビオンですし」
「は、はぁ」
目を点にして受け答えをする検問官。
まったく敵意の感じられない、得物すら持っていないティファ...
そして、ひとしきり彼女の話を聞くと、一応納得した。
「あい分かった。町の衛視にも話を伝えておこう。
で、だ、あー、シュヴァリエ。一言いいかな」
「え?なんすか?」
突然話を振られた才人は思わずそう応える。
もちろん才人の身分はしっかり保証されているので問題などな...
しかし検問官の次の言葉は、才人に大ダメージを与えた。
「この変態」
「ぶ!」
確かに検問官の指摘にも一理ある。
仮にエルフとはいえ、こんな美少女に首輪をつけペットを自称...
半分羨望まじりのその言葉に才人は反論しようとしたが、時既...
検問官は、門の内側に控える門衛に、大声で言ったのだった。
「おーい、変態のシュヴァリエ・サイトがお通りだぞー」
「ちょっと待って、いくらなんでもそりゃひどいんじゃっ?」
「さ、行きましょご主人様♪」
理解を得られたペットは、豊満な胸で誤解された主人の腕を挟...
その宿場町は、かつて、特に名物と呼べるものはなかった。
街道筋にあった集落に、旅客を目当てとした宿が立ち、そこを...
しかしそれだけでは、大きくなった町を維持できるだけの収入...
そこで、その町の住民たちは協力しあい、街道に沿って長い長...
その花壇は街道から町の中心へ導くように続き、この町の名物...
その日時計の周囲も花壇になっており、季節に合わせた花が、...
今は春。早朝から昼前までの部分に、街道沿いと同じく、この...
ティファニアの目的地はもちろんそこ。
しかし、その前に、この長い長い街道沿いを、才人と散歩する...
もちろん、ペットとして、である。
首輪をつけてルンルンのティファニアは、これでもかと才人に...
そんな二人に突き刺さる、無数の視線。
この宿場町は、かつて城壁のできる前、野盗たちの脅威に晒さ...
野盗の襲撃を受けた際、最も大事なのは町の隅々に展開する、...
その速度を上げるため、この町はその時代から街道沿いに等間...
それは、時代の変わった今も変わらない。
現代では、王族や大貴族の来訪を即座に伝え、町の隅々まで歓...
そして今。
『超巨乳のエルフっ娘に首輪を嵌めてペットにしている変態シ...
光ファイバーもまっつぁおなその情報伝達速度は、衛視所の伝...
ゴシップ好きのおばさま達の情報網、酒の肴に飢えた酒飲みど...
『うわホントに首輪つけてるよ』『あの恐ろしいエルフを』『...
『普通に見たら美少女よねえ』『ていうか尋常じゃねえ懐きっ...
視線とともにそんな声が聞こえてくる。
遠巻きに見守る町の住民たちはしかし半数程度。ゴシップに付...
死にてえ…。
軽くプレイの域を超え、公開処刑の態にまで達しているその場...
流石のティファニアも、うなだれてイヤな汗をかいている才人...
「あの、サイト、気分でも悪いの?」
元々半分埋まっている才人の肘を、谷底まで挟み込んで、上目...
普段の才人ならこれだけでテンションが上がってくるのだが。
「あ、いやそのねぇ。流石にねぇ」
周囲をキョドりながら、流石に『お前がペット宣言したせいで...
ティファニアはそんな才人を見て、やっぱり、と少し後悔した。
彼女も分かってはいた。世間一般では、異性をペットとして飼...
しかし、困ったことに、彼女はその立場が愛おしくてたまらな...
ズレている、という認識はあった。だが、一度ハマるともう戻...
だから。
彼にも、ちゃんと『飼い主様』として振舞って欲しい。
こんなふうにキョドったりせず、堂々としていて欲しい。
…さすがにそれはちょっと無理かも。
才人を見ながらそう思うティファニア。
だったら、どうすれば、才人は堂々と振舞ってくれるのだろう...
ティファニアは考える。
サイトが『いかにも』なカンジになる時って、どんな時だっけ…?
そしてピンとくる。
才人がとってもアレなカンジになる時。それは。
「ねえサイト、こっち来て!」
思いついたら即実行。相手に考える隙を与えるな───。
『夜伽の達人 〜ひと目でわかる殿方の悦ばせ方講習〜』心得...
ティファニアは才人の腕を引いて、一軒の食堂に入っていく。
昼にはまだ早く、客の全くいない食堂へ。
二人を追っていた視線たちが、一斉に舌打ちした。
いかに暇があると言っても、人気のない食堂などという、追跡...
『こちら二六○。目標は黒山羊亭に入った。追跡は不可能』『目...
追跡していた衛視たちは、おとなしくその場で待機せざるをえ...
『黒山羊亭』は老舗の食堂で、板張りの結構広い店なのだが、...
したがって昼のかなり前である今の時間には、仕込みを済ませ...
ティファニアは食堂に入ると、時間外の客に対し、面倒そうに...
「あ、あのっ!トイレお借りしてもよろしいですかっ?」
主人はティファニアの切羽詰った声にしかし。
「ん?あー。とりあえずなんか頼んでってくれ。ウチは公衆便...
寝ぼけ眼でそうのたまうヒゲ面の主人。実際二人が店に入って...
ティファニアはとりあえずエールを二杯頼んで、才人をひきず...
「え、ちょ、テファ?」
「いいから来て、サイト」
耳打ちするように言ったティファニアに、主人が声をかける。
「右が婦人用、左が殿方用だ。間違えるなよ、ウチのウエイト...
宿場町の老舗らしく、ちゃんと男女の別があるらしい。
ティファニアは主人に礼を言い、そして。
二人そろって殿方用のトイレへ。
主人は、二人の背中など追うこともなく、店の横壁に設えられ...
瓶詰めのエールなど、二人が席についてから準備すればいいの...
一方そのころ、殿方用のトイレの中。
ティファニアが、才人に、腰に下げたこぶし大の皮袋を手渡し...
「え?コレ何?」
それは、ティファニアが今日のために準備していたもの。
本当は、今夜使う予定だったもの。
「あけてみて」
言われて才人は、袋の紐を緩め、中身を確認する。
「い゛」
才人が固まった。
その中にあったのは。
才人がかつて日本にいた際、インターネットのエロサイトでよ...
ひとつはあからさまな男性器の形をしており、男性器の付け根...
もう一つは小さな球体が数珠繋ぎになっているもの。たしか『...
このサイズではどれだけティファニアの穴が小さかろうとも、...
まあそんなことはともかく。
「な、なんつーもん持ってるんすかあーた」
才人の突っ込みもしかし、ティファニアの鋼鉄のペット魂には...
ティファニアは少し顔を赤らめると、説明する。
「そのおちんちんみたいのが、女の子の穴用のね。
で、その細いのがおしっこの穴用なの」
いやまってそんな事聞いてんじゃなくて。
しかし才人の突っ込みより早く、ティファニアは続ける。
「でね。その奥にある、小さな板みたいなので、さきっぽがブ...
ティファニアはそう言い切ると、するするとワンピースのスカ...
そして、再び才人の目が点になる。
まあ半分予想はしていたが。
ティファニアの真っ白なワンピースの下は見事なまでのすっぽ...
軽く脚を広げ、口元までスカートを持っていく。
そして、上目遣いに才人に言った。
「…デートのあいだ、それ入れさせて…?」
その言葉と同時に、才人の顎がまるでアッパーカットでも食ら...
上を向いたまま、口をパクパクさせている。
ここまできたら才人の理性はアレの境地にまであと一歩。
よし。
そしてティファニアは、最後の武器を使う。
たくしあげたまま、才人にぶにゅ、と自らの凶器を押し当てる。
ハルケギニアにブラはない。繰り返す。ハルケギニアにブラは...
ティファニアだけが持つ、条約禁止級の生体兵器が、才人の理...
「ね?私はサイトの、えっちでどうしようもないワガママなペ...
台詞まで加えられてはもうどうしようもない。
三八式歩兵銃一本ででフル装備のアパッチに立ち向かうような...
才人の手が皮袋に突っ込まれる。
そして。
奇妙に吊り上ったイヤ〜な笑顔になった才人は、両手に二つの...
「この変態エルフめっ!おしおきだこのこの!」
「やんっ!乱暴しちゃヤ♪」
などと言いつつ、物凄く嬉しそうなティファニアだった。
黒山羊亭の主人は、肩を叩かれて目を覚ます。
「んあー。悪い、ちょっとうたた寝してたわ」
ぽりぽりと頭をかき、自分よりずいぶん若い黒髪の少年に、注...
「エールでよかったかい?二人前?」
「ああ。あとゆで卵あったら頼める?できれば5コくらい」
「ああお安い御用さね」
ゆで卵なら仕込みで数十個作ってある。その程度のツマミなら...
楽な客だ、と主人は思った。
そして、才人の連れている少女が、少しおかしいことに今更気...
「…ってお前さん!その子は!」
「ああ、この子ティファニア。俺のペットのエルフだよ」
さらり、と才人は応えた。
主人の目が点になる。
才人は、少しうつむき加減のティファニアの肩を押して、主人...
「ほら、挨拶だ。できるだろテファ?」
「は、はい…。
はじめましておじさま。私…っ、サイトのペットの、ティファ...
緊張しているのか、少し赤くなった頬で、そのティファニアと...
主人は呆れたように言った。
「…あんた、いい趣味してんね」
「よく言われるよ。それより、注文のほう頼むね」
才人は主人の言葉をさらりと流し、注文の催促をした。
素人はそれ以上突っ込まず、黙って頼まれたものを準備した。
もちろん、ティファニアが言葉に詰まったのは、才人が胎内に...
ただ、食堂でエールを飲んでいる間だけは、振動を止めてくれ...
しかしエールを飲み終わり、支払いを済ませ、食堂を出た直後。
ヴヴヴヴヴヴヴ…。
「ぃんっ?」
才人の右腕に寄りかかっていたティファニアの背筋がびくん!...
才人のほうを見ると、いやらしい笑顔でティファニアを見、そ...
それはティファニアの胎内に挿入された性具のコントローラー。
小さな薄い板に見えるその先端、黒と白に塗り分けられた白い...
ただ、強弱はつけられないらしく、振動のオン/オフだけが可...
才人はその白い方を押したのだ。
ティファニアの子宮口を、機械的な振動がぶるぶると揺らす。
その振動はティファニアの果汁を搾り出し、とろとろと雌の唇...
いまにもくず折れてしまいそうな膝を必死に支え、ティファニ...
「さ、サイト、あ、あるけなくなっちゃうからぁっ…!」
こんな往来の真ん中で、絶頂で崩れてしまったらそれこそたい...
さすがのティファニアも、こんな衆人環視の前で痴態を晒すこ...
才人はんー、と考える。
「でもなあ。テファが入れて、って言ってきたんだぜ?」
「で、でも!ブルブルしてって言ってないっ…!」
確かにティファニアは『入れて』としか言っていない。
しかし才人は。
「でもさ、これは『お仕置き』なんだよ。
お預けもできないダメなペットには、お仕置きが必要だよね...
「ご、ごめんなさいっ!こ、これからはちゃんと言うこと聞く...
涙目になっているティファニアに、流石の変態シュヴァリエも...
「分かったよ。んじゃ止めてあげる」
その言葉を聴き、ほっと胸をなでおろすティファニア。
しかし。
ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ…っ!!
「きゃひィっ!?」
びくくん!と先ほどより強く、ティファニアの背筋が爆ぜる。
そして。
かろん、と音をたてて、小さな細い数珠繋ぎの玉が、ティファ...
それを追うようにして、しゃあああ、と軽い水音が続く。ティ...
才人が操作を誤り、黒いほうを押してしまったのだ。
そのせいで尿道の奥深くで玉が振動し、ティファニアの膀胱を...
「や、やぁぁぁ…!」
しょぽ、しょぽぽ、と何度かに分けて排泄されると、ティファ...
「あ、あの、テファ大丈夫?」
真っ赤な顔をして泣きはじめたティファニアを見て、さすがに...
しかし、ティファニアには届いていなかった。
「ご、ごめんな、ごめんなさいッ…!も、もうしないから、ワガ...
ゆるして、おねがい、も、ゆるひて…!」
才人は、まだ膣内のほうの性具の振動を切っていないことを思...
慌てて板を操作し、そちらのほうも止めると、ティファニアの...
「ちょ、ちょっと休めるとこ入ろう?な?」
まだ泣きじゃくるティファニアをなだめながら、才人は一軒の...
『こちら三○六!対象はペットを泣かせた後『メロウの宿』へ移...
衛視の面々が、そのあとあることないことで妄想と噂を広げた...
才人はそこそこのクラスの部屋を取り、なきじゃくるティファ...
誘われたとはいえ、さすがに興が乗りすぎた。
才人はベッドにかけて目を腫らして泣いているティファニアの...
きし、と軽く軋むベッドに、ティファニアは才人のほうを向く。
そして。
先に謝ったのは、ティファニアのほうだった。
「ごめんなさい、私がワガママ言ったのに…。ダメなペットでご...
できる限り才人の言うことに従う。それはティファニアが自分...
なのに自分からワガママを言った挙句にこの体たらくである。...
そして、才人も謝る。
「俺こそごめんな。ちょっと調子に乗りすぎた」
謝る才人を即座に否定するティファニア。
「違うわ、サイトは謝ったりしないで!サイトは私の飼い主様...
悪いのは私なんだから!」
いやそのりくつはおかしい。
才人はどう言ったもんか、と一瞬考えると。
まずは行動に移す。
迅速にティファニアの顎をつまみ、一瞬の早業でティファニア...
何が起きたのか呆けるティファニアに、才人は言った。
「テファ、ペットと飼い主はそういうもんじゃないよ」
「え?」
「ペットはワガママ言いたい放題言っていいんだ。飼い主はそ...
ペットは、飼い主の周りの人に迷惑かけないように振舞うの...
「で、でも」
反論しようとするティファニアの首輪を、才人はぐっと握って...
そして、ティファニアの瞳を覗き込みながら言った。
「テファは思いっきりワガママで可愛くしてくれてればいいよ。
俺、そういうペットが欲しいんだ」
きゅうん、とティファニアの中で音が鳴る。
才人の言葉がティファニアの心に刻まれた音だった。
ティファニアは泣きそうな、でも今度は嬉しさいっぱいの笑顔...
「じゃあ、サイトも私にワガママ言って。
サイトのワガママ全部きいてあげられる、そんなペットにな...
その言葉に、才人が尋ねる。
くい、と首輪を引っ張り、今にもキスしそうなほど顔を寄せな...
「じゃあさ、今からどうして欲しいか、言ってごらん?」
ティファニアはほう、と熱いため息を才人に浴びせ、そして言...
「えっちして。いっぱい、乱暴に、優しく、して…!」
そして目を閉じて、二人は唇を重ねた。
二人は服を脱がせあい、全裸になるとベッドに上がる。
まずは、いつもどおり。
ティファニアは自ら胸の谷間を割り開き、才人の一物を胸の谷...
「サイトおっぱい大好きだもんね…?」
にっこり笑顔でそう言ってくるティファニア。
「ああ…」
そう応える才人の顔は既に夢見心地だった。
ティファニアの胸は大きいだけでなく、柔らかさも一級品なの...
その谷間に挟まれると、さらさらとしたきめ細かい肌の感触も...
ティファニアは己の掌にも余るその球体を、両手で遠慮なく揉...
元々そこまで我慢強いほうではない才人の限界はすぐに訪れた。
「くっ、テファ、出るっ!」
きつく締められたティファニアの胸の中で、才人がびゅるびゅ...
その噴射は胸の中だけでは収まらず、谷間を逆流し、ティファ...
「きゃっ、さ、サイト、今日はいっぱい出るね?」
いつもより多い射精の量に、ティファニアは嬉しそうに微笑ん...
それは、先ほどの行為による興奮のせいもあったが。
「ああ…。テファの胸が気持ちよすぎてさ」
まだ脈打つ己の分身をティファニアの胸の中で前後させながら...
「んっ…まだ出てる…。うふ、サイトってば、私のおっぱいを妊...
胸の中から溢れる才人の精液をローション代わりに、硬さを失...
だがしかし。
ティファニアが欲しいのは、ここに、ではない。
ティファニアは硬いままの才人を胸の谷間から解放すると、言...
「サイト、ごめんね?」
「え?何が?」
「…ん。とね。
テファはえっちな子だから、ね?」
胸を才人の精液でベトベトにしたまま、ティファニアはベッド...
M字に脚を開いて、自らを指で割り開く。
そしてティファニアはワガママを言った。
「こっちに、いっぱい、ちょうだい…?」
才人の喉がごくりと鳴る。
そして、才人はそのまま、ティファニアに覆いかぶさる。
あまりにもあっさりと、ティファニアのそこは才人を受け入れ...
一気に奥まで貫くと、今度はぎゅっとティファニアが才人を抱...
きつく牡を噛み締める膣と一緒に、細い脚が才人の腰に絡みつ...
「くぁ、やべっ…!」
胸とは違う、肉襞のざらざらした感触に、才人が最初の絶頂を...
びゅるるっ…。
胸で出したよりは少ない精液が、ティファニアの中に放たれる。
それでも、若さのおかげか、才人はまだ納まらない。
もちろん、ティファニアも。
「ねえサイト、まだ元気だよ?」
「ああ、もちろん…」
「じゃあ、おねだりして…いい?」
「いいですとも!」
甘え上手なペットに滾った才人は、乱暴に腰をピストンしはじ...
「やんっ、サイト乱暴っ♪」
嬉しそうに微笑み、淫乱なペットは主人の陵辱を受け入れるの...
ナウシド・イサ・エイワーズ…。
朝もやに煙る宿場町。
夜勤明けの衛視が眠そうに目をこする早朝、その宿場町を奇妙...
それは、ティファニアの『忘却』。
この町にいる人間全員の、昨日の記憶を奪い去るため。
もちろんそれは、才人も含まれる。
宿屋で眠る彼の枕元には、一枚の置手紙があった。
『私はしばらくトリステインを離れます。でもまた必ずサイト...
追伸 おみやげ、期待して待っててね♪ あなたの忠実なる...
才人には、この宿場町に自分を見送りに来たという暗示をかけ...
もちろん、自分を追ってこさせないためだ。
才人は、一緒にエルフの国へ行く、と言ってくれた。
だがしかし、彼女は才人を連れて行くつもりはなかった。
もちろん、誰一人としてエルフの国へ同道させる気はない。
一人で赴き、そしてエルフの国を手に入れ。
主人である才人に、その国ごと捧げるのだ。それこそが彼女の...
それと、もう一つ。
「怒らないかな…。怒らないよね、サイトなら」
言って下腹部を撫ぜるティファニア。
懐妊の秘薬を飲んで、才人と交わったティファニアのそこには。
確実に、才人の子供が宿っていた。
この子のためにも、平和な世界を作らなきゃ。
それにはまず、エルフと人間を仲直りさせる。
その橋渡しをするだけでもいい。ティファニアはそう思ってい...
想いを新たに、あらかじめこの宿場町に送っておいた旅支度を...
まさか、その後、彼女が紆余曲折を経てエルフの国始まって以...
誰も予想だにしていないのであった。〜fin
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