ゼロの使い魔保管庫
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それは蒼から始まった物語 (14):DIE HARD バ...
#br
ある深夜、どこかの場所で。
数人の男達が集まっていた。
大半はまともな類の人間には見えない。屈強な体つきはともか...
それ以外に共通しているのは彼らが全員思い思いの杖を隠し持...
報酬さえ貰えれば老若男女、問わず躊躇い無く殺せる筋金入り...
しかもそれぞれ少なくない規模の部下を持つ、いわゆる指揮官...
ただしそちらはメイジじゃない傭兵は含まれているものの、金...
「いいな、潜り込むまでの手筈は此方の仲間が整えておく。貴...
そんな半径3リーグは近づきたくない集まりの中で異彩を放っ...
覆面の白以外は被った鍔月の帽子からマントまで黒一色と対照...
が、仮面の男よりも一際目立つ男が居た。白髪に顔面に火傷の...
「結局は皆殺しにするんだろう?その時は俺に任せてくれない...
「・・・言っておくがあくまで『事故』に見せかけて殺すんだ...
「そうか。だが何人かは別に構わないだろう?」
「好きにしろ」
残虐な笑みを浮かべて満足げに頷きながら白髪の大男は下がっ...
「いいな。貴様らも、貴様らの部下にも徹底しておけ。万が一...
我々の仲間はトリステインにもアルビオンにもロマリアにも...
仮面の男の言っている事は6割本当で4割嘘だった。
今回の計画を企てたのは確かにトリステイン・アルビオン・ロ...
―――ガリアの王宮内は他の3国と比べ政治的にかなり平穏で入り...
―――ので、それらの国に逃げられては追いかけるのは困難だろう...
だが言葉と共に発した殺気を浴びた傭兵達は外見上は動揺を見...
白髪の男はただ愉快そうに笑っているのみだったが。
「なぁ、そういえば1つ聞いてもいいか?」
「何だ」
「こんなとんでもない事を俺達にやらせようとするアンタ達は...
「『レコン・キスタ』―――――ハルケギニアをあるべき形に復活さ...
#br
#br
サハラとの正式な交易が始まってから、魔法的な産業革命がガ...
特に発達したのが空船を中心とした船舶関係である。
サハラで採掘される高純度の風石は、エルフの先住魔法によっ...
それによってこれまでの風石よりも更に多くのエネルギーを放...
加工技術の発達で船の強度や規模も発達し、それはガリア・ア...
・・・・・・その成果が今、サイトのすぐ足元に存在している。
というか、ぶっちゃけ彼が今乗り込んでいる空船がそれだった。
技術としてはサイトの居た地球に遥か及ばないにも関わらず、...
少なくとも魔法学院の食堂ぐらいはあるかもしれない。内装の...
最初外から全体図を見た時、サイトはテレビで見た地球の豪華...
もっともその頃はテレビ越しに中身を拝めるぐらいで、実際に...
そもそも異世界に来て王家の少女達相手にハーレム作っちゃう...
「いやでも、船の名前がなあ・・・」
『タイタニック』って何だよ。いやいやこの世界じゃ悲劇の豪...
ナンテコッタイ/(^o^)\と内心頭抱えつつこうなりゃ気にせず楽しめ...
「おやぁ〜〜〜〜〜!?たのひんでないのかひ、さいひょ〜〜...
「・・・いや、何でそんな酔っぱらってるんだギーシュ」
「い、いひゃね、アンリエッタおうひょでんかやウェールズこ...
「むしろ顔真っ赤で千鳥足な方がダメダメじゃねお前?」
呆れて飲もうと思ったワイン入りのグラスに口を付ける事無く...
まーギーシュの気持ちも仕方ねーのかもなー、と思い直しなが...
サハラ・ガリア・アルビオン共同で作られた新型巨大空船『タ...
国家どころか王家が中心となって行われたのだからそのお披露...
2国間の王家の人間のみで無くアンリエッタやギーシュといっ...
将来ウェールズとアンリエッタが結婚するのは確実だからアル...
一部のトリステイン・ゲルマニアの人間にとってはギーシュや...
といってもそれぞれ送り込まれる以前に、ギーシュやキュルケ...
なお、キュルケにお願いされて学院での恩師でもあるコルベー...
局地的に眩しいお蔭ですぐ見つける事が出来る筈なのに。
オールド・オスマン?ギャグで滑られたり下手に他国の御偉い...
ロマリアの方は招待状が送られていた事があるが、これにかこ...
始祖ブリミルの悲願(とされているが実際はどうなのやら)で...
条件付きとはいえそこへの到達が可能となり、尚且つ天敵であ...
それらは現在、この船の保管庫に厳重に仕舞われている。アル...
航行ルートは1〜2週間程度の期間をかけてアルビオンからガ...
最終目的地のサハラに於いてはそこに住むエルフ達と、更なる...
ちなみにせっかくロマリアが独自に集めた貴重な品々を他国に...
ある意味ハルケギニアの最高権力者にそう逆らえる事も無く今...
前までは穏やかな物腰ながら『聖地』奪還を唱えていた彼(彼...
ま、実はヴィットーリオとジュリオが女である上に既に某当代...
・・・・・・というかさっきからお2人、サイトに向けて熱い...
止めて、傍には居ないけどイザベラとかシャルロットとかマチ...
ティファニアだけが純粋に首を傾げて不思議がっているのが救...
VIPが多数乗り込んでいる『タイタニック』だが、実の所こ...
友好を深める為の催しでありながら剣や銃を携えた兵に囲まれ...
こういう場合、警備はそう目につかないが何か起きた場合守る...
だがそれはあくまでそういった場がある地上の場合であって・...
幾らなんでもスペースや物資が限られている上に、乗客の過ご...
それに今回は他国の王族や代理で送り込まれてきた名家の貴族...
国によって指揮系統も違ってくるので必然、現場が混乱するの...
だからこそこの場合、守るべき対象を拡大解釈して護衛にあた...
すなわち、守るべき対象をジョゼフ達王族や招待客個人個人で...
その方が守る側からしてみれば余程やりやすかった。基本他国...
元より『タイタニック』に乗り込んでいる船員や従者達は厳選...
仮に軍艦による襲撃があったとしてもこの船にはハルケギニア...
何処かの国が手を出せば最後、残りの国が総力を挙げて喧嘩を...
――――なによりハルケギニアの権力者の頂点とも言える王族に牙...
・・・・・・・・・これまでは。
#br
#br
付近の空域の哨戒と途中までの護衛に当たっていた、トリステ...
入れ替わりに『タイタニック』の進行方向から近付いてきた軍...
アルビオンが誇る最大級の軍艦『ロイヤル・ソヴリン』と、半...
アルビオンの領空に『タイタニック』が進入したのと、トリス...
ここから先の『タイタニック』の護衛はアルビオン空軍の管轄...
ちなみに『タイタニック号』自体は大型化に伴う積載量の大幅...
もちろん、乗員乗客の為の物資の補給はまた別だが。
「へくしゅっ!」
現在の高度3000メイル。長時間見張り台に陣取る者にとっ...
更に『風』のメイジなら障壁を張ってもう少し寒さを緩和でき...
マストの先端に設けられた見張り台で身を縮こめさせていた若...
とはいえ重要性も分かっているのでほっぽり出す訳にはいかな...
今頃命令を押し付けた士官は食堂で温かいスープでも飲んでる...
「おーい!ちょっと下りてこーい!」
「ぁあ?何だ?」
下を覗き込むと、誰かが手を振って降りて来いと合図している。
遠いし夜だから暗いしで顔は判別できないが、少なくとも士官...
相手は士官こちらはまだ下っ端、命令不服従で食事抜きは勘弁...
――――もっとも直後、青年が食事を必要とする事は今後金輪際無...
『レビテーション』でふわりと見張り台から危なげなく飛び降...
彼を呼んだ士官は見覚えの全く無い顔だったが、今回の護衛任...
「見張り台に立ってたのはお前だけか?」
「そうであります」
「そうか、なら良いんだ」
見知らぬ士官はおもむろに片手を上げると軽く振り。
――――――青年の背中に軽い衝撃。直後、胸元と背中が無償に熱く...
え?と見下ろし・・・・・・自分の胸から生えた岩の矢によう...
青年の背後から音も無く別の男が現れる。その手には杖。
杖が振られると青年の死体が浮き上がり、見えない手で放り投...
下手人達以外の目撃者は誰も居ない。
「これだけか?外に居る連中は?」
「ああ、だろうな。食堂に集まった連中はどうなった?」
「全員スープに仕込んだ毒でお陀仏さ。流石にそいつら全員空...
―――――人知れず、『ロイヤル・ソヴリン』は何者かの手に堕ちる...
終了行:
それは蒼から始まった物語 (14):DIE HARD バ...
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ある深夜、どこかの場所で。
数人の男達が集まっていた。
大半はまともな類の人間には見えない。屈強な体つきはともか...
それ以外に共通しているのは彼らが全員思い思いの杖を隠し持...
報酬さえ貰えれば老若男女、問わず躊躇い無く殺せる筋金入り...
しかもそれぞれ少なくない規模の部下を持つ、いわゆる指揮官...
ただしそちらはメイジじゃない傭兵は含まれているものの、金...
「いいな、潜り込むまでの手筈は此方の仲間が整えておく。貴...
そんな半径3リーグは近づきたくない集まりの中で異彩を放っ...
覆面の白以外は被った鍔月の帽子からマントまで黒一色と対照...
が、仮面の男よりも一際目立つ男が居た。白髪に顔面に火傷の...
「結局は皆殺しにするんだろう?その時は俺に任せてくれない...
「・・・言っておくがあくまで『事故』に見せかけて殺すんだ...
「そうか。だが何人かは別に構わないだろう?」
「好きにしろ」
残虐な笑みを浮かべて満足げに頷きながら白髪の大男は下がっ...
「いいな。貴様らも、貴様らの部下にも徹底しておけ。万が一...
我々の仲間はトリステインにもアルビオンにもロマリアにも...
仮面の男の言っている事は6割本当で4割嘘だった。
今回の計画を企てたのは確かにトリステイン・アルビオン・ロ...
―――ガリアの王宮内は他の3国と比べ政治的にかなり平穏で入り...
―――ので、それらの国に逃げられては追いかけるのは困難だろう...
だが言葉と共に発した殺気を浴びた傭兵達は外見上は動揺を見...
白髪の男はただ愉快そうに笑っているのみだったが。
「なぁ、そういえば1つ聞いてもいいか?」
「何だ」
「こんなとんでもない事を俺達にやらせようとするアンタ達は...
「『レコン・キスタ』―――――ハルケギニアをあるべき形に復活さ...
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サハラとの正式な交易が始まってから、魔法的な産業革命がガ...
特に発達したのが空船を中心とした船舶関係である。
サハラで採掘される高純度の風石は、エルフの先住魔法によっ...
それによってこれまでの風石よりも更に多くのエネルギーを放...
加工技術の発達で船の強度や規模も発達し、それはガリア・ア...
・・・・・・その成果が今、サイトのすぐ足元に存在している。
というか、ぶっちゃけ彼が今乗り込んでいる空船がそれだった。
技術としてはサイトの居た地球に遥か及ばないにも関わらず、...
少なくとも魔法学院の食堂ぐらいはあるかもしれない。内装の...
最初外から全体図を見た時、サイトはテレビで見た地球の豪華...
もっともその頃はテレビ越しに中身を拝めるぐらいで、実際に...
そもそも異世界に来て王家の少女達相手にハーレム作っちゃう...
「いやでも、船の名前がなあ・・・」
『タイタニック』って何だよ。いやいやこの世界じゃ悲劇の豪...
ナンテコッタイ/(^o^)\と内心頭抱えつつこうなりゃ気にせず楽しめ...
「おやぁ〜〜〜〜〜!?たのひんでないのかひ、さいひょ〜〜...
「・・・いや、何でそんな酔っぱらってるんだギーシュ」
「い、いひゃね、アンリエッタおうひょでんかやウェールズこ...
「むしろ顔真っ赤で千鳥足な方がダメダメじゃねお前?」
呆れて飲もうと思ったワイン入りのグラスに口を付ける事無く...
まーギーシュの気持ちも仕方ねーのかもなー、と思い直しなが...
サハラ・ガリア・アルビオン共同で作られた新型巨大空船『タ...
国家どころか王家が中心となって行われたのだからそのお披露...
2国間の王家の人間のみで無くアンリエッタやギーシュといっ...
将来ウェールズとアンリエッタが結婚するのは確実だからアル...
一部のトリステイン・ゲルマニアの人間にとってはギーシュや...
といってもそれぞれ送り込まれる以前に、ギーシュやキュルケ...
なお、キュルケにお願いされて学院での恩師でもあるコルベー...
局地的に眩しいお蔭ですぐ見つける事が出来る筈なのに。
オールド・オスマン?ギャグで滑られたり下手に他国の御偉い...
ロマリアの方は招待状が送られていた事があるが、これにかこ...
始祖ブリミルの悲願(とされているが実際はどうなのやら)で...
条件付きとはいえそこへの到達が可能となり、尚且つ天敵であ...
それらは現在、この船の保管庫に厳重に仕舞われている。アル...
航行ルートは1〜2週間程度の期間をかけてアルビオンからガ...
最終目的地のサハラに於いてはそこに住むエルフ達と、更なる...
ちなみにせっかくロマリアが独自に集めた貴重な品々を他国に...
ある意味ハルケギニアの最高権力者にそう逆らえる事も無く今...
前までは穏やかな物腰ながら『聖地』奪還を唱えていた彼(彼...
ま、実はヴィットーリオとジュリオが女である上に既に某当代...
・・・・・・というかさっきからお2人、サイトに向けて熱い...
止めて、傍には居ないけどイザベラとかシャルロットとかマチ...
ティファニアだけが純粋に首を傾げて不思議がっているのが救...
VIPが多数乗り込んでいる『タイタニック』だが、実の所こ...
友好を深める為の催しでありながら剣や銃を携えた兵に囲まれ...
こういう場合、警備はそう目につかないが何か起きた場合守る...
だがそれはあくまでそういった場がある地上の場合であって・...
幾らなんでもスペースや物資が限られている上に、乗客の過ご...
それに今回は他国の王族や代理で送り込まれてきた名家の貴族...
国によって指揮系統も違ってくるので必然、現場が混乱するの...
だからこそこの場合、守るべき対象を拡大解釈して護衛にあた...
すなわち、守るべき対象をジョゼフ達王族や招待客個人個人で...
その方が守る側からしてみれば余程やりやすかった。基本他国...
元より『タイタニック』に乗り込んでいる船員や従者達は厳選...
仮に軍艦による襲撃があったとしてもこの船にはハルケギニア...
何処かの国が手を出せば最後、残りの国が総力を挙げて喧嘩を...
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付近の空域の哨戒と途中までの護衛に当たっていた、トリステ...
入れ替わりに『タイタニック』の進行方向から近付いてきた軍...
アルビオンが誇る最大級の軍艦『ロイヤル・ソヴリン』と、半...
アルビオンの領空に『タイタニック』が進入したのと、トリス...
ここから先の『タイタニック』の護衛はアルビオン空軍の管轄...
ちなみに『タイタニック号』自体は大型化に伴う積載量の大幅...
もちろん、乗員乗客の為の物資の補給はまた別だが。
「へくしゅっ!」
現在の高度3000メイル。長時間見張り台に陣取る者にとっ...
更に『風』のメイジなら障壁を張ってもう少し寒さを緩和でき...
マストの先端に設けられた見張り台で身を縮こめさせていた若...
とはいえ重要性も分かっているのでほっぽり出す訳にはいかな...
今頃命令を押し付けた士官は食堂で温かいスープでも飲んでる...
「おーい!ちょっと下りてこーい!」
「ぁあ?何だ?」
下を覗き込むと、誰かが手を振って降りて来いと合図している。
遠いし夜だから暗いしで顔は判別できないが、少なくとも士官...
相手は士官こちらはまだ下っ端、命令不服従で食事抜きは勘弁...
――――もっとも直後、青年が食事を必要とする事は今後金輪際無...
『レビテーション』でふわりと見張り台から危なげなく飛び降...
彼を呼んだ士官は見覚えの全く無い顔だったが、今回の護衛任...
「見張り台に立ってたのはお前だけか?」
「そうであります」
「そうか、なら良いんだ」
見知らぬ士官はおもむろに片手を上げると軽く振り。
――――――青年の背中に軽い衝撃。直後、胸元と背中が無償に熱く...
え?と見下ろし・・・・・・自分の胸から生えた岩の矢によう...
青年の背後から音も無く別の男が現れる。その手には杖。
杖が振られると青年の死体が浮き上がり、見えない手で放り投...
下手人達以外の目撃者は誰も居ない。
「これだけか?外に居る連中は?」
「ああ、だろうな。食堂に集まった連中はどうなった?」
「全員スープに仕込んだ毒でお陀仏さ。流石にそいつら全員空...
―――――人知れず、『ロイヤル・ソヴリン』は何者かの手に堕ちる...
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