ゼロの使い魔保管庫
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「ほぉー、旦那がアンタに落ち着くとは意外なもんだなぁオイ」
その夜、事の説明を受けたデルフリンガーがそんな率直な感想...
「あらぁ、心外ねぇ。アタシの魅力に今になってようやく気付...
目の前の豊かな紅い髪とバストを持つ少女は、おっほっほと高...
恥じらいなくそういった返しができるのは流石だった。
「わはは、言うじゃなねえかゲルマニアの嬢ちゃん。俺ぁ気に...
「は、ははは……」
サイトはそんな二人のやりとりに乾いた笑いを漏らすよりない。
デルフとはほとんどの時間を共にしているせいもあり、ルイズ...
サイトとキュルケは二人で話し合った結果、今夜それぞれの近...
苦渋の決断だったが、幸先は良かった。
デルフの適当さが今はありがたくサイトには感じられた。
「ま、俺ぁ相棒の味方だからよ。あの嬢ちゃんに黙ってて欲し...
「ありがとう、デルフ」
「いーって事よ」
思いの外、デルフは二人の関係を祝福してくれたようだった。
ルイズへの情報漏洩の件もどうにかなった。
サイトはひとまず胸をなで下ろす。
フレイムが部屋の隅できゅるきゅると心なしか応援するような...
「しかしそうかー、旦那にもようやく春が来たたぁなぁ。惚気...
デルフは異を唱えるどころか喜々として話を振ってきそうだっ...
恋人との関係を自慢できるほどのスキルも経験も不足していた...
「そういえば、キュルケの方は他に誰か教えたりする予定ない...
「あら、そうだわ……そういえばそろそろ」
キュルケが思い出した様子を見せると、部屋のドアを軽くノッ...
「あら、噂をすれば……どーぞ!」
キュルケがそう呼びかけると、ドアが開く。
ちょこんと小柄な水色の髪をした少女と、幾分グラマラスな快...
現れたのはタバサと、その使い魔のシルフィだった。
「話って何……?」
「きゅいきゅいー! 何でサイトがこの部屋にいるのね?」
無表情に首を傾げるが、キュルケもサイトもその無表情の中に...
キュルケはサイトに目配せする。
「ま、ダーリンも分かるわよね?」
「そうだな、キュルケはタバサとは親友だし」
そもそも、口止めせずとも本来からして無口なタバサに念を押...
しかし、キュルケにしてみれば一種の友情の証として打ち明け...
(ギーシュたちはボロ出しそうだからしばらく様子見しとかな...
自分の親友と呼べる連中を思い出したサイトだったが、
気を利かせたつもりで女子風呂覗きなどの余計な自爆をした前...
・
・・
・・・
「……と、言うことでアタシ達、付き合うことになったから!」
キュルケがまるでオペラ女優のように演技がかった大仰な説明...
目の前のタバサは一見すると無関心なように微動だにしない。...
だが、ややあって二人の顔を交互に見やり、滅多に見せない僅...
「応援、する……」
「意外なのね! まさかそんな色情魔と」
「こら……」
「あう、ごめんなさいなのねお姉さま!」
タバサにとっても意外なことこの上なかったのだろう。
しかし、彼女にとってはキュルケもサイトも共にかけがえのな...
二人の仲に異を唱える理由はなかったようだ。
使い魔であるシルフィも主人がそうなら心配はないだろう。
「ああんタバサ! やっぱりそう言ってくれると信じてたわぁ...
キュルケは小柄な親友をその豊かな胸で抱きしめると、まるで...
タバサは相変わらず無表情だったが、サイトには微妙に苦笑い...
「おうおう、せっかくだしよぅ、身内みてえなもんだし何か飲...
「デルフ、お前あっても別に飲めないだろ?」
「気分の問題さね」
「そうなのね! 何か食べ物も欲しいのね!」
「そういえば実家からいくらか送り物のワインとゲルマニア食...
「いいのかキュルケ?」
「あっても全部は食べきれないでいつも誰かにあげちゃうから...
デルフの提案で、その夜はしばしの間、キュルケの郷土からの...
・
・・
・・・
「んごー……」
夜も更けた頃、タバサが満腹で酔いつぶれそうなシルフィを自...
デルフは場の空気を楽しんだのかその場で寝てしまった。
「ったく、調子の良い連中だな」
「あはは、そうねぇ」
サイトは転がったゲルマニアワインの空瓶や食べ散らかされた...
ああ見えてタバサが大食漢なので、結構な量あったように見え...
サイトが片付けているのを横目に、キュルケは窓に腰掛け、小...
「でも、嬉しかったわ……」
サイトもそれは同感だった。
「ああ、そうだな……」
ルイズの使い魔として制約の多い自分との関係を応援すると言...
それはサイトにとっても大きな安心だった。
同時に、いざこうして二人きりになると、彼は急に不安に駆ら...
何か、恋人同士になったからには特別なことをしなければいけ...
応援してくれている人のためにも、より良い二人の関係を築い...
しかし、考えてもあまり良い案は思いつかなかった。
こんな時ばかりは、普段は小馬鹿にしている貴族らしさという...
(ここは一つ、気の利いた言葉を……)
サイトが必死になって思考を巡らせていると
「あら、そうだわ」
とキュルケがふと思い出したような声を上げた。
「どうしたの?」
「今日、私まだ湯浴みが済んでないの」
「ああ、お風呂か」
急に生活臭のする話になったので、サイトは気が抜ける思いだ...
しかし、言われてみれば自分も風呂がまだだった。
キュルケの部屋には彼女が操ることのできる魔法の関係もあっ...
「今日はなんか自分で沸かす気にはならないわね……」
サイトの視線に手をひらひらと振って彼女は答える。
散々楽しんだ後、面倒な作業を嫌うのはキュルケらしいといえ...
「となると大浴場行くか」
「そうね」
今となっては自分も名目上とはいえ貴族なので、堂々と風呂を...
サイトはルイズを起こさないようにデルフを部屋に置いてくる...
◇
早速というか、問題が発生した。
「あ、あのう……」
「何かしら?」
問いかけるサイトに、キュルケは全くもって平然と応じた。
「お、俺まで女湯に入るのはマズいんじゃあ?」
脱衣所の中で、サイトは誰か入って来たりしないかびくびくし...
「大丈夫よ、この時間はほとんど誰も利用してないから」
そういう問題か、と思ったが、既にキュルケの押しと下心に負...
しかも、内心ではそう言いつつも目の前で、しゅるり、と衣服...
「恋人同士が風呂に一緒に入るのは常識よ?」
いくら貴族文化に疎いといってもそれは嘘だ、と心の中でツッ...
それに、恋人同士という大義名分はなんとも自己弁護に都合が...
「ふふ……どうするの、今から男湯に行く?」
キュルケは挑発するように微笑を浮かべ、セクシーな下着姿を...
褐色の肌に、精緻な刺繍の施された黒いランジェリーが映える。
「ううう……」
男として選択肢は残されていなかった。
◇
浴場内は湯気に包まれ、視界は良好とは言い難かった。
しかし、それでも幸い中に誰もいないことくらいは分かった。
ここはいわゆる銭湯のような所帯じみたものではなく、貴族の...
湯船には香水の香りが混じっていた。
その豪勢さに複雑な表情でいる内に、キュルケは身体を洗い始...
サイトはその裸体をじっくりと鑑賞したい衝動に駆られたが、...
しかし、男の入浴は女ほど手間がかからないのは道理で、
サイトが髪も身体も全て洗い終えてもキュルケはまだ髪をじっ...
サイトは先に香水の良い香りのする湯船につかり、しばし煩悩...
(ゆず風呂の凄いバージョンだなこりゃ……)
貼られた湯には様々なハーブや果物が浮かんでいる。これは女...
そんな感想を持つほど風呂好きなのは何だかんだで彼が日本人...
キュルケはどうしたのかと後ろを見ると、彼女は蒸気の噴き出...
(なるほど、新陳代謝を良くして肌の艶とかを維持してるわけ...
彼女の隣には保湿液などの美容グッズが置かれている。
キュルケのあの色気も、何の努力や維持もなく備わっているわ...
と、彼女と目があった。
「ねえダーリン、ちょっと頼みがあるんだけど?」
キュルケは横になったまま、サイトを自分のもとへ呼んだ。
サイトは戸惑いながらも一応、手ぬぐいで前を隠して湯船から...
「これ、塗って欲しいんだけど」
渡されたのはどうやら化粧水の一種のようだ。よくわからない...
「背中とか塗るのいつも大変なのよ」
「わ!?」
キュルケは身を包んでいたバスタオルをはだけ、一糸纏わぬ裸...
一切の無駄がない背中のラインに、しっとりと湯と蒸気に濡れ...
「ごくり……」
「ふふ、お願いね」
キュルケが妖艶に彼を見やる。
「お、おう」
サイトは化粧水を手に取ると、遠慮がちに背中に触れた。
「あん……」
室温に比べて化粧水が冷たかったのか、あるいは単に彼の手に...
彼女は短く声を上げる。
サイトは入念に背中に化粧水を塗り込んでいく。
改めて、今の彼女が完全に裸であることが脳裏を過ぎる。
「はぁ……はぁ……」
触る麻薬の如く、ただの肌とは思えないほどの滑らかで淫らな...
これで興奮するなという方が無理な話だった。
手ぬぐいを巻いた股間は、もはや手ぬぐいの意味をなさないほ...
「塗り終わったかしら?」
「え? あ、うん」
キュルケはサイトのそんな切羽詰まった状態など意に介した様...
作業が終わったのを確認するとまたバスタオルを身体に巻いた。
「さて、湯船につかったら出ましょうか」
サイトの劣情を見破ったかのように、ひらりと湯船の方へと歩...
(……くそう、焦らされてるのか、俺?)
サイトは自分の決断力のなさを呪った。
「ふうぅー……やっぱり貸し切りは気持ちがいいわぁ」
キュルケが優雅に湯船に身を委ねる。
決心したサイトはその横に腰を降ろした。
(よーし……)
そっと彼女の側に寄りそう。
「ふふ、どうしたの? そんな真剣な顔しちゃって」
「いやさ、恋人同士が風呂に入るのは常識だろ?」
「ええ、そうね」
「確かさ……」
サイトは素早く彼女の潤んだ唇を奪った。
「ん……」
問答無用で舌を入れ、彼女の口内を蹂躙する。
「あむ……ん……ちゅ……」
案の定、キュルケは拒むどころか共に舌を絡めて受け入れてく...
「ぷは……」
「こういうことになっちゃうのも常識だよな?」
「ふふ、どうだったかしら? ……あん」
サイトは邪魔だとばかりに彼女の身体に巻かれたバスタオルを...
裸になった彼女を全身で抱き寄せ、再び深くキスを交わす。
そして、湯の中をまさぐり、彼女の敏感な部分を指で探し当て...
そのまま小刻みに愛撫を始める。
彼がまさぐる度に、小さく湯船がピチャピチャと揺れた。
「ん……あ……あん……あぁ……」
キュルケのうなじにキスすると、彼女自身の香りが鼻をついた。
「さぁ、こっちにお尻向けて」
湯の中でさえ分かる彼女の粘液の感触に、挿入が可能であるこ...
彼女が湯殿の縁に上半身を預ける形で、バックから彼を受け入...
彼が感じた通り、既に彼女の陰部はヒクヒクと雄を受け入れる...
「あ、しまった……」
と、そこに至って彼は重大なことに気付いた。
「どうしたの?」
「『膜』がないけど……」
膜、とはいわゆるゴムのことで、コンドームのこちらの世界で...
おそらく本来こちらの世界にあったものではないのだろう、ゴ...
日常的に性行為に及ぶようになった二人は、避妊には気を遣っ...
サイトは浴場ということもあってさすがに持参していなかった...
「……ねぇ」
キュルケは自身の秘所にそっと指を這わせた。
そして、ゆっくりとその花弁を開いて見せる。
「外に出してくれたらいいから……」
「マジで?」
「うん、だから、きて……」
現代人であるサイトは、生で挿入するだけで妊娠の危険が多少...
逡巡を見せたが、同時にキュルケがその辺りの管理を疎かにす...
彼女がいいと言うのなら、問題ないのだろう。
不安は残るが、今はその不安でさえどこか興奮の材料になって...
「じゃあ、いくよ?」
「ええ……」
浴場という公共の場で事に及ぶ背徳感と、久々のノースキンで...
サイトはこのままのぼせて倒れてもおかしくないほどの興奮を...
彼女自身が開いている花弁へと自分の先端をあてがうと、
最初から手加減することもできず、思い切り彼女の腰へと打ち...
「あうぅぅーーーーっ!?」
「おぉっ!!」
パンパンと荒々しく腰を打ち付ける音が浴場内に反響する。
彼が雄々しく打ち込む度に、湯船がバシャバシャと波打った。
「あっ! あっ! あひぃっ! ダーリン、凄いわ! 逞しい...
雄の本能だろうか、サイトは何の障壁もなくキュルケと繋がっ...
魔法に頼らず、武器のみを頼りに戦ってきたサイトの身体は、
キュルケにとっても男らしさを感じることのできる数少ない異...
背後から突かれるという被虐的な体位も、その熱情を加速させ...
「い、いいわっ! ダーリン、もっと激しく突いてっ! ああ...
サイトは背後から突き上げる衝撃でゆさゆさと揺れるその乳房...
胸の張り具合がいつもより挑発的だ。おそらくキュルケは生理...
彼は試すようにじっくりと奥深くまで先端を進める。
「やぁんダーリン!? そんなとこ突いちゃダメぇ!」
子宮口に先端を押し当てるようにして、ポルチオを刺激する。
キュルケは予想外の責めに狼狽の様子を見せた。
「本当にそうかな? キュルケのここ、すごく気持ち良さそう...
「あぁ……こんな感覚初めて……」
キュルケは最初は戸惑っていたが、次第に良さを理解したよう...
性体験の少ない女性では単に痛いだけなので、
もしかしたらこの快感を享受できるのは学院でキュルケしかい...
「凄い、俺のを締め付けてきてるよ……うぅ、もうイキそうだ」
「あん、どこに出したいの?」
サイトは徐々に最後へ向けてピストン運動を早めながら、彼女...
「おっぱいを寄せてくれるかい?」
「あっ! あっ! あぁんっ! わ、分かったわ」
「うおぁ!? い、イクっ!!」
「んぁっ!」
ちゅぷん、と愛液を引きずる音を立てて、サイトが限界寸前の...
そして、自分の方へ向き直って胸を寄せ上げるキュルケへ狙い...
「うぁああっ! キュルケ!」
「あぁん! あ、熱い……」
ビクビクと腰を震わせ、サイトはその淫乳に向けて白濁液を放...
降り注いだ白い液は、褐色の谷間にへばりつくと、湯と混ざり...
湯船の香水の香りの中に、二人の性交の生臭さが微かに混じっ...
「はぁ……はぁ……」
キュルケの胸になぜこれほどまでに興奮するのか、サイトはふ...
テファの胸のように、それが何なのか、何の魅力があるのか分...
キュルケのそれは十分に手入れされ、男がそれにどんな興奮を...
「最高だよ……」
最後の一滴まで振りかけ、サイトはキュルケに改めて完敗して...
◇
翌日
「あんまり昼間に会うのはよくないんじゃないの? ルイズ探...
「う、うん、でもまあ、せっかく恋人同士なんだし、昼飯を一...
人気のない学院の尖塔の一つの上で、二人はバスケットを開け...
キュルケは会う回数が頻繁になることを気にしていたが、サイ...
「まあ、それもそうだけど……」
と、そこへ人影が一つ近づいてくる。
気配を察し、二人が見ると、それはタバサだった。
「あら?」
「どうしたんだこんなところまで?」
タバサは二人をしげしげと観察すると、何を思ったかこくりと...
そして、踵を返してその場を去っていく。
「ちょ、ちょっとタバサ、いったい何しに来たってのよ?」
タバサは足を止めると、くるりと親友の方へと顔を向けた。
そして、ぼそりと一言
「あまり人が来る場所でいちゃつかない方がいい……昨日は難儀...
とだけ言ってスタスタと歩いて行ってしまう。
残された二人は「昨日……?」と顔を見合わせた。
「……誰もこなかったのって、もしかして?」
何でもない昼休みが、過ぎていった。
<続く?>
終了行:
「ほぉー、旦那がアンタに落ち着くとは意外なもんだなぁオイ」
その夜、事の説明を受けたデルフリンガーがそんな率直な感想...
「あらぁ、心外ねぇ。アタシの魅力に今になってようやく気付...
目の前の豊かな紅い髪とバストを持つ少女は、おっほっほと高...
恥じらいなくそういった返しができるのは流石だった。
「わはは、言うじゃなねえかゲルマニアの嬢ちゃん。俺ぁ気に...
「は、ははは……」
サイトはそんな二人のやりとりに乾いた笑いを漏らすよりない。
デルフとはほとんどの時間を共にしているせいもあり、ルイズ...
サイトとキュルケは二人で話し合った結果、今夜それぞれの近...
苦渋の決断だったが、幸先は良かった。
デルフの適当さが今はありがたくサイトには感じられた。
「ま、俺ぁ相棒の味方だからよ。あの嬢ちゃんに黙ってて欲し...
「ありがとう、デルフ」
「いーって事よ」
思いの外、デルフは二人の関係を祝福してくれたようだった。
ルイズへの情報漏洩の件もどうにかなった。
サイトはひとまず胸をなで下ろす。
フレイムが部屋の隅できゅるきゅると心なしか応援するような...
「しかしそうかー、旦那にもようやく春が来たたぁなぁ。惚気...
デルフは異を唱えるどころか喜々として話を振ってきそうだっ...
恋人との関係を自慢できるほどのスキルも経験も不足していた...
「そういえば、キュルケの方は他に誰か教えたりする予定ない...
「あら、そうだわ……そういえばそろそろ」
キュルケが思い出した様子を見せると、部屋のドアを軽くノッ...
「あら、噂をすれば……どーぞ!」
キュルケがそう呼びかけると、ドアが開く。
ちょこんと小柄な水色の髪をした少女と、幾分グラマラスな快...
現れたのはタバサと、その使い魔のシルフィだった。
「話って何……?」
「きゅいきゅいー! 何でサイトがこの部屋にいるのね?」
無表情に首を傾げるが、キュルケもサイトもその無表情の中に...
キュルケはサイトに目配せする。
「ま、ダーリンも分かるわよね?」
「そうだな、キュルケはタバサとは親友だし」
そもそも、口止めせずとも本来からして無口なタバサに念を押...
しかし、キュルケにしてみれば一種の友情の証として打ち明け...
(ギーシュたちはボロ出しそうだからしばらく様子見しとかな...
自分の親友と呼べる連中を思い出したサイトだったが、
気を利かせたつもりで女子風呂覗きなどの余計な自爆をした前...
・
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・・・
「……と、言うことでアタシ達、付き合うことになったから!」
キュルケがまるでオペラ女優のように演技がかった大仰な説明...
目の前のタバサは一見すると無関心なように微動だにしない。...
だが、ややあって二人の顔を交互に見やり、滅多に見せない僅...
「応援、する……」
「意外なのね! まさかそんな色情魔と」
「こら……」
「あう、ごめんなさいなのねお姉さま!」
タバサにとっても意外なことこの上なかったのだろう。
しかし、彼女にとってはキュルケもサイトも共にかけがえのな...
二人の仲に異を唱える理由はなかったようだ。
使い魔であるシルフィも主人がそうなら心配はないだろう。
「ああんタバサ! やっぱりそう言ってくれると信じてたわぁ...
キュルケは小柄な親友をその豊かな胸で抱きしめると、まるで...
タバサは相変わらず無表情だったが、サイトには微妙に苦笑い...
「おうおう、せっかくだしよぅ、身内みてえなもんだし何か飲...
「デルフ、お前あっても別に飲めないだろ?」
「気分の問題さね」
「そうなのね! 何か食べ物も欲しいのね!」
「そういえば実家からいくらか送り物のワインとゲルマニア食...
「いいのかキュルケ?」
「あっても全部は食べきれないでいつも誰かにあげちゃうから...
デルフの提案で、その夜はしばしの間、キュルケの郷土からの...
・
・・
・・・
「んごー……」
夜も更けた頃、タバサが満腹で酔いつぶれそうなシルフィを自...
デルフは場の空気を楽しんだのかその場で寝てしまった。
「ったく、調子の良い連中だな」
「あはは、そうねぇ」
サイトは転がったゲルマニアワインの空瓶や食べ散らかされた...
ああ見えてタバサが大食漢なので、結構な量あったように見え...
サイトが片付けているのを横目に、キュルケは窓に腰掛け、小...
「でも、嬉しかったわ……」
サイトもそれは同感だった。
「ああ、そうだな……」
ルイズの使い魔として制約の多い自分との関係を応援すると言...
それはサイトにとっても大きな安心だった。
同時に、いざこうして二人きりになると、彼は急に不安に駆ら...
何か、恋人同士になったからには特別なことをしなければいけ...
応援してくれている人のためにも、より良い二人の関係を築い...
しかし、考えてもあまり良い案は思いつかなかった。
こんな時ばかりは、普段は小馬鹿にしている貴族らしさという...
(ここは一つ、気の利いた言葉を……)
サイトが必死になって思考を巡らせていると
「あら、そうだわ」
とキュルケがふと思い出したような声を上げた。
「どうしたの?」
「今日、私まだ湯浴みが済んでないの」
「ああ、お風呂か」
急に生活臭のする話になったので、サイトは気が抜ける思いだ...
しかし、言われてみれば自分も風呂がまだだった。
キュルケの部屋には彼女が操ることのできる魔法の関係もあっ...
「今日はなんか自分で沸かす気にはならないわね……」
サイトの視線に手をひらひらと振って彼女は答える。
散々楽しんだ後、面倒な作業を嫌うのはキュルケらしいといえ...
「となると大浴場行くか」
「そうね」
今となっては自分も名目上とはいえ貴族なので、堂々と風呂を...
サイトはルイズを起こさないようにデルフを部屋に置いてくる...
◇
早速というか、問題が発生した。
「あ、あのう……」
「何かしら?」
問いかけるサイトに、キュルケは全くもって平然と応じた。
「お、俺まで女湯に入るのはマズいんじゃあ?」
脱衣所の中で、サイトは誰か入って来たりしないかびくびくし...
「大丈夫よ、この時間はほとんど誰も利用してないから」
そういう問題か、と思ったが、既にキュルケの押しと下心に負...
しかも、内心ではそう言いつつも目の前で、しゅるり、と衣服...
「恋人同士が風呂に一緒に入るのは常識よ?」
いくら貴族文化に疎いといってもそれは嘘だ、と心の中でツッ...
それに、恋人同士という大義名分はなんとも自己弁護に都合が...
「ふふ……どうするの、今から男湯に行く?」
キュルケは挑発するように微笑を浮かべ、セクシーな下着姿を...
褐色の肌に、精緻な刺繍の施された黒いランジェリーが映える。
「ううう……」
男として選択肢は残されていなかった。
◇
浴場内は湯気に包まれ、視界は良好とは言い難かった。
しかし、それでも幸い中に誰もいないことくらいは分かった。
ここはいわゆる銭湯のような所帯じみたものではなく、貴族の...
湯船には香水の香りが混じっていた。
その豪勢さに複雑な表情でいる内に、キュルケは身体を洗い始...
サイトはその裸体をじっくりと鑑賞したい衝動に駆られたが、...
しかし、男の入浴は女ほど手間がかからないのは道理で、
サイトが髪も身体も全て洗い終えてもキュルケはまだ髪をじっ...
サイトは先に香水の良い香りのする湯船につかり、しばし煩悩...
(ゆず風呂の凄いバージョンだなこりゃ……)
貼られた湯には様々なハーブや果物が浮かんでいる。これは女...
そんな感想を持つほど風呂好きなのは何だかんだで彼が日本人...
キュルケはどうしたのかと後ろを見ると、彼女は蒸気の噴き出...
(なるほど、新陳代謝を良くして肌の艶とかを維持してるわけ...
彼女の隣には保湿液などの美容グッズが置かれている。
キュルケのあの色気も、何の努力や維持もなく備わっているわ...
と、彼女と目があった。
「ねえダーリン、ちょっと頼みがあるんだけど?」
キュルケは横になったまま、サイトを自分のもとへ呼んだ。
サイトは戸惑いながらも一応、手ぬぐいで前を隠して湯船から...
「これ、塗って欲しいんだけど」
渡されたのはどうやら化粧水の一種のようだ。よくわからない...
「背中とか塗るのいつも大変なのよ」
「わ!?」
キュルケは身を包んでいたバスタオルをはだけ、一糸纏わぬ裸...
一切の無駄がない背中のラインに、しっとりと湯と蒸気に濡れ...
「ごくり……」
「ふふ、お願いね」
キュルケが妖艶に彼を見やる。
「お、おう」
サイトは化粧水を手に取ると、遠慮がちに背中に触れた。
「あん……」
室温に比べて化粧水が冷たかったのか、あるいは単に彼の手に...
彼女は短く声を上げる。
サイトは入念に背中に化粧水を塗り込んでいく。
改めて、今の彼女が完全に裸であることが脳裏を過ぎる。
「はぁ……はぁ……」
触る麻薬の如く、ただの肌とは思えないほどの滑らかで淫らな...
これで興奮するなという方が無理な話だった。
手ぬぐいを巻いた股間は、もはや手ぬぐいの意味をなさないほ...
「塗り終わったかしら?」
「え? あ、うん」
キュルケはサイトのそんな切羽詰まった状態など意に介した様...
作業が終わったのを確認するとまたバスタオルを身体に巻いた。
「さて、湯船につかったら出ましょうか」
サイトの劣情を見破ったかのように、ひらりと湯船の方へと歩...
(……くそう、焦らされてるのか、俺?)
サイトは自分の決断力のなさを呪った。
「ふうぅー……やっぱり貸し切りは気持ちがいいわぁ」
キュルケが優雅に湯船に身を委ねる。
決心したサイトはその横に腰を降ろした。
(よーし……)
そっと彼女の側に寄りそう。
「ふふ、どうしたの? そんな真剣な顔しちゃって」
「いやさ、恋人同士が風呂に入るのは常識だろ?」
「ええ、そうね」
「確かさ……」
サイトは素早く彼女の潤んだ唇を奪った。
「ん……」
問答無用で舌を入れ、彼女の口内を蹂躙する。
「あむ……ん……ちゅ……」
案の定、キュルケは拒むどころか共に舌を絡めて受け入れてく...
「ぷは……」
「こういうことになっちゃうのも常識だよな?」
「ふふ、どうだったかしら? ……あん」
サイトは邪魔だとばかりに彼女の身体に巻かれたバスタオルを...
裸になった彼女を全身で抱き寄せ、再び深くキスを交わす。
そして、湯の中をまさぐり、彼女の敏感な部分を指で探し当て...
そのまま小刻みに愛撫を始める。
彼がまさぐる度に、小さく湯船がピチャピチャと揺れた。
「ん……あ……あん……あぁ……」
キュルケのうなじにキスすると、彼女自身の香りが鼻をついた。
「さぁ、こっちにお尻向けて」
湯の中でさえ分かる彼女の粘液の感触に、挿入が可能であるこ...
彼女が湯殿の縁に上半身を預ける形で、バックから彼を受け入...
彼が感じた通り、既に彼女の陰部はヒクヒクと雄を受け入れる...
「あ、しまった……」
と、そこに至って彼は重大なことに気付いた。
「どうしたの?」
「『膜』がないけど……」
膜、とはいわゆるゴムのことで、コンドームのこちらの世界で...
おそらく本来こちらの世界にあったものではないのだろう、ゴ...
日常的に性行為に及ぶようになった二人は、避妊には気を遣っ...
サイトは浴場ということもあってさすがに持参していなかった...
「……ねぇ」
キュルケは自身の秘所にそっと指を這わせた。
そして、ゆっくりとその花弁を開いて見せる。
「外に出してくれたらいいから……」
「マジで?」
「うん、だから、きて……」
現代人であるサイトは、生で挿入するだけで妊娠の危険が多少...
逡巡を見せたが、同時にキュルケがその辺りの管理を疎かにす...
彼女がいいと言うのなら、問題ないのだろう。
不安は残るが、今はその不安でさえどこか興奮の材料になって...
「じゃあ、いくよ?」
「ええ……」
浴場という公共の場で事に及ぶ背徳感と、久々のノースキンで...
サイトはこのままのぼせて倒れてもおかしくないほどの興奮を...
彼女自身が開いている花弁へと自分の先端をあてがうと、
最初から手加減することもできず、思い切り彼女の腰へと打ち...
「あうぅぅーーーーっ!?」
「おぉっ!!」
パンパンと荒々しく腰を打ち付ける音が浴場内に反響する。
彼が雄々しく打ち込む度に、湯船がバシャバシャと波打った。
「あっ! あっ! あひぃっ! ダーリン、凄いわ! 逞しい...
雄の本能だろうか、サイトは何の障壁もなくキュルケと繋がっ...
魔法に頼らず、武器のみを頼りに戦ってきたサイトの身体は、
キュルケにとっても男らしさを感じることのできる数少ない異...
背後から突かれるという被虐的な体位も、その熱情を加速させ...
「い、いいわっ! ダーリン、もっと激しく突いてっ! ああ...
サイトは背後から突き上げる衝撃でゆさゆさと揺れるその乳房...
胸の張り具合がいつもより挑発的だ。おそらくキュルケは生理...
彼は試すようにじっくりと奥深くまで先端を進める。
「やぁんダーリン!? そんなとこ突いちゃダメぇ!」
子宮口に先端を押し当てるようにして、ポルチオを刺激する。
キュルケは予想外の責めに狼狽の様子を見せた。
「本当にそうかな? キュルケのここ、すごく気持ち良さそう...
「あぁ……こんな感覚初めて……」
キュルケは最初は戸惑っていたが、次第に良さを理解したよう...
性体験の少ない女性では単に痛いだけなので、
もしかしたらこの快感を享受できるのは学院でキュルケしかい...
「凄い、俺のを締め付けてきてるよ……うぅ、もうイキそうだ」
「あん、どこに出したいの?」
サイトは徐々に最後へ向けてピストン運動を早めながら、彼女...
「おっぱいを寄せてくれるかい?」
「あっ! あっ! あぁんっ! わ、分かったわ」
「うおぁ!? い、イクっ!!」
「んぁっ!」
ちゅぷん、と愛液を引きずる音を立てて、サイトが限界寸前の...
そして、自分の方へ向き直って胸を寄せ上げるキュルケへ狙い...
「うぁああっ! キュルケ!」
「あぁん! あ、熱い……」
ビクビクと腰を震わせ、サイトはその淫乳に向けて白濁液を放...
降り注いだ白い液は、褐色の谷間にへばりつくと、湯と混ざり...
湯船の香水の香りの中に、二人の性交の生臭さが微かに混じっ...
「はぁ……はぁ……」
キュルケの胸になぜこれほどまでに興奮するのか、サイトはふ...
テファの胸のように、それが何なのか、何の魅力があるのか分...
キュルケのそれは十分に手入れされ、男がそれにどんな興奮を...
「最高だよ……」
最後の一滴まで振りかけ、サイトはキュルケに改めて完敗して...
◇
翌日
「あんまり昼間に会うのはよくないんじゃないの? ルイズ探...
「う、うん、でもまあ、せっかく恋人同士なんだし、昼飯を一...
人気のない学院の尖塔の一つの上で、二人はバスケットを開け...
キュルケは会う回数が頻繁になることを気にしていたが、サイ...
「まあ、それもそうだけど……」
と、そこへ人影が一つ近づいてくる。
気配を察し、二人が見ると、それはタバサだった。
「あら?」
「どうしたんだこんなところまで?」
タバサは二人をしげしげと観察すると、何を思ったかこくりと...
そして、踵を返してその場を去っていく。
「ちょ、ちょっとタバサ、いったい何しに来たってのよ?」
タバサは足を止めると、くるりと親友の方へと顔を向けた。
そして、ぼそりと一言
「あまり人が来る場所でいちゃつかない方がいい……昨日は難儀...
とだけ言ってスタスタと歩いて行ってしまう。
残された二人は「昨日……?」と顔を見合わせた。
「……誰もこなかったのって、もしかして?」
何でもない昼休みが、過ぎていった。
<続く?>
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